噴出/
「いやあーっ!」
それはもう、どうしようもない感触。自分の深い尻の谷間に、いきり立った
ペニスがあてがわれる、感触。ペニスの持ち主がもし手練手管な凌辱者であった
なら、美希子の貞操はすぐに犯されていただろう。そのペニスが収まるべき
場所は、その先端のほんの数センチ下にあったのだから。
「すご、いっ……ここは他の場所よりもっと、柔らかい……」
しかし徹は、尻の谷間の素晴らしい感触に酔い、美希子の女そのものを
穿とうとはしなかった。
もしかしたら、知らなかったのかもしれない。
「かあ、さん……いいよぉ、僕、すごく気持ち、いい……っ!」
「だめぇ……とお、るっ……そんなとこ、こすら、ないでっ!」
しかし、美希子の状況が好転したわけではない。依然として息子の怒張は
圧力を強め、水滴に濡れた尻の割れ目をぐいぐいと往復している。恥ずかしくて
たまらない肉のすぼまりに遠慮なく触れながら。
直接穿たれていなくてもその幹や張ったエラは、薄い皮膚と性神経を通して
女を狂わせる。それが息子のモノだと理解していても、躰の奥底に受け入れては
いけないものだと分かってても、美希子の女の本能は、その入り口を
開き始める。濡らし始める。
「ああ……っ!母さん、僕、イッちゃいそうだ……母さんのお尻で、出して
いいよね……っ?」
「だ、だめ……お願い、やめて……母さんの、お尻なんかで……ん、くうっ!」
おかしく、なっていく。そんな事は許されないと思いつつ、息子の噴き出した
熱い精液が、自分の尻の谷間を汚す光景を想像しているのだから。
徹は高まる放出感に腰を振り、美希子は恥ずかしさや戸惑いとは違う感覚に
流され始めていた。息子の先洩れは、きっと母親の滴り始めた愛液と混じり合い
始めただろう。そんな、刹那。
『ピンポーン』
ドアのベルが鳴った。時間など忘れてしまっていた美希子。
旦那が、帰って来た。
「ひ……っ!」
図らずも洩れていた小さな喘ぎを、美希子は慌てて抑える。まだ玄関ドアは
開かれていないが、それが開き旦那が家に上がれば、それは破滅へのカウント
ダウンになるはずだ。
「徹、おね、がい……お父さんが、帰って来たわ……だから、あうっ!」
懇願の囁きは、無言と振りたてられる腰の躍動にかき消された。
このまま、出す気なの……っ!?
「母さん……僕、イクよ……母さんのお尻の間で……精液、出すよぉ
……ああっ」
息子の昂ぶりの声も、母親と同じような囁きだった。しかしその小さな声と、
玄関の鍵が開く音を同時に聞かされた美希子は、混乱せずにはいられない。
「やめ、てっ……!お、ねが……あ、あ、ああーっ!」
「く、ううううう……っ」
低い獣の唸りに似た、息子の声。それを合図に、美希子のヒップの谷間は
熱く粘いほとばしりに満たされた。初射は柔らかい肉に飛び散り、第2射は
菊門を濡らし、それに続いた第3射第4射以降は膨大な量をもって母親の淫裂、
黒い草叢をぬるぬると這い、いやらしく滴った。
「美希子、帰ったぞ」
壁一枚隔てた廊下で、旦那の声がする。
美希子は、熱い流れを敏感な熟肉で感じながら、声を上げられない。
「おーい、美希子?」
いつものように迎えに出ない妻や、お帰りなさいを言わない息子を探す声。
「……母さんが、いけないんだからね……」
シャワーを手に取り、放出を終えたペニスに水流をかけながら、徹は母親を
見下ろす。恐怖と、恥辱と、混乱と、そして感じてはいけないゆるい愉悦に
躰を震わせる母親を見下ろす。
やがて、徹はゆっくりとバスルームを出て行った。残された美希子に、
「おかえり」「母さんと一緒に風呂に入ってた」「ごはん出来てる」などの
会話が聞こえた。何も変わらない、親子の日常。母親を、除いて。
美希子は、いまだ立てなかった。
息子の精液が淫裂に流れる。それだけで小さく絶頂した自分が許せず、まだ
立ち上がれなかった。