11.女学生の罠
「確か……ここに、緊急時に使用される大部屋があったはず、急がないと。」
彼は懸命に走った。彼のペニスから精液を絞りだそうとしてくる、数多くの女敵たちに追われていた。
捕まれば最後、彼も、他の研究者たちと同じような運命をたどることになる。
メインコンピュータが暴走している。
もともと、自分たち研究員は絶対に襲わないとプログラムされていた女たちが、とつぜん研究員たちをむさぼるように襲い始めた。
彼女たちは徒党を組んで研究員たちに押し寄せる。
中学を出たばかりの女子高生レベル1夏服娘やブルマ娘たちの若い肉体に、研究員たちが敵うはずはない。彼らは研究において専門家かも知れないが、ひどく細分化されてもいるために、こうした非常事態に対処することはできないのである。
彼らは、セックスに関してはほとんど素人だ。経験が豊富というわけでもなく、ただひたすら、細分化された研究のみを命じられていたのである。
その結果、暴走した研究所を制御できるのは、ほんの限られた特殊なエンジニアたちだけとなっていた。
だが、研究所の出口まで走り逃げた彼らを待ち受けていたのは、もはやまったく制御不能になったメインコンピューターの暴走した快感天国だった。
プログラムの改編はもはやできず、非常事態用のプログラムも、すべて無効となっていた。暗証番号が変えられたために、入り口は開かず、そこに数多くの女敵たちが押し寄せ、みんな根こそぎ精を奪われてしまった。
1階は秘密保持のため、ほとんど広い場所を置かず、個室が連続しているマップになっているが、比較的上の階は、より緩やかな作りとなっている。
1階と地下階が研究プログラムのメインとなっており、魔族や宇宙空間からの強力な女の怪物たちを召喚したり、空間転移で妖精や女学生をワープさせたりする。また、ゾンビや宇宙怪物さえ、合成ないし召喚ができた。
4階は、研究施設のメインであり、そこだけ真っ白い壁になっている。研究員たちの大半は、ここで研究させられた。特別な技術の持ち主や、メカに詳しいエンジニアだけ、1階と地下の研究を許された。
それ以外の階は、生活空間であったり、周囲を見張るためのものであったり、いくつかの機能を持っていたが、いくつかは広い空間になっていて、実験室になったり、緊急時の避難場所になったりしている。
彼がめざしていたのは、まさにそこであった。
10代半ばから18までのうら若く、汗でさえぴちぴちな若娘たちは、逃げ行く彼を追い回していた。溌剌とした肉体を誇る少女たちは、猛スピードで彼を追い詰めていく。20代後半くらいの男性では、この若き少女たちの体力にはかなわない。捕まるのは時間の問題であった。
だが、捕まってしまえば、彼の後ろを追いかけて、それでも太ももの肉がぷるんと弾け波打つような、きれいな生足を具えたブルマ娘たちの脚力に勝つことはできず、若い生足をこすりつけながら、元気なオンナに吸い込まれて、少女たちの甘酸っぱい恋心にほだされて精を中出ししてしまうことだろう。
しかし、そうして精を奪われた研究員がどうなったかを、彼はよく知っていた。その瞬間に女体化し、男を見つけるとすぐさま追いかけ追い詰め、その精を奪って“仲間”を増やし続けるのである。
射精を避けるためには、セックスで戦って相手をイかせるか、逃げ切るかするしかないだろう。
しかしもちろん、セックスにまったくと言っていいほど不慣れな研究員風情では、みずみずしいティーンのやわらかで吸い付くような肌に太刀打ちなどできはしない。あっさりイかされて終わりである。
「ここだ!」
彼はその部屋に入った。入ったとたんに、横のレバーを押すんだ!
彼は知っていた。この場所が緊急避難用に作られていて、万一の時には、このレバーを押せば、外部からの女性(性行為能力を持つメス)の侵入は、いったんシャットアウトされる。
扉は固く閉ざされた。いくらこじ開けようとしても、もちろん自動ドアなのでカードキーなどの強制解除のプログラムを持っていても、女性はいっさい、この中に入ってくることができない。
彼はまた、知っていた。この研究所内に、このような安全地帯が、実はいくつか設けられていることを。
そして……”モルモットルーム”と呼ばれる、6階の実験処理施設にも、同じようなバリアがあって、現在も安全地帯になっているはずである。
彼はこの中で、端末を取り出した。ここでもう一度、プログラムの暴走を止めてみよう。エンジニアたちは、ちょっと手直しをしようとして失敗し、間に合わずに女たちに襲われていった。距離的に、どうしても彼女たちのすぐ近くで仕事をしていたのだから仕方がない。
結果、強い敵は地下や一階に留まり、上に行くほど、敵は弱くなっている分散の仕方になった。
弱くなっているといっても、18歳の若娘や妖精、バニーガール、おぞましいオナホール状の生物など、油断できない敵がうろついている。彼が今、そこにたどり着いて難を逃れたとしても、六階の敵たちにも太刀打ちできないに違いない。
それはそれとして、エンジニアが見落としている盲点を、自分が見つければいいと、彼は思った。
端末から巨大なホログラムが出現する。それは、まだ見たこともないこの研究所のメインコンピューター、ハードコアの姿であった。
なぜ……メインコンピュータは狂ってしまったのだろうか。
その理由も分からないまま、研究員たちは1人、また1人と、快感の渦に飲まれていった。
それなら自分が、この謎を解き明かし、暴走を食い止めればよい。
プログラムを確認していく。……正常、だ。
どこをどう操作し、ベリファイを繰り返しても、結果は常に”正常”と出る。確かに、これではエンジニアたちもお手上げだろう。
プログラムの詳細、禁止事項の欄を確認してみる。「研究所内にいる、許可なき対象への性的な行為をいっさい禁ずる。」間違いない、ルールは書き換えられていない。正常だ。
それなら、許可なき対象なるものが引っかかったのか。そこが改変された可能性がある。彼は調べてみた。
「……。おかしい・・・」
許可なき対象への性的な行為は禁じられている。そして、許可なき対象として、実験対象になる男性や裏切り者以外のすべての研究員が、きちんとリストアップされているのだ。
そこに、自分の名前もきちんと載っている。
載っていて、その対象には絶対に手を出せないというプログラムのルールになっているのに……なぜ自分たちは付け狙われたのだ?
その厳密なルールは、いかなる改変の痕跡もなかった。つまり、研究所内での女モンスターたちは、絶対に研究員に手は出せないはずなのだ。ムリにそうしようとしても、禁則事項に引っかかって、一時的に消去されるようになっている。
消去のプログラムも、正常なままだ。
ダメだ。
どう調べても、正常なままである。それなのに、ハードコアは明らかに暴走している。
とにかく、正常なものをどう直そうにも、直しようはないのだった。直せないなら、付け加えればいい。
女子は徒党を組まないこと。男性が逃げても追いかけないこと。研究員を襲わないこと。
プログラムの間に割って入り、新ルールを付け加えることくらいは、この研究員にもできたのだった。
よし……ここで女たちの数を減らしていけばいい。安全地帯を増やせばいい。まずは研究室である四階の敵出現を消してみよう。
端末から立ち上った巨大なモニターに、彼は指先操作だけで、どんどん組織ルールを改変していった。
「アラート! アラート! ……プログラムに不正侵入あり。直ちにこれを排除します!」
「くっそ……排除なんかされてたまるか。」
彼は必死で端末ホログラムを操り、自分が不正侵入でないことを証明していく。それによって、ブロックは解除されるはずだ。
「残念だったね。」
「!!」
ハードコアの姿が消えた! ぷっつりと通信が途絶え、端末からは、何も映し出さないホログラムの光だけが立ち上っている。
「くっそ……あと少しだったのに!」
彼は新ルールを付け加えようとして、あと一歩のところで失敗してしまった。
女子は徒党を組まない、単独行動にする。残念ながらこのプログラムは、しばらく作動しないことになってしまった。また、作動も断片的なものに留まったようだ。
四階の敵の排除には成功したらしい。が、研究所の機密はさらに封じ込められ、脱出するための手がかりが、さらに遠のいてしまった。他のルールは、一部だけ実現するか、実現が無期延期されるか、完全に無視されるかのいずれかの改変に留まったようである。
「だめか……」
せめて、もう一度アクセスして、安全地帯の拡大ができれば、脱出経路までつかめるかも知れないのだが。
「あはははっ! 私は正常だ……正常……だ……だから私に反対するものは、それがたとえどんなに僅かであっても、ぜったいに、ぜったいに、ぜったいに、ぜったいに、ぜったいに、ぜったいに、ケケケ絶対に許さない、正常に反するものはすべて異常であり、いささかも残らず排撃排除殲滅しなければならないそれが正義だ私は正常だ正常だ異常はすべて排除せよひとかけらたりとも残さず!」
「!!」
ホログラムが変わり始める。
しまった!
慌てて端末の電源を落とそうと思ったが、もう遅かった。
端末からメインコンピュータに侵入して、新ルールを付け加えてしまおうとしたが、逆に、ハードコアがこっちの端末の方に侵入してきたんだ!
もはや電源を落とすことさえできなくなっている。端末は空気から自動充電され、途切れることがない。強制終了もできない。ただひたすら、ハードコアの狂ったコメントが垂れ流しになっている!
彼は端末を壁にぶつけて、意図的に破壊しようとした。だが、そんなことをしても無駄だった。
「オマエの位置情報は特定した。オマエのような裏切り者を……私は絶対に許さない。」
「くっそ!」
それでもひとまずは、自分のいる広い部屋は、とりあえずの安全地帯になっている。
その設定は書き換えられていないようだ。というより、一度安全地帯になった場合には、こちらから設定を解除しない限り、ハードコア側からの手出しはできないようである。やはり一定の禁則事項は働いているようだ。
端末のホログラムから、強い光が放たれる。
禁則事項に反していなければ、ハードコアはいくらでも、狂った仕打ちを研究員たちに向けてくる。しかし……それなら、研究所のスタッフに襲いかかってくることこそが、最大の禁則事項だったはずである。現状は……まったく逆だ。なぜ……そんなことが起こるのだろう!?
放たれた光は、広い部屋の壁に何かを投影していく。
そこに映されたものは、他の研究員たちがブルマ娘の集団に襲われ、取り囲まれて、代わる代わるにペニスを若い膣に収めている動画だった。
「ううっ、ダメだ出るっ!」
「堪えるんだ! 快感に負けてはいけない! 射精したら一巻の終わりだぞ!」
「あはははっ、お兄さん、だめだよお? ほらぁ。私の太もも、気持ちいいでしょ~♥」
堪えようとする研究員は、ブルマ少女の若い生足に包み込まれ、バックの体勢ながらスリスリと左右の足をこすり合わせて、優しくペニスをこすりあげていた。
もう1人の研究員は、仰向けの状態で、ブルマをずらし上半身裸の女子高生に騎乗位挿入されていた。彼女はまだあどけなさの残る顔で明るく笑いながら、飛び跳ねるくらい元気に全身を上下させている。
そして、彼の周辺には、すでに大勢の若娘たちがたむろし、15~18歳の様々な色のブルマを強調し、生足でスベスベと男たちの体を撫でさすったり、まだまだ幼いおっぱいを顔面に押しつけたりして、しっかり射精へのサポートをし続けた。玉袋も交代で女手指先がくすぐり続けている!
「うあああ!」
「うぐぅっ!」
研究員の2人は、ほぼ同時に果てていった。
射精が終わった男たちは、ほぼ瞬時に肉体改造され、妖精やバニーガールになっていく。そうして今度は、これまでの研究員とはまったく別の存在となり、男を捜して、彼女たちとともに行動していくことになるんだ。
背の高さや顔立ちまですべて、遺伝子レベルで変革されてしまうため、もともと男性だったという面影をいっさい残さず、完全に別人として、肉体および精神の随まで乗っ取られてしまうのである。
あとは、ハードコアの命令の通りに、男性を見つけ出して射精に追い込む手先として、快感を求めさまよい歩くことになるんだ。
壁一面に、様々な映像が流れていく。そのほとんどが、研究員に襲いかかる女たちの群であった。
彼女たちは、肉体の様々な部位を駆使して、捕まえた研究員を快感に晒し、性に不慣れな研究員たちを次々と射精させていく。女敵の数が相当に多く、1人の男性に何人、何十人と群がって、どんな手でも快感を与え、そのまま射精までしつこく追いやっていくのである。
ゾンビと同じなんだ。倒されたら最後、敵側の仲間にされてしまう。
「ねえ……この部屋の設定を解除してよ。」
端末から若い女の声が聞こえた。
「見て……みんな、気持ちよさそうでしょう?」
「はやく……ここを開けてよ。安全地帯の設定を解除しさえすれば、あなたも気持ちよくなれるよぉ?」
ハードコアが暴走する前の、いやらしい“実験”の映像も混じっている。この頃はまだ、オナニーで射精しても精神が乗っ取られるということはなかった。だから研究員たちは、ペニスをギンギンに立たせながら、実験の痴態を目の当たりにしていたのだった。
実験が終わったあとは、申し合わせて交代しながらトイレに駆け込めば済んでいた。
だが……今は違う。安全地帯以外の場所では、女性によって射精させられようと、自分で抜いてスッキリさせようと、すかさずハードコアの洗脳電波にやられてしまう。
それほどまでに、映し出された実験映像は、男の情欲を刺激するいやらしさだった。
実験対象の男を部屋に閉じ込め、そこに女敵を送り込む。部屋の中に洗脳電波を流し、1対1でセックスをさせ、女体で精液を搾り取る。その時、彼の精神はどうなっているのか、脳波の異常はないか、洗脳は成功しているか、身体に変化はないか、色々調べられた。
このときにはまだ、洗脳の結果、女体化するという設定でもなかった。
実験は、いろいろなシチュエーションで行われた。
複数の女性に群がられた状態での射精は1対1とどのように効果が変わるのか。スペースバンパイアやサキュバス、天使などの、異界や宇宙から召喚した相手をあてがい、瞬時にして射精に追い込んだ場合はどうなるか。
出しても出してもしつこくセックスさせられ続け、淫魔級の相手ならそれでもペニスは快感一色になるということ。痛みも疲労も嫌悪も見られなくなるほど強力だということが分かる。
そんな実験映像が、彼の前にホログラムとして映し出される。どの壁も一面に、様々な場所で行われている性行為の様子ばかりを映し出していた。
「うう……」
彼の性欲はどんどん高められる。すでに下半身はギンギンになっていて、彼はどうしてもその欲望に勝てず、自分のペニスを高速でしごき立てた。
「あははっ……自分でスルより、女の子でイク方が気持ちいいよ?」
「ここを開けたら、いっぱいいい気持ちにして上げる!」
「ね、ココを見てよ。クスクス……」
端末から美少女たちの誘惑の声がひっきりなしに流れてくる。彼はその可愛らしい声をさえおかずにして、ペニスをちゅっこちゅっこと扱き続けた。
ビュクン! どくどくどくっ!
「ああ~」
ついに彼は、壁に映し出されるセックスの宴を凝視しながら、自分でしごいて射精してしまった。
壁の一角には、この部屋の外側の様子が映し出されている。そこにいたのは、セーラー服を着崩した女子高生レベル3~1の勢揃いだった。すでに裸になっている娘もいる。
この安全地帯設定を解除すれば、この子たちとヤれる……
彼の脳裏に、耐えがたいほどの誘惑がひた走る。
安全地帯の内部なら、自分で抜いても洗脳されない。だが、エッチなホログラムを見せつけられて、男としての情欲に負けてしまったことは、彼にとってはほとんど致命的な痛手となった。
この研究員が取った行動は、すっかりハードコアに伝わっている。そして、ハードコアは、この研究員の行動で学習したあることを、各階に設けるよう動いたのである。
すなわち、”安全地帯”を拡張させないよう、各階のエレベーターにも暗証番号を設け、そのデータを、各階の強者(プチボス)に隠し、彼女をセックスで倒さなければ番号が分からないようにすること。階を分断すれば、安全地帯を拡げて繋ぐことが不可能になる。
次に、各階のボスの部屋と対照的な場所に、ホログラムを使用したエッチな罠をしかけること。プチボスを倒した先に、左右に分かれる部屋を設け、どちらかは暗証番号のデータがあり、しかしもう片方には、いやらしい罠に引っかけようというわけである。
これに引っかかった男性は、一定時間部屋から出られず、前後左右上下に映し出されるいやらしいホログラムを見せつけられる。罠に引っかかったが最後、どうしてもオナニーしたくなり、自分で抜こうとしてしまうのだ。
だがもちろん、死にたくはないので、残り精力1になる段階で、かろうじて射精を免れることになる。
残り1になってやっと部屋から出た男性を待っているのは、いやらしい動画で演出されていた女敵の矢継ぎ早の快感攻撃である。フェラチオで抜かれる映像でイキそうになっていたなら、外に出た時、待ち構えていた若娘にペニスを咥えられて舐められる。残り1なので、あっさり射精、ゲームオーバーである。
この研究員の取った行動によって、ますます脱出できない研究所が作り上げられてしまった。
しかし、彼は知らなかった。
彼が端末にてルールを付け加えた結果、ある程度、こちら側に有利な状況を作ったことを。四階に敵は出現せず、暗証番号を守るプチボスだけになった。また、しばらく後のことになるが、女敵は1体しか現れないようになった。徒党を組めないように設定し、後々になってその設定が生かされるようになったので、それは大きな貢献だったのだ。
すぐ、というわけには行かなかったが、ちゃんと効果自体はあった。
だが、彼にとっては、もはや逃れることのできない運命を、効果を確認できないまま、受け入れていくほかはなかった。
「ほら……まだまだいっぱい映像があるからね。」
「安全装置、はずしてください……おねがい……」
「くすくす……私たちといい気持ちになろーよー!」
「見て……女子高生のなまのスカートの中だよ~」
「うっく……」
洗脳電波は届いていない。肉体も精神も乗っ取られてはいない。しかし、壁一面に映し出され続ける様々な痴態と、この部屋の外に大勢たむろしている女学生たちの誘惑とが、どんどん頭の中に流れ込んでくる。
ココでしか、できないことだ。
この娘たちを抱く快楽は、ココでしか味わえないんだ。
未成年、16や17位の若い少女を外で抱けば、完全に犯罪である。空想ならいいが、実行に移すのはきわめて愚かだ。外の世界、現実の世界はそういう決まりになっている。無論、彼女たちを守るために、望まない妊娠などの悲劇を生み出さないように、まったく正当な決まり事である。
だが、この研究所内は別なのである。閉じ込められ、魔性の快楽に満ちた別世界であり、悪魔の支配する領域といってもいい。
多くの若い研究員たちが、自分より10近く年下の少女を相手にする際に、ココでしか味わえず、中学を出たばかりの娘の味に対する期待感が格段に高まって、次々と手や胸やオンナめがけて精を放出している。その様子もキッチリ壁に映し出されている。
あどけない顔を上気させ、性欲しか頭になくなっている少女たちの極上の肌と膣圧は、男たちにとって危険すぎる誘惑だったはずだ。この研究所内に限っては、いくら中出ししても決して着床しないようになっている。妊娠の心配がないので、快感に負けた研究員たちは、もはやこの甘酸っぱい誘惑には勝てず、どんどん精を出し切って、女敵に改造されてしまったのである。
今、この研究員に対しても、おなじ誘惑が流れ込んできていた。
射精したばかりで、性欲は収まっているものの、この部屋の安全装置を解除すれば、外にいる女の子たちを存分に抱けるんだ、という魅力的すぎる彼女たちの提案に、すっかり元気を取り戻し、きゅんとお尻の奥にくすぐったい疼きを引き起こさせていた。
端末に解除プログラムを入力して、あの入り口の横にあるレバーを上に引き戻せば、この部屋の安全地帯は解除される。
もちろんそのとたんに、部屋の中は目に見えない怪電波に満たされ、外でうずうずしている少女たちが、一斉にこの部屋になだれ込んでくるだろう。
そうなれば、自分も壁のホログラムと同じように、彼女たちで射精してしまうに違いない。
そしてそれは、誰からもとがめられることのない、甘い蜜の誘惑なのである。ああ……女子高生……あの短いスカートから伸びる若い脚、太めでも魅力的だし、細い足の持ち主手も、歩けばぷるんぷるんと太ももの肉が揺れるような、若くて悩ましい肉体!
欲しい。
この娘たちとエッチしたい。外では決して許されないが、ココでならいくらでも……
彼は気づいていなかった。
端末から垂れ流されているのは、淫靡な映像と外の高校生たちの誘惑だけではなかった。
男性に対して、女とセックスがしたいという欲情をかき立てる効果のある電波も流されていたのだ。
これは安全地帯であっても、食い止めることができない種類のものだった。もし、そういったものをすべて排除できるのであれば、そもそもいやらしいホログラムを送り込んだり、外で待ち構えている若娘たちの様子を送り込むこともできないはずだ。
それはお互い様であって、向こうがいっさい手出しできないなら、こちらの端末からも、何も操作できなくなる。どうしても、女性を排除し射精後女体化するプログラムにとどめておかざるを得なかったのだ。
研究員は精神的に追い詰められていく。射精したてなので、脳内のプロラクチンは彼の性欲を抑えるが、一方で彼は、女学生たちの甘い誘惑に抗えなくなってしまっている。
解除……してしまおう……か……!?
いや! 絶対にダメだ! この研究所での射精は死を意味する。快感に負けるわけには行かない。
今は、この誘惑に耐え、活路を見いだしていくほかはない。
……。
突然、端末が静かになった。壁に映し出された、この部屋の外側の様子を見てみる。
「あ……」
そこには、可愛らしい美少女が1人だけ、全裸で立っていた。彼女は清純なタイプのお嬢さんで、さっきの娘たちのようにヤイヤイ騒ぐようなこともしなかった。
彼女はじっと、端末を通して研究員を見つめている。だが、その無言の表情はすでに上気しており、いとけない顔立ちのまま、性欲の解消と快楽の追求にしか、頭が回っていないようだった。
ひとり……か。
快感に負けて射精しなければ、延々とセックスは続けられる。ということは、そのうち相手が先に絶頂することになる。この女の子をイかせれば、「高校生と交わりたい」という禁断の欲望と、集団で襲われる危険な宴に巻き込まれたくないという感情と、両方が成立するではないか。
1人。ひとりだけ。この少女をイかせてしまえば、それで活路が開ける。ひとりだけだったら……なんとかなるかも
研究員はまんまと乗せられ、端末を操作し、タイマー付きで安全装置を外すことにした。一定時間だけ、この部屋の安全装置が解除されたのである。
すかさず、その美少女はしずしずと入ってきた。そして彼に抱きつくと、まるっこい幼顔で彼を見上げる。研究員は、その悩ましくも清らかな少女の唇に吸い付いた。2人は裸で抱き合っている。
そうして、少女は仰向けになり、脚を開いた。彼はそのピンク色の幼い器官に、すっかり心を奪われてしまった。
研究員のペニスが、全裸少女のオンナに収められていく。若くて直情的な、キツい締まりがペニスを襲った。
「それーっ!」
どどどどど!
「!!?」
突然、研究員は少女たちに取り囲まれた! さっきまで誘惑していた女の子たちだ!
「しまった! 罠……」
遅かった。
1人になったように見せかけ、研究員の油断を誘う作戦だった。1人なら大丈夫かもという油断と、若い娘を抱ける期待感との両方が相まって、一時的にでも安全を解除すれば、もはや彼女たちのやりたい放題になる。
すでに正常位で結合していたが、研究員が驚いた隙に、彼女は自分から腰を突き上げ、ペニスを抜かせないようにしつこくついてくる。
それでも彼は、罠にかかったために逃げなければならないと感じ、上体を起こして正常位から脱出しようと試みた。
だが、次の瞬間、上半身は制服で、下半身はむき出しの少女が、「えいっ☆」と研究者のお尻に吸い付いた! そしてぐいっとやわらかい臀部で研究者のお尻を押し返し、女性特有の潰れるヒップの感触を刻みつけながら、同時に挿入状態から脱出できないように、彼の腰を押し戻していく。
「おにいさん! 好きっ!!」
パンティとブラジャーのみを身にまとった17歳の若娘が、研究員に抱きつき、スベスベの腕を彼に巻き付けてきた。
これによって研究者は、結合を解くことができないまま、前にも後ろにも行かれない状況に陥ってしまう。
そうして、変則正常位の体位となった裸の女子高生は、若く元気なありあまる体力を存分に生かし、自分の腰を前後左右上下にクチュクチュと大きくくねらせ始める。
彼は後ろからお尻でグイグイ押され、ペニスは深くねじ込まれた状態で、もぎゅもぎゅとオンナの締め付けに晒してくる!
仰向けの少女は、半ばブリッジをするような体勢なのに、元気にぐいぐい腰を振り続け、押しつけられて身動きの取れない研究者めがけて、若い力を存分に刻みつけるのであった。
研究者にひっきりなしに、甘い囁きがヒソヒソと可愛らしく伝わる。
下着だけになった娘が、彼の耳元で、気持ちいい? とか、もっと抱きしめて? とか、高校生って若くてスベスベでしょう、もっと私たちで感じてくださいね……など、様々な甘い言葉を投げかけ、抱擁の手をさらにキツくしてきた。
そして執拗に、女学生のぷるんとしたスベスベのほおが、研究員の顔に密着し、囁きながら頬ずりする。
彼の胸板には、しっかりとブラジャーごしにやわらかく発達した乳房の感触が刻みつけられた。
一度少女たちのあられもないセックス映像を見て、自ら射精をしている身なので、これほどに若娘たちに取り囲まれても、すぐさま射精にいたることはなかった。
だが、確実に、彼にとってあまりに甘美な女の子たちの身体は、10歳以上離れているお嬢さんたちの魅力をたっぷりと醸し出し、一年生から三年生までお構いなしに群がる期待値は、否応にも増していくのだった。
「あははっ! ねぇ、やばくなーい? あたしのお尻超いい気持ちじゃない?」
髪を染めた少し悪そうな少女は、自分のお尻にだいぶ自信があって、女性らしく膨らんだ腰回りとヒップの圧力によって、研究者の腰を変幻自在に揺り動かしてくる。
自分の乳房を制服ごしに揉みながら、彼女はぐいぐいと執拗に研究者のお尻をやわらかく弾き、研究者が勝手にピストンしてしまうように仕向けている。
さらに、女の子の吸い付くようなみずみずしいお尻の肌が、研究者のお尻にくすぐったい快楽をもたらし、前から後ろから、心地よい感触で腰全体が包まれているみたいになる。
世代が違うので、本当は話が合わないはずだが、体だけは、とてつもない快感攻撃力を持っており、そしてそれだけですでに、理由なしに男を射精させることができる十分な肉体になっているのだ。
彼女たちは、研究所内で、実に多くの”活躍”をしてくれた。
実験材料に選ばれた、子供から大人まで、裏切り者の処刑を含めて、一体何人、女学生が動員されたことだろう。
実験材料が同じくらいの世代であれば、恋人候補のような倒錯を覚え、その若い肉体を前に、男の方も若いがゆえにあっさり射精を許してしまう。
世代が上がると、その弾けるような溌剌とした肉体の虜となり、かなりの高齢の男でも、自分の孫くらいの少女の太ももや膣で、すっかり参ってしまうのである。
そして、彼女たちよりも年下の少年も動員され、精もセックスも知らない子が女子高生に犯されたらどうなるかも、実験記録としてキッチリ収録されている。
いま、研究者は、何人もの精を奪い取っていったお尻の感触をぎゅうぎゅう押しつけられながら、前方の若娘が激しくブリッジ体勢で腰を動かし続ける膣の感触に、すっかり参りそうになっている。
「あん! あうん! おにいさん、きもちいいよぉ……もっと突いて! 中学を出たばかりのわたしをもっとかわいがってくださいっ!!」
少女はあられもない体勢のまま、顔を上気させ、ペニスによる快楽に酔いしれている。どうやら彼女は、自分の身を守り、イクのを我慢しようという気がまったくないらしい。
彼は後ろの少女のリズムに合わせて、腰を前後させられ、オンナの直情的な締まりと、もぐもぐ蠕動する腰の動きに翻弄されている。
この少女にとっては、自分がイッてしまっても、すぐに別の娘が挿入し、この男性を射精させることができると踏んでいるのだろう。事実、彼に抱きついている下着娘が、次は私……ね? と何度も囁き、彼の耳をやわらかな舌でねぶってゾクゾクさせてきているのだ。
下着娘だけではない。広い部屋のあらゆる方向から、制服を着崩した少女集団が、研究者をしっかり取り巻いている。
研究者はあちこちを見回し、脱出する手立てを考えたが、それもむなしかった。
周囲には、自分の順番が来るのをうずうず待って、すでにミニスカートだけ、パンツさえ脱ぎ捨てている女学生の姿を、目の当たりにするばかりである。彼女は自分のスカートをまくり上げ、自慢のヒップとオンナのスジを見せつけている。
太めの足ながら、しっかり発達した安定のお尻の形が、何とも性欲をかき立てるいやらしさを具えていた。
研究者が脱出したり、目の前の少女をイかせ倒したりしても、彼のペニスはすぐさま、誰かの太ももやお尻に挟まれ、休む暇を与えてはもらえまい。
そうして矢継ぎ早に、誰かのオンナに飲み込まれてしまうはずである。そしてその周囲に、脱出できないように取り囲まれ、強制的に腰を振らされた状態で、ペニスが射精するまで執拗な快感を与えられ続けるだろう。
他にも、下着だけとか、パンツを穿いていない子が、次々と待ち構えており、彼に逃げ場はもう、いっさいないのだった。
元気な女学生の一年生から三年生が、どれほど魅力的な肢体と肌触りを具えているか、彼は身をもって思い知った。
その上で、禁断の年代を相手にしているという興奮が、さらに彼を追い詰めてしまっていた。
甘かったのだ。
彼はまんまと、女学生の罠にはまり込み、絶体絶命の状況に追い詰められてしまった。
あちらからもこちらからも、パンティ一枚姿の高校生や、変則的な制服の着方をして、夏服の魅力と柔肌の魅力の両方を満たす格好の美少女が、この部屋めがけてどんどん入ってくる。
研究者は、前後挟まれた体勢から逃れられず、若娘のぴっちぴちなオンナの感触にほだされ、今にも絶頂に追いやられようとしている。
先ほど自分で抜いたおかげで、すぐさま敗北することはなかったが、彼には反撃をするテクニックも経験もなかった。
一度オナニーで出したくらいでは、この女の園地獄を突破することなど、まったく不可能である。
ひとりくらいなら……と、彼は読みを誤った。背後に大勢いないはずはないのだ。
そして、仮に1人だけを相手にしても、体力の有り余る清純娘の肉体の魅力には、未熟な大人男性如きでは、まったく歯が立たないことを、彼はようやっと、思い知らされたというわけである。
「あああッ……」
「私のお尻、とってもやわらかいよね~☆ やばくない? いっちゃうんじゃない?」
「いいです、出してください……私の中でいっぱい……いっぱいにしてっ!」
「おにいさん、好きです。お兄さんのことが大好きです。みんな……だから、ね? 我慢しないで、精液ちょうだい?」
こみ上げる多幸感。抜いたばかりなのに、それでも体のさらに奥にたまっている体液を、少女たちは容赦なく搾り取ろうとしていた。
そして……
前後挟まれた体勢のまま、少女たち主導で、彼は脈打ちを堪えることもできなかった。
びくん! びくんびくん! びゅーっ!
「あはっ! ありがとうおにいさん! いっぱい私の中で出して、気持ちよかったですか?」
「これからも、私たちと一杯一杯、いい気持ちになろうね☆ おにいさん♪」
研究者は脱落する。怪電波で神経を冒され、体も変化していった。
だが、彼は、後のクローン誕生の次第において、複数の女性が一斉に襲いかかることがほとんどできない状態を、研究所内に作ってくれた。完璧ではないけれども、男女の戦闘は1体1に限られるようになった。
これによって、複数の女性を倒さなければならないという快楽の重圧から、とりあえずクローンは脱することができたのである。
ただし、彼は残念ながら、生き残ることができなかった。女戦士に変えられ、男と快感を求めて、集団で歩き回る1人になってしまった。もはや彼の面影は、遺伝子レベルで消え去ってしまっていた。
###こうしてまた1人、研究者が消えていった。###