恋の足音 since 2011.11.05 ※TOPへ戻る際は←のサイト名をクリックして下さい。


「もー音也くんってばほんとボクの話聞かないんです!」
「そうかなあ」
「そうだよ!この前だってボクが作ったご飯勝手に食べたでしょ?!」
「ごめんごめん!美味しそうだったからつい」
大きな身振り手振りを使って、マシンガンのようにまくし立てたHAYATOが頬を膨らませる。
都内にあるスタジオの一室、音也とHAYATOは週刊雑誌の取材を受けていた。
兄弟のような二人のやり取りを記者は苦笑しながらも微笑ましく見守っている。
一緒に掲載する写真撮影も滞りなく終わり、二人笑顔で頭を下げてスタジオを後にした。

「では、撮影が出来るようになったら呼びますので!」
申し訳無さそうに腰を折って頭を下げながらAD。
二人はこの後バラエティに出演予定だったが、共演予定の俳優が来ていないために待機を命じられた。
テーブルの上に置かれたペットボトルのお茶を飲んで、音也がごろりと寝転がる。
「音也くん、すぐに出られるようにしないと駄目にゃ!」
「平気平気〜」
「もう、キミにはプロとしての自覚が足りないよぅ…」
「楽屋でもHAYATOなのはプロとしてなの?」
起き上がって音也がHAYATOに視線を投げかけた。
楽しそうに細められた目がむっと唇を尖らせるHAYATOを見つめている。

卒業オーディションを待たずに、二人はシャイニング早乙女の鶴の一声でユニットとして
テレビにラジオに雑誌にと顔を出すようになった。
天真爛漫で元気なキャラクターは共通しているが、マイペースで物怖じしない音也と出演するにつれ、
HAYATOには努力家で真面目というイメージを持たれるようになってきた。
本来の完璧主義が幸いして今のところボロは出ずに、ファン層を厚くする結果となっている。
「意地悪言う子にはお仕置きしてやるんだから!」
「わっ!ちょ、うひゃははははは」
にやにやと笑う音也に飛び掛って、腋の下をくすぐった。
畳の上を転がってHAYATOの猛攻から逃れようとする音也を拘束して、
わき腹まで下って指先で服の上から肌をなぞる。
「ボクまだキミに不満があるんだ」
「うぇ?」
ほぼ音也を畳にうつ伏せに押し付けている形のまま、ぽつりと呟く。
体勢を変える事が出来ないまま音也が間抜けな声を出すと、
「ボクも入れたいにゃ?」
その耳元で、吐息たっぷりでHAYATOが囁いた。
声のトーンが本来のものになっているのに気付いた音也が逃げ出そうと足掻くが、
以外に力の強いHAYATOにしっかり押さえ込まれて動けない。
丁度尻の谷間の部分に、HAYATOの股間が押し付けられている。
HAYATOが本気なら硬い何かが尻に当たるはずだ、今はまだ衣装が擦れあう感触だけ。
「いっつもボクのお尻好き勝手に使ってずるいよ、ボクも音也くんを味わってみたい」
「あ…えっとそれは…ひっ」
甘ったれた子供のような声を出しながら、ゆさゆさとHAYATOが腰を揺らす。
同時にぱくっと耳を口に含まれて、音也が素っ頓狂な声を漏らした。
「ちょ…ここでする気!?」
「キミだって我慢出来なくてスタジオのトイレでボクを抱いた事あるじゃにゃい」
「いや…えー…ぁむ」
過去の暴走を指摘されて言葉を濁した音也の体をくるりと反転させ、唇に喰らいつく。
音也の諦めは以外と早く、HAYATOが挿し入れた舌に自分のを絡めてきた。
唾液を交換しながらお互いを貪り合うところまではいつもと同じ。
弱い箇所を攻められて、身を委ねて快楽に翻弄されてくなる気持ちを抑えながら音也のポロシャツを
捲りあげて肌に触れる。
「っん…」
胸の突起を摘んで緩く指を動かすと音也の舌が震えた。
痛みを感じないように柔らかく刺激を繰り返しながら、音也の反応を見る。
「ちくび気持ち良いでしょ?」
「あっ、…んん、よくわかんないや」
「じゃあこれでどう?」
「んやっ!」
指の刺激で硬くなり始めた突起を、ぱくりと口に含む。
赤ん坊がするように唇でちゅうちゅうと吸うたびに音也の体がびくびくと跳ねる。
「はぁっ、ぁっ」
普段より数音高い声で、音也の声が響く。
じっくり攻めて堪能したいところだが、今はあくまで仕事中の待機時間だ。
素早く音也のベルトを外し、チャックを外して下着の上から陰茎に触れる。
「ふふっ大きくなってる」
「言うなよばか!」
「キミだっていっつもボクを言葉で嬲るくせに〜」
「やぁッ!」
音也を見つめながら、ゆっくり下着をずり下ろしていく。
むき出しになった陰茎に唇を寄せると、その熱さに腰の奥がずくりと疼いた。
これから、この疼きを音也にも与えるのだ。
すっかり天を向いた陰茎の先をねろねろと舐めながら、溢れてきた先走りで指を濡らす。
体に覚えこまされた音也の弱い箇所を重点的に攻めると、抵抗の力も弱まる。
「音也くんのちんちんすっごく硬い…期待してる?」
「してない、よ…!ひぁんっ」
舌をすぼませて尿道を抉る。甲高い声を上げて背を逸らした音也に笑みを浮かべながら、
彼の出した粘液でぬめる指を尻の谷間に滑らせた。
「ひっあっ、あー…ッ!!」
陰茎を吸いながら頭を上下して、息を吐いたのを見計らって指を潜り込ませる。
頭の動きと指の動きを連動させながらゆっくり中を捏ねていると、
襞がひくついて指に絡み付いてきた。
「痛い?音也くん」
「な、いけど…変な感じ…あぅう…ッ」
「よかったぁ〜」
案外素質はあるようだ。これで懸念は消えたとばかりに、トキヤの指が慣らす動きから
探る動きに切り替わる。
「んぁッ!?」
「はっけーん」
「や、あっ、そこ」
目を白黒させて起き上がろうとした音也をそのままにして、見つけた前立腺を指で執拗に擦る。
羞恥のせいか、音也の大きな瞳は涙に覆われて今にも眦から滴が零れそうだった。
指を増やしてゆっくり奥に挿し込むと、耐えるようにぎゅっと瞼が閉じられる。
ぽろりと頬を滑った涙の粒を舌で受け止めて、絡みつく腸壁を押し分けるように指を動かす。
「ぅん、うーッ!!」
音也は歯を食いしばり、大声を上げないように気を張っている。
ぼんやりと天井を見つめている目はとろけ始めて、HAYATOを貪る時のようなギラついた光は無い。
引き抜いた指の代わりにすっかり成長しきった自身を取り出すと、
衣擦れの音でHAYATOの行為の先に気付いた音也がびくりと身を竦ませた。
「ほんとに最後まですんのー…」
「うん♪」
切っ先をあてがい、音也が逃げ出さないうちにと一気に奥まで突き入れた。
「あぁあッ!」
音也に言った事は無いし聞かれた事も無かったが、誰かの体内を味わうのは初めての体験だ。
口淫とは違う、熱い粘膜に陰茎を満遍なく締め付けられる感触。
たっぷり残っていた余裕があっと言う間に剥ぎ取られ、思考が沈む。
「音也っ音也ぁッ」
「ひぃ、あっあっあっ!」
音也を気遣う余裕すらどこかに弾け飛んでしまった。
乱暴に出入りを繰り返すHAYATOから逃れようとする音也の腰を掴んでひたすら腰を振る。
「いいよぉ…はっ、ん」
「落ち、着けって…!」
腰からじゅくじゅくと全身が融けていくような快楽に捕らわれる。
音也の静止が耳に届くが動きを止める事は出来ずに甘ったるい声をあげた。
これではどちらが犯されているのか分からない。
音也が痛がっている様子は無かったが、かと言っていつも自分が抱かれているときのように
何も考えられないくらい快楽に溺れている様子も無かった。
こんな風に乱暴に体内を貪られたら腰の奥が震えて、もっともっと深いところまで欲しくなるのに。
音也に犯されている光景を脳裏に描いた途端、たまらなくなって中から這い出した。
「あれ、ぇ?」
戸惑う音也には目もくれず、馬乗りになって自分の尻を曝け出す。
半勃ちになっていた音也の陰茎にしゃぶりつき、無理矢理そそり立たせてその上に跨った。
「ぐっ、あぁッ!!」
「んぁッ!?」
慣らしもしていない穴で音也を受け入れるのは随分ときつかったが、
それでも体内を抉られる甘い快楽は確かに湧いていた。
潜り込んだ亀頭に前立腺を押しつぶされて、求めていた刺激に我慢出来ずに白濁を散らす。
急激な締め付けに音也もHAYATOの中で吐き出したが、浅い位置で出された粘液は
だらだらと零れて竿を伝っていく。
「結局入れられる方が好きなんじゃん…」
呆れ切った音也の声がぐさりと胸に刺さる。
「うっ…うるさいな、いいでしょたまには!」
やれやれと音也が身を起こしてティッシュで腹に垂れた精液やらHAYATOの陰茎やらを拭く。
処理が終わると、HAYATOがばつの悪そうな顔でのろのろと体をずらして音也の上からどいた。
「換気、するね…」
立ち上がったHAYATOは全身で不満を表している。
「何拗ねてんのさ」
「むぅ…音也くんには分かんないよ!」
じと、と音也を睨みつけながら窓を開ける。
舞い込んで来た風が火照った体をどんどん冷やしていく。
「で、また俺に入れたい?」
「うぅ…意地悪…」

しばらくして始まったバラエティの収録でHAYATOは全く実力を発揮できず、
終始音也にフォローしてもらう形になってしまった。
司会に「今日の二人は立場が逆だね」なんて言われたHAYATOが絶句して
不調に輪をかけてしまった理由を、音也だけが知っていた。
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音HAYAに挑戦しようと思ったんだけど、根っからのHAYATO受厨なんだなって…思いました…(((^o^)))