「あんだとっ! かごめもいなくなったぁ!?」

弥勒からそれを聞いた犬夜叉がいきり立つ。
若い法師は、自分の分担箇所を捜索した後、かごめを手伝おうと思ったらしいが、
どこを探してもいないという。

「だからバラバラで動くのはまずいって言ったろうがよ」
「かごめさまが手分けすることを提案したのだからしょうがありません。それに
今そんなことを蒸し返しても仕方ないでしょうに」
「……」

もっともなので黙ったが、犬夜叉は明らかに苛立っている。
罪のない弥勒を軽く睨みつけると、部屋を飛び出そうとした。
それを弥勒が袖を掴んで止めた。

「お待ちなさい」
「なにすんだ! 早く探さねえと……」
「珊瑚に続いてかごめさままで失踪したんです。おまえはこれが偶然だと思いますか?」
「んなわけねえだろ。人魚どもをとっつかまえて……」
「落ち着けよ!」

弥勒は犬夜叉の襟を両手で掴み、正面を向かせた。

「もしこの里の者たちの手で拐かされたのだとしても、誰が関わっているのかわか
りません。片っ端から捕まえて白状させるというのですか」
「……」
「長を捜すんです。仮に村ぐるみの犯行だとすれば、その頂点には必ず彼女がいます。
無関係だとしたら、事情を話して協力をお願いできるでしょう」
「で、でもよ……」
「狭い村とはいえ、どこに拉致されているのかわかりません。ここは那津魚さまの話を
聞くのがいちばんです。……敵だとしても」

襟首を掴む弥勒の手から犬夜叉の手が離れた。
それを合図に弥勒の方も手を放した。

「……わかったよ。あの那津魚ってやつを連れてくりゃいいんだな」
「そうです」
「よし。見てろよ、人魚ども。この俺が……」

そう言い捨てると、半妖は部屋を飛び出していった。

「熱くなるな、犬夜叉! くれぐれも那津魚さまに手出ししてはなりませんよ!」

* - * - * - * - * - * - * - *

珊瑚とかごめの失踪に気づき、弥勒と犬夜叉が慌てて捜索を始めた頃、洞窟の中では
珊瑚が性の地獄の中にいた。
男根を生やした莉里魚に、いいように嬲られ、くたくたになるほどに犯された。
どういう仕組みになっているのか、その陰茎からはちゃんと精液も出て、珊瑚の口や膣を
汚した。

人外の人魚に、それもまだ年端も行かぬ少女に辱められている。
しかもその人魚の娘には、あろうことか男根があるのだ。
とても現実とは思えぬ屈辱と、理性すら打ち砕かんばかりの官能に、珊瑚は朦朧として
きていた。

人間の美少女を犯し抜いている人魚の少女の方も陶然としていた。
そろそろ性的な興味が出る頃だとはいえ、莉里魚には同性愛的なことに関心はなかった。
ところが男の性器を身につけた途端、珊瑚の裸身にたまらない欲望を感じて、理性でも
抑えが利かぬほどに凌辱を加えていた。

(これが……男というものか。魅惑的な女体を目の当たりにすれば無性に抱きたくなる。
何度でも交尾して精を放ちたくなる……)

当初は、珊瑚をこんな目に遭わせるつもりなどなかった。
人間を食う計画であったところに、珊瑚らが紛れ込んできたので、彼女らを食おうとした
だけだ。
浣腸したのも、性的な責めということではなく、臓物を食べるために腸内の排泄物を出そう
とした行為に過ぎない。
ところが珊瑚がそれに対して性的な反応を見せてしまった。

陰茎を生やしたのは別の目的である。
しかし、そこに美少女が官能的な姿態を見せたため、莉里魚の男根がそれに応えてしまった
ということだ。

それにしてもあれの効き目はかなりのものだ。
これだけ珊瑚の中に精を放ったというのに、莉里魚の男根はまだ勃起している。

天井岩から伸びた鎖で両手を繋がれた珊瑚をじっと見た。
全身が脂汗にまみれている。
乳首は、触れたら痛いくらいに勃起しているだろう。
股間に目を移すと、さらに哀れな状況だった。

尻穴が感じるらしいとわかると、莉里魚は執拗に責めた。
もう腸内には何もないのに、何度も浣腸を繰り返し、しかも排泄を禁じた。
我慢に我慢を重ねて、もうどうにもならないという段になってはじめて出させた。
珊瑚は、浣腸される快楽と、我慢する愉悦まで覚えつつあった。
その上で、何度も肛門性交までされた。
直腸の襞が赤くなるまで犯され、奥深くに射精もされた。

一方、膣の方も無惨なほどに荒らされていた。
子宮口を亀頭で虐められ、いやになるほどに注ぎ込まれた。
溢れかえるほど射精された肛門と膣からは、精液がだらしなく逆流し、内腿を伝って
床岩に小さな水たまりを作っていた。

そして、その媚肉の上に信じられぬものがあった。
大きなものが屹立していた。
珊瑚にも男根が生えていたのだ!

珊瑚は、なぜそうなったのか覚えていない。
幾度も貫かれて忘我になっていた時に、陰核に何か塗られていたような気はするが、
頭がはっきりしなかった。
その肉芽のあった辺りに、立派な陰茎が生えていたのだ。

「あ……ああ……は、むむ……」

吊られていなければ立っていられないほどに疲労した珊瑚に、またしても莉里魚が
まとわりついていく。
その右手は珊瑚に生えた男根に伸びていた。
しゅ、しゅ、と小さな手が珊瑚の勃起した陰茎を擦る。
竿を擦られて感じる、鈍いが重い快感に、珊瑚は唇を噛んで耐える。
しかし、カリや亀頭部を絞られるようにしごかれると、その強烈な快美感に声を出さず
にいられなくなる。
早くもその尿道からは、透明でとろりとした先走り汁が滲んできた。

「くく、ほんに好き者なのじゃな人間というものは。それとも珊瑚、そなたが特別なのか?」
「ち、違……ああっ……」

莉里魚のからかいを否定しようとしても、新たな快楽が肉棒から送り込まれて最後まで
言えない。
襲いくる快楽と、身をうねらせて戦っている珊瑚をいやらしい視線で見ながら、莉里魚は
肉棒を握る手を右から左に変えた。
そして、空いた右手で擂り粉木状の木の棒を握った。
それを見た珊瑚は喉の奥で「ひっ」と悲鳴を上げた。

「そ、それはいや……やめてっ……いやあ!」

お構いなしに、莉里魚は哀願する美少女の肛門に擂り粉木を挿入した。
必死にすぼめていた菊門をムリヤリこじ開けられ、太い異物が入ってくる感覚に珊瑚は
泣き叫ばずにいられない。
狭い肛門を突き通される激しい苦痛を乗り越えると、今度は直腸の襞を木の肌で抉られる
痛みを味わわなければならない。
しかもその苦痛をさらに越えると、今度は得も言われぬほどの甘美な悦楽がやってくるのだ。
ゴツゴツした木肌で肛門や腸の粘膜、襞を擦りつけられると、叫びだしたくなるほどの快感が
頭のてっぺんまで突き抜けていく。

「あ、あひっ……ん、んあああっ……あうう……だめ、それは……あはっ……んんう……」

早くも性の忘我に入っている珊瑚を見て、人魚の少女は肛門に擂り粉木を突っ込んだまま手を
離した。
左手は相変わらず男根をしごいている。
そして今度は、右手で真ん中の性器をいじくり出した。

「ひゃあうっ……あ、ああっ……や、指、入れないでっ……ああっ……」

莉里魚の細い指が二本、珊瑚の美肉に沈んでいた。
陰茎と菊座を同時に責められ、何もされていないのにびしょびしょだった膣は、実にあっさりと
莉里魚の指をくわえ込んだ。
莉里魚はずぶずぶと律動を加えてやると、媚肉は悦んだようにじゅぶじゅぶと涎を噴き出してくる。

「や、はああっ……も、もういやあ……あ、あ、ああっ……や、いいっ……いいっ」

どんなに抗っていても、最後には思い切り感じさせられ、それを口にしてしまう。
小さな少女によってそれがもたらされていることに、珊瑚は激しい羞恥と屈辱を感じるのだが、
責めを受ける身体の方は、激しい行為に素直に反応してしまう。
理性と肉欲が葛藤するが、この異常な状況下では肉が心を凌駕する。

「いやらしい……、ほんにいやらしいぞ、珊瑚」
「やあ……いやあ……あ、あむっ、いいっ……くああ……」
「そんなにいいのか。気をやりたいのか」
「い、いや、そんなの……ああ、いいっ……」

すでに珊瑚の言葉は支離滅裂になってきている。
燃え盛る性の劫火をどうすることも出来なかった。
莉里魚の三カ所責めの前に、身体と心が燃え尽きるのは時間の問題だ。

莉里魚の両手で責め抜かれる肉棒と媚肉に比べ、太いとはいえ挿入されているだけの肛門が
焦れったいのか、珊瑚は尻をうねらせて刺激を求めた。
珊瑚の卑猥な舞踏に気づき、莉里魚は軽く擂り粉木を蹴り上げてやる。

「うはああっ!!」

ビン、と木の棒が大きく揺れ、その刺激が肛門と直腸に直接伝わり、珊瑚に猛烈な愉悦を
放った。

莉里魚は両手の他、脚まで使って珊瑚にみどころ責めを続けた。
もともと女の持っている鋭敏な二カ所の性感帯を思うさま嬲られている上、新たな性感帯で
ある男のものをしごかれて、同時三カ所の複合責めを受けて珊瑚は本当に気が狂いそうになった。

「あ、あはあっ……だめ、もうだめっ……くううっ、ど、どうにかしてっ」
「ほう。どうにかとはどうすればよいのじゃ」
「だ、だから、ああっ……くっ、いいっ……あ、い、いき……」
「いかせて欲しいのじゃな」

珊瑚は首が折れそうなくらいにガクガクうなずいた。
莉里魚は意地悪そうな目で、激しく悶える珊瑚を見て言った。

「どれでいかせて欲しいのじゃな。珊瑚のあさましい肉欲は、どこでいきたいのだ。これか?
それともこっちか?」
「かはあっ」

媚肉、男根、そして肛門と三カ所をそれぞれいびられ、珊瑚は恥ずかしげもなくよがった。
もう、どれでもいい。
どこでもいいから、身体の芯から燃え尽きるほどにいかせて欲しかった。
中でも、盛んにしごかれる男根が特にすごかった。亀頭部はより大きく勃起し、びくびく痙攣
すらしていた。
今にも射精してしまいそうだ。

「どれじゃ」
「あ、あひっ……あ、ああ……そ、それで……」
「それじゃわからん、はっきりと言わぬか」
「ああ……お、男の……で……」
「そうか、陰茎でいきたいのじゃな」

にやりと嗤った莉里魚が、しごく速度を上げ、亀頭の根元をぐりぐりとこねた。
たちまち珊瑚は追い上げられ、腰を思い切り突きだして射精しようとする。
だが、莉里魚はそこで亀頭部の付け根をぐいと指でつかみ、射精を封じてしまった。

「あっ……あ、く……ど、どうして……」
「そんなに射精したいのか。ならば、わらわの手などではなく、同じ人間同士でやるがよいわ」

莉里魚はそう言うと、珊瑚を拘束から外した。
珊瑚はぽてりと尻から地に落ちた。

「あ……」

それでも勃起は止まない。
あさましいとわかっていたが、どうしても手が陰茎に伸びた。

「慌てるな、自分で慰めずとも相手はおる。彌衣魚、ご苦労」
「……」
「ん、んぐっ」

かごめだ。
服を剥ぎ取られ、猿ぐつわを咬まされたかごめが縛られて転がされていた。
その側には、人魚姉妹の妹が、悲しげな目をしてかごめを見下ろしていた。

「ほう、そっちも悪くないな。かごめと申したか。珊瑚の方がおなごらしい体つきじゃが、
そなたも健康そうな肌でなかなかのものじゃな」
「あ、姉者……」
「ん?」
「その……、か、かごめも食うのか……?」
「知れたこと。村の民みんなで食うのじゃぞ、珊瑚ひとりで間に合うものか。このふたりで
足りずば、残った男ふたりも餌食にしてやろうぞ。男の方は少々肉が硬そうじゃがな」

そう言って姉は哄笑した。
妹はそんな姉を見て、小さく身体を震わせながら言った。

「姉者……、こんなことはいかん」
「なに……?」
「人を食らうなど……」
「何を言う、人の方こそ我らを食ろうてきたのじゃろうが。人であろうと獣であろうと魚で
あろうと区別はないわ。弱肉強食、弱きものが強きものに食われるのは自然の理じゃ。
……それに」
「……」
「そなた、我らの崇高な目的をよもや忘れたわけではあるまいな」

莉里魚の視線が鋭く、そして冷徹なものになる。
その尊大さは年齢には不釣り合いなものであった。

「……」
「これも人魚存続のため、儀式のためじゃ。そなたも余計なことを考えず備えるがよい。
儀式にはそなたの身体も不可欠なのじゃ、自愛して休んでおれ」
「……」
「まあよい。あとは任せるがよい。わらわが抱く時になったら呼ぶ故」

妹がとぼとぼと退場していくのを見送ると、莉里魚はかごめに近づいていった。

「むむっ……ふんむ……」

縛られた不自由な身をくねらせて、かごめが逃げようとする。
後ずさりしようと思った時、ふと気づいた。

「む……?」

莉里魚の額のあたりがボウとぼやけるように弱く光っている。
明るい時はわからなかったが、額の中にキラキラするものが隠されているようだ。

(し、四魂のかけら!?)

思い当たって、かごめが驚愕の表情を浮かべると、「うん?」と言って莉里魚が彼女の顔を
まじまじと見た。

「ほう、気づいたか? そなた、四魂の玉を感じることが出来ると言うておったが、ウソでは
ないようじゃな」

人魚の娘は額を撫でながら言った。

「精一杯結界を張って、かけらの気配を消しておいたつもりじゃったのだがな」
「……」

脅えたようにずり逃げてゆくかごめをゆっくり追い詰めて莉里魚が言う。

「そなたらの言う通り、かけらはこの里近くの森の中に落ちておった。狐が飲み込んで
化けておったが、そいつを殺して手に入れたものじゃ」
「……」
「これは役立つと思い、早速我が身体に取り入れてみたということじゃ。いや、これは
なかなかのものじゃな。頭はいつも以上に冴えるし力も湧く、気力もみなぎる」

かごめの恐怖が大きくなった。
かけらが、それを仕込む以前の生物を変質させてしまうことは今までの経験から明らかだ。
逆に言えば、かけらを奪ってしまえば、ウソのように元に戻る。
なんとか取り戻そうと思うが、現状では自分を守ることすらおぼつかない。
逃げるかごめの肩をつかまえて、莉里魚は彼女の身体を調べ始めた。

「……ふむ、まだ経験は浅そうじゃな。そなた、男を知っておるか?」
「!!」

初めて犬夜叉に抱かれたのは二日前である。
顔を染めて背けたかごめの身体を人魚の少女がまさぐりだした。

「! んん!」
「騒ぐな。よい思いをさせてやろうというのじゃ」
「んん〜〜〜っ!」

莉里魚の熱い舌が、かごめの首筋や耳、うなじを舐める。
くすぐったさと気味悪さに混じり、ぞくりとするような別の感覚もあった。
すかさず莉里魚は小さめの乳房をさすりだした。
少女の小さな手が、かごめの胸のふくらみを優しく揉みほぐす。

「んうっ……んんっ……む……ふむむっ……」

かごめは激しく首を振りたくり嫌がったが、焦らすように乳輪をなぞっていた指が突然
乳首をこねくり出すと、その強い快感にガクンと仰け反ってしまう。

「ふん、こやつも感じやすいときておる。まったく、人の女というやつは……」

かごめの瑞々しい裸体を愛撫しながら莉里魚はつぶやいた。
胸を揉み、尻を撫で、内腿をさする。
首や背筋に舌を這わせ、ふくらはぎを揉みほぐした。

それらの愛撫を受けているうち、かごめの乳首は充血し、秘裂はじんわりと濡れ、その
頂点にある肉豆まで顔を覗かせてきた。

「ひん!」

かごめが、強烈な刺激に首を思い切り後ろに反らせて喘いだ。
莉里魚が媚肉に指を入れたのだ。
くちゅりと卑猥な水音と立てて、指はあっさりと中に没した。
これなら充分と思った莉里魚だが、念を入れることにした。
油紙に包まれたものをかごめの恥部に塗り始めたのだ。

「んんんっ! んっふ……くむむっ……」
「案ずるな、これはな人魚の膏薬じゃ。すぐに効き目が出て、そなたを天国に誘って
くれるぞ」

その通りだった。
黄色がかった怪しげな軟膏を割れ目周辺とクリトリス、そして膣内にたっぷり塗り込め
られると、塗られたところがカッカと熱くなってきた。
それだけではない。
どうにも明言し難いようなむず痒さとやるせなさ、切なさを感じ、身体をめちゃくちゃに
いたぶって欲しいとすら思えてくるのだった。

「ん……んふ……んんっ……」

かごめの抵抗がウソのように薄れ、腿をよじり合わせてもじもじし出したのを見て、
莉里魚は拘束を解いた。

「あふ……あ、く……こ、こんな……ああ……」

縄を解かれ、猿ぐつわを外されたが、逃げようとか、裸で恥ずかしいとかいう感覚は
なくなっていた。
どんなにいやだと思っても、身体の芯から疼いてくる肉欲に抗いようがなくなっている。
乳房を揉み上げ、媚肉をいじくり回したいのを、意地で我慢していた。
両手を握りしめ、唇を噛んで、人間の矜持を示そうとするかごめを、莉里魚は面白くも
なさそうに見ていた。

「つまらぬ我慢などしおって。珊瑚に手伝わせればそんなものすぐに消し飛ぶだろうに」
そういうと、莉里魚はいったんかごめから離れ、珊瑚の元に来た。
珊瑚は、自慰できぬよう後ろ手で縛られている。
もぞもぞと内腿を擦り合わせ、なんとか快楽を得ようとあさましくもがいていた。
莉里魚は、身悶えていた美少女の髪を無造作に掴んで言った。

「そら、仲間が来ておるぞ。そなたもすっきりしたいだろうし、あっちも何とかして欲しい
ようじゃぞ」

珊瑚の胸を揉みながら耳元でそう言うと、顔をかごめの方に向けさせた。
霞んだ目に、白い女体が映る。

「か、かごめ……ちゃん……」
「そうじゃ。男が欲しいようじゃぞ、行ってやれ」

莉里魚はそう言って珊瑚の縛めを解いた。

珊瑚はフラフラとかごめの方に歩いていく。
自分の意志ではなかった。
勝手に身体が女肉を求めているのだ。

「かごめちゃん……」
「え……、あっ、珊瑚ちゃん!」

恥ずかしい情欲が一気に吹き飛び、かごめの目が珊瑚を捉えた。
珊瑚も自分同様、全裸にされていた。
しかしただ一つ、違うところがある。
珊瑚は右手で己の股間にあるペニスを握りしめていたのだ。

「さ、珊瑚ちゃん、それ……」

かごめは驚愕で目がこぼれ落ちそうになるくらいに開いた。
かごめの記憶では、もちろんそんなものは珊瑚についていなかったはずだ。

「かごめちゃん、ごめん……。あたし、もうダメなの……」

珊瑚は虚ろな顔で男根をさすりながら言った。
その目は性欲で濁っており、擦られる肉棒の先からは、とろとろと透明な汁が零れていた。

「い、いやっ」
「かごめちゃん!」

後ずさって逃げようとしたかごめを捕まえ、珊瑚がのしかかっていく。
いやだと思っても、かごめの抵抗も弱い。
かごめの肉体も性的欲求でうずいているのである。

「や……は……」

珊瑚に覆い被され、柔らかく胸をさすられる。
股の間に手を入れられ、クリトリスもヴァギナも優しく愛撫された。
莉里魚のような乱暴なものではなく、相手を気づかったような愛撫にかごめも動揺した。

こんなこといけないと思っていても、身体の方がついていかない。
まして自分を抱こうとしているのが嫌いな相手ならともかく、珊瑚なのだ。
もちろん同性愛の気はないから、こんな行為はおぞましいのだが、無下に出来なかった。

理由はわからないが、珊瑚にペニスが生えていた。
それもギンギンに勃起していた。
あれはかなりつらいのではないだろうか。
どうにもならなくて理性を失っているのかも知れない。
ならば、すっきりさせてやりたいと思う気持ちもないではないのだ。

しかし、そうしたことを考えていられてたのも僅かだった。
珊瑚の手練で、かごめがたっぷり濡らされてきてしまったのだ。

「は……ああ……やあ……やめて、珊瑚ちゃん……あっ……」
「ごめん、かごめちゃん……で、でも……ああ……」
「むむっ」

かごめの唇は珊瑚のそれでふさがれた。
いやいやと首を振ったが、珊瑚が顔を両手で押さえて唇を吸い続けた。

    

「ふ……ん……ちゅっ……むむ……ちゅうっ……ちゅぶ……」
「はむっ……ちゅううっ……は、はんっ……ちゅるる……ちゅっ」

ジタバタとした抵抗が止み、かごめは珊瑚の愛撫に身を委ねた。
観念したのではない。
かごめの肉体も、珊瑚の愛撫と莉里魚の軟膏に炙られ、我慢の限界を超えたのだ。

「ちゅちゅ……ちゅぶっ……ちゅううっ……ぷあ……」

珊瑚が口を離すと、かごめは朦朧とした目をしていた。
口の中を、珊瑚の柔らかい舌で甘い愛撫を受け、震えるほどの快楽を得ていた。
珊瑚は、そんなかごめがたまらなく愛おしくなり、自分のペニスがはち切れそうなほどに
充血しきったのを知った。

「いくよ、かごめちゃん……」
「いや、だめ……やめて、珊瑚ちゃん……お願い……」
「やさしくするから……」
「や、いやなの……あ、あああっ」

かごめの股を割り、左手で太腿を抱え込んだ珊瑚は、右手に掴んだ肉棒をかごめの割れ目
にあてがった。
その熱さに悲鳴を上げたかごめだったが、そのあとすぐに襲ってきた裂けそうな苦痛に呻く
ことになる。

「んむむっ……さ、珊瑚ちゃん、やめ……あううっ」

めりめりと音を立てそうなほどに、珊瑚の肉棒がかごめの媚肉を割っていく。
亀頭部が入り込むと、珊瑚はたまらずに一気に奥まで押し込んだ。

「あ、あひっ!」

ずぶずぶっと奥まで入れられ、敏感な子宮の入り口を小突かれて、かごめは甲高い悲鳴を
上げた。
莉里魚によって火をつけられ、珊瑚との接吻で燃え上がっていたかごめの肉体はこの刺激に
耐えきれず、軽い絶頂にまで到達した。
戦国時代の美少女に犯される二十一世紀の少女は、すっかり頬を桜色に染めていた。
その腰も弱々しく震わせ、このあとの行為に期待しているかのようだった。

「っく……う……」

かごめに挿入した珊瑚も、言いようのない快楽に囚われていた。
これまでに何度も敵対する者に犯され、また、愛する弥勒に抱かれてきた。
それらはすべて女としてのセックスであり、こうして男として味わうのは初めてである。

無垢な少女を辱める背徳的な悦楽。
己の身体で少女を犯す征服感。
男はこれを求めて女を襲うのだと珊瑚は知った。

ひくつくかごめの襞を味わい、珊瑚はその腰を動かし始めた。
たちまちかごめが悲鳴を上げる。

「ひっ……やあ、やめて珊瑚……ちゃん! …ああ、そんな……あっ……」

口では拒むものの、かごめの若い肉体はその動きを待ちかねていた。
溜まりに溜まった熱い愛蜜をかき混ぜられ、それを膣壁に塗りつけられるような感覚。
かごめは身を震わせて舌足らずの悲鳴と呻き声を上げるのだった。

責めているはずの珊瑚の顔が苦しそうになる。
実際、肉棒が苦しかった。
早く出したいのに、狭隘なかごめの媚肉の締めつけが強くなり、思うように動けなくなる。

「か、かごめちゃん……きついよ……」
「だ、だって……ああ……さ、珊瑚ちゃんの、太くって……あうう……」

熱く濡れた肉襞が、盛んに珊瑚の肉棒をまとわりつく。
離すまいとして締めつけてくる。そこを無理に引き抜くと、敏感な襞が抉り取られる
ような刺激で、かごめがわなないた。
そのかごめの恍惚とした表情、そして肉壷がペニスに与える快感に我慢できず、珊瑚は
乱暴とすら思えるような動きに出た。
ぐりぐりとかき回すように腰を動かし、大きな律動でギチギチに硬くなった剛直を
往復させたのだ。

「うあっ……だ、だめ、すごくて……ああ、激しいよ、珊瑚ちゃんっ……あ、ああっ」

奥まで差し込まれてくる男根を激しいほどの吸引でさらなる奥地まで引っ張り込む。
その感覚に珊瑚が酔う。
そこを強引に引き抜くと、張ったカリで膣を抉られる。
その感覚にかごめが酔った。

「あ、あはっ……な、中が……擦れて熱い……あ、あ……も、もっとやさしく……
あああ……」
「で、でも……ああ、止まんない……止まんないの……ああっ」

珊瑚は、もう腰が自分のものとは思えなかった。
かごめを思って、もっと動きを和らげようと思うのに、腰の突き込みが一向に収まらない。

かごめの方も、どっぷりと愉悦に浸ってきた。
後から後から溢れてくる愛液でふたりの腰をびしょ濡れにし、とうとう自分から腰を
使い出したのだ。

「んう……んううっ……あ、響く……お、奥まで来てるっ……い、いいっ」
「あ、あたしもすご……かごめちゃんの……ああ、し、締まってて、気持ちいい……」

かごめの分泌液は、盛んに突き込まれる肉棒と膣の間で白く泡立ちながら垂れてくる。
拘束を解かれたかごめの両手が珊瑚の尻を抱え込み、ぐいぐいと腰を押しつけてきた。
ふたりの美少女は激しく性感を貪り合った。
ともに人魚の使った秘薬による影響が大きいとはいえ、仕掛けた莉里魚の方も、言葉もなく
この激しい愛欲図を見つめていた。

「あ、ああ……や、いいっ……ああ、珊瑚ちゃんっ……くあっ」
「かごめちゃん……んんっ……いいわ……あっ……あううう……」

互いに貪欲に腰を使い合い、大きく弾んでいる。
汗を弾き、肉と肉が弾き合う音が辺りに響く。

「は……はああっ……おね、お願い珊瑚ちゃん……あたし、もうっ……」

珊瑚の荒ぶる律動に耐えきれず、かごめが限界を口にする。
珊瑚のペニスを取り囲む膣襞がぴくぴくと痙攣し、竿を締め上げ、亀頭部を刺激を
与えてくる。
射精を促しているのだ。

「くうっ……か、かごめちゃん、あ、あたしも、ああっ……」

かごめの絶頂が近づくにつれ、その襞の動きもせわしなくなってくる。
収縮が大きく早くなり、珊瑚の法悦を燃え上がらせた。
珊瑚は理性も何も吹き飛び、激しく、止むことなくかごめの媚肉を突き上げ続けた。
身体を重ね、ふたりの乳房が接触し、乳首が触れ合う。その刺激すら、ビーンと脳髄に
響き渡り、かごめと珊瑚を最終コーナーへ押し進めるのだった。

腰から背筋に這い上がった快楽の嵐が、また腰に下がり、熱を帯び始めた時、珊瑚は
射精を予感した。
熱と震えがかごめの膣から伝染したかのように珊瑚のペニスに伝わり、カリも竿も
びくびくと痙攣し、火傷しそうなほどの熱を帯びてきた。
珊瑚にはわかる。もう間もなく炸裂してしまう。

「ああ、で、出る! かごめちゃんの中に出しちゃううっ!」
「やあ、だめえっ……あ、ああ、いいっ……」
「中に……出る! ……あ、ああっ、かごめちゃんっ」
「さ、珊瑚ちゃんっ……、あああっ」

どびゅびゅっ。
びゅるうっ。
どくっ。
どくっ。
どびゅるるっ。

かごめの奥深くで、珊瑚が欲望を炸裂させた。
かごめの子宮めがけて突入した珊瑚の精子が、かごめの意識を吹き飛ばした。
あまりの強烈な絶頂に、かごめの裸身はびくびくっと大きく痙攣し、続けて硬く
硬直した。
そして珊瑚の精を絞りきると、がくりと脱力して気を失ってしまった。

「あ……ああ……」

珊瑚は、かごめを犯してしまったという罪悪感と、大きな悦楽の間を漂っていた。
女ほどの長く広範囲な快感ではないが、鮮烈としか言いようのない快感だった。
これが男なのかと実感した。
一瞬ではあるが、猛烈な愉悦と快楽が身体を走り抜け、足の裏まで痺れるほどだった。

「……あっ……」

かごめに身体を重ね、ひとつに溶け合っていた身体をムリヤリ引き剥がされた。
はあはあとまだ荒い息をついているのも構わず、莉里魚は珊瑚の身体をかごめから抜いた。
ぬぷう、と、粘っこい淫らな音がして、かごめの割れ目からドロリとした珊瑚の精液が
溢れ出た。

「いつまで呆けておる、来い」
「痛っ」

莉里魚が無造作に珊瑚の長い髪を引っ張った。
そのまま地に叩きつけられて転がる。
一瞬、冷たい岩肌が珊瑚の肌を冷やしたが、そんなことくらいで熱い欲望を消し去る
ことは出来なかった。

「ああ……」

珊瑚はまだ熱っぽい目をしていた。
人魚の少女はすぐにピンと来た。

「……そうか、まだ足りぬか」
「あ……」

莉里魚は、はだけた前からそそり立った逸物を晒して見せた。
珊瑚はもうそこから熱い視線を外せなくなる。

「ふふ、男の方では満足したろうが、まだそなたいき足りないのであろう。どっちで
いきたいのだ、言うがいい」
「……」

「どっちでいきたいのだ」というのは、媚肉と肛門のどっちで気をやりたいのかと
聞いているわけだ。
どっちでもいいから、早くこの身体の火照りを鎮めて欲しい。
珊瑚はそう思っていたが、口からは別の答えが出た。

「ああ……」
「言え」
「う、後ろで……」
「何が「後ろ」じゃ。気取ってないではっきりと「尻の穴で」と言え」
「……。……お、お尻の……穴……で……」

消えてなくなりたいほどの羞恥と激しい屈辱で、珊瑚は気死しそうになる。
それでも、疼く子宮と肛門はもう収まりがつかないほどに燃え盛っている。

莉里魚は珊瑚を突き転がし、後ろ向きにした。
そして腰を掴んで持ち上げ、四つん這いにさせる。
さらに、豊かに張った尻たぶを掴むと、尻の谷間がなくなるほどに割り開いた。

「あっ……やあ……恥ずか……しい……」

開かれた谷間の底にある小さな孔に外気が当たる冷たさに、珊瑚は恥ずかしい箇所が
晒されていることをいやというほどわからされた。
しかもそこをじっくり観察されている。
気が狂いそうになった。

「あっ、ああっ……」

するとそこに、今度は熱いものが押し当てられた。
忘れるはずもない、これは莉里魚の肉棒の感覚だ。
自ら求めたとはいえ、やはり排泄器官を犯されるおぞましさと屈辱に、珊瑚は哀願した。

「やめて、そこは……ああ、そこじゃなくて前を……」
「なんじゃ、オマンコより肛門がいいと申したろうが」
「……」

珊瑚が口ごもると、莉里魚はぐぐっと腰を沈め込んできた。
醜悪な肉棒が珊瑚の狭い菊門を突き破ろうとした。
そのきつさに美少女が呻く。

「んんっ……は、入んないわ……お願い、やめて……い、痛いっ……」

莉里魚は無視し、それでも無茶はしないように押し込んでいく。
ぐっと押しては軽く引くことを繰り返し、とうとう最太の部分を飲み込ませた。
その瞬間、裂けるような苦痛が珊瑚を襲ったが肛門は無傷だった。

「ぐぐ……、さ、裂ける……お尻が……あ、ああっ…ん……」

そのままずぶずぶと中まで入ると、もう珊瑚は抵抗しなかった。
小さな肛門にはとても馴染みそうにない剛直を埋め込まれ、珊瑚の菊座は裂けないのが
不思議なくらいだった。

痛いのか、背筋や肛門が小さく痙攣していた。
莉里魚は、珊瑚の割れ目から愛液を掬い取ると、怒張を飲み込んでいる肛門粘膜に
塗り込んだ。
裂けない配慮であるが、その濡れた指で擦られる感覚に、珊瑚は新たな快感を得て、
籠もったような呻き声を洩らし始めた。

「んむ……く……んんっ……んあう……そ、そこ……むっ……」

すでに何度も気をやらされた肉体が新たな快感を与えられ、またしても燃え上がっていく。
黒い瞳には、もう理性の色はない。
腰を中心に、全身に走る細かい痙攣を止められなかった。

苦悶する中、被虐と恍惚の色を見せて姿態を演じる珊瑚に、責める莉里魚にも力が入る。
弾むように腰を打ち付け、珊瑚の尻たぶを潰す。
腸内の男根は暴れ回り、跳ね回り、珊瑚の腸襞のあちこちにぶつかった。
どこまでも奥まで入れたくなり、腰を尻に密着させた。
その感触に珊瑚が悲鳴を出した。

「だ、だめっ……あ、あうう、そ、そんな深くまでしたらっ……くああ、お、お尻が
ヘンになるっ……」

珊瑚の肛門は恐ろしいほどの収縮性を見せた。
小さなおちょぼ口を大きなものが貫いているのだが、もはや男根が菊座を責めているのか、
肛門が陰茎をむさぼっているのかわからない。
排泄器官を犯されているという屈辱が消え失せ、その背徳感を愉悦に変えて珊瑚が
はっきりと身悶えだした。

「ああああ……あっ…あううっ…う、うんっ……く、だめ、いいっ……」

身を焦がされるような悦楽を味わっていたのは莉里魚も同じだった。
狭かった肛門が徐々に怒張を受け入れ始め、挿入がスムーズになっている。
そのくせ、要所要所で締めつけてきて、人魚の少女に痺れるような快感を与えている。

珊瑚の丸い尻ががくがくと震えてきた。
太腿もぶるぶるしている。
身体が頂点まで達しようとしているのだ。

「よし、出してやる!」
「あ、だめ……ああっ……」

パンパンと腰が尻にぶつかるリズミカルな音が、どん、どんという深く重い音に変わる。
その力強い刺激で、珊瑚は一気に押しやられた。

「やっ、はああっ……い、いや、いく……、お尻、いっちゃううっ」
「くっっ!」

人魚の娘が呻いて放出した。
灼熱の粘液が珊瑚の腸内に撒き散らされた。
その熱さに珊瑚はぶるるっと身体を震わせて応えた。

「ふう……」
「あう」

莉里魚が男根を引き抜くと、珊瑚はガクンと首を反らせた。
太いものを抜かれた肛門はその口が閉まりきらず名残惜しそうにしていた。

後背位で犯されていた珊瑚は、ペニスを抜かれるとそのまま横に倒れ込んだが、
まだ莉里魚は許さなかった。
尻を犯されてへたっている美少女の右脚を左肩に乗せ、その上にのしかかった。

「今度は女の部分で気をやらせてやろう」
「んあううっ……」

前戯も何もないいきなりの挿入だが、珊瑚の媚肉は涎を流して受け入れていた。
膣の内部は一向に火照りが収まっておらず、熱い襞が歓喜して莉里魚の肉棒を迎え入れた。

「く……絡みついてきおるわ。そんなに男根を待ち望んでおったのか?」
「いやあ……あ、あぐっ……」

莉里魚はその欲望のままに、遠慮なく珊瑚を突き上げた。
いきり立った男根をねじ込まれ、珊瑚は息苦しいほどの快感を逃がそうと、口を大きく
開けて喘いだ。

「あ、ああう……んはっ……あ、ああっ……」
「気持ちよそさうじゃな」
「い、いいっ……ああ、いいっ……」
「どこがそんなに良いのじゃ」
「くうう……お、奥が、ああっ……か、硬いので擦られてっ……ひああっ……
す、すごく、いいっ……」

盛んに打ち付けられる腰と腰からは、汗が弾けるぴしゃぴしゃという音から、粘液が
絡むにちょにちょ、ぬちょぬちょという音になっていた。
実際、莉里魚が律動の速度を緩めると、珊瑚の媚肉から滲み出た蜜が粘り着き、糸を
引く有り様だ。
珊瑚の肉は、容赦のない突き込みを難なく受け入れ、快楽の証である淫液を後から後
から零れさせた。

胎内で激しく蠢く肉棒がさらに太くなった。
亀頭がぐぐっと膨らみ、びくびくと痙攣している。

(ああ……、こ、この子、また出したいんだわ……)

自分の経験から珊瑚にもそのことがわかる。
今、莉里魚は、腰から足の裏までびりびり痺れるようなむず痒い快感を得ているはずだ。
射精が間近い。
その時、莉里魚は抱えた珊瑚の右脚をその胸に密着するほどに押しつけてきた。

「んあああっ、ふ、深いぃっ……」

そうすることで、さらに奥深いところまでの挿入を求めたのだ。
空いた右手で、律動のためにゆさゆさ揺れる乳房をつかみ、荒々しく愛撫する。
快感を与えようとするそれでなく、自らの欲望のための愛撫。
しかしそれすら珊瑚には強烈な性感となって脳髄に達してきた。

「あ、あ、ああ……く、来る……来そうっ……」
「またいきたいのか、この淫乱女めが」

そう言って、莉里魚がさらに腰の動きを強める。
彼女自身も、もう射精したくてたまらなくなっているのだ。

「あ、あは……あはあっ……こ、擦れてる……いちばん奥が硬いので擦られてるっ……
は、はああっ……ち、力が抜ける……ううん、いい……いいっ……」
「出してやろう。いっそ、孕ませてやろうか」
「い、いやっ……中はいや……あ、あ、あ、また、中で大きくなって……あう、いいっ……」

莉里魚を飲み込んだ媚肉の襞も痙攣を始めた。
中は灼けるほどに熱い。

「やあ、こんな……あたしの中で……く、びくびくしてるっ……あ、すご……も、もう、
いいっ……いきそうっ……」
「よし、中に注いでくれるわ」
「だめだめっ……ああ、外に……あ、いいっ……あ、いく、もういく……い、いくう……」

珊瑚の今際のことばを聞き、莉里魚の臨界も越えた。
本能のままに肉欲を貪る珊瑚の胎内に、思い切り射精してのけた。

「きゃあうっ、いっちゃうううっ……」

莉里魚は珊瑚に裸身に密着し、出来るだけ深いところで濁液を弾けさせた。
どろどろとした熱い男汁は、珊瑚の子宮口にしぶきかかり、その刺激で珊瑚は続けざまに達した。

「出てるっ……中で……あ、熱いの……ううん……ま、また、いく!」

珊瑚の身体が大きく痙攣し、のしかかった莉里魚を弾き飛ばすほどの震えで悶えた。




      戻る   作品トップへ  第三話へ   第五話へ