仮想とらわれペンギン・田中編 3
次に気づいたときには、エルフたちはいなかった。精力は回復しているし、性欲も強いままだ。
どうしよう。いつまでこの世界にいなければならないのだろう。女性の身体の良さはどこもかしこも、すべて味わった気がする。それでも、現実に戻ればすべて忘れてしまうのだという。いったいこの状況に、どんな意味があるというのか。ただ僕自身が快感を受け続けているだけじゃないか。
それでも、僕は脱出できずに、次の戦闘に駆り立てられる。
「きゃは☆ キミ、かわいいねえ!」
「私たちは15の高一だよ? 中学を出たばっかり! 若くてカワイイでしょお!?」
「おんなじくらいの年齢だよね? ホントは年上の男の人を、この若いカラダでイかせるための存在なんだけどぉ、ちょっと遊んでいこーか?」
制服を着た「女子高生レベル1」は、文字どおり1年生という意味だ。年齢が低いために、闘う男の側の期待度が高まり、相対的に強敵となっている。乳房も大きくはないが、しっかり発達はしている。乳頭は完全に女性のそれであった。
下半身はもう、すっかり肉付きよい女の性質を完全に具えている。制服娘たちは、意図的に夏服を脱ぎ捨てる。すると彼女たちは、あっさりと綺麗な裸体を僕の前にさらけ出してしまった。
3人は僕を取り囲むと、半ば強引に仰向けに寝かせた。その両側に若娘の裸が貼り付いて、左右に逃れられないようにしてくる。ふにっとした心地よい肌の感触が、べったりと僕の両側に吸いついて離れなかった。
「ゲンジツではタイホされちゃう1年生とのエッチ、この研究所なら気持ちいいコトし放題だよ~?」
「ココにはタブーがないからねー☆」
「ほら! 私たちの若い肌、いっぱい味わってね♥」
両側をふさがれた僕の上に、3人目の女学生がのしかかる! そして、体重をかけすぎないようにしながらも、逃れることはできないよう、しっかりと上から覆い被さり、肌を密着させてきた。
ぎゅみっ……ずりっ……ずりっ……
「うっふ!」
「気持ちいいでしょー!」
「ワカイ身体だもん、スベスベでやわらかくって、女の子の肌、滑り心地最高だよねー!」
「……いっぱいズリズリしてあげるね。」
上に乗った少女は、全身を激しく前後させ、乳房、お腹、腰、太ももの肌で、僕の全身をやわらかくなめらかにこすりあげ始めた。すぐに汗で肌と肌が吸いつき、若い香りとともに、僕の身体のあちこちに、スベスベの感触を押しつけこすりつけて、胸も腕も腹部も素足も、その悩ましい肌触りを余すところなく味わわせてきた。
ペニスもまるごと、全身とともに、少女の身体のあちこちでこすれていって、滑る心地よさの刺激に包まれていた。上から圧迫されたまま、生足、腹部、胸板などが、次々とペニスをこすっていった。
体中が、女の子の感触に包まれ、その肉に挟まれ、執拗にこすられ続けていた。両側の娘たちは次々と僕にキスをしたり、僕の手を取ってオンナ表面やお尻を触らせたりしながら、クスクスと蠢いて密着する。そうして逃げられない体勢で、上の娘がズリズリと全身コキをくり返していた。
僕は高1の裸体のあちこちを撫でさすって応戦したが、当然、大人の男性を大勢射精させてきた3人娘、その身体も触られ慣れていた。
女子高生だけは、レベル3よりも2、2よりも1の方が、実力が高い。その数字が学年を表しているからだ。1年生ほど、多くの精を吸い上げてきた肉体だということになる。僕に揉まれた程度では、少女たちはまるでダメージを受けない。
そして、女学生の全身ズリ攻撃で、全身密着こすれあいながら、じわじわとペニスの快楽が溜まっていく。ほとんど年齢が変わらない相手なら、挿入で新鮮かつ背徳的な感触で倒すより、肌をこすり合わせる刺激で射精に持ち込ませた方がよいと、彼女たちは考えたようである。
彼女たちの強さは、ひとえにその年齢構成にあり、主人公側が大人の男性であることに由来する。
彼らは現実では禁じられた、若すぎる肉体を前に期待度を極度に高め、発達しきってはいないけれども下半身は十分に大人になっている少女たちの、溌剌とした肢体を味わい、その背徳的な若娘すぎる交尾に、独特の快楽を見いだしては精を吐き出してしまった。その素足は十分に、おんなであることを誇示しているというのに。
少女たちの清らかに見える裸体を抱き、コドモコドモした顔立ちを残した女子高生のなまの感触とのギャップに驚き戸惑い、こんな娘とやってしまっているチャンスに高められてしまう。そうして、全身のどこもかしこも心地よい感触を具えた少女たちの上で、大人の男たちは感極まってしまうのだ。
こんなメスガキなんかに負けるはずはない、自分は十分に性の経験を積んでいるなどの自信も、触れあい抱き合った瞬間に崩れ始め、挿入をねだられるままにペニスをねじ込んでしまえば、完全に少女勢の勝ちである。
あっという間にその快感と、限りなく処女に近いウブな肉体の味にやみつきとなる。わからせてやると意気込んだ自信もどこへやら、すぐさまいけない肉壺に大量の生殖細胞を奪いきられてしまうのだ。
ウブで清純な外見や物腰に惑わされているが、女子高生レベル1とは、そうやってかまとと攻撃で男たちを籠絡し、誰よりも多く主人公たちを精液祭りにあげてきた強豪にほかならないのである。滑らかな15の夜はレベルの高い大人の男たちをこうまでも惑わせ続ける。まして、経験の少ない僕のような男では、万が一にも勝てる見込みなどあるはずがなかった。
ぐにゅ! ずりゅ! すりゅりゅぅ……
女子の全身が容赦なく僕にこすれあい、同時にペニスも彼女のやわらかな身体のあちこちでこすられている。反り返ったペニスは、上の娘が動き回るたびに、そのみずみずしい吸いつく肌にこすりあげられ続けた。
若すぎてまだまだ幼さを残す顔でありながら、その肢体はしっかり女性である。そんな肉体の圧迫と全身ズリを受け、僕がいつまでも耐えきれるはずはない。
少女たちはあえて、フェラチオや手コキや挿入ではなく、全身ズリだけでペニスを射精に持ち込もうとしていた。ピンポイントでペニスだけを付け狙うよりも、ピチピチした肉体全部をじっくり味わわせ、その肌の心地よさを刻みつける魂胆だ。そしてその誘惑の罠に、僕は完全にはまり込んでしまっていた。
どばあ! どぶう! びくびくん!
またもや大量の精液が、ものの数分足らずで、少女の身体めがけて発射された。胸から足まで大きくこすれ続ける肌の感触に耐えきれず、僕は白濁液を若い肉体にぶちまけてしまったのだった。
それでも大きく動いている女子高生の肢体。太ももにもお腹にも乳首にも、汚れた体液があちこちに付着した。
「ねーえ? 気持ちよかった?」
「センパイがみんなで見ててあげるね。安心して眠っていいよ~」
「また会えるといいね☆」
意識が遠のいていく。だめだ……ずっとこのまま……性行為の快感だけを思い知らされ、脳の奥深くまで、異性の快感のことしか考えられない脳みそになっていく気がする。
だが、僕はそれをどうすることもできないまま、女子高生に包まれた体勢で気を失っていくのだった。
なにか……何か突破口はないのだろうか。
どこかに一点、状況打破のための”穴”がありさえすれば、そこから一気に、何もかもを打ち崩せるほどの大逆転だって可能なのが、この世界の習わしなのだ。例えて言うなら、種から発芽したはいいが地面が一面厚いコンクリで覆われていて、どこへどうしようとも顔を出せないでいるようなもの。コンクリにヒビでもあれば、弱いところでもあれば、植物ならそこから芽を出すことができるというのに。
人の世も同じなんだ。埋めつくされ、打ち破れない天井に押さえつけられたままの逼塞状況も、どこかに綻びがあれば、それをチャンスとして、そこを突破口として攻撃、ヒビをさらに押し拡げて日の目を見る。それができさえすれば、あとは伸びに伸びるまま、天に向けていくらでもそびえ、やがては大木となれるというものを。地下ではペシミスティックな根がはびかるばかりである。
僕はいつまでもいつまでも、同じ状況に立たされたままになっている。無限にループしたこの事態から、脱出するためのヒントも与えられないままだ。魔改造のせいで現実に戻れず、戦闘に敗れて射精しては再び、研究所内に取り残されてしまっている。
何度もイッてしまっているし、異性の身体というものにあれほど悩まされ、その快楽に敗北し続けている。戦闘前から欲情は始まってしまっており、開始時にはすでに、射精したい欲求に打ち勝つことができないまま、すぐさま絶頂まで追い詰められてしまう。
レベルが上がらないため、すでに挿入経験さえあるにもかかわらず、女性の身体のやわらかさ、すべすべのもっちもちした肌触り、こすれる感触の良さにほだされ、その外見にも目線にも囁きにも勝てず、そして彼女たちの手や口、お尻、胸、生足とオンナの刺激に大ダメージを受けては敗北していく。その連続だった。
おかしな改造のせいで、1対1の戦闘のはずが、必ず敵は3人(3体)出現、セックスにまるで不慣れな童貞同然の、しかも性欲に溢れて感じやすい14歳の自分ひとりめがけて、一斉に襲いかかってくるんだ。
不利な条件にさらに不利が重なり、僕はすでに何度も、射精しては気絶をくり返している。イッても元には戻れず、その場所で目を覚ましてしまう。そしてそのつど、性欲も、精巣内の精液も完全回復してしまっており、それまで身に受けた快楽を思い出しただけで再び欲情、勃起したまま迷宮内を彷徨うことになっている。
この研究所内で最弱とされているバルトリンスライムでさえ、3体分合わさると余計な機能が付加されて、僕はその無機質なオナホールにも勝てないままになっている。
その状態で、どうやって先に進められるというのか!? 一度たりとも勝利する手がかりもないじゃあないか。まさに、低い天井が空一面を覆って、どこにも上に伸びることができないまま鬱屈としているだけの時間が過ぎていく。
唯一救いなのは、それが痛みや苦しみではなく、快感ばかりで構成されている点だろう。負け続けていても気持ちはよく、戦闘中はひっきりなしに性的快楽の坩堝に嵌まっていく。
彼女たちの肌に触れるたびに、ペニスが刺激されるたびに、僕はその甘美な心地よさに酔いしれ、何もかもを忘れて頭の中が真っ白になり、そのまま全部投げ出してしまいたい衝動に駆られる。
そしてその衝動のまま、欲情は白濁液となってペニスから放出され、女敵たちによって根こそぎ吸い尽くされてしまうのだった。その敗北への悔しさより、女体というものの魅力の方がはるかに優っていた。
しかし、そのままでは、いつまで経っても、今のまま変わらない。どうにかして突破口を見つけ出して、そこから芽を伸ばしていかなければ、同じ未来ばかりが続いてしまうんだ。快感に負けてはいけない。理性をフル稼働させて、滑らかな肢体の誘惑を克服して、この衝動を抑え込む必要がある。
何度触れ合っても、何度射精しても、すぐさま復活してしまう華奢な僕の身体では、また彼女たちの脚や胸やスベスベの手を見るやいなや、結局その感触に没頭してしまう。いつまで経っても「慣れる」ということがない。
それは現実の僕自身がそうであるというだけではない。おそらく現実でも、女性の肉体で精を吐き出しても、翌日にもなればまた、その生足のこすれる感触だけで激しく欲情し、うっかりハメ込んでしまえばすぐにでも、あっさり精を奪われてしまうに違いない。
だが、原因はそれに加えて、やはりゲームとしてのレベルに大きく関係しているようである。
どの女敵にも勝てる見込みがまったくないまま、僕はまた先へ進む。エンカウント率はそれなりに高く、とくに扉の前、扉の先で、敵に遭遇する確率が格段に跳ね上がっている。元々このゲームの仕様がそうなっていて、左右にドアがある地点、またはドアを開けて進んだ地点で、敵が出現するようにプログラムされていたようだ。
スペックの関係でおそらく、完全にランダムな出現頻度にはできず、扉というイベント処理にエンカウントを上乗せしていたものと思われる。
設定の上では、扉に関係のないランダムな出現は、研究所内を歩き回る女たちとの遭遇ということであり、扉の場所での出現は、メインコンピュータが「送り込んだ」女敵たちとの戦闘ということになるらしい。
メインコンピュータは、自分の意向どおりになっていない、つまりセックスの快感に理性を完全に奪われた状態にない人間を”異物”と認識していて、その異物の動きを逐一追いかけており、ことあるごとにその異物の元へ、配下の女敵をワープさせているということである。
扉をそのタイミングにしているのは、扉をくぐればくぐるほど、その異物は研究所の「核心」へと近づいているためである。ラスボスからすれば、自分のもとへと侵入してくる相手を、その都度邪魔してやろうと考えるのは道理である。だから扉がタイミングになりやすい。
それでも、研究所は扉があちこちに設けられていて、進もうとすればどうしても、扉の横をすり抜けるか、その扉の先に進まなければならない。
もし、扉に次ぐ扉で、「個室」が連綿と続いているステージがあったなら、主人公は一歩ごとに敵と戦わなければならなくなる。それはまさに、快楽の試練そのものと言えるだろう。……どうあっても、そこまでにすらたどり着けそうにないとは思うが。
……。
左側に扉がある。少し手を触れれば、自動で開き、あとは床ごと勝手に移動して、その先の部屋に進むことができる。その部屋に何があるのか、道なのか、大部屋なのか、個室なのか、それはほとんど分からない。迷路のように閉ざされた空間内では、簡単に先を見通せなくされていて当然だ。
誰も……こないな……
扉を開かなくても、その前に位置しただけで敵が送り込まれてくることが多いけれども、それも100%ではないらしい。ひとまずは助かった。前を見ると、廊下の先に曲がり角、そしてその曲がり角の所にも扉がある。左に移動しても、前に進んでも、エンカウントの状況はさほど変わらないだろう。それならひとまず、左に進んでみるか。
ウィーン!
自動ドアが開き、僕はその部屋に入った。後ろの扉が閉まる。もう一度手を触れれば、元の場所に戻れるので、一方通行ではないようだ。
だが、もう遅かった。
「しまった……」
その部屋は2メートルもないような狭さで、少し広めの家庭用トイレという感じだった。もちろん便器はない。ただ壁だけに囲まれた、狭い部屋というだけだった。
何もない。本当に何もない。だが、扉をくぐった時点で、エンカウント率は急激に跳ね上がる。何もない小部屋に入ってしまうことは、このゲームではトラップに近いんだ。
泡の壁ができる。壁に密着し、泡というより透明の膜で壁がコーティングされただけのような状態だ。泡の大きさより、部屋の方が狭いんだ。そして、コイツが出現したということは、僕はこの狭い部屋から出られなくなり、戦慄の快感地獄、セックスバトルが始まったということを意味する。
果たして、僕の前に裸の女性3人が現れた! 狭い部屋で、何もなかったところに、ブゥンと出現しているから、メインコンピュータが送り込んできた女敵ということになる。もう戻れない。
「くすくす……」
可愛らしく笑いながら、3人で何かを話している。中国語であることはすぐに分かったが、内容はまったく理解できない。研究所は世界中の若娘たちが徘徊しているし、人外モンスター娘も大勢いる。彼女たちも、そうした怪物の類だった。
真っ白い髪、そこから生えた狐の耳、耳横で垂らしている髪の毛と前髪がぱっつんと切り揃えられている。後ろ髪はさほど長くはないが、女性らしい整ったカットに仕上がっていた。瞳が大きく、とても可愛らしく幼い顔立ちだったが、その妖狐は確実におとなの貫禄を具えていた。
全身スラッとしていて、巨乳ではないもののしっかり熟した乳房があらわになっている。何より人目を引くのが、白人を遥かに超える真っ白い肌の色だった。まるでおしろいを全身に塗りたくっているかと思えるほど、なまの全身が白色なのだ。人間娘にこの色は出せない。
白いのにその色香と可愛さは想像を絶する。200年以上生きた証に、きつねの尻尾が9本ある。妖気に満ちあふれ、本来ならそこに魔性の闇力が充溢しているはずなのだが、どうも近年、現代都会ッコぐらしを続けているせいで、その妖気は邪悪さを失い、まるくなってしまっているようだった。
もちろん、89年にはこのようなゲームキャラは存在しておらず、部長の改造過程で追加された妖怪であろう。それだけに、超強力な敵であることはすぐに分かった。
本来なら、ラスボスがいるような貝にでも生息していておかしくないほどの女の怪物であるが、つまり高レベルの冒険者でも射精してしまうほどの強豪であるはずなのが、なぜか初期ステージの、レベル1中学生男子のもとに、とつぜん送り込まれてしまったのだった。
こんなの、どうあがいたって勝てるわけないだろ! 抱き合ったまま射精確定じゃあないか! も、もうだめだ……相手が悪すぎる……
そんな絶望感をよそに、とてもかわいい白色妖狐3人は、一斉に僕に襲いかかってきた! 前後と右側に貼り付かれ、ぎゅみっと女体特有の柔らかさとみずみずしさを押しつけられる!
前後がみっちり密着してしまっており、そこに妖気が絡みついて、僕はどこにも脱出することができなくなってしまった。背後にべったりついた妖狐の肌触りも、ペニスごと全身を抱きしめてくれている前方の人外モンスターも、ぞわぞわするほど心地よい感触に満ちあふれていた。
きゅううん……
九尾の白狐の脚や腰回りがペニスに擦れているだけで、あっという間に高められ、射精感がこみ上げてくる! これでは瞬殺そのままだ。だが、それでも不思議ではないほどに、彼女たちは強力な白い愛くるしい肢体を有しており、貼り付いただけで男の性感神経の全てを心地よく極度に刺激できる魔力を秘めている。だめ……がまんでき……ない……
「ごにょごにょごにょ♪」
キュイイイン!!!
な、なんだ……!?
こみ上げていた射精感が、急激に静まりかえった。それどころか、性欲も消え、さっきまで射精寸前だった股間がいきなりクールダウンしてしまう。精を全部出し切った直後のように、僕の激しい欲情は、とつぜんどこかに消え去ってしまった。
身体が……うごかない……
バシュウッ! 背後で煙が上がる。後ろをふり返ることもできず、何が起こったのかも初めは理解できなかった。しかし徐々に、自分の身に起こっていることを理解し始める。
背後から僕を抱きしめていた娘の腕が消えてなくなった。さっき、僕の耳元で何かを囁いた妖狐がいなくなったんだ。そしてその途端、僕の全身がまったく動かなくなった。動かせるのは目だけだ。
すると僕に抱きついていた妖狐が、大股を開いて、立位で挿入してきた。身動きが取れない僕は、彼女が腰を落として嵌め込んでくることに対して、どうすることもできなかった。
しかしそれにもかかわらず、白髪妖狐の肌の感触も、ペニスを包み込み強力な妖力で締め上げているはずのオンナの感触も、まったく感じることができないでいる。それはつまり、僕自身が触覚自体を完全に失ったことを意味する。触覚がなくなれば、当然性感神経も刺激されはしない。
後ろの妖狐が唱えた呪文によって、僕の全身は石化してしまったんだ。ラミアやゴーゴン、メデューサといった、特殊なタイプの女敵がときおり用いる魔法のひとつである。
この石化能力、こちらはまったく身動きが取れず、攻撃を加えることができない状態が数ターン続くのだが、その代わりに、全身に何の感触も受けなくなってしまい、敵の攻撃も全て完全にノーダメージになる。
身体の内奥まで石化してしまったら、性感の魔法でさえも「感じる」ことそのものができないのだ。
これは当時から指摘されてきた矛盾でもあり、あるいはわざとそういう機能をつけたと噂される状態異常だ。石化により、攻撃も逃亡もできはしないが、相手からの攻撃も全て無効になってしまう。
そして……「石になったペニス」に乱れ狂う女は、自分から腰を振り続け、その硬い硬い”ハリガタ”の刺激によって、自分で女性器を快楽漬けにしていく。彼女たちが石化ペニスを自分で出し入れすればするほど、激しく動けば動くほど、カウンターダメージで、女敵自身の方がどんどん自滅していく。
当時このゲームで、この石化に当たることができたら、かなりの儲けものだった。何もしなくても敵は自滅していき、経験値がガッツリもらえるのだ。石化できるほどの相手であれば、それだけレベルあげに大きく貢献できるんだ。
石化は大当たりであり、だいたい石化が始まったら自動的に勝利できた。これは当時のゲーム制作者の設定ミスなのか、そもそもそういう設定でクリアしやすくしてあったのか、30年余り経過してしまっている以上、いまとなっては分からない。
とにもかくにも、背後の●月が石化の魔術を発動してくれたおかげで、僕は一切ダメージを受けることがなくなった。しかも、ヘビ系の淫魔以外が使うには消耗が激しい魔法らしく、背後の娘はそれで淫気を使い果たし勝手に絶頂、消えてしまったというわけである。
そして、目の前で、石の包茎ペニスを自分から出し入れして激しく全身を揺すり、僕にしがみついて、ズリズリと上下しながら必死で腰を大きく揺すっている妖狐も、どんどん精力を消費していった。
この研究所の女敵は性に緩みきっているために、タガが外れれば、自分で自滅するほどに快感に忠実になり、堪えることをせずに感じまくってしまうのだ。
その間じゅう、僕は妖狐の肌触りがこすれる感覚を味わっておらず、性感ダメージに繋がっていない。股間への刺激もまったくなく、白狐の、本来ならこなれた男をすぐにでも昇天させられるはずの良い具合を誇るオンナの感触を、1ポイントも味わうことがなかった。
これはつまり、彼女たちの行為が僕を射精させるために1ミリも貢献していないことを意味する。
「あふう!」
9本のしっぽをさえ持つカワイイ魔の妖怪は、勝手に果てて消えていった。僕は石化により、この強敵を2人もイかせたことになる。
ぐぐぐ……
身体の動きが出てきたかと思うと、一気に触覚が戻ってきた。石化は永久ではなく、一定時間で元に戻る仕組みだ。
「~~~~~!!!!」
僕の真横に貼り付いていて、事の成り行きを見守っていた妖狐が、ヒドイ表情でなにかを叫んでいる。それは僕への罵倒というより、石化させるだけで力を使い果たして消えた仲間と、自分で腰を振って自滅した仲間に対する、”アホかおまいら”的な侮蔑の態度だった。
1対1なら、もとのゲームの設定と同じく、僕の勝利だったはずだ。しかし魔改造により、敵は3人に増やされている。それが命取りだった。もとの最弱な状態に戻ったまま、高レベルの強敵1人と闘いを続けなければならなくなっている。
2人自滅しているのを罵っているかぎり、同じように僕を石化してくることは100%あり得ない。そのまま実力で射精させようとしてくるだろう。今度こそ絶体絶命だ。
スリスリシュリシュリ……
「うっはぁ!!」
白い狐の妖怪は、自慢の9本のしっぽを、僕の股間と周辺に集中させ、サワサワとうねるようにまさぐり始めた! うあああ……初めての感触だっ! コチョコチョしていて、しっぽの毛がふわっふわで、その一本一本がペニスのヒダや細かい部分まで、すべての性感神経をまんべんなくくすぐっている!
それが9つもあって、もっふもふに股間全体を覆い尽くしている! すらりとした臀部はそれでも女らしい膨らみを見せ、その上部から生えている9本のしっぽ攻撃で、僕は腰部分全体を包み込まれてしまっていた。
ああっ……なんて背中が綺麗なんだ……白くてスベスベで、つるっと光っている。抱きしめると、もふっとみずみずしい感触が僕の上半身に密着した。僕は後ろから彼女の乳房を両手で揉みしだき、その控えめな胸のやわらかな膨らみを両手のひらで味わい続けた。この美女の可愛らしいおっぱいに顔を埋めてしまいたい・・・
すぐに分かったことだが、妖狐のしっぽは高い妖力によって、男の肌表面をすり抜けることができた。
彼女の9本のしっぽは、僕の横尻からも食い入り、ペニス表面のみならず、玉袋の内部、お尻の穴周辺と奥深く、前立腺に至るまで、股間の全て、体内の奥深くまで浸透してしまっている。その全ての敏感な部分が、狐のやわらかなしっぽの毛で覆い尽くされ、コショコショと刺激され続けていた。
尿道口から裏スジの敏感なところも微細な毛が食い入り、さらにペニスの内部のあらゆる所に食い込んでいる。玉袋の中の生殖細胞もじかにかき回している。アヌスの奥も前立腺も素早くコチョコチョが這い回る!
それでいてしっぽの密集した毛はひっきりなしに、ペニス全体をやわらかく猛スピードでしごき立て続けていた! 身体の奥に透きとおって毛が入り込んでいるにもかかわらず、痛覚は一切刺激せず、性感神経だけを巧みにどこまでも心地よくくすぐってくるその技巧は、さすがにハイレベルの妖魔の大技そのものであった。
石化もしていない童貞同然の僕など、簡単に射精させることができる。僕は彼女の背中をギュッと抱きしめ、そのスベスベの白い肌に顔を埋めながら、しっぽの中で大量の白濁液を吐き出していった。
どばどばっと体液がほとばしり、妖狐のしっぽを粘っこく湿らせていく……それでも彼女は、妖艶な9本のしっぽを執拗に動かし続け、毛の筆でなぎ払うように、精巣内の生殖細胞を全て尿道へと押し出すのを惜しまなかった。
前立腺を脈打たせ、これでもかこれでもかと絶頂の快楽を長引かせ続ける!
もうすっかり出し尽くしているのに、もはや一滴も残っていないのに、ペニスのイク律動だけは終わらない! 身体の内奥に入り込んだしっぽが蠢き、脈打ちが終わらないよう、無理にでも律動させ続けているのだった。僕は彼女の白乳房をムニムニ撫でさすりながら、その肢体の吸いつく感触を、全身で味わい続けた。
これ以上しっぽを動かしてもどうしても一回も脈打ちがなくなったところで、やっと妖怪娘は離れてくれた。すでに密着していた彼女の背中やお尻が、べりりっと柔らかな音を立てて僕の肌から離れた。
バシュウッ!
「…………ぇ」
勝ち誇っていたはずの狐妖怪はとつぜん身体をのけぞらせると、そのまま瞬時に消えてしまった。僕に背中を向けていたので表情は読み取れなかったものの、ぶるるっと大きく震えてビクンと海老反りになっていて、それは女性としての絶頂の瞬間であることを、オスとしての本能が感じさせた。
僕の方は、いっぺんに何回もイかされて疲れ果て、すぐにでも気を失うかと思ったのだが、一向にその気配がない。
”レベルアップ! レベルが36になりました! 全回復しました! ただいま賢者モードで防御力6倍です!”
効果音とともに、ウインドウに表示された僕の数値が急激に跳ね上がっていく。
あれ……おかしいぞ……
レベル1だったのが、急に36まで跳ね上がった。強化が進み、総精力値も防御力も攻撃力も高まった。実感はまるでないけれども、同じように胸を揉んでも、敵女に大ダメージを与えられる指使いを、自然と行える状態になったってことか。
何より、ペニスの大きさと形状が、さっきまでとまるで違う! 黒く変色し、大きく肉厚になり、感情な感じに仕上がっている。もちろん、亀頭は完全にむき出しになっていた。それでいて違和感も痛みもない。
敏感だった感度もずいぶん鈍くなり、ちょっとの刺激や締め付け程度では、びくとも感じないペニスへと成長している。そして、射精し尽くしているので、もはや性欲は微塵も沸き立たず、何を思い起こしても股間はピクとも反応しない。防御力が長時間高いまま維持されているということだ。
い、いや……世界屈指の妖狐、白くてあれだけカワイイ女敵を倒せたんだから、それだけ急にレベルが上がっても、数値的にはおかしくもない。最終ステージに登場してもおかしくないほど性的に強く可愛い女敵なのだし。
しかも、必ず1対3の戦闘であるため、勝つことができれば、もらえる経験値も3倍になる。勝てば勝つほど、急激なレベルアップになり、すぐにでもゲームバランスが崩れるくらいに自身を強化できるんだ。ソコは盲点だった。
だが、どうしても腑に落ちない。確かに僕は、3人目を倒して”いなかった”。むしろ一方的に、しっぽ攻撃で何度もイキ果てたんだ。明らかに、僕の方の完敗だったし、先に射精してもいる。
しかしどういうわけか、勝負判定は僕の勝ちになっている。彼女が後に絶頂したにもかかわらず、僕の方が先に相手を倒したことになってしまっている。
急にレベルが上がり、さらに出し切ったために強化されてしまって、僕はこのステージでは強すぎるくらいにパワーアップしてしまっていた。これなら、先にどんどん進んじゃっても大丈夫な気さえもする。部長のおかしな改造にほころびがあって、それが本来とは違うゲーム結果を招いてしまったのかな。バグって奴だ。
”ぴぴぴ。詫び石です”
天井から落ち着いた聞き慣れた声がする。山下さんの声に違いない。って、詫び石って何だよ!
”ゲームの設定に重大な欠陥が発見されました。勝負判定に誤りがありました。ですのでお詫びとして、精力値を10倍に高めます。”
やっぱり……プログラムにミスがあったか。昔のゲームに最近のキャラを入れたり、最初のステージなのに平気で強敵を登場させたりするから、こういうことになるんだ。
ステータスを見る。おおお! たしかに、総精力値が10倍に跳ね上がってるぞ! 精力値が高いということは、イクまでに時間がかかるということ。すぐ興奮して出してしまうような、不慣れな男子中学生には、かなり有利な条件となる。
しかも詫び石的な扱いということは、レベル相応以上に永続的に精力値が高くなっているってことじゃん。これはかなりお得だ。すんごい機能だ!
”なお、精力値が急激に上がる機能自体は、元々ゲーム内に備わっていました。”
えっ……そうなの・・・
なるほど……89年段階で、チート設定というものはすでに存在していたわけか。この詫び石的な能力アップも、もともとあった機能を流用しているんだな。そういうことなら、対応も早いというものだ。
と、とにかくレベルアップも果たし、防御力も上がり、ついでに詫び石的なアレで精力値も高くなった。これで、今までのようにエンカウントしてすぐに精液を吐き出してしまうという、情けない敗北の仕方だけは回避できそうな気がする。
この状態をうまく利用して、女体の攻略法を探り続ければ、攻撃のコツも掴めて、上手に女敵たちを倒せるのかも知れない。不利な戦闘だったけれども、3人相手ということがかえって自分に有利になっていく瞬間が訪れるとは。このゲーム、気持ちいいだけでなく面白くもなってきたぞ。やっぱり成功体験がないとね!
”エンカウンター!”
きたな……泡の壁ができる。だが、今度の僕は落ち着いていた。相手が誰であろうと、3人出てこようと、もう今までの僕じゃあない。レベル36に跳ね上がったなら、それがどのくらいの強化なのか、確かめてみようじゃあないか。
僕の前に現れたのは、スレンダーで長身の、3人の大人の美女だった。何も身につけておらず、整った顔立ちのスタイルいい感じの女性たちであるが、その肌は青白い。生気があるような雰囲気を感じない。長いサラサラの髪を揺らしながら、好色そうなお姉さんたちは僕とその股間をじっと見つめている。
こいつらは……男の精を吸って生きながらえ、永久の命と若さを保っているという強力アンデッド、バンパイアレディーたちだ。かなり下の階に行かなければ登場しない強敵ではあるが、魔改造によって、初期ステージでも容赦なく運ばれてくる。高レベルの冒険者でも倒しにくい相手とされる。
だが……こっちも悪いけど高レベルなんだよ。もう、アンタたちの裸を見ても、中学生のようにすぐさま欲情するようなことはしない。ペニスはしおれたまま、しかし黒く立派な状態を保っていた。
まずは極力勃起しないようにする。性欲を堪え、ほとんど機械的に手や舌だけで相手の胸や性器など全身を愛撫攻撃。それで相手を興奮させ、高め、絶頂まで導く。それでも倒れない敵であれば、そのうちにはこっちも、性行為中はどうしてもじわじわと欲情してしまうだろうから、その時にはいきり勃った、攻撃力の高い股間の武器をぶち込んで、アクメまで容赦なくオンナを突き立てかき回してやればよい。それでさらに経験値が稼げ、レベルも上がって強くなっていくんだ。
ぎゅみっ……
3体のバンパイアたちは、一斉に僕に抱きついてきた。そして生足をスリスリと、華奢な僕の両足にこすりつける。6本のすらりとした女の脚は、これでもかと僕の両足全体の肌を大きく強くこすれていって、しかもやわらかに肌細胞に食い込んでくる。
彼女たちは同時に、交代で僕の股間を撫でさすり、その白魚のようなしなやかな手で、ペニスを感じさせ、僕を勃起させようとしてくる。僕の上半身には、細身ながらしっかり張り出した大人の乳房が、胸板にも背中にも、ぎゅうっと密着してムニムニこすれていく。
おおお……すごい……
まるで、鉄の鎧を身にまとっているみたいだ。目で見て、自分が3人の美女たちに抱きつかれているのは理解できるが、ビックリするくらいに、彼女たちの肌の感触が、完全にゼロになっている!
針で刺されても痛覚が反応しないみたいに、全身の触覚が極端に鈍感になっているみたいだ。だから、性感神経はおろか、触れられているという感触そのものが、まったく感じられないのである。本当に金属越しに抱きつかれているみたいで、バンパイアたちの肌触りを味わうことができないままだ。
これが……レベル36の防御力! さらに賢者モードが加わっているので、彼女たちの裸体を見ても、いくらペニスをそのなまの手でしごかれ撫でさすられくすぐられても、一向に心地よさもくすぐったさも感じず、性欲そのものがまったく沸き起こってこない。
つまり、バンパイアたちの手と生足と乳房攻撃は、ペニスをいっさい反応させず、萎えさせたままで効果がないということ。
そうなんだ! レベルが高ければ、触られたり抱きつかれたり、その肢体を見たりしただけでは、勃起すらしないんだ。
そんな余裕な状態で、性欲もゼロのまま、手や口を駆使して、女体を感じさせれば、彼女たちが勝手に喘いで追い詰められ、すぐさまイキ果てて消えてしまうことになるんだ。すっごい! これがレベルアップの実力なんだ! やったー!
よーし、このまま僕のターンで、彼女たちのオンナをまさぐり、指も入れて、性感ダメージを思いっきり与え続けてやる。実感はないけれども、レベルが上がっている以上は、クリトリスやオンナ内部を指でこすっていくだけで、彼女たちはどんどん精力を消費し、短時間で絶頂まで追い詰められてしまうことだろう。反撃、開始!
かぷっ♥
かぷかぷっ♥
え……
なん……だと……
女吸血鬼たちは一斉に、僕の首筋にかみついてきた! 血色が悪い以外にも、彼女たちの口からは鋭い牙が生えており、それが吸血鬼らしさを醸し出している。しかしその長い歯は、たんなる飾りに過ぎないわけではないのだった。
この世界は快感だけを味わうためのゲームなので、噛まれた痛みはない。
ちゅううう~~~……
うあああ……なんか……脱力感が……うゎ……
僕は、吸血鬼レディたちに血を吸われている! 血液というより、そこから何か大切なもの、魔族で例えれば魔力そのものが、身体の奥底から吸い上げられてしまっている感じだ。
これは……バンパイア族だけが駆使することのできる、特殊能力ッ! け……経験値を……吸い取られている!? 今でいうレベルドレインってやつだああ!!!
しまった……こんな手を使ってくるとは、まったく想定外だ!
レベル20……レベル15……レベル8……うわわっ、どんどん経験を吸い取られていくぞ! まずい、何とか脱却しないと! 僕は全身をばたつかせてもがいたが、レディヴァンパイアたちの吸血攻撃から逃れることはできない!
本来なら、暴れるなどして噛みつきから脱出できるのであるが、3人に取り囲まれ、全方向から抱きしめられた状態で、身動きが取れなくなっている。抵抗しようとする僕を押さえつけるようにしながら、3人は容赦なく経験を吸い取り続けていく!
それに、3人にまとめて吸われ続けているために、レベルダウンも急激だ。みるみるうちに経験値、すなわちレベルそのものが減っていく!
彼女たちが僕の首から口を離したときには、僕のレベルは1に戻ってしまっていた。全身を覆っていた、見えない鉄の鎧はなくなり、ペニスも、黒光りする立派な亀頭剥き出し使い込みバリバリという状態ではなくなり、肌色の、包茎の、情けない、コドモのチンチンそのままに、つまり本来の僕のペニスの状態に、戻されてしまっていた。
「えぇええぇえぇえええぇえぇぇ!!!!!!??????」
そ……そんな……レベル36だったのに……一気に全部元に戻ってしまったぞ!? 残っているのは……詫び石でもらった精力値10倍という点と賢者モードだけだった。それとても、レベルがもともと1なら、10倍の精力値といってもたかが知れている。36の時の精力値よりも、はるかに劣ってしまっていた。
なんだよそれえええええええ!!!!!
”ぴぴぴ。レベル補正、プログラム正常化完了!”
「えええ! そりゃないよ山下さん! せっかくレベル上がったのに! 防御力上がったのに! 鉄壁のガードだったのにいいいいい! これからチート的展開に発展するんじゃなかったんかああああ!?!?!?」
”……自分ができることは、他のプレイヤーも同じようにできる。したがってチート的展開はない。”
「ですよねええええええ!!! うわあああああん!!!!」
そんなぁ・・・ごむたいな・・・結局僕は、もとの弱い自分に戻ってしまっていた。精力値だけ、少し上がっただけで終わってしまった。
ぞわっ……
「!!!???」
僕は全身がガクガクッと震えるのを感じた。
性感神経が元に戻ってしまったせいで、僕の敏感さが再びぶり返してしまったのである。ただし、賢者モードと総精力値は維持されているので、いかに強敵が僕を包み込んでいたからといって、それだけで射精瞬殺ということにはならなかった。
しかしそれでも、全身が女体にまるで慣れていない中で、抱きついただけで普通の男をイかせられるほどの高レベル吸精鬼たちに3方向から取り囲まれている中で、思春期まっただ中の感じやすい自分が太刀打ちできる計算は、どう考えても成り立たなかった。
「うぁ……」
強烈な性欲で、自分の感激だけでイッてしまいそうな勢いだった。さっきまであんなに鉄壁のガードで、強すぎる魔性の女敵にしがみつかれても勃起さえしなかったのが、すでにちっさいペニスははち切れんばかりに膨張してしまっている。
それでも、長さも大きさもお子様のソレとまるで変わらないので、そして性感神経もビンビンに刺激されやすい状態になっているので、ガマン汁がどんどんしたたり落ちていってしまっていた。
「ふっふふ……」
美女たちは僕を導くように座っていく。そのゆっくりした動きに合わせて、僕は何かに取り憑かれたように、一緒に座り込み、そのまま横になってしまう。何かの魔術にかかったように、頭に霧がかかり、このまま彼女たちの肉体で精液を吐き出してしまうことしか考えられなくなってしまった。
僕は興奮しきった状態で、ひとりのヴァンパイアレディの上にのしかかり、その首筋にしなだれかかる。彼女のやわらかでスベスベの首にキスをしまくり、その乳房に顔を埋めた。ぶにっとやわらかに潰れるおっぱいの弾力が、僕の顔面で弾け踊った。理性は消える。
すりっ……すりっ……
「んあ……気持ちいっ……!」
僕は夢中になって、吸精鬼の生足に自分の両足をこすりつける。彼女の方もそれに合わせて両脚を動かし、僕の両脚をまんべんなくこすりあげてくれた。
背が高い美女に乗っかっても、まだまだ成長できてない僕の方が低くて、僕の顔面はレディの首や乳房にしか届かない。脚も彼女の方が長く、おとなのほっそりした、それでいて滑らかな肌触りを誇っている。僕は両脚で彼女の素足の感触に酔いしれた。
本来なら、レベルが違いすぎて、この動きのまま、ペニスが感極まって精液を吐き出してしまってもおかしくないのだが、精巣内に精液は一滴も残っていない上、総精力値も高いので、股間が脈打つことはなかった。
出し切って疲れているはずなのに、僕の性欲はピークに達したままになっている。その肉体の矛盾した状態を、バンパイアたちの性的魅力が大きく上回ってしまっている状態だ。
他の2人は僕の背中を撫でさすったり、軽くのしかかってお腹やおっぱいの感触を僕の背中に刻みつけてきたりして、ほどよくサポートしてくれている。彼女たちは自分で手を下さずとも、僕の精を簡単に奪えると思っているし、その感覚はまさしく正解であった。
ぐにに・・・
ペニスは下の女性の腰使いによって、あっさりとオンナ表面をかき分けていった。長い長い年月、男根を飲み込んではその精を奪い尽くし、枯渇させて生きながらえてきたオンナだ。
どんな強豪でも、彼女たちの本番感触によって果て、精力をしっかり吸いきってきた。精そのものが彼女たちの生命エネルギーであり、うっかりハメ込んでしまうと、腎虚になるまで徹底的に絞り尽くされてしまうという、曰く付きの女性器である。
「あひい! でるっ……いや……でないいぃ!」
いつ脈打ってもおかしくない気持ちよさだった。根元まで完全にオンナの中に飲み込まれたペニスは、やわらかで強い締まりの中、ぐにぐにと揉みしだかれ、勝手に蠕動する内部の刺激に悶え苦しんでいる。
そして、他の2人が僕の腰を上下させ、いやでもピストンを強要され続けてしまっていて、しごきの出し入れが激しくくり返されていた。
一瞬で何回も射精してしまってもおかしくないが、そもそも枯渇していた上、妙に精力値だけが高いせいで、気持ちよい性感刺激だけが体内を駆け巡りつつも、イクまでには至らない。
その寸前の多幸感だけが延々とくり返され、出したくても出せない状態が長時間続いてしまう。その間じゅうも、バンパイアの伝説のオンナが、これでもかとペニスを快感一色に集中攻撃している!
脇の下も足の裏もくすぐられ、玉袋にも手が伸びている。僕の顔には大人の乳房が容赦なく潰れ、この首にはスベスベの腕が、がっしり巻きつかれてしまっていた。そして、下の吸血鬼も積極的に腰を揺すり、上下させ、ぐにっぐにっとペニスをしごきまくっていた。
「うぁぁぁ! 出させて! イキたいぃ!」
どんなに精力が高くなったとしても、攻撃力はなく、そして防御力も、賢者モードを簡単にはじき返す強力アンデッドの快感攻撃のせいで、地に落ちたも同然であった。ただただ、射精までの時間が長引くだけで、快感は変わらないのだ。
それはそれで、かえって僕は快楽に侵され、いたずらに性感を長引かせる結果にしかならなかった。射精してしまえば戦闘は終わり、また元の状態に押し戻され、再スタートが許されるが、精力値が10倍になってしまったせいで、その射精がなかなか訪れない。その前段階の心地よさだけが、延々と長く長く続いてしまうのだった。
気持ちよさが軽減されるわけではないので、瞬殺されない分だけ、逆に困難な快楽漬けになぶられる始末であった。
びくびくびくん!!!
「ひぁぁ! すっごいぃ……とろけそうっ……」
ペニスは激しく律動し、レディバンパイアの膣内で激しくイク快楽を味わった。しかし、精液が溜め込まれた状態での絶頂ではなかったので、ただペニスがビクビク反応しただけで、体液は出てこなかった。精通がまだの子がイッたのと同じだ。しかし、快感は強いままだった。
「んあ・・・」
やっと……深い眠りに落ちることができた。少し前に手違いで勝利したせいで、そのあとむしろ、こんな苦労をさせられる羽目になるとは、夢にも思わなかった。
レベル1に戻された状態で、強豪バンパイアに勝てるはずはない。むしろ、よくこれだけ時間が保てたと自分でも思える。クスクス笑うお姉さんたちに見られながら、僕は敗北の気絶に落ち込んでいった。