「あなたは人に言えない悩みを抱えていた。でも、それは先ほどみんな僕に告白してくれまし
た。それだけでも随分と楽になったはずです」
「はい」
「では悩みそのものを解決しましょう。なに、難しいことでも困ることでもありません」
「……」

美和子がコクンと頷いたのを見て、レスリーはにやっと笑みを浮かべた。
普段の美和子なら、彼の邪欲の視線が気になるところだろうが、彼を信頼出来るセラピーと
判断しているし、今はもうすっかり催眠状態でもある。
疑惑も警戒もなかった。

「ではまず、服を脱いで下さい」
「……」

美和子は黙ったまま立ち上がり、服に手を掛けた。
今日着てきたのはベージュ色のシンプルなジャケットである。
仕事の時よりも、多少カジュアルなデザインのスーツだ。
ボタンはひとつで、これによって美和子のシャープなウェストが強調されている。
そのジャケットを脱ぐと、同色のインナーが現れた。
スクウェアカットのタンクである。
バストの部分に白く太いラインが横に入っていた。
腰に緩くかかっていたバックル付きのベルトを外すと、何の衒いもなく、インナーを頭から
抜き取った。
ほとんど、自宅でシャワーでも浴びる時のような気持ちらしい。
スカートは白のタイトである。
きゅっと締まった美和子のスタイルの良さが際立っている。ホックを外すとスカートも脱ぎ
去って、その脚線美を惜しげもなく晒した。
さすがにそこで手が止まった美和子に、レスリーが声を掛ける。

「どうしました? 全部脱ぎましょう」
「全部……脱ぐんですか?」
「そうですよ。下着をつけたままではやりにくいでしょう?」
「……」

その意味は美和子にもわかる。
驚いたことに、美和子はこれからセックスするのだということを頭で理解しているのだ。
彼女の悩みはまさにセックスなのであるから、それを解決するためのプレイだと判断している
のだろう。
理性を失っているわけではないが、倫理観がいじられている。
この場では、そうすること──つまりセックスすること──が正しいのだと判断しているので
ある。

レスリーは言ってから気が付いた。
美和子は強引に犯されるようなセックスに燃えると言っているのだから、下着を引き剥がして
凌辱するようなプレイがよかったのかも知れない。
だが、そう気づいた時には美和子はブラとショーツを脱ぎ去っていた。

「……」

医師は息を飲んだ。
美和子の肉体は蘭の若い肢体とは異なり、熟れきった女の成熟さを誇っていた。
毛利蘭の瑞々しい、ぴちぴちした若鮎のような健康的な肉体も良いが、佐藤美和子のような熟
れた果実のような身体も捨てがたい。
蘭みたいに水を弾くような肌ではないが、その分、しっとりと脂が乗った絹肌だ。
男の指を押し返すような弾力ではないだろうが、その指を包み込むような暖かさと柔らかさは
ありそうだ。

「では、あなたがしてもらいたいことをしてあげますよ」
「して……もらいたい……こと……?」
「ええ、そうです。今日、あなたはそのためにここに来ているのですから」

美和子は、彼女には珍しく困ったような表情を浮かべた。
身体はわかっているのに、まだ頭が抵抗しているようだ。
ただ抱かれるのではない。
さっきの聴取からもわかったように、いささかアブノーマルなことをされたいと思っている
からだろう。
熟れているとはいえ独身妙齢の女性だ。
言いづらいには違いない。
だが、それを自ら口にし、態度で示させることに意味がある。
レスリーはやや厳しい口調で言った。

「さあ、早く。ここでは素直になることです。あなたの恋人はしてくれなかったことをして
あげますから」
「……」

レスリーがソファの背もたれを倒し簡易ベッドにしてしまうと、美和子は覚悟したようにそこ
へ乗った。
そして、俯いたまま犬這いの格好になる。
しかも、尻を医師へ向けるようにしていた。
四つん這いになることで、ぐっと大きく張った豊かな臀部が眩しい。
レスリーは口の端を歪めて言った。

「……はしたない格好ですな。バックから犯して欲しいのですか?」
「……」

悔しいのか、美和子は唇を噛みしめている。
それでも、この姿勢を解くことは出来なかった。
その理由がわかっているだけに、羞恥心や屈辱感はひとしおだろう。
医師が近づき、股間に手を差し伸べる。
そして媚肉に指先が触れた途端、女刑事はビクリとして腰を引いた。
素直に手を戻したレスリーが聞く。

「どうしたのですか。して欲しいのでしょう」
「違……う……」
「違う? 何が違うんです」
「そ……そこじゃなくて……」

レスリーは、予想外の反応に怪訝そうな表情を浮かべた。

「そ、そっちじゃなくて……その……」

ようやくレスリーも気づいた。
この女は肛門性交を望んでいるのだ。
そう言えば、さきほどの催眠聴取でも、何度も浣腸責めされ、いやというほどアナルセックス
を挑まれたと言っていた。
そして、それで官能の絶頂に達してしまったと。
美和子の被虐願望は恐らくそこから始まっているのだろう。

レスリーも、アナルセックスは未経験ではない。
それも、これほどの美女が肛門責めを求めているのだ。
いやが上にも昂奮が増していく。
レスリーは、着衣を取りながら美和子を言葉で責めていく。

「つまりあなたはアナルセックスを望んでいるんですね?」
「……」
「普通にオマンコを犯されるのではなく、お尻を犯されたいと思っている」

美和子は何も語らず、四つん這いになった肩や腰を細かく痙攣させている。
屈辱感に胸が灼けそうになっているのだ。
美和子をさらに追い詰めるべく、レスリーが追い打ちをかける。

「そうですか、お尻をね」
「……」
「返事をしなさい」
「……は……い……」
「よろしい。では、犯してあげますから、やりやすいようにしなさい」
「や、やりやすいようにって……」

美和子が恐る恐るレスリーを振り返った。
男は「言わなくてもわかるだろう」という顔をしている。
美和子は恥辱に顔を灼きながら、正面に向き直った。
そして、震える手を後ろに回し、尻たぶを掴んだ。
彼女の華奢な手ではとても持ちきれないほどの豊かな臀部を掴むと、ぐいと自ら割り拡げた。

「く……」

恥ずかしい。
はしたない。
あさましい。
悔しい。

そうした負の感情が、美和子の裸身を赤く染めていく。
もう首から上は真っ赤である。
だが、顔は恥辱にまみれているものの、肝心の股間は乱れ切っていた。
割り開かれた中心にあるアヌスは、物欲しげにひくついており、その下にある女穴からは、
早くもぽたりぽたりと蜜が垂れている。
羞恥、恥辱に美和子の被虐願望が感応しているのと、これから行われる淫らがましい性の饗宴
に期待しているのかも知れない。
レスリーの両手が臀部に置かれると、ピクリと身体が反応した。

「では自分の口から言いなさい。「お尻を犯してください」とね」
「……。お……」
「お?」
「お……尻……、お尻を……お、犯して、く、くださ、い……ああ……」
「いいでしょう」

敏腕で鳴る美貌の女刑事にこんなことを言われたら、男なら誰でもむしゃぶりつくだろう。
レスリーはまず、濡れそぼった媚肉にペニスを押し当てた。
美和子にとっては当てが外れたように思えるが、ピクリと身体を震わせたままおとなしくして
いる。
愛液で肉棒の先をぬめらせた上で肛門を犯すということ体験的に知っていたのだ。
細い指が震えながら尻を割っており、その奥には秘めやかなはずの穴が恥ずかしそうにヒク
ヒクしている。
レスリーは何とも言えぬ征服感を感じ、ペニスを肛門にあてがった。

「あっ……」

美和子の口から小さな悲鳴が洩れる。構わずレスリーは、アヌスの粘膜をほぐすようにペニスで
ぐにゅぐにゅとマッサージした。
普段は堅く締まっているのがウソのように、そこはもうすっかりとろけていた。
禁断のアヌスが男の性器でほぐされていく妖しい愉悦が、美和子の心に沸き立ってくる。
肛門が呼吸するかのように締まり、緩む運動を繰り返している。
その緩んだ瞬間を捉え、男のものがぐぐっとアヌスにめり込んでいく。

「あっ! だめっ! んっ……んううっ……」

硬く節くれ立った太いものが、愛液のぬめりに助けられ、美和子の肛門に潜り込んだ。
久々に味わう尻を抉られる感触に、美和子は思わず呻いた。

「あっ、く……んんっ……は、入って……くるっ……はああっ……」

自ら望んだこととはいえ、排泄器官を凌辱される本能的な恐怖はあるらしい。
それでも、待ち望んでいた肛姦への期待の方が大きく、呻きも喘ぎに取って代わられていく。
そんな美和子の甘い声に後押しされ、レスリーのいきり立った男根は、彼女の繊細な粘膜を
押し開いていく。

「くっ……来る……ああ、どんどん入ってくるっ……やっ……き、きっつい……ううんっっ……」

狭い穴を無理矢理拡げられる息苦しさに、美和子の裸身にはたちまち汗が浮いてくる。
ひさしぶりということもあってか、やはり苦痛はあるらしい。
レスリーはそれでも躊躇せずに腰を送っていく。
苦悶する美女はいい眺めだし、その美女自身、こうして虐められるように犯されることに官能を
得ているのだ。
遠慮することはなかった。

いちばん太いカリ部分を飲み込むと、美和子はぶるるっと身体を大きく震わせたが、抗う言葉は
吐かなかった。
カリが貫通し、さらに奥へとずぶずぶと入り込んでくる感触を必死になって耐えている。
首を振り、きつく握りしめた手が痛々しい。

「はああっっ……」

ようやく全部が挿入されると、美和子はため込んでいた息を一気に吐き出した。
身体の芯まで太い杭を打ち込まれたかのようなきつさと苦しさに、さしもの女刑事も苦悶した
喘ぎを上げた。

「あ、はあはあ……んん……お、お尻がいっぱい……き、きつい……」
「そうでしょうね。入れている私のものもきついですよ」
「あ、あうう……お尻、苦しい……ふ、太くて硬いのが……きつくて、もう……」
「ふふ、そうですか。でもそれがいいのでしょう?」
「ああ……」

美和子はコクンとうなずいた。もうレスリーに逆らったり抗ったりするなど、思いも寄らない。
ウソもつけなくなっているようだ。
男はさらに言葉で責めて、美和子の肉体を熱くとろけさせようと思った。

「こうしてお尻を犯されるのは、あなたの言うシカゴ事件以来ですね?」
「ああ……、そ、そうよ……。んんん……お、大きい……」

答えながら、美和子は僅かに腰を振っている。
恥ずかしくてつい動いてしまうのか、それとも男に動いて欲しいのか、見分けがつかなかった。
わかるのは、美和子が恥ずかしげに答えると、そのたびにアヌスがきゅっと絞まり、粘膜が
ペニスに絡みつくということだ。

「だが、あなたには恋人がいるでしょう? 確か同僚の……」
「た、高木……くん……」
「そう、高木刑事でしたね。彼とはもう恋人同士なのですから、もちろん身体の関係はありま
すね?」

美和子は黙って首を縦に振った。
レスリーは少し嫉妬した。
これだけの美女なのだから恋人はいて当たり前だし、いるなら当然セックスはするだろう。
納得はするのだが、心情的に面白くなかった。
もし機会があれば、その高木刑事とやらの前で美和子を強引に凌辱し、絶頂させてやりたいもの
だとレスリーは思った。

「そうですか。ではなぜ彼にアナルセックスをねだらなかったんです?」
「そ、そんなこと……、高木くんは……そんな人じゃないわ……」

まだ尻穴が太い肉棒に馴染まないのか、美和子はやや苦しげに美貌を歪めて答えた。

「こんなこと……こんないやらしいことする変態じゃない……ああ……」
「変態? あなたはそういう変態的なことをされたいのでしょう」
「ああ……」
「恋人なのだから、言えばしてくれるかも知れませんよ」
「い、言えないわ、そんなこと……。嫌われてしまう……」

セックスなどというものは、所詮動物的なものである。
気取ったところでどうなるものでもないのだ。
ある程度つき合いがあれば、そうしたことを割り切って考え、本能の赴くままに楽しむカップル
もあるだろう。
が、逆に夫婦になってもそうはならない人もいる。
美和子もまだ高木に遠慮があるし、セックスに対してもタブー化しているものもあるらしい。
それはそうで、一連の事件で激しい凌辱を受ける前までは、フェラチオでさえ変態行為に近いと
思っていたのだ。
レスリーの嫉妬心が少しは収まった。
彼は、恋人でさえ触れたこともない美和子のアナルにペニスを突き立てているのだ。

淫らな言葉を交わしているうちに、美和子の腸内はしっとりとほぐれてきていた。
太い肉棒をくわえ込まされ、少しも隙がないほどなのに、思い出したようにヒクヒクと収縮し、
僅かながら余裕が出来てきている。
きりきりと締め付けているのに、すっと緩む時もある。
腸壁が、まるで膣の襞のようにレスリーの肉棒に絡みついていた。
美和子の顔を真っ赤に染めていた熱が全身に回ったようで、しなやかな肢体がほんのりと色づい
ている。
愉悦の熱気は、確実に美和子の官能に火を着けていた。
頃合いと見たレスリーは、突き出た丸い尻に腰を打ち込んでいった。
突然の動きに、美和子は目を剥いた。

「んあっ……あ、あ、お尻っ……中で、んんっ……動いて……あくっ……」

まだゆっくりとした律動だが、ひさしぶりとあって美和子は苦しそうな声を出した。
それでいて、肉体自体はレスリーの責めを享受しようとしている。
腸壁がほぐれ、熱を帯びていく。
締め付けはもちろん吸引も媚肉以上だった。
突き上げに合わせて臀部を悩ましく蠢かせるようになってくると、レスリーはその速度を少し
ずつ上げていく。

「あ、あうっ……お尻、熱い……あ、あは……うんっ……ひっ……くうう……」

割り拡げていた手を元に戻していた美和子は、その指を噛んで必死に快楽を堪えていた。
いかに望んでいたこととはいえ、お尻の穴を掘られて喘ぎよがるのが恥ずかしいらしい。
だが、美和子のそんな決意など嘲笑うかのように、荒々しいまでの快楽が彼女を襲う。
噛んでいた指を離し、朱唇からは甘く切ないような喘ぎが漏れ出てきた。

「ああ、お尻……変なの……いっ……あくっ……」
「ほう、もう気持ちよくなってきましたか」
「わ、わからない……で、でも、ああ……何だか……ああっ……」

次第に込み上げてくる肛門性交の快感に、美和子の理性が戸惑う。
こんなことで快楽を得るなんてあさましいのに、事実として肉悦を感じ取ってしまっている。
肉と心がせめぎ合っていた。
レスリーが腰を叩きつけるように打ち込むと、豊潤な臀部が彼の下半身にぴしゃぴしゃとぶち
当たる。
上から押し潰すように突き込んでいくと、美和子のもう一方の穴からはぽたぽたと零れ出た。

「ああ、いい……お尻……いいっ……」

はっきりと快感を口にした美和子を見て、レスリーはさらに速度を上げた。
もうノーマルのセックスとほとんど変わらないピストンである。
突き上げるごとに美和子は喘ぎ、よがった。
アナルセックスの愉悦を思い出したのか、髪を乱して顔を振りたくり、ぎゅっと拳を握って
いる。
責められる尻は、うねうねと妖しげに蠢き、男の劣情を誘った。
美和子のアヌスは、出し入れされる肉棒をしっかりと捕らえ、締め付けてくる。
さらにピストンの速度を上げ、突き込みも強めると、美和子は甲高い悲鳴を上げた。

「ああ、そこぉっ!! ひっ……ふっ、深いっ……ああ、お尻の奥まで来てる……いいいっ……」

驚くほど腸管深くまで犯され、美和子は腰を打ち振るわせた。
絡みつく腸壁を振りほどくようにレスリーが激しく挿入すると、なおも締め上げようとする。
収縮がきゅうきゅうと間歇的になっていく。
禁断の肉穴のきつい締め付けと、その妖美とも言える感触に、レスリーも気が抜けなくなる。
喘ぐ美和子の妖艶な美貌でも見ようものなら、我慢できずに射精してしまったろう。

「お、お尻、変っ……ああ、熱い……う、うむっ、激しっ……激しすぎるっ……」

レスリーが、まるで上から美和子の尻を押し潰すかのように体重をかけて腰を打ち込んでいく。
アヌスの粘膜が激しくめくれ込み、めくれ上がる。遠慮なく抉り込まれる肛門は、火が着いた
ように熱くなってきた。
その火は淫靡な炎となって全身に拡がり、美和子の肉体を灼いていく。
アヌスを犯されての快美に対する羞恥がよがり声を許さず、唇を噛みしめるものの、すぐに
緩んで大きく開いてしまう。

「あはあっ……た、たまんない! お、おかしくなるうっ……」
「激しいですね、刑事さん。尻穴を掘られるのがそんなにいいんですか」

からかわれ、蔑まれても、もはや口答えする余裕もない。
肛門が張り裂けるほどの拡張感は失せたものの、苦悶に代わって肉悦が燃え上がってくる。
不浄の門を犯されているというのに、身体の芯が疼き、燃えて燃えてしようがなかった。
内臓の中を太くて硬いもので引っかき回されているというのに、爛れるような異様な快感が走る。
責められているのは直腸だが、まるで直結してるかのように子宮までが疼いてきた。
その証拠に、美和子の媚肉は愛液にまみれ、恥毛が淫水を吸いきれずに、ぼたぼたと濃度の高い
汁をソファに垂らしている。

「ああ、もうっ……ひっ……いいっ……あ、だめ……もう、だめえっ……」
「なんだ、いくんですか」

恥も外聞もなく、美和子はガクガクと頷いた。
まだ会って二度目の男にアナルを犯されて気をやる屈辱など微塵もなかった。
肛門性交がもたらす愉悦を少しでも多く感じ取ろうと、自分から進んで腰をうねらせ、刺激を
求めた。
汗にまみれた背中が激しくのたうつ。

「ひっ、ひっ……ああ、いく……い、いきそうっ……」
「いいでしょう。第一ラウンドはおしまいにします」

医師は落ち着いてそう言うと、美和子のうねる尻を押さえ、腰を抱え込んで突き上げていく。
その攻勢を敏感に感じ取り、美和子のアヌスの収縮が一層きつく締まる。
収縮の間隔も短くなった。その時、突然に美和子の肢体がぶるるっと猛烈に揺さぶられた。
それまでとは比較にならない最大の締め付けが肉棒を襲う。
激しく腰を跳ね上げて全身を揉み絞り、美和子が頂点に達した。

「いくっ……いっくうううっっ……!!」
「くっ!!」

きつい締め上げがレスリーのペニスを責めた。
根元を肛門で締め付けるだけではない。
直腸の襞までが、まるで膣のように肉棒に絡み、締めてきたのだ。
いかにレスリーでも堪えきれず、苦鳴を上げてどっと放出した。

どっぴゅるるるっ。
どびゅうっ。
どびゅるるっ。
どびゅっ。
びゅるるんっ。

「ひぃっ! あ、熱いっ……熱いのが……で、出てる……ああ、いっぱい……」

射精をアヌスで受けると、美和子はぶるるっとまた痙攣した。
熱い粘液の刺激を敏感な腸壁で受け止め、その刺激でまたいったようだ。

「ああ、ま、まだ出てる……また、いく……ううんっ」

精液が直腸にひっかけられるたびに、美和子の裸身が小さく震えた。
出されるごとに軽い絶頂を味わっているらしい。
美和子の尻たぶを思い切り開き、腰を完全に密着させた状態で思う存分精液を放ったレスリーは
満足そうにペニスを引き抜いた。
亀頭部とアヌスが、粘る精液で繋がっている。

「ふう……。さすがにアナルセックスが好きなだけありますね。こうまでいい味をしてるとは
思いませんでしたよ」
「ああ……」

激しくいかされた美和子は完全に力が抜け、べったりとうつぶせになって伸びていた。
意識はあるが、何もする気になれない。
思い切り気をやった満足感と気怠さを味わっている。

「あなたみたいに美人でいい身体をしていて、肛門まで素晴らしい女は滅多にいませんよ」

医師は感心したように女刑事の尻を撫でながら言った。
なるほど、これほどの女なら、悪の組織が誘拐して仕込みたくなるのもわかるような気がする。
売れば相当な値が付くのは当然だろうし、自分で飼ってもいい。
状況が許せば、男なら誰でもそう思うだろう。
レスリーがにやにやと笑いながら美和子に言った。

「さ、休んでいる暇はありませんよ。夕方には帰るのでしょう?」

そう言って美和子をぐるりと仰向けにひっくり返した。

「な、何を……」
「何を、ってことはないでしょう。アナルであそこまで感じる佐藤さんだ、オマンコはもっと
感じるんじゃありませんか?」
「そ、そんなこと……」
「いかに佐藤さんがお尻を犯されるのが好きとは言え、やはりオマンコにやられないと満足
できないんじゃないですか?」
「そんな……。こ、これ以上、まだ……」
「当然でしょう。恋人とのセックスだけでは満足しきれないからこそ、ここへいらしたので
しょう。ご心配なく、オマンコでもしっかり満足させますよ」
「い、いや……。そこは……た、高木くんが……」

それを聞いたレスリーは大仰に言った。

「おやおや、今さらそんなことを。お尻はともかくオマンコは恋人の貞操を守るってわけですか?
どうせもう何人もの男に犯されているのでしょう」
「……」
「大丈夫、あなたの優しい恋人はきっと許してくれます」

そうかも知れない。
優柔不断なほどに優しい高木なら、美和子の窮状を理解してくれるかも知れない。
医師の誘導によって、美和子はそんなことまで考えていた。
普段の彼女なら、もちろんそんな風に思うわけがない。
優しいとか度量があるとかの問題ではない。
美和子が半ば自分の意志で他の男に肌を許すなど、倫理でも道理でも許されることではないのだ。
表面上は許しても、関係はぎくしゃくするに決まっている。
お互いにどうしてもそのことを意識してしまうからだ。
美和子にしたって、もし高木が他の女と関係を持ったら怒るだろうしイヤに決まっている。
高木だって同じなのだ。

だが、今の美和子はほぼ完全にレスリーの話術と催眠術に乗せられてしまっている。
不道徳なこの行為も、今の彼女の中では至極当然のことと思われているのだ。
もちろん高木も許してくれると信じている。
もっとも、美和子がこのことを高木に話せるわけもなかった。

「それにね」

若い医師は美和子の股の間で仁王立ちした。

「僕の方も、ここまで来たら佐藤さんのオマンコを試させてもらわないと収まりがつきませんよ」

そう言ってレスリーが自らの男根をしごくと、そこは見る見るうちに硬度とたくましさを取り
戻してきた。
今さっき射精したばかりなのがウソのようだ。
いかにもアフター・レイプといった風情でしどけなく横たわる美女を目の当たりにしているの
だから、それも当然だろう。
汗でぬめぬめと光る美和子の肢体が何とも生々しかった。
その肌は、事前の凌辱で抜けるような白さを失っているものの、逆にほんのりとピンク色に
染まり、美和子の激しかった感じっぷりを体現しているかのようだ。
すらりとしていながら適度に肉のついている腿が美しい。
脂肪は乗っているが、鍛えているだけあって筋肉の存在が感じられる形状だ。
乳房も素晴らしかった。
蘭のように、横たわっていても形が崩れないような弾力や張りはないものの、その分ねっとりと
したおとなの柔らかさを備えている。
だらしなく広がって崩れているのではなく、いかにも柔らかそうにぽよんと潰れているのだ。
そんな蠱惑的な裸体を見ているだけで、男の肉棒には力が籠もってきた。
レスリーがその乳房を掴みながら美和子に聞く。

「佐藤さんはどう犯されたいんですか?」
「……」
「さあ言ってください」
「……は……」
「何ですか? はっきり言わないとしませんよ」
「は……げしく……」

美和子は顔を真っ赤に染めて顔を伏せた。
目はかたくつむっているものの、男の卑猥な目線が自分を見ていることがわかる。
浅ましいことを口にしている美和子を蔑んでいるかのうな目だ。
今の美和子にはそれすら官能的な刺激となっている。
虐められたい、辱められたい。
気が狂うほどの恥ずかしさが直接快感になってしまう。

「そうですか、激しくね。そう言えば、さっきのアナルセックスでも激しくされるとよがって
ましたね」
「……」
「それで? 出来るだけ深く入れて欲しいんでしょう?」

美和子は顔を逸らしたままコクコクと頷いた。
この期に及んで恥ずかしがることもないのだが、それだけ彼女が理性的であるということだろう。

「いいでしょう」

そう言うとレスリーはぐいと美和子の股間を割った。
大きく開かれた二本の太腿の中心には、肉棒を前にして期待に渦巻いている媚肉が蜜を溢れさ
せている。
肛門を犯されていただけで滴っていたほどに、膣もペニスを欲していた。

欲しているのはレスリーの男根も同じだった。
さっきの精液と新たなカウパー、そして美和子の蜜がミックスされた液体で濡れそぼったペニ
スを膣に押し当てる。
互いの性器ともに粘液でぬめっており、準備前戯も躊躇もいらなかった。
小さな穴に太いものがウソのように入り込んでいく。

「ああ……くううっ……」

美和子は、入れられながら全身を細かく震えさせている。
太いのが狭い膣を押し広げていく感覚がたまらない。
いかにも「犯されている」と痛感させてくれる。

「あう!」

ズシッとばかりに、先端が子宮にまで達した。
レスリーのものはそこまで長くはなかったはずだが、美女の痴態を見て少々大きくなったらしい。
しかも美和子も、肛門性交で鮮烈なエクシタシーを感じさせられて、子宮自体が受胎体勢を
とって下がっているようだ。

「どうです、佐藤さん。奥まで入ってますか?」
「は、入ってる……いちばん奥まで来てる……あ、あむ……」

たくましい肉棒を受け入れ、美和子はくらくらとした。
やはり高木とは全然違った。
入れられただけで頭が虚ろになってくる。

「ふふ、気持ちよさそうですね。愛しい彼氏のものと比べてどうです? 僕の方が大きいで
しょう?」
「ああ……、お、大きい……。き、きついくらいに……」
「硬さは?」
「こっちの方が……ず、ずっと硬い……痛いくらいよ……ああ……」

比べてはいけないと思っているのに、膣に入っているものを、どうしても高木のそれと比較
してしまう。
美和子に気を使いすぎて、おどおどと挿入してくる高木と、堂々と男らしく、ずぶずぶと突っ込
んでくるレスリーでは違いすぎた。
もっと強く、もっと激しくと言えばいいのだが、美和子だって高木にそんなことは言えなかった。

「それは嬉しいことを言ってくれますね。じゃあ期待に応えて佐藤さんを思い切りいかせてあげ
ますよ」

熱くうねる膣襞は、入ってきた長大なものに絡みつき、早くも食い締めてきている。
ひくつき、収縮する膣の肉を引き剥がすように、レスリーは体重を乗せて腰を打ち込んだ。
途端に美和子が背中をたわめ、我慢しきれないように喘ぎだした。

「ああ、そんなっ……は、激し……いいっ……き、気持ち、いいっ……ああっ……」

羞恥心もほとんど消え失せたのか、物欲しげに腰をうねらせている。
よがり喘ぐその美貌は、さらなる肉悦をねだっているかのようだ。
さっき大量に射精したばかりだというのに、レスリーはもう出したくなってきている。
無理もなかった。
美和子ほどの美女が、好き放題に犯され、よがっているのだ。
尻で気をやらせたように、今度は媚肉でも屈服させたいという欲求が盛り上がってくる。
膣の奥深くにたっぷりと精液を注ぎ込み、自分の女の刻印を押してやりたい。

「くうあっ……す、凄いっ……ああ、いいっ……そ、そこぉっ……」

若い医師は女の子宮に叩きつけるようにして肉棒を打ち込み、深くまで突き込んだところで大
きくグラインドさせる。
張ったカリ部で美和子の内壁を残らずこそぎとろうとするかのように抉り込んでいく。
そのたびに美和子のしなやかな肢体が弓状に反り、くねる。
喘ぐその美貌は苦悶した表情を浮かべているが、実際はあまりの性の快楽に悩乱しているのだ
ろう。
そこでレスリーはぴたりと動きを止めた。
突然に刺激が遠のき、美和子は滑稽なほどに当惑した。

「あ、どうして……」
「続けて欲しいですか」

美和子は顔を背けて頷いた。
ここまで追い込んでおいて、今さら何を言うのかと思ったのだろう。
男はニヤリと笑って女刑事に訊いた。

「僕のペニスは恋人の……高木刑事ですか、彼より大きいんでしたね?」
「……」
「セックス自体はどうです? 高木刑事より僕の方が気持ちいいんでしょうね?」
「……」

美和子はカッと顔を真っ赤にして横を向いた。
さきほどはペニスを入れられた衝撃で、つい「高木より大きい」と答えてしまったが、本心
ではなかった。
いや、明らかに高木より彼の方が大きいのである。
だが、それを口にすることは本意ではなかったのだ。
言ったことについては、今考えれば後悔している。
何と恥知らずのことを言ってしまったのかと思う。
苦悩する女刑事に、医師の皮を被った悪魔が囁きかける。

「言ったでしょう、すべて僕に任せなさいと。気取っても意味はありません。愛しい高木刑事
も今はいません。わかりますか? ここはあなたが肉体の欲求に素直になれる場所なのです」
「肉体の……欲求……」
「そうです。あなたは、その悩みを抱えてここを訪れ、僕に相談してくれたんでしょう。なら
ば、今だけはすべてを忘れて素直になることです」
「い……今だけ……?」
「そうですとも」

レスリーは大きく頷いた。

「何も高木刑事と別れるわけじゃありません。今、この時だけですよ。これは治療なんです」

美和子はおずおずと顔を正面に向けた。
彼女には、レスリーの笑顔が慈愛に満ちた温顔に見える。
実際には、彼女の肉体を貪り、弄ぶ悪徳医師なのだが、それは今の美和子には関係なかった。



囁きながらレスリーが腰を使う。
ゆっくりと挿入し、ゆっくりと抜いていく。
貫かれるとうっとりした表情を浮かべる美和子は、抜かれる時には腰をもぞつかせて追い掛け
ようとすらしていた。
無意識の行動だが、彼女の倫理のタガが緩んでいるのだ。

「さあ、どうです」
「あう……」

レスリーは、下りてきた子宮を肉棒の先で巧みに擦り上げていく。
その、甘く妖しい痺れるような刺激に、美和子はとうとう頽れた。

「ああ……あ、あなたの方が……いい……」

半分上擦ったような声で喘ぎながら、美和子はそう言った。
細かく震えるたおやかな両腕が、レスリーの背中に回されていく。
佐藤美和子は、この場ではこの時点で完全に屈服したのだ。
美和子の腕や手のひらを背中で感じ取ったレスリーは満足し、彼女を頂点に持ち上げるべく
動き出した。
男に密着した女の腰は、男の動きに合わせてうねり出す。

「ああ、いいっ……くっ……あ、もっと……もっと奥っ……ああ、奥まで来てるっ……」

ソファからギシギシと軋む音が響く。
ピストンが激しくなり、美和子は呼吸もままならない状態に追い込まれていく。
汗で濡れた肢体が跳ねるように反り返り、大きすぎる快感を逃がすように何度も頭が打ち振ら
れる。
その黒髪が汗で額にへばりついていた。

「僕の方がいいんですね、高木刑事より」
「いいっ……ああ、た、高木くんより、ずっといいっ……あはあっ……」
「ペニスも僕の方は大きいと」
「そっ、そうよっ……あああっ……あなたの方がっ……ずっと大きいっ……」
「どんな風に?」
「か、硬いのよっ……ああ、あそこが……」
「あそこじゃありません。はっきり言いなさい」
「オ、オマンコが削られるみたい……そ、それに太くて……きついっ……ああ、いいっ……
いいっ……」

よがりすぎて声が掠れてきているのに、それでもなお美和子はレスリーを求めた。
そんな美女の痴態に応えぬわけもなく、男は大きく腰を使ってくる。
とろとろにとろけた熱い媚肉をこねくり回す。
腰を円回転させて、膣にドリルでも打ち込むように犯していく。
ずぶりと奥まで貫かれると、ペニスの分だけ愛液が溢れ出てくる。
その蜜が革張りのソファに、所構わず滴っていた。

「ああっ……ああっ、いいっ……ど、どうしてこんなに……ひぃっ……」

美和子自身、どうしてこんなに快感なのかわからなかった。
ただ男根を女陰に突っ込んでかき回しているだけなのに、なぜこれほどの快楽が得られるの
だろう。
それはわからなかったが、このペニスを受け入れていれば、身も心もとろけるような肉の愉悦
を味わえることだけはわかった。

一方のレスリーも、得も言われぬ快楽に浸っていた。
美和子の媚肉は、アヌスに負けぬ名器だと覚っていた。
彼女の媚肉は肉棒に吸い付くようにして片時も離れず、刺激し続けている。
ぴったりと襞がへばりついており、愛液が潤滑油の役を果たしていなかったら、動くことすら
難しいのではないかと思わせるほどだ。
それでいて、男のピストンにタイミングを合わせて収縮と弛緩を行なっている。
女の腰が壊れるのではないかと思うほどの激しい律動も難なく受け止め、奥まで突っ込まれた
肉棒をさらに最深部まで誘うかのような動きを見せた。

「あ、あ、も、もうっ……く、来る……来ちゃうっ……」
「もういくんですか。いいですよ、何度でもいきなさい」
「だめえっ……あ、い、いく……いっちゃううっっ!」

美和子は全身をぶるるっと大きく震わせて、ぎくん、ぎくんと仰け反った。
それでいて、腰をレスリーに押しつけるように、ぐいぐいと突きつけてきている。
膣襞も彼の男根を締め付けたままで、決して離そうとはしなかった。
肛門でいかされ、膣でも絶頂したのだから、精神的には満たされているはずだ。
だが肉体的には今ひとつなのだろう。
これほどに熟れた身体の持ち主なのだ。恐らく、中に精液を浴びせかけられないと満足しきれ
ないに違いない。
子宮が降りてきているところから見ても、肉体が受胎したがっているのだ。
「まだか」とでも言うかのように媚肉が収縮しているのは、精液を欲しがっているからだろう。
レスリーはそれを確認すると、危うく漏らしそうになるのを懸命に堪えて、再び美和子に攻勢
をかけていく。
当然、美和子は動転する。

「ああっ!? あ、もう、いったのにぃっ……ま、まだ待って……少し休ませ、ああっ……」
「そうはいきませんよ。続けていかせて佐藤さんを屈服させるんですから」
「だ、だめ、いいっ……あ、あ、か、感じすぎるぅっ……」

頂点に上り詰めた美和子の性感が、徐々に下り始めた途端に、また急激に上昇していく。
喘ぎすぎて掠れた声が切羽詰まったものになっている。
腰を打ち込むと、大きくたぷん、たぷんと揺れる乳房をレスリーがぐいと掴む。
すると美和子はガクガクっと激しく仰け反った。

「ああ、胸はあっ……いいいいいっ……」

さするように愛撫したり、激しく揉み上げたりとリズムをつけていたが、そのうちレスリーは
あることに気づいた。
ぎゅっと強く揉んでやると、美和子の膣がきゅっと締まるのだ。
強い快感を得て、媚肉が反応しているらしい。

「どうやら強く揉まれるのが好みのようですね」
「そ、そんなことは……あう!」
「ウソはいいですよ。ほら、激しく揉むとオマンコが締まるじゃないですか」
「ああっ……」

マゾっ気の強い美和子は、乳房に限らず、強く激しい愛撫を本能的に好んでいる。
認めたくはなかったが、彼女の肉体に事実として現れていた。
医師はただ揉み上げるだけでなく、様々な愛撫を加えていった。
打てば響くように、美和子の肉体は敏感に反応したが、中でも乳首を虐めると如実に快楽を
表した。
乳房を掴むように強く揉んだり、乳首を潰すくらいにひねってやると、絶叫に近いよがり声
を上げ、そのたびに膣が激しく収縮した。
美和子の腕はレスリーの背中を抱き、官能的なカーブを描く太腿は彼の腰に巻き付いていた。

「うあっ……お、おっぱい、だめえっ……いいいっ……お、おかしくなるっ……これ以上され
たらおかしくなるうっ……」
「おかしくなってください。今だけはけだもののようにセックスに狂っていいんですよ」
「ああ、またっ……ま、またいきそうっ……」

そう言った途端に、美和子はガクガクっと痙攣した。
膣で二度目の気をやった美和子を見下ろし、レスリーはなおも責め続けた。

もう診察室の空気は男女の性臭で充満している。
といっても、ほとんどは美和子の体液だ。
美和子の汗、淫汁、唾液によって、室内は淫靡な臭気と湿気でむせ返りそうだ。
美和子の悲鳴のような嬌声と、腰同士がぶつかりあう肉の音が室内に響く。

「いやあああっ……も、もういやあっ……あ、いく……またいってしまう……い、いく!」

レスリーを両腕で抱え、両脚で腰を捕まえながら、美和子は立て続けに絶頂していく。
さすがにレスリーも、美和子の媚肉の熱さやその締め付ける妖しい感触に我慢の限界にきて
いる。
絡みつく美和子の脚を引き剥がし、両手で押さえ込んで、その上から攻撃的に突き込んで
いった。
ペニスの先端が、盛んに子宮口を叩いているのがわかる。
子宮口を擦られ、抉られる美和子も気死しそうな快感だが、責めているレスリーもそれは
同じだ。
性器の中でもっとも敏感な剥き出しの亀頭部先端に、美和子の子宮が刺激し続けているのだ。
最後の追い込みで、美和子の太腿を押さえ込み、出来るだけ深くまで突き込んでいく。
限界まで硬くなり、破裂寸前の肉棒が、コンコンと子宮口をぶっ叩く。

「ホントにっ……ほ、ほんとにおかしくなるっ……いやあっ……いくうっ……ううんっっ!」

肌から匂い立つようなフェロモンを撒き散らしながら、美和子はよがり狂った。
もうセックスの愉悦と肉の欲望だけをむさぼる牝獣となった彼女は、本当に気が狂ったかの
ように悶え、喘ぎ続けた。
喘ぐことに熱心でほとんど閉まらなくなった口の端からは、透明な唾液がつぅっと垂れていた。

「ふふ、そんなに激しく何度もいって。恋人に申し訳ないとは思わないんですか」
「いっ、いやああっ……た、高木くんっ……高木くんっ……」
「いいですね、そうやって愛しい彼氏の名前を呼びながらいくっていうのも」
「おお、だめえっ……ま、またいくわっ……ゆ、許して……許して高木くんっ……くああっ
……い、い、いっっくうううっっっ!!」

美和子は身体を大きく反り返らせて、全身をビクビクビクっと大きく三度痙攣させ、絶頂に
達した。
同時に両腕がレスリーを抱き抱え、彼の腰をたくましい太腿でぎゅっと締め付ける。
レスリーは、最後の一突きで子宮の中にめり込むほどに肉棒を打ち込み、そこで思い切り
欲望を解き放った。

どぼどぼっ。
どびゅるるっ。
どびゅるんっ。
どぷっ。
どぴゅぴゅっ。

「んうううっ……き、来てる……熱いのがいっぱい……な、中に……あう……あう……」

レスリーの腰を締め上げている太腿が細かく痙攣している。
足の指が内側に屈まり、そして反り返った。
射精されながら絶頂に達しているらしい。
どびゅっ、どびゅっと射精の発作があるたびに、美和子は小さく震え「あうっ」と喘いだ。
レスリーも、射精を促すかのように収縮してくる美和子の膣に応え、出来るだけ多くの精液を
胎内に注ぎ込んでいく。
最後の一滴まで無駄にしないよう、美和子の尻を抱えて自分の腰に押しつけて射精していたが
美和子の方も、彼が精液を放ち終えるまで、腰に絡ませた脚を離さなかった。

「あう……」

ようやくにして射精を終えると、ぬぷりと粘った淫らな音をさせて、肉棒が媚肉から抜き取ら
れた。
ペニスは精液と愛液にまみれていたし、膣からは多すぎた精液が美和子の呼吸に合わせてどろり
と逆流してきていた。
抜かれた肉棒と媚肉は、ねっとりとした白濁液の糸で繋がっていた。
その光景をぼんやりと眺めていた美和子の美貌が何とも妖艶に見え、レスリーは思わずその唇
を吸った。

「んんっ!?」

突然に口を吸われ、驚いたように目を見開いた女刑事だったが、すぐに男の舌を受け入れた。

「んん……ん……ん、んむちゅっ……んんっ……」

自然と唇が開いて医師の舌を迎え入れる。
侵入してきた男の舌に応え、自分の舌をねっとりと絡みつかせもした。
気が付くと両腕で優しくレスリーの頭を抱え込んでいた。
激しく口を吸われ、美和子は陶酔しきったような表情で、彼に身を任せていた。


────────────────

「佐藤刑事!」

聞き込みを終えて、高木刑事とともに本庁に戻ろうとしている美和子を明るい声が呼び止めた。

「あら、蘭ちゃん」

振り返ると毛利蘭が、ニコニコと笑みを浮かべて立っていた。
両手で通学鞄の取っ手を持った姿が愛らしい。

「あ、高木刑事もこんにちわ」
「はい、こんちわ」

付け加えるように挨拶されると、高木も苦笑して挨拶を返す。
美和子も微笑んで言った。

「今、帰り?」
「はい。さっきレスリー先生のところでカウンセリング終わりました」
「そう。それで、どう、調子は?」
「絶好調!」

蘭は茶目っ気たっぷりに右手を突き出してVサインまでやってのけた。
よほどご機嫌のようである。

「あの先生、名医ですよね。あたしなんか、今までがウソみたいですよ。ほら、もう腰が軽くて
軽くて」

さらに両手を腰に当て、ぐりんぐりんと大きく腰を回して見せた。
やってから、さすがに恥ずかしかったのか、少々顔を赤らめて照れている。

「佐藤刑事にもホントに感謝してます。お陰様で悩み吹っ飛んじゃいました!」
「よかったわね」

美和子は思わず苦笑する。
だが、蘭の気持ちもわかる気がした。
美和子もまったく同じなのだ。
あのクリニックに定期的に通うようになってからというもの、もやもやした鬱陶しさや、自己
嫌悪に陥るような淫らな思いに囚われることがかなり少なくなってきているのだ。

もう高木とのセックスの後に、隠れて自慰をするような後味の悪いこともしなくなってきている。
非番の日、いらいらして母親に心配をかけるようなこともなくなった。
高木との行為の後、つい顔に出てしまいそうになる物足りなさや不満も、表に出ることはない。
レスリーのカウンセリングが、まるで美和子が無意識のうちに望んでいる性的な欲望を解消
してくれている。

催眠療法であり、彼女にはほとんど記憶はない。
美和子も(そして蘭も)催眠に導入されていることはわかるのだが、かかっている最中のこと
はわからない。
レスリーによると、催眠療法によって導き出された過去や治療行為を思い出すことによって、
患者がより大きなトラウマを背負うことがあるのだそうで、それを避けるために彼が「忘れさ
せている」らしい。
特定の行為や言葉で催眠に導入した上で治療を施し、カウンセリングを行ない、解除する時も
キイワードなどを使って現実に引き戻すのだという。
それを聞いて一瞬不安にもなったが、別におかしなことをされている実感はなかった。
着衣に乱れはなかったし(自分で脱着しているのだから当然だ)、美和子自身、催眠治療を
嫌悪している意識はなかったのだ。
蘭が聞いた。

「佐藤刑事はどうですか、身体の方は?」
「ええ、私も大丈夫。すっきりしたって感じね」
「やっぱりねえ」

蘭は「うんうん」と頷いた。

「紹介していただいて、本当にありがとうございました。あたし、もう大丈夫です。それじゃ!」

蘭はぴょこんと元気良く頭を下げると、ニッコリ笑って駆けだしていった。
それを、呆気にとられたように見送った高木が思わずつぶやく。

「元気だなあ、蘭ちゃん……。それにしても「治療」って何です? 佐藤さんも蘭ちゃんも、
どっか悪かったんですか?」
「別に。いいのよ、男はそういうこと気にしなくて」
「はあ」
「女にはね、女の悩みがいろいろあるのよ。病気だ何だってわけじゃないから心配しないでいいわ」
「そうですか……」

────────────────

その頃「やすらぎメンタルクリニック」の院長室。
レスリーが携帯電話を耳に当てていた。

「……。あ、私です」
──あらレスリー、ひさしぶりじゃないの。元気だった?

「お陰様で。それより、ようやく手に入りました」
──何が? ああ、あんたのお眼鏡に適う女が出てきたってこと?

「お察しの通りです。それもふたりも。ともに極上品です」
──あらら。あんたがそこまで言うなんて珍しいじゃないの。そんなにいい女?

「私の短い人生の中では最上位です。顔もスタイルも肉質も、それに道具に至っても、文句の
つけようがありません」
──ベタ褒めじゃないの。ふうん、そうなんだ。

「いかがしましょう。早速そちらに……」
──あ、まだいいわ。こっちの準備できてないの、そこまで。だから、あんたがしばらく飼っ
ててくれる? で、どうしてるの? 拉致ってる? それとも放し飼い?

「放し飼いです」

返事をしながら医師は苦笑した。
まったく人を食った娘である。

──あらそ。ま、それがベストかな。いいじゃない、あんたがしばらく味わってれば。そうね
客を取らせて小遣い稼ぎしてもいいけど、足はつかないようにしてよ。
「わかっております」

バレてもすれば逮捕される前に、自分はこの少女に殺されるだろう。
レスリーはそのことを肝に銘じた。

──それならけっこう。あ、その女のカルテや個人情報あるでしょ? こっちに送っといて
くれる? 写真つきでね。

「わかりました。きっとお気に召していただけると信じております」
──期待してるわよ。それじゃね。




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