『呪縛』

○第9話○ 差しのべられた手(その2)







 巨大な森を抜けた先にある宮殿へ皆を連れて多摩が戻ったとき、まだ外は闇夜だった。
 無風だった夜にいつの間にか冷たい風が吹き荒れ、身体の芯から冷え切っていた一同は建物の中に入っただけでも暖かさを感じて僅かに顔が緩んだ。

 そんな空気を一切無視するかのような低音の声と共に、表情一つ変わらない多摩が静かに振り返った。


「・・・話は明日聞く。どの部屋でも好きに使えば良い。干渉はせぬ。・・・だが、決して最上階には立ち入るな」


 どうやらこれ以上の話を今ここでするつもりは無いらしく、彼は興味が無さそうにそれだけ言い置き、皆を残してそのまま大階段を使い最上階へと消えてしまった。

 残された方は、どれ程の追求が待っているのかと構えていた為に拍子抜けしてしまい、暫く多摩の背中を目で追いかけて立ちつくしていたが、やがて柔らかな青年の声がその場の空気を僅かながら変えた。


「貴方達の主は不思議な空気を持っていますね」

「・・・ええ」

「・・・それにこのような静かな宮殿は初めてです・・・・・・、本当に誰も・・・いないのですか?」

「・・・おりません」

「・・・そうですか・・・・・・」


 巽の答えに青年は少し考え込むように押し黙ったが、小さく息を吐くと気持ちを切り換えたらしく、着ていたコートを脱いで笑みを浮かべる。

 暗闇では分からなかったが、明かりの中で青年の見事な銀髪が輝きを放ち、乳白色の肌にエメラルドグリーンの瞳が映えて、一目見ただけでも血統書のついた血筋に生まれたであろうことは容易に想像できた。


「では、お言葉に甘えて今宵は休ませていただきます」


 特に詮索する言葉を並べ立てるわけでもなく、小さく一礼してそのまま適当な部屋へ身を置く青年を見て、3人はホッと息を吐く。


「よく引き下がってくれたな」

「・・・・・察しがいいのだろう。今追求することが得策ではないと分かっているんだ。旅に同行して頭の回転が速いと言うことはお前も理解している筈だ」

「どっちにしたって、このまま何も話さない訳にもいかないだろう?」

「だが・・・全てを知られるわけにはいかない。・・・・・・特に美濃さまの事は絶対にだ」

「・・・だな」


 彼らが戻ってきた目的を達成させるためには、多摩と青年が多少でも歩み寄る必要があった。
 神妙な顔つきで二人はそれきり押し黙り、その夜は青年に習って各自適当な部屋で身体を休めることにしたのだった。







 乾は若干埃くさいベッドに顔を顰めつつ仕方なしに横になると、頭の後ろで手を組み、ここを離れる直前の多摩とのやりとりをぼんやりと思い出していた。



 ───多摩は覚えているだろうか。


 あの日、俺が言ったことなどもう忘れてしまったかも知れない。


 数年ぶりに再会した多摩は、いつのまにか男性平均をかなり上回る乾の身長を追い抜き、声は一段と低くなり体つきも男らしく逞しくなっていた。
 白い肌に映える黒髪は艶やかなままだが、誰より紅い双眸に宿る光の強さは何者をも圧倒させるものに違いない。

 姫さまに対しての執着も時間が経てば落ち着くだろうと見込んでいたが・・・
 どうやらとんでもない深みにはまり込んだらしい・・・

 あんなに早く多摩と再会が果たせたのも、気配だけで俺達が戻ってきたことを感じ取った為だろう。
 しかも、その中で一人だけ憶えのない気配を感じて、本当は確認するためだけに現れた訳ではなかったのではないか?

 もしかしたら、戻ってきた3人を含め全てを侵入者と見なして排除する気だったのかもしれない。


 ・・・・・・だったら、どうして排除されずに済んだんだ?


 またあの気まぐれか?


 俺たちを生き残した時のように、今回もその気まぐれの風が吹いただけか?



 緻密な計算をして動くタイプではない。
 かと言ってその場凌ぎで動くタイプでもない。

 喜怒哀楽が薄すぎて、余程の事がない限り表情から感情を読み取るのはまず不可能だろう。



「・・・・・・何考えてるんだか」



 あぁ、眠い。

 今日はもうだめだ。
 埃まみれだろうがなんだろうがどーでもいい・・・・・・久々のベッドが気持ちよすぎる・・・

 どうせ一眠りしたら、また面倒な事が待ってんだ。
 全くこういうのは俺向きじゃないよなぁ・・・

 そこまで考え、後は強烈な睡魔に全ての思考は遮断され、彼は朝まで泥のように眠った。









▽  ▽  ▽  ▽


 再び多摩が最上階から降りてきて彼らと対面したのは、もう太陽が傾きかけた、ほぼ一日の三分の二は終わったような頃になってからの事だった。

 彼の様子を見ればどことなく気怠げで、目の縁がほんのりと紅く色づき、艶めかしく唇から吐息を漏らす姿が妖艶にも感じられ、今の今まで眠っていたという雰囲気ではない。
 察しの良い乾は彼がこの時間まで何をしていたのか容易に想像出来て、もう今更それを茶化す気にもなれなかった。


「・・・おまえは誰だ」


 大広間に全員が集まると多摩は椅子に深く腰掛け、挨拶一つ無く青年に目を向ける。
 余計な会話をするつもりは無さそうだった。


「昨晩は突然の訪問にも関わらず、こうして滞在させていただき感謝しております。・・・私はクラウザー。貴方に会うために参りました」

「・・・・・・どこから来た」

「バアルです」

「・・・・・・バアル」


 多摩は遠い記憶を辿るかのように視線を空に彷徨わせると、『あぁ・・・』と呟き驚くべき言葉を淡々と口にした。


「・・・・・・一度・・・神託に訪れた事がある」

「えっ、・・・それは本当ですか!?」


 クラウザーと名乗った青年を見ながら、多摩はあっさりと過去の繋がりを明かして驚愕させた。


「・・・あの宮殿・・・名はなんと言ったか・・・・アンドロ・・・・・・、やはり忘れたな。長くて面倒な名の建物だと言ったらバアルの王は笑って・・・・・あぁ、おまえ、そう言えばバアルの王に似ている。あの男の息子か?」

「は、・・・はい」


 目の前の男が思いも寄らず祖国と父に関わっていたことを知り、クラウザーは思わず声を上ずらせて笑顔を作った。
 だが、そんな気持ちなど端から無視した次の言葉は、一瞬で打ち砕く威力を持って青年を凍り付かせる。


「・・・・・・確かに・・・おまえからも美味そうな匂いがする」

「・・・ッ!?」


 まるで獲物を狩る鷹のような鋭い目がクラウザーを射抜く。
 客人としての扱いなど期待はしていない巽らであったが、これには流石に黙っていることは出来ずに間に入った。


「神子殿、そのような発言はお控えください」


 言葉を遮るように入ってきた巽に目を向け、多摩が肘掛けにもたれて口端をつり上げて見せた。


「俺への贄でなければ、何だというのだ?」

「神子殿!!」

「おまえも分からぬ男だ。俺はもう神子ではないと何度も言っている」

「私も何度でも言わせていただきます。貴方は生まれながらの神子です。数千年に一度現れるかどうかの偉大な神子と謳われた程の・・・貴方がどう思っても彼の地が消滅した今、現存する最期の神子に他なりません」

「・・・・・・・・・やけに絡む。まさか俺を神子にするのが今回の目的か?」

「・・・・・・今更仕立てなくとも、力を有している限り貴方は神子そのものです」

「・・・・では、おまえは神子とは何だと思う? 神秘的存在だとかいう表向きの子供騙しを鵜呑みしてはいないだろう?」


 多摩は何を考えているのか分からない氷のような眼で巽に問う。

 一体神子の役割を果たしていた間に、どれ程のものを彼は見てきたのだろうか。
 都合の悪い知識は何一つ与えられずただ流れに身を任すままに続けてきた神子という役割を果たし続け、外に飛び出して自由を手に入れた今、過去の自分をどのように客観視するのか・・・


「貴方の神託を見て、神秘的存在を疑うはずもありません。あの場に立ち会えた者は誰しも魂が奮えた筈だ。だからこそ大昔から神子の存在が我々にとって重要視されてきたのです。私はそれを子供騙しとは考えません」

「・・・鳥肌が立つほどの過大評価だな」

「そんな事はありません」


 多摩は目を伏せ、僅かに眉を寄せた。
 巽の強情な意見にこれ以上何かを言う気は無くなったらしく、今度はクラウザーに視線を向ける。


「・・・・・・クラウザーと云ったな。バアル王の息子が共も連れずに危険を冒して直接俺に会いに来た理由は何だ? この地がおまえ達にとって好ましくない捕食者達の巣窟だと知らない訳もあるまい」

「・・・・・えぇ」

「旅の途中でこの者らに襲われる可能性も考えたはずだ。何より俺に至っては、おまえの事を最上級の御馳走にしか思っていない」

「・・・ッ・・・例えそうだとしても、私は貴方に会わなければなりませんでした。・・・・・・それより先程の話・・・私は貴方がバアルに来ていたことを今初めて知りました。バアルとベリアルにはどのような関係が・・・・・・・」

「ベリアル・・・? おまえ達はこの地をベリアルと呼ぶのか。音感に違和感を感じるが・・・」

「・・・そ、れは・・・我々が勝手に名付けたからでしょう。国として存在しながら決まった呼称が無いのですから・・・」

「当てはめる言葉がおまえ達に必要だったというわけか」

「・・・・・・そう・・・なのかもしれません」


 クラウザーは困惑していた。

 父は何故神子を知っている事を一言も教えてくれなかったのか。

 自分をこの地に送り込んだのは他ならない父によるものだった。
 勿論巽達がバアルを訪れたことが発端となったのは間違いないが、自分が見ている限りでは父は彼らを客賓として丁重にもてなしており、実際接した彼らは話で聞くような忌み嫌う国の者達とは思えず、自分たちとそう変わらないように思えたのだ。
 知的で思慮深く物静かな巽、快活で人なつこい乾、美しく穏やかな伊予・・・彼らがクラウザーに捕食者として牙を剥いたことなどない。極めて紳士的な対応だったといっていい。

 それに対して彼らの主だという目の前の男とこの取り巻く環境の違和感というものは、どうあっても拭いきれるものでもなく、そればかりか深い疑念が増大する一方なのはどういうことなのか。


 ・・・いや・・・・・・だとしても・・・

 ここに来て何もせずに帰ることなど最早許される事ではないのだ。
 クラウザーは先程の多摩の問いに答えるべく、惑乱する頭の中を整理し、懸命に平静を保つように努めた。


「・・・・・・巽殿の話では、天変地異と原因不明の病理によってベリアルはほぼ壊滅、・・・多摩殿が今では主であると。神子でもある貴方にこれを渡し、貴方と密約を結ぶ事が私が来た目的です」

 そう言うと彼は懐に仕舞っていた書簡を取り出し、多摩に差し出した。
 多摩はクラウザーを一瞥した後それを手に取ると封を開けて、バアル王直筆の書面に目を通す。


「・・・・・自ら密約などという言葉を使うとは面白い男だ。おまえはこの内容を知っているのか?」

「・・・はい」

 頷くクラウザーを僅かに見やった後、直ぐに書面に視線を戻して最後の一文まで読み終えるや否や、多摩は頬杖をついて僅かに苦笑してみせた。


「・・・・・・乾よ・・・おまえ、ここを発つ時に何か理由をつけていたな。・・・政治的に・・・だったか? これがそのことか?」

 突然話を振られた乾だったが、多摩が自分の言ったことを覚えていたことに驚き、同時に嬉しく感じ大きく頷いた。


「そうだ。お互いの利害も一致するだろうし、現に必要な事だろ? 昼頃に食物庫を見たけど結構消費されてたし、それほど長くは保たないはずだ。供給を受けるにはそれなりの対価を求められるのが鉄則ってもんだ」

「・・・・神子がそれ程のものだというのか?」

「釣りが来る程のものだと、俺は思う。多摩はそんなに安くない」


 真っ向から断言され、多摩は眉を寄せた。

 巽といい乾といい、むず痒くなることばかり言う・・・
 多摩にとっては神子など切って捨てたところで身が軽くなるばかりで未練など全くないものだ。
 未来を見通す力にどうしてそれ程の魅力があるのか、彼には少しも理解出来なかった。


 書簡の内容は彼にとって、そう難しいことではない。

 むしろ多摩にしか実現不可能なもので、彼が頷けば乾が言っていた一過性ではない、半永久的な供給が可能となる。


 だがそれは・・・・・・




「多摩殿、何を迷われます。これは貴方がたにとっても魅力ある交渉の筈・・・それとも、牙を剥いて我々の民を食い荒らすような真似をなさるおつもりですか?」


 答えを出さない多摩に対し、クラウザーは静かに切り込んだ。
 多摩は片眉をつり上げ、皮肉めいた笑みを浮かべる。

 ベリアルの民とそれ以外の国の民の中で決定的に違うものがあるとすれば、何を糧に生きているかに尽きる。
 彼らは自国の民を口にはしない代わりに他国の民を襲い己の糧にし、それが原因で大きな争いが絶えなかった。

 しかし、大きな争いというのは互いに相応の数が揃ってこそ起こるものだ。


「・・・この現状を見てそれを言うのか? この地は最早、食い荒らす程の多勢にはなれぬ。どうせなら大敵であろう我らをこの期に排除してしまえばいいのだ。おまえも思ったはずだ、一方的なまでに我らを殲滅することが可能だろうと」

「これは父上の意志です」

「・・・己が眼で見て感じたものを無視してまで尊重する意志などあるものか」

「・・・・・・ッ」


 クラウザーは唇を噛み締めた。
 偉大で何者にも屈しない父は彼の誇りだった。
 その誇りも、父の存在すべてまでを軽くあしらわれているようなものの言い方は屈辱だった。

 表情を硬く強ばらせて感情を抑え込むクラウザーの様子を眺め、多摩は不敵に笑う。


「このような取引に意味があると思っているのか、俺はおまえに聞いているのだ」

「・・・・・・どういうことです」

「ここはもう国としての機能を失い、指導者も滅んだ。巽が何を言ったか知らぬが俺がそれに取って代わる気も更々無い。・・・にもかかわらず、おまえ達は国とは言えぬような地に王直筆の書簡まで寄越し、対等以上の対価を払うという。理解に苦しむ、わざわざ関わり合う必要がどこにあるというのだ」


 射抜かれるような紅い瞳に、クラウザーは息を呑む。

 この男の眼はここにいる誰よりも紅い。
 深紅の薔薇のようなその色に反し、瞬く輝きは冷酷さを放ち、目がそらせなくなる。

 この国の者の瞳が紅いのは、我々の血を飲み続けた結果だという。
 多摩を見ているとそれも強ち迷信ではないのかもしれないと思えてくる。

 何よりも彼らの持つ力は計り知れず、我々にとっては見たこともないような奇異な力を備えていると聞く。

 神子という存在もまた、そんな力の一つなのかもしれない。


 だが・・・

 多摩からはもっと別の何か・・・・・・
 そんな力の一つなのだろうと、簡単に片付けてはいけないような何かが・・・



「・・・・・・確かに見た限りでは国どころか集落にすらなり得ない人数は、些か心許ないようにも感じます。・・・・・・ですが、この取引で引き合いに出されているものは神子です。私は神子を知らない。神子の価値を知らない私にそれを判断することは出来ません」


 それを聞き、口端をつり上げ笑みを浮かべる多摩からは、クラウザーの疑念もなにもかも見透かしているのがありありと見て取れた。

 多摩を初めて見た瞬間、言いようもない悪寒が全身を貫いたのを感じた。
 地の底から冷たい何かが全身を覆うのを感じたのだ。

 神子が何たるかを知らない自分に判断など出来るわけがない。
 出来るとしたら、彼を危険な存在だと警告した自身の第六感から目をそらしてはいけないということだけだ。





 ───・・・・・・どんッ





「・・・・・・・・・?」



 ふと・・・どこからか音が聞こえた気がして、クラウザーの思考が停止した。

 あまりに静寂だからこそ、普通なら聞こえないような小さな音が耳に届いたのかも知れなかった。




 ───・・・どん、・・・・・・どん・・・ッ



 やはり気のせいではないようだ。
 クラウザーは耳を澄まして天井を見上げた。



 ・・・・・・上の方で・・・何か・・・音が・・・・・・?



 何の音だろう。
 ・・・壁か・・・扉か・・・何か・・・叩いているような・・・




「他にも誰か・・・」


 言いかけて多摩を見ると、彼は目を細めてほんの少し笑みを浮かべていた。
 何とも言えないその柔らかな表情は、初めて見せた彼の感情の一端のようで、クラウザーは思わず後の言葉を飲み込んでしまった。

 だが、視線に気づいた多摩は鋭い目で睨み返し、一瞬で表情は元に戻ってしまった。

 何だろう。
 よく見れば、他の連中は皆顔を強ばらせて固まっている・・・?



「・・・・・・今日はここまでだ」


「えっ!?」


 多摩は突然立ち上がり、驚くクラウザーを一瞥することなく足早に部屋を出て行ってしまう。


「ちょっと待ってください。まだ話は途中で・・・」


 あまりに中途半端な話し合いで区切られ、彼を追いかけようとするが巽に前を立ちふさがれ阻まれた。


「そこを通してください」

「今日はこれで終わりにしてください」

「・・・・・・ッ、一体どうしたというのです。あの音は・・・誰か他にもいるのですか?」

「・・・・・・・・・」


 巽は沈黙を通し、これ以上は答えない。

 クラウザーは眉をひそめた。
 この圧倒的に不利な状況下で、正確な情報も無くたった一人で彼らと対峙しなければいけないのか。


 誰か・・・まだ誰かがいるのは恐らく間違いないのだろう。


 それを彼らは隠している。



 ───・・・一体・・・・・・ここで何が起こったんだ・・・・・・上に誰がいるんだ・・・・・・?



 理解出来ない事が多すぎる。

 これ以上彼らの事に首を突っ込みたくない、と思う自分もいた。


 だが・・・このまま彼らと密約を交わすことも、何もせずに国へ帰還することも、どちらも選んではいけないような気がするのだ。

 宮殿とそれを囲む森林以外に何も存在せず、他に生存者もいないというなら・・・


 彼らはどうやって生き延びたのか・・・?


 天変地異と原因不明の病理だと・・・?
 何故宮殿だけが何の損傷もなく残っているのだ?


 疑念が強くなればなるほど、彼らが隠したがっている何かを不審に思えば思うほど。

 本当は何か別の原因が存在するような気がしてならないのだ。




 ───・・・どん、・・・・・・どん・・・・・・ッ




 音は、それから2度ほど聞こえて、それきり途絶えた。









その3へつづく


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