淫魔の秘宝 8

 
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 ダンジョンの近くの町が挑戦者の主な拠点になっているというのは前回話した通り。
 そこでの生活の中で、ときにこういう出来事もある。

「…結婚?」
「あぁ、お前ももうそろそろそういうのを考えてもいい時期だ。俺の知り合いにいい娘がいる。真剣に考えちゃくれないか?」
「でも俺は…」
「知ってるよ、例のダンジョンに行ってる事は。俺も男だ。夢を追いたい気持ちはわからんとは言わん。でもよ、一生かけたところであのダンジョンをクリアできる保障はないんだ、そうなったらお前の人生、何にも残らないぞ?それよりは、この辺で現実と折り合いつけた方が、よっぽど幸せなんじゃないかと思うんだ」
「………!」
「ちょっときつい事言っちまったか?すまん。だがこれだけは言っておく。俺はお前が心配なんだよ、このままあのダンジョンで人生の時間使いつぶしてしまうんじゃないかとな。例えそれが覚悟の上であってもよ、お前みたいないい奴がそんな事になったら悲しいじゃないか」
「………」
「まぁすぐに返答をくれとは言わんよ。でもどうか、ちゃんと考えてくれよ?」

 前回話した心ない者の中傷とは別ベクトルで厄介である。
 彼らは純粋な善意で言ってくれているのだから。
 実際こういった誘いを受けて、ダンジョン攻略を諦める者も多い。
 ダンジョンの挑戦者の世知辛い現実である。
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「待ってたわ♥ようやくアタシの所まで来てくれた♥」
 7番目の部屋の淫魔が嬉しそうにそう言ったのが少し気になった。
「待ってたって?」
「6本脚の子いたでしょ?アレ友達なの。あなたの事は聞いてたわよ」
「あぁなるほど」
 ここの淫魔同士の繋がりってどうなってるんだろう、と少し気になりつつも今はいいやと置いといて。
「ひさしぶりに期待できそうな男だって聞いてたから楽しみにしてたんだから♥」
「へぇ…」
 期待されるくらいには俺は頑張ってる方らしい。
 そう言われると少しやる気も出る。
「さぁ早速始めましょう♥」
「おぅ」
 いい感じに気合の入った俺は淫魔のキスを積極的に受け入れた。
 んっ…ちゅっ…
 さすがは淫魔、舌使いが上手い。
 だが俺だって淫魔のキスは何度も経験してる、このくらいは…
「ぺろんっ♥れろれろぉ♥」
「むぐぅっ!?」
 突然ペニスを舐められて俺は動転した。
 俺とキスしてる最中にどうやって!?
「あははっ!やっぱり驚いた!今のは、コレ♥」
 唇を離した淫魔が手を上げ、その手のひらを俺に見せつける。
 そこには目を疑う光景があった。
 口である。
 淫魔の手のひらに口が存在していたのだ。
 舌が唇をペロリと舐める仕草が妙に色気がある。
「アタシは体のどこにでも口を出す事ができるのよ♥」
 あぁそうか、あの多脚の淫魔と友達でしたね、すごく納得したよ。
「つーまーり、アタシは体中どこででもオチンチンしゃぶってあげられるってわけ♥たとえばぁ」
 淫魔が屈んで俺のペニスに大きな乳房を近づける。
 一瞬パイズリでもするのかと思いきや、
「おうっ!?」
 ペニスが明らかに唇でしゃぶられる感触。
 見るとおっぱいの先端、乳首が口に変化しペニスをくわえていたのだ。
「こんな風におっぱいでフェラするくらい余裕なの♥」
 淫魔本来の口が喋ってる間にも、おっぱいに出現した口がちゅぱちゅぱとペニスをしゃぶり続けている。
 ペニスを啜るいやらしい音が俺の耳を刺激し、さらに興奮をかきたてられてしまう。
「うっ、うぐぅぅ…」
「んっふっふ♥どう、本来ならしゃぶるための所に逆にしゃぶられちゃってるのは」
「うぅっ、気持ちいい…」
「そうでしょそうでしょ♥さぁさぁ白いの出しちゃいなさい♥」
「くぅぅぅ…!」
 乳首から変化した口にフェラチオされるという特異な状況にまだ俺は対応しきれていない。
 見た目のインパクトもあるし、時折口周りのおっぱいの肉がぽよんと押し当てられるのがちょっと気持ち良くて…
 くっ、だめだ…出る…
「なーんてね♥」
「えっ?」
 射精するかと思ったタイミングで淫魔は口付きのおっぱいをペニスから離してしまった。
 驚きのあまり俺は思わず変な声が出てしまう。
 どういうつもりだ?
「この程度はほんの前戯よ、このくらいで音を上げてもらっちゃ困るなぁ♥本番はここからなんだから♥」
 その前戯で出そうになったんですが…くそぉ。
「じゃーん♥」
 今度は両手の手のひらを広げて見せる淫魔。
 そのどちらにも口が出現している。ということは…!
「これをこう…♥ちゅっ♥」
「うぅっ!」
「れろれろれろぉん♥」
「くぁぁぁぁっ!こ、これは…!」
「んっふっふ♥名づけて『一人トリプルフェラ』♥3つのお口であなたのオチンチン可愛がってあげる♥」
 淫魔の両手の口と本来の口、計3つの口で俺のペニスを舐めまわしてきた!
 両手の口を使う事までは読めたがこれは想定外だ!
「ちゅっ♥ちゅっちゅ♥れろろぉ♥」
「うぉぉぉぉ!?」
 やばい、滅茶苦茶気持ちいい。
 フェラ自体はこれまで何度もされてきたけど、ここの淫魔とのセックスは基本的に1対1だ。
 だからトリプルフェラなんてものは初めての経験で…
「ちゅぱ♥ちゅるちゅる、じゅううううっ♥」
「ふぁぁぁぁ!?」
「んっふっふ♥どうかしら、アタシフェラには自信があるのよ」
 言うだけあって淫魔のフェラは極上の一言に尽きる。
 3つの口が唇の粘膜と舌を存分に駆使してペニス全体を愛撫してくるのだ。
 根元から幹の部分、カリと亀頭に至るまで唇が触れなかった箇所などない。
 唇がちゅうちゅうと吸い付き、舌がれろれろと絡み付く様はあまりにも卑猥だ。
「そぉれ♥そろそろ出しちゃえ♥ちゅっ、ちゅぅぅぅぅぅ♥」
「うぅぅぅぅぅっ!!」
 本来の口が亀頭全体を口に含み、唇の輪でカリを締め付けてくる。
 同時に両手の口は両側からペニスに吸い付き、幹から根元までを往復し唇の粘膜がヌルヌルと擦りつけられる。
 3つの口による的確な連携フェラに俺は太刀打ちなど出来なかった。
「あっ、あっ、あぁぁぁ、も、もう、だめ…!」
「いいよ、飲んであげるから全部出して♥」
「う、あぁぁぁぁぁっ!!」

どくんっ!どくっ、どくっ、どくんっ!!

「あっ、くっ、うぅっ…!」
「んぐっ、んぐっ、んん♥」
 さんざんしゃぶり尽くされただけあってけっこうな量の精液が噴き出す。
 だがそれを淫魔は苦もなく飲みこんでいった。
 さすがは淫魔と言わざるをえない。
「くっ、ふぅぅぅ…」
「んっふっふ♥気持ち良かったかしら、アタシの一人トリプルフェラは♥」
「…確かにすごかったのは認めよう」
 悔しいけどあれだけの精液を搾りだされて認めないわけにもいかないので正直に言ったら、
「甘いわっ!」
「え?」
 何故か怒鳴られた。
「あれが“本番”だとは言ったけど“本気”だとは言ってないわ。まだこっちはとっておきを残してあるんだから♥」
「…なんだと?」
 あれよりまだ上があると?
「知りたい?いいよ、実演で教えてあげても♥」
「う…」
 舌なめずりしながら擦り寄ってくる淫魔。
 いかん。このままでは彼女のフェラで搾りつくされてしまう。
 毎度淫魔のテクに押し切られているが…そうはいくものか。
「とあっ!」
「きゃっ!」
 俺は素早く淫魔の背後に回りこみ、強引にベッドに押し倒した!
 どうにか淫魔の隙をつく事には成功したのだ。
 なんとかこのままこっちのペースに巻き込んで…
「れろぉんっ♥」
「おふぅ」
 その瞬間、大きな舌で顔を舐められて体から力が抜ける。
 淫魔の後頭部に大きな口が出現し、そこから伸びた舌に顔を舐められたのだ。
 …なんかこんなモンスターがどこかの国にいなかったっけ?
「んっふっふー、後ろをとったからって安心しちゃダメよ♥言ったでしょ、どこにでも口を出せるんだって」
 淫魔がそう語りながら、後頭部の口が俺の顔にキスの嵐。
 くそっ…ダメだ、力が出ない…
「それじゃ、今度こそ見せてあげる♥アタシのとっておきをね♥」
 すっかり脱力しきってしまった俺の体を寝かせて、淫魔は俺のペニスをおもむろにくわえこんだ。
「あむぅんっ♥」
「おぅぅ…」
 淫魔の口の中でペニスが舌で嬲られ、同時に口が上下に動いて唇の輪でペニスを締め付けしごいてくる。
 …すごく気持ちいいけど、これ普通のフェラチオじゃないか?
「じゅるっ♥じゅるるっ♥」
「!?」
 あれ?ペニスを締め付ける唇の感触が…二つないか?そんな馬鹿な…
「ちゅぅ♥ちゅぅぅぅぅ♥」
 いや、勘違いじゃない!?
 口の中で、さらに別の口がペニスをしゃぶっている!?
「じゅぷ♥じゅぷじゅぷぅ~っ♥」
「おぁぁぁぁぁ!?」
 二つの口が同時に俺のペニスをくわえている!
 一つ目がペニスの根元あたりを唇で締め付けながら、二つ目が亀頭に吸い付いて…
 ありえない状況に俺は混乱していた。
「なんだ、これ、あひぃぃぃぃ!?」
「口の中に、さらに口を出したのよ♥名づけて『多重フェラ』♥こんなの他の子には真似できないんだから」
 淫魔の説明を聞いてようやく合点がいく。
 しかしその間にもペニスが二つの舌にれろれろと舐めまわされて…
「じゅるるる♥じゅるぅ~っ♥」
「ひゃぁぁぁぁぁ!?」
 さらに口が増えた!?
 今ペニスは3つの口にくわえられ、熱烈なフェラチオを受けている。
 3つの唇がペニスを締め付け、3枚の舌がペニスに絡み付いてきて…
 こ、こんなの気持ち良すぎて…もう…!
「出るぅぅっ!!」

どぴゅっ、どぴゅどぴゅっ!!

「じゅぅぅぅぅぅっ♥」
 射精の瞬間、3つの口がペニスに強く吸い付き、出した精液は全て淫魔に飲み込まれた。
 その上、淫魔はさらに精液を出させようと執拗にペニスをしゃぶりつくす。
「ちゅぱ♥じゅるじゅる♥ちゅぅぅぅぅぅ♥」
「うぅぅぅぅ、そんなに吸われたら、またすぐに出るぅぅぅ」
「んっふっふ♥まだまだ、もっと増やしてあげる♥」
 淫魔の口の中で新たな口がさらに数を増やしていく。
 4つ、5つ、6つ…もはや数え切れない。
 やがてたくさんの口が重なるように繋がって、唇の輪で出来た筒のような形になった。
「くちゅっ、くちゅ、じゅぷじゅぷ♥」
「こ、これは、あぁぁぁぁぁ!」
 唇の粘膜が繋がって出来た筒に締められ、しごかれるペニス。
 もはやこれはフェラチオじゃない、口相手のセックスだ!
 まさかここまでとは、あぁぁぁぁぁ!
「イクぅぅぅぅぅぅ!」

びゅるるるるる!
びゅるっ、びゅるるっ!
どくんっ、どくんっ!!

 想像を絶する快感の前に俺のペニスは陥落。
 その証となる白い液体を大量に淫魔の口の中に噴出した。
 無数の唇と舌で俺のペニスはしゃぶりつくされてしまったのだ。
「んっふっふ♥すごいでしょ、アタシのお口マンコは♥」
 口マンコとはある意味言いえて妙だな。
 とにかく、淫魔の口からペニスを抜かないと…
「ちゅぅぅぅぅっ♥」
「はぅぅぅぅぅ!?」
「だぁめ♥オチンチン抜こうだなんて」
 だめだ、抜けない。無数の口による吸引力が半端じゃない…!
「アタシのお口マンコからは逃げられないのよ♥それじゃ…」
「ぐっ!」
「もう一回♥じゅるるるるるるる♥♥♥」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

どぴゅどぴゅどぴゅどぴゅどぴゅどぴゅ!!!



 淫魔のフェラで徹底的に吸い尽くされてしまった。
 本当にここの淫魔はなんでもアリだな…
 次でいよいよ8人目だけど何が出てくるのか…


 
 ■
 “百口”
 
 自分の体の好きな所に口を出現させられる異形系淫魔。
 手のひらにも、乳首にも、後頭部にも、本当にいろんな所に口を出せる。
 今回披露する機会はなかったが膣内にも口を出し、セックスとフェラの同時攻めだって出来るのだ。
 なお、その気になれば本当に口を100個体中に出せるが、そこまでやってもあまり意味がなく見た目もキモい、と本人はあまりやりたがらない。
 
 定番テクとしては3つの口による一人トリプルフェラ。元々淫魔のフェラは極上だがそれが3人分となるとその快感は絶大。
 しかし彼女の真骨頂は口の中に口を出して行う多重フェラ。(ただし本来の口の中にしか出せない。別の場所に出した口では出来ない)
 複数の口が同時にペニスをくわえ、しゃぶるのは桁違いの快感。
 やがて口の数は無数に増え、それらが繋がる事によって唇の筒が出来上がる。
 こうなるともはやフェラチオというよりはセックス、唇の筒による締め付けは強烈で瞬く間に精液を吸いだされてしまうだろう。
 弱点といえば、技が口に特化してる分、それ以外は並な事くらいだろうか。
 
 同じ異形系淫魔だからか、“多脚”とは友達同士。暇な時は彼女が“多脚”の3つのアソコを同時クンニしてあげてるらしい。
 …友達?

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