マーメイド2−1
 

 さて。

 迷路のような迷宮にも、ちょっとしたコツがある事が分かって来た。エリアみたいなものがあって、階段を登ったあたりは一人ずつ敵が出て来る。真ん中より向こうに進むと三人バージョンと一人バージョンが出て来る。そして次の階段の前にはプチボスとして10人バージョンになる。

 階段は丁度対角の位置になっているようだ。
 

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 ■が階段の位置。正確にこの通りになっているかは分からないけど、大体こんな感じで、対角線上を進む。

 そうだとすると攻略は案外難しくないかも知れない。目標座標がはっきりしているからだ。もちろん”□”の部分は入り組んだ迷宮である事が多いので、まっすぐ進むという訳には行かないが。マッピングを間違えなければ、方向が分かるだけでもありがたい。後は僕のレベルが問題だ。

 とにかくこの階はマーメイドだ。彼女達を攻略できなければ上に行く事ができない。

 そんな事を考えながら迷路を進むと、目の前の床の異変に気づいた。ちょっと歪んでいる感じがする。気のせいかも知れないが、光の当たり具合からして、この部分だけどこかイビツだ。

 …なんか怪しいなあ。この塔の人をおちょくったような構造からしてこーいう場所はきっと何かある。ちょっとした変化にも注意深くなったのはRPG主人公として成長した証かな。

 とりあえず床の所をつま先でつついてみる。

 すると、ポロリと床が落ちて、その下のプールが露になった。落とし穴か。うっかりしていたら水に落っこちる所だった。僕は泳げないから、落ちたら大変だ。

 それにここはマーメイドの巣窟。プールの中にマーメイドが泳いでいるのは火を見るより明らかだ。

 僕は底の抜けた床(プールの前)を前にして立ち尽くしていた。と、小さく水の音がした。プールから手が伸び、床の端を掴んだ。それも一本ではない。数本ある。いよいよ三人バージョンか。水からマーメイドが頭を出す。できれば戦闘したくないんだけど…

−選択肢−
マーメイド2−2 ジャンプして飛び越える
マーメイド2−3 その場で戦闘


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