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05.名器のシズカちゃん

 


 まだ、この最終ステージを彷徨っている。

 一時期、あと少しのところでクリアできるかという瞬間はあった。陽子に出会い、戦闘となったのである。しかしながら、その時にはあっさりと敗北してしまった。何しろ強すぎる。どうがんばっても勝てない精力の差。

 一発で勝負の決まる松葉崩しで、偶然に陽子をザラキできなければ、クリアできないのである。

 さすがにゲームバランスが疑われたが、それはそれとして乗り越えるべきところというわけなのだろう。





 しまった!

 セーブしておいた地点が、最終の扉よりもはるかに前だったため、最終決戦の前に、敵に出会ってしまったのである。

 しかも、出会ってしまった敵は、このステージのザコキャラの中では最強の、名器のシズカちゃんだった。

 最悪の展開である。

 シズカちゃんは、その攻撃力、防御力、精力において、右に出る者がいない、最強の敵であり、かろうじて勝てたにしても、大ダメージを避けることができない相手だ。これから陽子と対峙するというのに、その前には出会いたくなかった。

 逃避成功率が低いゲームでもあり、結局、戦闘になったら戦うしかないのである。





「うぐあ……」

 立ちバックでの挿入後、俺はその快感に打ち震え、頭の中が真っ白になっていく。

「へへー。スゴイでしょ、あたしのココ。」

 名器の、と謳っているだけあって、シズカちゃんのオンナはえもいわれぬ快楽だった。

 ペニスにしつこく絡みつき、根元から先端までがっちり食い込んでいながら、繊細なヒダがペニスの敏感なところに粘着し、ぐりゅぐりゅと蠢いている!

 それでいて若娘の直情的な締まりと弾力を具え、どんな男根をも瞬殺できる実力で、とことんまでペニスを追い詰めるのである。

 本当に、人間の膣なのか……魔族ではないのか……そんな気さえしてしまうのである。





 こちらは激しい動きを取ることができないでいる。

 ただ結合しているだけで、じわじわと射精感が高まり、少しでも気を抜けば、絶頂直前の多幸感がこみ上げてしまいそうな、大ピンチなのである。

 せいぜい、ちょこちょこと愛撫攻撃をして、無駄なあがきをするしかない。それも、愛撫攻撃に気を取られれば、オンナの締まりによるカウンターダメージで、一瞬で精液を奪われてしまうかも知れない。

 それなのに、シズカちゃんの方は、エクササイズを楽しむかのように、いきなり激しく腰を揺り動かし、若い生足の筋肉を駆使して、跳ねるように前後し続けている。

 名器のシズカちゃんは、すでに同級生から大人まで、何人もの男根を咥え込んでは、ものの数秒で射精させてきた経験もある。そのために、かえって交際が長続きしないことも多く、シズカちゃんもそこに辟易しているらしい。

 だが、俺を射精させることで、夜の安寧が手に入れられるので、シズカちゃんは大張り切りなのである。そして、たくさんのペニスを、例えそれをどんな鉄壁のコンドームで包んでいても、ごく短時間で射精させてきた名器に、大いに自信があるのだった。





 現に、俺も例外なく、名器のシズカちゃんの激しい動きにまったくついていかれず、名器でしごかれるままに身を任せるしかなくなってしまっていた。

 反撃しようとうっかり手を出せば、全身全霊で防備している渾身の力も緩み、ペニスが大ダメージを受けて、そのままイッてしまう可能性が高いのだった。

 じっと堪えながら、シズカちゃんの弱点を突き、あるいは松葉崩しで一気に逆転を図るチャンスをうかがうしかない情勢だ。

「スゴイでしょ、あたし、昔からココには自信があるんだよね~。ほら、キミもあたしの中でイッちゃいなよ~あははっ!」
若娘らしい元気な動きと口調に、全身の快楽が弾けそうになっている。





「ほらほら~。そんなガマンしなくていいんだよ~? おま○こキモチイイ~んだからー! いっぱい出してよっ!」
「クウゥ~~ッ」

 何とか射精を堪えきる。回復し、再戦に臨む。

「陽子のアソコよりも、ずっとイイでしょっ! ね、あたしに乗り換えない? ……ずっと気持ちよくしてあげられるんだよ、あたしなら……。イッて、ね?」

 ま……負けるものか……でも、シズカちゃんの大きな乳房、細い腰、太い足、そして可愛らしい顔立ちと名器。何もかもが、陽子を押しのけるほどの魅力に満ちあふれていた。

 ポニーテールを左右に揺らしながら、衰えることのないハッスルした腰の動きに、俺の防御も限界に来ていた。





「今まで誰も、あたしのココで気持ちよくなかった男はいないんだよ? ガマンしないで……ほらほらあ!」
「うああうあ! 陽子……ようこ……」
「だぁめ! シズカって、あたしのこと呼んで、ねえっ!」
「あああシズカ! 好きだ!」

 ついついシズカちゃんの大きな乳房を鷲掴みにしてしまう。ぜったいに揺らぐことのない彼女の自信は、俺の精力を徹底的に奪い去っていった。

 すべてをシズカちゃんにたくした瞬間、ペニスはガマンの限界を迎えるのだった。

「うぐあ!」
どばあ! どばどばあっ!

 俺は名器のシズカちゃんに一方的に絞り取られてしまった。完全に太刀打ちできなかった。

 実力に裏打ちされた彼女の自信を打ち砕けなければ、決して彼女に勝つことはできない。

 明るく気丈な性格も、肉体のすべてが魅力的なのも、俺を射精させる要因となった。

 こうして俺は、陽子をあきらめ、名器のシズカちゃんの虜となってしまったのであった。



###ゲームオーバー###


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