戦意喪失プログラム 2

 

 宿に着いた。仮想世界のためか、空腹にはならない。僕はすぐに眠ることにした。この世界では、夜にできることは何もない。間違って外に出ようものなら、たいへんなことになるとも聞かされている。

 それにしても、まだまだ頭が混乱しているぞ。この世界で、僕は一体どうしたらいいんだ。そもそも剣と魔法で魔王を倒すバーチャルリアリティということだったはずだが、バーチャルどころか、ほとんど現実と変わらない。魂だけが異世界に飛ばされてしまったみたいな感覚だ。もう少し整理が必要だな。

 まず、ここでは”せっくす”がものをいう世界。男と女が交わって、相手に快感を与えて、どちらかがイクと勝負が決まる。イクというのは、僕にとっては精子を出すこと。精子が出る時、確かに股間のくすぐったさがピークに達した。この状態になると、その戦闘では僕の負けということになる。気持ちいいけど、この世界では、その快感に負けてイキ続けると、どこかに飛ばされて行方不明となり、いわゆるゲームオーバーの状態となる。

 女のひとも、同じような感覚を味わうらしい。相手の女性をその状態にしてあげれば、僕の勝ちだ。彼女たちもアソコのくすぐったさがピークになった時にイクという状態になるみたいだ。要するに気持ちよくしてあげれば勝ちというわけだな。それ以外に戦線離脱する方法もあるが、完全勝利ではなく、経験値も少ない。

 でも、どうすれば女の人を僕と同じようにイク状態にしてあげることができるんだろう? 今日分かったことは、僕のおちんちんと同じ場所をこすったりすれば、僕がペニスをこすられて気持ちよくなったのと同じように、オンナの部分が感じるということだ。ただ、どんなメカニズムになっているのかがよく分からない。具体的にどういうふうにすれば、相手をイク状態にしてあげられるんだろう?

 とにかくそこは、実際に戦っていくうちにコツをつかんでいくしかなさそうだ。もともと剣と魔法で戦うといっても、現実に剣を振るったこともないし魔法なんて使えないから、やっぱり見よう見まねで技術を磨いていたはず。それと同じように、セックスバトルも見よう見まねで技術を磨いていくのが良さそうだ。

 あと、できるだけ自分が気持ちよくなるのはやめておいた方が良さそうだ。なるべく射精を我慢して、快感に負けないようにしないと。

 もう一つ気になるのが、脱出できるまでの時間だ。ゲームをクリアするか、クリアできなくても一定時間が経過して脱出したいと願えば、もとの世界に返ることができる。が、その一定時間というのがやっかいだ。聞いたところでは一定時間というのが具体的には10億年というのである。まったく実感の湧かない数値だ。つまり、クリアする以外に脱出は不可能ということじゃあないか。佐久葉さんは嘘をついたわけじゃないけど、なんかだまされた気分だ。

 とにかく、レベルを上げ、技術を磨き、目標をクリアして、ゲームから脱出しなければ。そんなことを考えているうちに、僕はうとうとし始めた。暗いランプに照らされたうす暗い部屋は、ちょうど僕の眠気を誘うのに適している。

 …。

 …。音のない世界。

 …。かすかに脳裏の奥に、機械的な音がする。

 「性欲増強。リアルモード…記憶プログラムを…発動…」機械的な声が聞こえる。僕は寝ているはずだが、同時にバーチャルリアリティだから、寝ている設定なだけで、脳は覚醒しているのかもしれない。また頭が混濁してきた。

 どのくらい時間が経っただろう。部屋の中の明るさに目を覚ました。宿屋のベッドに寝ていたはずが、僕はいつの間にか昼間の、学校の教室に立っている。もとの世界に戻ったのだろうか。

 「あ…」僕は冒険中と同じように全裸のままだった。さらに、周囲では、クラスメートたちが着替えをしている最中だった。しかも、着替えているのは、全員が女子だった。彼女たちは静かに服を脱ぎ、パンツ一丁になると、体操服やブルマを着ている。

 女子たちは何も言わず、僕を見ながら服をゆっくり脱ぎ続けていた。わけがわからない。と、突然彼女たちは動きを止めた。20人ほどいるクラスの女子たちがいっせいに僕の方を向く。教室の机が消え、室内は全裸の僕と半裸の女子たちだけになった。

 女の子たちの格好はだらしがなかった。体操服にブルマを完備し着替え終わっている子もいたが、上着が私服でパンティだけの娘、上半身だけ裸でミニスカや半ズボンの娘たち。ブルマを穿いただけで上半身が裸の子。体操服だけで下はパンツの娘。パンツさえも脱ぎ捨てて完全に裸になっているクラスメート。体操服に性器丸出しの娘。着替えの途中で彼女たちは動きを止めていた。

 女の子たちは無表情のまま、僕を取り囲んだ。よく知っている女の子たちのあられもない姿が周囲360度目に飛び込んできた。思わずどきどきしてしまう。

 「セックスとは何か。」「!」突然、放送スピーカーから女の人の声が聞こえた。「性器の結合により、生殖を行う一連の行為であると同時に、一定の知能を有する生物においては、愛情の確認であり、快楽を求めるレジャー的行為でもある。」「あ…」女の子たちが放送を合図に動き始めた。ゆっくり僕の方に向かってくる。

 「生物は生殖によって子孫を増やしていくが、そのメカニズムは、多くの場合、オスの染色体を持つ種と、メスの染色体を持つ卵を、結びつけ、受精卵とすることによって行われる自然の作用である。人間の場合、精子を膣内に放出し、流出した卵子と結合させ、これを子宮に着床させることによって、細胞分裂が始まり、人間の子供が形成される。」

 「多くの生物において、自由にみずからの子孫を存続できることは多くはなく、過酷すぎる競争に打ち勝ったものだけが、子孫を残すことができる。オスの数はメスの数を遙かに上回り、数少ないメスを争奪する争いに、オスは命を賭けなければならない。この競争に敗れたオスは、子孫を残すことができない。猫しかり、カエルしかりである。」

 「競争に勝ったオスは、一定の快感とともに、生の喜びを謳歌しつつ、みずからの遺伝子を後世に残すことができるが、敗れたオスは、いかなる救済も許されず討ち死にをするか、惨めな余生を強制される。性交の快感を味わうことさえも禁じられる。我々の世界の生殖は、勝者だけを優遇し敗者を徹底的に虐げるばかりの、他の何物にも増して残酷きわまりない下卑たシステムでしかない。進化および生存のプロセス自体が、かかる残虐の仕組みに則っており、こうした生物への虐待行為は、この仕組みを始めに作った神の大罪と言わざるをえない。」

 …言っていることがよく分からない。が、僕はそれどころではなくなっていた。周囲に20人のクラスメートが、半裸のまま僕に迫ってきているのだ。

 「ヒトの場合、猿の段階からの変化を受け、ある程度オスとメスの数の差は縮められ、男女の割合はおよそ105対100である。差は縮まったとはいえ、なおもオスが余る過酷で意地悪な仕組みは依然として存続し続けている。さらに、人数差が縮まっていながら、文化的な操作により、結婚や生殖は抑制され、メスは生殖を嫌悪し始めている。生殖を禁じる法律が設けられ、高齢者のみが出産を許される制度が作り上げられた上、労働環境との折り合いがつけられず、メスは年々セックスに対する憎悪を強め、あぶれるオスの数を急速に増やしている。」

 「かつては、10代前半の男女が子供を作り、安定して子孫をもうけ続けた。これさえも、制度や法律によって禁止されてしまった。この結果、人類は少子高齢化に悩まされ、自分で自分の首を絞めてしまっている。男女ともに働き、対等で、しっかりと子孫を存続させるようにできる仕組みが整わず、早朝から深夜まで過労するか無職になるか…さもなくばワーキングプア、つまり無職予備軍でしかない、の、いずれしか選べなくなっている。これによってますます生殖は遠ざけられた。結果的に、生殖を望むきわめて少数のメスに多数のオスが集まり、競争し、勝った男だけが遺伝子を残すという、他の生物と同じ環境が作り出されているのである。」

 「我々は、生物を救済するものである。性交の快楽をあらゆる生き物に教え、生を快楽と喜びに満たすために活動するものである。生きることはすばらしい。争わなくて済む十分な土地と、十分な食料と、十分な性交機会を与え、望みどおりの快感で満たさせ、生を幸福のみで構成させようとするものである。すべての生き物が、生きる喜びを生まれてから死ぬまで味わい続け、生という快楽を謳歌できるようにし、一部だけがこれを独占する現行の仕組みを破壊せしめんとするものである。」

 「よしこれが生殖のバランスを失わしめ、大増殖による自滅を誘うものというのなら、不必要な増殖をせずに性交の快楽だけを謳歌できるようにすればよいのだ。現在、人間は自慰行為によってのみ、このような快楽を手に入れている。が、所詮それは半端なものでしかない。本物の性交によって、さらなる快感を与え幸せにするのが、我々のつとめである。」

 「さあ、楽しめ。快楽を味わい、肉体の心地よさに堂々と酔いしれるのだ。我々は十分なメスを用意した。さらに、女たちに対しても、別世界において、十分なオスを用意してある。競争に敗れたカエルも見殺しにせず、我々は彼らに異世界にて十分なメスを与えてやった。敗北したオス1匹あたりに50匹以上のメスをあてがってやった。彼らは悦んで交尾して愉しんだ。人間も同じである。美しく淫らな女をたくさん用意してある。さあ愉しめ愉しめ!」

 「うわあっ!」

 女の子たちがいっせいに群がり始めた。彼女たちは交代で、全裸の僕に体を押しつけこすりつけてくる! スベスベの上半身や、ツルツルの生足が、僕の全身をすべりまわった。

 「さあ、自分の欲望に忠実になるのだ。気持ちいいだろう? その快楽をもっと求めるのだ。」クラスメートたちは僕のふとももを自分の生足に挟んだり、僕のお尻に自分のお尻をこすりつけたり、ペニスをブルマの中にねじ込んでツルツルのオンナ表面に押しつけたりしている。上半身もやわらかい手でさすられ、乳首には両側ともむちゅっとした唇に包まれ舌先で転がされている。首筋も交代でのキスの嵐だ。

 「性交とは、肌を合わせ、性感神経を刺激し、性欲を増幅させつつ精神を安定させ、安心感と心地よさと愛情、そして肉体の快楽に我を忘れるすばらしい作用だ。男女とも、肌の接触による快楽は生きる喜びとなる。どんどんこすり合うのだ。」

 僕が体を動かすと、ますます生足同士がこすれ、腕も肩も背中も女の子のスベスベのもち肌を刻みつけられる。だんだん何も考えられなくなってきて、放送のなまめかしいレディの声が脳天に甘く響くようになってきている。

 何かがおかしい、そんな気持ちがずっと心の奥に残っていたが、それさえも、だんだん柔肌に削り取られていってしまうような気がした。放送のリクツはどこかが間違っている。だが、男の欲望を呼び覚ます肉欲の前に、徐々にその疑問がかき消されていった。周囲には、自分の股間をまさぐる女の子たちが何十にも張り巡らされている。隣のクラスからも半裸の女の子たちが押し寄せてきていて、そのいやらしい光景や女の子の多数の肢体を目の当たりにしながら、僕は心地よい肌の感触に酔いしれてしまっていた。

 「さあ、お前も女たちを愉しませよ。抱きしめ、こすりつけ、胸を揉み、さすり、唇を合わせ、性器に指や舌を這わせよ。」僕は呆然としたまま、何も考えずに言われるとおりにし始める。すると周囲の女の子たちは顔を上気させ、息づかいを荒くしながら感じ始める。次々と交代で、オンナをまさぐって欲しいと腰を突き出してくるクラスメートたち。

 「性交の本番は、性器の結合である。ペニスを、女体の割れ目の奥の狭い穴にねじ込むのだ。そこに膣があり、膣の奥に子宮がある。そこにめがけて精子子種を放出するのだ。今は誰一人着床はせぬ。どんどん精液を出し、絶頂の快感を味わうのだ。そして女たちにも同様の快感を与えてやれ。」

 全裸の女の子がお尻を突き出す。僕は黙って、ペニスを彼女のオンナに突き立てた。周囲がしきりに僕の腰を押す。ペニスはあまりにもスムーズに、ツインテールの娘の膣に飲み込まれていった。

 火のような快感が全身を駆け巡った。入れた瞬間、僕は精子を膣内に噴き出した。ペニスが温かいものに包まれているというだけで、どんな快感かは今ひとつはっきりとはつかめないのに、絶頂感覚だけが体内をほとばしり、僕は連続してイキ続けるのだった。

 「自分でしごくよりも、女たちの手や唇や性器でしごかれた方が何倍も心地いいだろう? 何も考える必要はないのだ。すばらしい肉欲の虜になるがいい…」ああ…思い出した。この放送の声は確かに、あの佐久葉さんの声だった。「さ、さくば…さん…」「くすくす…外を徘徊する女たちの性器は、今よりももっともっと現実的で気持ちいい。じっくり味わい、快楽におぼれるといい。」

 びくう!

 突然僕は目を覚ました。天井が見える。ここは…例の宿屋のベッドだ。さっきまでのは、夢だったのか。といっても、このゲームのヴァーチャルリアリティ自体が一種の夢のようなものだから、夢の中のさらに夢とでも言うべきか。なんだか頭が混乱する。

 股間がくすぐったい。見ると、ペニスがぎんぎんにいきり立っていた。やりたい。出してしまいたい。そんな欲望がはっきりと自分の中で頭をもたげた。昨日まではなかった、生の知識と、強い性欲が芽生えた。一泊して、僕はこの世界の男にふさわしい、性欲があってセックスを知る少年になったのだ。

 これは、戦闘がしやすくなったと同時に、肉体が快楽に蝕まれ、危険な状態になったことをも意味する。昨日まではなんだかぼんやりしていて、よく分からなかったセックスバトルのことも、今ははっきりと分かっている。昨日の夢は、もしかしたら佐久葉さんが強制的に見せた夢なのかもしれない。僕に必要な知識を与え、肉体を変化させるためのプログラムなのだろうか。

 夢では何度も射精していたが、ベッドは汚れていない。つまり夢精はしていないということ。したがって、出されるはずだった精子が精巣内にたっぷり溜め込まれ、いつイッてもおかしくはない状態ということだ。

 「まずいな…」そうはいっても、この世界ではこれで戦うしかないのだ。周囲はすっかり明るくなっている。日没までしか戦えない以上、早く出ておいて少しでもレベルを上げ、お金も手に入れておいた方がいいだろう。まだ僕は身を守る防具を買えない状態だし、少しは稼がないと、次の宿も確保できないのだ。

 とにかく冒険するしかない。僕は裸のままで、町の外に出てみた。

 時計を持っていないから分からないが、おそらく6〜7時くらいだろう。まだ遠くに靄がかかっている。あと少しで視界もはっきりする。奥は静まりかえった町の外を、ひとり歩き始めた。

 しばらく歩く。誰とも遭遇しない。さすがに朝が早すぎたか。この世界では、あまり朝に起きる習慣がないのだろうか。普通ならとっくに足が疲れ始めている頃だが、ここでは疲労を感じない。宿に泊まるのはあくまで精力回復のためで、疲れを癒すことではない。いくらでも歩くことができる。

 かれこれ1時間近く歩いた。さすがに遠くに来すぎたかな。後ろをふり返ると、町が見えなくなってしまっている。そろそろ引き返した方が、何かあった時にすぐに戻れるようにできるからね。

 ざっ。「!!」突然木の陰から、ふりふりワンピースの村娘が躍り出てきた。彼女は性欲と戦いつつ木の陰に隠れていたが、僕の姿や小さなペニスを見ると我慢ができなくなり、自制が利かなくなってしまっている。おねえさんは僕を後ろからがっしり抱きしめると、やわらかい体をぎゅううっと押しつけてきた。

 「こんにちはー!」そういいながら村娘は、後ろから手を伸ばして、ペニスを両手でつかんできた。「あう!」やわらかい手が小さなちんちんを包み込む。歩いているうちに萎えたペニスがすぐに元気を取り戻した。同時に、ため込まれた精子が反応を始めた。

 村娘の快感攻撃。彼女はムニムニとペニスを両手で揉みしだいてきた。夢の中で溜め込まれた精子が押し出される。「はうっ!」僕は前かがみになって、一気に体液を彼女の手の中で放出した。村娘は脈打ちが終わるまでふにふにとペニスと玉袋を優しく揉み続けた。「あらあら。握っただけで出しちゃったなんて、よっぽどたまってたのね。」半立ちのまま射精してしまった羞恥が僕の顔を赤くする。

 だが、その恥ずかしさとは裏腹に、出したばかりのペニスが彼女の手の中でもっと大きくなっていってしまった。村娘もそれを察知し、一度止めた手を再びやわやわと動かし始めた。

 ペニスは本来の堅さを取り戻した。といっても、その大きさはお姉さんの中指くらいだ。細くて、皮を被ったままになっている。

 村娘はそれでもお構いなしだった。細いペニスを右手で優しくしごきながら、左手でスリスリと玉袋の付け根をさすってくれた。「あっ…」僕は股間のくすぐったさに身をよじらせ、腰をくねらせたが、17歳くらいの村娘の手は容赦なく僕を高め続ける。

 吸いつくようなやわらかい指先が、スピーディに包茎をしごき続ける。右手の全指先で亀頭をつまむような手つきに変わり、コシュコシュとすばやくこすりあげてくれる。左手指先も、玉袋をくすぐるように優しく蠢いた。僕の背中もお尻も女の人の肉体のやわらかさに覆い被さられ、じわじわと感じさせられている。

 「ほら…力を抜いて。そう。私の指で精子出して?」「あううあ…お姉…ちゃん…」僕は後ろの村娘に寄りかかるようにして腰を突き出す。お姉さんは後ろから僕にほおずりしながら、指先の動きを早めた。

 びゅく! びゅく! ビクビクッ! 白濁液が再び彼女の手を濡らした。勝負は一方的に僕の負けだった。「クスクス。まだ子供ね。こんな攻撃で簡単に気持ちよくなっちゃって。よかったわね。大人なんかよりもずっと気持ちよくなりやすいんだから。これからも私たちの体で愉しんでいってね。」「うう…」

 村娘は僕から離れると、どこかに行ってしまった。まずい、この調子だと勝てない。いったん宿に戻って、攻略とか、もっと情報を集めないと。

 きびすを返して歩き出すと、すぐにまた敵が現れた。さっきとは別の村娘だ。彼女は道ばたに立ちはだかり、スカートをまくって生足を見せつけてきた。今度は勝たなくちゃ。

 僕はお姉さんの生足を両手でスリスリとさすった。シコシコした心地よい感触が手のひらに伝わる。そしてそのまま手を上に滑らせ、パンツに届かせようとした時、不意にその手は彼女の手で振り払われてしまった。「まだよ、私の口に耐えられたら、触らせてあげる。」

 そういうと村娘は僕の前にしゃがみ込み、不敵な笑みで僕を見上げたあと、いきなりペニスを口に含んでしまった。ぷるんとした唇の筒が細いちんちんをゆっくりしごき始める。舌の動きはねっとりと亀頭を舐める程度で全体としてはぎこちなかったが、ムニムニした唇だけで十分攻撃力があった…あるいはその程度のフェラチオで僕が感じまくってしまうくらい、こちらのレベルが低かった。

 「んっ! んっ!」お姉さんは小刻みに首を前後させる。それだけの動きで十分、唇はペニスの根本から包茎の皮付近までをしごきたてることができた。スベスベの手のひらががっしりと僕の小さなお尻をつかんでいる。

 「ああっ!」僕はお姉さんの頭をつかみ、その動きを制御しようとしたが、思ったよりも力強く動く村娘の首を押さえることはできなかった。僕は上半身をかがめて腰を引き、快感を小さくしようとしたが、そうすると彼女の手が僕のお尻を強く抱き締め、これによって僕の腰も、ぐっと彼女の頭に引き寄せられる。結局、ますます深く口腔の中にペニスがねじ込まれてしまうのだった。

 村娘の首の動きがだんだん速くなっていく。ペニスはすでに唾液でぬるぬるになっていた。「ああっ! でちゃうっ…」僕は立ったまま精液を村娘の口に勢いよく吐き出した。彼女はぐっと根本までペニスを飲み込み、舌で律動を味わいながら、満足そうに体液を飲み込んでしまった。

 「ごちそうさま。そろそろ夕方だから、子供はおうちに帰りなさいね。お姉さんを触ろうなんて10年早かったね。うふふっ…」「ゆっ、夕方!? 早朝なんじゃ…」「もうすぐ日が暮れるわ。」「そんな…昼が短いの?」「普通よ。あなたが町を出たのが遅すぎたんじゃない?」お姉さんはどこかに行ってしまった。

 なんてことだ。もう夕方になっているなんて。いつの間に時間が経ったのだろう。あるいは、町を出た時に早朝の風景に見えただけで、すでに午後3時とか4時になっていたとでもいうのか。あの靄はそういう天候なだけで、僕が勘違いしていたのか。

 長い夢を見ていたからな。その分時間が早く経過してしまっていたのだろう。

 やばい。夜までに戻らないと。日没後は人間の女性ではなく、さらに快感攻撃力の高い化け物がうろつくというし。村娘にさえ勝てない僕ではひとたまりもないぞ。

 僕は急いで町の方向に帰ることにした。走ったとしても、あとどのくらいかかるか分からない。

 10分くらい急ぎ足でいったところで、容赦なく次の敵が現れた。「ねえ坊や、お姉さんといいことしない?」27歳くらいの全裸の女性が、草原で仰向けに横たわり、足を開いて茂みと花園を見せつけている。これは村娘のさらに上をいく、体を見せて男を欲情させてセックスに持ち込む「見せ女」だ。エンカウントするとピンクのドームに覆われ、僕は逃げることができなくなる。

 性交の仕方は分かっている。ペニスは快楽を求め、ピクピクと小さな勃起をし始めた。

 僕は見せ女の誘いのままに、彼女に近づき、小さな体をのしかからせた。僕よりも大きなお姉さんは、それでも足を開いて持ち上げると、僕と同じか、わずかに大きいくらいに小さくなっているように見えた。

 妙齢の女性は僕を抱き寄せると、ぐっと自分の体に沈めてきた。やわらかい肉体は、容赦なく僕の小さな体を包み込み、めり込ませ、女体の感触を押しつけてくる。その甘美な肌触りは、ずっと年上の魅力を十分に兼ね備えていた。

 村娘が比較的若いのに比べて、見せ女は妙齢であることが多いみたいだ。はじめから秘部をあらわにして、体を見せ、男を誘い、吸い込むように性交に及んでくる。昨日まではただ汚らしいとしか思えない、下卑た印象しかなかった体が、あの夢のせいですっかり変わってしまっていた。すでに花園を開き、快楽のるつぼへと誘うレディに、僕は逆らうことができなかった。

 ペニスは見せ女のスジにちょうどあてがわれている。毛に覆われたさらに奥は、吸いつくようなやわらかい内蔵であった。あと少し腰を上手にひねれば、そのまま中に吸い込まれてしまいそうだった。夢の中でやったように、ペニスを入れることがセックスだとするなら、僕はいよいよ、このお姉さんに挿入してしまうことになるんだな。夢の中ではあまり具体的な感覚はなく、ただ心地いいばかりで、むやみに射精してしまったっけ。

 一体、“本物”の感触はどんなんだろう。その期待感が僕をさらにドキドキさせた。

 僕はさらに腰を沈める。お姉さんは腰を巧みにゆり動かし、ペニスを飲み込む準備を始める。いよいよだ…

 熱い肉壁がペニスを強く強く包み込む。「あ…」夢の中の感触とはまた違っていた。もっと具体的に、きつくペニスに絡みついてくる。ツルツルしているかと思ったが、どちらかというとゴワゴワしている感じだ。それでいて、突起がしっかりとペニスの感じやすいところに絡みついて、ぐっと全体を圧迫してくる。まだ奥がありそうな秘め事の感触が、僕の股間に襲いかかっていった。

 「ふふふ…やっぱり大人の男の感触とは全然違うわね。細くてぷるぷるして、私のアソコで押しつぶしてしまいそう。」見せ女はぐにぐにと腰を動かし、いやらしく全身を揺すり始めた。するとペニスはやわらかい圧迫のまま全体を揉みしだかれてしまう。「ひあ!」そのとたんに強い快感が全身に広がっていった。「お姉さんに中出ししちゃっていいんだよ? ほれほれ。」腰の動きがさらに激しくなっていく。

 「ああっはあっ…だ…め……」僕は腰を持ち上げて、正常位から脱出しようとした。そうだ、ここで夢の中の誘惑のように、快楽の虜になってはいけないんだ。自分がイクのではなく、相手の女性をイかせなければならない。出してしまいそうになった僕は、なんとか正気を取り戻してペニスを引き抜こうとしたのだ。

 だが、見せ女はふくらはぎを僕のお尻に乗せ、ぐっと自分の方へ引き寄せてきた。僕は脱出に失敗、再びペニスが根本まで飲み込まれた。

 とろけそうな快感がさらに全身に広がっていった。思わず脱力し、見せ女の乳房に顔を埋める。快感がピークに達した。

 ペニスがやわらかい膣に包まれながら、これをゆさぶるように律動する。「あはっ…いっぱい出てるね。いい感じよ。」お姉さんはぎゅっと僕の頭部を抱きしめる。すると僕の顔面はますます乳房のスベスベの中に埋没してしまった。僕は見せ女に包まれながらイッてしまった。

 そう、だ…僕は夢の中で半ば自動的にたたき込まれた知識を思い出した。ただ闇雲にペニスを挿入して果てるだけではだめだし、もちろん、入れっぱなしで何もしないで相手を感じさせることはできるけれども、もっと強い性感ダメージを与える方法を知っているんだ。

 僕はイッたばかりのペニスをオンナの中で出し入れし始めた。「あ…なにこの子…きもちいい…」見せ女は息づかいを荒くし始めた。夢で見たのか(覚えてないけど)、本能的に身についているのか、はたまた悪魔の入れ知恵か…腰を大きく上下させて、なおかつ彼女の乳首に吸いつき舌先で転がしながら、一心不乱にペニスを出し入れし続けた。

 射精したばかりの敏感なペニスは、すぐに勢いを取り戻していった。この世界では射精し続けて疲れるということはない。すぐに回復してしまう。だからこそ、イッてもすぐに連戦が可能であった。

 僕は何も考えずに腰を振り、敵精力をどんどん削っていった。するとペニスをしごくオンナの感触がますます心地よくなっていった。だが、それ以上に、見せ女のダメージが大きい。こちらも気を張って腰を動かす運動ばかりに精神を集中させているおかげで、ただ受け身になっているよりはダメージが少なくて済んだ。

 じわっとくすぐったい感触が体の奥からこみ上げてくる。僕はまた見せ女の膣奥に射精してしまうのだろうか。そう思った次の瞬間、自制が利かなくなり、強烈な性感が全身を駆け巡った。射精直前の感覚だ。我慢しようと力を込めても、もう無駄であった。

 ペニスが脈打ち、体液が放出される。しかし、その律動感覚や、粘っこい精液が膣内に流れ込む感覚は、女性にとっても心地いいらしい。出した次の瞬間、見せ女も深くため息をついて脱力した。彼女も絶頂を迎えたらしい。

 「…ありがとう。また正気に戻ることができたわ。私、これでも一児の母だったのよ。でも性欲には勝てなくて、気がついたら一人になっていたわ。夫も息子も行方が分からなくなっている。息子のラスコルは…キミよりも…少し下くらいかしら。悔しいのに、苦しいのに、性欲が強まり、どうにもならなくなった時、別人みたいになってしまうの。」「…。」

 「快楽漬けの状態は、人間を人間でなくしてしまう。母としての情念でさえも、何もかも消し飛んでしまう。キミは道を間違えないで。私みたいにはならないで。」見せ女…いや…本来は町で暮らす普通のお姉さんだった人は、一時的に正気を取り戻した。彼女はもともと服など着ずに外に出ている。僕から離れたお姉さんは、体を隠しながら、僕を一瞥して去っていった。一定時間が過ぎれば、彼女もまた、再び情欲に突き動かされるだけの“動物”になりはててしまう。

 そうだ、夢の中で聞いた放送に対する違和感の片鱗が、分かりかけてきた気がする。ただ快楽の虜になること、肉体的な幸福なだけで、本当にいいのだろうか。そのことは人間を人間でなくしてしまう気がする。見せ女の末路を見て、そんな気がした。

 僕はレベルが上がった。ゴールドももらえた。さっきよりも感じにくく、そして感じさせやすくなった気がする。

 少し歩くと、恥ずかしそうに村娘が近づいてくる。見せ女よりもわずかに弱いんだっけ。僕はためらわずに彼女に飛びかかり、押し倒してスカートをまくり上げた。この世界では相手をイかせることは悪ではなく、善なのだ。一時的とはいっても、絶頂を迎えた女性は正気に戻る。男を襲う女丈夫になる前の、恥じらいと理性を持った、人間らしい姿に戻せるのだ。

 根本的な解決は、このゲームのクリア時に訪れるが、その前に何度でも女性たちを倒し、正気に戻し続けることも価値がある。それに僕自身のレベルも上がり、お金も貯まって、冒険がますますしやすくなるからね。ここはためらってはいられない。

 彼女は下着を着けていない。スカートをまくり上げた僕は、一気にペニスをねじ込んだ。正気を失っているオンナはすでにいつでも挿入可能な状態になっており、複雑な操作や駆け引きや面倒でストレスのたまるインサートモードは必要ない。入れたければいつでも入れられる。

 「うう!」若い娘のきつい締まりがペニスに襲いかかった。相手をイかせることにばかり夢中になり、こちらの防御力や精力をまったく考慮に入れなかった。ただ勃起すれば入れればいいと安易に考えてしまっていた。

 その結果、若い肉体の手痛いしっぺ返しを喰らってしまった。僕は入れた瞬間、ピストンすらできずに、体液を放出してしまった。

 「…。今の行動、男としては最低の部類だよ。二度としない方がいいわ。」「…。」僕より少し年上なだけの女の子は、僕を冷たく見据えると、起き上がって立ち去っていった。

 困ったぞ。思った以上にこの戦いは奥が深いみたいだ。今みたいな単純なやり方では勝てないし、逆に女性を傷つけてしまうばかりだ。もっと優しく、相手の身になって行動しなければ。そうすることによってこそ、こちらの攻撃が功を奏するのだ。

 それだけではない。防御力や精力といった、様々なバロメータにも気を配り続けなければならない。激しく動けば、それだけ相手に与えられるダメージも大きいが、その分、こちらが受けるダメージも半端ではなく、もしかするとそのせいで自分がイッてしまう危険もある。自分の耐久性や相性、属性、レベル(総精力値)などに同時に気を配りながら、最適な作戦をその都度、編み出さなくてはいけない。

 さらに、以前から気になっていた、見えないバロメータにも気をつけなければいけない。こちらが射精して勝負に負けたからといって、即座にゲームオーバーになるわけではないけれども、どこかで確実に生命エネルギー、精神エネルギーが吸い取られてしまっている。これを数値として確認するすべはないけれども、一定以上出してしまえば、僕は快楽の虜となり、もとの世界に戻れなくなってしまう。安易に快楽に負けてイッてばかりいれば、それこそ名実ともにおかしくなってしまってゲームオーバーだ。

 どのくらいイけばそうなってしまうのか、見当もつかない。が、そうなっていく途中で、自分の体に変化が訪れ、警鐘が鳴ることになるだろう。快楽に負け、放送にあったような欲望に忠実になった頃に、自分の完全敗北が確定する。そうならないためにも、気をしっかり持って、射精しすぎないように気をつけないと。

 道が大きく曲がっている。そうだ、確かこの近辺は、道が曲がりくねっていたな。大きくS字になるところがある。来る時は道なりに来ていたけれども、町の方角さえ合っていれば、道どおりでなくてもいいんだよな。僕はS字を突っ切るように道を外れて歩き始めた。これでずいぶん道のりを短縮できるはずだ。

 道から大きくそれた。しばらくまっすぐ進めば、再びもとの道にたどり着けるはずだが、それまでは草原や岩場を通り抜けることになる。とにかくまっすぐ突っ切ってみよう。

 「!」岩陰から人影が現れた。「…男かと思ったら子供だよ。」「まあ、男ならこの際何でも。」「そうだね。」20歳くらいの女性が2人、僕の前に立ちはだかった。「なっ…ふたり!?」これまで1対1でしか戦ってこなかったから、一度に2人が登場することは初めてだった。

 「何、あなたもしかして、これまで町の周辺でしか戦ったことがないっての?」「…もしかしたら、超レベル低いかもよ? 見せ女と村娘しかやってないとか。道なりしか歩いていないなら、ね。」「ありうるー」…まったく図星だった。

 お姉さん2人は、これまでとはまったく違ういでたちをしていた。2人とも服らしい服は身につけておらず、ほとんど裸同然だった。首から下は、スケスケのストッキングのようなものを身につけており、透明のストッキングの全身版みたいな状態だった。いわゆる全身タイツなのだが、絹のようなスベスベの薄い生地で、体がほぼ透けており、つま先までタイツで身を包んでいる。

 全身タイツはぴっちりと女体を包み、スタイルのいい美女2人をさらにキュッと引き締めている。こいつは…村娘や見せ女よりもさらに強い敵、ポスターガールだ。

 ポスターガール、つまり看板娘は、店などで働くお姉さんで、もともとの職業は、花屋の娘、場末の個人経営居酒屋の看板娘、はたまた某パン屋の陰険娘や某ラーメン屋の暴力娘など様々だが、町の男たちを引き寄せる必要から、一定以上のルックスとスタイルが要求される。その基準を満たした、いわゆる”美人どころ”が、ポスターガールとして、それぞれの店に1人から数人程度、働いているわけだ。

 「ただの小娘である村娘や、どこにでもいる女で体を見せるしか能のない見せ女とは違って、私たちは一定の基準を満たしコンテストを勝ち抜いたモデル並みの美貌を持つエリートよ。クスクス、そんな私たち2人に、あなたがどこまで耐えられるかしら?」「私たちの美貌と抜群のスタイルの前に、いっぱいおぼれてくださいね、小さな戦士さん?」

 確かに彼女たちは背が高く、胸も突き出ていて、脚もキュッと細長く引き締まっている。腰のくびれもはっきりしており、それが全身タイツによって、さらにきわだたせられ、おまけに全身が透けているために、体が丸見えになっている。滑稽な格好ではあるが、情欲をそそる姿でもある。

 「…言っとくけど、私たちは看板娘、大事な体だから、本番挿入はなしね。」「…なんだそりゃ…」確かに、全身タイツを引き裂かない限り、股間も絹で覆われていて、挿入は難しそうだ。じゃあ、どうやって戦うんだ?

 ポスターガールたちは僕に抱きつき、うつぶせに押し倒した。僕の下に一人いて、僕を抱きしめている。そして上から、もう一人が背中に覆い被さってきた。僕は上下サンドイッチされた状態に持ち込まれた。

 「さあ、私たちの体を堪能してっ!」女たちはずりずりと体をこすり始めた。上のお姉さんが前後に大きく動くと、僕の体は自動的に下のお姉さんの体を全身でこすりあげることになる。これによって、僕の体は上下から、女体に挟まれこすりつけられる状態になった。

 「はう…いい…」僕は思わずため息をもらした。上下から押しつけられる女の人のやわらかさが、僕の全身を圧迫している。柔軟で弾力性のある肉体の感触が心地いい。しかも、それが上下でずりずりこすりつけられ続けるため、やわらかい圧迫が僕の全身をしごく形となっているのだ。

 絹で滑る僕の体は、下のお姉さんの全身にこすりつけられる。僕の顔面は彼女の乳房から頬、髪の香りを行き来しており、僕の足は彼女の太ももからお腹まで滑らされている。そしてペニスは、やわらかい圧迫で締め上げられながら、オンナ表面やおへそや下乳まで移動させられ、ムニムニとしごかれ続けていた。

 背中も同様で、上のポスターガールの乳房が僕のお尻や背中にこすりつけられながら、美脚や腹部のくびれの感触をこれでもかと刻みつけられる。見えていないのに、どのふくらみが僕の背中を這い回っているのか分かるくらい、全身タイツはぴっちりとして女体の突起をきわだたせていた。タイツ越しだから、なまの裸の感触ではないものの、ツルツルとした絹の感触はこれはこれで心地よかった。

 女たちの動きがだんだん速く、なめらかになっていく。ペニスや全身をこすれる肉体のやわらかさが輝きを増した。僕は上下から抜群のスタイルに翻弄されながら、必死で快感に負けまいと、力み続けた。

 「みて…」下の女性がささやく。見ると、間近でお姉さんの上気した顔を見ることができた。若い娘の、美しい顔立ちだった。僕は今、こんなきれいな女性と抱き合ってるんだ。僕は美女の顔に半ば一目惚れしてしまう。さすがに看板娘だけあって、よいのはスタイルだけではなかった。

 気がゆるんだ隙に、ペニスがさらに彼女のお腹に圧迫された。上の女性が腰を突き出して、ペニスをさらに下の女性の肉体にめり込むようにしたのだ。そしてそのままぐっぐっと下腹部に力を入れて僕の体をこすっていく。するとペニスはなおさら強く下の女性の肢体に押しつけられ強くこすりあげられる状態になる。

 「はあっはあっ…」僕は美人の顔を見つめながら興奮をさらに高めた。彼女が優しく笑い、僕の首に腕を回すと、耐えきれなくなった。「あふ!」精液が美女たちのタイツを濡らす。

 「まだ出せるよね?」「2人相手なんだから、最低2回出してもらわないと。」「んー、何回でも出してイイよ? そのまま記憶が途切れるまで、ね?」上にいた女性が僕に抱きつくと、巧みに下に回り込んで、僕に抱きついた。

 彼女はツルツルの細い足で、ペニスをぎゅっと挟み込んだ。生足とは違うすべすべ感と、太もものやわらかさが同時に局所に集中して襲いかかってくる。長身女性に抱かれた僕の顔は、ちょうどスレンダーな彼女の胸に埋もれる。

 さっきまで下にいて僕の精を吸い取った美女が、今度は僕の横に座り、僕の小さなお尻をがっしりと掴むと、リズミカルに上下にゆり動かし始めた。僕の意志とは関係なく、腰が上下させられる。その結果、ペニスは下の美女の太ももでしごきたてられることになる。

 今度の女性もかわいらしかった。清楚な感じのパッチリした目がとてもチャーミングで、また別の魅力に惚れてしまいそうになる。こんなかわいい女性のふとももにペニスを出し入れしてるなんて。

 彼女は僕を見つめたまま、僕の腕ごと背中を抱きしめ、上半身を固めてぎゅっと抱き寄せ続ける。僕の下半身は、もう一人の美女に激しくゆり動かされ、腰を強制的に振らされている。

 生足のシコシコした感触はないものの、人工的なすべすべ感とやわらかい圧迫はまた格別だった。ペニスをむっちり包み込むふとももは、スタイルのよい足先の細さや堅さとはまったく対照的に、優しく包み込むふくらみと柔軟さを十分具えていた。

 たとえ挿入していなくても、十分僕の精を奪い尽くす美しい魅力と、魅惑的な肢体を、彼女たちは十二分に具えていた。僕の負けは確定したも同然だった。僕はお姉さんの両足の間で、感極まってイッてしまった。文字通り看板娘たちの魅力に負けてしまったのだ。

 「まだよ。今度は2人がかりで、おちんちんを私たちのアソコで360度包み込んで、ストッキング付きマン肉ズリを愉しませてあげる。」

 2人が離れた隙に、僕は脱出した。が、ぼやぼやしていると、また押し倒されて、一方的にイカされてしまうに違いない。「ま、まって!」ここは機転を利かせるしか方法はない。「僕、本当は自分でスルのが好きなんだ。だから、僕の、お、オナニー、見てください…」

 僕は立ち上がって、両手で自分のペニスをしごき始めた。「へえ。おもしろいね。」「私たちの抜群の体をオカズにしてオナニーするのね。いいよ。いやらしいポーズをいくらでも見せつけてあげる。」そう言うと、美女たちは思い思いにセクシーポーズを取り始めた。

 もちろん、ここで逃げれば捕まって、今度こそ縛られてでも一方的に絞り尽くされてしまうだろう。そうではなく、相手の自滅を誘わなければ。

 相手の女をイかせるためには、ただ肉体を攻撃する一辺倒では、だめだ。無理矢理襲っても、男ならそれでも興奮するが、女性に対してはそうはいかない。ある程度感情に訴えなければ。

 「あううぅ…お姉ちゃん…おねえちゃん…」僕は一心不乱にペニスをしごき続けた。

 「ふふ…この子…かわいい…」「あン…あたしもこうふんしてきちゃう…」美女たちは感極まり始め、自分の股間をまさぐり始めた。ストッキングの上から、オンナ部分を自分の指先でしきりにこすり立てる。

 うまくいきそうだ。戦闘になった場合には自慰行為でもちゃんと性感ダメージに入るから不思議だ。証拠に、オナニーしていると自分の精力がどんどん減っていくのが分かる。つまり、相手にとっても同様であり、自分でオンナを指先でこすってもダメージになるんだ。

 たぶん、僕が相手の体を見てオナニーするってことは、それだけでもその体を見ているからその女の功績で射精に導いたと見なされるんだろう。相手もまた、そんな僕の姿を見て興奮してオナニーに興じるために、ダメージになるんだ。

 こうして、自分で慰めながら、どちら側が先にイクかの勝負になった。僕はすでに2人の魅力の虜になっているので、その体から目を離すことができず、オナニーの手を緩めることができなくなっていた。

 しかしそれは相手2人にとっても同じことのようだった。彼女たちは立ったまま顔をさらに上気させ、興奮してはあはあ息を荒げながら、腰をくねらせてさらに激しくオンナをかわいがる。そのエロチックな光景がさらに僕を興奮させ、オナニーの手を早めるのだ。そして、自分で自分を追いつめていくそんな僕の上気した華奢な姿を見て、女たちもさらに興奮を高める有様だ。

 「あは…いいよ…」「自分でイクの久しぶり…戦闘でなければこんなコトできない…」「そう、ね。男なしで自分で慰めてもイけなかったもんね。」「こんどは…いきそう…っ!」

 今だ! 僕は駆け出し、美女の前に走り込むと、両手でそれぞれのオンナに手を伸ばし、彼女たちの代わりにオンナを指先で激しくこすってやった。なぜそこで落ち着きを取り戻してそんな行為に出られたのか、自分でもよく分からない。

 「あっ! 気持ちいいいい!」「いっちゃうっ!!」美女2人は立ったまま大きく足を開いて僕の指に酔いしれ、それまで自分でほとんど精力を消費していただけあって、あっという間に高められた。「ひゃあ!」ほとんど同時に、全身タイツの看板娘はイッてしまった。

 「きゃああ!」正気を取り戻したポスターガールたちは、自分たちの格好のあまりの恥ずかしさに、同時に地面にへたり込んでしまった。少し経てばまた正気を失って、むしろその格好でしかいられなくなるということを、本人たちも分かっているらしく、徐々に落ち着きを取り戻していった。

 「あなたには悪いことをしたね。」右側の女性が言った。「私はただの花屋の娘なのに、まだまだこんないやらしいことをしなくてはいけないなんて…」「…おねえさん、僕ができるかは分からないけど、こんな悪夢みたいな世界、絶対変えないとね。僕もがんばるよ。」

 「…。ありがとう…」左側の娘も、伏し目がちに告げた。「たとえ少しの間だけでも、こうして正気になれるのがうれしい。今度はいつになるかは分からないけど、この瞬間だけが、自分が生きているって思えるから…」「…。」女性たちは去っていった。あとには6ゴールドがあり、10ポイントの経験値を獲得した。これで2人分だ。

 …絶対、僕が助けないと。そんな気持ちを強めた。

 確かにこれは、佐久葉さんの作ったバーチャルリアリティにすぎない。でも、ゲームの良さは、どれだけ感情移入できるかにある、とも言える。仮想世界なのか、巨大な悪魔か何かの作り出した地獄なのかは分からないが、僕は今、本気で、この世界を救って元に戻してあげたいという気持ちを強めた。

 そのためにはもっともっとレベルを上げて、しっかりゲームの主人公になりきって、がんばらないといけない。間違っても、快感の虜になって、肉欲におぼれないようにしないと。

 とにかく、町に戻ろう。聞き込みを続け、買い物とかも充実させた方がいいな。レベルとお金と、必要な道具をそろえて、その間にさしあたっての目標をはっきりさせよう。聞き込みを続けていくうちに、イベントが出て、ステージとかに潜入したり、次の町の位置を教わったりするものだから。

 僕は再び歩き出した。
 

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