ロボット1−4
 

 挿入は危険だ。プレジャーボルトも成功率が低い。何かいい手はないだろうか。とにかくロボットからの攻撃を最小限に抑え、こちらの攻撃を最大限に高める必要がある。

 そう言えばロボットの性感帯は、ほんとにオンナだけにしかないんだろうか。指を入れてクリトリスの所を触るとメーターが少し下がったから、それで他の所(おっぱいとか)を触ってもメーターが全然変わらなかったから、性感帯はここだけと思い込んでいた。でももしかしたら他の所にも性感帯が設置されているかも知れない。

 隙あらば挿入攻撃をして来ようとするロボットをかわし、指愛撫を続けながら、僕はあれこれ試してみた。

 お尻を触っても無反応。お尻の穴もない。毛も生えていない。髪の毛は何か柔らかい素材でできているが、それ以外はどこにも毛はない。意表をついて脇の下とか?

 !?

 ロボットを入念に調べていると、隙ができてしまった。すかさずロボットは僕の体を押さえ込んだ。そのまま僕の体にのしかかる。僕は倒されてはなるまいと後ずさった。

 だが、後ずさった先は壁だった。第二部モンスター編に突入してから、壁は妖怪化し、あるいは女肉化していて、触れただけで精力を消費するような魔性の壁になっていたのだった。背中に柔らかいものが当たる。少し壁にめり込んでしまった。

 壁はきめ細かで吸い付くような素材だ。まるで壁に捕まったように、背中に密着してしまう。離れようともがくと、まるで汗ばんだ少女の肌のようにベリベリと音を立てて剥がれる。でも目の前にはロボットがいて、ずっと僕を壁際に押さえ付けようとする。結局背中に感じる感触からもロボットからも逃れられなかった。

 ロボットは素早い動きで後ろを向くと、腰を落とし、バックで挿入して来た。特殊シリコン製の超ナマ感覚!キツイ締め付けと緩い締め付けが素早く入れ替わり、あちこちが絡み付くように蠕動している!特殊なローションがどんどん放出され、絶妙なぬめりをペニスに纏わり付かせている。さすがに計算され尽くされた名器以上の名器だ。本物など及びもしない快感攻撃力。これでは一つの星を滅ぼしかねない。

 それだけじゃない。指の時もそうだったけど、大きくまたは小さくバイブする機能がついている!これが僕にとって致命的だった。性感を最大限に刺激するように絶妙なタイミングでバイブし、僕の全神経を刺激している。もう快感の事しか考えられない!

 辛うじてイクのを我慢した僕は、回復してから反撃に出た。まずは上半身を後ろの壁から引き剥がす。それでもペニスとお尻は両側から挟み込まれ、包み込まれていてピンチだ。壁はまるで生きているかのように、僕達の動きに合わせてお尻を愛撫して来る!ズブズブとめり込んで行って、そのぬめぬめした感触が玉袋にまで達してしまう。当然お尻の穴周辺にもくすぐったい刺激が絶えず僕を感じさせている。その上でロボットが腰をなまめかしく左右にくねらせ、また前後させる。

 無駄と分かっていてもつい手が伸びて、Bカップ強位のバストを揉みしだく。ロボットの体はローションでしっとりしている。勢い両腕がロボットの脇の下に挟み込まれる格好になるが、それもまた手への快感として脳に伝わって来る。

 弱点!何か弱点はないのか!このままでは壁とロボットに犯されて最後の一滴まで搾り取られてしまう!回復剤にも限りがある。

 その時、脇の下、それも背中寄りの方に、黒くて細い線が延びているのを発見した。ちょっと注意しないと見逃してしまいそうな程細いコードだ。これは一体何だろう?

 僕はコードに触れてみた。奥の暗闇までコードが伸びている。ロボットに注意しながらコードの先を探ってみた。コードは長く伸び、どんどん太くなっているようだ。

 まさかと思うが。

 僕は思いっきりそのコードを引っ張ってみた。

 ブチッ・・・。何かが外れたような音。

 「ピピピピピ! キンキュウジタイ ハッセイ! コンセント ニ イジョウ アリ! イジョウ アリ! イ…ジョウ…」

 ぷしゅううう…。ロボットの動きが止まった。

 僕はロボットを引き剥がし、引っ張ったコードを手繰り寄せた。うん、よく家庭で見かけるコンセントだ。

 って、なんなんだよコンセントって!!!!!!これが一つの星を滅ぼした文明の利器かよ!計算され尽くした科学の粋を集めた最高傑作かよ!最高傑作なのにコンセントか!

 …やっぱりここの女はみんな変だ。

 僕は動かなくなったロボットを尻目に、この場を後にした。いいのかなあ、こんな勝ち方で…

 やっぱりよくないよな。ロボットに遭遇したらまずコンセントを引き抜けば勝てるなんて。「…セックスバトルちゃうやん。」

 「ほっほっほ、その通り。」後ろから声がする。

 「あんな旧式でロボットを制覇したと思って貰っては困るわ。まともにしゃべる事もできないプロトタイプですもの。」

 振り返ると、ロボットが三体、待ち構えていた。

 「あなたがさっきコンセントを引き抜いたロボットはあの星では最も古いタイプの試作品よ。そして試作に試作を重ねて作られた最新式が私達のタイプ。」

 「ちなみに動力源は超高性能の電池。充電もバッチリよ。」

 そういう事か。この三人バージョンから本当の最新式のロボット相手に戦闘が始まるんだな…

 いや。まてよ。

 僕は今さっきロボット旧式一体を相手にしてかなり苦戦した筈。今度はもっと強力な新型で、しかも三体いる!どう考えても勝てっこない!

 ここはやっぱり逃げるのが一番だな。

 僕はきびすを返して一目散に全力疾走した!

 「…逃げられるとでも思ってんの?」ロボット達がとてつもないスピードで負い掛けて来る。

 「!」

 勢い余って壁に激突した時、偶然回転扉になっていて、僕は壁の中に吸い込まれてしまった。そこはワープゾーンになっており、随分下の階に戻されてしまった。

 「…。」このフロアは見た事ある。かなり弱い敵がいる所だ。普通はこれはトラップなんだけど、ロボットに捕まるよりはましだ。助かったと思いたい。

 とりあえず、また上に上ろう。それでもっとレベルアップして、ロボットを相手に太刀打ちできる位にして置こう。

 僕の再挑戦が始まった。

ロボット1 クリア

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