帝丹高校の裏門の外に、ふたりの若い男が何やらこそこそと話し合っている。
時刻は午前9時を少し回ったあたりだ。
ちょうど一時間目が終わるかどうか、というところだろう。
ふたりとも同年齢くらいに見える。

ひとりは濃いブルーのブレザーと同色のスラックスを着ている。
襟元から見える白のカッターシャツは、第一ボタンが外れていて、赤いネクタイも
だいぶ緩んでかかっていた。
制服から察するに、ここ帝丹高校の男子生徒らしい。

もうひとりは濃紺の学生服で、ボタンのないファスナータイプのようだ。
こちらも詰め襟のホックを大きく外し、ファスナーは胸のあたりまで下げただらし
ない着こなしである。
制服がまったく違うので、こっちは帝丹の生徒ではないのだろう。
ただ、ふたりともルックス的には悪くなく、いわゆるヤンキータイプではなかった。
いずれにせよ、授業時間にも関わらず教室にいないところを見ても、真面目な高校生
とは思えなかった。

身長はどちらも同じくらいで、中肉中背。
帝丹の生徒の方は、金メッキしたようなメタルフレームの眼鏡をかけている。
いかにもチンピラのしていそうな、レンズ部分を45度くらいに傾けた眼鏡だった。
もうひとりの方は、髪型がオールバックである。
高校生でこの髪型はあまり見かけない。
やはりヤンキーなのかも知れない。
オールバックの方がくわえタバコで眼鏡に言った。

「……なあ、やっぱ同じ学校からふたりはまずくねえか?」
「……」
「平吉さんも言ってたじゃねえか。目立つマネはすんなって。ひとつの高校から
ふたりも行方不明が出たら、さすがにヤバいよ」
「気のちいせえこと言うなよ」

眼鏡は、オールバックのタバコの煙を避けるように少し顔を逸らせた。
こっちは喫煙しないどころか、タバコ自体が嫌いらしい。
あからさまに煙を嫌がる素振りをされても、オールバックの方もあまり気にして
いない。
いつものことのようである。

「前の女はうまく処理したじゃねえか。証拠もねえし、置き手紙まで作ったんだ。
親も警察には届けたらしいが誘拐じゃねえ。あくまで失踪人──家出扱いだよ。んな
もん、サツがまともに捜査なんかするもんか」
「そう言うけどよ……」
「大丈夫だって。ま、金持ちの親だからな、サツだけじゃなく探偵だか興信所だかを
雇って捜さしてるみたいだが、なに、そうそう見つかるもんじゃねえ。ヤバそうなら
売り飛ばすさ」
「おめえってやつは……」

オールバックは呆れたように言った。
お気楽なんだか大胆なんだかさっぱりわからない。
眼鏡はにやっと笑った。

「俺だってバカじゃねえさ。ふたりも引き込むなんてのは危ねえ橋だってわかって
るさ。けどな、それでも何とかしたいようなスケなんだよ」
「ふーん……。ま、面食いで女の選り好みの激しいおめえがそこまで言うんじゃ、
相当ハクいスケなんだろうな。前の女も良かったし」
「だろ? あれは平吉さんだって吃驚してたし、俺も随分と褒められたぜ。さすが
に審美眼がいいってな。だがな、今回の女はそれ以上だよ」
「マジかよ」

眼鏡が誑かしたこの前の女も、かなりの美人だったのだ。
少なくともオールバックにとってはそう思えた。
自分が誑し込んでくる女とはレベルが違った。
その女以上というのは、ちょっと信じられない。
疑り深そうな表情を受けて、眼鏡が笑った。

「んだよ、そのツラは。マジもマジ、大マジだって。何しろ、この俺が吃驚した
くらいだからな」
「でもよ、おまえだってここの生徒だろうが。今まで気がつかなかったのか? 
俺と違っておまえは学校フケることもあまりなかったろうに」
「そうなんだけどな。ほれ、あの女に集中してたってこともあるしさ。それに学年が
違ったからな」
「もしかして一年か?」
「いや二年だ。そのスケ、学年違うし部活やってるもんだから、校内であまりツラ
合わせることなかったんだよ。こないだ偶然に見っけたんだ。そうしたら、何の
ことはねえ校内でもけっこう評判の美人だったんだよ」
「それでもスルーだったんか」
「スルーっつうか、さっきも言ったがあの女を引っかけてものすることしか頭に
なかったからな。あいつ嫉妬深いとこがあったろ? だから、他の女に興味を持つ
ような素振りも出来なかったしな」
「そりゃまた義理堅いっつうか……真面目なことで」
「ったりめえよ」

眼鏡はフレームを直しながら言った。

「いいか、口説く時ゃ真剣そのものよ。芝居をしているつもりはねえ。マジでその
役になりきってるんだよ。だからこそ女だって信じ込むんだ」
「……それがおめえのすげえとこだな。俺なんぞバレることを前提にしてるから
なあ。なに、バレたらバレたで構わねえ。どっちみちやっちまうことになるんだ
し、有無を言わさねえまでやりまくって奴隷状態にするんだからな」
「俺だって似たようなもんだがな。どっちかってぇと、その経過を愉しんでるん
だよ」

オールバックは「理解できん」といった風情で軽く首を振った。

「ま、何でもいいや。とにかくその美人二年生さんを何とか出来るんだな? 平吉
さんは慎重なお人だが、おめえは信頼されてっからな。止めはしないだろ」
「まあな。任せておけよ」

眼鏡はそう言うと、軽く手を振って男と別れ、裏門から入っていった。

───────────────────────────

「遅れるよ園子。急いで」
「わかってるわよ」

二時間目の授業は体育である。
どうにもこの、二時間目の体育というのは忙しなくていけないと園子は思う。
どうせなら一時間目の方がまだ良い。
10分休憩の後の三時間目ならともかく、二時間目は着替えが忙しいのだ。
理想を言えば4時間目か午後の5時間目がいいのだが、残念ながら蘭たちの時間割
にはその時間に入った体育はなかった。
今日は体育館でバレーボールの授業だから、体育館用のシューズも用意しなくては
ならない。
急かされた園子がシューズを片手に慌ただしくロッカールームから出てくると、
赤いジャージ姿の蘭が、渡り廊下の真ん中あたりで校庭の方を訝しげに見ている。

「どしたの、蘭? 何かあった?」
「あ、うん。あれ……」
「ん?」

蘭の指差した先を見てみると、壮年の男女が早歩きでを駐車場から玄関に向かって
いる。
生徒達が使っている下駄箱のあるそこではなく、来客用の玄関だ。
何だかこそこそしているようにも見えた。
特に女性は、辺りを憚るかのようにきょろきょろしている。
確かに挙動不審である。
だが身なりは立派に見える。
男性はきっちりと高そうなスーツを着こなしており、女性の方も品の良さそうな
スーツだ。

「誰だろ?」
「さあ……。でも、おかしな人には見えないよね」

昨今の物騒な事件の影響か、ここ帝丹高校もその敷地内に関係者以外は気軽に入って
くることは出来ない。
正門や裏門や非常門などはしっかりと施錠されている。
さすがに正面玄関前の門は開け放たれているものの、そこには警備員が立哨していた。
おかしな人物であれば、まずそこのガードマンに咎められるはずなのだ。
それがないということは、まともな人なのだろう。
目を凝らしていた園子が小さく声を上げた。

「あ」
「なに? 知ってる人?」

園子は蘭の耳元に口を寄せ、小さく囁いた。

「あれ、西園さんとこのご両親だわ」
「西園さん? ……あ、生徒会長だった西園千秋さん?」
「そう。間違いないと思うけど」
「ふうん……。でも園子、何で知ってるの? 西園さんと親しかったとか?」

生徒同士ならともかく、親まで顔見知りというのはかなり仲が良いということだろう。
園子と蘭のようなものだ。
しかし園子は小さく首を振った。

「ううん、よく知らないわ。だって西園さん3年生だし、部活も華道部でしょ? 
接点ないわ」
「じゃ何で知ってんの?」
「お父さんのさ、仕事の関係。ご両親が何度かウチに来たことあるのよ。西園さん
本人は来たことないけど」
「へー。あ、じゃあ西園さんちってセレブなんだ」
「セレブっていうかさ。あんたも知ってるでしょ、ウェストパーク・ジム。あそこの
社長さんなのよ」
「え、あー、そうなんだ」

西園千秋の両親は、米花市内にあるスポーツジムの経営者だったのである。
社長の厚意で、帝丹高校の生徒やその運動部などは、ジム内の施設を優待割引で利用
できるようになっていた。

「でもさ、その西園さんが何の用だろ」
「……あれじゃないかな。千秋さんの件……」
「結局、行方不明のまんまなんだよね……」

千秋が突然に姿をくらませたのは4ヶ月ほど前である。
学校はもちろん両親も激しく動揺し、心配し、大騒ぎして捜索したが、まだ見つか
っていない。
誘拐かも知れないということで、警察にも捜索願いを提出したのだが、あまり進展は
ないようだ。
最初は警察も、親に資金力があるため事件の可能性が高いとして捜査本部を立ち上げ
るところまではいったようだが、そうはならなかった。
のみならず、犯罪捜査としては終了してしまっている。
千秋からの手紙が届いたのである。
そこには「もう日本ではあまりやりたいことはない。
「外国でボランティア活動をしたい」と書かれてあった。

両親にとっては驚天動地だった。
美人ではあったが、どちらかというとのんびりとしたほんわかした雰囲気の娘だっ
たから、そんなことを考えているとは思わなかったのだ。
少なくとも家族や友人たちに、そうした話は過去に一度もなかった。
縦しんば本気でそう思っていたのだとしても、何も高校を中退して行くことはない
のだ。
生徒会長をやるくらいだから成績は優秀だったし人望もあった。
せめて大学を出てからであれば、親も許したかも知れない。
逆に言えば、だからこそ、この時点でこっそりと家を出たのだとも言えるが、それ
ならなぜそんなに急がねばならなかったのか、という疑問が残る。

両親は納得せず、捜査続行を依頼したのだが、警察は宜も無かった。
決定的だったのは、送られてきた手紙の筆跡が間違いなく本人のものだった、という
ことである。
それだけは両親も認めざるを得なかった。
だが、万事慎重な娘がこんな無茶をするわけがない。
そう警察に訴えたのだが、警察は別のことも考えていたようだ。
もしかするとどこかの男に引っかかって駆け落ちしたのではないか、ということで
ある。
純真無垢なお嬢様であれば、その可能性もあろう。
さすがに両親にそのことを打ち明けることも出来まい。
だから、失踪人としては捜索を続けるか、事件性はない。
警察はそう告げたのだった。

事情通の園子がそう説明すると、蘭は暗い顔で言った。

「そうなんだ……。でも親御さんは納得できないでしょうね……」
「でしょうね……。たったひとりの娘なんだし」
「それなら、今日は何しに来たんだろうね」
「もしかしたら、退学……そこまで言わなくても休学届けを出しに来たんじゃない
かな。このまんまにしとくとさ、卒業までの出席日数が足りなくなるでしょうし、
単位もさ……」
「そっか……休学扱いなら、復学すれば大丈夫だもんね」
「こらあ、鈴木、毛利! おまえら何してる! もう授業始まるぞ!」

突然の怒声に、ふたりの少女は肩をすくめた。
体育館の出入り口から渡り廊下に向かって叫んでいるのは体育教師の嵯峨島だった。
体育教師で生徒指導も担当しており、生徒達には蛇蝎の如く嫌われている。
女子にはともかく、男子にはすぐに手を出すのだ。
怪我をさせるところまでいっていないから暴力事件沙汰にはなっていないが、生徒
だけでなく教師間でも問題視されている。
園子は露骨に嫌な顔をした。

「……るさいな。まだ時間になってないのに」
「しっ。聞こえるよ、園子」

ジャージ姿のふたりの女子高生は、小走りで体育館へ走っていった。

───────────────────────────

「うんっ」

軽く背伸びをした蘭は、そのままベッドに勢いよく腰を落とした。
ポンと軽く身体が弾み、片手を突いて倒れるのを防ぐ。
しばらくそのままの姿勢でいた蘭は、やがてゆっくりと身体を倒した。

日曜日の今日は、珍しく家には蘭ひとりである。
コナンは、少年探偵団の面々に誘われ遊びに行ってしまった。
父の小五郎も、何やら人と会う約束があるらしく、事務所を閉めて出かけている。
残った蘭はと言えば、たまった家事を一通りこなし、今ようやく一息ついたところ
だ。

蘭は空手部で主将を務めてはいるが、この日は練習がない。
蘭が主将になって以来、空手部は日曜や祭日の練習をしていないのだ。
これは、いくら部活に熱心だとはいえ、自分たちは高校生なのだからそればかり
ではいけない、という蘭の考えによる。
勉強も大事だろうし、友人との付き合いや家族関係もある。
それらすべてを犠牲にしてスポーツにのめり込むというのは、蘭には違和感があっ
たのだ。

無論、どうしても練習したいという部員たちの自主練習までは止めていない。
そういう時は申し出てくれれば、体育館や武道場は開放するし、責任者として顧問
や主将の蘭もつき合うのである。
しかし、そうなると部員の側も、そういつも蘭や教師たちに迷惑を掛けるわけにも
いかぬと、毎週出てくるのは遠慮するようになる。
そうした時は、走り込みや型の練習など、ひとりでも出来る練習を自宅や公園など
でやっているようだ。
同じように平日の朝練も基本的にはやらない。
他校に比べればずいぶんと甘い練習体制ではあるが、これで都大会でも団体、個人
ともに優勝しているのだから文句の出ようもなかった。

もっとも、練習量を抑えることに関しては、蘭個人の事情も影響している。
小五郎が妻の英理──つまり蘭の母親──と別居している関係上、家事はほとんど
蘭がこなしている。
専業主婦ではない普通の女子高生が毎日の家事を担当するのはかなり骨が折れる。
とはいえ、小五郎は家事とは無縁だし、やらせたらかえって蘭の仕事が増えてしまう。
コナンは小学生であり、期待する方が間違っている。
どうしても蘭に負担がかかるわけだ。
恐らくは部員たちもそのことを察知しており、だからこそ練習量削減を認めたのだ
ろう。
そんなわけで、時間のない平日にためておいた洗濯や掃除、布団干しに買い物など
を、休日にまとめてこなすのである。
それも終わった。

休日だけあって、蘭もラフなスタイルである。
上は半袖のポロシャツ、下はジーンズだ。
シャツは、以前、園子と一緒に買ったものである。
園子は盛んにアバクロを勧めたのだが、蘭はそういう古着っぽいのはあまり好みで
なかった。
ニューヨーク発で、アメリカを中心にセレブ層でも大人気のブランドなのだそうだ
が、生憎と蘭はそうしたことにあまり関心がない。
園子はそんな蘭を見て「元が好いのにもったいない。あんたは洒落っ気がなさすぎ
る」と嘆くのだが、そう言われても興味がないのだから仕方がない。

結局、無難なプーマのラガーシャツを買っていた。
Vネックで胸元はボタンになっている。
鮮やかなレモンイエローの生地にホワイトの横縞が入り、胸元にはプーマの刺繍が
ワンポイントで入っている。
第一、第二ボタンを外して胸を楽にしている。
ジーンズも普通のもので、特に古色はつけていない。
ただ細身仕上げであり、くっきりと脚のラインは浮き出ている。

「……」

こうして考えてみると、家に自分ひとりというのはひさしぶりな気がする。
大抵はコナンか小五郎、その両方がいることが多いから、こうしてひとりっきりの
時間というのはあまりなかった。
と言っても、蘭は極めて陽性だから人と接触している方が好きだ。
たまにはひとりの時間が持ちたい、と思うことも滅多になかった。
気の許せる相手であれば、他人の存在が気にならないタイプである。

せっかくのフリータイムではあるが、特にすることもなかった。
宿題はさっさと済ませてしまっているし、今から空手の自主練習をする気にもなら
ない。
蘭の場合、自主練といっても軽く走ったり型の稽古をするくらいだ。

(何かヒマ……。園子にでも電話するかな……)

こうなるとわかっていたら、園子と買い物にいく約束でもしておけばよかったと
思う。
しかし、ごろりと横になってしまうと、それも何だか億劫だ。
少し疲れてもいるのだろう。
若くても疲労は蓄積するものだ。
蘭は日常的に暇なしで活動しているのだからそれも当然だ。
蘭がゴロゴロしている姿など、コナンたちには想像もつかないはずだ。

一度うつぶせになり、そこからごろりと寝返りを打って反転する。
着ていたポロシャツの裾が少しまくれた。


  
*オカズゲッター「らあしゅ館」より http://okazugetterbbs.jpn.org/

「……」

蘭はほとんど意識していなかったが、右手がそっと胸に行った。
生地の上から胸を軽く揉んでいた。
蘭はあまり自慰をするタイプではない。
ただ、肉体的あるいは精神的に疲労した時、あまり意識しない状態で自分を慰める
ことがあった。
際立った性欲を感じることはほとんどなかったものの、性感帯である胸や性器を
いじってしまうことはあった。
別に恥じることではない、仕方のないものだと理屈の上ではわかっているが、さり
とて小五郎たちがいる時はしにくいものだ。
どうしてももやもやが我慢できない時は、コナンたちが寝静まった頃を見計らって
オナニーすることはあった。
しかし、多少すっきりとはするものの、その後に襲ってくる罪悪感と嫌悪感がイヤ
だった。
だから蘭はオナニーそのものは好きではない。
好きではないが、身体が要求することはどうにも出来ず、こうして軽く自慰する
こともあった。

「んっ……」

大きめの乳房を細い指がまさぐり、ゆっくりと揉んでいく。
生地の上からでも感じられる柔らかさの肉塊が、自在に形を変えていった。

「……」

だんだんとブラ越し、シャツ越しの感覚が焦れったくなってくる。
蘭はシャツのボタンをすべて外し、その隙間に手を入れる。
ブラジャーも上へたくし上げた。
乳房が直に指に触れた。
柔らかい乳房の頂点に、硬くなった乳首があった。

「んんっ……!」

シャツの上からまさぐって、ブラの生地で擦られたせいか、もう乳首は硬くなって
いる。
勃起まではしていないものの、きゅんと切なくて硬かった。
そこは蘭の極めて敏感な性感帯である。
誰でも乳首は感じるだろうが、蘭はそこが一層に反応する。
乳首を指で挟み、つまみ上げる。
その際、軽く乳首を潰すようにころころと転がした。
すべて今までの経験から、こうすればより強く感じるというポイントややり方を
習得していた。

「あっ……」

たまらず蘭は、もう片方の手をシャツの下から突っ込み、もうひとつの乳房も揉み
始めた。
双方の乳房を愛撫し、蘭は身を捩って呻いた。
両手の指がおのおのの乳首を摘み、しごいている。
見る見るうちに乳首は反応し、赤く充血し、さらに硬くなっていく。
指先で軽くひっかき、弾くと、首をくっと反らせて喘いだ。

「あっ……く……んんっ……」

こうやって乳首を優しく虐めるのがたまらない。
敏感な箇所だから、虐められれば痛いのだが、同時にむず痒いようなピリピリする
ような感覚もある。
では痛いからやめたいのかと言えばそんなことはなく、なぜかその刺激がもっと
欲しくなってくるのだ。

「んっ……くう……」

処女独特の初々しい反応を示しつつも、蘭の表情が朱に染まっていく。
いつしか蘭の両脚が少しずつ開いていった。
左手はそのまま乳房と乳首を愛撫し、右手はジーンズにかかる。
ホックボタンを片手で外し、ジッパーを下げる。
右手はそのまま、ためらうことなくショーツの上の裾から指を侵入させていった。
それに伴い、さらに股間が開いていく。

「あうっ……」

繊細な指が処女の秘所に到達すると、そこはすでに熱く湿っている。
というより、濡れていた。
この分ではきっと下着も汚れているだろう。
指先に、粘着質の熱い粘液の感触が伝わる。
蘭の耳に、ねちょっという淫らな水音が聞こえたような気がした。

「んっ……ああっ……」

声がだんだんと上擦ってきている。
恥ずかしい声を漏らすまいと、必死に蘭は唇を噛みしめる。
途端に体内に熱いものが溜まっていくのがわかる。
その熱さに耐えきれなくなり、つい口を緩めると、熱い吐息と喘ぎとなって、身体
に溜まった淫らな欲望が放出された。

「あっ……ああ……」

誰もいないし、窓も閉めてあるのだから、少しくらいは声を上げても誰にも気づか
れはしない。
だが、それでもやはり恥ずかしいらしい。
蘭らしいというよりも、この年頃の少女なら誰でもそうであろう。
性器をいじるのは、さすがにまだ少し怖いらしく、右手は遠慮がちだが、乳房を
愛撫している左手の方は活躍している。
中指と親指につままれ、下からしごきあげるようにして乳首が刺激され、他の指は
丸い乳房をぎゅっと押し込むようにしてこねていた。

「あ、あくっ……うんっ……あ……」

感じ方が強くなってきている。
もうやめよう、こんなこといけない。
恥ずかしいというより罪悪感の方が強い。
そう思うのに、手はちっとも止まってくれない。
このまま続けたい、でもこんなこといけないという二律背反の中、初心な美少女は
淫らな一人遊びに没頭していった。

「あ、こんな……ぬ、濡れてる……ああ……」

体温がぐんぐんと上昇してくるのがわかる。
細い指が媚肉を恐る恐る愛撫していくと、時折、太腿がピクンとおののく。
蘭はためらいつつも、震える人差し指を小さな膣口にそっと差し入れる。
ほんの少し指が入っただけで、愛液が零れてきた。

「あうっ……」

ようやく第一関節まで埋めると、そっと内部を撫でていく。ぞくぞくするような快感
が少女の背筋を突き抜けていった。
もっと奥まで入れてみたいという淫靡な誘惑を懸命に振り払う。
ここまで入れるのだって、初めての時はかなり躊躇したのである。
これ以上入れたらどうなるのかわからない。
血が出るかも知れない。
痛いかも知れない。
それ以上に、こんなことで処女を失ってしまうのは情けないと思う。
それでも、腰の奥から込み上げてくる快感は明らかに性の愉悦だ。
蘭は指を緩く回転させ、媚肉入り口やその少し中を軽く撫で擦っていった。

「あ、いや……気持ち良い……どうしよう……あああ……」

蘭の指はなおもエスカレートしていき、膣に入れる指を中指に変えてから、人差し
指は媚肉上部に位置する可憐な肉芽に伸びていく。

「くひっ……!」

自分で触れているのに、飛び上がるほどの快感が走り抜ける。
もうそこは充分に充血し、硬くなっていた。
ほんのわずか、ちょんと触れただけだというのに、身体が大きくビクンと跳ね上が
った。
頤もカクンを仰け反り、白く艶めかしい喉を晒していた。
僅かに開いた唇から悩ましい声を上げ、熱い息を吐き続けている。
目も潤み、全身にじっとりとした汗が浮き始めていた。
指が意志を持ったかのように勝手に動き、蘭の膣をかき回した。

「はううっ、いっ……あっ……」

つつつ、と、指先が肉の割れ目をなぞっていく。
周囲を覆う陰毛はやや薄めで、そこはもうすっかり漏れた蜜を吸い取って濡れそぼ
っている。
膣内深くまで入れてしまうことを内心恐れていた蘭は、そこから指をそっと抜いた。
そして今度は手のひら全体を使って、媚肉を上から撫でるように擦っていく。
感じ方が高まり続け、このままでは抑制が利かなくなると判断したのだ。
手のひらで秘所を撫でつつ、指は相変わらずクリトリスを触っている。
さすがにそこは、乳首のようにこねたり摘んだりはできなかった。
ちょんと軽くつっつくだけだが、それでも蘭にとっては充分な快楽だった。
指がクリットに触れるたびに、そのしなやかな肢体を跳ねさせている。

「んんんっ……んうっ……んふっ……いっ……」

右手での性器の愛撫が佳境に入るにつれ、胸を揉みしだいている左手にも力が籠も
っていく。
乳房をぎゅうぎゅうと握りつぶすほどではないにしろ、指先に力を入れてクッと丸い
胸肉を絞るような愛撫になっていった。
きゅっと乳房を歪曲させるほどに揉むと、思わず身体が仰け反るような快感が来る。
こりこりになった乳首をつまみ、軽く捻ってやると、ピリッと痺れるような強く甘い
刺激が腰の奥にまで届いた。

「あ、はあっ……あう……あっ……」

背中や顔を仰け反らせ、頭でシーツを擦りつける。
艶々した自慢の長い黒髪が何度も大きく揺れ、甘い香りを発散させていた。
少女らしいあどけない愛らしさから、成熟しかかった女へ変化する兆しを見せている。

「あっ……もう、やめなきゃ……あ、くっ……か、感じるっ……」

蘭は乳房と乳首、そしてクリトリスへの責めを強めていく。
性感が急上昇し、蘭の呻き声が切羽詰まったものとなっていった。
腰がぶるぶる、がくがくと震え出す。
足の指が、何度もぐっと屈まり、また開くことを繰り返していた。
我慢しきれなくなった蘭は、再び指を膣内へと潜り込ませる。
ぬぷりと中に指が入ると、その分の蜜を押し出していく。
それでもやはり挿入は第一関節までだった。
入れた指をそっとかき回していくと、蘭の喘ぎが掠れていく。

「いあっ……んくっ……あ、もうっ……!」

指の動きが激しくなる。
浅いとはいえ、素早い動きで何度も何度もピストンされていった。
指先がやや曲がっていて、まるで愛液をかい出すかのような動きを見せている。
その間にも左手の活躍はとどまることはなく、盛んに少女の乳房を揉み込み、乳首を
虐めていた。

「ひっ……あ、やっ……くっ!」

蘭は乳首をきゅっと抓り、クリトリスの根元を上へ扱いた。

「ひぁっ……くううううっっ……!!」

腰を何度もビクンビクンと跳ね上げ、大きく仰け反りながら、蘭は果てた。
初期的なオルガスムスだった。
しかし、それでも今の彼女には充分だった。

「はあ……はあ……はあ……ああ……」

荒い息を吐きながら、蘭はぼんやりと薄めを開ける。
ショーツの中から出し、顔の前に持ってきた右手はべっとりと濡れていた。
指を開くと、粘ついた蜜が糸を引いている。

「……」

思い返せば、ここしばらくここまでオナニーしたことはなかった。
大抵はコナンや小五郎が家にいるのだから、そんなことが出来るはずもない。
深夜、どうしても眠れず、つい手が胸や媚肉に伸びてしまうこともあったが、それ
でも最後までいかないことがほとんどだった。
ちょっと乳房を揉んだり、性器をいじって、軽い快感を味わえばそれで満足していた
と思っていた。
普段はスポーツなどで発散しているから、そう「溜まる」こともなかったし、忙しく
てその気にもならなかった。
たまに自慰しても同居人を気にしてしまうし、途中で部屋をノックされて、心臓が
止まるほどに吃驚したこともあった。
それだけにこうした秘められた行為にはどうしても敏感になってしまうのだ。
今日はその同居人たちがいないということもあって、精神的にも解放されたのかも
知れなかった。
それにしても、と、蘭は思う。

(あたし……、こんなにエッチだったのかな……)

処女の少女特有の潔癖さがまだある。
こんな薄汚いこと、淫らなことをしている自分が、とても惨めで恥ずかしい存在に
思えるのだ。

蘭はふと、友人たちのことを考えてみる。
園子や和葉もこうなんだろうか。
自分と同じように、こんなことをして、そして悩んでいるのだろうか。

しかし彼女たちと自分とは決定的に違う点がある。
恋人の有無である。
園子は真がいて、和葉は平次がいる。
それを言ったら蘭にも、本人は認めていないものの新一がいる。
但し、新一とは会えない自分と、園子や和葉は、やはり違うのだ。
園子や和葉は、もう「経験」したのだろうか。

真は現在日本にはいないが、それでも突然にふらりと戻ってくることはある。
新一はそれすらもないのだ。
まあ真にしろ平次にしろ、そうそう彼女を押し倒すようなタイプには見えないから、
まだだろうとは思うが、その気になればチャンスはあるのだ。
そもそも和葉も園子も気が強いことでは蘭に負けていないから、彼氏の方が邪な
マネをしてくれば張り倒しかねない。
逆に、焦れったい男に発破を掛けて自分から……ということはあるかも知れない。

自分ならどうだろう。
新一に求めるようなことをするだろうか。
あるいは新一から求められたら素直に応じられるだろうか。

そこまで考えて、蘭は身を起こした。
こんなことを考える自体がいやらしいと思ってしまう。
蘭は軽く頭を振って、その考えを頭から振り払った。
シャワーを浴びてから、園子に電話してみよう。
気晴らしにショッピングでもして来よう。
指の汚れをティッシュで拭き取りながら、蘭は階下に向かった。

───────────────────────────

電話してみると、折良く園子は在宅していた。
彼女もこの日は何も予定はなく、蘭に電話しようかと思っていたらしい。
ふたりは昼食を一緒に摂り、そのままショッピングセンターへ向かった。
ここ米花市もご多分に漏れず、伝統的な商店街はあまり流行らず縮小され、客足は
大型の郊外型ショッピングセンターに奪われている。
商店街には、そこならではの良さもあるのだが、やはりすべて同じ敷地内で買い物
が出来る気安さもあり、蘭たちもショッピングセンターを利用することが多い。

生活雑貨のコーナーで、蘭は木製のカトラリーとスプーンセット、そしてランチ
ョンマットを買い、園子は芳香剤のルームスプレーを買い込んだ。
そもそも何かを買うという目的で来たわけではなく、単なる暇つぶしのウィンド
ショッピングだったから気楽である。
そんな中で、悪くない買い物をしたとふたりとも満足して店を出ると、何だか外が
ざわついている。

「?」
「何だろ」
「あ、ちょっと園子!」

蘭が止めるのも聞かず、園子は人垣を割って怪訝そうな顔を覗かせた。

「あ……!」

園子の声につられて蘭も顔を出すと、そこには知った顔の男が座り込んでいた。
同じ学校の男子生徒である。

「あれって……」
「確か、三年の森さん……って、あ、蘭ってば!」

あっという思う間もなく、蘭は森禎一に駆け寄っていた。
森は一瞬、蘭たちを見て、慌てて立ち上がろうとしたものの、またすぐに膝から崩れ
てしまう。
両手を着いて身体を支え、何とか転倒することだけは避けられたようだ。
改めて顔を確認すると、やはり森禎一だった。
授業中、裏門で金縁眼鏡を掛けていた時とは一変して、自信なさげな顔つきだ。
今かけているのは、真面目そうなノンフレームの眼鏡である。

「大丈夫ですか!?」
「……きみは?」
「二年の毛利蘭です。森さんと同じ帝丹ですよ」
「そうなのか。でもなぜ……あっ」
「危ない! しっかりしてください!」

よろめく森を蘭が支える。
見かねた園子も、仕方なく森を助け起こした。
そして、周囲の人垣に向かって

「もう大丈夫ですから! お騒がせしました!」

と叫んだ。

───────────────────────────

10分後、蘭たちはセンター内にあるハンバーガーショップに入っていた。
目の前で旺盛な食欲を見せる森禎一を、ふたりは半ば呆れた視線で見つめていた。

よろける彼を支えて歩きながら、蘭たちは、森が体調不良や怪我で倒れていたのでは
ないことを知った。
なんと空腹だったというのである。
このまま放置するわけにもいかず、ふたりはこの店に入ろうとしたのが、森が入店を
拒否した。
言いにくそうだったが、彼に事情を聞いてみると、どうもカネがないらしい。
入ったところで払う金がないというわけである。
この時点で園子などは胡散臭いと思ったのだが、蘭は迷うことなく店へ入っていた。
手持ちがなければ、取り敢えず自分が出す、というのである。

カネの心配がなくなったからなのか、森は遠慮なく注文し、ガツガツと食い漁った。
二段重ねのハンバーガーとLサイズのポテトとドリンクが一緒になったセットを三つ
も平らげたのである。
これだけで、蘭たちの一日分くらいのカロリーはありそうだ。
それを見ながら園子が切り出した。

「あのぉ……、いったいどういうことなんですか?」
「あ?」
「お金がないって……。確か森さんのお宅、お金持ちだったように思うんですけど」
「ああ……」

ようやく食べ終わった禎一がぽつりぽつりと話し始めた。
禎一の父は貿易会社を経営しているらしい。
園子の家ほどではないだろうが、まあ中流以上であることは間違いない。

にも関わらず、禎一は今──というか、高校入学以降──一人暮らしなのだろうだ。
何でも、仕事の都合で両親は渡米しているらしい。
もちろん禎一も一緒に連れて行くという話だったようだが、彼がそれを拒んだのだ
そうである。
当時、中学生だったこともあって、外国で暮らすという不安や、今の友人たちと
離れるのはいやだという思いもあったらしい。
だが、両親と離ればなれになることを思えばアメリカ移住を選ぶような気はするが、
それは個人の考え方の違いだろう。

じゃあ生活費はどうしていたのかというと、親が毎月送金してくるのだそうだ。
それで授業料など学校関係の費用、一人暮らしのマンション代に加え、小遣いも
充分だったらしい。
もともと一人暮らしをしたいと思っていたから、禎一にとってはうってつけの生活
だったのだそうだ。

その夢のような生活が一転したのが半年前になる。
起業した父の会社が行き詰まり、経営難になったのだ。
それでも、日本よりアメリカの方が法人税等の関係で有利だし、支払いもドル建て
の方がいろいろ便利なのだそうで、日本へ戻るという選択肢はなかった。
向こうで大成功した暁には帰ってくるらしいが、今のところそれどころではない
ようだ。

当然のように、禎一への送金も激減した。
彼も今まで通り勝手気ままな生活をするわけにはいかなくなった。
親の現状を思えば、仕送りを増額するよう言うのも心苦しく、その金で暮らすこと
になる。
しかしその額は、授業料や家賃などの生活費を支払うだけでカツカツであり、やや
もすると食費にも事欠く有様だったらしい。
仕方なく彼はマンションを引き払い、安いアパートへ移り、自身でもアルバイトを
始めた。
それでも、登録型のアルバイトで思うように仕事が得られない時などは、食うや
食わずになっていた。
今月もそうなのだと禎一は語った。

「そうなんですか……」

蘭が気の毒そうな視線を向けた。
よくよく考えれば、授業料や家賃分の仕送りがあるだけでも他の家庭よりは裕福
なのだが、今の禎一を見ると、とてもそうは思えなかった。

「そう言えば……」

園子が言った。

「行方不明になってる西園さん……、確か森さんとおつきあいしてたんじゃ……」
「え……、そうなんですか?」

その手のことには無頓着な蘭は少しビックリしたように聞いた。
禎一は顔を伏せ、言いにくそうに答える。

「ああ……、まあね。そうか、そんなに有名かな」

美人でセレブの生徒会副会長の彼氏となれば、校内で話題になるのは当然である。

「そう……千秋のこともあってね……。最近は食欲もない……というか、自炊する
気にもなれなくてね。といって外食するほどカネはないし。ろくに食費もないから
……」
「……」

蘭の、何とも慈愛に満ちた瞳を見ながら禎一はほくそ笑んだ。
やはりこの手の女は、同情を引くに限るのだ。
それですべてうまくいくわけではないが、とっかかりとしてはこちらに関心を持た
せることが第一だ。
それで西園千秋もうまくいったのだ。
千秋も今の蘭と同じように、無様な自分をさらけ出して同情や保護愛をそそり、唆し
たのである。

千秋に近づいたのは、その美貌と資金力であった。
うまく誑かせば、親からいくらでもカネを引き出せると踏んでいたのである。
しかし彼女は「お嬢様」ではあるが世間知らずではなく、思ったよりも堅物で扱い
にくい面もあった。
そこで、カネを引き出すことは諦め、千秋自身を「商品」としたのである。
蘭の場合は、ストレートに「商品」として考えていた。
蘭が言った。

「あの……」
「?」
「失礼かとは思うんですけど……。よかったら、あたしが……」
「蘭っ!」

園子が小声で蘭を呼んだ。
見ると、眉を寄せた顔を小さく振り「だめ」と表情で言っていた。
蘭は「大丈夫」というように小さく頷いた。

「よかったら、あたしが、そのご飯の支度とかしますけど……」
「え……?」

隣で園子は「あーあ」という顔をしている。
蘭の優しさや人の良さは充分に理解しているつもりだが、その彼女にして、これは
行き過ぎだと思う。
見ず知らずではないにしろ、ほとんど付き合いのない相手である。

これが新一だというのなら話はわかるのだ。
だが蘭の性格からして、もし新一が禎一と同じ環境に陥ったとしても、こう簡単に
家事をしてあげるとは言わなかったろう。
逆に「自分でやんなさい」と発破を掛けかねない。
仕方なく新一が自分で家事をこなそうとして、その危うさを見かねる形で「あー、
もうしようがないわね!」とか言ってから乗り出すようになるのだろう。
相手が禎一のようなタイプの場合、そうした不器用な微笑ましさは顔を出すことも
なく、素直に蘭の優しさや母性本能が導き出されてしまう。
最初は驚いたような顔をして謝絶していた禎一だったが、心の中では舌を出していた。
そして、蘭に押し切られる形で彼女の申し出を受け入れたのだった。



      戻る   作品トップへ  第二話へ