魔族新法
次に現れたのは、バレエでもやっていそうなお嬢様っぽい美少女だった。彼女も裸で、細い華奢な体で僕にまとわりついてくる。
彼女の頭部は僕の首筋の下あたりに位置するので、そのちいさな頭部をかわいがりながら、僕はムリヤリ結合させられるのだった。
可憐な美少女の中も、とてつもない心地よさだった。お尻の前立腺が蠢き続け、僕の復活と射精を一秒でも早めようとしてきていた。
数分と持たない。まるで勝負にならない。僕は美少女めがけて、大量にペニスを脈打たせた。
次から次へと現れる女の子たち。中学生になった頃にオナニーを覚え、イヤだけれども仕方なく性欲の疼きを解消するために、小学時代のクラスメイトと勝負をするという空想をしたことはある。
しかし、じっさいに勝負の場になって、彼女たちがあまりにも強いことに驚かされるのだった。僕は無知に過ぎた。女性器というものが、これほどに強いものだとは知らなかった。
数時間もすると、だんだんペニスが慣れてきたのか、瞬殺されることは減ってきた。ただそれでも、少女たちとの耐久勝負には、結局勝つことができない。
魔族新法のせいで、ペニスの復活は早く、すぐにでも勃起を取り戻した。しかし、幾ら前立腺がくすぐったくされた状態であっても、精液はすぐにはたまらない。玉袋に精液が溜め込まれるまでは、もっと時間が必要であった。
そのため、挿入に持ち込まれても、簡単には射精せず、むしろ少女のオンナを責めてかわいがり、絶頂寸前まで追い詰めることも起こり始める。ペニス自体も鍛えられ、少しずつ強くなっていくようだった。
それでも、最後には彼女の魅力に負け、僕は薄い精液を心許なく発射させてしまう。
次に現れた女の子は、体が大きかった。もはや小学生ではなく、胸も膨らみかけの14歳くらいの美少女だった。
ふもっと抱き合うと、もはや女になりかけた上半身は、明らかにそれ以前の相手と違う感触を具えていた。
女性らしい丸みと膨らみを持ち、吸い付く肌触りにどこまでもめり込むやわらかさがプラスされている。背丈も僕に近くなってきて、身体の成長が一目で分かるのだった。
機械が僕の腰をムリヤリ押す。少女の方も腰を積極的に突き出してきて、どんどんオンナの中に入れられていく。
「うああ!」
「クスクス……どうですか先輩、私、いい気持ちですか?」
清純な美少女は、女性らしくなっている腰回りで、ペニスをぎゅうっときつく締め上げた!
成熟し始めている若いオンナは、入れたとたんに明らかにコドモとは違う感触を具えている。のみならず、締める強さや、ヒダの数、心地よい加減が、格段に違っているのだ。中学生ならではで、オンナもかなりレベルアップしてしまっていた。
ビュクン! びくん! どばっ!
1分と持たずに、僕は射精してしまった。
「あははっ、先輩、気持ちよかった?」
少女は勝ち誇った顔で僕を見上げた。僕は少女を抱きしめたまま、彼女と目をあわせつつ射精を続ける。
次の娘も、同じ年頃の後輩だった。僕はセックスを拒否すべく、勃起を抑えようとしたが、太さと女性らしさを増した女の子の生足が僕の両脚をしきりにこすれ、吸い付く滑らかな上半身とBカップくらいに膨らんだおっぱいが、僕の上半身をかわいがる。
前立腺の刺激が加わって、枯渇しているはずなのにペニスが元気を取り戻した。
機械が挿入に持ち込む。どんなに暴れようと、力もうと、魔性の機械は、正確にペニスをオンナに突き立てていく。
強い締まりと甘美な中学生膣がペニスに襲いかかる。僕はゆっくり腰を前後させられ、少女の方も積極的に腰をひねってオンナの味わいを変えてくる。そうして、息づかいごとにきゅんきゅんとペニスを締めまくってきた。
この感触と、美少女の魅力に負ければ、枯渇していても脈打ってしまう。何とか持ちこたえるんだ。僕はギュッと力を入れ、オンナの快感に我慢を重ねた。
しかしそれでも、数分もすれば、若いペニスは限界を迎えていく。射精直前のくすぐったい多幸感が訪れるが、射精するまいと力んでいる上、十分に精子がたまっていない段階での刺激なので、こみ上げるくすぐったさもだんだん収まっていく。
少女はさらにペニスをきつく締めた。「うぅっ!」また多幸感がこみ上げるが、かろうじて抑え込む。
腰がゆっくり前後させられるにつれ、快楽は一方的に高まっていく。しかし、寸前のところで射精にいたらず、耐えきることができていた。
しかし、いつまでも持つものではなかった。女の子はさらにペニスを締め付けるし、肉付きの良い肢体のあちこちを、小刻みにこすりつけてくる。この年にしては発達した乳房が、僕の胸やお腹にむにゅむにゅ滑っていった。
「うあ……もうっだめ!」
どばあ!
溜め込まれたばかりの体液が、魔族の元に送り届けられた。射精している間も、少女は腰の動きを止めずに、快楽をいや増してくれた。
何人も何人も、後輩たちが押し寄せてきた。そのつど、全身をこすり合わせ、太ももが僕の両脚を滑り、キスを重ね、発達した上半身を重ね合わせられた。
長時間抱き合っていれば、どうしてもペニスは復活してしまい、勃起を止めることができなかった。そうして、その直後は、必ずオンナがペニスを包み込むのだった。
挿入してからの耐久戦は、まったく勝ち目がないまま進められた。少女たちの気持ちよすぎる膣は、大人の男性でも耐えることは困難だ。それを、本来はやりたい盛りの17歳のペニスで、太刀打ちできるはずがないのだ。
ただし、僕はもともと性的なことが好きではない。肉体の求めに応じて、数日以上に一度、仕方なく“耐久勝負”を想定してオナニーしているだけなのだった。
だから、快楽に没頭して、我を忘れるという瞬間がない。
女の子たちと抱き合うことを強要され、そのスベスベの柔らかな肌が全身を滑り続け、無理にでも勃起させてくる。その上、同意なしで挿入に持ち込まれ、締め付けられて、若いペニスは耐えきれずに精を提供してしまう。その繰り返しだった。
どんなに嫌気がさしても、少女たちはしつこく絡んできて、結局セックスさせられてしまうのだった。
いったい、どのくらい時間が経ったのだろう。空腹感はない。どうやらこの世界では、一日一食もあれば十分に生きて行かれるようだった。
もはや、数え切れないくらいの少女たちと抱き合い、何回も何回も精液を放出し続けた。
「時間です。矯正はここまでとなります。」
婦警さんたちが、腰の鍵を開け、お尻に取り付けられた装置を外す。
「今回は、知らなかったということなので、半日で釈放となります。しかし、次にオナニーで射精したら、女体の良さを存分にその身にたたきつけられることになります……一ヶ月は出られないとお持ってください。」
「うぅ……」
よろよろしながら立ち上がった。
「今回は君の年齢と、無経験であったことを考慮して、矯正する女子の年齢幅を絞りました。もっと年上の女は、もっともっと君を気持ちよくできるはずです。……クラスの女子は想像を絶する気持ちよさで、きっと君を快楽の園にいざなってくれるでしょう。」
そんな……
後輩程度の成長だけでも、十分ペニスを連続射精させ続ける実力がある。クラスメイトくらいになると、それさえも超える実力だというのか。とても耐えることはできない。
いやだ……
やっぱり僕は、セックスが嫌いなんだ。肉体の心地よさに、生理的な嫌悪感を覚える。昔からそうだった。
装置によって無理に抱き合うよう強要され、その女体にスリスリされ続けて、勃起するまで止めてくれない。勃起したら、今度は挿入に持ち込まれて、射精するまで止めてくれない。
こんな強制が魔族新法とするなら、これはとんでもない悪法だ! 人権蹂躙も甚だしい。
しかし……もはや世界は、魔族の支配下に置かれている。悪魔に統制されるということは、僕たちはもう、基本的人権を守られないことを意味するのだろうか。
いや……。人類は全員、老いても若返って、永遠の命を享受している。そして、大半の男女は、性的な快楽を自ら臨み、そこに没頭し、幸福なセックス三昧に没頭しているんだ。自分が蹂躙されているなんて、微塵も思わないだろう。
だけど、僕みたいに、男でありながら、セックスを嫌悪し、嫌う人間だっているはずなんだ。そういう人間は、保護されないのだろうか。こんな矯正施設に入れられ、挿入三昧を強制されて、快楽漬けにさせ、考えをあらためさせるつもりか。
冗談じゃない!
やはり、強制でなければ、絶対に僕はセックスしない。イヤだ。
外に出ても、僕は性的な行為を拒絶するだろう。肉欲そのものが汚らわしく感じる。
ともあれ、僕は解放され、家まで送り届けられた。家にはもう、数人の女性が待ち受けていて、裸で僕を取り囲む。
「帰れ!」
僕は叫んだ。女たちが身をすり寄せてこようとしても、僕は彼女たちを押し返した。
おっぱいを見ても、ツルツルのオンナ表面を見ても、しつこく抱かれてスリスリされるのでもなければ、ペニスは反応しなかった。そして、しがみつかれるのをあくまで拒絶するので、いつまで経っても、ペニスは勃起しないのだった。
女の数はジワジワ増えていく。この場所にいても、結局強制的に勃起させられてしまうだけかも知れない。
僕は彼女たちをかき分け、自宅から離れた。夕焼けが赤く輝いている。
女たちは、僕を射精させることで、気絶するほどの絶頂を味わう。それにやみつきになり、気がついたとたんに、次の男性を探して徘徊し始めるのだ。
不都合なことに、彼女たちはたいてい、徒党を組んでいた。集団で1人の男性をイかせれば、その射精に携わった全員が、一度に魔性の快楽を受けられる。また、集団の方が、男を射精させやすいのも確かなのだった。
街を歩く。裸の小中学生、女子高生、女子大生、OLらが、僕を見つけては次々と誘惑を仕掛けてくる。しかし、僕はそれに負けることなく、また、強制的に勃起してしまう彼女たちの肌や太ももを味わうことも拒絶して、セックスを避け続けた。
だんだん周囲が暗くなってくる。女たちは、手頃な家やアパートを見つけて、容赦なく入っていく。その中にいる男性が目当てのようだ。
ようやく、僕の方も、午前中に見た性欲増強プログラムの効果が切れ、敏感に反応しやすくなっているペニスも、ジワジワあふれてくる性欲の疼きから解放されたのだった。あとは嫌悪感が残るばかりである。
当てもなく歩いていると、近所の小学校にたどり着いた。
おそるおそる中に入ってみる。人気はあまりなく、男子も女子もみんな帰宅しているようだった。こんな時間まで学校にはいないか。それなら、少女たちに誘惑されてイヤな思いをする心配もなさそうだ。
懐かしいな。
僕も数年前までは、ここに通っていたんだっけ。
人もまばらな教室に入る。子供はおらず、その代わりに、僕と同じように疲れた顔をする男女が数名、床に尻餅をついて座っていた。女性も混じっていたが、積極的に誘惑してくる風でもなかった。
彼らが疲れているのは、絶頂のしすぎによるものだった。
魔族のせいで、肉体は無理にでも反応してしまうけれども、心が疲れてしまうのだろう。男性は、勃起はすぐに復活するが、精液の復活には時間がかかり、まだ十分たまってもいない段階で、むりやりセックスさせられ、射精に持ち込まれてしまう。
それがくり返されれば、当然、疲れ切ってしまうのだろう。もちろん、中にはそうした疲労感を感じることなく、励み続ける強欲な男もいる。精神的な疲労を感じる男性の方が、むしろ少数派のようだった。
女性の方も事情は似通っている。彼女たちは一日に何度も気絶する。十数分ほどで気がつくようだが、麻薬のように快感の虜となり、次々に男をあさっては絶頂し続ける。気絶が眠りの効果も生み、彼女たちは夜の睡眠ができなくなっている。結果、24時間快楽に浸り続ける奔走を強いられる。
大半の女性は、それを愉しんで活発に肢体を揺らすのだが、ここにいる女性のように、やはり疲れてしまう人も出てくるわけだ。
魔族新法は、そういう“例外的な”男女をも、十把一絡げに統一せしめ、統率しようとしている。全員が同じでなければならない。僕のような異端はあってはならない。まさに全体主義だった。例外が認められない画一的な世界に変わり果ててしまった。
魔界新法は、魔族の支配下である以上、揺るぎないものなのだろう。しかし、やはり例外は認められるべきだったのではないか。魔族にいわせれば、それは不効率だということになるのか。確かに、もっとも効率がいいのは画一世界だ。全員が同じように考え、同じように行動することの方が、支配側にとって都合がいい。反対者など1人たりとも許してはならないのだろう。
そこに僕は、激しい違和感を覚えた。
そもそも、魔族とは何者なのだろうか。
知っている限りでは、異世界に住む、神と対極の位置にあって、人間の堕落と支配、ひいては人間界を魔界化せしむることを狙っている、人間よりも上位の存在、といったところだ。
だが、具体的に、魔族という存在が、いかなる存在であるかを、確かめた人間はいない。彼らはこちらの世界に、まだ姿を一度も現していない。姿を見せることなく、一瞬で人間世界を支配し、魔族新法を発布させたのである。それだけ、上位で高等で、強力な存在ということなのだろう。
僕1人で、何をどうするということもできるわけではない相手だ。
せめて、女たちを拒絶し続け、魔族に精を提供しないでいるくらいしか、抵抗手段が思いつかない。
いや……、もっとある!
僕のような異端同志が集まって、反体制グループを作り、実力行使で抵抗する方法だ。1人1人は弱くても、同じ志で集まったグループを拡大させれば、転覆までとは行かなくても、かなりの規模のレジスタンスにできるかも知れない。
たとえば、性欲の疼きをオナニーだけで済ませても、矯正施設に送られないように抵抗する集団、くらいならできるのではないか。
快楽に抵抗する集団、射精を抑える禁欲派。そうした集団が存在しても、魔族としては目の上のたんこぶかも知れないが、あってもいいと思うんだ。
しかし、具体的にどうやって、徒党を組むかが問題だな。
声を掛け合っても、たぶん当局からマークされるだけで、効果はないだろう。今はまだ、表だって活動すべき時ではない。
とにかく、この地を離れ、田舎に行くのがいい。
どうしても都会や街中は、人が集まりやすい。より多くの男女が、快楽を求めてやってくる。そうした中、以前とは違う場所がそれぞれ“盛り場”になっている。
各家庭には、四六時中、さまざまな年代の女性が押し寄せている。どうやら、どの家にどの男性がいるかの情報が、女たちの間で浸透しているらしい。
オフィスやビルにも、子供から大人まで入り浸っている。薬で若返ることができるために、OLたちも小中学生くらいの若娘に戻ったり、あえて大人のままセックスを愉しんだりしているようだ。
そして学校。ここには、そこに通っている娘たちや、あるいは少年の体を目当てに押し寄せた女性たちがひしめいている。
駅や電車は、通勤通学時、および帰宅時に大勢集まっている。
こうした情報を、疲れた男女から得た僕は、盛り場を避けるように、注意深く移動することにした。
商業施設は、服飾関連以外は普通に営業している。魔族が自動運転を行い、商売も電車も通常どおり行われている、人の手が入らなくても運営可能となっているようだ。そして、そうした場所は人もまばらなのだとか。
学校は、朝から夕方までは混雑。しかしそれを過ぎると、男性は自宅か電車、女性は各家庭の男性を狙って、近所の家か電車に乗っていく。つまり人気がなくなる。
都会での人の行動パターンはだいたい同じになるらしい。魔族新法以降はなおさらだ。それなら、その裏をかけば、大勢の女性たちに遭遇せずに済むということになる。
今の時間帯は、電車は厳しいはずだ。鉄道以外の移動手段が断たれているため、時間をおいて移動するしかない。夜中に出発するとして、今は一休みできる場所を確保するのがいいだろう。
学校や商業施設は人もまばらで、疲れた男女が座っているばかりであるが、それでも、居残った女学生や、少年目当ての美女も残っている。確実に安全とは言いがたかった。
それ以外で……道ばたも人が少ないものの、やはり比率としては学校などと変わらない。もっと安全な場所はないだろうか。隠れ家さえ見つかれば、そこをアジトにしやすくなる。田舎にも同じ設備があればなおいい。
そんなところは果たして見つかるのか。無理に探そうとしても、見いだすのは困難なように思われた。なぜなら、人が来なさそうな場所と思いつくのは誰だって同じで、そうしたところは、いずれ女たちに付け狙われるようになるはずだからである。
とにかく今は、ここ数時間を乗り切れればいいんだ。