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06.猫又中心大団円

 


イヴ6-1

「一体……何が起こっているんだ……」

 天井裏の狭い通風孔に身を潜めた研究員が見たものは、壮絶なるセックスの宴であった。

 3人の研究員が、大広間でそれぞれ、女たちに捕まっている。そして思い思いに、快楽の宴が繰り広げられているのだった。

 研究所内の比較的上の階であるがために、出てくる敵は強くはない。しかし、性に不慣れな研究員たちでは、彼女たちをイかせて倒し、困難を切り抜けるのは不可能に近い。

 覗いている研究員は思った。
(自分もまた、あの中にいれば、必死で快楽に抗い、射精しないようにして踏ん張ることまではできるだろう。たけど……)
 自信はなかった。脱出ができなければ、いずれは彼女たちに射精させらてしまうに違いない。

 3人をとらえているのは、妖精フェアリーと、女子高生、そして看護婦の3人だった。


イヴ6-2


 フェアリーに捕まった研究員は、正常位で結合、必死で腰を振らされている。

 フェアリーは感極まりながら、何度も体を震わせ、絶頂を迎える寸前になって、かろうじて堪えきる……そんなことをくり返していた。

 研究員の方も、もう少し、もう少しと、必死で腰を大きく上下させ、射精しないように気をつけながら、なんとか妖精を絶頂させようとオンナで出し入れし続けている。

 真っ白い体、華奢な体型、それでいて胸があり、細い足を開いてあえいでいる、可憐な美少女のような北欧系の妖精だ。

 研究員にしがみつきながら、あと少しでイクそぶりを見せつつ、ふっと溜息をついてアクメを押さえつけているように見える。

 研究員の動きに合わせて、レオタードごしのおっぱいがブルブルと大きく揺れていて、何ともエロチックだ。

 だが、いつまで経っても、妖精は気絶する様子を見せない。

 覗いている男は知っている。彼女は演技をしているんだ。

 イキそうなフリをして、実はほとんど性的なダメージを受けていないんだ。

 絶頂するかもと研究員に思わせて、必死で大きく腰を振らせるように導いているにすぎない。だから、研究員が必死になればなるほど、ペニスは妖精のオンナでしごかれ、射精が近づいてしまうことになる。

 そんな白い悪魔の甘い罠に気づかないかぎり、彼に活路はないだろう。


イヴ6-3


 二人目の研究員の方は、もっと深刻な情勢だった。

 女子高生に座位で結合させられ、逃れることもできずに一方的に責められている研究員。

 その膣は初物に近く、不慣れながらも直情的な強い締め付けと、若い肉体に翻弄され、ぎゅうぎゅうと締め上げてしごき続けられていることが、上の男からもすぐに見て取れた。

 パンパンと音を立てながら、若い肌が研究院の腰に打ち付けられる。

 肉体の劣化が始まっておらず、ピチピチときめの細かい肌をみずみずしく保っている少女の生足が、研究院の腰に回されてしまっている。これでは、彼女の座位から逃れようと暴れたところで、逃げられる道理はないのだ。

 さらに少女は、何か甘い言葉を囁き続けているようだ。それによって研究員の脳天がくすぐられ、脱力を誘って、さらに気を抜けばすぐにでも精液を搾り取られてしまうほどに、危険な状態に晒されているのだ。

 彼は必死に腰を踏ん張らせて、気を抜かないように耐え続けている。彼女の甘い言葉に気を許したとたんに、若いオンナの快楽に負け、あっさり絶頂させられてしまうのである。

 この研究員の心が折れた時、彼は快楽の中でいつまでも脈打ち続けてしまうことになる。外の世界では相手にできない美少女が実際に結合している、という、倒錯した誘惑に、どこまで耐えきれるかの戦いになる。

 覗いている男は、心の底から彼を応援するしかできなかった。息を潜め、音を立てずに見守るしかできない。行動を起こせばすぐに見つかり、自分もまた女たちの毒牙に掛かってしまうことになるからである。


イヴ6-4


 もっとも苛烈な攻撃を受けているのは、看護婦に襲われている研究院であった。

 大人の生足にペニスを挟み込まれ、さらに細い足から飛び出たペニス先端部分を、看護婦のやわらかな両手指先がいじくり回しているのだ。

 太もものシコシコした肌触り、みずみずしい内股の圧迫に加えて、いたずらな指先が先端の敏感なところを集中攻撃している。

 看護婦は手技のエキスパートだ。スマタ攻撃に先端攻撃というコンボで、両足をスリスリと左右交互に持ち上げてペニスをこすりあげながら、お得意の手コキ攻撃で変幻自在にペニス先端をかわいがり続けている。


イヴ6-5


 もちもちした生足の感触で包まれたまま、看護婦の両手がぐにぐにと蠢き、柔らかで吸い付くような指技で、一気に精を絞り上げようと蠢いていた。

 一番早く果ててしまうのは、おそらくこの研究員だろう。覗いている男は、絶望的な思いでこの様子を見ていた。

 研究員は射精を必死で堪えながら、何とか脱出しようともがき、ゆっくりとだが抵抗のそぶりを見せている。

 だが、完全にマウントを取られ、股間を太ももに包み込まれてしまっている状態では、おいそれと脱出することはできない。

 そうして相も変わらず、得意の指技手コキ攻撃で、射精するまで容赦ない責めが続いているのだ。


イヴ6-6


 彼の見る最後の映像が、この妖艶な美女の不敵な笑みになるであろうとは、昨日までは夢にも思わないことだった。

 彼女は微笑みながら、最後の脈打ちまでしっかりと責めの手を休めない。研究員は抵抗し、脱出を試みながら、どうしても抜け出すことができず、射精直前の多幸感に包まれてしまっている。彼もあと数秒の命なのだ。

 覗いている男は、一方的に手で抜かれていくスマタ研究員の、快楽にまみれた壮絶な最期を、こっそり隠れて見届けるしかない。自分の無力を心底呪うのだった。

 とにかく、女たちに見つからないように、この場をこっそり離れるしかないだろう。だが、今物音を立てれば、見つかってしまう可能性がある。

 残念ながら、この3人の研究員の最期を見届け、他の男を捜しに彼女たちがこの場を離れるまで、ここでじっとしているしかないのだった。


イヴ6-7


 だがしかし!

 3人の研究員が搾り取られそうになるギリギリのところで、精の臭いに釣られて、ゾクゾクと他の女たちが集まってきてしまった!

 バニーガールもいれば、他のナースもいる。若い女もいれば、熟練した忍者もいる。

 完全に絶体絶命だ。

 男たちは、自分の周囲に集まっている女たちを目の当たりにし、これ以上我慢することは全くの無駄であることを、心底思い知ることになる。

 仮にフェアリーを倒すことができたとしても、射精直前の研究員にブルマ少女やフェアリー、バニーガール、看護婦が襲いかかり、そのうちの誰かの膣内で爆発してしまうに違いない。

 座位で結合している男にとっても同じことだ。万が一この少女をイかせることに成功したところで、くのいちの怒濤の女技には太刀打ちできず、ものの数秒で射精の憂き目に遭ってしまうことだろう。

 看護婦の手技を逃れることができたとしても、今度は女子高生の制服スマタが襲いかかり、今度こそこの研究員も女手で搾り取られてしまうことになる。

 なによりも……

 このフロアのボス、ねこまたが混じっている。

 ねこまたはこの中でも突出して、セックスの力が強い化け物だ。人間の女や、モンスターの中でも弱い妖精を倒し続けるほどの強豪でも、ねこまたのペニスに引っかかるような膣の構造には勝つことができないはずだ。

 3人は次々と打ち震える。射精しているんだ。

 覗いている男は、余りに壮絶な宴を目の当たりにし、ペニスを隆起させながらも、戦慄に息をのんだ。

 だが、下半身からカウパーを滲ませたのがいけなかった。

 少女たちには気づかれなかったが、オスの臭いに敏感な妖怪は、そのくさい香りにとても敏感な鼻を持っている。

 「あっ! あそこに一人、隠れているにゃ!!!」

 絶体絶命は、通風口の男にこそふさわしい形容なのだった。


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