俺と文哉と俺たちの母さん |
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そっか。母さんは、大丈夫なんだ。俺が悩んでも、母さんはとりあえず笑ってくれるんだ。 少し、余裕が出てきた。童貞じゃなくなった俺は、その相手の、実の母親に、笑い返したね。 「ね」 「んー?」 「その、大丈夫なの?」 「あーそれね。大丈夫、間違った事今まで一度も無いし」 「安全……何とか、だよね」 「そ」 よし。一安心。 「あんな感じでも、入るんだね」 「まあ……そうだね。無事、入ったでしょ? 「無事って」 「うん、あはは。まあ、車で見た時から、大丈夫だって」 「何が」 「ん?長さとか」 「長さ?」 「もー、あんまり聞くな」 まだ笑ってる。俺も笑ってる。 「父さんとも、した?」 「んー。ノーコメント」 「してたよね。お風呂で」 「何で知ってるの、もー」 「ノーコメント」 笑い合う。うわ、超楽しい。俺はチンコ出しっぱなしで、母さんはまっぱでそんな俺のチンコ拭いてるけど。 普段通りの、母 堤香織と息子 堤和樹の会話。お互い相手見て言葉をスカしながら笑う。 「相手はこう言ってるけど、ああいう性格だから本心は違うんだろう。でも気遣って笑って冗談にしてる」ってのが相手に丸分かりの。 よし。さっき感じちゃった実の親子的うんぬんは一応晴れた。ここまで笑ってくれるんなら、俺がシュンとしてても意味ナシ。 ……と、ここまで来て。苦々しさが薄れてきたタイミングで。 |
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「でもホントの初めての時、こんな感じの雰囲気になっちゃダメだよ?」 「こんな雰囲気って?」 「ほら、相手はその……彩ちゃんだろうし、普通にしないと」 「普通が分からんよ」 「そうね……まあ、後ろからとか、車の中での事とかを、向こうがしない限り求めない、的な?」 「後ろは多分、しないよ……寝たままでしょ」 「足立てても一緒よ。まぁあんまり詳しく言ってもアレか」 「ごまかしたー」 「ごまかしてない」 「じゃあ、車の中の事って?」 「……もう」 「俺バカだから分かんないや」 「……その言い方、アレだよ」 「……文哉に似てた?」 「うん、似てた」 「そりゃヤバイなー……分かった、彼女には口でさせない」 「あんまりノリノリでさせるもんじゃないからね。機会が少ないとうまく出来ないものだろうし」 「でも」 「うん?」 「うまかったよ。車の中」 「えー」 「うまかった。すごく気持ちよかった」 「あのね……うまいとか言うな」 ちゃんと、母さんの顔見て。俺の顔のすぐ下にある、母さんの笑顔をちゃんと見て。 母さんは急に恥ずかしがって、顔見るのやめて目そらしついでに股間に集中したけど。 車の中のフェラとか、後始末する母さんの姿とか、急に頭の中にぐるぐる回って。 んでその結果が、母さんが図らずも見てる股間に向かっちゃって。 いやん。若いね俺って。母さんはさっき「大人を舐めるな」って言ったけど。 エロ妄想最前線の高校生の性欲を舐めてもらってはいけませんよ? あなたの息子さんは、あなたに見られてるって事まで興奮に変えちゃうくらい、今エロモードですよ? 「あ」 「……」 「あーもう。困るなぁ」 「……へへっ」 速攻でバレました。そりゃバレるわ。見てるし触ってるし。 「キレイにしたばっかだよ?もー」 「ゴメン」 「今のゴメンは許す」 「ありがとうございます」 「……ホント、困った。どうしよ」 「ゴメン」 「それ、もういいから」 笑って、濡れたティッシュくしゃくしゃに丸めて箱のそばにゆっくり置いて。すぐにそのまま、再び優しく俺のに触れて。 |
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「うっ……」 「あ、痛かった?」 「違う、よ」 「ふーん……じゃあ、いいか」 先っちょじゃなく、今度は棒の部分をそっと握って。少しだけ、擦る。 鈍い痛みみたいなの。あー、高ぶった時に続けてオナった時にちょっと来るアレ。ちょっと苦手。 でも、全然今は嫌じゃない。母さんのソフトタッチで、また少しずつボッキしてく俺の。 「どーする?」 「え」 「また、出す?」 「ま、た……?」 「うん」 「それ、は」 母さんがニヤニヤしながら俺の顔を見る。さっきは恥ずかしがって顔あっちに向けたくせに。今度は俺の番。 でも……このせめぎ合いは嫌いじゃない。そりゃ息子の俺にとっちゃ、母さんに主導権あったほうが安心ー。 「和樹ー?」 「?」 「……うまいって言ってくれたもんね」 スーッと母さんの顔が沈んで。お、おおっ、おおおっ! ちゅっ。 さっき出したばっかで、再勃起中だけど少しゆるーいだるさが残ってたちんこに、ぞくぞくってしちゃう感触が。 ……咥えないのよ。舌も出してない。母さんが今一番駆使してるのは、唇。 少し濡れた唇で、少しだけつば?を出して俺のちんこの表面を這う。這いまくる。 咥えてないから音なんてしないし、ぶっちゃけ強烈に強い感覚でもない。うわ、イキそう!って感じじゃない。 しいて言えば頬ずりの延長?でも、その……その頬ずりっぽさがゾクゾクしちゃう理由で。 |
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俺の妄想って事で……セックスまでしちゃったのに言うのもアレなんだけど。 作業感?も少しあったかもって思ってた。「弟の事に嫉妬する長男を出させておしまい」っていう。さっき少し険悪にもなったしね。 だから今、キツいフェラチオされてたら、少し落ち着いた気持ちがまたさざなみ立ったかもしれなくて。「早く出せよ」的な。 でもなんかこう……母さんはゆっくりゆっくり俺の、実の息子のちんこに頬ずりしてる。キスしてくれてる。 キモいかもしれないけど……愛情感じちゃってます。 言い方ムズいけど、ちゃんと俺の事に向き合ってくれてんだー、って。なに言ってんだ俺。 でも事実、俺は自分のベッドにあぐらかいてやんわり座ってて。母さんはその股間に顔うずめてスリスリチュウチュウ。 思わず優しく母さんの頭撫でたくなっちゃったさ!……まあ、俺の妄想なんで、反応怖くてしなかったけどねー。 「……ふう」 「……」 「どう?」 「ど、どう?」 「うん」 「あ……気持ち、いい。すごく」 ウソじゃないよな?気持ちイイのは、うん。ウソじゃない。 「そ」 「うん」 「……これさー」 「?」 「父さんも褒めてくれるんだよね。うふふっ」 「あ、ああ……そう」 今の心情じゃ、これは気のない返事&ノーコメントで正解でしょ!? 「あの、さ」 「んー?」 だから、ぐちゃぐちゃになりそうな気持ちごまかすために話題変え。ちなみに父さんにまったく罪はない。 「……く、咥えないの?」 「あー」 「……」 「咥えてほしい?」 「あ、いや……なんか思ったのと違う動きだったから」 「そうだね……でも、咥えちゃうとすぐ出ちゃうよ?」 「へ?」 「あ、しまった……ちょっと待って」 何かこう、恥ずかしそうな感じで顔を下ろして。そのまま俺の股間から少し離れた母さん。 ん?何か俺ヘンな事言った……? 「あの、ね」 ゆっくりと顔を上げた母さんが、 「よし……言うよ」 「……?」 「黙って、聞いて」 「は、あ」 「母さんね……したい」 した、い……?死体?じゃねえよな。俺ってバカ。 |