声が消える先


 レオンの後孔から、ゆっくりと指が抜けて行く。
指の腹でヒダを舐めるように撫でられて、レオンは尻を突きだして指を追った。
快感の信号を嫌っての行動だったが、傍目に見れば、咥えるものを失う事を寂しがっているように見える。


「ふぅうん……っ!」
「判ってる判ってる。欲しいんだろ?直ぐにやるからよ」
「んぁふっ……!」


 締め付ける孔口の肉を、親指と埋めた人差し指で摘まみながら、背後の男が囁く。
皺の集まった敏感な場所を、外と中から挟まれて捏ねられ、レオンの体がヒクンッ、ヒクンッ、と戦慄いた。


「おふっ、ふぅっうぅ……っ!」
「よっと」
「んぷぅ…っ!」


 苛られてすっかり敏感になった肉穴から、にゅぽんっ、と指が抜ける。
男の指はレオンの腸液でぐっしょりと濡れており、栓を失ったアナルは柔らかく口を開けて、ヒクヒクと蠢いている。

 背後の男がレオンの腰を掴んで、尻を高く上げさせる。
何をされるのか、レオンは直ぐに理解した。
怒りと悍ましさで体は抵抗しようとしていたが、自分の意思でそれを抑え込んで、レオンはゆっくりと脚を開く。
解されたアナルを曝け出すように両足を開いたレオンに、背後の男が舌なめずりをした。


「積極的で良いこった」
「…ん…ぐぅ……っ」


 太く硬いものが秘部に押し当てられるのを感じて、レオンの体が一瞬逃げを打つ。
が、腰を掴まれた状態ではどうにもならなかった。

 ずぷ、と先端が孔を広げて入って来る。
一番太い亀頭を潜るまで、レオンは出来るだけ息を止めないように努めた。
口の中に納められたペニスや、注がれた精液の所為で、口から鼻へ臭い匂いが上って来る。
目の前の鬱蒼とした黒い茂みからも、生臭い匂いがしていたが、此処で呼吸を止めれば余計に苦しくなるだけだと、只管辛抱し続ける。


「う、う…っ!ふぐぅうう……っ!」
「おお、良い締め付け」


 ゆっくりとした挿入を続けながら、男は絡み付いて来る媚肉の感触に感歎の声を上げた。

 長い竿を納めて間もなく、男は律動を始めた。
パンッパンッと皮膚がぶつかり合う音が響いて、レオンの体が揺さぶられる。
奥を打ち上げられる度、跳ねて前にずれて行くレオンの体を、口淫させている男が受け止め、自分の股間に顔を埋める青年を見て、鼻の穴を膨らませた。


「うっ、うんっ、んん…っ!」


 どくどくと脈打つ太い肉棒で、孔の奥を無遠慮にノックされて、レオンの眉間に深い皺が寄せられる。
口の中のペニスには、もう奉仕をする余裕もなく、ただ咥え込んでいるだけだった。
それでも、突き上げられると跳ねる舌が当たるのが気持ちが良いのか、男はレオンの頭を抑えつけたまま離そうとしない。


「んぶっ、んっ、んっうっ、うぅっ…!」
「確か、あいつはこの辺だったか?」


 力任せにレオンを突き上げていた男が、腰の動きを変えた。
レオンの膝を曲げて姿勢を低くさせる、背中に覆い被さって、肉壁の一点を突き上げた瞬間、


「んくぅううんっ!!」


 瞬間的に襲った強烈な快感電流に、レオンの体がビクッビクッと跳ねた。
しまった、と思った時には遅く、男はにやあと凶悪な笑みを浮かべて、レオンの腰を掴んで揺さぶる。
ペニスは先と同じポイントを何度も連続で突き上げ、レオンは目の前の男の足に縋る格好で、くぐもった嬌声を上げていた。


「んぉっ、おおふっ!やえっ、やめぉおっ
「同じトコが気持ちいんだな?よーしよし、そらっ!」
「んぐぅうんっ


 ずちゅっ!と前立腺を強く突き上げられ、更に亀頭でぐりぐりと押し潰されて、レオンの体が強張った。
柔らかく肉を包んでいた壁が、一気に強い力でペニスを締め上げる。
絡み付いた肉の締め付けをそのまま、男は強引に腰を振り、痙攣する内肉をカリ首で扱く。


「うっ、うぅっ、ふくぅっ!んぉっ、ふぅんっ
「へへ、やっぱり慣れてるじゃねえか。あのガキ相手に突っ込んでる方だとばっかり思ってたが、お前が突っ込まれる方だったか?」
「両方ともネコかも知れねえぞ。玩具突っ込み合って遊んでるのかも」
「そりゃ寂しいもんだな。今度から俺達も呼んでくれよ。俺らで目一杯気持ち良くしてやるぜ?」
「んんぅう……っ!」


 男達の言葉に、レオンはふるふると首を横に振る。
薄らと涙の膜を張りながら、それでも強気な蒼灰色が頭上の男を睨む。
お前達とセックスなんて絶対にごめんだ、と矜持を棄てない青年に、男達は苛立ちと共に更なる支配欲を感じていた。

 背後の男だけでなく、目の前の男も腰を振り始め、レオンは上下の口をずぽずぽと突き犯される。


「うっ、んっ、んぶっ!おふっ、うぶっ!うぅっ!」
「ったく、いつもいつも澄ました貌して、偉そうにしやがって!」
「んぐっ、う、ふぅっ!あ、ふ、うっ、ふぐっ…!」
「再建委員会っつったってよお、でかい面してんじゃねーよ!」


 レオンの体を乱暴に揺さぶりながら、男達は手前勝手に喚き散らす。
レオンには、偉そうにした事も、大きな顔をした覚えもない。
現状として、“再建委員会”が街を復興する為のまとめ役として代表を任されている所は否めないが、そんなものは大した意味はない、とレオンは思っている。

 しかし、男達はそうは思っていないらしい。
二人の男は、苦しげに喘ぐレオンに、肉の乗った尻を叩きながら、一方的な鬱憤をぶつけ始めた。


「困った事があればいつでも、とか言ってよ。ハートレス対策だって碌に進んでねえ癖に」
「んっ、うっ、あぶっ…!ふっ、ふぅんっ!んぐぅっ、」
「お前が暢気に街をブラついてる間、誰が力仕事してやってると思ってんだよ」
「おぐっ、うっ、うっ…!ふ、ぐぅんっ!んんっ、ぶぅっ!」
「お前があのガキとケツまんこ弄り合ってる間、俺らは汗掻いて重労働してんだぞ」
「おふっ、おぅんっんんっ、ふっ、ふぅ……っ!うぅんっ」
「こちとらボランティアで協力してやってんだぞ。その有難みってもんをちゃんと理解してんのか?ああ?」


 バシン、バシン、とレオンの尻が叩かれる度、孔肉が震えて男の肉剣を締め付けた。
赤くなる尻を両手でわっしと掴まれ、ぐにぐにと揉まれる。
レオンの口を犯す男が、レオンの体を起こして膝立ちにさせ、シャツをたくし上げて行き、露わになった胸に手を伸ばした。
鍛えられて確りと肉の乗った胸板を撫でた指が、頂きを摘まんで引っ張った瞬間、レオンの体がビクビクと快感に跳ねた。


「んふぅううっ
「やっぱりあのガキと同じだ。乳首で感じてやがる」
「尻叩きも好きか?あいつもこうやると締め付けたんだぜ」
「うっ、うくっ、うぅ……っ!」
「あ?何睨んでんだよ、コラ!」
「ふぐぅんっ


 少年の名に理性を取り戻した蒼が男を睨むが、左右の乳首を抓り捩じられて、痛みと快感でレオンは眉根を寄せた。
仰け反って逃げを求める体を、背後の男が秘奥を突き上げて逃げ場を失わせる。

 乳首を指の腹でぐりぐりと潰され、レオンは顔を顰めた。
指が離れると乳頭がぷくっと膨らみ、男は乳輪ごと乳首を摘む。
敏感になった神経が痛みと共に走る電流で痺れて、ビリビリとした快感をレオンに与えていた。


「うくっ、んっふぅううっ
「こっちも、オラッ!」
「んぐぅっ


 前立腺をペニスで強く突き上げられて、ビクビクとレオンの腰が跳ねる。
レオンの赤らんだ顔に、生理的な反応で浮かんだ涙が溢れた。

 孔奥を突き上げる肉棒が、段々と膨らみを増して行く。
奥を突く度、壁で潰れた先端から、押し出されるように汁が涎を零し始めた。
背後の男の律動がより激しく、乱暴さを増して行き、レオンの体を滅茶苦茶に揺さぶる。


「んぉっ、おぶっ、ぶぅうっ!うっ、うぅっ…、ふぐぅっ!」
「オラ、出すぞっ!ケツまんこに中出ししてやる!」
「んんんっ!」


 男の言葉に、レオンは目を瞠って頭を振るが、くぐもった声で求める言葉など、野獣に届く筈もない。
どくっ、どくんっ、と体内で生き物が脈を打ったかと思うと、どぴゅうううっ!と水鉄砲を撃つような勢いで性が吐き出された。


「んぅううう─────っ!!」


 体の中に、重みと粘りのある異物が注がれるのを感じて、レオンは背筋を仰け反らせて悲鳴を上げる。
その声はペニスによって塞がれている所為で、碌に響かないまま、消えて行った。

 射精で肉壁の奥を叩き犯されて、レオンの体がビクンッ、ビクンッ、と痙攣する。
直腸の狭い壁がぎゅうぎゅうと雄を締め付け、根本からぴったりと肉に寄り添い、中に溜め込まれていたものを絞り出して行く。
ごぷん、と大量の精子が秘孔に注がれるのを感じる度、レオンの体が妖しく踊る。


「んっ…んごっ……お、ほ…っ……!」


 遂に自分が体の中まで汚された事を理解して、レオンの眦から大粒の雫が落ちる。
四つ這いの姿勢を支えていた腕の力が抜け、口からペニスを吐き出して、膝の力も抜けて行き、ずるずると股を開きながら、床に突っ伏して行く。


「が…はっ、げほっ……おっ、ふ…っ」
「よしよし、まだ起きてるな」


 イラマチオを強いていた男が、楽しそうに言った。

 秘孔に埋められていたペニスが、ゆっくりと抜けて行く。
ヒクヒクと戦慄く肉壁を、太いペニスで舐められて、レオンは腰を浮かせて悶えた。


「ひっ、うぅ……っ!あぁあ……っ!」
「ふう。中々良かったぜえ」
「っは…はあっ……は、う……っ」
「再建委員会のリーダー様は、そんなトコまで優秀なんだな」


 男達が前後の位置を入れ替え、レオンはまた膝を立たされた。
髪を引っ張られて頭を持ち上げるように命じられ、レオンは力の入らない腕を、どうにか床に突っ張らせる。

 アナルへ中出しされた精神的なダメージと、イラマチオによる酸素不足で、レオンの意識は朦朧としていた。
辛うじて気を失ってはいない、と言う程度だろう。
そんなレオンの唇に陰茎が押し付けられると、レオンは虚ろな瞳のまま、ゆっくりと唇を開いた。
赤い舌が招くまま、ペニスが咥内へと押し込められる。
更に背後に回った男のペニスが、レオンの緩んだアナルに宛がわれ、


「よっ!」
「んんぅうううんっ


 ぐぷんっ!と先端から根本まで、一気に竿が肉壺へと納められた。
腰を捩らせて悶えるレオンの腕を、後ろから伸びた手が捕まえる。
レオンの両腕が後ろへと回され、彼の体は背後の男の腕とペニス、そして口に納められた精液塗れのペニスによって固定された。
そのまま背後の男が腰を振り始め、レオンは秘奥を突き上げられる衝撃を一方的に受け入れさせられる事となる。

 ずんずんと突き上げるペニスに犯されるアナルは、単純に締め付けているだけではなかった。
指と別の肉棒によって捏ね回された其処は、弾力を持ってうねりを帯びている。
中で分泌された腸液と、中出しされた精液が潤滑油になって、男にとっては非常に心地良いマッサージ穴となっていた。


「へっ、へへっ。こりゃすげえ。名器ってのは意外な所にあるもんだ」
「んぉっ、おぶっ、ぶっ!んっ、んぐっ、んちゅっ


 嗤う声を聞きながら、レオンは咥内のペニスを舐め回す。
ぴちゃぴちゃと水音を立てながら、竿にまとわりついたカウパー液を掃除して行く。


「気も利いてるし、アフターケアもばっちりってな」
「あんた、こんなイイもん持ってんだから、あんな物騒なモン振り回してないで、男娼でもやったらどうだ?」
「んぢゅっ、んっ…お、ふっ、ふぉおっ…!お、ぐぅっ…!」
「復興の為の資金集めにもなると思うぜ。あのガキもセットにしたら、俺達も皆で通ってやるからさ。どうだ?」
「う、う…っ…!んっ、ふぅんっ


 調子に乗って行く男達の言葉に、レオンは涙を滲ませた瞳で彼等を睨んだ。
それの咎めとばかりに、ずぷっ!と奥へと穿たれたペニスに肉壁を抉られ、レオンの表情に苦悶と快感が入り交じる。

 揺さぶられるレオンの前に、もう一本のペニスが生えて来た。
視線だけでその持ち主を見れば、一度離れてスコールを犯そうとしていた男が立っている。
もう一人の仲間に捕えられているのであろうスコールの姿は、その男が邪魔になって見えなかった。
彼の声も聞こえないので、きっとまだ気を失っているのだろう。


「お前がガキに手ぇ出すなって言うからさあ、俺、オアズケのまんまなんだよ。責任取ってくれるよな?」
「う、う…んっん、はっ……!」


 男が何を言わんとしているのか、直ぐに理解して、レオンは咥えていたペニスを離した。
並んだもう一本の竿を口に入れると、「よしよし」と満足そうな声がする。
が、そうなると今度は、余ったドロドロのペニスが、レオンの頬をぐりぐりと押して来る。


「こっちも放って置いていいのか?あのガキの所に行っちまうぞ?」
「ん、ふ……っ、……スコール、……んぁ


 レオンは口の中のものを出した後、二本のペニスを交互に舐め始めた。
男達が位置をずらせて、レオンの舌を挟んで亀頭を向かい合わせに立つ。
レオンの唾液と精液で汚れた舌が、艶めかしくてらてらと光りながら、ナメクジのように二本の亀頭を器用に舐める。
鈴口をくすぐるように舐められた男達は、ぶるっと腰を震わせて、ペニスを固く膨らませた。

 必死で口淫奉仕をするレオンを、背後の男は相変わらず乱暴に揺さぶっている。
お陰でレオンの頭が前後に激しく揺れる為、舌はペニスを掠めたり離れたり、早く彼等を満足させてこの凌辱を終わらせたいレオンには、もどかしいものだった。
両手が使えれば少しは楽なのに、と思うが、背後の男に掴まれた腕は、それを振り解けるだけの力はなく。


「はっ、はふっ、んんっうっ、うっ…、おふぅんっ
「ほらほら、頑張れ頑張れ。じゃないとアッチに行っちまうぞ」
「んっ、んっあ、はっ、はひっ…!は、れろっ、あむっ、んっく
「先っぽばっかじゃ物足りねえなあ」
「ケツまんこもちゃーんと締めてくれよぉ。スコール君はもっとキツキツに締めてくれたぜ?」
「んぢゅっ、んんっんっ、うぅうんんっ


 レオンは括約筋に力を入れ、秘孔を犯すペニスをぎゅううっと締めつけた。
目の前の二本のペニスには、ぢゅうっ、ぢゅうっ、と交互に相手を変えながら、音を立てて啜ってやる。


(早く…早く、終わらせるんだ……そうすれば、スコールも……)


 レオンは、それだけを考えて、男達に服従を続けた。




 ゆらゆらとした意識の浮上は、とてもゆっくりとしたもので、もう一度眠ってしまいたくなる程の緩やかさだった。
何せ、瞼も躯も重くて仕方がなくて、目を覚ますのが面倒な程だったのだ。
そんな気持ちのまま、手招きする睡魔にもう一度身を委ねようとした時だった。


「………ぅう─────っ!!」


 くぐもった悲鳴のような音が聞こえて、スコールの意識はようやく覚醒に向かった。
そうして、何かが自分の体を這っている事に気付く。
人間の手だろうか、ねっとりと気持ちの悪い感覚を与えるものが、スコールの胸を揉んでいる。
指先が乳首を掠めて、微かに拾った痺れに、細身の体がふるりと震えた。
首筋には生臭い匂いと生温かい温度のする弾力のあるものが這い、ぬらぬらとした触感を残して行く。

 気持ちの悪いもの。
これは、何。

 薄らとスコールが目を開けると、ぼやけた視界の中に、整然と並び揃えられた沢山の本が映った。
割と最近、見慣れた景色だ。
城の図書館だ、と思い出した時、


「よっ!」
「んんぅうううんっ


 また不透明な悲鳴が聞こえて、レオンは眉根を寄せた。
声に僅かに聞き覚えがあったが、その声の持主が、そんな酷い音を上げた所は見た事がない。
まさか彼の筈がない───とスコールは瞬きを繰り返しながら、視界が明瞭になるのを待った。

 やがて靄が晴れ、目に映るものを正確に認識できるようになって、スコールは絶句した。
二人の男が、一人の青年───レオンを前後に挟んで犯しているのだ。
信じられない、信じたくない光景に、スコールは叫びを上げようとして、背後から伸びて来た手に口を塞がれる。


「んぅ……っ!?」
「おおっと、良い子は静かにな?」


 耳元で聞こえた声は、聞き慣れないものだったが、辛うじて記憶の琴線には触れた。
横目に視線を移して、肩口から覗き込んでくる男の顔に、スコールは息を飲む。
其処にあったのが、気を失う前に自分を嬲っていた男の一人であったのだから、当然だろう。

 男はにやにやと笑いながら、スコールの口を塞ぎつつ、細い喉に手を押し当てて圧迫しながら囁いた。


「大人しくしてろよぉ。ちょっとでも暴れたら、あいつがどうなるか判んねえぞ。死なせたくはないだろ?」
「……!」


 明らかな、そしてチープな脅し文句ではあったが、今のスコールには十分に効いた。
気を失う前、自分を滅茶苦茶に犯した男達が、今度はレオンを犯している。
どうして彼がそんな目に遭う羽目になったのか、気絶していたスコールには判らないが、それでも、レオンがどうして城に来たのかは予想が着いた。
きっと、帰りの遅いスコールを心配して来て、彼等に捕まってしまったのだろう。
自分の所為でレオンが────そのショックも重なって、レオンを傷付けたくないスコールの心は、あっさりと男達に主導権を取られる事となった。

 スコールを抑えつけている男とは別に、もう一人の男がスコールの前に座っている。
その男は、犯されているレオンを見ながら、自身の竿を扱いて自慰をしていた。
自分を散々犯し、溢れるほどに精液を吐き出した筈のペニスが、自分の秘部の近くで勃起しているのを見て、スコールの体が恐怖に震える。


「ん?起きたのか?」
「ああ。ついさっきな」
「じゃあ相手して貰いたいとこだけど、一応、手ぇ出すなって言われてるんだよなあ。どうするかな」


 男はスコールが目を覚ました事に気付いて、勃起した陰茎をスコールの秘所に近付けた。
ひっ、と喉を引き攣らせ、蒼の瞳に大粒の涙を浮かべるスコール。
その肉棒で、あらぬ場所を無理やり拡げられ、何度も何度も突き上げられた。
その感覚は、記憶にも体にもまだ色濃く残されている。

 かちかちと奥歯を震わせるスコールに、亀頭を押し付ける男がにやにやとした貌を近付けて言う。


「俺達さあ、まだ満足してないんだよねえ。なのにお前、途中でトんだだろ?」
「う…うぅ……っ」
「それで、今はレオンに相手して貰ってるんだよ。気絶しちまったお前の代わりをしてくれるって言うからさ」
「……!!」


 男の言葉に、スコールは頭を鈍器で殴られた気分だった。
余程の油断でもなければ、こんな男達に後れを取らない筈のレオンが、どうして彼等に犯されているのか。
その原因が自分であると知らされて、スコールは遣り切れない悔しさと、自分自身への怒りで、涙が溢れる。

 ひく、ひく、と喉を戦慄かせて泣くスコールだったが、男達は慰める気もなかった。
それよりも、自身の滾った肉欲を吐き出す方が、彼等には大事だ。
男は、スコールの未だ濡れた肉穴に亀頭をぐりぐりと押し付けながら、


「だからよぉ、俺はお前とヤれないんだよな。レオンに怒られちまうから」
「ふ…う……うぅ……っ」
「ほんとに勿体ねえよ。でも待つのも飽きたからなあ」


 そう言って、男はスコールの体から離れた。
いつ入るかと言う程に押し付けられていたペニスが逃げて、スコールはほっと安堵する。

 しかし、男が向かう先を見て、スコールの顔から血の気が引いた。
男は、仲間達が前後から揺さぶっているレオンへ近付くと、ペニスを咥えているレオンの顔に、己の股間を近付けた。
それ以上は男の尻が邪魔になって、スコールからは見えない。
レオンが何をしているのかも判らなかったが、淫音が増えたのが聞こえて、スコールの脳裏に二本のペニスをしゃぶるレオンの顔が浮かんだ。


「や、んぅうっ」
「だから静かにしてろって」


 やめろ、と叫ぼうとしたスコールの声は、背後の男の手で塞がれた。
スコールは頭を振って男の手を振り払おうとするが、男はスコールの口を割って指を突っ込み、捕まえた舌を指でぐりぐりと弄び始めた。


「んほっ、おぉっ…!おふぅう…っ!」
「静かにしてないと、大好きなレオンにいやらしい所が見られるぜぇ」
「んぁ……っ!」


 男はスコールの体を膝上に乗せ、両足を大きく左右に開かせた。
M字に開かれたスコールの体の中心部は、犯された名残がそのままになっており、彼等が吐き出した精子で白濁塗れになっている。
スコール自身のシンボルは萎えていたものの、其処もべっとりと濡れていて、浅ましい躯の全てが曝け出されていた。


「あ……ああぁ……っ!」


 プライドも意地も、とうに失われていたスコールには、背後の男一人にすら逆らう事は出来なくなっていた。
足を大きく開かされたまま、未発達さの残る体をふるふると震わせているスコール。
男は、大人しくなったスコールの様子に、にやあ、と脂の下がった笑みを浮かべていた。

 男はスコールの口に指を突っ込んだまま、喉を圧迫していた手を下ろして行く。
白い肌に覆われた、薄い胸板の上で這った手が、乳首を捉えて摘む。
きゅうっ、と摘まみ引っ張られて、スコールの体がビクンッと跳ねた。


「あっ……!や、あ……っ」
「静かに静かに」
「あっ、あぁ…っ!や、らぁ……っ」


 にやにやと笑いながら、男はスコールの乳首を転がし続けた。
意識を失う前に凌辱された時に開いた快感は、まだ体が覚えている。
摘まんだ乳首の先端に爪を当て、コリコリと引っ掻かれて、スコールはぞくぞくとした快感が、乳首を中心とした胸全体を襲うのを感じていた。


「ひっ、ひふっ…!うふぅう…っ


 スコールは男野指を噛みながら、官能の刺激に体を震わせている。
男の指は益々悪戯を増して行き、乳頭に爪を擦り当てて苛め始めた。
スコールは胸を仰け反らせて、男の肩に後頭部を押し付けて、潤んだ眼を彷徨わせる。


「んぅっ、うぅ……っあむぅう…っ!」
「良い子にしてろよぉ。いいな?」
「ふ、んはっ……、あ、うぅ…っ、あぁあ……っ」


 男の指がスコールの口から抜けた。
スコールは自由になった唇をはくはくと戦慄かせたが、助けを求める声を出す事は出来ない。

 男達に囲われているレオンの、雄をしゃぶる声が聞こえて来る。
じゅる、じゅる、と汁を啜る音を聞いて、スコールの腹にじわじわと熱いものが溜まって行く。
彼の舌で自分のものを慈しんで貰ったのは、いつの事だろう。
舐めて、しゃぶられて、長い指で裏筋を擦られて、勃起したシンボルを啜られながら、アナルに指を入れられて果てる。
その時の快感はとても幸福に満ちていて、スコールは思い出すだけで興奮してしまう。

 そんなスコールの思考を、体は正直に表していた。


「うん?お前、ちんこ勃ってるじゃないか」
「……や…っ!見るな……っ!」


 スコールは手で自身の下腹部を隠して、覗き込んでくる男の視線から逃げる。
しかし、男はその下に自分の手を突っ込んで、勃起しているスコールのペニスを捕まえた。


「んぅっ
「隠したって無駄だぞ。ほれほれ、可愛いちんぽがおっきしてるぜぇ?」
「う、うぅ……ふぅう…っ!」


 スコールはふるふると首を横に振ったが、中心部に血が集まって固く張り詰めているのは誤魔化しようがない。
男もスコールの竿を握って、その感触を確かめるように、にぎにぎと柔らかく揉んでいる。
しっかりと剣としての役目を担わんとばかりに、其処は頭を持ち上げ、天を突こうとしていた。

 乳首を捏ね回されながら、勃起したペニスを扱かれる。
スコールの左右に開かれた足がビクッビクッと跳ねて、太腿がぶるぶると小刻みに震えていた。
快感に耐えようとするスコールだったが、既に陥落された体は、どう足掻いても官能に逆らえない。
蒼灰色の瞳が天井を仰いで、スコールは喰いしばった口端から、唾液を零してくぐもり喘いでいた。


「う、うぅっんぅうっ…
「大好きなレオンがレイプされてんの見て、興奮したのか?とんだ変態だな、お前」
「ふっ、ひが…違う…っ、うぅうんっ
「じゃあこのちんぽはなんだ?そうか、羨ましいんだな。ちんぽ二本もしゃぶって、ケツまんこずぽずぽされてるあいつが羨ましいのか」
「んっ、んんっふっ、ふぅう……っ!」


 そんな訳ない、と何度も首を横に振るスコールだったが、理由はどうあれ、彼の体が興奮を覚えている事は確かだ。
其処へレオンの低い喘ぎ声も聞こえて、スコールは耳を犯されているような気分になる。


「んぅっ、うっ、ぢゅっ、ううっんぶっ、ふぅんっ
「う…う……レオ、ン……レオン……っ」
「は、ふぁっ、あふぅっあっ、あぶっ、んぐぉっおぉふっ
「やあ……いや、だぁ……あっ、あぁ…っ


 小さな声で保護者の名を呼びながら、泣きじゃくるスコール。
悲愴に満ちた表情を浮かべていると言うのに、彼の蒼灰色の瞳には、ぼんやりと暗い熱が宿っている。
股間の熱の象徴は、どんどん膨らみを増して行き、可哀想に切なげに震えていた。

 男はスコールのペニスを手放すと、その下てヒクヒクと疼いているアナルに指を埋めた。
ほんの数十分前まで、彼等の手で雄で拡げられ、蜜液を注がれた秘孔は、あっさりと男の指を飲み込んでしまう。


「うぅんっ…!ああ…や…あ……っ
「こっちもやらしいなあ。締め付けて離そうとしない。でも、物足りなさそうだなあ」
「あっ、ああ…っ!か、きまわ、すなぁ……っ


 くちゅっくちゅっ、くちゅっ、と男の指がスコールのアナルを掻き回す。
レオンの喘ぎ声の隙間を縫うように、鼓膜を犯す自身の淫音。
耳を塞ぐ事も出来ないスコールは、耳から入って来る淫らな声と音に、脳神経まで犯されて行くのを感じていた。


「は、ひ…あぁっ……レオ、ン……レオンぅ…っ
「ひひっ。なあ、お前らよぉ、どっちがネコなんだ?どっちもネコか?」
「…ふ……う…?」


 囁く男の言葉に、スコールは意味が判らず、涙を零しながら首を傾げる。
おい、と男が急くように秘奥に指を突き立てたが、問いの意味が判らないスコールには、答えられない。

 男は二本目の指をアナルに突き入れ、ぐちゅぐちゅと掻き回しながら、更にスコールの乳首を摘まみ苛めながら、


「だからよぉ。どっちがちんこ突っ込んでんだって話」
「んぁっ、うっ、あぁ…っやっ、あっ、あっひぃっ
「お前があいつに突っ込んでんのか?それとも、レオンのちんぽで、此処パコパコして貰ってんのか?」
「う、うぅうんっあぁっ、あぁっ…!ひぃんんっ


 男の囁きに触発されて、スコールの頭に彼とまぐわいあった光景が思い浮かぶ。

 スコールはいつも、抱かれる側だ。
その事に男としての矜持が疼かないではなかったが、肉竿を貰って、奥までそれを埋めて貰って、中に出される時にこの上ない程の幸福を感じる。
自分が愛されている、と実感する事が出来るからだ。
時々、あまりの幸福感が不意の恐ろしさを呼ぶが、それも判らなくなる程に、トロトロに蕩かされるのが嬉しかった。
自分の居場所が此処ではないかも知れない、彼等の邪魔になっているのかも知れない、と思う事も、全て忘れて、目の前の幸福にしがみついていて良いのだと思えるから。

 でも、もう長い間、その幸福を感じていない。
そう思った瞬間、腹の奥がきゅうんっと切なく啼いたのが判った。
同じく熱い迸りを欲した媚肉が動き、突き入れられた指を強く締め付ける。


「あぁああん…っ!」
「ちんぽ貰ってたって?下のお口は正直者だな」
「はっ、はぁっ…ああ……っ、あぁあっ


 激しく秘孔を掻き回す指に、スコールは髪を振り乱して喘ぐ。
男はそんなスコールの股間の下から、大きく怒張した一物を取り出して見せた。


「ちんぽ欲しいんだったらよぉ、俺のをやるぜえ?」
「ひっ……!」
「ほれほれ。あいつが羨ましいんだろ?此処にぶっといの突っ込んで、ぐっちゃぐちゃに掻き回して欲しいんだろ?」
「ひ、ひぃ……っ!あっ、や…いやぁあ……っ!」


 男はスコールの秘孔から指を抜くと、力の入らない膝裏を救い上げた。
スコールの細身の体を僅かに宙に浮かせ、竿を尻穴に擦り付けて来る男に、スコールはがくがくと体を震わせながら、いやいやと頭を振る。


「やっ、やだっ…!やだぁ……っ!」
「なんだよ、レオンのじゃなきゃ嫌だってか?」
「う、うぅ……っ」


 男のペニスが、スコールの尻穴に宛がわれる。
男がほんの少し、腕の力を緩めれば、スコールの体は自重で落ちて、ペニスを飲み込んでしまうだろう。
それだけは、と縮こまって震えるスコールに、男は露骨に残念そうな顔をしたが、すぐにそれを卑しい笑みへと歪める。


「じゃあ、此処であいつとセックスしろよ」
「…な……え…?」
「あいつのちんぽが欲しいんだろ?普段がタチなら、あいつもちんこが寂しいだろうし、お前のケツまんこに挿れてやれよ」


 良案だ、と言いたげな貌で男は言うが、スコールは彼が何を言っているのか、直ぐに判らずに呆然としていた。
此処でレオンとセックスしろ───男達に犯されているレオンを、更にスコールに逆レイプさせると言う事だろうか。
そんな酷い事、とスコールは首を横に振ったが、


「じゃあ俺が挿れちまうぞぉお〜?」
「ひぃいっ……!」


 ヒクヒクと伸縮を繰り返しているスコールのアナルに、男の亀頭が押し付けられる。
にゅぷ……っ、と先端が孔を広げるのを感じて、スコールは顔を引き攣らせた。

 抱えた膝を揺らされ、スコールの体がゆさゆさと振られる。
先端だけが挿入された亀頭が、ぬりゅっ、ぬりゅっ、と浅い場所を弄って、スコールは下半身からじわじわと熱が昇ってくるのを感じた。


「あぁっ…やだ…レオン…レオン……っ」
「そ〜ら、どうする?」


 男の声は、完全に面白がっていた。
スコールは涙で潤んだ目を薄らと開けて、男達に囲まれているレオンを見る。
レオンは既に声を抑える事も出来なくなっているようで、激しい律動に体を打ち付けられる度、甘い声を上げていた。

 ぬぷ、ぬぷぅ……と秘孔にペニスがゆっくりと埋められて行く。
スコールが答えを出さなければ、男はこのままスコールとセックスを始めるつもりなのだろう。
そして、レオンは三人の男達に囲まれて犯され続ける。

 スコールは、男の言葉に従うか否か、選ばなければならなかった。




絶対に嫌だ(モブ×レオ、モブ×スコ)

レオンとセックスしたい(モブ×レオ×スコ)