スクヴス女学園12
ガサ。ガサガサ…。小さな物音が脳裏に聞こえる。何の音か気にはなったが、起きる気力もなかった。”吐く週”二日目にして、朝から夜まで、特に女子寮での背徳の饗宴に翻弄され、精根尽き果てて、体を動かす力が残っていなかったのだ。
まったく夢うつつの状態。寝ているような起きているような、重く奇妙な感覚に包まれていた。まどろんでいて、ある程度の意識はあるのだが、体はもちろん動かず寝ているし、目を開けて起き上がることもできない。多分、無理に動こうとすれば、ずっしり疲れ切った重い体が妨げるのだろう。このまま待てばすぐにでもまた、深い眠りに落ちていくんだ。物音をよそに、僕はまた意識が混濁していった。
自分の体が、何人かの人間に持ち上げられている感覚。子供のころ、両親に抱きかかえられて寝床まで運んでくれたような、安心して身を預ける感覚が、ほんとうに久しぶりにもどってきた。ほとんど夢うつつで、何が起こっているのか、理解できなかった。とにかく心地よい。それだけで十分だ。僕は再び、完全なる眠りの世界に落ちていった。
何時間眠っただろう。ほとんど夢を見ずに、ただ時間だけが過ぎていった感じだ。いや、…それでいて、数分しか経っていないような気もする。重くのしかかるような疲労感やだるさがなく、スッキリしている。まだ朝は来ていないようだが、10時間以上、深く深く眠っていたような感じだ。人間寝すぎればかえって疲れるというが、昨日までの疲れがピークに達していたためか、けだるさが完全に吹き飛んだ感じだった。これなら、もう起きても大丈夫だろう。
パッチリと目を開ける。あたりは真っ暗だ。頭頂の先にあるはずの小窓から、月の光も漏れていない。完全な闇だった。まだ夜中なのか。僕は体を起こしてあたりを見回した。
真っ暗な部屋の中で、いつものベッドに僕はいる。しかしどことなく違和感があった。何かが違う…。真っ暗で何も見えない。いくら夜中でも、ここまで自分の部屋は暗くはない。何か目印になるような光があるはずなんだ。そう、いつもあるはずの窓から、まったく光が差し込んでいないのだ。窓の方を見る。
「…!」窓が、ない。あるはずのところに窓がない。だから光が漏れないんだ。ここは…自分の部屋ではないのだろうか。
体はスッキリしている。気分もいい。しかし、この爽快感がかえって危険なのだった。何かがある。僕は心地よい心境とみなぎるエネルギーの影で、不安と警戒感を強めていった。とにかく明かりを探そう。空中を手探りし、電灯のスイッチを探す。だが僕の両手は空を切るばかりでまったく見つからない。
たしかに僕は自分の部屋で寝ていた。しかし目が覚めてみると…ここは多分、自分の部屋ではない。ワープしてしまったのか、…いや、かすかに記憶がある。僕は何者かに、ここまで運ばれたのだ、寝ている間に。それともたんなる夢まぼろしか…
どっちにしても何か起こりそうだ。僕の警戒感が、爽快さと戦っている。気を抜くと状況を受け入れてしまいそうになる。何かある、何かある、そう頭で繰り返しながら、ゆっくりベッドから出て、手探りで周囲の状況をたしかめた。部屋の中に人の気配はない。誰もいなさそうだ。
思ったよりこの部屋は狭い。間違いなくここは自分の部屋ではなく、どこか別の場所だ。寝ている間に運び込まれ、どこかに連れ込まれたんだ。三畳間程度の小部屋で、すぐに壁に突き当たった。真ん中に自分が寝ていたベッドがある以外は、何もない部屋だった。
「ん?」ベッドを手探りすると、枕のところに小さな棚があるのが分かった。自分のベッドは何もないが、今、目の前にあるベッドは、枕のところに棚がはめ込まれている。寝る前に本を読んだり、コップを置いたりできるようになっているんだ。そこを注意深くまさぐると、筒状の小さなものが手に触れた。懐中電灯だ。よし、これで周囲の状況をたしかめよう。
懐中電灯は意外に小さく、どちらかというとペンライトに近い。部屋全体をぼんやり照らすこともできなかった。壁を照らしてみたが何もない。照明のスイッチもなさそうだ。
「!」ベッドの棚に小さな紙があった。何か書いてある。僕は懐中電灯を頼りに読んでみた。文字というよりも何かのマップのようだ。「スクヴス女学園女子寮地下広間、臨時ステージ簡易見取り図」と書いてある。女子寮だって!? 僕が連れ込まれたのは女子寮なのか…それも地下、か。地下には行ったことがなかったな。もしここが女子寮であるとすれば、僕はとんでもないところに連れて来られたことになるぞ。やっと女子寮から抜け出して自分の部屋に帰ってきたのに、寝ている間に引き戻されているとは。戦慄が全身を走る。
とにかく脱出しなければ。何もない部屋にいつまでも閉じ込められているわけには行かない。ここが女子寮である保証はないが(偶然この紙がここにあっただけかも知れない)、可能性は高い。とにかく抜け出して状況を把握しないと。今のところ頼りになるのは、この地図と、小さな懐中電灯だけだ。
この地図によると、今自分がいる部屋は、地下広間の隅に設けられた特設部屋らしい。そして、この奥の扉を開けて出ると、その先も部屋になっていて、広間の中心に向かって螺旋状に部屋が続いているらしい。部屋の隣にまた部屋、その隣に部屋。部屋というより、螺旋状の回廊に仕切りがしてあって、部屋状になっているという感じだ。簡易な造りになってはいるが、設置がしっかりしていて、壁を破ることなどはできそうにない。部屋から部屋に渡り歩いて、上り階段のある中心部に進むしかなさそうだ。
とにかく扉を開けてみて、その先が部屋であれば、ほぼ間違いなくここは女子寮ということになるだろう。一刻も早く、淫気に当てられる前に抜け出さなければだめだ。おそらくサクサク進ませてはくれないだろう。何が待っているか分かったものではない。
ジジ…ジ……懐中電灯がかすかな音を立てて、ただでさえ小さな光がますます小さくなり、あっという間に消えてしまった。もう何度もスイッチを入れなおしても明かりがつかない。電池が切れてしまったのだ。そういう電池がわざわざ設置してあったということだろう。ますますこの先、トラップがある予感がする。暗闇の中を進まなければならないのだから。
僕は意を決して扉を探し当て、そーっと開けてみた。隣の部屋も真っ暗だ。「うっく!」さっきまでの部屋が特別密閉してあって、ドアを開けるまで何ともなかったが、ドアを開けたとたんに、強い芳香が容赦なく押し寄せてくる。これは…いつも僕を狂わせるあの淫気だ。体がジワリと奥から疼き始めた。だめだ…快楽に身を任せるわけには…
頭はますます冴え、気分もどんどん爽快にスッキリしてくる。その反面、理性的に物を秩序立てて考えることができなくなり、そこへ肉体は性欲の塊になってしまう。そうして目先の欲望に、後ろめたさのかけらもなしに従ってしまうのだ。混乱した思考のままでは先に進めず、はっきりした目先の欲望に飛びつかざるを得なくなるのだ。自分の意思で快楽をむさぼり、天国を味わい続ける。
心の奥がだめだだめだと警鐘を鳴らしている。しかしもう、体が言うことを聞かなくなって、僕は吸い寄せられるように部屋の中に入った。
僕が入ったとたんに、部屋の真ん中に置いてあるベッドの布団が青く光る。布団が盛り上がっていて、誰かが寝ているのが分かった。がばっ。全裸の美少女が布団から上半身を起こす。全身蛍光塗料を塗ったみたいに、青白い光が彼女の全身から発せられている。暗闇の理由がわかってきた。どういう仕組みかは分からないが、ここで彼女たちは美しい裸体を闇の中で光らせ、肢体を目立たせているのだ。…強烈な淫気を発しながら。
彼女はつぶらな瞳で上半身を起こしたまま僕を黙って見つめている。期待に膨らんだ乳房が呼吸に合わせてゆっくり蠢く。暗い部屋の中、全裸の美少女が僕を見つめて胸をあらわに誘っている。
まだ…まだまだ!! 僕の体を淫気が支配しつくしてはいない。何とか自分の意思をまだ保っていられそうだ。心の奥底の警鐘を自分自身で感じることができている。考えているヒマはない。甘い罠にはまってしまう前に、なんとしてでもこの部屋を出なければ。自分を取り戻した僕は、この部屋の出口扉へと急いだ。
「ムダですよ。」「あう…」扉にはカギがかかっていて、先に進めなかった。だめだ、もう一度自分の部屋に戻って、作戦を練りなおそう。なんとかして罠にかからずに一気に脱出する方法を考え直すんだ。僕は大急ぎで元の部屋に戻ろうと失踪した。「う…うぅ…」空しくガチャガチャとノブをひねる。今出てきたドアが開かない!
「用務員さん、この特設会場はですね、一方通行なんですよ。一度出たらもう戻れないんですぅ。」「くっ…」「あとぉ、用務員さんがイクか私をイかせることができれば、次の扉が開くですー。」「はうあ…」
だめだ…もうだめだ…淫気が体を蝕む。彼女自身から発散しているだけでなく、既に部屋中、いや、多分僕がさっきいた以外の女子寮全体が淫気に充満しているのであろう。マトモに考えることができなくなり、クリーンな心境の中で心の方向が定まっていく。この性欲を満たす以外考えられなくなる。そして、吸い寄せられるように、光る少女の方に足を向けるのだった。
「さあ…用務員さん。来て。」あどけない感じの女学生が自分の布団を持ち上げる。その細くしなやかな足も光っていた。僕は彼女に求められるままに、彼女が寝ていた布団にもぐりこんだ。僕はとっくに裸になっていて、ひとつのベッドで一緒に寝る格好になった。
僕が彼女の布団にもぐりこむと、スベスベの女の肌触りが吸いついた。キスをすると理性が飛んだ。この状況では、イクのは時間の問題だった。僕たちはモフモフと布団の中で絡み合った。その体の感触を味わうことだけに意識を集中した。横向きに抱き合いながら、女学生はしきりに太ももをすべすべこすりつけ、僕の股の間を中心に、足でかわいがってくれた。僕は彼女を強く抱き締め、その女体の感触を楽しみながら、女の子のほお擦りや若い足に、されるがままになっていた。
女学生が積極的に僕にしがみついた。彼女の下腹がペニスに押しつけられる。毛の生えていないツルツルの肉が、ペニスを圧迫する。彼女が僕の背中に手を回して、ぎゅっと抱き締めた瞬間、僕は溜まっていた欲望を一気に吐き出した。
かちゃり。ドアの方で小さな音がした。「ふふふ…こんなので出しちゃったら身が持たないですよー? まだ入れてないし扱いてもいないんだから。」淫気の影響は残っていたが、出し尽くした直後だったので、頭が一瞬冷える。彼女の言うとおりだった。まだまだたくさん部屋が続いている。多分、次の部屋もその次も、女の子が待ち構えているのだろう。この娘が言ったとおり、自分が射精するか、相手をイかせれば次の扉が開く。それならせめて、欲望に身を任せて自分がイクのではなく、相手をイかせて精を温存した方が良さそうだ。身の危険を感じた僕は、そう自分に言い聞かせるのだった。
モタモタしていると、また淫気によってこの女学生に欲情してしまう。僕は彼女のベッドから抜け出し、先を急ぐことにした。出したばかりなのに、頭が冷えるのは一瞬で、また淫気によって性欲がぶり返してくる。しかも、精子製造がかなりのピッチで進められていて、精巣はすぐにいっぱいになってしまうのだ。
次の部屋に行くと、また女学生がベッドから身を起こした。僕は何とか理性を保ち、欲望に身を任せて彼女に抱きつくのではなく、相手を感じさせるようにするんだ。僕は彼女の体でイッてしまいたい衝動をどうにかこうにか抑えながら、あえてベッドにはもぐりこまずに、立ったまま彼女の体をまさぐる。その控えめな乳房をさすりながら、右手を彼女の股間に這わせる。女学生は無言でいきり立ったペニスを優しく両手でさすり始めた。僕の攻撃に僅かに感じているようで、彼女の息づかいが、少しずつ荒くなっていく。しかしその興奮度に応じて、そのやわらかい手に力がこもり、スピードもどんどん速くなっていく。
あきらかに、僕が彼女に与えている快感以上に、こちらに大きな快感ダメージが行っていた。淫気が大いに手伝い、僕はあっという間に高められて行った。だめだ、精力を温存しなければ…
女学生の右手が、亀頭中心に小刻みに扱きあげ、左手は、右手の激しい動きとは裏腹に優しく玉袋をさすっている。このギャップと局部への集中攻撃に、僕は悩ましいため息を漏らした。僕は一心不乱に彼女のオンナをかわいがりながら、手対決の敗北を実感しつつあった。
僕の右手指先が強く締めつけられる。もし入れてしまったら…という想定が僕を一気に高めた。また、彼女が締めつけるタイミングどおり女性特有のしなやかな右手に力がこもり、その想定にリアルさを与えるのだった。「あふ…」僕はたまらなくなって彼女の乳房めがけて濃い白濁液を漏らしてしまった。
僕は一瞬正気に返り、次こそは漏らすまいと心に誓って、次の部屋に向かった。隣の部屋も同じように、ベッドに美少女が寝ていた。僕は彼女の布団に入り、しかし抱き締められるのを避けて身を落とした。そして彼女のオンナに舌を這わせ、丁寧に舐めあげた。美少女は腰をくねらせて大げさに感じ始める。こちらは身を屈めて女体に触れないようにしているから、あとは欲望に負けて飛びかからないようにしさえすれば、一方的に快感ダメージを与えられるはずだ。
しかし、強烈な淫気が特に発散する場所に鼻を近づけたのは命取りだった。女学生は僕の頭をふとももで挟み込み、ぐいっと強く顔をオンナに近づけた。生々しい臭いの代わりに、この世のものとは思えない芳香がダイレクトに、僕の鼻から吸収されてしまった。体が強く疼く。僕は一瞬にして耐え切れなくなり、乱暴気味に彼女の体にのしかかった。ペニスを足や下腹部に押しつけこすりつけると、その弾力がペニスをくすぐった。その刺激で十分だった。僕は女学生に覆いかぶさった体勢で果ててしまった。
次の部屋では、ベッドに入り、女学生の体を押さえながら上に覆いかぶさって、彼女の足を股に挟みこみながら右指先を挿入。思いっきりかき回し、出し入れしながら、優しく乳首を転がしてあげる。彼女はムニムニ蠢きながら悦んでいる。
しかし彼女の手が亀頭をくすぐり始めるや否や、形勢は一気に逆転する。次第に引っ張るように扱きあげる女性の手がすべすべで、やわらかく包み込みながら、じわじわ締めつけると、僕の股の間のふとももを蠢かせた。足と手でペニスと玉袋を責められ、またしても僕は負けてしまった。
次の部屋では、セミロングで丸顔の女の子。清純そうな顔立ちでいながら、イタズラっぽい微笑を浮かべている。魅了された僕は、ベッドに入り、いきなり正常位でペニスを入れてしまった。甘美な締めつけと蠢きが襲い掛かる。僕は大きく腰を振り、彼女を感じさせながらも、射精欲に勝つことができなかった。ベッドがやわらかく弾み、女体の蠢きを助けていた。僕は彼女に包まれたまま、オンナめがけて射精した。
その次の部屋でも同じだった。正常位で抱き合い、女の子は腰を左右にくねらせながらしっかり締めつけて僕を感じさせる。こちらの攻撃などものともせずに、僕の上半身をこする乳房を潰しながら、優しくペニスを圧迫する。僕はほとんど我を忘れて身を起こし、腰を小刻みに前後させ続ける。女学生のおっぱいが上下にブルブル震える。彼女の手が僕の胸をさすり始めると耐え切れなくなり、そのまま射精。
その次の部屋では、挿入を避けて手対決。しかし、挿入すればしたで甘美なオンナに翻弄されてあっという間に果ててしまうし、入れずに済ませればしなやかな手のひらや甲、二の腕までがペニスを滑り、感じるところを的確に刺激してくるのだ。キメの細かい肌触りにくすぐられ、淫気の影響も手伝って、僕は高められた。
離れようとした瞬間女学生のむっちりふとももがペニスを包みこんだ。限界に達していた僕は、その内股のシコシコした感触に身震いした。彼女の足のなかで、ペニスが大きく脈を打った。
果てた瞬間は冷静になれるが、すぐに淫気に毒されてセックスのことしか頭になくなる。だんだん正気に戻っていられる時間が短くなっていった。長時間淫気にさらされて、冷静な判断をつけられる機会が、徐々になくなっているのだ。
次の部屋では仰向けの女の子の両足を持ち上げ、オンナを上向きにして足を広げ、そこにペニスを乗せて腰を前後させた。裏スジの敏感な部分がオンナ表面をこすれて行く。スマタされないように足を力いっぱい広げて閉じられないようにしていたが、ペニスにこすれるオンナの質感だけでも、十分に気持ちよく、だんだん我を忘れて、深く亀頭をこすりつけるようになっていた。勝負は明白、やがて白濁液はオンナ表面から女の子のおへそに向かって流れて行った。
「んっ?」次の部屋はベッドではなかった。狭い畳の部屋の真ん中に、全裸の女学生が正座していた。今度は和室だ。この娘は日本風の妖しい色気を発散させながら、深々とお辞儀をした。そのしとやかな物腰に魅了された僕はフラフラと彼女に引き寄せられ、正座している前に立ってしまった。美少女は正座したままペニスを咥えると、ゆっくりフェラチオし始めた。首の動きが滑らかにスピードを上げていく。女の子は僕のお尻をさすりながら、その指先をだんだん敏感な部分に近つけていく。ついに僕はお尻の穴をくすぐられながら、彼女の唇と舌に翻弄され、その口の中に快感の証をぶちまけるのだった。
その次も和室。しっとり座位で絡み合うと、美少女は容赦なく全身を押しつけこすりつけながらゆっくり上下してきた。しっとり滑らかな妖しい動きにほだされ、僕は彼女のオンナに射精した。
その次の和室座位は激しく、女の子は後ろに手をついて大きく素早く腰を上下させたりグラインドさせたりしてきた。腰だけが巧みに動いて、僕の下腹部を徹底的にむさぼった。勝敗はいうまでもない。
次の部屋では、畳の上でシックスナインの体勢になった。僕のほうが上になっている。淫気を嗅ぐのを避けるために身を起こし、攻撃は専ら手だ。しかし女学生の方は、ペニスを豊かなバストに挟み込んでパイズリ攻撃に加え、その小さな舌先でうにうにと僕のアナルをかき回していた。包み込むやわらかい肉の感触に加えて、体の内側からくすぐったさを引き出す舌先のテクニックに僕は勝てなかった。
その次はまた部屋が変わる。戦慄の浴室だった。ぬるめのお湯に女の子が入っている。暗闇のなかの入浴で、女体が青白く光っている。透明の浴槽で肢体をアピールし、周囲はきちんと排水設備が整っていて、水漏れの心配がなかった。
僕は彼女と一緒にお風呂に入った。すぐに両手が股間に伸びる。水蒸気のおかげか、淫気が比較的弱く、僕はまだ快楽に身を任せずに済んでいた。
二人が向かい合って浴槽に入ると、さすがに狭い。少し広めの浴槽でも、かなり動きが制限されてしまう。湯船の中だけに水の抵抗ですばやい身のこなしができなくなっている。
女学生は遠慮なく僕の股間に手を伸ばしてくる。僕は股の間に手をやって、やわらかい女の手がペニスに届かないよう、振り払ったり抑えたり、はたまたその手を押しとどめることで、文字どおり手一杯だった。彼女の巧みな手が、ペニスめがけて次から次へと押し寄せてくる。それを振り払ったり押しとどめたりして防御すると、彼女の手は、代わりといわんばかりに、僕の手を握り締めたり、スベスベの甲を滑らせたりしてくる。そうして一旦手を引っ込め、すぐにまた僕の性器めがけてふにふにした手を伸ばしてくるのだ。
僕たちはそうやって、足を開いて向かい合ったまま、水の中でせわしなく手を動かし続けていた。僕は必死で防衛に徹し、何とか彼女の手の感触をペニスに味わわずに済ませていた。しかし、このままではどうしても分が悪い。視線はどうしても美しい女の手や太もも、乳房に向けられてしまう。見とれてしまえば、その隙に心地よい手のひらががっしりペニスを掴んでしまうだろう。それに、僕の手にはひっきりなしに女の手の感触が刻まれ、蒸気のおかげで淫気は和らいでいるものの、すぐ近くの全裸の美少女の毛穴から滲み出るフェロモンは、少しずつ確実に、僕の全身にしみ込んでいるんだ。
何より、透明の湯の奥で揺らめくツルツルのオンナが、今にも僕を飲み込もうと、あられもなく開かれている。ゆらゆら水の流れがはっきりとした姿を隠してはいるものの、逆にそれが、かえっていやらしさを倍増させてしまっていた。見えそうではっきりしない神秘にかえって興奮をおぼえてしまうのだ。
ついに女学生は、しなやかな指を僕の両手の指の間にとおし、僕の両手をがっしり握り締めた。心地よい手のひらの感触が僕の手のひらに押しつけられる。これで僕の手は自由が利かなくなったが、同時に相手の手も封じられた。さあ、これからどうするかが鍵になる…。
女学生は僕と同じように、膝を45度ほど曲げて足を投げ出し開いて、ぬるい湯に浸かっている。お互いの性器の前で手を握り締めあった格好だ。
彼女は上半身をわずかに後ろに倒し、腰を前に突き出すと、流れるような動きとスピードで両足を浮かせ、足を閉じた。彼女の足が伸び、僕の股間めがけてなだれ込んできた。
しまった、と思い、急いで手で防御しようとしたが、その手は女の子の手にがっしり握られ、そのうえ彼女のふくらはぎが上に乗ってしまっている。
女の子の足の親指が裏スジをくすぐり、やがて足の裏が容赦なくペニス全体にこすりつけられ始めた。「あふ…」僕は初めての感触に小さく呻いた。女性の足って、こんなに気持ちよかったんだ…。足の甲のスベスベの質感も、足の裏のちょっとコリッとした感触も、僕をもだえさせるに十分だったのだ。僕の手は彼女の手足に拘束され、僕は足を開いてしゃがんだまま、彼女の足にされるままになるしかなかった。
さっきよりもさらにはっきりとオンナが見えるようになっている。足コキ攻撃のために腰を突き出したおかげで、陰部が僕の方にますます突き出された格好だ。僕は揺らめくオンナに釘付けになりながら、なすすべもなく彼女の足先の感触を愉しまされるのだった。
彼女の右足が僕の亀頭をとらえた。親指と人差し指の間に裏スジを挟み込み、スリスリと揉むように敏感なところを責めてくる。小刻みに動く大きな指と、これを支える小さな指が、裏スジを包み込みながら柔らかく蠢く。彼女の左足がさらに伸び、足の甲で玉袋をさすり始めた。左足の親指が玉袋のつけ根をぐりぐり刺激すると、僕はついに耐え切れなくなって、湯船の中に精液を放出してしまった。
僕はわけがわからなくなって、次の部屋に吸い込まれるようにして、フラフラとこの浴場をあとにした。しかし次の部屋もお風呂場で、小さな浴槽の中に女学生が全裸で入っているのだった。
向かい合ってはいればまた動きを止められ、不利な条件のもと、一方的に吸い取られてしまうだろう。ここは作戦を変え、こちらが主導権を握った方がいい。僕はあえて彼女の後ろから湯船に入った。向かい合わずに彼女を前方に押しのけながら体をねじ込み、彼女の背中を抱きしめる格好になっている。これなら相手の手が後ろに回っても阻止できるし、こっちは後ろから彼女に手を伸ばしてほぼ一方的に責めることができるだろう。
僕の読みは当たった。僕の両手が彼女のわき腹から前に伸び、両側からオンナをいじくることができた。はじめのうち、彼女の手が僕の手首を掴んで抵抗するそぶりを見せたが、自身に加えられる快感のためか、その力も衰え、やがて僕に寄りかかって、されるがままになっていった。このまま後ろから一方的に責め倒そう。
一方的に責めているはずなのに、こちらの体の疼きが相当大きくなっている。たしかに、吸いつくようなオンナの感触が指先に刻みつけられるので、僕の興奮度も高まっている。しかし、こちらのダメージはそれ以上で、体の奥がどんどんくすぐったくなっているのだ。
女の子の背中が、じかに僕の体に吸いついている。僕に完全に寄りかかっているため、スベスベの肌触りがぴったり張りついているのだ。彼女の腰から臀部にかけて、そそり立ったペニスに張りついていた。その感触と柔らかさ、何より彼女の髪の香りが、そこから醸し出される若い娘の淫気が、ペニスからカウパーをほとばしらせていたのだ。
彼女が小刻みに快感に震えるたびに、その振動が僕のペニスに襲い掛かってきている。このままでは危ない。いつかは自制が利かなくなって、彼女の体で欲望を満たしてしまいかねない。僕はこの状況から脱出しようとして責める手を離し、浴槽から上がろうと体を持ち上げ始めた。
しかし女の子がぐいぐい背中を押しつけてきていて、前かがみになれず、体を持ち上げられない。無理に彼女の上半身を倒して、立ち上がろうとしたら、美少女はお尻を持ち上げて、柔らかい臀部の肉をペニスに押しつけてきた。臀部のワレメの間にホットドックされ、のしかかるお尻に僕は再び浴槽に腰を落としてしまった。
それでも女学生の攻撃は止まらない。ペニスを挟みこんだまま、上下左右に腰を蠢かせ、ぐりぐり女体を押しつけ続ける。淫気に毒された僕は自制が利かなくなり、後ろから女の子のおっぱいを揉みしだきながら、彼女の吸いつくようなあったかいお尻で精液を搾り出されるのだった。
次の部屋もお風呂だった。どう入っても相手に有利に戦闘が進んでしまう。湯船に入るのは危険だ。やはり彼女を外に誘い出して自由が利く体勢で戦った方がいいだろう。僕はあえて湯船に入らず、外で立ち尽くし誘い出す作戦に出た。
すると体を桜色に染めた幼児体型の娘が湯船から出てきた。淫気も少ない今なら、そして何度も果てた後なら、彼女に勝てるかもしれない。
しかしその考えは甘かった。壁にかけてあった空気マットを床に敷くと、女の子はボディーソープを自分の全身に塗りたくり始めたのだ。しまった、にゅるにゅる効果で彼女の攻撃力が格段に上がってしまったぞ。
戦慄するももう遅く、申しわけ程度に膨らんだ乳房と小さめの乳首が、僕の上半身に張りついた。にゅるにゅるもち肌が僕の体を這い回り、そのかわいらしい太ももが僕の足の間で遊んでいる。その小さな手も僕の全身をかわいがっていた。このままでは立ち尽くしたまま射精してしまう。僕も両手で応戦したが、石鹸でよく滑る女体の感触が手のひらに吸いついて、こっちのダメージにばかりなるのだった。
肌をこすり合わせて間もなく、僕は頭の中が真っ白になりかける。彼女の体から発散されるフェロモンに打たれ、僕は一瞬朦朧としてしまったのだった。それが命取りだった。
気がつくと僕はマットの上に寝かされていた。その上をたくみに滑りまわる女体。平らな乳房も肉付きのいいおなかや腰周りも、ぷにっとした太ももも、僕の上半身や下半身をあちこちかわいがってくれている。彼女の動きを止めようとしがみついても、滑る石鹸のせいでするりと切り抜けられてしまう。そして執拗に、きめの細かい肌をこすりつけられ続けるのだ。
べりりっ! 女の子が離れてくれた。しかしそれは解放ではなく、トドメをさすためだった。爆発寸前になっているペニスに直接ソープを振り掛けると、泡だらけの小さな両手がものすごいスピードでペニスをしごき上げたのだ。
泡がますます爆発するように膨らむ。裏スジや尿道口を掻き分けてまで、丹念に男の器官を洗い続ける美少女の指先、陰毛でますます滑りよくあわ立つソープ、やさしく癒すような微笑を浮かべるかわいい童顔。玉袋やその奥まで滑りまわる手の甲。白濁液はもはや石鹸の白さの中にかき消されるのだった。
次の部屋に行く。考える時間はなかった。湯船に入っても一方的に抜かれ、外にいればソープテクニックで昇天させられる。どうしたらいいか分からずに立ち尽くしていると、背の高いおとなっぽい女性はマットを床にしいて石鹸を泡立て始めた。ソープが豊かな乳房にたっぷり降りかけられると、跪いてペニスを挟み込んだ。石鹸パイズリがにゅるんにゅるんとペニスをかわいがり続ける。
僕はまたしてもマットに寝かされ、執拗にパイズリ攻撃を受ける。すでに前の部屋で泡だらけになっていた僕は、全身を這い回る乳房に余計感じさせられる。僕はやさしく見下ろすお姉さんの体で爆発しそうになる。「くっそ!」何とか気を振り絞って僕はうつぶせになり、美女のソープ攻撃から逃れようとした。
しかしムダだった。女体は僕の背中も容赦なく這い回る。石鹸ですべりがよくなっていたので、マットの下に手を入れるのもたやすかった。うつぶせになったことで、かえって身動きが取れなくなり、僕は女性に半ばのしかかられた格好で、ペニスを掴まれる。彼女の右手がやわやわとペニスを揉みたてた。なまめかしい呼吸が耳元に吹きかけられる。僕は透明のビニールの上に精液を搾り出された。
とにかくこの石鹸を洗い落とさなくては。僕は部屋を出ずに湯船に浸かり、石鹸を洗い流した。シャワーも桶もない状態では、こうして洗い流すほかはなかった。
そこへあの妙に大人びた女学生も入ってくる。モタモタしているともう一ラウンドさせられるのだ。湯船の中で座位で結合させられた。湯船がばしゃばしゃいうほど激しく上下する大人の女性の動きに翻弄され、僕はまた高められた。
と、突然彼女の動きが止まった。やさしく僕を見つめる妖しい瞳が印象的だった。きゅううううっ!!「んああっ!」突然彼女の膣が強烈に絞まった。動かずにペニスを圧迫する柔らかい肉の壁が悶絶の一撃となった。同時に女性は、右手を後ろに回し、僕の玉袋をしつこく揉み続ける。体の奥から快感が込み上げてくる。ぬるい湯が熱く感じられた。僕はぶるるッと震えると激しく脈打った。
次の部屋はお風呂場ではなかった。その前の更衣室だった。小さなロッカーがあり、天井から扇風機が回っている。かごの中に新しいバスタオルが用意されていた。これで体を拭くということか。ということは、お風呂ステージはここでおしまいということだな。僕は体を拭いて、着替えを探した。…そうだ、着替えなんて気の利くものはないんだっけ。しばらく全裸で行動するのだった。とにかく体を乾かして次のステージに行こう。
かちゃ。ドアには鍵がかかっている。「あれ…?」先に進めない…。まさか、この部屋もセックスバトルをするのか。それにしても…女の子の姿は見当たらないな。どうなっているんだろう。
かごの中に小さなケースがあるのを見つけた。開けてみると、中に錠剤3粒が入っていた。いかにも怪しい薬だ。回復剤だと思って飲んだら催淫剤だという場合だって考えられるよな。
「!」突然錠剤が宙に浮いた。ひとりでに空を飛ぶ白く小さな薬。錠剤は僕の口めがけてものすごい勢いで飛んできた。「ムグッ!」あっけに取られていた僕は、突然の出来事に対処できず、空飛ぶ薬を、勢いで飲み込んでしまったのだ。吐き出す余裕もなく、体内に入り込んでしまった。
こんな展開だと間違いなく催淫剤か何かだ。僕は戦慄を覚えた。体の奥が熱くなってくる。もはやこれまでかと思ったが、体に力がみなぎってきていた。ひたすら射精し続けたはずの体に、精力が戻ってきた。これは…やっぱり回復剤だったのか。だったら強制的に飲ませなくったっていいのに。自分から飲むっての。
かちゃり。ドアの鍵がひとりでに開いた。この部屋で薬を飲まないと開かない仕掛けだったのか。とにかく、先を急ごう。次の部屋では誰が待っているのか…
僕は次の部屋に入った。部屋に入ると自動的にドアが閉まって戻れなくなった。真っ暗だ。浴場ステージから更衣室まで灯りがついていたから、また闇に戻ると目が慣れるのに時間がかかる。そろそろ光る娘が現れるはず…!?
「!」思ったよりこの部屋は狭い。さっきまでの半分もないぞ。手探りするとすぐに壁に突き当たった。
ガクン! 大きな音がしたかと思うと、部屋全体が揺れ始めた。自分の体が軽くなる。このゆれ方は…まちがいない、エレベーターだ。大き目のエレベーターだったんだ。そして体重の変化から、部屋が下に降りているのが分かった。ガゴン! エレベーターが止まった。そして明かりがついた。
「むっ…?」ドアはいつまで経っても自動では開かなかった。その代わりに操作パネルの下に奇妙なものがついていた。それは女の腰から下の部分だった。パネルの下部分に、小さなお尻、すらりと伸びた形のよい足があり、腰から上は折り曲げられて壁とつながっていた。まるで壁から下半身が生えて二本足で立っている状態だ。
馬のような格好で動かず立ち尽くす下半身。もちろんオンナもついている。スベスベのお尻をさすってやると、エレベーター全体から悩ましい女の声がかすかにこだまする。わかったぞ、このエレベーター全体が一人の女なんだ。そして彼女の感じるところは、突き出た女体部分。これも勝負の一環というわけか。挿入して、こちらがイクか相手をイカセないと扉が開かない仕組みになっているに違いない。
僕は先に進む必要がある。理由は分からないがここにいつまでも閉じ込められているわけにも行かないんだ。僕はエレベーターとバックで結合した。
「んああああん! んああああん!」エレベーター全体にいやらしい声が響き渡る。同時に女の腰は悩ましげに震えながら上下左右に激しく動き始めた。「うああ…ダメっ!」僕は思わず腰を引いて逃れようとした。オンナは強烈な締めつけで、モゴモゴ蠢いては快感をむさぼった。それでいて妖しく上下左右に動いてペニスを激しく揉みしだいてきたのだ。それだけじゃない。入れた瞬間強烈なバイブが股間から全身に広がったのである。回復したばかりだが、これではあっという間に出してしまう。体勢を取り直して、指攻撃で相手を相当高めてから本番に入ったほうがよさそうだ。そう思って腰を引いたのだ。
ぼよん!「うゎ!!」僕のお尻に柔らかいものがぶつかってきた。”それ”は僕の臀部に張りついてぐいぐい押してくる。その勢いで僕の腰は再び突き上げられ、あっという間に根元までずっぽり、エレベーターのオンナに納まってしまった。
驚いて後ろを見る。さらに驚かされた。反対側の壁から、若い女のお尻が飛び出してきていた。梵天のように、壁から突き出た鉄パイプの先に柔らかいお尻がついており、その臀部が僕のお尻をぐいぐい押し、またスリスリとこすりつけてきていたのだ。
「あひっ!」僕のお尻に張りついた「お知り合い」臀部は、グリングリンと僕の尻を押しながらこねくり回す。下から持ち上げるような巧みな動きと、どこまでもつぶれていくような柔らかさで、僕は感じながら腰を動かす羽目に陥った。後ろの臀部に突き動かされ、僕の腰が勝手に動いている。
それでいて、前方のバック挿入はあまりにも甘美だった。後ろのお尻とは違う動きで、なまめかしくペニスをむさぼりながら、執拗にバイブしている。なまの肉の感触がバイブしている倒錯に、僕はいっぺんに参ってしまった。僕は前後を挟まれたまま、促されるままに快感にさらされるのだった。
僕の腰がまるで二人の女のお尻に包まれるような状態だった。僕は上半身を前に倒して快感に耐え続けていたが、そんな男の思いなどお構いなしに、柔らかくムニムニ僕の腰を揉み続ける前後の肉の塊。
べちょっ! 玉袋と会陰に冷たい感触が走った。粘着質のシリコンのような物質が僕の股の間に張りついたんだ。”それ”はぐにぐに蠢いて体の奥にたまっている体液を押し出そうとしていた。またそれは、ブルブルと震えて前立腺に届く刺激を送り込んできた。「あううっ!」僕は情けない声を出してエレベーターのオンナに精液を放出した。
それでもエレベーターは僕を解放してくれなかった。同じ調子で蠢き続けるバックスタイル、グリグリお知り合い攻撃を続ける後ろの鉄パイプ。耐震ゴムのような粘着質の膜も相変わらず僕の敏感なところを愛撫し続けている。
「ああっ!やめ…」僕はのけぞり、頭を抱えて快感に耐えようとしたが、それに答えるかのように、オンナから大量の愛液があふれ出し、僕の感度をさらに高めるのだった。リズミカルに左右する女の腰に翻弄され、僕はそのまま二発目を発射する。
まだまだ女の攻撃は収まらない。それどころかリズミカルな動きがますますスピードを上げる。は、話が…違う…! どっちかが果てたら開くのではなかったのか!
いや、そんな保証は最初からなかったんだ。僕が勝手に勘違いをしていたということか。エレベーター内に充満する淫気のせいで、僕は疲れることなく、たえず急ピッチで玉袋に精子を生産する。ま、まずい…このままでは延々とこの密室で射精させられてしまう。かといって挿入から逃れようとしても後ろの臀部がぐいぐい押しつけている。
そ、そうだ! 後ろに逃れようとするからいけないんだ。横という手があった。射精寸前に追い詰められた僕は、横の壁に手をつき、思いっきり力を入れながらすばやく実を横にそらした。すると、前後に力強く押していたこともあって、僕の体はあっさりとはずれ、横に転がった。ぱあん!と肌と肌が激しくぶつかる音がした。バックで激しく突くとこんな音がする。見ると、前後に僕を挟んでいたお尻がぶつかったのだった。
まだ僕は解放されていなかった。股間に張りついたぷにぷにの膜が残っている。バイブしながら玉袋や会陰を責める厚い膜をはがした。すると透明の膜に赤い文字が浮かび上がった。「わたしで抜いておいた方が身のためよ」
操作パネルを見る。今まで消えていた「開」のランプがついている。たぶんこれを押せば外に出られるんだな。僕は誘惑する膜をかなぐり捨て、迷わずボタンを押した。このシートをペニスに巻けば心地よく張りつき、締めつけながらバイブするだろう。しかしここまで抜かれまくっていて、さらに自分から抜く気にはなれなかった。手に持っていると淫気のせいで誘惑に屈しそうなので、さっさと捨ててドアを開いたのだった。
ドアがゆっくりと開き始める。明るい光が隙間からどんどん広がっていった。やっと出口にたどり着いたのかな。光はそんな期待を僕に与えた。
その期待は、ドアが開いた瞬間に飛び込んできた、大勢の女の子たちの黄色い歓声があっさりと打ち砕くのだった。
「さあ選手入場です!」「きゃあああああっ!」「よーむいんさーん!」「がんば〜!!」会場全体に黄色い歓声がいっせいに湧き上がる。僕は突然のまぶしさに一瞬目を閉じ、この奇妙な大勢の歓声だけを聞いた。
目が慣れて視界が開けたとき、状況を飲み込むことができた。しかしそれでも、自分が置かれている立場など、詳細はまったく分からなかった。ただ、元気な女の子たちの歓声と、だだっ広い会場があるということだけが理解できた。つまり奇妙なところに投げ出された格好だ。
僕は広い会場の通路に立っていた。設けられた観客席には、全校の女学生が隙間なく座っており、全員が僕を見て歓声をあげている。会場は過剰なほどにライトアップされており、正面には巨大なスクリーンまであった。そして、マイクを手に持って何かをしゃべっている女子学生がいて、場の雰囲気をいやがおうにも盛り上げている。
通路前方には…なぜかプロレスのリングがある。そう、会場はまさに格闘技場の造りそのものだったのだ。「さあリングに上がってください!」レースクイーンの格好をし、マイクを握っている元気な巨乳の女の子が促す。僕は女の子たちに圧倒されて後ずさりした。ここには男は僕だけ。何をされるか分からなかった。しかし、後ろの扉は硬く閉まっており、もはや開けること叶わなかった。どうやらこのナイスバディの司会に従うしかなさそうだ。
僕はしぶしぶ歩き、警戒しながらリングに上がった。全員が中央に釘づけになる。一体何が始まるというのだ。
「それではあらためてご紹介〜! 男性代表、用務員さん!」ここでキャーとひときわ大きく歓声が上がる。「…彼ははたして、自分の運命を切り開くことができるのか!? 時間無制限三本勝負、五人抜きバトル大会の始まりでーーすっっ!」「きゃあああああっ」「がんばれー!」
なっ…、一体何を言っているのだ? 僕はいまさらながら、全裸を女学生たちにさらすのが恥ずかしくなり、同時にこれから始まることがろくなものでないことを直観して、おののいた。
「それではルールを説明します! 用務員さんはこれから、5人の代表とバトルしていただきます。もちろんプロレスではないです! いかせ合い三本勝負! 三ターンのうち二回イかせた方が勝ちです! お互いの技と耐久力で、白熱のセックスバトル! 同じ相手と三回交わる戦いでーす!」「きゃああっ」…なんてこった。最悪の展開だ。
「ちなみに女性陣は5人用意してますが、あくまで戦闘は一対一です。一人相手に3回戦い、その内2回イッたほうの負けとなります。わずかな休憩を除いて、ほぼノンストップで5人と戦い、用務員さんが三勝したら勝ち。女性代表が三勝したら用務員さんの負けです。いいですね?」
どっちみち逃げ場はなかった。あくまで抵抗すれば”観客”たちが何をしでかすかわからない。ここにいる女学生全員を相手するくらいなら、そのうちの5人とさっさとやってしまったほうがいいかもしれない。それに連続で戦うということは、射精した後はこっちが有利になる。イキにくいからね。それに…ここにくるまでに、個室で女の子たちを相手にしていたのを思い出していた。彼女たちとの戦いは、この本番リング勝負のための練習だったんだ。すでにここにくるまでに、しこたま射精してしまっているから、防御力はナカナカのものだった。
「ちなみに、用務員さんが勝ち抜いた場合、”吐く週”残り日数は安らかな眠りを約束しますー!」
…。それはかなりいい条件だ。この儀礼週間が始まってからというもの、僕はふしだらの連続だった。肉体的にきついわけではないにしても、壊れていく自分が怖く、奇妙な展開に戦慄していたところだ。ここでストップすれば、もう一度きちんと仕事に復帰できると思う。
「ただし、用務員さんが負けた場合、残り日数をすべてこの療で過ごしていただきます。また、万一…くすっ、万一、用務員さんが全敗した場合は『ゆめのとびら』決定でーーすっ!」その瞬間、ひときわ大きな歓声が会場に響き渡った。それで彼女たちの期待するところが理解できた。それにしても、『ゆめのとびら』ってなんだ? 「ゆめのとびらの中身は…なってみてのお楽しみ♪」
大体ルールは飲み込めた。このリングの上でこれからセックスバトルを一対一で行う。集団逆レイプにならないだけましだった。三回ターンでそのうち二回イかせれば勝ち、二回射精すると負けになる。この勝負を五人連続で行うんだ。全体のうちの勝ちの数が3を超えれば僕は解放される。これまで散々抜かれ、修行してきたんだ。しかも男は出してしまえば、一定時間ほぼ無敵状態だし、連続でイキ続けることになっても、その分、次の戦いは相当有利に進められる。勝てるかもしれない。やってみる価値はありそうだ。
「なお、暴力は禁止です。用務員さんには防御のためのレスリングパンツをご用意いたします…脱ぐ脱がされるも自由ですけどね。」見るとリングの片隅に黒いパンツが置いてある。これを穿くと本当にレスラーになったような気分になった。「戦闘はあくまでリング上です。場外乱闘はだめですよー。もちろん逃げるなんてもってのほかです。逃げようとしたら…アリーナ席の観客が”参加”できますのでご注意くださいね☆」…つまり逃げようとリングを降りたら、すぐ近くの女学生たちによってたかって抜かれてしまうというわけか。負け決定だな。リングからは降りられないということだ。
「それでは! たいへん長らくお待たせいたしました! 女性代表の入場です。まずは一年生代表、一年生ながらすでに期待のエースとなっています! ツインテールの清純派美少女、あやのちゃんでーす!」声援が大きくなる。
リングに一人の女の子が上がってきた。別の学校の制服だろうか、紺色のブレザーを身につけたかわいい娘だった。「よろしくお願いしますー。」女の子はぺこりと頭を下げた。「あ…どうも、よろしく…」僕も釣られてぺこぺこしてしまった。
「さあ、”性器の大勝負”が始まります! 一体勝つのはどちらか! これより第一回戦をはじめま〜〜〜〜す!」会場全体から熱い声援が飛び交う。僕は大勢の女の子たちが見ているなかで誰かとセックスするのか…そう思うと興奮が頭をもたげてきた。
いや、だめだ、周囲の娘の香りにほだされては、これからの戦いに勝てない。精神を集中させるんだ。ここにはリングしかなく、いるのは目の前の娘ただ一人だ。そう思って一心不乱に戦うしかない。
カーン! ゴングが鳴った。そのとたん会場全体に響き渡る声のトーンが落ち、やがて、ときおり投げつけられる声援を除いては、静かになった。観戦に専念して、僕が性交する様子をその目に焼きつけておこうとしているのだろうか。
清純美少女が微笑みながら近づいてくる。幼い感じの制服…どこかで見たような懐かしい感じを含んだ、スカートの長いブレザーが清楚だった。が、魅了されたら負けだ。僕は心を鬼にして、さっきの修行の成果を出し切ることに専念した。
美少女は僕の股間に手を伸ばし、ペニスに触れようとした。が、とっさにこれをよける。僕はさっき出しつくしたおかげで、ペニスが萎えたままだ。きっと彼女はペニスを立たせ、パンツを剥ぎ取り、攻撃に及ぶつもりなのだろう。どっちも御免こうむりたい。まずは相手の様子を見て、攻略法を探し出すんだ。そのために時間稼ぎをしないと。
すると、近くでブレザー美少女が囁いた。「用務員さん、あのね…。この制服、私が中学生のころ着てたやつなんだよ…。」「げっ…!」ばいーん! 抑えていたペニスが一気に膨張しきってしまった。「あれから体が変わってないから、今もあるこの制服、まだ着れるんだよ。…似合います?」
彼女の清純の秘密がこの制服にあったのだ。誘惑に屈するまいとがんばってきたが、彼女の一言であっさりと打ち崩されてしまった。とたんにペニスが苦しくなる。パンツの膨張率が悪く、勃起するとペニスを激しく締めつけて痛みを伴うのだった。つまり勃ってしまった時点で裸にならざるをえないのだった。「イテテ…」「今楽にしてあげるね。」
僕と女の子の手でパンツが脱がされてしまう。ペニスが露出されると、会場のあちこちから「わぁ」という感嘆の声が漏れ、きれいなハーモニーになってリング周囲を渦巻きはじめた。僕は彼女たちを無視することができなくなった。「くすくすっ。みんなが用務員さんの体を見てるのよ。ものすごい人数だよ? みんなあなたがイクのを楽しみにしてるの。さあ、私の体で気持ちよくなってっ!」
迫りくる萌え制服の女学生。僕は思わず後ずさった。だめだ、このまま相手のペースに身を任せていては勝てない。何とか勝機を掴まないと。
やはり反撃しかない。攻撃は最大の防御。僕は両手を伸ばしてブレザーを膨らませる胸を生地越しに激しく揉みたてた! 「…ふふふふっ。だめですよー。そんな程度じゃあ、私にダメージは与えられないです。お忘れかしら? 私が『一年生代表』ってこと。同学年の中から選ばれた選手なのよ!」
そう言うと彼女は、逆にかわいらしい両手を伸ばしてペニスを両手で包み込むように掴んでしまった。「あ…あう…」やわらかい。女性特有の手の感触というだけではない。その中からもさらにえりすぐられた極上の肌触りというべきだ。ペニスを包み込む甘美な手のひらはきめ細かくむっちりと覆ってくれていて、やさしく締めつけている。
今まで修行してきたのに、ここにくるまでに搾られまくったのに、まるでそれがなかったかのように、それどころか性に未熟な少年が女性に包まれたときのように、僕は握られただけで感じまくってしまった。彼女の手がそれほどまでにしなやかでやわらかく、また観客たちの黄色い声と視線に気おされて、僕は弱体化させられているのだった。
「あッ、だめえっ」僕は思わず横に逃げた。「ダメ超人みたいに逃げてばかりじゃあ、この勝負は負けですぅ!」ブレザー娘は逃げる僕にいきなり飛びついてきた。「あーーっと、用務員さんついに捕まったぁぁ!」司会のアサクラさまがマイクに向かって叫ぶ。あやのちゃんは、仰向けに倒れこんだ僕の腰の横あたりにすかさず身を寄せて正座し、ふたたびペニスを右手で握り締めた。
「うぁっ!」電撃のような快感が全身を駆け巡る。頭と肩を持ち上げ、自分の股間を見ると、あやのちゃんがぎこちない手つきでペニスを一心不乱にしごき上げていた。だがその不慣れな動きがかえって新鮮な快感となって全身に襲い掛かる。スムーズな動きはリズミカルに一定のダメージを送り込んでくるが、ぎこちない動きはメリハリがついて、時に大きなダメージの塊となって変則的に僕をさいなむのだった。彼女はそれを狙って、わざと素人のような動きをしたのだった。またそれが彼女の清楚なイメージを増幅させる効果があった。
「んしょ、んしょ…気持ちいーい? 一分間耐え切れたら解放してあげる。」「うっく…あ…はっ…」身を起こして早く脱出しなければと力を入れてあせるけれども、ブレザー娘の特殊な手の動きが、乱高下する快感の波となって押し寄せていて、そのつど僕を脱力させていた。「あーっと、あやのちゃんの秘技、脱力手コキだああっ! 用務員さんピンチ! 脱出できるのかぁ!?」スムーズな動きではできない、計算されたぎこちなさだからこそ、こんな技ができるのだった。シンプルでありながら、十二分に男を感じさせる手技に、僕はなすすべもなかった。
こうなったら一分耐え抜くしかない。やわらかい手がペニスを包み込んで、軽い力でしごき続ける。お尻の奥がきゅんと疼いた。まずい、体が射精の準備に入り始めている。押さえなくては。
「あと30秒だよー。じゃあ、こんなことしちゃう。」彼女は親指と人差し指、中指だけで、亀頭部分をつまみ、二本の指でカリ首をこするようにしてコショコショと軽いタッチで上下にくすぐってきた! 「んああっ!」僕は思わずのけぞる。しなやかな指先の感触がスベスベと軽く、すばやくこすれて行くだけで、僕は大ダメージを受けた。射精感が込み上げる。
「んふふ。力技で強く締めつけたり激しく動いたりするだけが、ファイトじゃあないってこと教えてあげる。こんな風に軽い力だけでも、感じるツボを的確に刺激してあげれば男のひとは悦ぶのよ。私は軽いタッチの技を極めた選手…代表になれるだけの実力があるでしょ?」「くううぅ…」
「あと10秒ね。」ついにあやのちゃんの細い左手指先が玉袋を軽くこすりあげた! 四本の指をばらばらに動かして、決して力を込めず、くすぐるように玉袋をかわいがる絶妙な攻撃! 突然体の奥がくすぐったくなり、僕は痙攣したまま彼女に身を任せた。
「はうっく…」ぴゅるっ。結局あと2、3秒のところで、清純美少女の手コキに果ててしまった。ただ握り締めてすばやくこするだけではない、ポイントを押さえた絶妙な攻撃の前に、僕はなすすべがなかった。握られただけで僕の体の動きまでコントロールしてしまう…前の個室で戦った女学生たちとは比べ物にならない実力の持ち主だった。
「あーーーっと! 早くも用務員さん射精だー!」カンカンカンカンカンカン! ゴングが鳴る。大歓声が会場を埋め尽くした。「第一戦、第一ラウンドは女性サイドに軍配が上がりました。さあ、三本勝負です、このまま第二ラウンドがスタートします!」
カーン! 二度目のスタートゴングが鳴った。また歓声がフェードアウトする。体勢を立て直した僕は彼女から離れてファイティングポーズを取った。たしかに今の技はかなり高度だったが、出したばかりなら簡単には二度撃ちにはなるまい。性欲がぶり返さない今がチャンスだ。
するり…。あやのちゃんがブレザーを脱いだ。制服がリングに落ちると、彼女は純白のパンツ一枚だけの姿になった。清楚なツインテールとあどけない顔立ち、貧乳、純白で大き目の変哲ない下着、僕を興奮させる材料はすべてそろっていた。やはり一年生代表だけあって、どんな格好がいいか心得てやがる。
ここは…積極的に責めてあの真っ白な肌に触れるほうがかえって危険だな。抱き締めてしまって鍛え抜かれた肌触りに我を忘れたらおしまいだ。ここはむしろ、相手が襲ってきたときにタックルで押し倒してカウンター攻撃がベストだろう。僕は身構えた。
僕以上に訓練し、百戦錬磨の自信がある美少女がゆっくり歩いてきた。なるほど、セックスバトルなら必ずしも勢いに乗る必要はないんだっけ。相手は相当落ち着いてやがる。が、こっちにも考えはあるんだ。もう少し近づいたらタックルだ。僕は身を低くした。
「…そんな目でそんな格好されちゃ、すぐ相手に伝わっちゃいますよ?」女の子はにっこり微笑むと、すばやく身をかがめ、逆にタックル攻撃を仕掛けてきた。僕がアクションを取る前に、彼女の方が早く、そして低く僕の足に突っこんできたのだった。僕の膝を抱えるように突っ込んできたので、バランスを失って後ろにひっくり返りそうになる。が、背後のロープに阻まれて倒れることさえできなかった。
相手は一瞬前までタックルするそぶりをまったく見せていなかった。だから僕のほうが後手に回ってしまい、まんまと敵の作戦を許してしまったのだ。これに対してこっちはといえば、はじめから闘志ギラギラ、腰を落として『今にもタックルするぞ』という意志が満々だった。当然こっちの次の行動は相手に読まれてしまう。それで彼女は先手を打って僕を先に突き飛ばそうとしたわけだ。
「あーっと用務員さんロープに追いやられた! いきなりピンチだー! さっきに続いてまたもや瞬殺の予感ですが、解説のターザン濱子さん、どうでしょうねえ?」「んー、一見あやの選手の実力が相当上だから用務員さんがあっという間に第一ラウンド敗退、第二ラウンドでもいきなり押されているように見えますけどねえ。でも実際はそれだけの問題じゃなくて、用務員さんがこういう戦闘の基本をわきまえてないから、あっさり倒されたんでしょう。この調子じゃあまたあっという間に用務員さんの負けですな、こりゃ。」…なんか司会の横にヘンなメガネっ娘が増えてる。いまどき珍しい厚いレンズだ。…いや、今はこっちの戦闘に集中しなくちゃ。
あやのちゃんは跪き、ロープを背にもたれかかっている僕のペニスを口に含んだ。「あっふ…」くむっくむっと小さな口がいきなり猛スピードで半立ちのペニスをこすりあげた! うねる舌が裏スジを撫で回し、出したばかりの僕をふたたび快感の渦にさらす。萎えたペニスが自力で空をあおぐまでになったとき、彼女は手を離し、両手で僕の臀部を掴んだ。僕のお尻を揉みながら、ぐいっと自分のほうに引き寄せると、彼女の方へ突き出されたペニスがいっそう奥深くまで娘の口に吸い込まれてしまう。
「あッ、…やッ…」僕は思わずあやのちゃんの頭を捕まえ、フェラの動きを止めようとしたが、小さな頭はますますスピードを上げる一方だ。快感ダメージが一気に強くなる。三本のロープが、僕の背中によってしなやかに後方に伸び、僕の上半身を支えてくれている。が、そのかわりに身動きが取れなくなっていた。僕の体は大きく後ろにのけぞる格好になっており、二本の足で支えながらやっと立っている状態だ。脱出するためには一度上体を起こさなければならないが、後ろに倒れたまま安定している体勢では、うまく力が入らず、起き上がれない。ましてあやのちゃんが僕の腰をぐいぐい前方に引き寄せながら怒涛の快感攻撃をくりだして脱力を誘っているのだ。
まずい、このままだとまたさっきと同じ一方的な攻撃にさらされ、ほどなく敗北のゴングを鳴らさせてしまうぞ。なんとかしなくちゃ。さっきまでの修行を思い出すんだ…快感に耐え、状況を分析して勝機を掴むしかない。ああ、でも…。修行といってもほとんど敗北続きだったではないか。いまさらながらエレベーター女の言葉が突き刺さる。「わたしで抜いておいた方が身のためよ」…そう、もっと出しておけば、枯渇したペニスはあやのとのバトルを相当有利にしたはずなのだった。
一度出したペニスは、なかなか次の射精感をもたらしはしない。体の奥を貫く疲労感が先立ち―おそらくは精子の生産が間に合っていないから疲れるのだろう―、次の射精まで時間がかかる。それだけこちらがイクまでの時間を長引かせ、戦闘を有利にできる。本当ならとっくに発射していたところだが、僕は一方的に彼女の攻撃を受けながらも、まだ持ちこたえていた。
といっても萎えたペニスは、そのぷるぷるの唇で、すでに強制的に立たされてしまっている。このままでは二度目の射精も時間の問題だった。口腔がしきりに吸引運動を始め、舌が自在に動き回り始める。仕上げのバキュームが始まってるんだ。これで瞬殺ではいくらなんでも格好がつかない。えいっ!
起き上がることができないのなら、横に逃げるしかない。僕は右手でロープを掴み、腕の力で上半身を右によじった。左手が右手のすぐそばにくる。左手もロープを掴んで、今度は全身の力で体をよじった。
ちゅぽっ。勢いでペニスが口から飛び出す。腰を落とすようにして、ロープの戻る力も利用し、僕は彼女にお尻を向けて体勢を立て直した。何とか脱出に成功したぞ。
今度は僕の反撃だ。跪いているあやのちゃんの後ろに回り、そんきょ(足の裏だけ地面につけて中腰になる体勢)で彼女の背中を抱き締めた。そのまま手を乳房に伸ばすと、かわいいふくらみをさするようにして揉んであげた。この体勢なら何かされたときにすぐ立ち上がることができるはずだ。しりもちをついてしまえばいつまたマウントポジションを取られるか分からないからね。
彼女は抵抗せず、体の力を抜いて僕の攻撃を受けている。ときおり上半身を軽く捩じらせて呼吸を荒くした。どうやら効いているらしい。よし、この調子で後ろから攻撃を続け、高めたところで挿入に持ち込めば勝てるかもしれない。
「んー…ありがとう、けっこういい気持ちだったよー。…でもね、やっぱり用務員さんの負けなんです。」「…え?」「さっきの個室でちょっと訓練しただけだと、やっぱりうまく行かないみたいですね。攻撃が普通だもの。」「なっ…」あやのちゃんは僕のプライドを極力傷つけないように言葉を選びながら、僕が素人丸出しなのを指摘した。
「…あなたが勝てない一番の理由は、”必殺技”を持っていないことですね。Mグラビティみたいな。フェイバリットなしじゃあ、リングでの戦いはきついですよ。」「うっ…!」図星だった。どっと冷や汗が出る。
「うりゃ。」いきなりあやのちゃんは背中で僕の体を押した。「!」そのとたん僕の体はコロンとあっさり後ろに倒れてしまった。この体勢はちょっと力を加えるだけでバランスを崩し、倒れてしまうのだった。気づかなかった。くるりと体をこちらに向けた彼女は僕のふともも後ろ側を両手で持ち上げてしまった。「セックス格闘技の基本は、攻撃テクニックと耐久力はもちろん、臨機応変な身のこなし、つまり柔軟な体術にある。その訓練ができていなければ簡単に組み伏せられてしまう…たとえ女の力でも、ポイントを押さえれば相手を動けなくすることができる。もっと体勢の勉強をすることね。…もう遅いけど。」
あやのちゃんはしりもちをついて両足を投げ出し、体を僕にぐいぐい押しつける。両手で僕の足を持ち上げると、僕の体はあっさりと持ち上げられ、いわゆるちんぐり返しの体勢、足をさかさまに後ろ肩がリングにつく体勢になってしまった。その後ろにぴったりとあやのちゃんが張りつく格好になった。しなやかな手が僕のおなかに回る。女の子に上下さかさまにされたのは、生まれて初めてだった。
「むぐっ…」僕は足をばたつかせて逃れようとしたが、彼女のふくらはぎが僕の脇に滑り込み、腕を固める。そして両手で僕のおなかを抱き締めて固め、体全体で僕の腰を抱き寄せるようにして安定させる。こうすることで、僕は身動きが取れなくなるのだ。
「私の得意技は”軽いタッチ”なのはさっき見せてあげたから、今度は必殺技を見せてあげますー。」「…う…ふわ…」僕は股間に生暖かい吐息を感じた。彼女の顔の前には僕のお尻の穴が無防備に投げ出されている。
「…!」次の瞬間言葉を失った。「あーーっと、あやの選手の必殺技、『あやちゃんスペシャル』だあああっ! 見事に決まっています! 用務員さん気持ちよさそうに両足を痙攣させて伸ばしてます! これは効いているぞーッ!」
彼女の舌が僕のお尻の穴をくりゅくりゅとくすぐったく舐めまわしている! 「あ…あひっ!」僕は腰を捩じらせて体の奥にねじ込まれる快感の波に打ち震えるしかなかった。ペニスからどんどんカウパーが染み出していく。
ぬめった柔らかい舌は容赦なくお尻の穴にねじ込まれては蠢き、次の瞬間には穴の周辺をすばやくあちこち舐めまわしてくれた。僕は快感に大ダメージを受けるたびに痙攣し、足をばたつかせるしかできなかった。
「んふふっ…この必殺技の恐ろしさはまだ現れてないですよ。そのうち分かりますけどね。」彼女はふたたび僕のお尻を重点的に責めた。僕が腰をくねらせるたびに彼女のきめの細かい肌触りを背中や腰に感じさせられた。
「あ、あううっ…あああ〜…」体の奥がキュ〜〜ンと疼く。アナルにさざなみのように加え続けられるくすぐったい快感が電流のように全身を駆け巡り、ペニスの奥を激しく疼かせ、同時に精子を体内で強制生産させているのだ。「そろそろこの技の怖さが分かってきたみたいね。」「うああ〜」
ジンジンと全身が激しく疼く。どんなにくすぐったくても逃れること叶わず、快感が強烈に襲ってきても、身動きが取れないでダイレクトにダメージを受け続けるしかない状態だ。しかも彼女の手は僕のおなかに回り、彼女のふくらはぎは僕の手に回っている。つまり、僕の顔面に亀頭を向けて快感に蠢いているペニスを触ってくれる手はどこにもないということだ。自分の足で挟もうとしても、ペニスも足の動きに合わせて下に動いてしまうので届かない。そうやって足を下ろせば息苦しくなり、そしてアナルをますますあやのに突き出すことになるのだ。
「くすっ。気持ちいいのにイクことができない苦しみ。楽しんでいただけてるかしら? これがあやちゃんスペシャルの恐ろしいところよ。どんなに前立腺が疼いて精子が溜め込まれようとも、私はおちんちんには指一本触れない。ついに疼きに耐え切れなくなった相手選手は、みずから負けを認めて射精を懇願するようになるの。この体勢に持ち込んで負けたことはないです。さあ、もっといっぱい舐めていじめてあげるッ!」
ぐりゅりゅりゅりゅっ! 女の子の舌が跳ねるように激しく僕のお尻を舐めまくった! 「あひいいっ! も、もう…」「あら。ギブアップする気? あとがないですよ?」そう、僕は一度彼女に射精している。ここでギブアップすれば二敗となり、僕の負けが確定する。なんとしてもここで負けるわけには行かない。
僕は足を閉じ快感に抗った。が、足を閉じたところで彼女の舌から逃れることはできない。タテにしつこく舌をねめ回すことで、僕のお尻の穴から強烈な快感が送り込まれた。それなのにペニスへの刺激、あと一歩の刺激がないために、イクことができないでいる。僕は渾身の力で暴れ、このマウントポジションを脱出しようと試みた。しかし、足を前に倒しても僕の体がたたまれるだけでこれ以上動けないし、後ろに倒そうにも彼女の肢体がぐいっと押してきて元に戻されてしまう。左右にいくら足を振っても彼女の抱える腕が中央に戻してしまうのだった。頭を前方に滑らせて逃げようとしても彼女のふくらはぎがこれを許さなかった。
そうこうしているうちにもこちらの限界はとうに超えている。何度も出しているのに、今の射精欲には抗いがたかった。も、もうだめだ…
「ああっ、出させてください! 僕の負けですっ! 触ってくださいー!」ついに根負けして僕の情けない声が響いた。あちこちから観客の笑い声が聞こえる。「くすっ…。」あやのちゃんは右手でペニスをやさしくさするようにしごいた。スベスベのやわらかい手が小刻みにペニスをしごく。その動きは小さく、2センチも動かさない。力を決して入れず、鍛え抜かれた手のひらと指の動く感触だけで男を射精に導く強烈な武器だった。
「あううっ!」僕は顔を背けて射精した。自分のほおに汚い液が飛び散る。あやのちゃんの舌は深くアナルにねじ込まれていた。僕はブルブル震えて脈打ちのとろける快感に酔いしれてしまった。
カンカンカンカンカンカン! ここでゴングが鳴る。「あーっとやっぱりあやちゃんスペシャルには勝てなかった用務員さん。二度目の敗北を喫してしまいましたあ!」僕は屈辱的な仕方でリングに沈んだ。
「さあ、これで用務員さんの連続負け、第一戦は一年生代表、あやの選手の勝利となります。…が、もちろん三本勝負ですから、もう一ラウンド戦っていただきますよー。観客サービスです!」そ、そんな…負けが確定したのにまだ続けなくちゃいけないのか。
「第一戦終了後、用務員さんは回復薬で回復のあと、10分間の休憩となります。また、ボーナスポイントとして、連敗後でも、第三ラウンドで勝利したあかつきには、第二戦のときに一ポイント勝利したものとして計算いたしまーす! これで用務員さんにも損な話ではないはず。」…たしかに、考えようによっちゃ三回戦キッチリやったほうがいいかもしれないな。次の選手との戦いの前に休憩と回復があるということは、出しつくしたペニスも元に戻ってしまうということだ。今なら二回連続で出しているから、今度こそ射精せずに勝てるだろう。あやのちゃんに次勝てれば、そのあとの戦闘で勝利ポイントがつくんだから、得である。
僕はやる気になって立ち上がった。すかさずゴングが鳴る。と、何を思ったか清純娘はゴロンと僕に背中を向けて横になり、顔だけをこっちに向けた。「…今度は用務員さんから攻撃してください。ハンデで私はテクニックを封印してあげますー。」不敵な笑みが向けられる。だめだ、完全にナメられている。…まぁ、こんなに簡単に負け続けてしまえば、彼女がそんな態度になるのも無理はないか。自業自得だ。
それなら、逆にチャンスと考えればいい。ここでどんでん返しの勝利を掴んでしまえば、あとが有利になる。がんばり次第だ。
僕は彼女と同じ体勢で横になり、後ろから全身をさすってあげる。その手はスベスベの肢体を下に向かい、純白のパンティを脱がしにかかる。彼女は抵抗しなかった。それどころか僕の意向を汲み取って、半ば自分から脱いでしまった。そこだけ熟したオンナが白日のもとにさらされる。
僕はもう”初めて”じゃない。イキにくくなっているペニスで攻撃すれば、女性を十分悦ばせることができるはずだ。そう単純に考えた僕は、先ほどの女体愛撫で興奮して反り返ったペニスをあやのちゃんのオンナに突き刺した。彼女も呼応して腰を突き出し、挿入を手助けする。ついに僕たちは背側位で結合した。同時に彼女の足が横向きのまま開かれ、こちらが動きやすいように配慮してくれた。
あとは僕のがんばり次第だ。僕は右手で彼女の胸を激しく揉みたてながら、一心不乱に腰を突き上げ続けた。女の子のほうは積極的に動いて僕を責めることをせず、じっと僕の動きを受け入れていた。反撃する気がまったく起きないらしい。それなら一気に敵精力を削り、ナメたことを後悔させてやる。
ペニスは狭い肉の中でスムーズに出し入れされている。棒全体が柔らかい秘密兵器に包まれ、敏感なところを含めて全体がきつく刺激されている。肌の質感と同じ柔らかさでありながら、内臓のような、まったく別の機構を持っている膣が、ぐにぐに蠢きながらペニスを締めつけ続け、内部の微妙な突起が男の感じるポイントにしっかり張りついては滑っている。
彼女は両手に握りこぶしを作って顔をリングに伏せ、荒い呼吸をしてはときおり体を捩じらせ、ぴくんと反応させていた。たしかに僕の攻撃は効いている。彼女は快感を堪えようとじっと我慢している風だった。その間も決して彼女の方から腰を振ることなく、ただオンナのつむぎだす自然のカウンター攻撃だけが僕のダメージになっていた。
僕の呼吸もかなり荒くなってきた。二度射精しているために、体の奥に痛みが駆け抜け、それがオンナの快感を半減させていた。が、それでも、連続して締めつけながらペニスをこすりあげつつ受け入れている、甘美な生殖器官の感触は、徐々に徐々に僕の精力を削り取り、着実に追い詰めている。
僕の胸に貼りついた彼女のスベスベの背中も、僕が腰を突き上げるたびにお餅のように張りつく彼女の臀部も、僕の足の上に乗せられた彼女のふとももも、僕が動くたびに妖しくこすれて心地よい。
僕は彼女の乳房を揉みながら、ますます体重をかけていった。そしていよいよ激しく腰を大きく振って、オンナを悦ばせようとがんばりぬいた。しかし、こちらが激しく動けばそれだけオンナが強く締まり、ペニスを力強くそしてやわらかくしごいていくのだった。
だんだん限界が近づいてきた。が、それは相手も同じみたいだった。二人は声を押し殺して大きな吐息だけが快感を表現している。観客は固唾を飲んで、ことの成り行きを見つめ、司会でさえ、うるさいマイクに話しかけるのをやめた。まだか、まだイかないのか…。僕は汗を滴らせながら運動し続けた。もう何回ペニスが膣にしごかれたか分からない。いくらなんでも長時間しごき続ければ、しかもオンナにしごかれたとあっては、射精は免れないぞ。
「ああっ…くそっ…」体の奥がくすぐったくなる。射精寸前になったのを感じ、僕は一旦腰を止めた。「…抜いちゃダメよ、逃げたらこの勝負を放棄したと見るからね。最後までやって、もっと気持ちよくしてっ!」あやのちゃんが真剣な表情で僕を見る。彼女も快感を真面目に堪えているんだ。あるいは、もっと楽しみたいのかもしれない。とにかく、ここで引き抜いたらきっと彼女は怒って特殊なテクニックを駆使して僕を瞬殺してくるだろう。せっかくのチャンスを逃してはいけない。
それにしても、休もうと腰の動きを止めてもオンナの甘美な攻撃力は少ししか軽減されなかった。ぎゅっと締めつけ続ける肉が、イキそうになっているペニスをジワジワと高め続ける。体の奥から込み上げてくるくすぐったい「直前の感覚」は、秒を追うごとにどんどん大きくなっていく。だめだ、このままじっとしていても休めないし、それどころか一方的に高められてしまう。ここは賭けに出るしかない。
僕は全身の力をフル稼働させて思いっきり突きまくった。「あうっ…ん…」初めてあやのちゃんから悩ましい声が漏れた。あと一息だ…
「うっ!」急激に動いた分だけ、急激に込み上げる快感が強まった。その勢いはもはや自分の意志や力で止められる範囲を超えてしまっていた。僕は全身震え、女の子に強くしがみついた。そしてやっと生産された薄い精液を、彼女のオンナに放出してしまった。同時に強い快感が訪れ、多幸感に包まれる。が、その恍惚はまさに、中出しした自然の悦びであって、それに助けられての心地よさにすぎなかった。すぐに別の自然が全身を襲う。出しすぎによる股間の痛みが広がって、僕は苦悶の表情を浮かべた。
さっきまでは淫気の影響で体がおかしくなり、何度出しても元気なままだったが、公平な勝負ということなのだろう、この会場は淫気を完全に排出し、新鮮な空気に換気していた。しかしそのおかげで、やりすぎると普通に疲れるのだった。…あるいはここは非現実的な状態…この痛みさえ本物かどうか分からないが。
「…あーっと、用務員さん、あやの選手のおまんこでイッてしまった模様です!」事態を飲み込んだ司会がマイクに向かってしゃべった。「これで三本勝負はすべて用務員さんの負け、一年生代表、あやの選手の完全勝利です!」カンカンカンカンカンカンカンカンカンカン!! 第一戦終了を知らせるゴングがけたたましく響く。大歓声が会場全体に沸き起こった。
「気絶寸前まで私の体で遊んでくれてありがとうです。いっぱいがんばったけど、残念だったね。」あやのちゃんが立ち上がって僕をやさしく見下ろしてくれた。僕は出し尽くして力尽き、立ち上がることもできなかった。「そうね、次の戦いの前までには必殺技を何か考えといた方がいいですよ。あと、…もう少し女のアソコに耐性をつけとくべきね。」僕に有用なアドバイスをすると、勝者は喝采の中リングを降りていった。
「それでは、これより10分間の休憩に入ります。」レースクイーンコスチュームに身を包んだ背の高い美女たちが薬を持ってきてくれた。エレベーターに乗る前に飲んだのと同じ粒が5錠ある。僕は渡されるまますぐに飲み干した。するとみるみるうちに痛みが取れ、体が元気を取り戻していった。「そのまま10分もすれば完全回復しますよ。それまでこちらにじっとしていてください。」僕はリングを降り、用意された大きなソファに横になった。後ろ腰が痛かったのが徐々に薄れていく。
あやのちゃんの言うとおりだ。なにか必殺技を考えないと。でも10分しかないで、すごいものは編み出せない。それなら、今までの経験から女性が感じてきた、女性を感じさせることができたものを寄せ集めて試してみるしかなさそうだ。といっても、「これだ」というものは見つからない。直感的に、陰部への手の攻撃が有効そうだということがぼんやり見えているだけだった。
あっという間に10分が経った。「それでは男性代表、用務員さん、リングにおあがりください。」僕は立ち上がる。体はすっかり元通りになっていた。もちろん性欲も盛り返している。僕は無言でリングに上がる。リングは掃除され、新しいレスリングパンツも用意されていた。これをはいて心を静めた。もうさっきまでのような痴態は見せられない。第二戦が始まろうとしていた。
「それでは女性代表選手入場です!」きゃあああと観客が興奮する。「第二戦は二年生代表です。ひきつけるエキゾチック、自慢の足は万国共通の美しさ! ハーフの魅力はもちろん健在! 冷酷な搾精レディの異名は伊達じゃない! 二年生代表、マライアその人ここにありーーーッ!」大歓声が全体に響き渡る。
マライアと呼ばれた背の高い女性がリングに上がってきた。首から下をすっぽり覆うマントを身につけていた。その顔立ちはきりっと引き締まり、凛とした切れ長のお姉さんの雰囲気をむんむんさせていた。顔の色が薄黒く、ハーフであることがすぐに分かった。それだけにエキゾチックな美しさが際立つのだ。ほっそりした顔立ちに情熱的な唇がまぶしかった。
僕たちはリング上で向かい合って立っている。マライアがマントを取ると、黒いビキニ姿だった。さすがにスタイルがいい。出るところはしっかり出ているし、足の形も滑らかだ。こんな美女を相手に勝てるんだろうか。少し不安になってくる。
「さあ第二戦ラウンドワンの始まりでーす!」カーン! ゴングが鳴ると会場は静まり返った。マライアが近づいてくる。僕はもう逃げ腰をやめた。積極的に責めなければ勝機はつかめない。こちらからも歩いていく。パンツはあえて脱いだ。
お互いの手が届くところで立ち止まった。僕はさっきぼんやり頭に思い浮かべていた技を試してみることにした。右手を相手のパンツの奥に突っ込み、前方からクリめがけてさすりあげる。優しく力強くこすり続けた。そのとたんにマライアの頬が桜色に染まった。
彼女も右手でペニスを優しく包み込んで、ゆっくりしごき始める。やわらかい女手の感触がゾクゾクと甘美に全身を駆け巡った。僕は左手で相手のパンツを下ろす。絹のような薄い生地で、乱暴にあつかうと破れてしまいそうだった。マライアも片足を上げてパンツを床に落とすと、左手でブラ部分もはずしてしまった。お互いに裸になる。
今だ。僕は右手をさらに奥に滑らせ、オンナに指を入れて内部を優しくかき回した。そして左手を表面に添えてクリ周辺を強くこすりあげる。左手のすばやい動きと右手の優しいこねくり回しのコラボレーションが、大きな性感ダメージとなってマライアに送り込まれる。
マライアは腰を回して悦びながら、右手をリズミカルに動かしてペニスを執拗にしごき続けた。親指を下にしてしごいたかと思うと、手首を返して今度は四本の指で裏スジをさすり上げてくる。僕は目の前のナイスバディを見せつけられながら右手に翻弄された。
マライアの息が荒い。僕の攻撃に相当感じている様子で、膝が笑ってしまっている。彼女は力を入れずに僕の手にすべてをゆだねてしまっており、防御もせずに快感攻撃を受け入れてしまっていた。それでいて右手の動きはあいかわらずゆっくりで、一定のリズムを崩さなかった。軽いタッチでも続ければ追いつめられることを、さっきの戦いで知っていたので、僕は踏ん張って精力を消費しないようにし、一心不乱に両手でオンナを責めた。
…それにしても、てんで弱いぞ。さっきのあやのちゃんのほうが格段に強かった。たしかにスタイルがよく背が高く、足がとても美しいマライアだが、その肉体を見せつけて興奮させて、手コキで倒すなんて素人の発想だ。本当に二年生代表なのか!? この調子なら勝てるぞ。
ぴりっ! 「ぅ!?」手が一瞬軽く痺れたような気がした。鈍い静電気が手のひらに走ったように思った。手のひらはマライアの愛液で池を作らんばかりに濡れてしまっている。小声であえぎながら彼女はイク寸前まで高められていた。こちらのテクニックが功を奏しているのか、相手があまりにも弱いのか。
「あふっ…」マライアがブルッと震えた。オンナが収縮する。体を完全に緩めていた彼女は、僕の両手の攻撃に絶頂を迎えていた。カンカンカンカンカン! そこでゴングが鳴る。「おおっと? これはいきなり大ハプニングだ! 開始から数分で、なんとマライア選手がイッてしまいました! 第一ラウンドは用務員さんの勝ちでーす!」
なんかものすごくあっけなかったな。思った以上に両手でオンナをまさぐるコラボレーションが高い攻撃力だったのか。僕たちは離れた。「さあ引き続き第二ラウンドが始まりますよー! 用務員さん思わぬチャンスだ。興奮し続けている女体を相手にすれば連続二回イかせることも夢ではない。がんばってくださいね!」マライアはビキニのパンツをはいた。
カーン! ゴングが鳴る。マライアは攻撃してこない。僕は次の作戦を考えていた。多分まったく同じ攻撃はもう通用しないだろう。同じ手しか使えないというのであればこっちの負けは確実だ。今度は後ろに回りこんで胸を中心に責めてみるか。あるいは挿入で戦ったほうがいいのかな。
「…触れてはいけないものというのは触れてしまいたくなるものね。」「なに?」「さっきはわざと負けたのよ。私のスタンドを発動させるためには相手の男に愛液を染みこませなければならない…たっぷりとね。だからわざと負けた。あえてガードせずに積極的に感じるようにね。」「…!?」どうもおかしいと思ってたんだ。二年生代表がいきなり僕に瞬殺されてしまうなんて。何かの作戦だったのか。「もうあなたの手にはたっぷり私の体液が染み込んでいる。逃れられないわ。」
ぐぐぐっ…「なっ…!?」僕の体が…マライアのほうに引っ張られるぞ。これはいったい…!!? 足を踏ん張っても、その足ごとずるずると滑って、体がマライアのほうに吸い寄せられていく。「ふん。アンタの体は強力な磁石と同じなんだよ。ただしひきつけるのは鉄ではなく肉体…もうお前は私から離れられないッ!」「くくっ…!」
僕はとっさにロープを掴んだ。もちろんロープブレイクなんてない。弾力性のあるロープで吸い寄せられるのを食い止めるためだった。それでも僕の体はマライアのほうに吸い寄せられてしまう。ロープがグーンと伸びた。「あら。手を放さなくていいの? そのままだと大変なことになるわよ。」「ぜ、絶対に離すものか…!」「あっそう。言っとくけど私の磁力は密着するまでどんどん強くなるわよ。ロープを引きちぎるくらいにね。それだけ強い磁力になったらどうなると思う?」「くっそ…」「分からないみたいだから教えてあげる。あなたの体にひきつけられるのは女の肉。周囲は司会を始め大勢の娘たちがいる。このままロープにしがみついたら、数百人の女体が自動的に群がることになるわ。」「なっ…」
「あーっと、ここでマライアの得意技だー! 磁力で男女を密着させてしまう恐ろしいスタンドッ! 私の体も用務員さんのほうにどんどん引っ張られる感じがします!」司会の朝倉さんもズリズリと僕のほうに引き寄せられている。係のレオタード娘たちも同様だった。このままだとレースクイーン姿の美女数名が僕の体に吸いついてしまうだろう。そうなってしまうと数人に群がられたまま余裕の表情でマライアが攻撃してくるッ!
このままロープを掴んでいるのは得策ではない。僕は手を離した。マライアはスタンドの磁力を弱めた。しかし宙に浮いた僕は一直線に彼女の方に飛んでいく。「さあ…かわいがってあげるよ。」
ぐにっ! 僕はマライアにくっついた。強制的に頬擦りさせられている。彼女の巨乳が僕の胸でつぶれ、そのやわらかさと魅力を存分に刻みつけている。ビキニのブラをあえてしなかったのは密着した時に最大限攻撃するためだった。
「私のチャームポイントはもうお分かりと思うけど。この鍛え上げられたスベスベの足よ。これでかわいがってあげる。」マライアはペニスをむっちりふとももで挟み込んできた。ぎゅううっとももが締まる。「あううっ…」細くしなやかで、それでいて内股にはしっかり豊満な肉がついていて、理想的な女の足だった。「私の内股に引き合う磁力を発動させている。これがどういうことか分かるな?」「うぅ…」
長い足がスリスリと左右交互に前後する。ペニスはきつく締めつけられたままこすりあげられた。僕は磁力で動くこともできず、彼女の快感攻撃を受け続けるしかなかった。相手がビキニのパンツをはいたのは、ペニスがオンナ表面に直接こすれて、自分のダメージにならないようにするためだった。それでいてその絹のような生地はオンナ表面の感触を、十分ペニスに刻みつけることができる。戦い慣れた”二年生代表”だけあって、作戦は完璧だった。
マライアは妖しく腰を前後左右させ、足を左右交互にスリスリさせながら同時にペニスをしごき上げた。その手は執拗に僕のお尻を撫で回している。密着磁力がますます僕の体を女体にめり込ませ、そのやわらかさを堪能させられていた。彼女が蠢くと、僕の体が女の肉でムニムニ揉みしだかれた。マライアの息遣いが体の奥に浸透する。もう勝ち目はなかった。
彼女は磁力をたくみにあやつって、僕の体を小刻みに上下させた。僕は背の高いハーフの美女の体を全身で味わい続ける。こすりつけられるきめの細かい肌がスベスベと刻みつけられ、スピードを増すごとにペニスもグニグニ揉みしだかれている。僕の腹部をつぶれながら滑る大きな乳房が、僕を限界まで高めた。亀頭がオンナ表面に強く押しつけられては離れていった。
「あひっ…!」僕は彼女に強く抱かれながら、そのグンバツの足に抜かれてしまった。カンカンカンカンカンカン! ゴングがけたたましく鳴らされた。「やっぱり脱出できませんでした用務員さん! 第二ラウンドはマライア選手の勝利です! これで一対一、次のラウンドで勝敗が決まりまーす!」
マライアの磁力が切れると、僕は引き剥がされ、元の立ち位置に戻った。カーン! すかさずゴングが鳴る。マライアはあいかわらず動かないままだ。またひきつけられてしまうのか…!? 人間磁石という特殊攻撃にどう対抗すればいいんだ。相手は余裕の笑みを浮かべている。もう一度密着して攻撃されたら、やっぱりなすすべもなく射精してしまうだろう。何か対策はないものか…
僕の体はひきつけられない。相手が磁力を出していないからだ。腕を組んだまま足を強調して立ち、余裕の笑みを浮かべたままだった。僕はとりあえず一番上のロープに体をくぐらせ、簡単には引き寄せられないようにした。そして真ん中のロープに座って足を踏ん張らせた。磁力が強くなれば周囲の女の子たちが密着してしまう。この対策は一時しのぎに過ぎない。別の根本的な返し技が必要だ。密着する瞬間、ペニスを手で守って攻撃できないようにするのが一番かもな。
ぐぐぐっ…! 「うぐっ!?」突然ロープが締まり始めた。ロープの形が奇妙だ。僕の胸から肩にかけてぴったり張りつき、Ω形にゆがんだまま締めつけている! まるで意志を持った蛇のようにロープが絡みつき、僕の体を拘束してしまっている。自分の身を守るはずのロープが今度は自分を縛り上げ、動けなくしてしまった。
「そう…”見えない”のね。スタンドはスタンドを使うものにしか見えない…楽勝だわ。」「ぐ…いったい何を…」「私の磁力はね、あんたをこちらへひきつけるだけじゃないのさ。”私の体をそっちへひきつける”能力でもあるッ!」
マライアは宙に飛び上がった。そこで強力な磁力が発動し、彼女の体が一直線に僕のところに吸い寄せられる。僕は動けない。彼女の体がぴったり僕に吸い寄せられると、正確にオンナがペニスを飲み込んでしまった。「あふ…」ペニスがあたたかく圧迫され、甘美な性感が全身をかけめぐった。
「う…おおおっ…これは…!!」お尻に強烈な快感が走り、玉袋まで刺激されている。見てもそこには何もなく、ただ快感だけがつらぬいた。いや…誰かがここにいる気がする。ロープの拘束が解かれたと思いきや、僕の玉袋や会陰やお尻を執拗に愛撫している女手の感触を、たしかに感じるのだ。
「見えないんじゃあどうしようもないわね。”二人分”の責めで悶絶するがいい。」マライアは激しく体を上下させ始めた。僕はロープに座った格好で一方的に彼女の動きに合わせられていた。彼女が勢いに乗って腰を落とすと、ロープが大きく下にしなり、反動で僕の腰を持ち上げる。するとマライアの体がふたたび持ち上がる。
まるでトランポリンのように女体が跳ね続け、ペニスが執拗にしごかれる。その一方で、見えない何者かが、両手で僕の敏感な場所をくすぐり続けてるんだ。僕は抵抗も脱出もできずに、ロープを使った変則座位+α攻撃にされるがままになっていた。
「あーっと用務員さんまたもやピンチだー! マライアのスタンド攻撃になすすべもありません。自慢の足が彼の腰をしっかり捕らえ、ぷるぷる乳房が用務員さんの顔をこすり続けているぞ!」マライアの体は磁力で僕にぴったりくっついてこすりあげ続けている。「この調子ならローションを使うまでもない。勝った。」
「あうっ!」僕は勢いよくマライアの中に射精した。僕がイッたことを察知した係員がけたたましくゴングを鳴らした。「用務員さん痛恨の二連敗です! あやのちゃんに加えてマライア選手にも白い花を散らしてしまいました! これでまた”ゆめのとびら”に一歩近づいたわけです。」きゃあああと黄色い歓声が会場を埋め尽くした。
「ふう。やはり素人だ。他愛もないな。」僕から離れたマライアが不敵な笑みを浮かべた。「言っておくが、この次の三年生代表は本当にヤバい相手だ。薬は飲まないでおけ。それでも…勝てるかどうかは微妙なところだがな。回復薬は、どうしても身が持たないときだけにしておかないと。最後の一滴まで搾られてしまうぞ。」彼女はマントを羽織ってリングを降りた。