「んん、んむっ……ちゅぷっ……むむう……んうう……」

武緒は咥内を蠢いている太い触手を感じていた。
タコ足はそれぞれ分担してこの美女を犯し、肛門や媚肉で何度となくいかせていた。
今もアナルと膣をほじくり、クリトリスや乳首を締め上げていた。
それだけでなく、全身がぬめる触手で愛撫されている。
ぬめった粘液がローションのような効果を生み、男に揉み抜かれるのとはまた別に快楽を
与えてきた。

「んはう、は、はむ……あっ……あむ……ちゅぶぶっ……れろ……」

舌は使いたくなかった。
使いたくはなかったが、放っておくとどんどんと喉の奥まで進んでくる触手を押さえ込むため、
舌で妨害するしかない。
その柔らかい舌を押しのけるようにしてタコ足が武緒の口を凌辱する。

「あ……あ、がはっ……んんうう……あっ、ふむむ……んんっ……」

足の先に喉の奥を突っつかれていると、吐き気とともにピリピリした疼きも起こる。
武緒は認めたくなかったが、明らかに快感を感じていた。
口を犯されて快楽を得るなど、聞いたこともなかった。
軟体動物で骨などないはずなのに、このタコの足ときたら、何か芯があるとしか思えない硬度
を持っていた。
表面は柔らかいし筋肉質も感じられる。
そのことが彼女をして、男の性器をフェラチオしている錯覚を思い起こさせるのだった。
武緒を当惑させるのはその肉質だけではない。
触手からはムッとするような性臭が漂っていたのだ。
男の体液にも似たその匂いが、口内から鼻腔を通じて武緒の脳内を濁らせていく。

「は、はむっ……んじゅっ、あう、ぷああっ……」

口から出したくてしようがなかったのに、今ではその唇で触手をしっかりとくわえ込んでいた。
その締め付けが心地よいのか、タコは太い足で武緒の口を盛んに律動している。
ずずっと押し込まれると、唇を巻き込んで喉奥まで入っていく。
抜かれると、咥内粘膜まで引きずり出されるかのような強烈さだ。
武緒はその刺激で頭が痺れてきた。
明らかに肉悦を得ているのだ。
喉の奥、のどちんこに先端が触れると、グッと背中が張りそうなくらいの甘美な悦楽が襲って
くる。
本当に口が性器になってしまったかのようだった。
武緒は、頬を窄ませ、舌をうねらせて触手に愛撫をするようなことすらし始めていた。
喉の奥まで突っ込まれても、吐き気よりも、深いところまで挿入されている被虐感と快感に囚わ
れるようになってしまった。

「む……むむっ……」

武緒の舌技に感応したかのように、タコ足の先っぽがぶくりと膨れてきた。
彼女は口を犯される恍惚感に呻きながら気が付いた。

(こ、これ……もしかして射精するのかしら……まさか、タコの足が……)

タコ足はさらに喉の奥深くまで入ってきた。
さすがに武緒も吐き出そうとしたその瞬間、そいつは「射精」した。

「んぐぐ?! ……かっ、ぐぐっ……んぐっ……んぐっ……」

飲むも飲まないもなかった。
咥内ではなく喉の奥に注ぎ込まれたのだ。
抗いようがない。
喉というより、食道に直接流し込まれたそれは、胃の中まで犯していく。
喉に粘った汁がぶちあたった時、武緒はぶるるっと震えて身体が強張った。
いってしまったのである。
触手は何度もしゃくり上げるようにして射精を終えると、ねっとりとした精液の糸を引きながら
ようやく武緒の口から抜き出てきた。

「ぶっ……がっは、げほ、げほっ……げほっ……あ、はあ、はあ、はあ……。ウソ……そんな、
口でなんて……ああ……」

* - * - * - * - * - * - * - * - *

「バーチャルセックス……ですか?」
「なにそれ」

二課棟の会議室。
熊耳巡査部長を除く全員と後藤が集まっていた。
先日の出動時の検討会だ。
通常、これを仕切るのは「学級委員」である武緒だが、今日は非番である。
そこで後藤が出てきている。
しかし今日の任務の検討会とはならず、いつのまにか武緒の話になっていた。
前回、帰還したあと武緒が呼び出された件について、遊馬が質問したのだ。

野明が、冒頭の言葉がわからんと言うと、後藤は少し視線を宙に浮かせて説明した。

「なんちゅうかなあ、こう、人間と人間の間にシステムが介在するセックスというか……」

通常、この手の話を男がする場合、女性がいてはしにくいものだが、第二小隊の場合はあまり
その気遣いがない。
熊耳巡査部長はもうおとなの女性であるし、泉巡査は若いが、あまり女性として意識しないで
つき合えるタイプだからである。
野明自身、あまりおかしな気遣いをされるのは好まない。
あまりに露骨なシモネタであれば、武緒も野明も拒否反応を示すが、ここにはそういう話を
喜ぶ男はいない。

「90年代に、ごく原始的なものがあったらしい。インターネットを通じてやるらしいんだが、
このセットを買うと接続用のインターフェース・ボードにヘッドフォン、マイクロフォンが
ついてくる。それと、これが肝なんだが、疑似性器がある」
「疑似性器?」
「おとなのオモチャってやつさ。こいつが遠隔操作で動かせるらしいんだな」

それを聞いて進士がポンと手を打った。
第二小隊内では、後藤を除いた中での最年長者であり、唯一の妻帯者でもある。
メタルフレームのメガネをかけた神経質そうな細面の警官で、民間企業出身だ。

「ああ、聞いたことがありますよ。リモートセックスってやつですね」
「そうそう」

後藤がうなずくと、進士が説明を代わった。

「確か、男女が回線を通じてPCで接続し合って、お互いにマイクで言葉をかけ、それをヘッド
フォンで聴きながら疑似セックスを楽しむってやつです」
「……」

野明は少し顔を赤くしている。
後藤も進士も、別にエロ話をしているわけではないし、至って真面目に話しているのだが、
さすがにここまでいくと女の子としては赤面する。

「当然、男は女性疑似性器に挿入し、女はバイブを挿入するわけですけど、面白いのは、その
疑似性器をお互いが動かせるって点なんです」
「へえ」
「インターネットを介して、男ならそのバイブを動かしたり出来るし、女性の方が締めつけると、
男性側の疑似性器が連動して締まる仕組みらしいですよ。Tele-vibeって言ったかなあ、確か
190ドルだったと……」

遊馬がゲラゲラ笑いだした。

「そりゃいいや。しかし、よく考えたなあ」
「不謹慎だぞ、篠原ぁ。俺たちゃエロ話しとるんじゃない。それにしても進士、おまえ何で
そんなことに詳しいんだ? もしかして……」

太田巡査に疑惑の目を向けられた進士巡査は、慌てて両手を翳して否定した。

「ち、違いますよ、やだなあ。ほ、ほら僕、前はSEでしたから、そういう方面も少し……」
「何を慌てとるんだ、おまえは。それで隊長、そのバーチャルだかリモートだかのセックスが
どうかしたんですか? それと熊耳巡査部長と何が関係あるんです?」
「うん……」

後藤は後頭部を両手で支えて、下を向いたまま言った。

「まあ、今、進士が説明したようなものよりさらに進化してて、どうも相手を介在させずに
コンピュータが人間の相手をするようなシステムらしいんだが、よくわからん」
「だから、それがどんな関係があるんです?」

イライラしたように太田が食いついてくる。
もとは同じ警備部の機動隊員だった彼は、血の気の多さでは第二小隊というより、二課でいち
ばんだろう。

「……それをアングラでやってる連中がいるらしいんだけど、どうもそこに内海の一味が絡ん
でるらしい」
「内海たちが……」
「うん、まあはっきりしたことはわからないよ。ただ捜査二課の連中が捜査中、何人かの容疑者
が浮かんでね。そいつがどうもシャフト、もとの企画7課のメンバーがいるらしいとわかったん
だな。そこで一課の松井さんにも話が行って……」
「合同捜査か捜査協力か、というところですか」
「そう。で、捜査員が隠し撮りした写真というのがあったんで、松井さんが思いついて熊耳に
確認してもらったわけ。そしたら、そのうちのひとりが黒崎という男らしいということがわか
った」

「黒崎?」

そこで後藤は遊馬と野明を見た。

「ああ、そうか。おまえらは直接、内海を見てるんだなあ」
「はあ、まあ……」
「じゃこれ、わかる? 黒崎の写真なんだけど」

野明と遊馬は顔をくっつけるようにして覗き込んだが、すぐに首を振った。

「知りません……。おまえ知ってるか、野明」
「知らないなあ。あたしも遊馬も、結局、内海さんしか見たことないじゃん」
「だろうな。内海以外のメンバーを見てるのは熊耳だけだからなあ。それで確認してもらった
んだ。見せたら、すぐに黒崎だと断言したよ。だから間違いないだろうなあ」
「それじゃあ内海さんも……」
「それはわからんよ。だが側近中の側近だった黒崎が東京にいるということは、内海も残って
いる可能性もあるな」

それまで黙っていた山崎が言った。

「そうだとして……。でも、なんであんなに大勢来ていたんです? 松井さん以外にもだいぶ
いましたよね」
「ああ。生活安全部保安課に少年一課、薬物対策課、あとは捜査二課の知能犯特別捜査係だな」
「保安課は売春や風俗担当ですからわかりますけど、少年課とか薬物ってのは何です?」

後藤の言葉を受けて進士が聞いた。

「少年課の方は、ユーザーに未成年がいたからだよ。薬物対策課は、連中が合成麻薬を使って
るらしいという噂があって動いてる」
「未成年者が客なんですか?」

巨漢の山崎が意外そうに言った。
なりはでかいが至って気は優しく、がさつな連中が集まっている第二小隊の中で、もっともマメ
な男である。

「そう。これは捜査二課が動いてるんだけど、肖像権とか著作権の侵害の容疑があるんだそうだ」
「はあ? なんですか、そりゃ」
「つまりね」

彼らの開発したシステムは、必ずしも相手は必要ない。
コンピュータが造り上げた架空の異性で楽しめるのである。
もちろん顧客のリクエストも受け付ける。
つまり、好きな相手とできるのである。
それが芸能人であれ、アニメや漫画のキャラクターであれ、何でも可能だ。

バーチャルの世界とはいえ、藤原紀香だろうが、モー娘。のメンバーだろうが、あるいはエヴァ
ンゲリオンの綾波レイだろうが、ルパン三世の峰不二子だろうが、好きな相手とセックスできる
ということなのだ。
もちろん、従姉妹のお姉さんだろうが、はす向かいの若奥さんだろうが、片思いの彼女だろうが、
実在の人物でもいい。
ある意味、究極のセックスかも知れない。
納得したように遊馬が言った。

「なるほどそうか、それで著作権だの肖像権だのって話が出てくるんだ……」
「そういうこと。この顧客だった連中を任意で引っ張って訊問したところによると、相当デキが
いいらしくて、本当にその相手とセックスしてる気分になったそうだよ」
「ははあ……」
「女優なんかでヌードを晒してる人ならデータ的には完璧らしいね。裸になってない芸能人だ
とかアニメキャラの場合でも、システムが勝手に裸身を創造してくるみたいだね」
「じゃああれか、顔は可愛いけど胸がないようなアイドルでも、豊満な肉体のヌードと組み合わ
せて理想的な女の子を作ることが出来るってことか」
「アイコラの発展系とも言えるか……」

後藤は顔を曇らせて言った。

「でもなあ、俺は思うんだが、それはセックスとは言わんだろう」
「そうですねえ、相手がいないからオナニーみたいなもんですか」
「そう思うよ。今でもあるが、テレフォンセックスなんかもそうだな。あれはセックスと言っ
てるが、実際は自慰行為だからな。バーチャルセックスだって、突き詰めれば同じだよ」

オールバックの髪が一本顔に落ちてきたのにも気づかない風に後藤が続けた。

「さっき進士が言ったリモートセックスだって似たようなもんさ。相手はいるけども、あれは
オナニーだろうよ」

野明が控えめに口を挟んだ。

「そのお……そんなのに未成年のお客さんがいるんですか?」
「そう」

後藤が顔をしかめて言った。

「一回あたりの料金が10万〜15万てところらしいんだ」
「10万円ですか!」
「高いなあ」

途端に声を上げた山崎と進士だったが、遊馬は否定した。
若い巡査は腕組みして天井を見つめながら言う。

「でもなあ、相手が芸能人でもアニメキャラでもなんでもござれなんだろう? 理想の相手と
エッチできるんだぜ、10万なら安くないか?」
「うーーん、そう言われれば……」
「問題はそこなんだ」

後藤が胸ポケットからタバコの袋を取り出した。

「この10万て価格設定が絶妙なんだよ。そりゃあ、そこらの娼婦やソープやヘルスなんかの
風俗へ行くことを考えれば高いと思うよ。でも、今、篠原が言ったように理想の女と出来る
わけだよな、後腐れもなく」
「……」
「なら話は別さ。しかも高いとは言え10万、15万だ。払って払えない額じゃないだろう?
50万、100万なら最初から話にならないが、10万だったらフリーターだって何とかなる
金額だ。バイトして食い詰めて貯めていけば、月に1回くらいできるだろう」

しかも現実では絶対にあり得ない二次元キャラともできるのだ。
これほどオタク向けの性風俗はないだろう。

「ま、売春かどうかはきわどいところらしいが、このカネを稼ぐためにひったくりやったり窃盗
やったりっていうのが増えてるらしいんだよ」
「ああ、それで……」

少年課がいたのだろう。
遊馬が呆れたようにため息をつき、冷めた茶を啜った。

「しかしなあ、いくらシャフトが総合企業とはいえ、そんなもんにまで手を出すかな」
「まだ裏にシャフトがいるとは限らんさ。内海たちが単独でやってる可能性も強い」

確かにシャフト・エンタープライズは、鉛筆から宇宙ロケットまで何でも扱っている企業だが、
さすがに風俗まではやっていない。
ただ、アメリカやフランスではカジノまで経営しているというし、ドイツでは政府の認可を
得て娼婦の派遣会社まで創っている。
これは噂だが、香港や台湾でもアングラで娼婦派遣をやっているらしい。

この部屋は禁煙だということを思い出したのか、後藤は出したタバコを袋に戻した。

「ま、熊耳はそっちの協力を要請されてるだけだから。協力ったって、写真確認や捕まえた時
の首実検くらいだろうがな。そういうわけだから、おまえたちはあまり気にしないでいい。
ただ、俺からそういう話があったということを前提として、何か思うことがあったら教えて
欲しいんだ。じゃ、今日は以上。解散」

* - * - * - * - * - * - * - * - *

「ひっ、あああっ……や、ああ……くっ……いっ……」

タコ足が武緒の乳房を責めている。
足中についている吸盤が乳頭に吸い付き、ついばんでいた。
吸われるだけでなく、吸盤のイボで乳首周辺をずるずるっと擦られ、叫び出したいほどの痺れが
走る。
豊満で形の良かった乳房も、無惨なほどにこねくられ、揉みしだかれ、ぐにゃぐにゃと形を変え
させられている。
あまりの快感に、乳首が破裂してしまうのではないかと思えるほどに腫れ上がっていく。

もちろん性器も肛門も口も責められていた。
もはや足ではなく、肉棒、肉茎と呼びたいほどに武緒の裸身をいたぶっている。
口に突っ込んた足は、喉の深いところまで入り込み、武緒の喉にその形が浮いて出るほどだった。

深いという点では媚肉に入った肉棒も負けていない。
こちらは1メートル近くも彼女の体内に入り込んでいる。
もちろん、そんなに女の膣は深くないが、タコの肉茎は胎内で広がり、とぐろを巻くようにして
入り込んでいた。
狭い子宮口をムリヤリこじ開け、細い先端を押し込んで犯している。
膣口付近は太くて、直径で5センチくらいはあった。
その太いもので盛んに武緒の媚肉を貫き、激しいほどのピストンを行なっている。
肛門にもそれくらいの長さで入っていた。
アヌスを貫き、直腸をうねうねと進み、大腸にまで入り込んで、美女の粘膜を擦り上げている。

どこを貫いている足も、そのイボで思い切り粘膜をこそぐので、そのたびに彼女はいきそうに
なる。
口、膣、肛門と、身体中の粘膜を抉られて、武緒はたちまち追い上げられていった。
このタコの凌辱に慣らされてしまったら、人間の男の愛撫などどれほどのこともなくなってしま
いそうだ。

「んんん!? んぐっ、んぐぐっっ!!」

触手が武緒の喉でぶるぶると痙攣し始めた。
射精が近いのだろう。
武緒は慌てて吐き出そうとする。
もう、あんな液体を飲まされるのはたくさんだ。
しかしタコ足は、いっかな美女の口から出ようとはせず、さらに奥まで入り込んでいきたがる。
それでも何とかその足を掴み、引き出そうとした瞬間、出されてしまった。

どびゅるるっ。
びゅるっ。
どぷぷっ。

「んぶっ! んんん〜〜〜!!」

武緒は目を白黒して呻いた。
喉ではなく、今度は咥内で射精された。
いくら手で引っ張っても、足は吸盤を使って口内に張り付き、出ていかなかった。
そこで思い切り射精された。

「んんっ……んくっ……ん、んむ……んぐっ……んくっ……ごく……ごくっ……んぐっ……」

たまらず飲み下してしまった。
むわっとタコの精臭が口内に広がる。
なのに武緒はそれを躊躇なく飲み込んでいった。
あれだけ嫌がっていた咥内射精を受け入れていた。
口中に撒き散らされ、舌の上を滑るようにしてどろどろの精液が武緒の喉に流し込まれていく。
どろっとした舌触りは変わらなかったが、味は人間のそれとは異なっていた。
美人婦警は、喉を鳴らして異物の精液を飲み下し、同時に絶頂に達した。

「……んぶ……くんっ……んぐっ……ごくっ……ぷああっ……はあ、はあ、はあ、はあ……
あうう、飲み切れない……多すぎるわ……」

いくら飲んでもきりがなく出てくる精液に、武緒は肉棒を吐き出した。
その足からはまだ精汁が出ており、武緒の口からも飲みきれなかった精液がぼたぼたと垂れ落
ちていた。
口から離れた肉茎は、そのまま武緒の胸を巻き込み、背中に伸びていく。
背筋を擦り、腋を舐めるように這っていく。

口は解放されたが、それにも理由はあった。
今度はアヌスと膣、同時に深くまで貫いてきたのだ。
武緒は首が後ろから落ちそうなくらいに曲げて絶叫した。

「んひゃああっ……あうう、ああっ……」

前も後ろも太いもので埋め尽くされた。
これで口まで塞がれたら窒息してしまっただろう。
もうすっかり全身の肉がほぐれている。
膣も肛門も例外ではなかった。
ひくひくして口を開けかけていた小さな穴を、タコの足が犯していく。

「んああああっ……か、かはっ……だ、だめ、そんな太すぎ、ああっ……りょ、両方なんて……」

犯されると知り、武緒は咄嗟に穴を窄めたが、そんなものはものともせずに触手が貫いていく。
めりめり、むりむりと前後の穴に太い肉棒が埋め込まれていく。
ずぶ、ずぶと一寸刻みでめり込まされていくそれは、周辺の粘膜を巻き込み、中に引きずり込
んで侵入していった。
武緒は、息をするのもままならない快感と刺激を受け、苦悶し、身悶えた。
ぐぐっ、ぐぐっと挿入され、さっきと同じく1メートルくらいは入った。
また中でとぐろでも巻いているのだろう。

「うあっ、うああっ……あ、ああっ……んんん、苦しい……お、奥まで入ってる……あう……」

肉茎が胎内で、そして腸内でうねっている。
膣の奥が、お尻の奥が触手に叩かれ、びりりっという電気ショックが脳天にまで届く。
太くて長いものが最も深いところまで挿入され、中で暴れ回っている。
苦しいはずなのに、武緒の膣からは白く濁った愛液が、肛門からはねとついた腸液が滲み出て
きていた。

両穴に潜り込んだ触手は、リズムを合わせて出し入れされている。
ずるっ、ずるっと交互に律動され、足のイボが敏感すぎる性の神経を擦り上げる。
ぬぬっと奥まで入ると、武緒は弓なりになって喘ぎ、よがる。
引き抜かれると体内のいやらしい蜜が前後の穴から一緒に溢れ出てきた。
何度も激しい挿入を繰り返され、襞は腫れぼったくなっており、潤滑油の愛液や腸液も泡立つ
ほどだった。

「や、やめっ……ああ、いいぃぃ……い、いや、お尻が、ああっ……くぅあっ、いいっ」

太くて硬いものでお腹の中を攪拌される。
胎内も腸内も火のように熱くなっていた。
もうタコの攻撃を拒もうとも思わなくなっていた。
いくら抗ってもたちまち肉の疼きに飲み込まれていく。
巨大な官能のうねりがアナルから子宮から押し寄せてきて、武緒の知的な美貌を崩していった。
押し込まれる時の倍のスピードで引き抜かれる。
イボがアヌスや秘裂を擦って、武緒をのたうち回らせた。

「ああっ、あおおっ……くっ、だめっ……あ、ああ、もう、いいっ……す、すごいっ……ああ
あああっ……」

熊耳武緒は、化けタコのもたらす性の悦楽に完敗した。
理性も何もない。
もう警察も、いやリチャード王すら、どうでもよかった。
この肉悦を死ぬまで味わい続けたい。
どうせ死ぬなら、このまま犯し殺して欲しかった。
醜い化け物の触手に弄ばされているという屈辱と被虐感に、精神が撃ち抜かれていた。

肉体もとうに限界を超えていた。
触手に乳をねぶられ、全身の肌をまさぐられ、アヌスを突き刺され、媚肉を貫かれる。
挙げ句、うんざりするほどの量を射精される。
そのどれもが武緒に、たまらない肉の刺激となって伝わり、子宮の奥で、尻の中で快楽の小爆発
が断続的に起こっていた。
小さな絶頂なら、もう何度となく乗り越えている。
媚肉に、肛門に、太い肉茎がびくびくと脈打っているのさえはっきりわかるようになった。
武緒は官能の虜となった。

「ああ、いいっ……くぅっ、ああ深い……あうう……いっ、いいっ……あ、ああ、いきそう……
いきそうっ……」

タコの足どもは、厭きもせず武緒の肢体を貪り、ねぶっていく。
美貌の婦警は、ムリヤリ犯され、蹂躙される快感を味わわされていた。
際限のない肉責めを加えているタコは、今では武緒にのしかかっていた。
彼女の胸から腹部にかけてのしかかり、そこから性器や口に足を伸ばしていた。
乳房にはタコの口が取り付いていた。
タコの口は8本の足の付け根付近、つまり丸い頭の裏側の中央にある。
そこが武緒の腫れた乳頭に吸い付き、小さな歯を立てて囓っていた。
膣にもアヌスにも、2本の触手がねじって合わさったものが突っ込まれていた。
ボコボコしたねじりが激しく粘膜を刺激し、いっそう深く熱い愉悦を得ることとなり、武緒は
泣き叫んでよがった。

「すっ、すごいいっ……あ、ああゴツゴツしたのが奥まで来てるっ……ああ、そんな子宮が
壊れるっ……あ、ああ、いい、いく、いきそうよっ……」

タコの足がねちょねちょする音や、武緒の蜜が零れ垂れる音を、嬌声が圧倒する。
今まで一度も出したことのないような喘ぎ声を出し、よがり続けた。
武緒の腰が積極的にうねっていく。
タコは、今では拘束していた触手も使って、全部の足が穴という穴を責め、腋や足の裏などを
責めているため、武緒は手足が自由になっている。
しかし、のしかかる気持ちの悪い化け物をはね除けようともしない。
それどころか、長い綺麗な脚をタコにからみつけて、さらに深い挿入をねだってすらいた。

ねじりの入った足でこじ開けられ、いびつになったアナルから腸液が垂れる。
そこをさらに奥まで入れられ、武緒は身体全部を犯されている気になっていた。
お尻に、前に入れられた四本の触手がぷるるっと小さく震えてきた。
肉悦に気を失いそうになりながらも、武緒は気づく。

「あ、で、出るの……出るのね……ああ、膣内は……んんっ、いいっ……な、中でもいいっ……
あ、熱いの、いっぱいっ……」

武緒が呻き、腰をよじって括約筋を引き締めると、それを振り切るように激しく触手が前後運動
をした。
徐々にではなく、一気に武緒は燃え上がらされ、頂点にまでいかされた。

「くぅあああっ、いく、いっくううっっ……!!」

全身をぶるるぅっと瘧のように震わせ、背中を思い切り反り返らせて、武緒がいかされた。
途端に、その締め付けでタコの足たちも一斉に射精した。

どぶっ。
どびゅるるっ。
どぽっ。
びゅる、びゅるるっ。

「くひぃぃっ……で、出てる、すごいっ……い、いくっ……」

腸と胎内に放射された熱い汁の感触に、武緒はガクガクと仰け反ってオルガスムスに達する。
子宮の中で直接出されたのは初めてだった。
子壷が灼けるような感覚に、武緒は身体を突っ張らせた。
びくびくと痙攣しながら、びゅるびゅると精液を吐き出す触手を、武緒は膣と肛門でぎゅうっ
と締めつける。
足の指も内側にかがまって、激しい絶頂を物語っていた。
武緒の腰が無意識に前後運動している。
中に収まった触手から、さらなる精液を絞り出そうとしていた。
管に残った残滓も武緒に放たれた。

こってりと濃いのが、膣と直腸の内壁に引っかかっていた。
粘りが強く、襞に絡みついているのがわかる。
そして子宮の中にもたっぷりと射精されている。
溢れかえった白濁液が逆流して、穴と肉棒の隙間から滲んでいた。

武緒のしなやかな裸身のすべてが、触手肉棒による摩擦と圧迫にさらされている。
あれだけ射精したのに、タコは一向に満足していないのか、武緒の中を貫いたまま、また動き
始めた。
文字通りの獣欲であった。
いかされたばかりの敏感な部分に加えられた再度の攻勢に、武緒は呻いて身体を震わせた。

「あ、ああ、また……も、もういったのに……ああああ……」

美女のむせび泣きを無視し、またしても武緒の身体を芯から揺さぶっていく。
乳房、尻たぶ、性器、肛門。
そして手足の指の間や腋、膝の裏、ふくらはぎ、腿、耳たぶ、耳孔、脇腹、鎖骨、浮いたあばら、
二の腕の裏、口の中。
とにかく、ありとあらゆる箇所が、女の性感を刺激するところすべてが、タコによって蹂躙され
ていた。

自分の愛液や汗、よだれに加え、タコ足から出るねばり汁までが合わさり、全身ローションに
近い状態だ。
そこを器用に蠢く触手に嬲られまくる。
武緒は発狂しそうになる。
膨大し続け、留まるところを知らない官能。
甘美などという生やさしいものではない、恐ろしくなるほどの快感。
膣だけでなく、アナルも口も完全に性器となっていた。
妖しい魔の悦楽に酔い痴れ、狂ったような嬌声が喉の奥から噴き出される。

「いいっ……き、気持ちいい、ああっ……も、もっと奥までっ、ひぃぃ……んぐううう、ふ、
深いっ……あ、あうう、太くてもう……お尻もオマンコも裂けそうっ……あああああ、ま、
またいく……い、いくうううっ……」

口にも膣にも肛門にも溢れかえるほどに射精され、上から注ぎ込まれた精液と下から注入された
精液が、身体の真ん中で合わさるかと思うほどだった。
また、武緒も蜜も無尽蔵なほどに分泌され、タコの粘液と合わさって、彼女の肢体をテラテラと
妖しく輝かせていた。
タコの頭が震えると同時に、武緒が全身を突っ張らせた。

「いっくううううっっ……あ、あう、出てる、いっぱい……い、いくっ……」

美しい婦警と異物のタコとのおぞましいセックスは、いつ終わるとも知れず続いていた。



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