男に肩を掴まれても、まだシリアは呆然としたままだった。
早く終わらせたいと望んだことではあったが、実際に弟を射精させてしまうと、その後味の
悪さがのしかかってくる。
それとともに、まだ子供だと思っていたマッキーが見せた男性の反応に、少なからずショックも
受けていた。

「おい」

声を掛けられても、ぼんやりと男の方を見やっただけだった。
それでも、顔にかかった弟のぬめる男汁を拭いたいと思ったのか、さっき落としたバスタオルを
取ろうと、のろのろ手を伸ばした。
男は、そんなシリアを止めて言った。

「待て。そのままだ」
「……」
「そうやって、弟のザーメンを顔につけたままいろ」

シリアは、男の声が聞こえないかのようにタオルを手にしたが、その腕を掴まれた。
そして、そのまま腕を後ろに捻られてしまう。

「……あっ」

まだシャンと出来ないのか、シリアの抵抗は弱々しい。
男は構わず、後ろ手にした美女の腕に電磁手錠を掛けた。
そしてそのまま突き転がしてしまった。
仰向けに転び、後ろに回された両腕で上半身を支えている。
膝は折ったままで、M字開脚になっていた。

男は、そんなシリアの哀れな肢体を見つめていた。
瓜実型の顔の真ん中に、ほっそりとした鼻筋が通っている。
大きな瞳と小さめの唇が、その美貌を知性的に見せていた。
知的さと優美さを兼ね備え、清純なイメージすらあるルックスだ。
その口に、さっきまで実の弟の性器をくわえていたのだ。
その結果が、美顔にかけられた汚液であった。

全体的にスリムな体つきなのに、タオルの下から現れた乳房は想像以上に豊かだ。
年齢ゆえか、薄いピンクから少し色素の着きだした乳首が、男の性欲をそそらずにはいられない。
コルセットでもしているのかと思えるほどにくびれたウェストから、今度は逆にむっちりと肉を
のせた腰のラインが素晴らしい。
まさに、青く固い実から熟した果実に成長しつつある裸身だった。
熱いシャワーを浴びていたせいか、もとは白かったであろう身体がほんのりと薄桃色に染まって
いた。

男は視線を下半身に移した。
開脚した真ん中に、けぶるような繊毛に覆われた秘所があった。
シリアはそこが薄いらしく、割合はっきりと恥部を見ることができた。
縦に一本、割れ目が走っている。
白い腿の付け根から媚肉にかけて、僅かに口を開いていた。
そこだけは繊毛のない、二枚の花弁はいくぶん大きめに膨らんでいる。
そして潤っていた。
よく観察すると、恥毛も湿っており、微かではあるが甘い女の香りもした。
もちろんシャワーを浴びていて、身体を拭く暇もなかったから濡れているのだろうが、そのせい
だけではないようだった。

ここにきてようやく、シリアは男が何をしようとしているのか覚った。
彼女の膝に手をかけてそこをさらに開き、覗き込むようにしているのだから当然だろう。
男はいつのまにか下半身には何もつけていなかった。
その股間には、禍々しいばかりの凶器が怒張していたのである。

「い……いやっっ……」

叫び、男を蹴飛ばそうと思ったものの遅かった。
男はシリアの太腿を抱え、そのまま押し倒し、顔を股間に潜り込ませた。
逃げようとしてシリアが腰を捻ると、男はがっしりと腰を両手で押さえ込んでしまう。

「いやっっ、は、離して! 離しなさい!」

シリアは男の暴虐から逃れようと抵抗するが、後ろ手の手錠のせいでうまく身体のバランスが
とれない。
そして何より、さきほどまでのマッキーとの痴態の衝撃が大きく、思うように力が入らなかった。
男は遠慮なくシリアの媚肉に唇を寄せ、滲み出ている蜜を舌で舐め取っていった。

「ひっ……いやあ!!」

男の舌の異様に熱くざらざらとした感触を敏感な場所に感じて、シリアは甲高い悲鳴を放った。
まだとても感じる状況ではなかったが、男は巧みにシリアを責め上げていく。
媚肉に唇を押し当てると、滲んでいる愛液を吸い上げている。
膣の中身を吸い取られるような刺激だけでもたまらないのに、男は舌先を使って膣口周辺も愛撫
した。
先を固く尖らせて割れ目の全周をなぞるように舐め上げたかと思うと、舐め取った蜜の代わりに
唾液をそこに塗り込んでいく。
恥ずかしい蜜を吸われ、汚らしい唾を塗りつけられる淫らな水音が高く響き、シリアのいたたま
れないような悲鳴が口を割った。

「ああ、いやあっ……そ、そんな音、させないで、ああっ……」
「音をさせるなったって、こんだけ濡れてちゃあな」
「いや、言わないで!!」

恥ずかしい反応を指摘をされ、シリアは美貌を真っ赤に染めて叫んだ。
ただ暴漢に凌辱されるだけならともかく、その場にマッキーがいるのだ。
弟の目の前でいいように嬲られ、あまつさえ卑猥な責めに感応していることを口にされる。
シリアにとって、これほどの汚辱と羞恥はなかった。

「ああ! ……そ、そんな、いやっ……あ、あああ……ひっ……ううっ……」

男はがっついていなかった。
責めるにしても、ただ膣ばかり舐めるのではなく、シリアの膝の裏や内腿にも唇を這わせ、
舌をめぐらせて、その陶磁のようなすべすべした肌の感触を愉しんでいた。
そうされることでシリアも、直接、性の中枢ばかりを責められるよりも、ずっと深く感応
させられていた。
媚肉に男の舌が来たと思うと、舌先は腿の付け根に行く。
へそのあたりをキスされて微弱な快さを得ていると、今度は突然、もっとも敏感な肉芽が強く
吸い上げられ、悲鳴を上げさせられた。
心ならずも期待しているとはぐらかされ、中心から外れてホッとしているといきなりツボを
責められて呻いてしまった。

「うっ……はっ、ああっ……うっ、うんんっ……や、やめ、やめて、あああっ……」

シリアの声に、嫌悪以外の要素が含まれてきたのを察すると、男はそっと後ろを窺った。
そこには、姉の痴態を見守る弟の、粘り着くような熱い視線があった。

「くくく……、どうだ、姉ちゃんのこの姿は。色っぽくたまらねえだろう」
「……」

マッキーは、ハッとして視線を外し、唇を噛んでそっぽを向いた。
男はそこに追い打ちを掛ける。

「なにを今さら、気取るんじゃねえよ。さっきまで姉貴にチンポくわえてもらってたくせによ」
「……」
「挙げ句に、姉ちゃんの顔に引っかけやがって」
「うるさいっ!!」

マッキーは大声で反論した。

「も、もうそれ以上姉さんを苦しめるな! もうやめろ!」
「気取るなって言ってんだよ。だいたいなんだおまえ、それは」

男はそう言って、マッキーの身体の変化を指摘した。

「姉貴思いのようなこといいやがってよ、その姉貴がこうして嬲られてんのに、おまえまた
おっ立ててるじゃねえか」
「……」

事実だった。
マッキーのそこは再び大きく勃起していたのだ。
もっとも、シリアに口淫してもらっていた名残があり、若さもあってまだ萎えていなかった
だけだということもある。
しかし、憧れていた姉が目の前で嬲られ、徐々にではあるが官能の色をきざしてきつつある
シーンを見せつけられていたのだ。
興奮しないわけはないし、ペニスが屹立するのも無理はなかった。
シリアはマッキーから顔を背けて叫んだ。

「み、見ないでマッキー!」
「いや、見てろよ。しっかり見てねえと、姉貴もろともぶっ殺しちまうぞ」

男はそう言って恐喝したが、そうしなくとも、もうマッキーは姉から目を離せないだろう。
彼の股間は痛々しいほどに硬そうに勃起している。
たとえ目を逸らそうとも、耳から姉の呻きや艶っぽい喘ぎは聞こえてくる。
それに煽られて姉の肉欲図を凝視するようになるのは間違いないだろう。
まともな性欲を持った奴ならそうなると、男は信じていた。

男は一計を案じ、シリアを抱え上げてその背中を自分の正面に持ってきた。
ちょうど膝の間にシリアを抱え込む感じである。
そうすることにより、マッキーに姉の媚態を真正面から見せつけようというのだ。

「い、いや、見ないで……マッキー、見ちゃいや……」
「……」

マッキーも顔を背けているが、内心は姉の裸身に興味津々なのは見え見えだった。
その証拠に、股間の逸物はびくびくと震え、皮も剥けきって赤い亀頭を見せていた。
そんな弟の心理状態がわかるのか、シリアは絶望的になり、無駄と知りつつ男に懇願した。

「お、お願い……」
「……」
「お願いだから、ここではしないで……」
「ほう」
「ど、どこか他の場所で……」
「弟の前じゃなけりゃ、おとなしく抱かれるってのか」

シリアは屈辱を飲み込んで、小さくうなずいた。
彼女にしたら最大の譲歩である。
マッキーの前でなければ、その身を委ねると言っているのだ。
本当なら、こんな野蛮な男の自由になるなど、シリアのプライドが許さない。
しかし、このまま状況に流されていたら、マッキーの目の前で犯されることになるのだ。
もしかすると、恥ずかしい姿まで晒してしまうことにもなりかねない。
そうなったら、もう弟と暮らすことなど出来ないだろう。
男は感激したように、わざと大げさに言った。

「おうおう、泣かせるねえ。そんなに弟が大事かい。弟の前で犯られるのはいやかい」
「お願い……」

しかし、シリア必死の哀願を、男は冷たく拒否した。
それでは何のためにシリアたちを襲ったかわからなくなるからだ。

「だが、そうはいかん」
「……」
「せいぜい、弟の前で恥を晒してもらおうか。ちょうどいい、弟に女体の神秘ってやつを教えて
やろうじゃねえか」
「そんな、いやあっ……あひっ!」

シリアは男の節くれ立った指が、乳房に触れてきたのを感じ、身体をびくっと震わせ、喉の奥
から悲鳴を出した。
男は指に力をこめ、シリアの柔らかい肉球を丁寧に揉み始めた。

「ああ、いや……んっ……はっ……あむ……」

マッキーの前で嬲られる恥辱と、野卑な暴漢の好きにされる屈辱に呻く美女のまろやかな乳房を
男は絞り上げるように揉み込んでいく。
男は首をシリアの肩から回し、その口を乳首に近づけていった。
舌でそこを嬲られると思っただけで、シリアはぞくりと身体の芯が縮み上がるような悪寒と、
ねっとりと熱い別の感情が湧くのを感じた。
だんだんと早くなっていく動悸を気づかれるのではないかと、シリアは身が縮こまる思いをした。
それが男の愛撫を望む醜い疼きと知り、シリアは激しく首を振った。

こんな淫らな感情を覚えたことなど一度もなかった。
弟に直視されているというアブノーマルなシチュエーションが、この聡明な女性を性的に興奮
させているのかも知れない。

「うっ……はうっ……」

思った通り、男はシリアのまだ若い乳首に吸い付いてきた。
それも思い切り。
ちゅううっという淫らな、聞きようによっては滑稽ですらあるような音を立て、美女の乳首は
男の口中に吸飲された。
逃げなければいけないのに、シリアはかえって背を反らせるようにして胸を張った。
当然、バストは男の顔に押しつけられる。
男はニヤリとして言った。

「どうだい、坊や。おまえの姉ちゃん、口では嫌がってたのに、ちょっとおっぱいを吸って
やったら、俺に胸を押しつけてきやがったぜ」
「ち、違……ああっ」

男はシリアの言い訳を許さず、今度は吸うだけでなく軽く歯を立てた。
シリアはぞくりとする刺激が背を走り、全部を口にすることなく呻いた。
もちろん男の言う通り、愛撫を求めて胸を反らせたのではない。
刺激を受ければ、誰だって背を丸めるよりは反らせてしまうのだろう。
男もそれは理解しているが、ここはシリアを貶め、マッキーを欲情させるためにわざとそう口
にしたのだ。

なおも男は口で責める。
乳輪に歯を押し当て、もうすっかり勃起している乳首をさらにほじくり出すように舌先で抉った。
尖らせた舌が乳首の底から抉り抜くような刺激に、シリアは喘ぎ声を噛み殺すのに精一杯だった。
双方の乳房を丹念に舐め回し、歯を立てる。

乳房が男の唾液と歯形でいっぱいになる頃になると、シリアはもぞもぞともどかしそうに腿を
よじり合わせるようになっていた。
股間が濡れそぼっているのを目の前の弟に見られたくないという思いと、膣内部が切なくて
たまらなくなってきているのだろう。
それを見越したように男は口を離し、ごつい手で優しく乳房を揉み始めた。

「ああっ……はっ……んんっ……んあ……」

その弾力ある肉塊を、付着した唾液を塗り込むようにこね回していく。
どろどろした男の唾液が、シリアの乳房全体にまぶされ、光沢すら持ってきた。
もう乳首は赤く腫れ上がり、痛々しいほどだ。
それを見ると、男はサディスティックな欲望に囚われ、親指と人差し指の腹でそのグミのような
乳首をこねくりだした。

「うっ……ああ……もうやめて……んっ……」

もう誤魔化せないほどに、シリアの呻き声は甘みを帯びてきていた。
全身にはじっとりと汗をかき始め、切なそうに肩を揺らす。
後ろ手の指は固く握りしめられていた。

男は手を緩めず、美女の胸を責め上げた。
手のひらを大きく拡げ、人差し指と中指で尖った乳首をつまみ、クン、クンと軽く引っ張り上
げる。
同時に、残った三本の指でアンダーバストを柔らかく揉み上げた。

「うんっ……ああ……いや、ああ……はあっ……」

二本の指で乳首を引っ張られるごとに鋭い悲鳴を上げ、首を反らせて男の肩に頭をもたせかける。

そんな姉の痴態を、マッキーは声もなく凝視していた。
時々動くのは喉だけで、恐らく唾を飲み込んでいるのだ。
だが、シリアにはマッキーを気にする余裕もない。
ただひたすら、男の送り込んでくる快楽に呻くばかりだった。

今度は力を込めて胸を揉み絞っていた男は、シリアの耳元でささやいた。

「そんなによがっていいのか、え? 目の前で弟が心配そうに……じゃないな、興奮して見物
してるぜ」
「あ……ああ、いやあ……お願いマッキー、見ちゃいや、ああっ……」

途端に羞恥が甦ったが、すぐにまた男の手が新たな責めを繰り出してくる。
今度の標的は股間だった。
乳への愛撫に陶然としかかっているシリアの隙を見て、男の手が股間に滑り込んできた。

「あっ、いやあ!」

気づいたシリアが慌てて股を閉じようとしたものの、武骨な手は容赦なく媚肉に触れてきた。
男は指先にシリアの熱い蜜を感じると、躊躇なく指を膣の中に挿入した。

「あっ、ああ、そんなっ……」
「なにが「そんな」だ、こんなに濡らしやがって」
「……」
「おい、おまえ」

男は唐突にマッキーに呼びかけた。
返事はない。
構わず続けた。

「ほれよく見てみろ。いくら姉貴のだって、こんなに近くからオマンコなんか見たことない
だろうが」
「だめ、いや、マッキー! 見ちゃいけません!」
「……」
「じっくり見ていいぜ。おまえ、姉ちゃんのだけじゃなく、女のアソコなんてろくすっぽ見た
ことないんだろうが。この際だ、姉貴ので申し訳ないが、ま、観察してくれや。なんせこんだけ
の美人なんだ、不平を言ったら罰が当たるってもんだ」

男は調子よくベラベラと喋って、囚われの姉弟を言葉で嬲った。
姉は弟に恥ずかしい場所を見られているという羞恥でむせび泣き、弟は見てはいけないという
思いと、どうにも出来ない悔しさで俯いた。
しかし、姉の悩ましい声が耳に侵入すると、否が応にも股間が反応し、恥ずかしいくらいに勃起
してしまうのだ。

その頃になると、どうしても抑えきれない欲望で、ちらちらと姉の裸体を盗み見るようになって
いた。
男は、マッキーに見せつけるように、シリアの媚肉をいたぶった。
割れ目に潜り込ませた二本の指を細かく揺さぶって、媚肉から屈辱の水音を響かせる。
そして愛液にめっとりと濡れた指を取り出し、わざとらしくシリアとマッキーに突きつけるの
だった。

「おいおい、普通ここまで濡れるか? おまえ、弟に見られて余計に感じてるんじゃないのか?」
「やっ、バカなこと言わないで! ……ああ、恥ずかしい……あっ……」

揶揄されるのが決して大げさでないほどに、シリアの媚肉は潤っていた。
それだけでなく、男の指が離れてもひくついてすらいた。
男は前置きなしで膣の中に指を入れたが、そこは何の抵抗もなく吸い込んだ。
根元まで押し込まれた二本の指が、膣を拡げるようにぐるぐると回転する。
そのたびに、ぬちょぬちょと淫らな音がし、あたりにつぅんと甘く妖しい女の香りが漂った。

マッキーはその匂いに陶然となった。
初めて嗅ぐ女の匂いであり、姉の匂いだった。
シリアの淫靡な割れ目は、かき回す指によって形を変え、奥の方まで晒された。
シリアはそこに外気が忍び寄るのを感じ、思わず目を閉じたが、同時に別の感覚も得た。
恐る恐る目を開けると、マッキーが男の欲情を剥き出しにした目で、シリアのそこを見ていた
のだ。
シリアは絶叫した。

「みっ、見ないでっ! だめ、マッキー、ああっ……あうっ……」
「くく、喘ぎながら言ったって説得力ねえぜ、姉ちゃん」

手管にはまっていく美女を満足げに眺めながら、男はほくそ笑んだ。
男は突っ込んだ二本の指を少し曲げながら、シリアの膣内を抉っていった。
ごつごつした指の関節部や爪のつるつるした部分で鋭敏な神経を擦られ、シリアは唇を閉じる
間もなく喘ぎ続けた。

「ああっ! ああ、もっ……ひっ……あう、そこはっ……んはあっ……ひいっ……」

あうあうと口を開きながら、背を反らせて喘ぎ続ける美女に、マッキーだけでなく暴漢の方も
劣情がこみ上げてくる。
そろそろ仕上げようと、一気に指を抜いた。
ただ抜いたのではなく、鉤状に軽く曲げて指先で膣の腹側を擦るように抜き去ったからたまらない。
そこがシリアのGスポットだったのか、美女はグンっと背を弓なりにして、一際大きな声で喘いだ。

「あああっ!! ……はあ……はあ……ああう……」

ガクリと脱力したシリアを支えながら男は言った。

「なんだ、もういっちまったのか」
「ち、違う……」
「ウソをつけ。気をやったんだろうが」
「……」

力無く首を振って否定するものの、動きが弱々しかった。
そのシリアに、さらにショックを与えるべく男が言う。

「見てみろや。弟はあんたがいくところを見て、出しちまったみたいだぜ」
「そんな……ああ……」

ぼんやりと開けた目には、顔を真っ赤にしたマッキーのペニスから、ねばついた白いものが絡み
ついていた。
男は軽くシリアの頬を叩いた。

「おいおい、そんな自殺しそうなツラすんな」

実際、首でも吊りたかった。

「まだ本番が終わっちゃいねえだろうが」
「ほ、本番て……まさか、そんな……」
「もちろん、愛しい弟の前で俺に抱かれるのさ」
「いっ、いやよ!」

シリアをそれを聞くと、しゃんと背に力が入った。
もうこれ以上のことは我慢できない。
もがくように暴れたが、気をやったばかりでもあり、力が入らない。

それ以上に衝撃を受けたのは、やはりマッキーが自分を見て射精してしまったことだった。
男の愛撫に翻弄され、身悶えたシリアを見ていたマッキーの目つきは、紛れもなく弟ではなく
牡そのものだった。
しかも、男がシリアを犯すと宣言しているのに、マッキーは何も言わず、騒ぎもしなかった。
諦めたというより、男がシリアを凌辱する場面を期待しているのではないだろうか。
シリアはそう考えると強い失望を感じ、抵抗する気力すら失せていくのがわかった。
弟をどうこう言うよりも、弟がそんな感情を得たのは半分以上、いやほとんど自分の責任だ。

暴漢にいいように弄ばされてしまった。
それだけならともかく、弟が見ている間で声を立ててしまった。
男の愛撫に悶え、喘いでしまったのだ。
それが弟の獣性に火をつけたに違いないのだ。
男は、取り乱すシリアを、有無を言わさず押し倒した。

「だめ、いや、やめてっ……ああ、ここじゃいや、ああっ……」

ムリヤリ高ぶらされ燃え上がった情欲は、まだ醒めきっていない。
そこを突かれ、抵抗を奪われた。後ろ手に手錠されているということもあるが、仮に手が自由
であっても、強い抵抗を示さなかったかも知れない。
男は焦らすようなマネはせず、いきなりシリアの秘肉を貫きにかかった。

「あ、そんなっ……」

野太い凶器が狭い膣口に突き刺さった。
充分以上に濡れそぼっていたはずなのに、その美肉は裂けそうなほどの刺激があった。
男はグイグイと腰を押し込んでいるが、太い亀頭はまだ貫通しない。

「ああ……ううっ……」

シリアは柔肉を引き裂かれそうな苦痛に、のけぞり呻いた。
やはりまだ弟の前で犯されることへの恐怖と恥辱があるのか、そうでなくとも狭隘な膣が緊張
で余計に狭まっているようだ。
一転、男はシリアの上半身にのしかかり、真っ白い首筋に唇を這わせた。

「ああ……」

美しい顎のラインを舌でなぞりあげ、両手でやわやわと胸肉を揉みほぐした。
マシュマロのように頼りなかった肉と脂肪の塊は、いつしか乳輪部分もぷくりと膨れ、二段に
なっている。
そのてっぺんの乳首はもちろん固い。
適度な弾力になっていた乳房をぐにぐに、もにゅもにゅと揉んでいくと、その心地よさでシリア
の緊張が解けていく。
そこを見逃さず、男は一気に力を込めた。

「あ、あむむぅっ……」

もっとも太い部分が膣を通り抜ける瞬間、シリアの脳裏に火花が散った。
媚肉を中心に、身体が真っ二つに引き裂かれたと思った。
貫いた男も、カリがシリアの膣を抉った快感に我を失いそうになりながらも、残った棹の部分
をぐぐっと奥まで埋め込んだ。

「ん……んむむ……き、きつい……苦しいわ……」

それなりの男性経験はあったが、こんなに大きなものを受け入れたのは初めてだった。
根元までみっしり沈め込まれると、先が子宮にあたり、さらに上へ押し上げる。
シリアは息をするのも苦しくなってきた。

「ん、んぐ……あう、苦しい……ふ、太くて、ああ……」

だが男にとって、シリアの呻きや悲鳴はかえって劣情を高ぶらせるだけだ。
シリアの細腰をつかむと、ぐぐっと腰を引きつけて、できるだけ奥まで押し込んでやった。
「うむ、ううむ」と、苦しげに呻き、苦悶の表情を見せている美女に興奮し、男は律動を始めた。
ゆっくりとだが、重いピストンが一回一回確実にシリアの媚肉を蹂躙していく。

「ああっ……あううっ……くはっ……はあっ……んああっ……」

奥深いところまで突き刺されるごとに、シリアはのけぞり、激しく身悶えた。
口を閉じる間もなく、目は見開いたまま、髪を振り乱して喘ぎだしたのだ。
今まで入ってきたこともないところまで貫いてくる男のペニスに、シリアは腰が灼けるような
感覚を味わっていた。

「あむっ、あむぅっ……あ、はああっ……」

シリアに抗いの色が消え、男の攻撃を受け止める素振りが見えてくると、男は後ろを振り返った。
案の定、マッキーは荒い息を吐きながら、姉の凄まじい官能劇に見入っていた。
さっき二度目の射精があったばかりなのに、早くも若い性器は硬く屹立していた。

「どうだ、おまえの姉ちゃんは色っぽく喘ぐだろうが」
「……」
「もっと近寄ってじっくり見ていいんだぜ」

さすがにマッキーは、その声に従うつもりはなかったが、シリアの痴態から目を離す様子も
なかった。
ペニスはビクビクと震え、姉である美女の激しいセックスシーンに興奮し、指一本触れない
でも精を放ってしまいそうなほどだ。

男はさらに見せつけようと体位を変えた。
シリアのすらりと伸びた脚を両肩に乗せ、そのままグッとのしかかったのだ。
柔らかいシリアの肢体は、柔らかい乳房を膝が潰すような格好にされてしまった。
尻から腰にかけて宙に浮くほどに海老曲げにされ、シリアは呻いた。

マッキーはその恥辱絵図に息を飲んだ。
彼の目の前には、姉の浮き上がった臀部があるのだ。
官能味たっぷりのその尻は、年齢に相応しいむちむちした肉付きを見せている。
そこに赤黒くグロテスクな肉棒が激しく出入りしているのだ。
シリアの豊満なヒップをもってしても、あまりにも大きい怒張が膣の深くまで貫き通していた。
シリアの方も、その窮屈な姿勢で犯されることにより、さらに圧迫感に苛まれていた。

「んああっ、ああっ……きつい……お、大きすぎるわ、ああ……」
「くく、そんな色っぽい声で喘いでいいのか。弟が見てるぜ」
「いやっ……ああ、マッキー見ないで、あひっ……あ、ああうっ……いや、ああっ……」

どう堪えても恥ずかしい声が出てしまい、シリアを絶望に突き落とす。
懸命に唇を噛みしめ、顔を振って快楽を逃そうとするのだが、それ以上の新たな快感が男の
ペニスによってもたらされる。
マッキーに聞かせまいとして、必死によがり声を出さぬよう我慢しているシリアを、男は容赦
なく責めたてた。
弟の前で恥をかきたくないという思いなど打ち砕いてやるとばかりに、余計に声が出てしまう
ように責め抜くのだ。

自らの膝頭に潰され、はみ出ている乳房を揉みたて、存分に腰も使う。
男の力強い攻撃と乳房への甘い責め、そして弟に自分の痴態を観察されているという倒錯感が
相成り、きついばかりだった膣の刺激が痺れに変わってきている。
シリアはその変化に狼狽える間もなく、腰の痺れははっきりとした肉の悦楽に取って代わられ
ていった。

その変化は、男にもマッキーにもはっきりわかった。
それまで、苦しそうなばかりだったシリアの呻きが、熱く甘い喘ぎになっている。
声が高まり、喘ぎはせわしいほどにわき起こり、よがり声に変わるのは目の前だ。

「い、いや、あうう……」

いやと言いながらも、媚肉の滑りはよくなり、あれほどきつかった男の巨根をあっさりと
飲み込んでいた。
激しく打ち当てられる尻や腰から、シリアの分泌液が弾け飛び、ふたりの腰を汚していく。
打って変わったようなシリアの感じっぷりに、男は調子に乗って新たな性感を開発してやろう
と思った。
その指を彼女の肛門に伸ばしたのだ。
窄まったアヌスに指の腹が当たると、シリアは「ひぃっ」と甲高い悲鳴を上げた。
そして信じられないような顔で男をまじまじと見つめた。

「どっ、どこを……」
「どこってわかるだろう。ケツの穴だよ」
「やめて、汚い! ああっ!!」

男は、膣周辺に溢れているシリアの蜜を、そのアヌスに塗りたくっていく。
そして二本の指で揉みほぐすように愛撫した。
さっきまでの快楽が吹っ飛んだかのように、激しい拒否反応を示すシリアの抵抗を愉しみながら
男は肛門の皺をなぞるように指で擦っていった。

「うあっ……はああっ……いや、そんな、あはっ……」

くすぐったい、やるせないような微弱な感覚の中に、ぴりっと響く鋭い快感ポイントも混じって
いて、シリアを当惑に押しやっていく。
男の、意外なほどの繊細な愛撫に、シリアは意志とは反対に反応していく己の身体におののいて
いた。
ふくりと盛り上がってきたアヌスは充血し、ひくついて小さく口すら開いてきていた。
すかさず男は小馬鹿にしたように言った。

「なんだかんだ言って感じてやがる。こいつはとんだ淫乱女だぜ」
「ちっ、違うぅ……あああ……」

次第に妖しい反応を表してきたシリアに、男はいっそアナルも仕込むかと思ったが、そんなに
長居も出来ない。
ちらりと弟を見やるとひどく興奮している。
それで充分だろう。

そんな男の思いなど知らず、マッキーはシリアの妖しさに酔っていた。
そんなところで感じるなど思いもしなかった。
ますます怒張に血が集まり、痛いほどに硬くなっている。
男は名残惜しそうにシリアのアヌスから指を離すと、再び腰を抱えて媚肉を責め始めた。

「ああっ……ああっっ……あ、あ、もう……あああっ……」

シリアの腰が小刻みに震えてきた。肉体はもう、男の操るままだった。
深々と子宮まで突き通され、抉るように回転されると、腰をよじりたてて応えてしまうのが
止められない。
もう我慢しようという気にもならないほどの愉悦が、次から次へとこみ上げて腰いっぱいに
満ちあふれてくる。

「だ、だめ、ああっ……こ、これ以上されたら、ああっ……」
「なんだ? これ以上されたらどうなるんだ? いくのか?」
「いやっ」
「嫌がることはない。せいぜい派手に気をやることだ、弟の前でな」

男はそううそぶき、腰を使った。
シリアのすすり泣きが高くなり、悲恋の涙が歓喜のそれに変わるまで男は激しく打ち込んだ。
いよいよ、となり、子宮が持ち上がり、腰が砕けるほどの強烈なピストンでシリアを刺し貫いていく。
何度も子宮口をつつかれるごとに、シリアはジャッキアップするかのように性感が上昇していった。

「ああっ、そ、そんな奥までっ……だめ、ああ、もうだめっ……あ、もう……もうっ……」

シリアの膣は、男のものを積極的にくわえ込み、内部でひくひくと蠢動している。
背は弓なりに反り返り、艶っぽいよがり声の間隔もせばまって、絶頂に達しようとしているのは
明らかだった。
そんな美女のよがり顔をまざまざと見せつけられ、男もたまらない射精感に満ちてきた。
めちゃくちゃなリズムでシリアに打ち込み、ここぞという時にぐっと奥まで押し込んだ。
その瞬間、熱い粘液がシリアの胎内にぶちまかれていた。

「うああっ……は、んんんうう……」

シリアは、ひさびさに感じた男の熱さで、心ならずもいってしまった。
恥ずかしいとか悔しいとかの感情より、女肉が男の責めに満足してしまっていた。
男が、ぬぷりと男根を引き抜いても、シリアの媚肉はひくひくと喘いでいた。
男の放った精液が、まるで呼吸するかのように蠢いている彼女の膣から吐き出されている。
男はゆっくりとシリアから離れると、姉の絶頂を目の当たりにして呆然としている弟に近寄って
言った。

「そら」
「……」
「なにぼんやりしてやがるんだ。おまえもやっていいぞ」
「え……」
「え、じゃない。犯りたいんだろ、おまえも」
「……」

否定のしようがないくらいに、下半身は勃起していた。
マッキーは男に立ち上がらされ、電磁手錠も外された。
マッキーの体力では、暴漢を叩きのめすのは無理だろうが、手が自由になったここで逃げる
チャンスはあった。

だが出来なかった。
そんなことは思いも付かなかったのだ。
今、彼の頭にあるのは、目前に横たわるしどけない美女の肉体と、興奮しきって射精せずには
収まりそうもない自分のペニスのことだけだった。
よろよろと立ち上がると、一度だけ暴漢の方を振り返ったマッキーだが、男に軽く蹴飛ばされる
と、そのまま姉の方へ歩んでいった。
シリアはまだ目を閉じ、熱い息を吐き続けていた。
まだ肉悦の余韻から抜けきっていないらしい。

「こんなことをしてはいけない」、「早く姉さんを助けないと」という思いがなかったわけでは
ない。
しかし、マッキーの若い肉欲は、もうどうにもならないところまで追い込まれてしまっていた。
その汗にまみれた熱い女体が姉であることは頭では理解していたが、思考とは別に身体の方は
反応していった。
マッキーは、とろりとした愛液でぬめっているシリアの秘裂を指で拡げると、ギンギンに勃起
していた怒張をそのまま押し込んでしまった。

「んんっ……はうう……」

挿入された瞬間、シリアの裸体がビクリと反応した。
だが、身体の方はまだ糸の切れたマリオネットのように力が入らないようだ。
マッキーが腰を押し出し、中まで入れられると、美貌の姉は思わず呻いた。

「ああ、もういや……許して……ああ……」

姉の声を聞き、一瞬、マッキーに正気が戻る。
シリアに入れた瞬間、マッキーに「しまった」という後悔の念はあった。
しかし、彼の肉棒を包み込むシリアの膣の襞の感触に、そんなものは燃え尽きてしまった。
再び熱い剛直に貫かれたシリアは、唇を噛んでのけぞっった。
そこに男が声を掛けた。

「どうだおい、シリア。おまえ、弟に犯されてるんだぞ」
「……え……」

シリアはようやく目を開け、うっすらと自分にのしかかる男性の姿を見た。
涙にかすんだその姿は、見間違えようもない弟の姿だった。
弟に挿入された姉は絶叫した。

「いや、いやああっ!! マッキー、だめ、抜いて! も、もう抜いて、ああ、早くうぅっ!!」

暴漢の、暴力的にまで大きな男根に散々抉られたシリアの膣は、弟の肉棒をあっさりと受け入れ
ていた。
それでも、すっかり隆起しきっていたマッキーのペニスは、もともと窮屈な姉の膣を軋ませる
には充分なサイズだった。
誰に教わったわけでもないのに、マッキーは腰をグリグリと回して、根元まで埋め込んでいた。

「お願い、マッキー……。こ、こんなのだめ……ああ、やめて……」

シリアは何とか弟の身体を押し返そうするものの、絶頂に達したばかりの肉体には思うように
力が入らない。
マッキーも、シリアの腕を払って腰を抱え込んでいた。
弟に差し込まれてしまった姉は、早くも肉体の変化を感じていた。あの男のような巨根ではない
ものの、マッキーのそれも標準以上のような気がした。
それに、何しろ固く、熱かった。
男と長さが違う分、さっき男に責められたのとは別の箇所の襞を、弟のペニスが抉り、シリアに
新鮮な快楽を植え付けていった。
「いけない」と思う心が、こみ上げる快感に押し流され、腰をうねらせてしまう。

「ああ、姉さん……」

マッキーも、シリアの悩ましい美貌と妖しい肉の感触に溺れていった。
熟した媚肉から感じ取れる襞の繊細さを味わうと、勝手に腰がピストンしていってしまう。
まだ稚拙な責めだが、その分力強く、ずん、ずんと腰が打ち込まれると、その動きに合わせて
シリアの腰も蠢いてしまう。
ひと突きごとに豊満な乳房がゆさゆさ揺れるのを見ると、マッキーはそれにむしゃぶりついて
いった。

「ああ、だめ、そんなことしちゃっ……あ、あうう……だめ、いけないわ……ああ……」

膣だけでなく胸も責めてくる弟にシリアは呻いて拒否した。
しかし、ピンと立った乳首を思い切り吸われると、喉を鳴らして喘ぎ、胸をそらせて弟の口に
押し当ててしまう。

「だめ、こんな……い、いけない、マッキー……あ、あは……」

シリアの唇からは、拒絶する声に混じり、甘い喘ぎがまろび出る。
胸を舐められ、揉まれ、腰を使われて深くまで貫かれると、身悶えが止まらなくなってきた。
まずい、と思う暇もなく、膣が締まってくるのがわかった。

(ま、まさか、そんな……)

シリアは自分の肉体に恐怖した。
まさか、弟に犯されて絶頂に達してしまうのだろうか。
だめだと思っても、膣内は勝手に圧力が上がり、弟のペニスを締め上げている。
内部の熱も上昇し、子宮付近からとろとろの蜜が溢れてくるのが手に取るようにわかった。
狭かった膣道が弟の肉棒でこじ開けられ、それが慣らされてスムーズになったかと思うと、
今度は最終地点に近づき、またマッキーの性器をきつく締めつけている。

(ね、姉さん……綺麗だ……)

自分のペニスに翻弄され、妖艶な色香を振りまいて喘ぎよがる姉の苦悶した表情の、なんと
美しいことか。
マッキーは惚れ惚れとして、その美貌を見つめた。
相手が姉であることなど、どれほどの問題か、とすら思い始めている。
白い肌を上気させて身悶え、口にたまる唾液をすすりながら喘ぎ続ける姉。

−ナイトセイバーズのリーダーとして、凛とした士気を振るう姉。

弟である自分に貫かれ、腰をうねらせて男の動きの応える姉。

−マッキーにとって母親代わりだった、優しく厳しい姉。

胸も揉まれ乳首を弾かれると、首をのけぞらせてよがる姉。

マッキーのシリア像は混乱しつつあった。
彼の頭には、もうシリアという女の蜜壷を激しく犯すことしかなかった。

「だっ、だめ! ……ああ、だめ、マッキー! ああっ……あ、あああ、あう、もうっ……」

硬くいきり立った肉棒で、何度も何度も串刺しにされ、乳房は赤く跡がつくまでこねくり回され
シリアは姉としての威厳もなく喘ぐしかなかった。
弟に凌辱を受けているという事実すら、背徳の快楽として受け入れ始めた。
そしてシリアが望むと望まざるとに関わらず、膣の襞は俄にざわついてきていた。
ひくひくと断続的な収縮が始まっている。
耐え切れぬように、ピンクに染まった肢体が激しくうねった。
マッキーの動きがめちゃめちゃに早まってきた。
男はその様子を見ながらニヤついている。

「あっ、あああっ……んあ! ……んあうっ、だめ、ああっ……ひいああっ……」
「おらおら、どうした、ああ? 弟に犯されて気をやるのか、ええ?」
「いっ、いやあっ……ああっ、あ、あ、でも、ああ、もうっ……」

マッキーはもう声もなく腰を大きく早く使い、姉の媚肉を犯し続けていた。
シリアの喘ぎと悶えが一層激しくなり、膣がきゅうきゅうと弟のペニスを責め上げていく。
その時、堪えきれなくなったマッキーが、失速するような声を出して放出した。

「ああ! ……あああ……そんな……ひどい……」

遅かった。
マッキーの肉棒からは、どくどくと熱い精液が噴き出されていた。
シリアの胎内でびくびくと痙攣しながら射精の発作を繰り返し、何度も何度も注ぎ込んだ。

* - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - *

「……」
「……」

悪夢のような凌辱の嵐は去っていた。
シリアは、マッキーのフェラチオをさせられた上、暴漢に凌辱を受けた。
さらに、脅迫されたとはいえ、その痴態に欲情したマッキーにまで犯されたのだ。
そして、姉と弟の相姦を見て劣情がこみ上げたのか、再び暴漢に犯されてしまった。
弟のペニスをくわえさせられた上、弟も含めて三度も犯されたのだ。
シリアは絨毯にうつぶせに横たわったまますすり泣き、マッキーはあまりの罪悪感で姉に声を
掛けることも出来なかった。
マッキーは哀しそうな目で姉を見、つぶやくように言った。

「姉さん、ごめん……」
「……」
「ぼ、僕は……」

返事も出来ない姉に心を痛めながら、弟は何とか起き上がった。
このままこうしているわけにもいかない。
のろのろとフォーンに手を伸ばした。
それを目に留めた姉が力なく言った。

「……マッキー、何を……」
「ポリスに……」
「だめ!!」
「……」

姉の思いも寄らぬ激しい口調に、弟は動きを止めた。
これは強盗・強姦事件である。
カネを取られた上、シリアは強姦されているのだ。
ポリスに通報せずにどうするというのだろう。
シリアはマッキーから視線を外し、消え入りそうな声で言った。

「ポリスはやめて……」
「で、でも姉さん、このままじゃ……」
「お願い、マッキー……。こ、こんなこと、私は……」
「姉さん……」

ポリスに通報したら、ここであったことを調べられるし、供述させられる。
微に入り細に穿って、あれこれ聞かれるのだ。
マッキーも聞いたことがあるが、性犯罪でも何でも、被害者も状況を喋らされるらしい。
捜査に必要だとはいえ人権侵害だと思うが、21世紀になっても、この状況は変わっていない。
シリアにとって、これほど屈辱的なことはないだろう。

ポリスに取り調べられるだけならともかく、遅かれ早かれ他のメンバーたちにも知られてしまう。
そうなったらリーダーの威厳も何もあったものではないし、それ以上に恥ずかしくて顔を合わせ
られない。
犯されただけでなく何度も気をやったなど、わかったら軽蔑されるのではないだろうか。
それに、強盗だけでなく弟のマッキーにも犯されたのだ。
ネネが知ったら、関係がぎくしゃくしない方がおかしい。
ようやくマッキーに目を向けてシリアが言った。

「ポリスにも、プリスたちにも言わないで」
「……」
「お願い、マッキー……、あなたも忘れて」
「姉さん……」
「なかったことにするのよ。こんなこと早く忘れて……」

そこまで言うと、シリアは再びすすり泣き始めた。
いたたまれなくなった弟は、そっと部屋を出ていった。




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