魔族新法

 

「ねーねーあたしにもやらせて!」
智子ちゃんが交代、同じように指先でコチョコチョとペニス先端を揉んでくれた。

 あああっ……女の子の手、気持ちいい。くすぐったくって、股間からお尻に突き抜けるような性感が、僕の下腹部を完全に支配しきっていく。

 オナニーも続けると、最後はペニスがピクピクと大きく脈打って、激しく反応してしまう。ものすごく気持ちがいいのだけれど、普段は、そこまでになるほどにはオナニーを続けなかった。この脈打ち、何か異常事態で、体に起こってはいけない、何かの危険信号のように思えたからだ。心地よさは格段に跳ね上がるけれども、あんまり頻繁にこの状態になると、ショックで死んでしまうのではないかと、怖くなったのだ。

 だから、いつも自分でする時には、ドクドクってならないよう、その前に終らせるのがいつもだった。

 しかしいまや、女の子たちの交代の指先が、僕の代わりにペニスを揉んでくれている。このまま黙っていると、ドクドクが始まってしまうのではないか……しかも、自分でするよりもずっと早く、そんな過激な反応が訪れてしまうような気もしてしまう。

 だって、自分でするより、女の子の手の方が、はるかに心地よかったから。

 クラスメイトたちは代わる代わる、ペニスをつまんではちょみちょみしてくれた。指にも女の子ごとに個性があった。そのくすぐったさはオナニーの比ではない。僕は腰を大きく突きだして、快感に身をあずけ続けた。何も深いことは考えられなかった。ただ、ドクドクしてしまうのは怖い。その前に、彼女たちに止めてもらわないと。

 じわりと強いくすぐったさが股間から全身に拡がった。だめだ! これ以上したら、ドクドクしてしまう。脈打ちは怖い。どうしよう……

「ああっ……だめやめてっ!」
思わず僕は、少女たちの手を振り払ってしまい、強く腰を引いた。きゅ〜んという強い多幸感が、少しずつ収まりながら、それでも股間をくすぐったく疼かせ続けている。手を振り払って誰にも触られていないのに、ペニスがとても気持ちよくなり続けた。

「あー!!」
「いけないんだー!」
「法律違反だよ法律違反!」
少女たちが一斉にはやし立てる。

「だって、ドクドクしたら、体が危ないんじゃないかって……」
僕は恐怖から、正直にそう告白してしまうのだった。

「ちがうよー!」
智子ちゃんがしつこくペニスに触ってくる。「そのドクドクが、”射精”ってヤツなんだよ?」

「体に危険なものなわけないじゃん。」「やっぱり男子って遅れてるね。」

 危険なものじゃない……しかも、その脈打ちのことが射精だったんだ。

 僕が彼女たちの手を振り払って、射精をしないように振る舞ったとすれば、たしかに法律違反だった。一度勃起したら、女子によって射精をしなければいけない法律なんだから。

 智子ちゃんが僕を安心させると、再びペニス先端をいじり、こちょこちょと皮の中に指を突っ込んでくる。「ああっ……もう、ドクドクするっ……くぅっ!!!」

 もう一度腰を突き上げる体勢になった僕は、弓なりの体勢のまま、再びこみ上げる多幸感に酔いしれた。智子ちゃんはしつこく皮先端をかわいがり、くすぐり、強く揉みしだく!

 ビクン! びくんびくん!!

 ちいさなペニスが、激しく律動し始めた。これまでに味わったことのない心地よさが、きゅ〜んきゅ〜んと股間を突き抜けていく!

「あふ……」これが射精……生まれて初めてではないが、女子の手によってこの状態に至ったのは初めてだった。こんなにくすぐったくて気持ちいいのか……

 ずんと重い脱力感が襲う。脈打ちも早く、快感はいつもの二倍以上に長続きした。そこまで気持ちよくなったら、全部をやりきった思いで一気に体の力が抜けるのだ。

「ううああ!」「ひゃあああ!」
「!!?」

 突然の出来事だった。麻由美ちゃん、智子ちゃん、ゆいちゃん、他にも数人の女子が、一斉に悲鳴を上げ始めた。そしてガクガクと身を震わせたかと思うと、一斉にその場に倒れ込んでしまった。

「たっ……。たいへんだ……」
僕は恐怖に凍り付いた。

 僕がビクビクと“射精”したら、クラスメイトたちは気を失ってしまった。救急車を呼ばなくちゃ。……僕のせいで、彼女たちは危険な目に遭ってしまったんではないか? どうしよう……

「心配しなくてもいいよ。」
委員長の坂口さんが、少女たちを抱き起こし始めた。「魔界新法では、魔族の力で、射精させた女に、人間業では絶対考えられないような強い快感を与えてくださるのよ。それこそ、気を失うほどに、ね……」

 僕は少女たちを抱き起こすのを手伝った。ふにふにの柔らかい体は、見た目は男子と同じ上半身なのに、やはり構造的に根本から違う、肌のきめの細かさを持っているみたいだった。

 少女たちを座らせると、坂口さんは僕に向き合った。髪の長いマドンナ的な美少女だ。いつもは長いスカートで清楚可憐な物腰をしている坂口さん、何度もその凛とした顔を思い出してはオナニーした相手だ。その坂口さんが、今日は全裸である。

「これで、魔界新法の構造は分かった? 男は、勃起したら射精するまで気持ちよくならなければいけない。男を射精させた女は、気を失うほどの快楽を与えられる。……このあと、どうなると思う?」

「……わからない……」

「誰だって、そんな強い快感を与えられると分かっていれば、女はみんな、男を射精させようとするでしょうね。」
半分に減ったクラスメイトたちは、さらに僕を取り囲んだ。
「でも……勃起しなければ、そういうことにはならない、んだよね?」

 僕の周囲にじりじり迫ってくるクラスメイトたち。僕は恐怖の方が勝り、彼女たちの裸体をじっくり見つめる心の余裕もなかった。何かがピンチの気がする、それだけだった。

「勃起しないなら、勃起させるだけの話よ。」
「それって、いけないことなんじゃ……」
「そうね……ムリヤリってのはダメみたいね。でも……男の子が“自発的に”勃起したなら、いくらでも射精させることができるってこと。」

 坂口さんの合図で、クラスメイトたちが一斉に僕に抱きついてきた! スベスベの太ももが何本も、僕の両脚に絡みつく。ぺたっとひっつくような上半身が、何人もで僕の胸や背中、腕を包み込んでくる。

「うああ……やめてっ……なにを……」

 坂口さんが妖しく微笑みながら、じっと僕の顔を見据える。

「ね……女の子のカラダって、すごく触り心地がいいでしょう? 脚はどう? やわらかくて滑らかで……いい気持ちなはず。」

 その通りだった。あまりにも男子と違いすぎる少女たちの脚が絡みつき、押しつけられこすりつけられると、その心地よさにぞわぞわっと毛穴が逆立つほどの快楽に包まれてしまう。

「女は、こうやって体を見せ、触らせ、抱きしめて、男を勃起させることができる。立ってしまえば、あとは気持ちよくなるだけ。」
「そ、そんな……やめてっ!」

 僕はもがいて、ぎゅみぎゅみと押し寄せる少女たちの裸体から脱出しようとしたが、暴れればそれだけ着実に、少女たちのなまの肌が強く密着し、ひしゃげ、やわらかく滑っていくのを助けるばかりだった。心地よさはどんどん増していく。

「ふふっ。立ってきたよ?」
榎本さんが確認する。ペニスは情けなくも、彼女のお腹や腰、オンナ表面あたりを滑って、すっかり大きく、固くぴょこっと弾けてしまっているのだった。

 勃起したら負け。しかし、女の子たちに取り囲まれてしまったら、確実に勃起させられる。そして、また連続してドクドク脈打たされてしまうんだ。逃げ場はなかった。

 僕は仰向けに寝かされる。ここで逃げたら法律違反になる、と言われ、抵抗することができなかった。

 右手は榎本さんに掴まれ、オンナにあてがわれる。ちいさな突起を探り当てて、そこを中心にくすぐってあげると、彼女は愉悦の表情を浮かべた。左手も別の少女のオンナをいじっている。

 股間には、坂口さんが跨がってきた。ほ、本当に、ペニスを入れてしまうのか!?

 僕たちには早すぎるっ!!

 抵抗感がここで初めて芽生えたが、四肢を少女たちに固定され、すでに抜け出せない体勢になってしまっていた。

 坂口さんはペニスを僕のお腹側に反らせると、その上にオンナ表面を当てがり、軽く体重をかけてのしかかった。

 ちいさなペニスは、彼女のオンナのワレメの間にしっかりと挟み込まれ、やわらかく密着する。

「うあ……やわらかい……」
「気持ちいいのかしら?」

 落ち着いた口調で、坂口さんはぎゅっとペニスを優しく圧迫、そして次第に、ゆっくりと腰を前後させ始めた。

「あたしね……いつもこうやって、床とか椅子にココをこすりつけてオナニーしてるの。だから……今日はオチンチンにこすりつけてあげる。」

 坂口さんは、”普段やっている通りに”腰を悩ましく前後させた。ツルツルのオンナ表面は、容赦なくペニスをこすりあげ、彼女の重みで圧迫されて、強く締め付けられる。

 両脚を手で押さえつけていた娘たちは、いつの間にか僕の太ももに跨がって、同じようにオンナ表面を僕にこすりつけて、気持ちよく息を荒くしていた。

「いっぱい気持ちよくなってね?」
静かな口調ながら、有無を言わさない快楽攻撃が続けられる。ワレメに挟み込まれたペニスは、やわらかい圧迫に耐えきれるほどに成熟はしていない。「うあああ!」これまでのどんなオナニーよりも、くすぐったさが格段に大きく、しごかれる気持ちよさは全くの初体験だった。

 ドクドクドクドクッ!!

 急激に高められ、射精の現象が始まってしまう。こんなに早い時間で、射精させられたことも、これまでにないことだった。

「あはああっ!!」「きゃあああ!!」

 残されていたクラスメイトたちも、全員が僕に跨がったり、僕の快感を助けたりしていたので、全員が「魔族による快感」を受け、バタバタと崩れ落ちてしまう。

 明らかに、僕が感じる快楽よりも強い性的な快楽が、少女たちの全身を覆い尽くしたとしか思えなかった。オナニーしている時の快感や、寸止めに失敗し、まかり間違って射精した時の快感とはまったく別に、はるかに強い気持ちよさに包まれはするが、それでも気を失うほどではないからだ。

 女の子たちは問題ないと口にするが、明らかに異常な事態だ。その場で気を失ってしまうなんて、快感であっても、危険すぎるんじゃないか。

 本当に、この法律は正しいのだろうか。パパやママは、人間が快楽を堂々と追求でき、しかも永遠に死なない体にしてくださっている魔族に感謝しろという。たしかに女の子たちとエッチなことをすれば、ものすごく気持ちがいい。少女たちはもっと気持ちよくなっている。でも……本当にそんなことをくり返して、死んでしまったりしないのだろうか。心臓がショックを起こすとか。あるいは精神がおかしくなってしまうとか、そんなことはないのだろうか。

 いくら心配しても、答えなど出なかった。

 きっと、魔族が永遠の命をくださっているということは、たとえ快楽で気を失うことを一日に何度体験しても、絶対発作を起こさない、精神異常に陥らないと保証してくれているんだろう。そう信じるしかなかった。

 僕は立ち上がった。一日に一度程度しか、オナニーはしない。しかもそのほとんどは、ドクドクと脈打つ前に止めている。そんな日常だったのに、今日になってからは、連続して二度も射精を経験してしまったのだ。本当に、これ以上脈打ってしまって大丈夫なのか、何の保証もないだけに、怖かった。

 外がどうも騒がしい。僕はおそるおそる、廊下の様子をうかがってみた。

「!!!」

 そこではすでに、壮絶な光景が繰り広げられていた。

 廊下のあちこちで、裸の男女がエッチなことをしている!

 数人の女生徒が、男の子の周囲を取り囲み、生足やオンナを見せつけたり触らせたり、抱きついてきたりしながら、しきりにペニスを立たせようと誘惑している。

 別の場所では、男子生徒が女の子の上に乗っかって、しきりに体を前後に揺すり、こすれる胸板やお腹、生足の感触に酔いしれていた。そのまま彼は、彼女のオンナ表面にペニスをこすりつけて射精してしまうのだろう。少女もその瞬間を、下で受け止めながらじりじりと待っている様子だった。

 さらに奥の方では、なんと大人の男性が少女をバックの体勢で突き上げている! 学校の近くに住むいい年の大人だが、どうやら元々、少女愛への嗜好があったらしく、新法の日以降、堂々と学校に入り込んで、少女とエッチなことをしているのだ。

 しかし、一方的に犯しているというより、完全にお互いの同意の上に成り立っているように見えた。女の子の方も、大人の男性をすっかり受け入れ、大きすぎるペニスであっても、すんなりとオンナの中におさめているのが分かる。

 これが……本番行為、なんだ……

 本当に、あのくらいの大人になって、ペニスもあのくらい大きくなってからでなくては、まだ早すぎるんだ。僕には……女の子の手や、オンナ表面なんかで気持ちよくなっているのが丁度いいように思えた。

 あちこちで追いかけっこが始まっている。射精を終えて自由となった男子は、教室や廊下を徘徊する女子生徒たちの格好のターゲットだった。彼女たちは男子を見つけると、すぐさま寄ってきて体をこすりつけ、ペニスをさすり、くすぐったい言葉と笑顔で可愛らしく誘惑を始める。それに負けて勃起したら、すぐに彼女たちのなすがままにされてしまうのだった。

 さすがに連続して射精となると、男の子たちは怖いらしくーー僕もその1人だがーー、少女たちから逃げようとする。だから、彼女たちは男子を追いかけ、逃げられない場所に追い詰めて、何度でもお構いなしに、しっかりペニスを勃起させようとし始めるんだ。

 逃げる男子の上に飛び掛かり、転ばせて、仰向けの少年の上に乗っかって、やや膨らんだ乳房を持つ背の高い小学生女子が、ズリュズリュと全身をこすりつけ続けると、そのやわらかくスベスベの肌触りによって、少年はあっさりと勃起し、そのまま精を絞られてしまうようだった。

 ここにいるのはまずい。

 すぐさま少女たちに見つかり、追い回されてしまうだろう。同じ学年の娘たちもいるが、6年生も大勢混ざっている。しかも、他校の生徒なのか、まったく見知らない娘たちも大勢、校舎内で乱痴気騒ぎを繰り広げているのだった。明らかに、普段の生徒数よりも、女子の数が多い。数倍はいる。

 男の子は、学校を休む子も多くて、むしろ少なめであった。稀に部外者も混じっているが、それでも大勢ではない。近所の中学生や高校生のお兄ちゃん、大人の男性が、少女たちを抱き、または彼女たちに抱きしめられて気持ちよくなっている。圧倒的に女子小学生の方が多いのだった。

 こんな場所にいたら、一日中ドクドクしっぱなしになってしまう。気持ちいいかも知れないが、本当にそれで無事に過ごせるのか保証がない。

 もっと少なめでいい。だとするなら、人がもっとまばらな場所に避難しないと。

 出入り口にたどり着くには、廊下から下に降りて昇降口まで行かなければならない。だが、そこはすでに少女たちの園だった。校庭にも体育館にも彼女たちはグループで固まってうろついていた。僕が学校を抜け出すためには、彼女たちに見つかりながら突っ切っていくしかない。

 しかし、その間じゅう、抜け出すまで、一体何回射精させられてしまうのだろう。それこそ死んでしまうかも知れないほど、脈打ちが続けられたら? ……間に合わないかも知れない。

 それでも、ここにいれば必ず、徘徊している美少女たちに見つかってしまうだろう。気絶したクラスメイトたちも、もうすぐ目覚めてしまうかも知れない。

 彼女たちは、気を失うほどの快感が忘れられずに、どんどん積極的に男を受け入れ、精を魔族に提供して快楽を得ようと、必死になって男を追い回しているようだった。次から次へとそんなグループに捕まってしまえば、この身が無事でいられるかどうかも分からないじゃないか。

 一か八か、飛び出してみるほかはない。僕は覚悟を決めた。

次へ    前へ


メニューに戻る(ノーフレーム用)