香織は自分の肉体の成り行きが信じられなかった。
セックスの経験など、それこそ数えるほどしかない。
不感症ではないが、こんな異常なシチュエーションで凌辱されようとして濡れてくるとは思い
もしなかった。
そう、香織は濡れていた。
揉みほぐされる乳房から、ピリピリと甘い電流が流れ込むかと思えば、時折、乳首を捻られると
強烈な電撃を喰らったようなショックが頭に届いた。
阿久沢の性器をスラックス越しに擦りつけられているヒップも、何やらもぞもぞとおかしな感覚
を覚えてきている。
そして膣は明らかに湿っていた。
中から液体が下ってくるのがわかり、慌てて膣を引き締めるのだが、僅かに空いた透き間から
熱い恥汁が零れてしまう。
おかしい。
いくらなんでも、こんなに感じるというのはヘンだと思っていた。
香織自身の敏感な肉体によるところも大きいが、阿久沢が使った覚醒剤やMDMAが威力を
発揮していたのだろう。
ややもすると、阿久沢の愛撫を陶然と受け入れたくなることすらあった。
けっこう仮面の食いしばった口から、鼻にかかったような甘い呻き声が洩れるようになると、
阿久沢はその身体から手を離した。
真っ白に近かった裸身は、ほんのりとピンク色に染まっている。
このまま犯しても、このけっこう仮面は声を立てて感じるだろう。
SSS社長は、固く目を閉じているけっこう仮面の顎を掴み、自分に向かせた。
「どうだね、これ以上嬲られて恥をかきたくはあるまい」
「……」
「このまま責め続ければ、おまえは敵に犯されて気をやることになる」
「……」
「それがいやなら話すんだな。いきなり全部話せとは言わん。まずは、けっこう仮面の人数
についてだ。おまえひとりではないのだろう?」
阿久沢がその気になれば、マスクを剥がさずとも正体を自白させ、組織の内部を喋らせ、
すべてを白日の下に晒すことは可能だったろう。
しかし学園長との約束もあるし、じりじりいたぶって愉しみながら吐かせたいと思っていた。
けっこう仮面は口をつぐんで喋ろうとはしなかったが、彼には確信があった。
「またダンマリか。では俺の考えを言おう。おまえらは間違いなく複数いる。それもふたり
や三人じゃあるまい」
「……」
「俺はおまえらが関わった事件の資料はすべてチェックした。学園側が独自に行なった調査
記録も閲覧した」
阿久沢は上着とワイシャツを脱ぎながら言った。
部屋の中は冷房も換気もしているが、けっこう仮面と阿久沢の熱気で、籠もったように暑い。
「あれだけ神出鬼没、縦横無尽の活躍はとてもひとりでは無理だ」
香織は反論した。
「そうでしょうか。でも、けっこう仮面がふたりもいたら、かちあうことだってあるんじゃない?」
「俺もそう思った。が、これは綿密に連絡を取り合っていれば不可能ということじゃない。多分、
小さいながら組織を作っていて、リーダーがいるのだろう」
「……」
香織は阿久沢をまじまじと見つめた。
今まで学園が雇った役立たずな探偵などとはひと味違うようだ。
動揺に気づかれないよう、香織は言った。
「で、でも、学園は女子生徒や教職員を全員集めて裸にしてチェックしようとしたんですよ。
その時にもけっこう仮面が……私が出てやめさせたんですから」
「そうらしいな。まあその時のけっこう仮面がおまえかどうかはわからんが」
「……」
「阿乃世島の女性を講堂に全員集めたというのは事実らしい。なのにけっこう仮面が現れた。
それも事実だ。しかしな、学園は徹底的に山狩りもしたが、人が住んでいる気配はなかった
そうだ。もちろん港や浜辺には常時うちの警備員が立っている。こっそり入り込むなど不可能だ」
「……」
「けっこう仮面が事件のたびに、ウルトラマンよろしく空から飛んでくるという確率無限小の
事象が起こらない限り、けっこう仮面は必ず島にいることになる」
「……」
「ということは、男子生徒か男性職員の中にでも、普段は男装しているけっこう仮面がいるの
だろうな」
「!!」
香織は自分の顔にショックの表情が出ていないという自信がなかった。
阿久沢は続ける。
「学園長が来たら俺は進言するつもりだ。男子学生も調べろ、とな」
阿久沢は喋りながら、備え付けのロッカーや物入れからガチャガチャと道具を用意していた。
聞かないでも卑猥な責め具だということくらいわかる。
香織の真後ろで阿久沢が何やら準備しながら言った。
「もうバレているようなものだ、おまえがいくら口をつぐんでも結局喋らされるのだ。だったら
余計な苦痛を受けることなく素直に……」
「黙りなさい」
「……」
「私は……けっこう仮面は、あなたの責めに屈してしまうほど弱くはありません。それに、私は
私、けっこう仮面は私ひとりです!」
「……それが答えかね」
「……」
「ならば致し方あるまい」
「な、なにを……ああっ!?」
けっこう仮面がギクンと身体を反らせた。
阿久沢は、汗でしっとりしていたアヌスに指を押し当てたのだ。
そんなところを触られるとは思わなかったらしいけっこう仮面は、懸命に腰を振っていやがった。
「ど、どこを、ああっ……」
「ふふ、まんざらでもあるまい。こうして前も濡らしているのだからな」
「そんな、ああ、いやっ……」
男は親指でけっこう仮面のアヌスをグッと押し込みながら、中指を使って巧みに媚肉も刺激した。
指摘された通り、けっこう仮面のそこはすでに潤っていた。
気を失っている時から今まで散々あちこちを揉みほぐされ、舐められて、性的な刺激を受け続けた
こともあるし、阿久沢が使った薬物の効果もあった。
しかしけっこう仮面は、阿久沢が麻薬を使ったことなど知らず、意志に反して感応していく肉体に
狼狽えるばかりだった。
そんな動揺を見透かすように阿久沢が言った。
「だいぶ感じているようだな」
「違う、違いますっ」
「無理をするな。どうせおまえもここに来て以来、男に抱かれてなくて溜まっていたのだろう」
「……」
まだここにきて二ヶ月だからそれは当然だが、以前つき合っていた恋人と別れてから二年、男に
体を許したことはなかった。
だからこんな風に、いやなのに感じさせられているのだろうか。
香織は阿久沢の熱い指の動きに呻きながら、そんなことを考えた。
彼の思うつぼにはまっていくのだった。
媚肉からたらりと淫汁が垂れるまでいじられ、呻き声に熱っぽさが混じるころになると、よう
やく阿久沢が手を離した。
くいと軽く尻を割って見ると、アヌスはじっとりと濡れ、すっかりほぐされている。
時折ピクンと動くのが、何とも生々しかった。
頃合いと見た阿久沢は、薬液を吸い上げた浣腸器のノズルにビニール・チューブをつなぐと、
その先をいきなりけっこう仮面の肛門に突き刺した。
「痛あっっ!」
窄まっていた狭い穴に異物を差し込まれ、香織は苦痛に叫んだ。
いやいやと尻を振る間にも、ずるっ、ずるっと細長いものがどんどん直腸に入れられていった。
括約筋を絞ろうとしているのだが、いびられ抜いたアヌスにはろくに力が入らず、しかも汗や
阿久沢が塗りつけた愛液がまぶされており、それらが潤滑油となって挿入を助けていた。
たまらず香織は振り向いて言った。
「何を……ああ、何をしてるんですかっ」
阿久沢は平然と答えた。
「わからんのか? 浣腸に決まってるだろうが」
「か、浣腸ですって!?」
香織は愕然とした。
けい子や恵からも、スパルタ学園では仕置きや拷問のメニューとして浣腸責めが日常化して
いると聞いていた。
そんなおぞましいことが普通に為されているなんて信じられなかった。
ただ、確かに浣腸されて我慢させられたら、あることないことを喋ってしまうハメに陥るだろう。
それに、けい子ははっきり言わなかったが、彼女が拉致された時も、何度も何度も浣腸で責めら
れたらしい。
持って回った言い方だったが、香織も気をつけるように言われたばかりだったのだ。
その時は、我慢しようにも出来ないのはわかっているのだから、その時には相手の出方に応じて
しまっていい、と。
そういうものかと思って聞いていたが、いざ本当にその危機が迫ってくると冷静ではいられな
かった。
「ああっ、ひぃっ!? い、いやああっ、やめ、やめてくださいっ!」
阿久沢は何の予告もなく、いきなり注入を始めた。
ドロリとした溶液が、少しずつけっこう仮面の腸内に侵入していく。
けっこう仮面は目を見開いて泣き叫び、身体をうねらせ、よじって、何とか注入を妨げようと
した。
しかし吊られた身体で自由になるところは少なく、例え尻を振ったところで肛門に入っている
のはチューブだからどうにもならない。
それも奥深くまで入れられ、しかもけっこう仮面自身が括約筋を絞っているのだから抜けよう
もなかった。
盛んに尻を振ると、そこから伸びたチューブも一緒に振りたくられてうねくり、それがまるで
尻尾を連想させて、見ている阿久沢を倒錯的な興奮に追いやるのだった。
シリンダーを押す阿久沢の手にも力が籠もる。
「うあっ、あひいっ……あ、ああ、いやあっ……あ、何か、ああ入ってくるぅっ……」
ちょろちょろと流れ込んでいた浣腸液が、一気にドドッとなだれ込むと、けっこう仮面の悲鳴
が甲高くなった。
「はっ……うああっ……ひっ、い、入れないで、ああっ……く、くくっ……んむっ……」
阿久沢がシリンダーを押して中に溶液を送り込むたびに、香織はえくぼが出来るほどに肛門
を引き締め、尻をぶるぶると痙攣させるのだった。
責めに屈した声を出したくないと、唇を噛んで堪え忍んでいる。
そういう美女の健気な姿こそ、男を奮い立たせるものはない。
阿久沢はぐいぐいとグリセリン溶液を流し込み、あまつさえ、時々チューブの先をつまんで
けっこう仮面のアヌスをぐりぐりと拡げるようにこねくり回した。
その刺激にはたまらず、けっこう仮面は大きく口を開けて叫ぶ。
「うはあああっ……あ、ああ、それははいや……そんなことしないで、ああうっ……」
香織は思いも寄らぬ肉体の変化に戸惑った。
浣腸責めなどという恥ずかしいことをされているのに、媚肉がじわじわと濡れそぼってきて
いるのだ。
阿久沢にアヌスを虐められ、たまらず肛門を引き締めると、一緒に膣も締まる。
その時、中から分泌していた熱い愛液が滲み出てくるのを止められなかった。
そして肛門。
浣腸され、言いように嬲られているというのに、ジンジンと熱いものがこみ上げてきてたま
らない。
それが快感だとは認めたくなかったが、腹の底が熱く切なくなってきているのがはっきりと
わかった。
何とかそれだけは阿久沢に知られてはならないと、香織は激しく顔を振り、淫らな思いを断ち
切ろうとした。
「あ、ああ……そんな、ああ、そんな風にしないでください……」
「こうして欲しいのか?」
阿久沢はそう言ってチューブの先でけっこう仮面のアヌスをこねくる。
途端にけっこう仮面は悲鳴をあげた。
「あひっ……あ、あ、だからそれは、ああ、いや……」
「ウソをつくな。いやなくせにこんなに濡らす女がいるか」
「あああっ」
そう言うと阿久沢は香織の媚肉をいびりだした。
香織は真っ赤になって呻いた。
見抜かれている。
身体をまさぐられ、浣腸されて濡れていることがバレていた。
香織は死にたくなるほどの恥辱と羞恥で身を灼かれたが、すぐに現実が腸の膨満という形で
襲ってきた。
「んん……んんっ……く、くう……あ、ああ……はあ、はあ、はあ……あ、く、苦しい……
ああ……」
さっきまで羞恥と初めて味わう妖しげな快楽でぼんやりと薄紅に染まっていたけっこう仮面の
裸身から血の気が引いていく。
唇は青くなり、ぷるぷると細かく痙攣していた。
阿久沢の押すシリンダーの圧力が少し強くなってきている。
だいぶ便意も高まっているのだろう。
と、グルルッとけっこう仮面の腸が煽動する音が鈍く響いていた。
「はっ……ぐ、ぐ……あ、はあ……むむ……あ、もう……ああ……」
じっとりと汗をかき、全身をわななかせて、こみ上げる便意を必死に耐えているようだ。
どうせ初めての浣腸だ、500も入れられたら我慢しきれず、泣き喚いて排泄を乞うに違い
ない。
阿久沢はそう思って、ほくそ笑んで残りを注入した。
「ああっ、もう、もうだめです……あ、入れないで、これ以上入れないでっ……」
「だめだ、もう少しなんだ全部飲め」
「そんな、本当にもうだめなんです……あひっ、ああ、無理ですっ……が、我慢できないぃっ」
けっこう仮面は、汗にまみれて拘束された裸体を浅ましくふりたくり、限界を口にした。
「じゃ、さっさと入れてしまうか」
「そんな、いや、あひいぃっっ!!」
けっこう仮面が狼狽えるのも無視し、阿久沢は残りを一気に腸内へ送り込んだ。
噴水のような刺激に、けっこう仮面はググッと背中を反らせて大きく身悶えた。
「あ……はあ、はあ、はあ……う、うう……ん……」
「どうした、けっこう仮面。だいぶ苦しそうじゃないか」
「くっ……、お、おトイレ……」
香織は屈辱と羞恥にまみれながら、やっと口にした。
敵に対し排泄を乞うなど、数時間前には想像もしなかった。
黙って香織の裸身を眺めている阿久沢に、彼女は小さく痙攣しながら懇願する。
「あ、もう、もうだめです……んんっ……おトイレに行かせて……」
「……」
「ホントにだめなんです……ああっ、く……は、早くぅっ……」
けっこう仮面は肛門をひくつかせながら懸命に頼んだ。
その声は引きつって、美しい瞳にはうっすらと涙すら浮かべていた。
脂汗を滲ませ、もじもじと腿や腰をうねらせている。
そうでもしないと緩んでしまうのだろう。
阿久沢はニヤニヤしながらポリ製のバケツを用意し、それをわざわざけっこう仮面の前に見せ
つけた。
「したいならこれにするんだな」
「ひっ……」
香織は信じられなかった。
まさかこの場で、しかもそんなバケツに排泄しろというのだろうか。
美女は瘧にかかったように大きく震え、絶叫した。
「そんな、絶対いやっ!! そ、そんなのいやですっ……ああ、お願いです、おトイレに……
んああっ……」
「トイレには連れていかん。絶対にだ」
「そんな……」
「したければこれだ。俺の目の前でしてみろ、恥ずかしさで泣き喚くけっこう仮面を見てみたい
からな」
「いやあ……」
けっこう仮面はいやがってぶるんぶるんと大きな尻を揺らしたが、「あっ」と呻いて動きを止
めた。
もう踏ん張りが利かなくなっているのだろう。
「どれ、したくなるよう手伝ってやる」
「え……、ああ、いやっ、むむっ……」
阿久沢はその大きな手のひらで、汗の浮いたけっこう仮面の下腹を揉みほぐし始めた。
たちまちけっこう仮面の腸がグルグルッと不気味な音を立ててくる。
さらにアヌスまで揉み込まれると、たまらず悲鳴が迸った。
太い指が器用に動き、けっこう仮面の肛門をこそこそとくすぐっているのだ。
「そ、そんなことされたら、ああっ……」
「出るというんだろう? いいとも、出すがいいさ」
「だめ、許して!」
香織は、揉み込まれる腹が熱くなり破裂しそうになるのを感じ、気が遠くなる。
しかしそれも、ぐにゅぐにゅと押され、こねくられるアヌスから、疼痛にも似た便意が押し
寄せ、現実に引き戻される。
「あ、ああ……も、もう我慢が……お腹が壊れてしまいますっ……んんう、あ、で、出る……」
全身に鳥肌を立て、絞るような脂汗をかいてけっこう仮面がのたうち回った。
もう、どんな刺激を受けても炸裂してしまいそうなのかも知れない。
顔が青ざめているのがマスク越しにでもわかった。
「ああ、もう……が、我慢できない……んん、で、出る……出てしまう……」
「いいさ、してもいいんだ」
「いや、こんな……あ、でも、出る……ああ、出ちゃう、出る……」
香織は眦を決して最後の気力を振り絞ったが、もうどうにもならなかった。
自分でも信じられないほどの悲鳴が口からまろび出ると、一気に肛門から苦痛の固まりが噴出
していった。
* - * - * - * - * - * - * - * - *
「う、うう……ひどい……」
香織は、阿久沢に後始末をされながら泣いていた。
汚れたアヌスや尻、腿をウェットティッシュで拭われても、されるがままだった。
けい子には、いざとなったら我慢するなと言われていたが、さすがに人前で排泄するのはいや
だった。
しかし、けい子の言う通り、生理的な排泄欲はどうにもならなかった。
排泄するさまをじっくりと観察されるのはたまらなかったが、止めることも出来なかった。
「……」
阿久沢の方は、こんなことくらいでけっこう仮面が屈服するとは思っていない。
第一、これくらいで屈してもらっては楽しみがないというものだ。
明日、学園長が来るまで徹底的に絞ってやるつもりだった。
「さて、けっこう仮面」
「……」
「どうかね、喋る気になったかね」
「……ふさけないで」
「ん?」
「ふざけないで! こ、こんな恥ずかしいことを……。絶対に許しませんよ!」
「たいへんけっこう」
「……え?」
「さすがにけっこう仮面だよ、そうでなくちゃいかん」
「……」
「では、こちらも遠慮なくいくか」
阿久沢はそう言うと、シャツを脱ぎ捨て、下着も取った。
「……」
思わず香織が見とれてしまうほどの、見事な肉体だった。
いわゆる逆三角形で、肩から胸が大きく張って、腰に向かって細くなっていく。
臀部も筋肉で固そうであり、ぐっと持ち上がっていた。
筋トレで人工的に造ったという肉体ではなく、各種スポーツや格闘技で鍛え抜いたという感じ
の身体だった。
筋肉隆々ではあるが、ボディビルダーのような気色悪さはなかった。
女性なら、誰でも一度は抱かれてみたいと思うような、男らしい肉体であった。
「ひっ」
一瞬見とれていた香織は、次の瞬間、ぞっとした。
阿久沢はトランクスも脱いでおり、その股間には猛々しいばかりの男根がそそり立っていた
のだ。
よくあんなサイズのものがズボンの中に収まっていたものだと感心するくらいのペニスが、
むきむきと突っ立っている。
鬱蒼とした剛毛の中で苦しそうに喘ぎ、先から透明な汁を滴らせ、ひくひくとしているのは、
早く香織の中に入りたいと思っているからなのだろう。
(とうとう……ああ、とうとう犯される……)
香織もこの時を覚悟はしていた。
この任務につけば、一度や二度は凌辱されることはあると、仲間にも注意されていた。
だが、いざその危機が目の前に来ると、落ち着いてはいられなかった。
けっこう仮面の様子を見て、充分に恐れさせたと思った阿久沢は、念のために訊問した。
「このままおまえが黙秘を続ければどうなるかわかるな?」
「……」
「言わんでもわかるだろうが、いやというほど犯してやろう。それがいやなら素直に喋ることだ」
(どっちみち犯すんだがな)
阿久沢はそう思って、喉の奥で嗤った。
「おまえたちの仲間が誰か言うんだ」
「……」
「言えないか。ならば質問を変えよう。おまえたちはいったいどうやって情報を得ているんだ?」
これもけっこう仮面の正体とともに、大きな謎のひとつだった。
けっこう仮面は、不思議なほどに学園に精通している。
内部の人間である可能性が高いから当然と言えば当然なのだが、内部の者でもほとんど知らない
事情まで通じているらしいのだ。
裏金事件や与党議員への不正献金疑惑など、他に知っている人間がいるはずもない事件の時も、
けっこう仮面は現れたのだ。
「これはどういうことだ? つまり、けっこう仮面グループ、もしくはその協力者はこの島の
人間だけではないということだ」
阿久沢は断言した。
そうでないと辻褄が合わないのだ。
「省庁や警察あたり、それも幹部クラスに内通者がいる可能性がある。……あるいは、おまえ
たちの正式な雇い主といったところか」
「……」
「その、外部からの情報を、おまえたちがどうやって受けているかがわからないのだ。おまえも
知っているだろうが、あの島の郵便や荷物はすべて検閲を受けている。少しでも怪しい物件は
決して届けないし、届かない」
SSSの社長は、巨大な肉棒をぶらぶらしながらけっこう仮面の前を歩いている。
「また、生徒や職員は全員携帯電話を持っているが、この通話やメールもすべて傍受している。
当たり前だな、島のアンテナ局は学園が管理しているのだからな。パソコンからのインター
ネットは言うまでもない。モニタに映った情報や打ち込んだ文字まですべて拾っている。有線
電話もあるが、こっちも当然、盗聴だ。他に、ハムが趣味でアマチュア無線の資格を持っている
者もいるが、こっちの電波も全部チェックしている。つまり、こちらのチェックなしに外部と
接触を図ることは不可能なのだ」
「……。だから言ったでしょう、私はひとりで組織なんか……」
「だが、おまえらは俺たちが気づかない通信方法を使って、指示を受け、また応援を要請して
いるに違いないのだ。こないだの医学部事件にしたって、あんなに早く警察が動くわけがない。
いいか、事件発覚後、一時間もしないうちに青ヶ島駐在所の警官がやってきて、二時間後には
警視庁のヘリが飛んできたのだぞ」
「……」
「そんなことはあり得ない。だいいち、学園側は警察にまだ通報していなかったのだ。じゃあ
誰が連絡したのだ? それも、さっき言ったように、すべての通信はこちらが傍受しているのに。
誰がだ? どうやって?」
「私が知るわけありません」
「おまえたちが通報した以外にあり得ない。つまりおまえらと警察の一部は通じているんだ。
あるいは警察に近い人物とな。どうやってそいつと連絡をとっているんだ? 言いたまえ」
「だから、そんなことはありません」
「頑固だな、では仕方ない」
阿久沢はすっと表情を消して身を屈めた。
「あっ、いやっ」
けっこう仮面は思わず叫んだ。
阿久沢は彼女の小陰唇をいじくり出したのだ。
湿り気を帯びているとはいえ、合わさっているものを剥がされ、二本の指を器用に使ってさらに
開かされた。
熱かった膣内に外気とともに視線が侵入するのを感じ、けっこう仮面は懸命に腰をよじった。
「い、いや! ……ああ、見ないで……あうっ、そんな……あっ……」
阿久沢の指が合わせ目の中心に沿ってなぞりあげるように蠢き、香織はともすればうっとりして
しまいそうな身体を叱咤し、抗った。
しかし小陰唇をなぞる指が、思い出したようにクリトリスを弾くと、思わず腰がビクンと反応
してしまうのが止められない。
香織が崩れてきたのがわかるのか、阿久沢はニンマリしてそこに顔を近づけた。
すると、膣た肉芽に男の鼻息や吐息があたり、香織をますます羞恥と肉の疼きの渦中へ追い込む
のだった。
阿久沢はそのままけっこう仮面の媚肉に口をつけた。
「はううっ……」
もう、けっこう仮面は喘ぎを抑えきれなかった。
熱く火照り、固くなっているクリトリスを、さらに熱い男の唇が挟み、ねぶっている。
阿久沢は肉芽を唇でつばむと、くいくいと引っ張り、あるいは舌先でつついてやる。
けっこう仮面は腰を引いてその甘美な刺激を避けようとするのだが、阿久沢はたくましい腕で
がっしりと豊かに張った腰を押さえ込んでいた。
けっこう仮面はたまらなくなって言った。
「はんっ……あ、あ、も、もうやめて、あっ……んくっ、ああ……し、しないでくださ、ああっ
……」
腰の奥がカッカと熱くなっている。
阿久沢が唇や舌を動かすたびに、ジンジンと熱い刺激が子宮まで届き、それがいっそうたまら
ない快感となって媚肉まで戻ってくる。
かつての恋人相手のセックスでも、こんなに念入りにクンリニングスされたことはなかった。
クリトリスや膣がとろけてしまいそうな快感に、男の舌とはこんなにいいものかとすら思った。
どうにかなってしまいそうだった。
「お、願い、ああっ……です……ううんっ……も、もうやめて、あっ……」
阿久沢はけっこう仮面の媚肉がふるふると痙攣しているのを知り、嘲るように言った。
「なんだ、もういきそうなのか」
「ち、違……あひっ、そ、それ! ……ああ、やめ、やめてくださいっ……あああっ」
いちど気をやらせてやるのも一興と、阿久沢は香織をけっこう仮面を追い込みだした。
思い切り彼女の媚肉を吸い上げたのだ。
「ひああっ……だ、だめ、そんなっ……す、吸うなんて、ああっ……」
香織はその痛烈かつ甘い痺れに、阿久沢を弾き飛ばすほどの勢いで腰を打ち振ったが、男の口は
まるで吸盤のように吸い付いて離れない。
それどころか、両手で抱えた尻を割り、指を谷底のアヌスに届かせて、そこを擦り、穴の皺を
伸ばすように揉み込んでいた。
新たな快感が肛門からすり寄り、香織は大きく口を開け、喘ぐばかりだった。
「そ、そこはぁっ……や、お尻、いじっちゃ、ああ……あうっ、強く吸いすぎです、ああっ……」
けっこう仮面の小陰唇を片方ずつ口に含み、舌でねぶり回す。
それだけでも充分過ぎるほどの反応を見せていた学園のヒロインは、もっとも敏感な肉豆を
ツルッと吸い上げられた時、ほとんど失禁しそうなくらいの愉悦を味わった。
そして、阿久沢がそこを吸い立てながら、舌先でぶるぶると弾き、舌全体を使われてグッと抑え
こまれると、一際大きな悲鳴を上げてのけぞった。
「だ、だめぇっっ……ああああっっ!!」
香織は大きく喘ぎ、一瞬、全身を強張らせたかと思う、太腿や腰をぶるぶるっと痙攣させ、
がっくりと首を垂れた。
指や舌で嬲られただけの前戯なのに、ここ数年味わったこともない絶頂だった。
「なんだ、本当にいったのか。よほど感じやすいんだな。それとも好き者なのか?」
「……」
阿久沢の侮蔑の声も聞き流し、けっこう仮面は未だ官能を極めた余韻で、腿と腰をぶるるっと
小さく痙攣させていた。
嘲られても反論しようがないほど、敵前で無様に気をやってしまったのだ。
ショックと絶頂の虚脱感で虚ろになっているけっこう仮面の尻をはたき、阿久沢は言った。
「こんなもので終わったと思うなよ。これからが文字通りの本番だからな」
「そんな……も、もういやです……許して……」
「おやおや、この程度でけっこう仮面ともあろう者が弱音ですかな」
「……」
「どうしても、というなら勘弁してやらんでもない。どうすればいいかはわかってるだろう?
俺の質問に答えればいいだけだ」
「……」
口をつぐむけっこう仮面に、阿久沢は破顔した。
「言いたくないか。さすがにけっこう仮面、しぶとくてけっこうだ」
「ああ……」
香織の目は、阿久沢がこれ見よがしに誇示しているペニスに釘付けになっている。
恐怖とともに、下腹付近が熱く疼いてくるのがわかる。
(あ、あんなに大きいなんて……。あんなもので貫かれたらどうなるの……)
そびえ立った逸物は、まるで若者のそれのように大きな角度でいきっていた。
先端は完全に包皮が剥け切り、大きく張ったエラがごつい。
太い静脈が走る陰茎は赤黒く、香織の狭い穴に無理に押し込んだら裂けてしまうのではないか
とすら思った。
先はとろりとした透明な汁が溜まっており、びくびくと全体が脈動している。
その揺れ方が、いかにもペニスの硬さを示しているようだった。
「ああっ」
阿久沢が香織の左脚を抱え持ち、大きく開いた股間に割って入った。
熱くて硬いものが媚肉に擦りつけられると、彼女の心に戦慄が駆け抜ける。
それが羞恥だけでないことに気づき、香織は絶望的な抵抗を試みるのだった。
「いっ、いや、それだけはいやっ」
けっこう仮面は顔を振り、腰をくねり、阿久沢の挿入を妨害しようと暴れた。
その抵抗を快く思っていた阿久沢だが、当然のように狙いが定まらず、だんだんと苛ついてきた。
相変わらず叫び、抗うけっこう仮面の抵抗心を奪おうと頬を張った。
「あっ……!」
思いがけず、左の頬に平手打ちを喰らったけっこう仮面は唖然として阿久沢を見た。
彼の目に感情がなく、冷たく光っているのを知り、そこはかとない恐怖に囚われる。
「いや、いや、いやあっ……あっ、あうっ、ああっ、うあっ」
阿久沢は無言でけっこう仮面の両頬を連続で張った。
汗で濡れた皮膚を打つ高い音がみっつ、よっつと響く頃には、けっこう仮面はぐったりとなって
抵抗をやめていた。
香織は、脳震盪を起こすのではないかと思った。
それだけ重いビンタだった。
阿久沢の鍛えた体つきを見ればわかるが、一発一発がかなり効く。
例え夏綿けい子でも、こうして拘束された状態で阿久沢に往復ビンタを何発ももらえば、がっくり
と脱力してしまっただろう。
阿久沢は、くたりとしたけっこう仮面の媚肉に男根をあてがい、膣に突き立てた。
その感覚に、香織はびくりとなり呻いた。
「ああっ……あ、あむむ……き、きつい……」
膣の入り口が強烈に圧迫されている。
香織は、媚肉が阿久沢のものでめり込んでいるのではないかと思った。
少しずつ、割れ目が拡げられているのがわかる。
さっき見せつけられた阿久沢の巨根を思い出す。
あんなもので貫かれようとしているのかと思うと失神しそうになった。
「うっ、あ……だ、だめ……きつい……あう、裂ける……」
実際には音などしていないが、香織の頭にはめりめりと膣口が裂けている音が響いてきている。
ムリヤリ挿入されたらきっと裂けて血まみれになるのではと、恐怖に脅えた。
軋むようにねじ込まれ、ぴりぴりと裂けるような苦痛がしていたが、とうとうメリッという衝撃
があり、香織は叫んだ。
「くはっっ!!」
張ったカリが引っかかっていたのか、そこが膣口を突破したのである。
香織は「裂けた」と思ったが、実際は見事に阿久沢の肉棒を飲み込んでいた。
ここさえ通り抜ければあとは問題ない。
阿久沢はけっこう仮面の細腰を掴むと、ぐいっと腰を送った。
きついながらも、適度に蜜で濡れており、太い肉棒もずるずるっと奥へ入り込んでいった。
「う……ああああ……あむっ!!」
根元まで押し込まれ、先が奥底にぶち当たると、けっこう仮面は喉を絞って呻いた。
「あ、あ……ううん……苦しい……ああ、きついです……ふ、太くて……」
狭い膣道を阿久沢に占領されてしまったきつさで、けっこう仮面は息をするのも苦しかった。
阿久沢は完全に埋め込むと、さらに腰を抱いて身体を密着させた。
より深くまでペニスが入り込み、腹部が阿久沢の引き締まった腹に押されて、余計に息苦しい。
たまらずけっこう仮面が呻く。
「も、もう抜いて……ああ、く、苦しい……息が苦しいの……」
「そんなことはないだろう、オマンコで呼吸するわけじゃない。錯覚だよ、俺のものに慣れれば
大丈夫だ」
「そ、そんな、あうう……」
何とか逃げようと腰を捻ると、太いものをめいっぱいくわえ込んだ膣口が裂けそうに痛い。
同時に、みちみちに詰まった膣の襞が硬いペニスに擦られて、苦痛とも痺れとも言えぬ刺激が
走り抜ける。
その感覚が思ったほどつらいものではなく、むしろ苦しい中にも充実感や甘い痺れが響いてきて
香織を当惑させる。
阿久沢の方は余裕を持って、けっこう仮面に重い突き込みを与えていた。
「どうだ、けっこう仮面。こんなに大きなもので犯られたのは初めてだろう」
「うっ……ああ……う、動かないで、きつい……あっ……あ、あは……」
「彼氏と比べてどうだ、ああ? 太い方がいいだろうが」
「わ、わかりません……ああ……」
「そのうち、太いのがいい、と言わせてやるからな」
阿久沢は出来るだけ深く埋め込んでやった。
自分の大きさを示すためと、奥まで開発してやりたかったからだ。
けっこう仮面の媚肉を観察したときわかったのだが、肉体としては成熟しているが、性体験自体
は少なそうだった。
少しも型くずれしていないそこは美しかった。
バストも、左右の大きさがほとんど同じで形もよく、まだ男に揉みしだかれていないのだろう。
こういう女を自分の色に染めることこそ、男冥利に尽きるというものだ。
阿久沢は、ずん、ずんと深く重くけっこう仮面を貫いていった。
「あっ…ああっ…あっ…あっ…あう……はあっ…ああっ!」
香織は阿久沢の深い突き込みのたびに喉を仰け反らせて喘いだ。
あんなにきつかったものが、香織自身の愛液で滑りがよくなり、スムーズに出入りするように
なっている。
それでもまだきつい圧迫感はあり、香織の息苦しさは取れない。
けっこう仮面は吊られた右脚を阿久沢に抱え込まれ、股を極限にまで開かれている。
その姿勢だけでも苦しいのに、その股間に男の腰が激しく打ち付けられているのだ。
阿久沢は、けっこう仮面の右脚を抱えて背中を支えている左腕と、腰に回した右腕でがっちり
と彼女を抱きしめている。
抱えられた右脚が右の乳房を潰すほどに押しつけられていた。
「ああっ……あうっ……苦しい、あっ……あむっ……」
顔を仰け反らせ、リボンを振りたくり、反らせた喉から苦しげに喘ぎ声を絞り出している。
それでいて媚肉には充分な蜜が滴っており、淫らな水音が聞こえてくる。
それがなければ、けっこう仮面の膣は本当に裂けてしまっただろう。
それでも阿久沢が根気よくけっこう仮面の胎内の奥を突き上げていると、徐々に彼女の声色が
変化してきた。
苦痛と息苦しさを訴える呻きだけでなく、自分の肉体の変化に戸惑ったような喘ぎが洩れて
きたのだ。
「あ、あむ……ああ……あう、あうう……こ、こんな……あっ……」
麻薬の効果とはいえ、早くもとろけてきたけっこう仮面に、阿久沢はほくそ笑んで少し勢いを
緩めた。
そして、腰に回していた右手を胸に当て、突かれるたびにゆさゆさ揺れていた柔らかい肉球を
揉み始めた。
すると、苦鳴が鼻に掛かったような甘いものに変わり、吐く息の温度が急上昇する。
愛液で挿入がスムーズになり、阿久沢の野太いものに慣れ始めてきたときに、乳房を揉み込
まれた。
苦痛から甘美な快感に変化しつつある時に、今度は乳房に明らかな愛撫が加えられる。
絶妙ともいえるタイミングだった。
香織は狼狽えた。
それまでのきつい激しい責めには、屈しまい、感じまいと緊張感を保てたのに、いきなり優しく
乳房を揉みほぐされていくと、その気力がすぅっと薄まっていってしまう。
乳房を中心に、急に肌が火照ってきた。
その変化は阿久沢にもわかった。
揉み込むごとに、内側から浮いてくるように朱に染まっていく肉球が初々しかった。
その熱が胎内にも届くようで、阿久沢のものを埋め込まれている膣もカッカと熱を帯びてきていた。
「感じてきたな。俺のに慣れてきたか」
「そんな、いや……あうう……」
「オマンコはもうびしょびしょじゃないか」
「だめ、あっ……そ、そんな突かないで……はうう……」
下から突き上げるごとに、けっこう仮面の乳房が揺れ、首が据わらなくなってきているのか、
顔もガクガク揺さぶられていた。
その様があまりに扇情的で、阿久沢はけっこう仮面が快感を堪え苦悶する表情を見たくなり、
いっそマスクを剥ぎ取ってやろうかとすら思う。
だが、学園長がうるさいだろうし、こうしてマスク越しに喘ぐヒロインというのも、それは
それでそそるものがあった。
「あ、ああっ……あうっ……う、うんっ……んむっ……ああっ……」
もうけっこう仮面の口から、きついとか苦しいとか、つらさや苦痛を訴える呻き声はほとんどない。
こみ上げてくる快感を堪え忍ぶ、籠もったような喘ぎ声をあげるのみになった。
阿久沢が意識的にしているのか、時々、特に感じる箇所を突かれると、首が折れそうなくらいに
仰け反り、喘ぐのだった。
(こ、こんな、ああっ……は、恥ずかしいっ……わ、私、感じてるの? ……敵に捕まって
凌辱されてるのに、ああ、こんなに感じるなんて……)
そう考えると死にたくなるほどの羞恥が香織を襲うのだが、それもすぐに男の律動で打ち砕かれる。
阿久沢に言われた通り、その剛直に馴染んできたのかも知れない。
おおきなもので、未経験の深さまで挿入され、その付近の襞を抉られたり、子宮にまで届かされて
小突かれると、香織の意識に靄がかかってくる。
もう恥ずかしい声を抑えようという気さえなくなっていた。
「あああっ……だ、だめ、深くてもう……ああっ……っんあ……うあ……んんっ……」
切なげに喘ぎ、固く目を閉じながらも、明らかに感じ出していた。
阿久沢は、けっこう仮面が「いかせて欲しい」と泣いて懇願するまで焦らしてやるつもりだった
が、ここは一気にいかせることにした。
阿久沢自身、けっこう仮面の名器に余裕がなくなっていたのである。
最初の凌辱なのに、肉棒を包み込み、適度な締め付けを加えてくる。
中の熱気も濡れ具合も申し分なかった。
これでけっこう仮面の方から腰を使うようになったら、どれほどの愉悦を得られるのか想像も
つかない。
阿久沢はグングンと大きく腰を使い出した。
けっこう仮面はたまらないといった風情で大きく叫んだ。
「ああ、そんなっ……そ、そんな奥まで、だめっ……あ、あああっ……」
香織はおかしくなりそうだった。
セックスでここまで感じさせられたのは初めてだ。
クスリの効果もあるのだが、それを知らない香織は、こうまで快感を覚えさせられる阿久沢の
セックスが恐ろしくなっている。
遠慮なく突き上げられる子宮がジンジンと熱を持ち、疼いていた。
怖くなるほど深くまで犯され、引き抜かれるときに襞を根こそぎこそげ取られるような感覚に
膣や頭がビリビリしてくる。
上腕や二の腕、首筋などにざぁっと鳥肌が立ってきた。それに気づいた阿久沢が言う。
「おっ、もういくのか」
「い、いやっ……!!」
阿久沢はけっこう仮面を追い込むべく、大きなストロークをやめ、根元まで沈め込んだまま、
浅いが速いピストンに変えた。
腰が密着しして擦れ合うと、男の強い陰毛でクリトリスが擦られる。
太い根元で素早い律動が繰り返されると、膣口が爛れ、それでいて意識がすっ飛ぶほどの快感
だった。
ビクビクと痙攣している亀頭部が子宮口に押しつけられ、さらにぐぐっと押し込まれると、
けっこう仮面は背を思い切り反らせて絶叫した。
「いやああっ……んあうっっ!!」
香織は絶頂に達すると同時に、無意識に阿久沢のペニスを締め上げた。
すると阿久沢も「ううっ」と呻いて射精した。
男の熱い精が放出されると、香織はぶるぶるっと腰を大きく震わせて、続けざまに気をやった。
戻る 作品トップへ 第二話へ 第四話へ