スクヴス女学園13

 

 「それでは10分間の休憩を挟んで、第三戦です。」僕はリングの下にあるソファーに横になった。薬を手渡されたが、一粒だけを飲んであとは見つからないように捨てた。体力だけ持ち直せばいい。連続二回出した状態で戦えば多少はイキにくくなって有利だからな。

 あっという間に10分が経過した。「それでは用務員さん、リングに上がってください。」促されるままリングに上がると歓声に包まれる。

 「さあ、たいへん長らくお待たせいたしました! 次は三年生代表、ブラッディ・マリーさんです! 御歳なんと600歳! 経験豊かなアンデッド! 生きる搾精装置、バンパイア・ブライドのマリー登場です!」

 リングに上がってきたのは、ウエディングドレスに身を包んだ黒髪の美女だった。スカートが長く大きく広がっていて、彼女は足を見せずに静々と上がってくる。おしとやかな中に人間を超えた妖しい色気が漂っていた。絹の手袋をはめ、手には真円のブーケを持っている。手で隠していてもその胸の大きさは隠せず、こぼれんばかりであった。ケープで覆った顔の奥は濃い化粧と真っ白い美しい顔が翳っていた。その大きな瞳の奥に女性性を惜しげもなく秘めている相手だ。

 彼女が…マライアの言っていた危険な敵、三年生代表のマリーか。司会が何かヘンなことを言っていたな。バンパイアがどうとか。夢みたいな世界だから、そんなこともアリなのかな。ぼんやりとそんなことを考えていると、ゴングが鳴った。

 マリーは音もなく僕に近づく。「あっ!」気がついたときには彼女は僕の目の前にいた。一瞬でものすごいスピードで僕の目の前まで音を立てずに近づいたのだ。ぞっと冷や汗が出る。マライアがヤバいと言っていた意味がなんとなく直観できた。

 「ふううう…」マリーが僕に甘い息を吹きかけた。「あっ…ぐ…」ペニスがはちきれんばかりに膨張し、性欲が強烈にぶり返す。まるで何週間も射精していなかった時のように、体の奥から激しく疼き、頭が朦朧としてセックスのことしか考えられなくなる。

 「あっと、いきなり催淫攻撃だ! マリーの息も体液もすべて男を激しく射精にいざなう魔性の毒薬! 果たしてこれに用務員さんは耐え切れるのか!?」

 「…回復薬を飲まなかったわね。」「う…」「本当に回復していたらこの時点で射精しているはず。二度も出し尽くして精子の生産が間に合っていない…そうでしょう?」ブライドは僕を見上げた。「まぁいいわ。その程度の反則、見逃してあげる。たとえ10回イッて痛みに悶絶している男でも、私はさらにそこから何回も射精させられるから…。くすくす。」

 マリーは僕の股間にブーケをあてがった。強烈な花の香りが僕の周囲に充満する。催淫効果がますます高まり、お尻の奥がくすぐったくなる。「うわっ!」ブーケが突然口を開き、ペニスにかじりついた! これはただの花束ではない、花を模した肉の塊だった。ペニスが触れるとくわえ込み、快感にさらす催淫武器だった。

 「うああああ…」玉袋まですっぽり飲み込んだブーケは、棒全体、亀頭から根元までを肉壁で覆って締めつけながら蠕動し、敏感なところをすばやくしごきあげてきた。玉袋も肉質の物体が貼りついて揉みしだき、スベスベとこすりあげている。それでいてブーケ全体が激しくバイブして股間全体を悦ばせているのだ。

 外から見ると花束を股間におしつけてじっとしているだけだが、ブーケのなかはオンナ以上の肉質で全体をくまなく刺激し続ける肉玉バイブだったのだ。ブライドが得意そうな上目遣いで見上げる。スカートで分からないが、彼女はその場に座っている様子で、その体勢でブーケで僕の股間をいじめているのだ。

 「どうかしら? 枯渇していた精子なんてあっという間に溜まっていくでしょう。疲労も痛みも、わたしの息と体臭で鈍らせてあげる。天国を見せてあげるからね。」「そんな…ずるい…道具攻撃なんて凶器…反則だ…」「あら。このブーケは私の体から生まれたものよ。」「うはあっ!!」

 ブーケから触手が飛び出し、後ろに回って僕のお尻の穴奥までかき回した。前立腺がガンガン責められる。別の触手は僕の乳首をいたぶり始めた。二度も連続して出したはずなのに、僕は体の奥から射精への天国を感じている。ジワジワ込み上げるこの感じは、射精寸前の、頭の中が真っ白になる恍惚の瞬間だった。

 「うくっ!」僕はブーケバイブに翻弄され、あっという間に出してしまった。「…まだまだよ。虜にしてあげる。」ブライドはブーケを上下させ始めた。するとバイブシゴキが攻撃力を増し、催淫効果を持つ粘液が充満して、出したばかりのペニスをいたぶった。脈打ちが終わった直後の強い刺激に僕はさっきの倍の心地よさを感じ、そのまま連続して絶頂を迎えた。脈打つ速度も速くなり、僕は言葉もなく精液をブーケに提供した。ここで僕の射精を察知した係員がゴングを鳴らした。二回連続でイッたが、カウントは一敗のままだった。

 「さあひき続き第二ラウンドでーす!」カーン! ゴングが鳴る。ブライドはブーケを腹の中にしまった。たしかにそれは彼女の体の一部だった。僕は枯渇して足元がフラフラしている。

 「クスクス。結婚してあげる。あなたはもう私のものよ。」ブライドはウェディングドレスの上半身部分をはだけた。雪女のような真っ白い裸体があらわれた。とたんに甘い体臭がリングを多い尽くす。僕は脳を犯されて勃起してしまった。その分疲労感がたまる。

 マリーはまたもや、僕の腰の前でひざまづき、絹のスベスベの手袋ごとペニスを優しくしごき始めた。そしてぬめった舌が亀頭に襲い掛かる。ブライドはペニスの上半分を重点的に唇でしごき、根元までは細い指先でかわいがった。もう片方の手がお尻をくすぐっている。

 こっちも何か反撃しなければ。僕は腰を引いて逃れようとしたが、後ろに回ったマリーの手が僕の腰を突き出させ、逃げられなかった。彼女の口の中には何本もの舌があって、それが一斉にものすごいスピードで亀頭を満遍なく這い回っている。根元を優しくしごきあげる手袋からジワジワと粘液が滲み出していて、フェラチオと同様の攻撃力でしごきたてている。

 「さあ…私の目を見て…」ギン! マリーの目が赤く光った。「あ…あああ…」彼女の幻影が脳の中にどんどん送り込まれる。まるでずっと以前から知っていた、運命の女性であるような気がしてくる。頭の中でいくら否定しても、心の奥底からマリーの魅力にほだされ、彼女がいとおしくてたまらなくなる。彼女のためならどんなに出し尽くしても、もう一度もう一度と精を提供したくなってくる。

 「…大人しくしててくださいね、あなた。」「はうっ!」マリーはその豊かな乳房でペニスをすっぽり包んでしまった。おなかがあんなに細いのに、オッパイは形よく張り出すGカップだった。「ふふふ…あなた好みのオッパイにしてあげる。」ブライドの乳房がだんだん小さくなっていく。きめの細かい形のいい乳房はAからHまで、自在に大きさを変えられた。僕が一番感じるパイズリの大きさはD弱といったところだ。それを見つけたマリーは、あとはこすりあげればよかった。

 「うわああっ!」ブライドは両手で自分の乳房を上下させていない。オッパイだけが勝手に上下しているのだった。強い圧迫、谷間からどんどん滲んでいくアンデッドの粘液。芳香を放ちながらものすごいスピードでペニスが胸の肉で翻弄された。バイブ振動も標準装備だった。赤い目は僕の顔をじっと覗き込んだままで、僕は彼女から目が離せなくなった。

 マリーが口を大きくあけると、その口から長い舌がにょろりと飛び出す。舌先は谷間にうずまっていき、亀頭を探し当てると、カリの敏感なところを丹念になめ上げてくれた。彼女が不敵な笑みを浮かべると、その手が僕のお尻に回った。「あがっ!」細くしなやかな指先がお尻の穴にねじ込まれた。その瞬間、胸の谷間から勢いよく僕の体液が噴き出した。しこたま射精したはずなのに、いったいどこにこれだけの量があったのかと思えるくらい、濃くて大量の精子だった。ここでゴングが鳴る。

 「あーっと、またもや用務員さん瞬殺だ! さすがに三年生代表はきついかー!? 第三回戦が始まって5分も経っていません! こんな調子では勝負は見えたようなもの! でも容赦なく次のゴングが鳴りまーす!」カーン! ゴングが打ち鳴らされた。僕は腰を抜かしてその場にへたり込んでいた。

 「…なぜ私が”バンパイア・ブライド”と呼ばれているか、その体に教えてあげる。」ついにマリーはウェディングドレスを完全に脱ぎ捨て、手袋もはずして全裸になった。さっきよりも強い芳香が鼻をくすぐる。足の先まで石像のように真っ白だった。美しく細い体が近づいてくる。

 マリーは仰向けにされた僕の上に跨ってきた。そして自分の胸を僕の胸に押しつけたままの女性上位で、ペニスをオンナに収めてきた。「あひっ!」その瞬間、ペニスから勢いよく精液が噴き出す。明らかに人間のオンナとは違っていた。ものすごい量のヒダがミミズのように一つ一つ勝手に蠢き、ペニス全体をくすぐりながら何段にも占めている。ぞっとするような冷たい筒なのに、蠕動する強い締めつけが、ペニスとその奥の快感神経すべてを、擦り切れそうになるまで一気に刺激するのだ。

 締まり、蠕動するたびに僕は脈打つ。マリーはいっさい動かずに、ポンプのようにひっきりなしに放出される精液を絞り上げていった。何度も出しているのに、彼女は僕が負けたという合図を出さず、周囲に知られないようにして中で激しく精をむさぼっているのだった。「ああっひいっ! もう許してッ!」「ダメよ。最後の一滴まで搾り取って腎虚になるまで離さないんだから。くすくす。このまま激しく私が腰を動かしたらどうなるでしょうねえ?」「しっ、死んじゃう…!!」

 ブライドは僕にしがみついてオッパイをおしつけたまま、腰だけを妖しくリズミカルに上下させてきた。水道の蛇口のように噴き出した体液は勢いを強める。「精を吸うことで永遠に生きる…これがバンパイアの秘密よ。ねらわれた男は枯渇しきって再起不能になるまで搾られる。それが食料の運命なのよ。」「うううっ! てめえ…」僕はイク時の絶頂感がずっと続いていて狂いそうになりながら、どうにか頭だけを起こした。「…いったい、何百年も生きてきたあいだに何人の男を腎虚にしてきたのだ?」「あなたはいままで食べたパンの枚数を覚えているのかしら?」「えっと、通算で5367枚。6枚切りで計算。」「ウソをつくなッ!」「はぎゃああ!」ぎゅううううっ! 膣が激しく収縮するとペニスがつぶされんばかりの勢いで、出続けていた精子がせき止められてしまうほどだった。それでも脈打ちは終わらない。

 マリーが力を緩めると、数発分の白濁液が彼女の食料としておなかにおさまってしまった。僕が気を失う段階に達する直前、やっと彼女は離してくれた。「心配はいらないわ。薬さえ飲めば、そんなになっても10分後に回復する。死んだりもしないからね。」「…。」僕はレオタードの係員に口移しで薬を飲ませてもらい、なんとか一命を取り留めた。

 「圧倒! なんという実力の差! たった8分32秒で、三年生代表ブラッディマリー選手は三発を抜ききってしまいましたあ!」カンカンカンカンカンカンカンカン! 僕の完全敗北を知らせるゴングが鳴る。三発どころじゃあないんだ。相手は魔界の住人、勝てるはずがなかった。「それではルールですから10分間の休憩に入ります!」

 今度こそ薬を飲んで、僕はソファーに横になった。殺されるかと思った。これで、一年生代表から三年生代表まで、全学年の最強の女学生と戦ってきたわけだ。結果は全敗。当然といえば当然といえた。それにしても、残るはあと二戦。三回戦で強力なブライドが出てきて、いったい残りはどんな相手なのだ。

 まずい、一回でも勝たなければ、”ゆめのとびら”なる魔界へ連れて行かれてしまうんだ。そこでどんな目に遭うかは想像に難くない…いや、想像以上の快楽地獄なのは間違いないんだ。なんとかして次こそは勝たなければいけない。

 「それでは用務員さん、リングに上がってください!」ああ、もう10分経ってしまったのか。それでも体はたしかにちゃんと回復していた。疲れもなく、ペニスも普通だった。

 「さあ第四回戦です! 用務員さんそろそろピンチですよー!? 次の対戦相手は…妖精代表、フェアリーちゃんです!」「なっ…」なんだよ妖精代表って! 一年生、二年生、三年生と続いて、次が妖精というのがまったく納得いかない! …でもまぁ、三年生は完全に化け物だったし、モンスターもアリなのかな。

 一人の女の子が空を飛んでリングにやってきた。細身の体で、背中に巨大で薄い蝶の翅が生えている。全身スケスケのドレスを身にまとっていた。体の大きさは僕と同じくらい。ふわりとリングに降り立つと、天使のような微笑を僕に投げかけてきた。ドレスの奥に見える裸がいやらしかった。決して豊満な肢体ではないのに男心をくすぐる魅力がある。

 「さあさっそくはじめましょう!」僕は裸で身構える。フェアリーのツルツルのアソコが透けて見えてまぶしい。戦闘準備はOKといったところだ。

 カーン! ゴングが鳴る。するとフェアリーは蝶の翅をばたつかせて空中にふわりと浮いた。「えへへー♪ よーむいんさぁん! ずっと見てましたよー。赴任した時から。それからずっとずっと好きだったんですー! いっぱい愛してあげますよー♪」

 女学生の時は翅を出さずにカムフラージュしてたのか。清楚な感じの妖精は、ばたばたと大きな翅をふって僕の周り、つかず離れずのところを飛び回っている。捕まえて反撃しようにも、相手の実力も作戦も分からないうちにヘタに手を出すわけには行かない。

 「ぅ…なんだ…!?」全身がじわりと疼き始めた。「えへへ。そろそろ効き始めたみたいですー。」「こ…これは…」「私の翅、強力なフェロモンがあるんですよー。もともと蝶のオスはこのフェロモンのニオイで交尾相手を求めるんですけどー、私は逆にオスをひきつける香燐を出せるんですー。ほらー!」ぶわあっ! 光の粉が僕に大量にまとわりついた。ペニスが激しく疼き、体が交尾を求めてじわりと快感が駆け巡った。

 「あーっと、元祖フェロモン美少女、フェアリーの毒燐粉が用務員さんにまとわりついたー! いきなりピンチだー!!」僕は必死で鱗粉を振り払ったが、もう遅かった。皮膚から体内に染み込んだ興奮剤が、精子生産を急がせる。このままだと少し責められただけで出してしまいそうだった。それにフェアリーはどんどん光の粉を振りまいて、僕の体にべっとりまとわりつかせている。振り払っても次々降りかけられる毒鱗粉のせいで、僕の全身が黄金色に輝き始めていた。

 「じゃあ、いっぱい気持ちよくなってくださいねー♪」フェアリーが僕の腰元に張りついた。控えめな胸がペニスに押しつけられる。「よいしょ☆」ない肉を左右から寄せて小さなふくらみを作り上げると、フェアリーはけなげなパイズリ攻撃に入った。

 胸の谷間で挟んでいるというより、胸部分の肌触りを裏筋に這わせてこすりあげているといったほうが正解に近い。申しわけ程度に棒にまとわりつくふくらみが、一生懸命さを醸し出している。「よいしょ、よいしょ!」フェアリーは体全体を上下させるようにしてがんばってペニスをこすり上げた。上半身全体でぐいぐい押しつけながら大きく上下している。ときおり顔を上げて「どうですか?」という表情を見せてきた。かわいい。

 妖精のスベスベの肌触りが僕を悦ばせた。ひんぬーパイズリがこんなに気持ちいいとは思わなかった。これに加えて毒燐粉の魔力が僕を追いつめていく。射精したくてたまらない性欲の塊になっているところへ、ちょうど良くフェアリーの裸体が襲いかかっている。僕はフェアリーの頭や肩をかわいがりながら、体の奥に込み上げる男の幸福に酔いしれていた。

 「あっふ…」僕は彼女の首筋にかけて精液を放出した。戦闘であることさえ忘れさせる甘美な体と燐粉の香りに、僕は有無を言わず射精させられてしまったのだ。そこでゴングが鳴り、僕は出しちゃいけないんだったといまさらのように思い出すのだった。「やっぱりフェロモンには勝てなかった用務員さん! あっという間にイッてしまったぁ!」

 だめだ…一年生代表と戦っていたときが一番長持ちした。第二戦第三戦と進むにつれて、敵が魔性を帯び、格段に強くなっていっている。つまりあやのちゃんに翻弄されて負ける程度では、その先の戦いではどうあっても勝ち目がないのだ。射精までの時間もどんどん短くなり、僕はあっという間に抜かれる状態になった。リングでの戦闘とは名ばかりで、結局僕が瞬殺される様子を、観客たちは楽しみにしているのだった。…それに気づいても、もう遅かったし、多分初期に気づいてもこの状況からは逃れられなかっただろう。

 カーン! 第二ラウンドのゴングが鳴る。フェアリーは服を脱いだ。ドレスがドレスだけに、脱いでもさほど変わらなかった。やるしかないのか。「好きっ!!」がばっ! フェアリーが抱きついてきた。「私のことも好きになってっ! 私の体を忘れられなくしてあげる! いっぱい出してね♪」ふにょっと細身のやわらかい体が押しつけられた。このまま受け身になっていたら本当に彼女の虜になってしまう。ここは反撃だ。

 僕は彼女の体を押し倒し、正常位で狙いを定めた。「やん! まだだめですぅ!」フェアリーは挿入を拒否し、それでいて僕の体をしっかり抱き締めて離さなかった。ペニスは彼女の股のところで肌に触れている。フェアリーがその気になれば、少し腰を動かしただけで入ってしまいそうなきわどい位置だ。

 ふわ…。「あッ!」なんとフェアリーは、蝶の翅の力で、僕を抱き締めたまま浮き上がったのだ。僕は彼女に空中まで持ち上げられてしまった。僕の体まで一緒に持ち上げるとは、なんて浮遊力だ。翅は大きくバタバタ音を立てながら思いっきり羽ばたき、どんどん上に二人の体を押し上げていく。

 「ねえ用務員さん。妖精に入れたことってありますー?」「…ない…」「へへへっ。じゃあ私が初めての女になるんだね。うれしいです。絶対忘れられなくしてあげますっ!」ぐにゅ。フェアリーは腰をたくみにくねらせて、ペニスをすっぽり膣におさめてしまった。そのとたん、僕は何も考えられずにオンナの中で爆発してしまった。

 マリーの触手つきのオンナとは違う快感が、ペニスから全身に駆け抜けた。つぶれてしまいそうな強い締めつけでありながら、柔らかな肉質がペニスを優しくいたわり、生じうる苦痛をすべて快感に変換させている。ヒダが変幻自在に絡みつき、妖しく揉みしだいては大量の愛液で充満した壁が、ペニスを満遍なく揉み、強くこね続けている。それでいて感じやすいポイントはしっかりと刺激するしたたかさまで兼ね備えていた。フェアリーの呼吸に合わせて蠕動する清楚なオンナは、僕の思考を完全に奪い、入れた瞬間果ててしまったのだった。魔性とはまったく違う、むしろ神性と形容できる心地よい名器だった。

 「どうですか用務員さん。妖精のマンコはね、みーんなこんな天にも昇る感触をそなえてるんですよ〜? 不慣れな人間の男の人ならひとたまりもないでしょお? あ、でもエルフさんとかにはまだまだかないませんけどね。へへー☆」「あうう…」僕はフェアリーの鎖骨の下あたりに顔をうずめ、射精の余韻に酔いしれていた。ゴングの音さえ耳に入らなかった。「でも離しませんよ? 用務員さんが私の虜になるまで、やめてあげないんだから!」「ああ…もっと…」

 入れっぱなしで、僕もフェアリーも腰を動かしていないのに、僕は脱力したまま射精してはまた込み上げ、三度四度も精を抜き取られた。出し切っても次から次へと送り込まれる妖精の感触にすぐ感じまくり、あっという間に込み上げてしまうのだ。

 それでも、しばらくすれば枯渇してくる。だんだん射精までの頻度が落ちてきた。「じゃあここでフェアリースペシャルですー!」そう言うとフェアリーは腰を上下左右に大きくすばやくくねらせ始めた。「ああああーッッ!!」新たな刺激が加わり、射精の頻度が元に戻った。ペニスは高次の存在のオンナに激しくかき回されながら、すばやく妖艶にしごかれ続けている。

 「まだ終わりじゃないですよー!!」蝶の翅がバタバタと音を立てると、毒燐粉が噴き出して僕の体にまとわりついた。これで疲労困憊していた精巣が活気を取り戻し、ますますフェアリーに精を注ぎ込む結果になってしまう。空中だから、彼女は正常位でも自由自在に大きく腰を振ることができた。もともと毛の生えていないオンナ表面の肌が、僕の腰にパンパン当たって心地いいっ!

 射精が止まらなくなる。僕はフェアリーに体を預けざるをえず、脱力したまま、ただただ射精ばかりしていた。疲労や痛みは甘美なオンナと燐粉で消し飛ばされ、そのまま僕は死神を見た。すでに僕の敗北は確定している。

 「こ、これ以上やると危険です! フェアリーちゃん離してあげてッ!」司会がマイクで大声を出すと、しぶしぶ妖精さまは僕を下ろしてくれた。僕はこれ以上動くこともできず、仰向けで硬直してしまっていた。急いでバ●ワイザーのような格好の係員たちが駆け寄り、口移しで薬を飲ませた。わざわざ口移しにしなくてもよさそうなものだが。それでも、即効性の薬は僕の一命をどうにか取り留めた。

 もう僕はこのフェアリーのことを忘れられないだろう。そんな僕の表情を読み取ると、フェアリーは大満足して飛び去っていった。「ルールでは10分の休憩ですが、用務員さんの容態が落ち着くまで、20分の休憩とさせていただきます。」僕はソファーに寝かされ、ときおり薬を口移しで飲まされた。集中治療って感じだ。

 やっぱりダメだ。敵は強くなっている。第一回戦も突破できなかった男では、フェアリー戦のときのようにしこたま抜かれて生死をさまようことになるんだ。次がいよいよ最終戦。が、フェアリー以上の相手が登場するのは目に見えている。

 「ここでお知らせがあります。次の対戦予定だったメカ代表、キラーマシンが、故障のため出場辞退とのことです。そこで代わりに、プリティマシンが代理選手となりました。くり返します、次の対戦予定だった〜」

 「よかったですね用務員さん。次はB・マリーよりもずっと弱い相手ですよ。」そばにいたレースクイーンが囁く。「キラーマシンは故障じゃないですね。多分用務員さんがあんまり弱いから、…あら、ごめんなさいね、もっと弱い選手に急遽変えたんですわ。次のロボならもしかしたら勝てるかもしれませんよ?」「…。」

 でも係員の言うとおりだった。いまのままではバランスがあまりに悪く、こっちは簡単にイかされてしまう。一回戦はそれなりに持ったのに、二回戦以降あっという間に3ラウンド終わってしまって、いくら瞬殺が見たい観客でもあっけなさを感じてしまうのだろう。バランスをとるためにもっと弱い敵を用意したというわけだ。

 腰の痛みも引いてきた。疲労も薄れ、精力も回復。さすがに10分以上かかってしまったな。僕はソファーに横になり、じっくり体を休めた。やがて数分が経過し、20分になった。「大丈夫ですか用務員さん?」朝倉さんが心配そうに声をかける。僕は手を上げて彼女に応えた。「大丈夫なようです! それでは最終戦、用務員さんリングにおあがりください!」

 僕は裸のままリングに上がった。心配していた女学生たちも元気を取り戻し、いよいよ最終戦ということで、大いに盛り上がるのだった。「さあ、急遽選手変更がありましたが、泣いても笑っても最終戦です! これまで用務員さんは4戦全敗です。もうあとがありません! それではご登場いただきましょう、メカ代表代理、人造品でありながら超高度な科学力で本物を超えた搾精ロボ、見た目は子ども、性能は大人以上! プリティーーーーマシーーーーンーーーー!!!!」「きゃああああああ!!!」

 「げっ…」リングに上がってきたのは、どう見てもコドモにしか見えない女の子だった。マシーンというくらいだから、これがロボなのだろう。ロボットにしてはかなり精巧で、言われなければ本物の人間と見分けがつかない。「…お兄ちゃん、いっぱいえっちしようね!」「くっ…」なんてあどけない笑顔なんだ…こんな子をこれから犯さなければいけないというのか。

 背がかなり低く、僕の腰くらいまでしかない。小さな頭、手、足…細い体。ちょっとぶかぶかした黄色い半そでの上着に、緑色のミニスカート、さらさらの緑の髪もチャーミングな相手だった。幼女のきめの細かそうな足が露出されている。ロボットといっても人工肌で柔らかい体をしているのだ。

 「さあ最終戦第一ラウンドです!」カーン! ゴングが鳴る。バンパイア・ブライドよりも弱い敵、か。あれだけ極上の攻撃を受けて何度も射精してきたんだ、いいかげん耐性ができているはずだ。今度こそ負けるわけには行かない。三回中二回イかせれば勝ちなんだ、がんばるしかないだろう。僕は身構えた。

 「お兄ちゃん…」プリティマシンが近づいてくる。あどけない娘を相手にするというのがちょっと罪悪感だが、これが人工の物、ロボットであるということが、そんな罪責感を消し飛ばす。僕は前かがみになり、背の低い幼女のスカートに手を入れた。彼女はパンツもはいておらず、薄めのミニスカ生地にオンナのツルツルの形がくっきり浮き出ていた。それでもかまわずに、小さなオンナを撫でさすり、指を入れて少しずつ奥へとかわいがっていく。上着も一枚の生地だけで下着はなく、僕はおなかの方から手を入れて、彼女のぺったんこの胸を大きくさすってあげた。僕の大きな手は満遍なく幼女の胸板をこすりあげている。

 「んん…お兄ちゃん…いい気持ちだよ…」プリティマシンは僕をかわいい顔で見上げてきた。そして小さな手を伸ばしてペニス先端を掴んできた。ゆっくりやわらかい手が亀頭周辺をしごき始める。小さいのにその手はすでにやわらかく、両手で先端を気持ちよく締めつけることができた。僕は負けじと右手でオンナを責めつつ、左手で彼女の全身をさすり上げた。お尻は小さいながらもプックリ膨らんでいて、すでに女らしい形の良さをそなえていた。

 プリティマシンは僕にさらに近づくと、ペニスをしごくのをやめて顔を上げた。瞳が媚態を含んで潤んでいる。うっくそ、ごまかされるものか。彼女は視線をペニスに戻し、大きく口を開けた。小さな頭で、あごが外れそうなほど開かれた口腔が、ペニスを飲み込んでいく。その直前、僕は一瞬、彼女の口の中を見てしまった。内壁のあちこちから小さな赤い舌が出ているのを。

 僕は腰を引く暇もなく、プリティマシンのフェラチオを受けてしまう。くわえ込まれたとたん、ペニスの感じやすいところすべてに柔らかい舌が張りついた。うねうねと蠕動しながら、ローションが口の中に充満していく。口腔がときおり、きゅうっと締まってはまた開いて、舌先で何箇所も同時に舐めまわされている。

 これまでの僕だったらもう出していただろう。しかしおへそから下腹に意識を集中し、力を入れて快感に抵抗した。ここで負けるわけにはいかないという思いと、さすがに魔性の敵を相手にしてきて、簡単には感じないだけの耐久性が出てきたおかげだった。

 ローションと複数の舌で、股間がいやらしい音を立てる。幼女は僕の股間をくわえたまま微動だにしなかった。僕も一方的に攻撃されているわけには行かない。右手を力強く動かして、本物が出入りしているのと同じような刺激にオンナをさらした。ロボットでもちゃんと性感帯があるらしく、スカートが妖しくグラインドしている。指と舌、どっちの勝ちになるのか。テクニックと耐久力が勝敗を決する。

 「お兄ちゃんの…飲みたいよぅ…」舌先が敏感なところに絡みつくと、動きが止まった。彼女の頭の奥に小さなモーター音がうなり始めた。次の瞬間…

 「おわあああっ!!」ペニスを包み込んだ筒状の口腔が、舌ごと猛スピードで右回転を始めた! ペニスにまとわりつくいくつもの舌が高速でべちょべちょと舐めまわしている! 機械だけにこんな動きもできるのだ。「あーーーっと! プリティマシンのドリルフェラ攻撃だー! 用務員さん予想どおり悶絶です!」

 さらにスピードを上げた回転筒がゆっくり前後し始めた。すると舌ごと筒がペニスをしごき、回転運動は螺旋状の刺激に変わる。前後するスピードもどんどん速くなっていった。つかず離れずの状態でペニス周りに舌を這わせているおかげで、高速回転ながらペニスが引きちぎれることはない。そして強烈な快感だけが棒全体から全身に広がっていくのだ。

 僕は思わず腰を引いて離れようとしたが、小さな両手が僕のお尻に廻り、ロボットだけに強い力で彼女の口のほうに引き寄せられてしまっている。彼女の頭はまったく動かずに根元までくわえているのだが、内部では激しいモーター音とともに、ペニスが自動鉛筆削りのように舐められながらしごきたてられている。強烈な快感に僕の手が止まった。こんなの耐え切れるはずがない。

 僕は彼女の口の中で勢いよく精を放った。すると回転が弱まっていくのと同時にバキューム機能が働き、精液が彼女のなかに吸い込まれていくのだった。吸い尽くすと幼女は口を離してくれた。カンカンカンカンカン! 僕はゴングに沈んだ。

 本当に手加減して選んだ相手なのか? いや、僕が弱すぎるのか。たしかに実力的にはマリーよりは弱いかもしれない。しかしマリーを簡単に倒せるならともかく、今の僕の力ではこの幼子にも勝てないのだ。

 カーン! 第二ラウンドのゴングが鳴る。プリティマシンは自分から服を脱いで全裸になる。華奢な体つき、小さな胸、毛の生えていないオンナがあらわになった。彼女は後ろを向くとぷりんとしたお尻を見せつけ、その場に四つんばいになった。僕は手を伸ばしてオンナを愛撫、ダメージを与える。「やぁん! お兄ちゃん入れてえ!」彼女は腰を振りながらペニスを懇願する。そして潤んだ瞳でこっちを振り向くのだ。

 僕は亀頭をオンナにあてがった。腰の大きさからしてぜんぜん違う。本当にこんな子に入れてもいいものだろうか…いや、相手はメカなのだ…作り物…でも倒錯した興奮が僕を貫いている。表面はローションを滴らせながら亀頭に貼りつき、むちゅっとしたやわらかい感触を送り込んできた。つい入れたくなってしまう魅力をたっぷり具えた性器だ…僕はガマンができなかった。

 「んんっ…お兄…」幼女は自分から後ろに下がってペニスを飲み込み始めた。「ぅおお…」あっという間にペニスがオンナに飲み込まれていく。先っぽが入ったところであとは全自動で奥までちゅるんと入ってしまった。「お兄ちゃん…すき…」

 プリティーマシンは腰を上下左右に揺り動かした。未熟ながらしっかり締めつけ、ヌメリとともに内部のヒダが蠕動している。僕の腰の半分くらいしかない小さなお尻が一生懸命に僕にこすりつけられた。「ああっ、いいよぉ…いい気持ち…」女の子は一心不乱にお尻をふり続ける。僕はおもわず彼女の背中やおなか、わき腹をさすって応戦、しかしぞっとするほどきめの細かい肌触りに身震いしてしまった。

 本物の幼女でさえ、これだけの肌触りは出せないだろう。やっぱり作り物なのだ。それでも心地よい感触に、かえってこっちの興奮度が高まってしまう。ツルツルのオンナと内部がペニスをこねくり回し、僕の腰周りは特殊な肌が滑りまわっている。こっちも腰を前後させて応戦。思いっきり突き上げ続けた。パンパンといやらしい音がリングにこだまする。

 オンナの感触はたしかに甘美ではあるが、マリーのような魔性の吸引もないし、妖精の心地よさもない。ごく普通の女性器の味だ。たしかにこれなら、相手をイかせるチャンスもあるかもしれない。僕はやや乱暴にペニスを出し入れし続ける。

 プリティマシンはお兄ちゃんお兄ちゃんと言いながら妖しく腰をくねらせ続けている。人工のローションがあふれ、すでに大量にリングに滴り落ちていた。こんなドスケベな幼子などいない。でも実際に目の前にいる。僕は獣道に落とされた倒錯性に興奮し、精力を消費し続けた。

 女の子はほっぺをリングにつけて腰だけを振り続けている。むにゅっとつぶれた頬とぬれた瞳、快感にあえぐ甘えた表情がなんとも言えずいやらしい。僕は手を伸ばしてその小さな体を撫でさすり、彼女の頭もなでてあげる。すると悦びの締めつけできちんとペニスにお礼をしてくれるのだ。

 「うう…もう…」さっき出したおかげでしばらくは本番セックスにも耐え切れていたものの、犯しているという後ろめたさにほだされ、僕はだんだん快感が奥からこみ上げるようになっていた。一旦腰を引いて仕切りなおしたほうがいいかな。

 「だめえっ! お兄ちゃん、気持ちいいんだからぁ…」幼女は離してくれない。腰を引いてもぴったり正確に根元まで貼りついてきて、大きくお尻を左右に動かしてきた。体の奥がくすぐったくなる。まずい、射精の準備が始まってる。「ああっ、離して…」僕はえびのように体を前方に曲げて大きく腰を引いた。しかし小さな体はガッチリと腰の奥まで吸いついてきて、ぐりんぐりんとグラインドし続けている。

 「まっ、待って…」僕はプリティマシンの小さなお尻を両手で掴むと押さえつけて引き抜こうとした。「いやあっ、お兄ちゃん! 腰止まらないよぉ…いい気持ち…あううっ!!」僕の制止を振り切って、自分でも自制が利かなくなっているらしい幼女は、トドメとばかりに根元から締めつけて腰を左右にスリスリしてくる。彼女の上半身は快感に脱力してリングにぐったりしているのに、腰だけが止まらずにグラインドしている。自然に揉みしだきとしごきのW攻撃を仕掛けてくる幼女のお尻は、意志とは無関係に僕の腰元で揺れ動いていて、まるで別の生き物であった。

 「お兄ちゃあん!」「ああっ出るう!!」びゅるっ! 精子は禁断のヴァギナに勢いよく送り込まれた。お尻がブルブルと震え、体の奥の快感の種を残らず搾り出してしまう。その瞬間僕は彼女の背中に抱きついてぎゅっとしがみついた。小さな体が大人の胸にすっぽりおさまってしまう。

 「あっと…ぉ!? これは…どうだったのでしょう。なんと、両選手同時にイッてしまいました! 二人とも同時に絶頂です! この場合、判定ということになりますかねえ。」「まぁそうなりますね。それにしてもプリティマシン選手も底意地が悪いですな。ふぉほほほ…」解説(ターザン濱子)が奇妙な笑い声を発している時、プリティマシンの体が調べられる。機械が絶頂のサインを出すのと僕の射精と、どちらが早かったのか調べられた。一、二分して、司会がマイクを持ってリングに上がった。

 「判定結果が出ました! なんとプリティマシン選手のほうが0.03秒早く絶頂を記録していました! よって、このラウンドは用務員さんの勝ちであります!」「きゃああああ!」「用務員さんすごーい!」「がんばってー!」

 0.03秒…。ほぼ同時というわけか。さすが機械だけあって、絶頂した時間を正確に記録できるんだな。どっちにしても、二回連続で射精して僕の全敗確定は免れたわけだ。第三ラウンドで僕が勝てば、プリティマシンに勝利したことになる。こっちは二度射精して疲労している・イキにくくなっているし、ドリルフェラにさえ注意すれば、プリティマシンはさほど強くはない。弱い僕と同時に果てる程度だからな。さっきの時点で同時ということは、射精しにくい体になったいまの僕なら余裕で倒せそうな気もする。とにかく口にだけ注意すればいい。

 「さあいよいよ第三ラウンド、これで最後の最後となります! これに勝てば用務員さんは放免、しかし負けてしまうとゆめのとびらデーース!!!」歓声がものすごい。カーン! いよいよラストのゴングが鳴った。

 「くすくす…。お兄ちゃん、二度も出しちゃってもうなかなかイかないし、さっきの戦いで私の精力が低いから、今度は勝てる、そんな風に思ってるでしょお。」プリティマシンが不敵な笑みを浮かべる。「でもねお兄ちゃん。私、自分の感度を調節できるんだよ。さっきは一番甘い敏感モードだったから、お兄ちゃんでも私をイかせることができた。だって、二回連続で勝っちゃったら第三ラウンドがなくなっちゃうもんね。」「なっ…」

 「それにしてもあせったよー。最低レベルに落としてあげてるのに出しちゃうんだもん。とっさに超直前で自分から絶頂して負けてあげたけどさ。弱いんだねえ。一歩まちがってたら勝っちゃうところだったよ。…第二ラウンドのあまえんぼうの演技、上手だったでしょ。私がちょっとおにいちゃんおにいちゃんと言っただけであんなに興奮しちゃって。幼女に興奮する変態青年、ってところかな。」「ぅ…」「それに第二ラウンドでは攻撃はほとんどしていなかったのにね。それでも出しちゃうんだ。きゃははっ!」な…っ。これがプリティマシンの本性なのか?

 「あーっと、プリティマシンがいよいよ本気モードかぁ!? 彼女は『とらわれペンギン』3Fのプチボスも務める強豪、用務員さん太刀打ちできるかー!?」な、なんだってー!

 「幼女ロボを甘く見ないでねお兄ちゃん♪」「うわっ!」プリティマシンはものすごいスピードで飛び掛ってきた。そしてあっという間に押し倒すと次の瞬間にはペニスがオンナに納まっていた。そこまで二秒とかからなかった。

 「さっきは何もしないで腰だけで射精させたけど、今度は”マシン”であることを思い知らせてあげる。」ヴヴヴヴヴ…「あひいっ!」幼女の甘美な締めつけと同時に激しいバイブがペニスを襲った。スベスベの足を僕の腰周りにこすりつけながら、幼女ロボはものすごいスピードで跳ね続けた! 「どお? お兄ちゃん、気持ちいい!?」変幻自在に動く腰がグラインドしながら体はトランポリンのようにリズミカルに上下する。

 「まだまだよ。」今度はバイブに加えて強い蠕動と、あちこち突起して形を変えるヒダが襲い掛かった。ひとコスリするたびに味の違うオンナの感触を刻みつけられ、二回出したはずの僕をあっという間に追いつめた。

 「ああっ…やめ…」僕はなんとかして彼女から逃れようと手を伸ばしたが、小さい体に手が届かない。上半身を起こそうとしても強烈な快感に脱力してしまう。これでは反撃もできない。僕は一縷の望みをかけて腰を大きく突き上げた。さっきの戦いで精力は分かってるんだ。なんとか相手にもダメージを与えないと。

 「あははっ、お兄ちゃん、私の感度を調節できるのをもう忘れたの? そんな責めじゃあ、1ポイントも精力を削れないよー? きゃははは!」そう言ってロボはいっそう激しく飛び跳ねるのだった。

 「あががっ…」異世界に飛ばされるのだけはイヤだ。その強い思いだけが僕を支えた。それでもプリティマシンの執拗な責めが、この強い思いさえも削り取っていってしまう。僕は渾身の力を振り絞って上半身をよじらせ、体を回転させてなんとか騎乗位から脱出しようとした。

 ぐるん! 幼女は結合したまま小さなお尻をこちらに向け、女性逆上位の体勢になった。僕が横を向くと、正確に彼女もついてきて、ペニスを離してくれなかった。逃れようとしたのに、ただ騎乗位が背側位に変わっただけだった。「ほらほら、ドバッとだしちゃえー!」ぎゅみみ!「ぎゃっ!」

 プリティマシンはバイブする小さなやわらかい手で玉袋を握り締めた! その強い刺激が、イキそうになっている僕の快感を数倍にも高め、駄目押しの一撃となった。僕は大きく体をのけぞらせて悶絶した。

 どばっ! 体液が玉袋から強制的に押し出された。人外の強烈な快感に、何もかもが頭から消えてなくなった。射精の快感だけに支配され、出している間じゅう蠕動する甘美なオンナにどんどん精を提供するのだった。

 カンカンカンカンカンカンカンカンカンカン! 最終決戦の終わりを告げるゴングだ。僕は脱力してリングに倒れたまま動けなくなった。「あーーーっと! なんと用務員さん、全戦全敗でーーーす!」「まぁ最初から分かりきってたことですけどねえ。素人男性相手に熟練ばかり集めたら結果は見えてますな。ふぉほほほ。」「どっちにしても用務員さん、これで”ゆめのとびら”が決定いたしました。”吐く週”の残りすべてで天国を味わっていただきまーす!」大歓声が会場に響き渡る。もう…どうでもいい…僕は負けたんだ。目の前がだんだん暗くなってくる。照明が落ちているのではなく、僕が気を失っていくのだ。何がなんだかわけが分からなくなり、僕は深い眠りに落ちていくような感覚で気を失った。

 ………。

 ……。

 …。

 「…はっ!?」気がつくと、僕は学校の敷地内に立っていた。少し歩いたところに校舎がある。周囲はまぶしい光に包まれていて、太陽が朝を告げていた。

 あれは…。眠っている間に寮に連れ込まれ、地獄のセックスバトルをさせられて…そうだ、思い出してきたぞ。僕は全敗して”ゆめのとびら”とかいうものに引き込まれたのだった。いったい、ゆめのとびらってなんだろう…? 気がつくと自分は裸で、校舎のすぐそばで呆然としていた。

 とにかく、自分の部屋に戻ろう。いくらなんでも全裸で学校を歩き回るわけにはいかない。「…あれっ…!?」数歩歩いたところで、自分の体の感覚が奇妙なことに気づいた。重力がとても軽く、ふわふわしている。ちょっと飛び跳ねると数メートルはジャンプできてしまいそうな、雲の上にいるみたいな、奇妙な感覚だった。月面とかだとこれに近い感覚なのかな。

 体も元気を取り戻している。頭だけが呆然としているが、体力は満ち溢れ、昨夜あれほど抜かれたときの疲れも痛みも、もはや感じない。僕は自分のほおをつねってみる。…痛くない。「これは…ゆめなのか…?」ためしに体を浮き上がらせてみた。ほんの数センチであるが浮く。そのままゆっくり移動できる。歩くよりも遅いが、たしかに自分は超低空で空を飛んでいる感じだ。こんなことは現実には起こりえない。間違いない、これは夢だ。

 いや、でも…寮での一夜こそが夢で、いま目覚めたのではなかったのか。いったいどうなっているんだ。夢の続きなのか、何が現実なのか…考えると朦朧としてきて何も分からない。

 校舎に張り紙が貼ってあった。「”吐く週”終了まで休校とします。理事長」そうか、それで明け方誰もいないのか。いつもならもう朝練とか始まっているころだもんな。どうせ夢の中なら、裸で歩き回っても大丈夫だろう。僕はそのままの姿で校舎に入っていった。

 校舎には誰もいない。誘惑してくる女学生たちもいなかった。一階はもぬけの殻で、寂しい学校風景だった。

 しかし、二階からは、しきりに物音がしている。誰かいるのだろうか。僕は階段を上ってたしかめてみることにした。これも用務員の仕事だ。

 「…あれ?」二階の校舎も誰もいなかった。休校だから人がいないのは当然だが、じゃああのヘンな物音はなんだったのだろう…ガサガサと這うような音は。

 教室のひとつに入ってみる。2−4教室、か。…。やはり誰もいないな。気のせいだったか。まぁいい、部屋に帰るとするか。僕は教室を出た。

 「!」隣の教室のドア、2−3のドアから、女の子が顔を覗かせていた。女の子、というよりは、髪の長い大人っぽいお姉さんだった。女学生か教職員かはわからない。大人の色香が顔だけからでも分かる、ロングの美女だった。

 彼女はこちらを妖しい笑顔で見つめたまま黙っている。「あの…」今日は休校で、僕みたいな人間以外は職員も休みのはずだ。だから、この校舎に女性がいることは本来ないはずだ。しかもここは宗教校だから規律が厳しく、勝手な行動は…いや…破廉恥だな…。とにかくここで何をしているのかたずねてみた。さっきの物音は彼女のものだったのか。

 女性はドアから顔だけを覗かせてニヤニヤしたまま。何も答えない。「ここで何を…」僕は彼女に近づいた。

 「…!」一瞬見間違えかと思って、どきりとして立ち止まった。しかし。「う…うわあああああああっっっ!!!」僕の絶叫が校舎にこだまする。思わず恐怖で気を失いそうになった。

 頭部は絶世の美女。しかしその先は異常そのものだった。人間の首は長くても20センチ。しかし、彼女の首はゆうに50センチ以上はある。そして…首から下は何もなく、宙に浮いた状態でいたのである。生首だけの怪物、リビングヘッドが僕に笑いかけていた。

 とにかく恐怖に包まれた。なんでバケモノがこの学校にいるんだ。とにかく逃げないと。僕は近くの階段を一目散に走り降りた。考えるのはあとだ。何も考えられずに出口めざして全力疾走だ。

 「ぎゃああっ!!」階段を下りた先にさっきの生首が浮かんでいた! いつの間に先回りしたんだ…いや、教室のプレートが2−4になっている。僕は階段を下りたはずが、なぜかもとの2階に戻されていたのだ。「ひいいっ!」僕は再び階段を下りた。「いやああ!」降りた先はまた2−4。校舎が無限ループしている! そして行く先にはあの恐怖の生首が、にたりと笑いながら待ち構えているのだ。

 「あ…あああ…」足がガクガク震える。どうしても逃げられない。生首はふわふわと浮かんで、じわじわとこちらに向かってくる。もうだめだ…僕は腰を抜かしてその場にへたり込んでしまった。後ろに手をつき、足を広げ、僕は完全に無防備な格好で死を覚悟する。そこに容赦なく生首が近づいてくる。失禁しなかったのが奇跡的だった。

 化け物は僕の前でやさしく微笑むと、股間に顔をうずめてきた。恐怖で縮み上がったペニスに息が吹きかけられる。そして次の瞬間、下腹部から心地よいくすぐったさが全身にひろがっていった。リビングヘッドが小さくなってしまったペニスを舌先で転がし始めたのだ。「ああっ、やめ…う…」僕は動けないまま彼女の長い舌に翻弄されてしまう。

 リビングヘッドの舌も長く、ペニスに絡みつきながら同時に玉袋までなめ上げることができた。その唇は恐ろしくぷるんとしていて、肉厚の筒が棒をしごけるようになっていた。美しい美女の顔立ちも男心をくすぐる。長い首までスベスベで、足を滑る感触が心地よい。

 恐怖が快感にだんだん押し切られ始めた。同時にペニスが女の舌でかわいがられ、徐々に反応していく。首から上の美しさやフェラチオにもっとも適した構造だけでなく、人外の美しき化け物に快感にさらされているのだという倒錯感が、僕を興奮させているのだ。さっきまでの恐怖による心臓の高鳴りが、そのまま性感の興奮に変換させられてもいる。

 ペニスが膨らみ始めると、すかさずふにふにの唇が、棒をはげしくしごき始めた。生首だからこそ、セックスはフェラチオ以外にはない。それだけに、フェラに関しては極上の快感をつむぎだせるようになっている。彼女は巧みに首を上下させ、素早くペニスをしごいて、ますます膨張させる。内部では舌先が棒全体を満遍なく舐め続け、亀頭は喉や内頬にぬるぬるとこすりつけられている。

 誰もいない校舎に、いやらしい水音がこだまする。「あ、ああ〜…」僕は顔を天井にのけぞらせて、心地よい感触に身を震わせた。首の上下運動はますますスピードを上げ、中で舌がドリルのようにすばやく動く特殊な舐めも、人間には出すことのできないスピードで、一気にペニスを翻弄する。僕は腰をくねらせて快感に悶えていたが、リビングヘッドはお構いなしについてきてフェラチオを続けている。

 「あうっ!」僕はあまりに甘美なフェラチオに射精してしまった。人間の女性では、どんなに慣れていても、これだけ気持ちいい攻撃はできないだろう。精液は生首の喉奥に飲み込まれていった。きっとこれが彼女の滋養になっているのだろう。

 ずる…ずる…。後ろから這うような音が聞こえてきた。これは一階で聞いたあの奇妙な物音だった。振り返ってみると、4体のリビングヘッドが蛇のように廊下を這っている音であった。「う、うわ! くるな!」僕は戦慄し、思わず立ち上がった。しかし階段を下りて逃げてもやはり同じ階に引き戻されてしまう。それに…依然として股間に張りついている生首の舌先が、イッたばかりのペニスをこねくり回しており、ふたたび興奮して勃起するのも時間の問題だった。

 ふわり…。生首たちが浮き上がった。そして三体が僕の前にゆっくり飛んでくると、自慢の舌先で僕を責め始めた。ショートカットのあどけない感じの生首は僕の唇を奪い、長い舌を口のなかに捻じ込んでこねくり回してくる。髪の毛を後ろに束ねた美女とポニーテールの美少女が僕の乳首に張りついた。そして最後に残った三つ編みの一体が、僕のお尻に張りついてアナルに攻撃を加える。フェラチオのロングは相変わらずペニスを滑っていた。合計5体のリビングヘッドに一斉に責められはじめた。

 キス、乳首、アナル、ペニスと、同時に男の感じる四箇所をかわいがられ、僕は立ったまま体をくねらせて悦んだ。ペニスは元気を取り戻し、もうイキそうになっている。ペニスとアナルに貼りついたリビングヘッドの長い首が、僕の股の間に滑り込み、玉袋や内股をスベスベとこすっている。首という、やわらかく長いホースが、僕の股間を刺激して高めた。お尻の穴周辺がくすぐられ、ときおり奥まで捻じ込まれた。僕はディープキスを受けながら両乳首を吸われ、チロチロとかわいがられた。僕は集中攻撃を受け、あっという間に高められて、二度目の射精をさせられた。

 それでも生首たちは僕に貼りついて離れてくれない。僕が射精すると彼女たちは首から管を伸ばし、お互いにつなげてエネルギーを共有している。そしてしつこく僕に貼りついてまだまだ精を絞ろうと、それぞれの持ち場で最大限のテクを駆使して僕を悦ばせる。「ああー…もうやめ…うっぅ…」僕は体をくねらせて、ピンポイントで責める舌や唇に悶絶した。

 ごぽぷっ! ゴボゴボゴボ…ぬとぬと…

 突然、フェラ生首が粘液を滴らせた! 「んああああっ…」舌先や唇、内壁がにゅるにゅるの粘液で満たされ、口から大量の粘液が零れ落ちた。それでいて、もの凄いスピードでフェラチオが続けられ、亀頭から根元まで蛇のような素早さで舌が絡まり、舐めまわしてくれている。ただでさえ極上のテクニックで悶絶していて、ただたんに二回連続でイッたので多少イキにくくなっているだけだったところへ、甘い香りを強く放つ粘液が口から爆発したおかげで、快感が二倍にも三倍にも膨れ上がったのだった。

 ああ…この香りは嗅いだことがある…”吐く週”以降女学生たちが発している淫気だ。同じ催淫効果がこの化け物の粘液にたっぷり含まれ、あるいは淫気の凝縮体であり、ペニスに直接塗りこまれながら僕の鼻と脳をくすぐるのだった。この香りに包まれると僕は絶倫になり、何度出しても疲れず弱らず、元気なまま性欲だけが高まって、どんどん精を放出する体になってしまうのだ。

 ゴポプ! どぼっ! ドロドロドロ…「むぐぅっ!!」他の三体も粘液を滴らせた。キスをする中学生くらいの女の子の口から、直接粘液が流し込まれた。アナルにも粘液が塗りこまれ、舌が出入りしやすくなった。乳首から下腹部に濃いローションがゆっくりと垂れ始める。快感と性欲が数倍に跳ね上がる。僕はあっという間に性欲の塊になり、ぬめりながらスピードを増したフェラチオに全身をこわばらせた。

 白濁液がロングに吸い上げられる。管が伸びて精が全員に共有された。それでも彼女たちは貪欲に”食料”を求め続ける。粘液でにゅるにゅるになった彼女たちの首が僕の全身を這いまわった。責める口はしつこく容赦ない。僕は射精しながら、ますます出したい、気持ちよくなりたいという思いに刈られた。

 だめだ、このままではこの魔性の頭部に死ぬまでエネルギーを吸われてしまう。しかし痺れるような淫気で動く気力が出ず、しばらく僕は彼女たちのなすがままになっていた。いつの間にか周囲に生首が集まり始めており、その数を増やしていった。ペニスが数体の舌先に同時にかわいがられている。粘液が絡むいやらしい舌の音が大きく校舎に響いて、あとからあとから化け物を呼び寄せているのだ。

 さすがに恐怖をぬぐいきれなくなった。心の奥底にわずかに残っている理性が警鐘を鳴らす。「くっそ!」僕は勇気を振り絞って生首たちを跳ね除けると、廊下を一目散に走り出した。淫気に毒された体が、禁断症状のように後ろ髪を引かれて強く疼く。もう一度戻って、いつまでも彼女たちの舌で気持ちよくなっていたい…でも…エネルギーをすべて化け物に吸われて死ぬわけにはいかないんだ。

 気になって走りながら後ろを向くと、生首たちはずるずると首を引きずって追いかけてくるものの、スピードが遅く、追いつけないでいる。空中に浮かぶと移動速度がいっそう遅くなるらしく、彼女たちは這って追いかけていた。やがて追いつけないことが分かると、彼女たちは追うのをあきらめ、これ以上這わなくなった。何とか逃げ切ることができた。

 ここで冷静になる。気がついてからの体の軽さといい、校舎に入ってからの、いるはずのない生き物に吸われ続けた状況といい、淫気の味を思い出して疼く体といい、どうもおかしい。そこで夕べのことを思い出した。

 「もしかして…これが”ゆめのとびら”というものなのか…。」つねっても痛くない。五感は衰え、その分快感だけは強く感じ、運動能力は格段に上がり、いくら出しても疲れ方が異常に弱く(ふつうは一回出せば疲労してしまうのに、いくら相手が生首でも二回出してちょっと疲れた程度だった)、そのうえ淫気によって余計に絶倫になってしまっている。

 性欲が格段に増している。精子が急ピッチで生産され続け、数分抜いていないだけで、ずっと射精していなかったのと同じような疼きを感じる。そして…夢か現実かわからないまま、いるはずのない化け物があらわれ、いつまでも射精し続けるのだ。この学校のなかにはどんなモンスターが潜んでいるか分からない、ということか。

 これに対して、モンスターなのに快感を感じてしまい、わずかの時間で状況を受け入れてしまう自分が怖かった。いや…あのときのリングでの戦いでも、モンスターが混じっていた。その状況を受け入れたあたりから、化け物に抜かれることに耐性ができていたのかもしれない。それでも…あれは夢だったのかもしれないし、いや、今こそが夢の中なのか…わけがわからない。どっちにしても、この「わけのわからない」状況の中で、僕は快感にさらされ、精を提供し続けることに間違いはない。ゆめのとびらの正体は分からないが、自分がどんな危機にあるのかは分かる。

 とにかく校舎から脱出しよう。廊下の端、2−1のところにも階段がある。僕はおそるおそる階段を下りてみた。「…。」降りた先はやっぱり2−1。一階に降りるには別の方法が必要なのだろう。ためしに三階に上ってみる。「ア!」3−1と書いてある。もしかしてミスった? 降りてみる。目の前は3−1! 「…やっちゃった」

 上にあがることはできる。しかし下に降りようとすると、同じ階にたどり着いてしまう。一階に逃げるつもりが三階になってしまった。これでツーフロア分降りる方法を探さなければいけなくなった。僕は愕然とした。

 廊下には誰もいない。しかし…さっきの生首のように何が飛び出すかわからないぞ。警戒しなければ。モンスターに囲まれないように気をつけながら、脱出方法を考えるんだ。僕は周囲を見回し、教室を覗いて誰もいないことを再三確認して歩き出した。どこかに出口のカギになる場所はないものか。

 ドキャ! 「ぐえ!!!!」突然やわらかく大きなものが背中にぶつかってきた! 僕はのけぞって廊下に倒れこんでしまった。いまのいままで周囲には誰もいなかった。歩き出したとたん、どこからともなくあらわれた肉の塊が、僕の背中にぶつかってきたのだった。ものすごい衝撃ではあったものの、ぶつかってきた”モノ”が柔軟性に優れていたためか、それほどの痛みはなかった。

 顔を上げて振り返ってみると、肌色の肉の塊が宙に浮かんでいた。肉は二つに割れていて丸く膨らんでいる。この形は…女の臀部だ! ふくらみと丸みがあり、たっぷり脂肪を蓄えた魅惑の塊だ。女性のお尻部分だけが切り取られ、足もなく浮かんでいる。後ろと横は臀部の丸みが美しく、前方にはオンナがなく、毛もなくツルツルで丸くなっている。このヒップの化け物、”ピーチ”が僕にぶつかってきたのだった。

 歩いていて女性と正面以外でぶつかったりすると、まずはそのヒップにはじかれる。そのぽよんとした感触は、内心心地よかったりする。ピーチはその甘美な感触だけを具えたモンスターだ。生首と違って、空中での移動速度が速く、強くぶつかっても怪我をしないほどやわらかい軟体生物だった。中に骨がある感じではなく、アナル以外に穴がない。まさにお尻フェチのためだけに作り出されたといっていい化け物だ。

 ピーチは僕にぶつかって倒れさせると、上に乗っかってきた。そしてスベスベと僕の体をすべり、ヒップのやわらかさとスベスベ感を容赦なく刻みつけてくる。「ブッ! ブッ!」ピーチからガスが漏れる。場所が場所だけにどう見てもオナラです本当にありがとうございました、ってな感じだが、その香りはあの淫気そのものだった。ピーチは催淫ガスを放出し続けることができるのだ。これでスベスベの肌を押しつけこすりつければ、男を興奮させることができる。

 「ああ…」”ゆめのとびら”に取り込まれていて、性欲の塊になっている僕に、ピーチのこの攻撃はきつかった。一挙に女性のお尻が大好きになってしまう。フェチでもなんでもなかったのに、臀部が歪みながらやわらかく僕の全身をこねくり回し、催淫ガスを嗅ぎ続けたおかげで、すっかり魅了されてしまったのだった。

 僕は自分からペニスを上に向ける。足をまっすぐ前に投げ出して座ると、そそり立ったペニスにピーチが貼りついてくる。お尻のワレメにすっぽりペニスが埋没する。恥骨のない肉の塊だったから、人間の女性がヒップに挟み込む以上に、深く甘美にペニスを包み込むことができた。

 「おおおっ…」ピーチはいきなり猛スピードで上下し始め、肉全体がぷるぷるとひしゃげて深く食い込んだ。僕は思わず前屈みになって、楕円の肉塊を抱き締めた。ピーチは僕の胸で蠢き、ペニスをこすり上げながらムニムニと僕の腰を揉んでくれている。挟み込むワレメは一番心地よい圧力での締めつけを心得ていて、パイズリに負けるとも劣らない心地よさで、ペニス全体を満遍なくかわいがっている。

 ピーチは軟体の性質を最大限利用して、前かがみで腰が引けている僕の腰にどんどん奥へ奥へとお尻をねじ込ませ、なまめかしく蠢いて僕を快感にさらした。僕は夢中でヒップの蠢きに身を預け、気持ちよさに酔いしれていた。

 「うっ!」突然体の奥からくすぐったさが込み上げ、ピーチに精を提供した。白濁液はピーチのスベスベの肌に吸収され、跡形もなくなってしまった。僕はピーチをぎゅっと抱き締め、射精の快感にすべてを投げ出したのである。

 ピーチはゆっくり動いて、ペニスをやさしくさすり上げ続けている。これにだんだん気持ちよくなって、ペニスが再び反応すると、やわらかい肉を駆使して今度は臀部の肉に亀頭をめり込ませた。筋肉もなく、亀頭はすっぽり臀部にうずもれる。それでいて魔性の力で肉が集まってきて、亀頭を包み込んで圧迫してくる。

 ぷるぷるぷるぷる…「んああっ!」ピーチ全体がバイブレーターのように震え始めた。亀頭をすっぽり包み込んだ肉が振動する。そのまま臀部の肉はどんどんペニスを飲み込んでいき、棒の真ん中までめり込ませてしまった。小刻みにこすれるヒップの肌がカリの敏感なところを容赦なく刺激し、僕はまた脈打ってしまう。

 ピーチが離れても肌は乾いたままだった。精液はやはり彼女の中に吸い取られてしまったのだ。ピーチが離れたのには理由があった。いつの間にか僕の周囲には、何体ものピーチが浮かんでいるのだった。一体のピーチが精を吸っている現場を嗅ぎつけ、”仲間”たちが引き寄せられていたのだ。

 僕は立ち上がった。周囲はすでに何体分もの淫気で充満していた。逃げる気にもならなかった。ピーチたちが僕に貼りついてきた。スベスベの臀部がやわらかく潰れながら僕の体全体に群がる。背中にもおなかにもお尻が貼りついて、スリスリと滑りまわっている。手にも足にもお尻が滑った。やわらかい感触が体を心地よく圧迫しながら、魅力的な質感が刻みつけられている。

 僕の股の間にも小さなお尻が入り込んで足を広げ、玉袋をぷるぷると刺激する。ペニスには両側からみっちりとお尻が圧迫し、巧みにグニグニしながら棒をしごき上げる。二体が協力してお尻で挟み込む攻撃によって、柔らかな締めつけが実現した。ペニスピーチが前後左右上下に蠢いてペニスを快感にさらす。僕のお尻にも、ぴったり臀部が張りつき、ぐいぐい押しつけることで僕の腰を操作する。これで僕のお尻に女の体のやわらかさを刻みつけると同時に、ペニスを突き出させて前方のピーチたちの心地よさに拍車をかけることができる。

 僕は後ろのヒップに腰を前後させられ、ペニスをはげしく臀部の肌にこすらせた。「あー…」僕は力を抜いてピーチたちの動きに体を預けながら、快感で何も考えられなくなった。そしてついに快感の種を放出したのだった。それからも引き続き、僕は10を超えるいやらしいお尻に囲まれながら、交代する臀部に精を放出し続けた。淫気によって疲れることもなく、むしろますます快感に溺れることができた。

 ぐにに。「あッ…! ソコは…ッ!」強烈な締めつけがペニスを強く圧迫した。淫気に満ちたぬるぬるのアナルが、ペニスをあっさり飲み込んでしまったのだ。彼女たちに女性器はないが、その代わりにアナル挿入が可能なのだった。そして肉全体がはげしくバイブしながら、大きくスピーディに前後してペニスをしごき上げていた。オンナと違う直情的な締めつけが、僕の精力を一気に削り取った。

 周囲のヒップたちも協力する。全身をなでさすりながら、お尻には数体のピーチが張りつき、微妙な動きまで制御して大きく僕の腰を揺り動かしている。「おぉほっ…」体液が勢いよくピーチの中で爆発する。すると別のピーチがすかさずペニスを飲み込み、極上の快感で萎えさせなかった。

 「!!」気がつくと、廊下にはピーチが数え切れないほどひしめいていた。交代で何度も精を提供するも、順番待ちが無限にひしめいている。こ…これは身がもたない…ここでやっと我に返ることができた。このままここで甘美な饗宴に埋もれていたら、精根尽き果てるまで全エネルギーを精子に換えられ、吸い尽くされてしまうぞ。危機感が募る。

 そうだ、僕はここから抜け出さなければいけないんだった。僕はピーチたちを引き剥がすと、何とか逃げようと身構えた。階段に行っても同じ階に引き戻されてしまう。追いつめられた僕の視線の先に、鉄の扉が端奥で小さく自己主張していた。あれは…非常口だ!

 二階にいたときにはすぐにリビングヘッドに襲われ、上の階に必死で逃れたから気づかなかった。もちろん正規の昇降口から脱出することばかり考えていたし、非常口からの脱出には頭が回らなかった。ここからなら逃げられるかもしれない。

 非常口までは廊下の端っこまで行かなければいけない。しかしそこには百をゆうに越えるピーチたちが淫気を発しながら迫ってきている。それでも、二階にも行かれない以上は、廊下を突っ切って非常口まで走りこむしかない。僕は覚悟を決めた。

 「うおおおおおっっ!!!」僕は一目散に廊下を走り抜けた。もちろんピーチたちが容赦なく貼りついてくる。僕は走りながら、ヒップを押しのけ振り払い、がむしゃらに走り続けた。ピーチたちは僕の腰やおなかにどんどんぶつかってくる。そのたびに足を取られたりして減速させられる。まっすぐ走っているつもりでも、ふにょんと僕の腰にぶつかってきてフラフラになってしまう。

 転んだ僕にお尻が群がる。僕は全力で振り払うとまた走り出す。それでもヒップのやわらかい感触と肌触り、充満する淫気で、ペニスはギンギンになってしまっていた。そこへ容赦なくアナル挿入だ。「あふっ…」僕は必死でピーチを引き抜くとまた走った。だんだんイキそうになっていった。

 「あぐっ!」またヒップアタックで転んでしまう。うつぶせに倒れた先に待ち構えていたのは、布団のように並んで僕の受け皿になった数体のピーチだった。僕が倒れると上からもたくさんのヒップが覆い被さった。グニグニとピーチが蠢き、ペニスにもやわらかい肉がめり込んだ。「うぅっ…」とくに腰周りのヒップは上下に大きく跳ね上がって股間を快感にさらした。僕は無言で射精してしまう。

 何とか起き上がって走り出した。股間にはすでにヒップが貼りついていて、アナルではげしくしごきたてている。引き剥がそうとしても、数体のピーチが腰元で重なって僕の腰を固めているために取れない。僕は快感の中で走らされ、走りながら女のお尻の奥に精を放出した。

 「うわあっ!」僕の周囲びっしりとピーチが貼りつくと、全身持ち上げられてしまった。空中で肉が蠢き、強烈なバイブ尻ズリで抜かれてしまう。僕は半狂乱になってピーチを振り払うと地面に落ちた。構わずに走る。ピーチに躓いても、ごろんと回転して起き上がり、非常口めがけて全力疾走だ。鉄の扉まであと少し。

 何度かイキながら、やっと僕は鉄の扉にたどり着いた。この非常口から階段を伝ってしまえば、戦慄の校舎から逃れられる。一続きの螺旋階段だから空間を引き戻されることもない。助かった…

 がちゃ。がちゃがちゃ。「……ぁぁ…」全身に絶望感が広がる。非常口の鉄の扉にはカギがかけられ、開かなかった。後ろを振り返る。僕の周りにはピーチたちがびっしりと待ち構えていた。じりじりとゆっくり迫ってくる。彼女たちは完全に追いつめた男を食い尽くしてしまおうとウズウズしながら間合いを詰めてきている。もうだめだ…

 いや…非常口という発想は間違っていない。屋上に出れば鉄の扉もなく降りられるはずだ。この校舎は、階段で下の階に行こうとすると元の階に戻されてしまう。つまり2階から階段で1階に下りても、降りた先は2階になっているんだ。下には行かれない。しかし、2階から上に行けば、3階に行くことはできる。3階から下に下りようとしても2階には行かれないが、上に行くことだけはできるんだ。

 非常口の鉄扉は鍵がかかっていて閉ざされている。そして上には自由に行かれる。それなら、ここから非常口に出るのではなく、一旦屋上に出てから非常口に行けばいいのだ。屋上からなら、非常階段はむき出しになっている。

 「うああああああ!」僕は意を決してピーチたちの中に飛び込んでいった。やわらかいお尻が群がり、僕の行く手をふさごうとしてくる。しかし僕もそれに負けないように、丸いモンスターを押しのけ跳ね飛ばし、すぐ近くの階段にたどり着いた。ここから上に行けば屋上だ。僕は階段を登り始めた。ピーチたちは追ってこない。階段に足をかけたとたん、彼女たちは襲うのをやめたみたいだ。どうやら階段部分から上にピーチは行かれず、あくまでそのフロア内だけで活動しているようだ。

 それなら階段で少し休めるかもしれないな。形のいいヒップの集まりはもはや壁のようになり、階段前を埋め尽くしている。しかしどうしても、そこから先にくることはできないみたいだった。ぐにぐに蠢きながら、名残惜しそうに壁を作っている。見つめていると、うっかり触りたくなってしまいそうだ。

 何度も射精したのに、ペニスはますます元気になっている。それどころか、疲れも痛みもなく、なおも出したい、気持ちよくなりたいという禁断の欲求が、自分の中からあふれてくるのだった。このままここにいては、階段を逆戻りし、ピーチたちに飛び掛ってしまいかねなかった。

 こんなに早く回復するなら、休んでいても仕方ないな。この異常な体調も、きっとこの校舎の特殊空間が生み出しているのだろう。それなら一刻も早く、脱出してしまったほうがいい。僕はふたたび階段を上り始めた。

 上りきったところは小さなスペース。いつもの学校と同じだ。片隅にロッカーがあり、その隣には小さな鉄の扉がある。ここを出れば屋上だ。鍵は…かかっていないみたいだ。僕は恐る恐る扉を開けてみた。その先にどんな化け物が潜んでいるか分からない。用心するにこしたことはない。

 扉を少し開けて外を覗いてみる。人気はないようだ。空は青く晴れ渡っている。風も強くなさそうだし、裸で出ても寒くはなさそうだ。ここを出て反対方向に回れば非常階段だ。僕は物音を立てないように屋上に出た。

 誰もいない、な。それぞれの階に変な怪物がいて、僕を快感にさらしたが、さすがに屋上までは手が回っていなかったか。いい天気であたたかい。暑いくらいだ。屋上から周りを見てみる。校庭にも、もちろん校舎の壁にも、人っ子ひとりいなかった。何者かが上ってくるわけでもなく、完全に僕ひとりだった。振り向いた奥に下り階段がある。もちろん壁や扉などはなく、そのまま降りられそうだ。

 まずはここから校舎を抜け出し、自分の部屋に帰ろう。そこで落ち着いて状況を考え、どうしたらいいか判断することにする。とにかく、この状況を何とかしなければ、きっと僕は永遠の快楽地獄から抜け出せなくなってしまうに違いない。心の警鐘が鳴っている。確証はないけど、このままここで射精すればするほど、僕はこの”ゆめのとびら”に深くはまり込み、元に戻れない気がするんだ。気を引き締めなければ。…それにしてもここは暑いな。直射日光で気温が真夏そのものとなっているみたいだ。

 ごぼぼ…。「!」い、いま変な音がしたぞ! 僕は緊張して周囲をうかがう。まるで古い水道や井戸から水が噴き出す前のような、くぐもった音だった。ごぼごぼごぼ…。「まただ…!」いやな予感がする。一刻も早く非常階段に行くべきか…いや、敵の正体が分からないのに闇雲に行動すれば、それこそ相手の思う壺になる。まずは音の正体を突き止め、危険となったらすぐに逃げればいい。

 音は非常階段の反対側から聞こえてきた。水の音に近いが、どこか違和感がある。ごぽっごぽっ…音はだんだん近づいてくる。水のような響きが、僕の足元めがけて迫ってくる感じだ。音は床下、つまり屋上のタイルの下から聞こえてきている。たしか…この下は雨水などを下に流す樋があったはず。音はそこから聞こえてきていた。…何かあるぞ。

 ごごごごご…突然空が響き始める。さらに一気に気温が上がった。上を見上げると、黒い雲が屋上の真上を厚く覆っていた。さっきまであんなに晴れていたのに…いや、屋上の上以外の空は、依然として快晴、青い空が見える。自分の頭上だけが暗い雨雲になっているのだ。それによく見ると、雲は黒でも灰色でもなく、深い紫色のようだった。それは明らかに自然現象ではなかった。

 まずい! 僕はとっさに非常階段向けて走りだした。敵の正体はつかめていないが、それがとてつもない魔物であることを体が察知していた。恐怖感で足元さえおぼつかなくなる。さっきの生首やお尻モンスターなど取るに足りない、強力なモンスターだ。びりびりと空気が震えているのが分かる。ここにいることがどれだけ危険か、本能が感じ取っていた。それだけで十分、僕は一目散に逃げ出した。

 階段まではもう少し距離がある。それよりも一時屋内に避難して、扉を硬く閉め、ほとぼりが冷めてからもう一度脱出したほうがいいだろう。僕がモタモタ屋上で過ごしたから、強力な魔物が呼び出されてしまったんだ。一旦仕切りなおして、もときた扉から屋内に入り、ロッカーあたりに身を潜めて、敵がいなくなってから、今度は一気に非常階段まで走りぬけよう。

 がちゃ。がちゃっ! 「し、しまっ…」一度きた道は戻れない。階段を下りようとしても元に戻される。一度屋上に上がってしまえば、もはや下に降りることはできないのだった。今しがた開いた扉は、鍵がかかってしまっていて開かなくなっていた。

 ざあああああ…ごぼぼぼぼぼぼ! 「う、うわあっ!」紫色の雲から、突然どしゃ降りの雨が降ってきた! 雨もまるで絵の具のような、透き通った紫色だ。これがただの雨でないことはすぐに分かった。同時に、樋の口から大量の液体があふれてきた。これも雨と同じ紫色の水だった。つまり謎の液体は上から下から同時に大量に屋上めがけて降り注ぎ、せりあがってきていたのだった。

 僕の体はあっという間に雨に濡れた。雨粒の一粒一粒が全身にくすぐったくまとわりつき、表皮細胞から染みこんでくるみたいに体を疼かせる。紫の雨は体をすべるように流れ、床にたまっていく。その液体はやはりただの水ではない。濃いローションのようににゅるにゅるしている。つまり僕の体はローションまみれになってしまったのだった。

 こうなってはうかつに走れない。滑る床で転んでしまう。そうこうしているうちに、みるみる液体は天井にたまっていく。樋から水が落ちるのではなくむしろ大量にせりあがってきており、同時に上からも大量に降り注いでいるから、液体がたまるのも当然のことだった。

 まるで透明の壁でもあるかのように、屋上の水は積み重なってゆく。屋上自体が見えない水槽のようで、そこに水が注がれているのだ。校舎の壁にあふれることなく、まっすぐに液体がたまっていく。水の量はますます増え、ついには僕のひざから下が液体に沈んでしまった。液体は蓄積されながら濃度も増し、足元が見えなくなっている。まともに歩くこともできなかった。

 ズズズ…「あっ!」液体から女体が盛り上がった。いや…正確には、液体そのものが女性の体の形をして盛り上がった。粘液質の紫の水は、ところどころで人型になり、高くせりあがっている。この粘液そのものがモンスターであり、変幻自在の液体でできた化け物であり、それも数百体が融合して屋上を埋め尽くすほどになっているのだ。敵の正体は、魔性の快楽を提供するとされるスライムであった。

 あちこちにつぎつぎと、透き通った女体があらわれる。目もあり口もあり、妖艶に微笑んでいる表情まではっきり分かった。大きさは大小さまざまで、大人っぽいレディのスタイルから子供っぽい小さな肢体まで、いろいろな女体がどんどんあらわれてくる。さっきの警鐘は本物だった。生首もピーチも目じゃない強力な敵だ。

 ひざから下がスライムに埋没し、その周囲だけガッチリ硬質化していて、僕は逃げることができなくなっていた。百以上あるスライムの体がこちらに近づいてくる。液体は隅々まで意志を持っているから、屋上から零れ落ちることはない。すべてが僕に群がるようにできているんだ。こんなやつが屋上に待ち構えていたなんて。もしさっき逃げていたとしても、相手が粘液ではすぐに追いつかれてしまっただろう。いずれにしろ絶体絶命の状況に陥ったことに変わりはなさそうだ。

 液体が液体の中を移動しているのだから、相当のスピードだった。あっという間に僕の左右にふたつのスライム女体が張りついた。「うっく…」左右から女のふとももが僕の両足を挟み込み、スリスリと滑らせてくる。まさに女性特有のつるつるした感触で、それでいて表面がローションのようににゅるにゅるして心地よい。左右のスライムは僕の首筋にも顔を張りつけ、チュウチュウといやらしくキスマークをつけている。その手は僕の上半身を撫でさすってくれていた。

 「うはぅ!」ペニスが快感に包まれる。見ると、棒部分に紫の丸い球体が張りつき、ペニスを包み込んでいた。プールから切り離されたバルトリンスライムで、水なのに落ちることなく棒をすっぽり覆ってしまっている。球体はきつく締まって筒状となる。内側は無数のヒダとギザギザが突起し、敏感なカリ部分のところにはイボイボが現れていた。透明なので内側の様子もよく分かり、その形が透明のオンナそのもの、しかも極上名器になっているのがよく見えた。それは意志を持ったオナホールのさらに上を行く、魔性の器官であった。

 ぐちょぐちょと音を立てながら、股間スライムがペニスをいきなり高速でしごき上げてきた。「あうぅ!」強烈な刺激が棒全体を駆け抜ける。内側の隆起は、棒部分のすべて感じるところを的確に刺激できるようになっており、根元も尿道口も、ギザギザしたやわらかい筒に締め上げられながらしごかれ、カリのところは特殊あつらえのイボがこれでもかといやらしくこすり上げられている。

 僕はあっという間に射精してしまった。白濁液は紫の液体と混ざり合い、バルトリンスライムの体積をわずかに増やした。白い生殖細胞は紫色になり、スライムと同化する。こうやってこいつらは自分を強化してきたのだ。

 スライムオナホールは股間から離れない。まだまだ至高の快楽でペニスをしごき続けてきた。出したばかりなのに僕はまた体中がくすぐったくなり、つい腰を引いて快感に震えるのだった。両側からの女体のサポートも、全身を心地よくしてくれていた。

 「くう!」今度はお尻がくすぐったくなった。首だけ振り返って見ると、小さな体のスライムが僕の臀部のワレメを押し広げ、お尻の穴に長い舌を這わせているのだった。普通に立ってもその顔面が僕のお尻までしかない童顔の美少女スライム…これは幼女を模したアナル責めガールだった。彼女の舌はアナル周辺をくすぐるように舐めまわし、粘液がにゅるにゅると股間を快感にさらす。ときおり舌先が細い管のようになって、お尻の穴奥までねじ込まれる。それでも粘液状なので痛みはなく、その代わりに体内に潜んでいる性感帯がとことんいじめられるのだった。

 前後からオナホールと幼女の舌で責められ、僕はあっけなく射精してしまう。オナホールはさらに重くなり、ペニスを離れて水の中に落ちて同化した。すかさず別のスライムが僕の前に盛り上がる。彼女は水から上半身だけを出し、両手でペニスを掴むと、やさしくこすり上げてくれた。そのしごきはオナホールの時のような激しさはないが、全身をしっとり包み込むやさしさがあった。彼女の手の動きは、後ろのアナル責め幼女と連動していて、お尻のくすぐったさを助長させるよう調節されていた。そのゆったりしたスベスベのローション生手の感触で、またもや僕は立ったままイかされてしまう。

 すると、上半身だけの美女は、今度は豊かな乳房でペニスを挟みこんできた。リズミカルなローションパイズリが襲い掛かる。左右の二人の美女に加えて、水のあちこちから長い手が飛び出し、僕の全身、空いているところをくまなく撫でさすってくれた。甘い味のするスライムが口からも侵入し、体内を催淫状態にして、ますます感じさせてくる。パイズリ美女は得意げな笑みを僕に向け、一心不乱に左右の乳房をこすり続けた。ほどなくして僕は、彼女の首めがけて精液をぶちまける。

 上半身スライムが離れると、バックスタイルのスライムがあらわれた。彼女はペニスをオンナ部分に包み込んで、腰を前後左右上下に揺り動かし、また大きくなまめかしくグラインドさせてくる。さっきのオナホールと同じような名器がペニスを悦ばせた。膣の中で弄ばれているペニスがよく見えていやらしかった。僕はにゅるにゅるのお尻をさすりながら悦びの子種を放出する。

 次に盛り上がったスライムは少し変わっていて、透明のセーラー服に身を包んだ清純そうな娘だった。彼女は恥ずかしそうにペニスを掴むと、ゆっくりしごき始めた。おずおずと見上げる美少女の瞳から目が離せなくなった。ぐにょ。「えっ…あっ!」彼女の手のひらをペニスが貫通した。その部分が名器となり、彼女は手全体でペニスをしごき上げる。

 そうだ…彼女たちはもともと不定形で、自由に外見を変えることができる。どこでも挿入ができるし、体の一部だけになることもできる。僕の周囲に群がっていた手のうち、半分くらいは形を変え、乳房部分だけのものや舌だけのもの、性器の形をしたものが、僕の体を這い回っていた。

 そもそもこの屋上を埋め尽くすスライム状のもの全体が、すべて女体そのものなのだ。とろけた肢体とでもいうべきか。その名のとおり、彼女たちの体は僕に群がって、男の体をも、とろけさせてくれる。ペニスがその粘液に包まれれば、硬度や締まりが変わり、内部の形も変わって、一番ペニスが感じるようにヒダができ上がり、それが高速でしごき上げてくれる。アナルも乳首も、感じるところはすべて、まんべんなく責められ、僕は何度でも、立ったまま射精し続けることになった。

 そうこうしているあいだにも、水かさはどんどん増えていく。いったいここには、何体分のスライムが混ざり合っているのだろう。ひざ下だった水位は、もはや腰の上にまで達している。つまりペニスは、完全にスライムの中に埋没してしまっているのだった。棒も玉袋もお尻の穴も、すべて彼女たちの思うままであった。

 棒部分には、ひっきりなしに名器状に硬質化した部分が包み込んでしごき上げ、ときおりブルブル震えて刺激してくる。玉袋も揉まれさすられ、会陰もつつかれている。玉袋のつけ根もコチョコチョと突起がくすぐり、アナル周辺と内部も同時に犯されていた。その状態で僕は何度も射精し続けた。それなのに一向に疲れることもなく、痛みもなく、ますます快感を求めて腰をくねらせるばかりであった。

 もはやスライムたちは遠慮なく、女体化すらしなくなった。僕の周囲をすっぽり包み込み、体中まんべんなく快感刺激を送り込んでくる。プールは僕の周りだけ盛り上がって、僕の体は首から下が完全に埋没してしまう状態だ。わきの下も背中も乳首も包まれくすぐられ、愛撫され続けた。気温が高いためか、ひんやり包み込むローションが心地よかった。ときおり水滴が跳ねて、経口で媚薬を送り込まれる。それが僕をますます元気にし、また快感に敏感にしていくのだ。

 ペニスを包むものの形も、さまざまに変化した。レパートリー豊富なオンナがひっきりなしにペニスをかわいがる。ヒダの数、方向、突起の種類や形、大きさや締まり具合まで、千差万別に変化し、ひっきりなしに射精させ続ける。まるで立ったまま大勢の女が交代で挿入してきているみたいだった。しごくスピードもめまぐるしく変わり、いつでも新鮮な刺激を絶やさないよう調節された。アナルや尿道からも粘液が染みこんで、体の内側から僕を犯しているのが分かる。

 オンナだけではない。小さな手や大きな手がスベスベとしごき上げている感触になったり、複数の手がまとわりついているのと同じ感触に変わったりする。水の中で同化しているから形は分からないが、股間に受ける快感刺激が手コキされたのと同じ状態になるから、変化が分かるのだった。パイズリも豊かなものから貧乳まで、イロイロに変化し、ペニスを悦ばせ続けた。舌の感触も混じっている。

 スライムプール全体が振動し始めた。千変万化のバイブレーションが全身をくすぐりぬく。大きくブルブル震えたり細かく振動したりして、快感を倍増させるのだった。僕は完全に脱力し、強力な魔物に身を預けて、絶頂時の感覚に酔いしれていた。イってもイっても、一秒も経たないうちに、射精直前の、頭が真っ白になる感覚に包まれ、脈打ち続ける。ふとももを滑る手の感触や、女の足の感触や、乳房の感触を楽しみながら、僕は彼女たちに体を支えられ、ひっきりなしにイキ続けていた。

 やがて空が赤くなる。何も考えられずに時間の経つのを忘れてしまっていたが、周囲の色が変わるにいたって、やっと自分の状況を理解することができた。自分はこのまま、最後の一滴まで搾り取られるんだ。生命エネルギーが快感とともに精子に変わり、すべて吸い尽くされてしまう。それも、苦痛にあふれた死の感覚がなく、最後まで快感の中で意識が途絶えてしまうんだ。そのことが、いやがおうにも僕を恐怖に駆り立てた。が、もはやこの脱力をどうすることもできなくなっている。

 気の遠くなるような快感の中で、僕は少しずつ抵抗を試み始めていた。暗くなる前に、なんとしてでもここから脱出しなければ。あまりにも強烈なスライムの快感に抗うことは不可能に近いが、ここから出られなければ本当に僕はおしまいだ。

 僕は少しずつ足を前に進めた。もはや拘束はなくなり、体は重いが何とか中を動き回ることができる。だが、一歩、また一歩と歩くごとに、体中が強い快感に包まれ、僕は脱力しながら濃い体液を放出させられてしまう。そのつど力を入れ、ゆっくり、一歩ずつ、確実に歩みを進めるしかなかった。数メートル以上ある下り階段まで、気の遠くなるような道のりだった。

 僕は脈打ち続けながら、どうにか端のところ、非常階段までたどり着いた。首から下は完全にスライムに埋まっているが、脱出は不可能でもなさそうだった。体を拘束してくることはなく、逃げようと思えば逃げられるみたいだ。精液は休むことなくペニスからほとばしり出ている。このままだと本当に衰弱してしまうぞ。

 僕は片手をスライムプールから突き出した。プールの端から横に体を出すことができそうだ。「う…うう…」左手がジンジン疼く。これまで何時間もスライムの中にいて、とてつもない心地よさだっただけに、いきなりそこから解放されると、強烈な性欲に細胞が悲鳴を上げるのだ。つい手を引っ込めて、もとのぬるま湯に浸かりたくなってしまう。そう、スライムたちが僕を拘束しないのは、僕みずからがここから出たくなくなるよう、淫気で僕の肉体を改造してしまっていたからなのだった。

 だが、ここで負けていてはいけない。ぬるま湯に戻れば元の木阿弥、待っているのは心地よい死ばかりだ。それもいいのかもしれないが…いや、ここはやはり脱出だ。右手を出す。右手もまた、もっともっとと快感を求め、痺れるような性欲に包まれる。僕は後ろ髪を惹かれる思いで、一気に上半身をスライムから引き剥がした。

 「うぐあ…」身を刺すような性欲の痺れが襲い掛かる。麻薬のように、元のスライムに戻れば安心するのが分かっていて、外に出ると肉体が悲鳴を上げてもとの安逸に戻りたくなる。乳首やわきの下がきゅーんとなり、じわりと倦怠感と苦痛が襲い掛かる。「くっそ…」僕は勇気を出して右足を出す。次いで一気に左足を出した。

 大きく腰を引いた体勢で、股間部分をスライムに埋没させたまま、僕は手足の痺れと戦っていた。お尻の穴、玉袋、ペニス、内股は、あいかわらず極上の快感に包まれ、悦ばされ続けている。射精の頻度も衰えない。ああ…このままここでずっとスライムに包まれ、この体のすべてをスライムに同化させてもいいな…。そんな誘惑がとてつもなく大きくなり、僕は最後の一歩を踏み出せないでいた。

 それにもし、ここで完全に体を引き離したら、股間までが性欲に疼くであろう。その疼きは上半身や手足の比ではないはずだ。性感帯が集中している部分だけに、引き剥がした時の苦痛は計り知れない。手足でさえ悶絶するのだから、股間を引き剥がせばどうなるか分からない。ヘタに動けば性欲に耐えられなくなって、自分から全身をスライムにふたたび埋没させてしまうかもしれない。僕はそんなに強くないんだ。

 僕はしばらく逡巡していた。月が出ている。あたりは相当暗くなっていて、もはや夕方とはとても呼べないような時間帯となった。紫色のプールは自分の力で光りはじめ、甘美さを際立たせている。後ろを振り返ると、水面から数え切れない女体が飛び出していて、自分の胸を揉んだり、オンナ部分を押し広げたりしてみせながら、しきりに誘惑し続けている。その一方で、埋没した股間をひっきりなしに悦ばせ、強い快感にさらして、僕を引き留めるのだ。

 「くっそ…」やっぱりこのままじゃだめだ。この身はどうなっても、堕落した悦楽に浸っていてはいけないんだ。よし、脱出するぞ。「えいっ!」僕は後先考えずにスライムから脱出した。これ以上考えても、絶対に悪いほうにしかいかない。そんなときはまず行動! 僕はこの快楽地獄から脱出するんだ! 間違っても自分からよこしまな享楽を望んではいけない!

 「あぎゃ! …が…っっ!」強い性欲が体の奥から込み上げた。自分でペニスを握り締めても射精はできない。イクためにはいますぐにスライムにもどらなければならない。しかし…ここで負けたらもう二度とチャンスはないだろう。僕がスライムから飛び出す可能性があると分かった以上、彼女たちは今度こそ僕の体を拘束し、抜けられないようにするはずだ。

 僕は心を鬼にして非常階段を降りはじめた。少しでも気を抜くとスライムのところに走りより、快楽に負けて飛び込んでしまいそうだった。「ぬああ! 負けない…ぞ!」冷たい風が身を切る。昼間は暑かったが、いまは冬のように寒かった。その寒さが、いやがおうにも人肌を恋しがり、全身をセックスに駆り立てていく。僕は完全に生殺し状態となり、しかしそれを自分で望み選んだのだと言い聞かせ、おのれと戦いながら、しっかりと階段を下りていった。

 次第に体が慣れてくる。あいかわらず性欲がこの身を突き上げるも、さっきほどの強い禁断症状はない。スライムへの渇望は一時的みたいだ。しかし、これまでさんざん甘い粘液を飲まされ続けてきたために、僕の体は完全に性欲の虜になってしまっているみたいだ。こっちの効果はしばらく続くだろう。しかしそれでも、どうにか難を逃れることはできたみたいだ。このまま用務員室に戻り、体を落ち着かせることにしよう。

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