「……何を考えている」
グリシーヌはそう言うと、ベッドに腰掛けているかつての召使いを睨んだ。
過去、忠実だったこの黒人が、今は己の性欲を満たすためにグリシーヌの身体を貪り尽くすけだものに変化している。
が、グリシーヌは心底この男を憎んだり、恨んだりすることは出来なかった。
有能であり忠実で、主人であるグリシーヌに尽くしてくれた過去のこともあるし、こうなってしまった今も、グリシーヌに対しての愛情は感じられたからだ。
浣腸責めだけは本当にイヤなのだとわかれば、アーメドは無理強いしなかった。
いき疲れて失神してしまえば、そこを無理に起こしてなおも犯すようなこともなかった。
時々、グリシーヌが犯されるのを見物に来るフランソワを追い返したこともある。
グリシーヌが嫌がったからだ。
要するに、セックス以外の時は今までは大差なく、グリシーヌに尽くしていたのだ。
最初から嫌悪すべき存在だったフランソワとは違ったのである。
また今日も、日課のように犯されると思っていたグリシーヌは、後ろ手に縛られて床に敷かれた絨毯の上に座らされていた（この絨毯も、グリシーヌの要望により用意させたものだった）。
いつもは、起きるなりいきなりセックスさせられ、アーメドが一度射精を済ませてから朝食となるのだが、今日はまだ何もされておらず、朝食も届けられなかった。
令嬢が白い顔に訝しげな色を浮かべていると、前触れもなくドアが開いた。
入ってきたのはフランソワと、もうひとりの黒人だった。
最初にグリシーヌをここに導いたオマルとかいう男だ。
そして、そいつが肩に担いで連れてきたもうひとりの男を見て、グリシーヌは驚いたように叫んだ。
「……一郎！」
「っ……！」
グリシーヌの声を聞き、大神もその存在に気づいたが、彼女の姿を見るなり絶句した。
グリシーヌは、その美しい裸身を惜しげもなく晒していたのだ。
愛する大神にだけ許されたはずのグリシーヌの肌は今、複数の男たちの目を愉しませている。
白い肌が映えるように、黒いレースのガーターベルトを細い腰に巻かれている。
美しい脚には黒の網タイツを履かされ、それをガーターで吊っていた。
足は真紅のハイヒールで、首に大きな真珠のネックレスを絡ませている。
大神は唾を飲み込んで凝視し、「まるで娼婦のようだ」と思った。
濃厚なほどの色香を漂わせたその格好は、ある意味で全裸よりもセクシーで挑発的である。
大神の視線を感じたグリシーヌは、恥じるように顔を背けて叫んだ。
「み、見るな……！ 一郎、見ないでくれ……」
「くく、見るなと言っても男なら見てしまうのは無理ないな。よし、オマル。その男を降ろせ」
大神も雁字搦めに縛られている。
腕ごと胴体をロープで幾重にも巻かれ、両脚も膝と足首をグルグル巻きにされていた。
大神を粗末な椅子に座らされる途端に暴れ出したが、すぐにオマルが押さえ込み、椅子の脚と背に大神の身体を縛り付けてしまった。
こうなってしまうと、もうほとんど動けない。
口にも猿ぐつわがされており、さっきから何か叫ぼうとしているらしいが、まったく言葉になっておらず、ぐぐもった呻き声しか出てこない。
フランソワは、惨めに縛り上げられた恋人同士を交互に眺めると、嫌みな口調で言った。
「おい、日本人。おまえはあの女……グリシーヌ嬢の何だ？」
「……」
大神は何事か言っているようだが、言葉になっていない。
その様子を鼻先で嗤いながら、若い貴族はグリシーヌにも同じことを尋ねた。
「……グリシーヌ嬢。あの男はあなたの……」
「こ、恋人だ……！ 婚約するのだ！」
意外にもグリシーヌがはっきりとそう言ったので、フランソワは少々驚いたようだった。
大神は何とも言えない表情を浮かべているし、オマルは呆れたように肩をすくめている。
そしてアーメドは複雑な表情をしていたものの、次第に大神を睨み、グリシーヌをも射すくめている。
フランソワが嘲笑しながら言った。
「恋人、ね。あなたのような高貴なお方が、こんな東洋人の男に惚れるとは、世の中わからんものですな」
「きさまにわかるはずもない！ きさまはフランス貴族の恥さらしだ！」
「ふふん、そんな格好でも口だけは達者ですな。その最愛の恋人に、そんな格好を晒しておいて恥ずかしくないのかな？」
「言うな！ だったら、ほどけ！ 一郎の拘束もすぐに解け！ 私たちを解放しろ！」
「勝手なことを言っては困りますな。あなたは、その男のとの爛れた関係にケジメをつけて、そいつを国外に追っ払ってもらわねばならぬ」
「ふざけるな！ 私がなぜそんなことを……」
「すると思いますがね。アーメド！」
「……」
呼ばれた黒人は返事もなく貴族を見る。
フランソワは冷酷な口調で黒人に命じた。
「……やれ。いつものようにな」
「や、やれって……」
グリシーヌは青ざめた。
「いつものようにやれ」とは、グリシーヌを凌辱しろ、ということだ。
もうアーメドに犯されるのは馴れてしまったものの、それを大神の前でやらねばならないのだ。
グリシーヌは白い顔を激しく振りたくった。
「や、やめろ……！ 一郎の前でだけは……」
「構わぬ、やれ」
「アーメド、やめて……！ どんなことでもするから、それだけはやめて！」
「今さら何を言うんだ、お嬢さん。俺とあんたは……」
「言うな！ それは言うな！」
「やるぞ」
「だめっ……！」
悲痛なグリシーヌの叫びを聞き、フランソワは召使いだった黒人を止めた。
「ちょっと待て」
「旦那、ここは俺に……」
「わかっている。おい、グリシーヌ嬢」
「……」
「どうしても、あの男の前で抱かれたくはないのか？」
「あ、当たり前だ！」
グリシーヌは震える唇を噛んだ。
その事態だけは何としても避けねばならない。
自分のことはともかく、見物させられる大神の衝撃と屈辱感は大きいだろう。
フランソワは思わせぶりに言う。
「そうは言うが、召使いだったアーメドはそれじゃ済まんと思うぞ」
「ア、アーメド……」
グリシーヌが訴えるように黒人を見つめると、アーメドは少しだけ心を動かされたような顔をしたが、すぐに顔を振ってそれを追い払った。
フランソワはグリシーヌの高貴な美貌を覗き込みながら提案した。
「アーメドはこのままでは収まらん。あなたがすっきりさせてやらんとな」
「だめだ！ 私はここで抱かれるわけには……」
「なら、手でしてやったらどうだ？」
「て、手で、だと……？」
意味を理解したグリシーヌの頬がサッと紅潮する。
男根を手で愛撫するという羞恥と、それを命じられ断れないことへの屈辱感が少女の心を蝕んだ。
「それもいやだというなら……」
「待て、わかった……」
選択の余地はなかった。
大神の前で犯されるわけにはいかない。
ただのレイプであればともかく、今のグリシーヌはアーメドのセックスに反応しないでいられる自信がなかったのだ。
とにかく射精させて、アーメドの性欲を少しでも殺ぐほかはない。
ただ、アーメドは一度や二度の射精で終わるような男ではない。恥を忍んで手淫を行なっても、またすぐに勃起してグリシーヌを欲するのではないかという一抹の不安はある。
だが他に手段はなかった。
「く……」
グリシーヌは目をつむって顔を背けた。
アーメドが目の前で仁王立ちとなり、腰を突き出してきたからだ。
言うまでもなく彼も全裸であり、股間には散々グリシーヌを泣かせてきた男性器が隆々とそそり立っていた。
黒人が何を求めているか理解したグリシーヌは、逃げようと膝で這いずったが、すぐに頭を掴まれてしまった。
見ている大神の方も、恋人が何をされようとしているのかわかったらしく、狂ったように椅子をガタガタさせて暴れた。
縛られているし、肩をオマルに押さえ込まれてしまって、それ以上は動けなかった。
召使いだった黒人は、彼らしからぬ冷酷な口調で命令した。
「お嬢さん、わかってるだろ？」
「……一郎、許してくれ……。な、なるべく私を見ないで……」
大神は悔しそうに呻き、猿ぐつわで咥えさせられているボロ切れを強く噛みしめた。
この状況、そして黒人の言葉からして、グリシーヌはもう何度となく犯され、恥辱的な行為をさせられていたに違いなかった。
なのに、目の前にいる彼女を助けられず、動くことすら出来ない自分が情けなかった。
その大神の前で、黒人とそれをけしかけている貴族は残虐なショウを見せつけようとしている。
「っ……」
アーメドの大きな手に掴まれ、グリシーヌの顔が強引に前を向かされる。
そこには、大きくごつい感じのする醜悪な肉塊が圧倒的な存在感を誇っていた。
もう充分な大きさだというのに、グリシーヌの身体を見ているだけで、またむくむくと怒張していくのだった。
フランソワがグリシーヌの後ろに回り、縛られていたロープを解いた。
当然のように乳房へ悪戯したのだが、グリシーヌは厳しい顔でそれを払い除けた。
しかし抵抗はそこまでで、しばらく項垂れた後、おずおずとアーメドのものに手を伸ばしていった。
「っ……」
熱い。
そして硬かった。
グリシーヌの柔らかい手のひらが触れると、また硬度と太さを増した感じがする。
グリシーヌはアーメドに言われるままに、そのペニスを愛撫していく。
恋人の前で他の男の亀頭を擦り、サオをしごき、男根に尽くす自分を思うと、グリシーヌは本当に泣きたくなった。
亀頭の先から透明な粘液が零れだし、陰茎もピクピクと反応しているものの、射精するまでにはまだ及ばない。
だがアーメドが感じているのは確かなようで、何度か顔を顰め、腰を踏ん張るようにして耐えているのがわかる。
しかし、愛撫しているグリシーヌはそれに気づく余裕もなく、早くこの時間が終わってくれることのみ考えていた。
アーメドは何とか手淫に耐えてから、思わず出してしまいそうな気持ちを隠しながら言った。
「……それじゃだめだ、お嬢さん。いくらやっても終わらない」
「……」
「諦めて俺に抱かれ……」
「だ、だめだ！」
「なら、すっきりさせてくれ。じゃないと……」
「で、でも……」
グリシーヌは、強気な顔を涙ぐませている。
どうしていいかわからないのだ。
こんなこと、したこともなかった。
大神との行為は至ってノーマルなものだったし、フランソワやアーメドに犯された時も、相手のペニスを愛撫するようなことはなかった。
困惑する美少女に、たくましい黒人が告げる。
「手でだめなら口だ」
「く、口って……」
グリシーヌの顔色が白くなる。
やったことはないが知識はあった。
女が男性器を口に入れて愛撫し、射精させるというテクニックらしい。
娼婦は普通にやっているらしいし、貴族の娘たちも同じだ。
だが、幾分潔癖症気味なところもあるグリシーヌは、大神相手でもしたことはなかった。
彼から求められれば別だが、自分からそうしたいとは思わなかった。
大神の方も欲望はあったものの、グリシーヌの気品ある美貌を見ているとその気になれず、あまりダーティな行為は求めはしなかった。
「さあ」
「……」
アーメドの強制を拒否しきれず、グリシーヌは仕方なく、またそれを手に取った。
白い手に染みてくるほどに黒い巨根は、一回り大きいエラの部分から上だけが赤黒かった。
さっきよりもさらに硬くなっている気がする。
このペニスの威力は、媚肉でも肛門でもイヤと言うほど思い知らされている。
いつまでも咥えないグリシーヌに痺れを切らしたのか、黒人はふわふわした頭髪を掴むと、肉棒の先を朱唇に押しつけた。
グリシーヌは、今にも破裂しそうなほどにビキビキになったものに唇をこじ開けられ、強引に押し込まれていった。
膣に入れられた時にも痛感したが、太かった。
唇が裂け、顎が外れるかと思うほどだ。
「ぐっ！ んん……ぐううっ……！」
乱暴に押し込まれたものは、いきなり喉奥にまで届かされ、グリシーヌは思わず強い吐き気に襲われた。
咳き込もうにも喉を塞がれ、鼻腔をふくらませて息を吐くより手段がない。
アーメドは自分で腰を使いながらグリシーヌの咥内を抉りつつ、あれこれ指示を出していく。
「お嬢さん、舌を使うんだ。わかるだろ？ ベロで俺のものを舐めるんだ。奥まで突かれて苦しいか？ だったら自分から吸うんだ。ほっぺが凹むくらい強くな。ほら、手を使って顔を動かして出し入れしてくれ」
「んぐっ……んむ……んぷっ……ぐううっ……んぐ！」
グリシーヌは悔しそうに使用人だった黒人を見上げ、それでも彼の言葉に従って顔を前後に動かし、手でしごき、必死になって舌を絡めていった。
そんなものを見させられている大神はたまったものではなく、猿ぐつわされたまま大きく呻き、椅子を揺らして暴れた。
その肩は、にやにやしてグリシーヌとアーメドの絡みを見物しているオマルに押さえ込まれている。
せめて顔を背けようとしても、フランソワが顔を掴んでグリシーヌの方へ向けさせた。
目を閉じても、グリシーヌの苦悶する声や呻き声は耳に入ってくる。
大神は、何も出来ず、ただ見守るだけの自分が情けなくなってきた。
グリシーヌの方は、何とかアーメドをすっきりさせようと必死であり、大神の憔悴にも気づかないようだった。
「んぐ！」
まだ焦れったいのか、アーメドが時々、喉奥深くまで突いてくる。
そのたびに噎せ返り、吐き気がするのだが、少しずつそれにも馴れてきた。
ムッとするような強い男臭と酸性の味、咥内いっぱいを占領し、激しく突き込まれるたくましい男性器の凄さに、頭の芯が痺れてきた。
口が息が出来ず、形の良い鼻腔を膨らませて苦しげに呼吸している。
綺麗な白い額にはうっすらと脂汗が浮き、柔らかく腰のない金髪は黒い手に掴まれてグシャグシャにされていた。
そのうちやり方が解り始めてくる。
男が深く突いてきたら顔を引いて喉を守り、腰を引いたら強く吸えばいいらしい。
合間合間で舌を使い、大きく膨れた亀頭やカリの辺りを舐めてやると、黒人は呻いて腰を震わせた。
あのグリシーヌお嬢さんが、自分のペニスを口に咥えて愛撫している。
しかも、目元をほんのりと赤く染め、陶酔したような美貌を股間に埋め、必死になっている。
喉を突き通すかのように激しく腰を打ち込んでいるのに、グリシーヌの表情は官能の兆しを見せていたのだ。
その事実だけでもアーメドは興奮の極にあるのだが、そこに物理的な愛撫まで加わって、もう腰の奥が熱くなり、足の裏がピリピリと痺れてきた。
「ううっ……お、お嬢さん、出るぞ」
「っ……！？」
「出すからな、全部飲んでくれっ」
「んんっ……！」
さすがにグリシーヌも驚き「とんでもない」とでも言うように、ペニスを咥えたまま顔を振った。
フェラチオしているだけでも屈辱的なのに、あまつさえ咥内に射精される。
それも恋人の目の前なのだ。
「やめて」と言わんばかりに、グリシーヌは黒人の腰を両手で押し離そうとするものの、アーメドの膂力に敵うはずもない。
舌先で亀頭を押し返そうとしたが、その刺激が引き金となり、肉棒に鋭い快感を与えてしまう。
アーメドは呻き、大きく吠えながらグリシーヌの頭を掴み、腰に押しつけた。
「んんっ！？ ……んぐうっ！」
その瞬間、グリシーヌは大きく目を見開いた。
喉の奥に勢いよく叩きつけられる濃い粘液に身体が震える。
拒絶も何もなく、精液が喉へ直接浴びせられた。
「んぐっ……ぐううっ……ん、んぐ……ぐっ……んっ、んく……ごくっ……」
グリシーヌは目を白黒させたものの黒人の射精力は凄まじく、否応なくその精液を飲まされていく。
白い喉が何度も上下し、懸命に嚥下しているのが見て取れる。
その匂いと気持ち悪さ、苦しさで咽せてしまい、吐きそうになるものの、黒く大きな手が頭を押さえて離さない。
「んっ……んく……んくっ……ごく……ぷあっ！」
頭を押さえ、細い金髪が絡む黒い指を振りほどいて、グリシーヌは何とかそこから逃げた。
床に横座りとなり、口を押さえて激しく咳き込む。
口元を押さえる白く細い指の隙間から、ドロッとした精液が溢れ、滴り落ちた。
その凄惨なほどに強烈な色香に、大神を見張っているオマルや、見物しているフランソワまで興奮し、凝視するようにグリシーヌを見ている。
それまで暴れていた大神も思わず動きを止め、身を固くしていた。
それは怒りのためというよりも、やはり性的に興奮してしまったかららしい。
ズボンの前が窮屈そうに膨らんでいたのである。
「あっ……！」
アーメドは、大神を見ながらグリシーヌの腕を掴み、そのままベッドで引き上げた。
まだ唇から精液を垂らしたまま、それでも気丈にグリシーヌは叫んだ。
「何をする……！」
「何って、決まってる。これからが本番だ」
「な、なに……！？」
グリシーヌは慌てたように身を縮め、後じさった。
「ま、待て……！ アーメド、私をここで……」
「そうだ、お嬢さん。あんたは、あんたの恋人の前で俺とセックスするんだ」
「バカなことを……！ おまえ、さっき、口ですれば許すと……」
「そんなことは言ってない。俺をすっきりさせれば、と言ったんだ。まだ俺は全然だ」
「そんな……」
「俺は一度出したくらいじゃ終わらない。お嬢さんのその身体がいちばんよく知ってるだろう」
大神は息を飲んだ。
やはりグリシーヌはこの黒人に犯されていたのだ。
さっきまでの話でも、それを匂わせるようなことを聞かされたが、今の黒人とグリシーヌの会話でそれが事実だと知らされてしまった。
大神は猿ぐつわされた布きれをギリッと噛みしめた。
計り知れない屈辱と悔しさを覚えたものの、それ以上に別の反応が出てしまう。
ペニスはまだ勃起したまま……というより、さらに硬く膨らんでいた。
あのグリシーヌの白い肌が、もう何度も黒人によって穢されたのだ。
大きなペニスで貫かれ、苦鳴を上げ……いや、もしかすると快感を覚えて喘いでいたのかも知れない。
それを想像すると、悔しさ以上に異様な官能を覚えてしまう。
大神の身体は動かず、ただじっとグリシーヌと黒人を見つめていた。
脅えたグリシーヌは、そんな恋人の状態に気づく様子もなかった。
「あ、アーメド、よせ……やめて！」
黒人がのしのしと近づき、ベッドで膝立ちとなる。
やや拡げた股間には、密生する陰毛からにょっきりとたくましい男根がそそり立っていた。
グリシーヌは驚いたように目を剥き、喉を鳴らす。
（そんな……。い、今、出したばかりなのに、どうしてあんなに……。す、すごい……あ、ま、またぐぐって大きく……）
アーメドのペニスは、グリシーヌを見ているだけで勃起していく。
さらに手で軽くしごくと、ぐぐっと反り返り、いかにも硬そうにぶらぶらと揺れ動いた。
フランソワも感心したように言った。
「さすがに黒人のものはすごいもんだな。グリシーヌ嬢、あなた本当にあんなでかいものを毎日突っ込まれていたのですかな？」
若い貴族の嘲るようなからかいの言葉も耳に入らず、グリシーヌは悲鳴を上げて逃げようとしたが、すぐに黒く太い腕に掴まれてしまう。
「やめて……！」
泣きそうな声でそう言ったものの、アーメドは華奢な白い女体を難なく押し倒した。
グリシーヌは慌てて両脚を閉じようとしたものの、黒人は器用に膝を使って強引に股間を開かせてしまう。
筋肉の塊ような腿が股を割ってしまうと、もう華奢な女の脚ではどうにもならなかった。
「ひっ……！」
グリシーヌらしからぬ悲鳴が上がった。
見るも恐ろしいほどの逸物が割れ目をこじ開けてきたのだ。
先が濡れた膣口に触れると、今さらながら暴れ出す。
「やめて、アーメドっ……！」
「いやだ」
「お、お願いだ……あっ……」
「だったらお嬢さん、俺のものになると言ってくれ」
「な……」
グリシーヌの動きがぴたりと止まった。
信じられないという風に、大きく目を開いて黒人を見つめている。
この状況──大神が目の前にいるのに、そんなことが言えるはずもない。
だが、言わなければアーメドは間違いなくこの場で犯すだろう。
しかし、恥辱を忍び、大神に詫びながらもそれを口にしたとしても、結局、凌辱されるのではないか。
グリシーヌが口ごもっていると、アーメドは腰を押しつけてくる。
亀頭の尖った先端が膣口にめり込み始める。
グリシーヌは引き攣ったような声を上げる。
「わ、わかった……言う！」
そう言うと黒人の腰が止まった。
グリシーヌは唇を震わせながら、堅く閉じた目をうっすらと開ける。
大神の肩が、憤怒のせいかぶるぶると震えていた。
それを面白そうにオマルとフランソワが眺めている。
躊躇しているヒマはなく、グリシーヌは死ぬ気で屈辱の言葉を吐いた。
「わ、私は……」
「……」
「私は……ア、アーメドの……ものになる……ああ……」
「どんなことでもされるんだな、お嬢さん？」
「さ、される……ああ、何をしてもいいから……お願い、一郎の前でだけは……」
グリシーヌが辛そうに言葉を絞り出すと、大神はまた狂ったように暴れ始めた。
くぐもった声は恐らく「やめろ！」とでも言っているのだろう。
それを見たグリシーヌの目からぽろぽろと涙が零れる。
「許してくれ、一郎……こう言うしかないんだ……あっ！」
グリシーヌが慌てる。
恥辱のセリフを言ったのに、アーメドは肉の凶器でグリシーヌのそこをゆっくりと貫いてきたのだった。
濡れた媚肉は黒く太いペニスで押し広げられ、ぬめぬめとアーメドを飲み込んでいく。
「あっ、あっ！ アーメド、約束が違うっ……くっ、いや！ 入ってきちゃうっ……」
「んんっ……いつもより締まるぜ、お嬢さん。あの男に見られてるからか？」
「や、やめ……きつ……」
長大な肉棒がグリシーヌを犯していき、膣の底まで押し込まれ子宮口にぶち当たるとそこで停止した。
「んはあっ……！！」
もう何度も犯されているのに、このきつさと圧迫感は一向に緩和されない。
膣口上にある尿道口が隠れてしまうほどの肉棒を埋め込まれ、割れ目はいっぱいにまで拡げられている。
ペニスは全部入ったわけではないが、アーメドは満足そうに聞いた。
「お嬢さん、奥まで串刺しにされた気分はどうだ？」
「あ、あうう……太いっ……奥にまで来てる……ああ……」
「俺もいつもよりきつく感じるよ、お嬢さん。じゃあ動くぜ」
「や、やだ、やめて……んあっ！」
黒人の黒い手が少女の白い尻たぶを掴み、ゆっくりと腰を動かし出す。
奥まで押し込み、子宮口を持ち上げてグリシーヌを喘がせ、また肉棒を中程まで引き抜く。
そしてまた子宮口まで届かせていく。
「んああ……いっ……あう……お、大きい……こんな……」
グリシーヌの細い指が折れそうなほど力を込めて黒人の腕を掴んでいるが、まるで抵抗になっていない。
グリシーヌの美貌が苦悶し、アーメドの突き上げに軽い悲鳴を上げつつ、身悶えていた。
「ふふ、あんなに嫌がっていたのにオマンコはびしょ濡れですな、グリシーヌ嬢。おお、あんなでかいものがよく入っているものだ。良い眺めですぞ」
「やあっ……はああっ……いっ……」
「喘ぎ出しましたな。ほれ、愛しい日本人が見ていますぞ」
「いっ、いやっ、一郎、見るな！ 見ないで、お願い……ああ……」
大神はもう暴れもせず、身動きもしないで凄惨なセックスを見つめていた。
白人の美少女が筋骨たくましい黒人に挑みかかられ、凌辱されている。
それだけでも、得も知れぬ高揚感がわき上がってきているのに、その女は最愛の恋人なのだ。
自分の前で無惨に犯されるグリシーヌを見ているうちに、異様なほどの興奮が止まらなくなってきた。
息を飲み、目を凝らしてグリシーヌの痴態を観察していた。
今にもズボンのファスナーが飛んでしまいそうなほどに男性器が勃起している。
今の大神には、それが屈辱だと思う余裕すらなく、ひたすらグリシーヌとアーメドの絡みを見つめていた。
白黒ショウを見せられて、興奮の極に達していたのは大神だけではない。
フランソワも、大神をいたぶることすら忘れ、生唾を飲んでその光景を見つめていた。
フランソワのもうひとつの資金源は、秘密の売春組織だった。
もしフランソワの求愛を拒否すれば、グリシーヌも貴族出身の高級娼婦に仕立て上げるつもりだったが、気が変わった。
グリシーヌは黒人相手専門のセックスショウに出させてはどうだろう。
シアターで女優の真似事もしていたようだし、今度は華やかな舞台ではなく高級だが淫靡なショウに出演する女優にしてやるのも面白い。
一緒に見ていたオマルは、もっと直情的に興奮してしまっていた。
我慢できないらしい。
「お、おい、アーメド！ 俺も入れろよ！」
「だめだ、お嬢さんは俺のものだ」
「殺生なこと言うなよ、兄弟。俺とおまえの仲じゃねえか」
「しかしな……」
「ならよ、後ろならいいだろう？ 前はおまえ専用、それでいいだろうよ」
「……」
アーメドはグリシーヌを突き上げ、悲鳴と喘ぎを上げさせながら少し考えたが、すぐに肯定した。
「……いいだろう。どうせなら一緒にやるか、兄弟」
「そうこなくちゃよ。ところでこのお嬢さん、尻は……」
「使える。俺のものも飲み込んだしな」
「けっ、もうお手つきかよ、ま、いい」
ふたりの間で恐ろしい相談がなされていたのも知らず、グリシーヌは次第にアーメドのペニスに圧倒され、膣内をかき回され、身体を火照らせていった。
もう何度も経験させられた、あの言いようもない官能、我慢できっこない快感に責め苛まれている。
「あう！」
アーメドはグリシーヌの尻を掴んだまま、ごろりと反転して彼女の下に入り込んだ。
もちろん挿入されたままだったから、身体を転がされると硬い肉棒が膣内のあちこちに当たり、グリシーヌは鋭い悲鳴を放った。
グリシーヌは、乳房を黒人の堅い筋肉で潰されながら俯せにされている。
アーメドは下から手を回し、白い尻たぶを掴んでぐいっと大きく割り開いた。
股間にはもう太いものが埋め込まれ、いかにも窮屈そうだ。
すぐ上にあるアナルも、まるで何かを求めるかのようにひくついていた。
しかし、黒人の男性器を受け入れるとはとても思えぬ小さな穴だ。
そこにオマルの大きなものがあてがわれる。
熱くて硬いものを肛門に感じ取り、グリシーヌは慌てて振り返った。
そこには相好を崩したアーメドの友人が、手にしたペニスでアヌスを貫こうとしてた。
「やっ……、ま、待って！ だめっ、そんな……ま、まだアーメドのが……」
「マンコに入ってるんだろ？ だから俺はあんたの尻穴をいただく」
「そんな……いやあっ！！」
最初フランソワにそこを犯され、アーメドにも数回アナルセックスされたものの、膣を犯されるよりずっと激しい羞恥と屈辱があった。
何度が犯されるうちに痛みは和らぎ、お尻の奥が熱く、もぞもぞするような得体の知れぬ感覚を覚えるようになっていった。
そして最近では、そこでもいかされてしまうようになっていたのだった。
それだけに恐ろしかった。
ふたり同時にあんな大きなもので犯されたらどうなってしまうのか。
膣だけ、アヌスだけでも気をやってしまうほどだったのに、両方いっぺんにされたら……そう思うと脅えが止まらない。
しかも、そんな恥辱的なセックスを大神の前で演じなければならないのだ。
愛する男の前でアヌスを犯される恐怖と、その淫らな行為に反応してしまうかも知れない自分に身体の震えが止まらない。
「やめて、お願いっ！ こ、ここではいや……い、痛いっ！」
グリシーヌの哀願を嘲笑うかのように、肛門へオマルのペニスが無情に突き立てられていく。
逃げようと蠢く尻を下からアーメドが押さえ込み、ほぼ真上からオマルの長いものが白い肉塊に刺さっていった。
亀頭が潜り込んでしまうと、そのまま一気に貫かれ、根元まで埋め込まれてしまう。
「んぐうっっ……！」
いきなり奥まで貫かれ、グリシーヌは仰け反って呻いた。
その衝撃からか、前も後ろも激しく締めつけてくる。
グリシーヌは白い肢体を仰け反らせたまま、背中を痙攣させた。
年齢相応に豊かな臀部に、二本の長大な怒張が埋め込まれていた。
ふたつの小さな穴は分不相応なものを咥えこまされ、苦しげに喘いでいる。
前後のペニスはどっちもはち切れそうなほどに硬そうで、太い静脈を醜く浮き立たせ、グリシーヌの対する欲望を露わにしていた。
前後の穴はくっつきそうなほどに拡げられ、奥まで入り込んだ男根によって犯され始める。
前後運動を始めた二本の肉棒に、グリシーヌは背を弓なりにして喘いだ。
「んあっ！ いっ！ や、だめ、動かな……んむうっ……いあっ……ああっ！」
黒い二本のペニスは呼吸を合わせるように、前後の穴を何度も何度も抜き差しし、内部を蹂躙した。
前を責めるアーメドも後ろを犯すオマルも、グリシーヌの粘膜越しに互いのペニスとその動きを感じ取っていた。
それがまた黒人たちの興奮を呼び起こし、一層に激しく責め立てていく。
膣内と直腸内を激しく突き回され、かき回され、グリシーヌのアヌスも膣もたっぷりと粘液を滴らせていた。
「だいぶ中が熱くなってきたな、お嬢さん。感じてるんだろ？」
「そんな……私は……」
「ウソ言うな。男の前で俺とオマルに犯されて感じてるんだ」
「ち、違う……私は……ああっ！」
逆らうなとばかりに強く突き込まれ、グリシーヌは大きく喘いだ。
肉棒を突き刺された二穴からはにちゃっ、ねちゃっと粘った水音が響き、女の反応ぶりを表現している。
入り口付近は強く締めつけているのに、内部は意外と広く、太いペニスも柔軟に受け止めていた。
太いだけでなく長い。
そんなものが二本のお腹の中に入っていると思うと、グリシーヌはくらくらしてくる。
きつく、息苦しい。
呼吸も浅く短い間隔でしか出来なかった。
性器や肛門だけでなく、内臓までもが黒人たちに制圧されたと思った。
双方が腰を送り、深くまで抉ってくると、グリシーヌは悲鳴を上げて仰け反ってアーメドにしがみつく。
「あうっ、そんな……ふ、深いっ……あ、あ、前も、あう、後ろも深い……あ、そんな奥までだめえっ……！」
アーメドのペニスもオマルペニスも、べっとりと粘液を纏いつつ、ひっきりなしにグリシーヌの穴を抉る。
「あくっ、奥っ……お、奥まで来てる……ああ、そんな無理矢理っ……お、お尻の方も奥にぃっ……」
アーメドの肉棒が突き上げて奥を小突き、引き戻される時にはカリで膣道をいやというほどに削っていく。
オマルのペニスも尻の奥まで入ってきて腸壁にぶつかり、グリシーヌから悲鳴を絞り取っていた。
白く華奢そうな女体が、たくましい黒人に挟まれて揉みくちゃにされ、犯され抜く光景は凄まじく、見る者を圧倒していた。
今はもうフランソワも大神も、言葉もなく目の前の激しいセックスショウに没頭していた。
「あっ……ああっ」
子宮口を突かれ、腸管を抉られ、グリシーヌの脳髄が痺れていく。
脚と腰の震えが止まらず、黒いヒールを履いた足首が何度も屈脚した。
絶頂寸前らしい。
すでに何度もグリシーヌと肌を重ねているアーメドがいち早く気づき、オマルに笑いかけた。
「お嬢さんがいきそうになってる。オマル、おまえがいかせてやれ」
「ようし」
「奥まで突っ込んで、先っちょで腹の裏を擦るんだ。そうだ、少し身体を起こして、お嬢さんの腹にまで届かせる感じでな」
「わかった」
オマルもにんまり笑うと、ぷりぷり動く柔らかい尻たぶから腰を引き離し、言われた通りほとんど垂直に突き降ろしていく。
硬くて太いものでお尻の穴からお腹まで突き通される感じがして、グリシーヌは脅えたように呻いた。
しかし、それも次に訪れた感覚で一気に吹き飛ばされる。
アヌスを貫いたオマルは、腸管越しに子宮にまでペニスを届かせ、それを突き上げたのだ。
前から子宮口を押し上げられ、後ろから子宮自体がひしゃげるほどにこねくられたグリシーヌは、たまらず絶頂した。
「ああっ！ ひっ、ひぃっ！ だめ、そんな……いっ、いやっ……うあああっっ！！」
グリシーヌの肢体がアーメドの上で何度も激しく跳ねた。
膣もアヌスもきつくペニスを締め上げている。
アーメドは、跳ねるグリシーヌ裸身をしっかりと抱き留め、オマルも上からのしかかって押さえ込む。
「……いったな、お嬢さん。あの男の前で俺たちに犯されて」
「い、いや……ああ……」
「しかも尻で、だ。あんたは恋人の前で尻を犯されていっちまったんだ」
「い……言うな……くっ……ああ……」
グリシーヌの身体は、まだ絶頂の余韻でひくついている。
前後の穴もまだ緩まず、断続的に二本の男根を締めつけていた。
アーメドがにやつく。
「……まだやる気満々だな、お嬢さん。いいだろう、失神するまでやってやる」
「あ、ま、まだ……ああっ！」
本格的に犯し始めた黒人たちの動きが、グリシーヌに余裕を与えない。
最初こそ悲鳴を上げていたが、一度いかされて官能を突く崩され、肉体もほぐれた今は、恍惚とした表情を浮かべている。
ふたりの黒人は息を合わせ、相手が強く打ち込む時には自分も激しく犯してグリシーヌを翻弄した。
そして責めを緩め、グリシーヌの腰がもどかしそうに蠢いてくるのを感じると、再び猛烈な攻撃に出て大きな声で喘がせるのだった。
「あっ、あっ！ ひあっ、いうっ……あ、あんっ……や、やめ、ああっ！」
徐々に興奮してきた黒人たちは、相手が突けば引き、引けば突くといったペースも乱れがちとなり、欲望の赴くままにグリシーヌを抉っていく。
ふたりいっぺんに深々と挿入され、息も詰まるような苦しさを味わわされたかと思えば、タイミングがずれて挿入され、二本のペニスが粘膜を通して激しく擦れ合い、鋭い快感と痺れが全身を突き抜けたりした。
そんな乱暴な責めも、グリシーヌの肉体は難なく受け入れ、抜き差ししやすいように膣からは愛液、直腸からは腸液を分泌して男たちを悦ばせた。
アーメドもオマルも「これでもか」と言わんばかりに、繰り返しグリシーヌの淫穴を貫いている。
そのアーメドの大きな手が金髪を絡ませながら、グリシーヌの頭を掴んだ。
「な、何を……んむっ」
女の顔を引き寄せると、アーメドはその唇を奪った。
それだけは与えまいと、フランソワにもアーメドにもキスは許さなかったグリシーヌだが、もう肉体も精神もまいりかけている。
どうにもならなかった。
「んむ、むううっ……んっ……んじゅ……ちゅぶっ……」
グリシーヌは表情を歪め、何とか顔を離そうとしたが、黒人の力にはとても敵わない。
否応なく口を吸われ、舌を絡め取られる。
分厚い唇と太い舌に翻弄され、咥内まで凌辱されていった。
舌の付け根から吸い千切られそうになるまで強く吸われ、咥内中の唾液を吸い取られ、逆に男の唾液を流し込まれる。
口を塞がれてどうにもならず、グリシーヌはアーメドの唾液を飲み下していた。
白い喉がこくっ、こくっと動き、胃の中まで黒人の体液で穢された気がした。
頭の芯が痺れ、ぼうっとしてくる。
やっとアーメドが口を離したかと思うと、今度は後ろからオマルが唇を吸ってきた。
「や、んむうっ……！」
じゅっ、じゅっと激しく音をさせ、オマルはグリシーヌの唇を貪った。
透明な唾液が口と口の間から零れ落ちていく。
オマルはグリシーヌの頭を抱え込むようにして、ガツガツと激しくその口を吸った。
グリシーヌの精神は、ここで折れてしまった。
大神の前ではしたない姿は見せられないと懸命に歯を食いしばってきたが、とうとう崩壊する時が来た。
（だ、だめ……もう……もう耐えられない……我慢できないっ……！）
「す、すご……い、いい……ああっ、いいっ！」
たまらずグリシーヌは快楽の言葉を吐くと、自分から黒人たちに合わせて腰を打ち振っていった。
アーメドが下から突き上げれば腰を落とし、上からオマルが突き込んでくれば尻を差し出している。
舌なめずりしながら見ていたフランソワは、傍らの大神の変化にようやく気づいた。
彼のペニスは勃起し、ズボンを押し上げている。
よくよく見てみると、その部分が湿っているようだ。
フランソワは嘲笑いながらそれを指差した。
「はははっ、見てみろ、グリシーヌ！ あなたの男は、黒いのに犯されるあなたを見て興奮しておるぞ」
「……い、一郎……」
「……」
屈辱的な反応を指摘され、大神はがっくりと項垂れた。
目を堅く閉じたものの、耳からはグリシーヌのよがり声、喘ぎ声が否応なく入ってくる。
それを聞いているだけで、視界を封じても、脳裏には黒人に犯されよがっているグリシーヌが容易に想像された。
フランソワが面白がってファスナーを降ろすと、パンツの前からぶるんと勢いよく勃起した男根が露出した。
びくびくと痙攣し、カウパーを出すほどにそそり立ってはいるものの、今グリシーヌの奥深くまで犯しているそれと比較すれば慎ましいものだった。
「そんな貧相なものではグリシーヌ嬢はとても満足すまい。見てみろ、おまえの恋人は黒いのに犯されてあんなによがっておるわ」
「ぐっ……」
「い、一郎、見ないで！ 惨めな私を見ないで……ああっ、そんな……激しいっ……やあっ、いいっ！」
恋人の前で女を犯しているという状況にも興奮するのか、黒いペニスは音を立てて激しく出入りを繰り返し、グリシーヌの喘ぎ声を引きだしていく。
「んあっ、いいっ……あ、奥っ……来てる、奥まで……ああっ、お尻も深いぃっ……！」
「こ、この女すげえ……アーメドが拘るわけがわかるぜ」
オマルが呻きながらそう言った。腰の動きが一層激しくなり、快感で表情が歪む。
「く、くそっ、だめだっ。おい、出そうだ」
「よし、同時に出すか」
それを聞いたグリシーヌが青ざめた。
この状態で中出しなどされたら、絶対にまた達してしまう。
膣内で大神の意外の精液を受けて激しく絶頂してしまったら、もう彼に顔向けできない。
それに、今さらではあるが妊娠の恐れもある。
「やめて、お願いっ……中は……中だけはやめて！」
「そうはいかん」
「お願い、アーメドっ！ 中はいや……あ、どこに出してもいいから……か、顔！ また顔にかけていいっ……口に出したらちゃんと飲むからあっ」
そのセリフを耳にして、また大神の胸に強い妬心と絶望感がこみ上げる。
今の言葉からして、グリシーヌはこれまでに何度もあの黒人の精液を顔に浴びせられ、挙げ句、飲まされているのだ。
悔しさがこみ上げる中、そうされるグリシーヌの姿を想像し、大神のペニスも射精したくてたまらなくなってきている。
それはアーメドたちも同じようで、あのグリシーヌから「顔に出して」という言葉を引き出し、興奮は頂点にまで到達していた。
アーメド、オマルの抜き差しが一段と激しくなる。
同時に、貫かれるグリシーヌも甲高い声を上げて喘ぎ続けた。
まず、アナルを責めていたオマルが屈した。
「うっ、うおっ、出る！ くらえ、尻に出してやる！」
「ああ、あっ……うはあっ……！」
必死に食い締めてくる括約筋に耐えきれず、オマルが射精する。
突然に熱い粘液を腸管に浴びせられ、グリシーヌは目を剥いてよがった。
「ひぃっ、出てるっ！ お尻ぃっ……お尻に、ああっ……射精されてる……いい……ううんっ……！」
オマルは唸りながらグリシーヌの白い尻を潰し、腰を押しつけて射精していた。
「くそっ、まだ出るぜ……と、止まらねえ……」
びゅるるっと勢いよく放たれた精液が直腸内に引っかけられ、射精の感触を確かめながらグリシーヌは達していた。
尻がひくっ、ひくっと蠢き、そのたびに肛門が引き窄められた。
その間隙を縫って射精が続き、どくどくと白濁液が少女の尻の中に注がれていく。
尻の括約筋が締まれば膣も当然絞まる。
今度はアーメドが限界に達し、尻たぶに黒い指を立てて腰を引き寄せてから一気に劣情の塊を放った。
「くおおっ……、出るっ！」
「きゃああっ……！」
その瞬間、物凄い勢いで子宮口に精液が放出された。
「いやああっ、中に出してるっ……やだ、出さないでっ……う、うむ……いく！」
子宮口にぴったりと亀頭を押しつけられ、そこで射精されたからたまらない。
尿道口から噴き出された精液は、子宮内へ直接流し込まれていった。
「ああっ……あおお……やああ、出てる……アーメドのが……し、子宮に入る……い、いい……ああ、まだ出てる……子宮いっぱいになっちゃう……いい……」
グリシーヌの長い脚が宙に浮き、思い切り屈められた脚からハイヒールが脱げ落ちた。
ふくらはぎや太腿の筋肉が浮き、痙攣している。
思い切り膣を締めつけているらしかった。
アーメドはグリシーヌの尻を抱き、自分に引き寄せるようにして密着させ、いちばん奥へと射精を続けた。
完全に屈してしまった膣は、蠢動して精液を子宮へと送り込んでいる。
ガクガクと全身をわななかせ、グリシーヌは仰け反りっぱなしとなった。
小刻みに震えている白い尻は、まだ前後に血管の浮いた黒いペニスを咥え込んでいる。
ようやく射精を終えると、まずオマルが続いてアーメドが肉棒を抜き去った。
グリシーヌの白い女体がごろりと力なくベッドに転がり、情事後のしどけない姿を晒している。
脚は脱力して開き、アヌスも膣もまだ太いものを咥えていた余韻に浸っていて口を開けたままであり、そこからゆっくりと白い粘液を逆流させていた。
グリシーヌはもう声を出す気力もなく、がっくりと突っ伏していた。
大神もすっかりおとなしくなっており、同じく項垂れている。
さっきまで勃起していた肉棒も、心持ち萎えかけている。
どうやら露出されていたそのペニスから射精していたようで、床にはどろっとした白い水たまりが出来ていた。
大神は、黒人ふたりに前後を同時に犯され、中出しされ、気をやってしまったグリシーヌを見て性的興奮を抑えきれず、醜い劣情を放出していたのだった。
凄まじいセックスショウに見とれていたフランソワは我に返り、グリシーヌの尻をぴしゃりと叩いた。
「随分と派手に気をやったものだな」
「……」
「くく、だがこの尻もマンコも、やだやれると言っておるぞ。ほれ、こんな淫らにひくつきおって」
「んっ……」
精液と愛液でどろどろになった媚肉に指を突っ込まれ、グリシーヌはぴくりと反応した。
驚いたことに、あれだけ手酷く犯されたばかりだというのに、まだ男の指に反応しているのだ。
これだけ性的に貪欲で強靱な身体であれば、日に二度ショウをやらせて、その上で売春させることも出来そうだ。
フランソワはアーメドにも声を掛ける。
「……どうだ、おまえはまだやれるか」
「いいのか？」
アーメドの返事に、フランソワは「いいとも」と言って頷いて見せた。
「オマル、今度は遠慮しろ。いいなアーメド、このお嬢さんをこいつの前でもっともっとよがらせろ。こんな男のことなど忘れるほどにな」
「わかった」
「グリシーヌ嬢、いいですかな？ 今度は日本語でなくフランス語で喘ぎなさい。その色っぽい声で母国語を聞かせてくれ」
「……」
返事も出来ず、グリシーヌは虚ろな顔をフランソワに向けていた。
アーメドが寝転び、グリシーヌに命じた。
「来い、お嬢さん」
「……」
グリシーヌは逆らいもせず小さく頷くと、おずおずと黒人の腰の上に跨っていく。
そして、消え入りそうな声で「元の」恋人に言った。
「一郎、許してくれ……、もう私のことは忘れて……」
グリシーヌは顔を伏せてそう言った。
「私はもう……もうだめなのだ……貴公は……貴公はトーキョーに帰って……トーキョーの恋人と幸せに……」
そこまで言うと、グリシーヌの感情がグッと高まり、声が詰まった。
そして、押し寄せてくる感情を押し殺すようにつぶやく。
「さよなら……」
グリシーヌの目からぽろりと大粒の涙がこぼれ落ちた。
もう、どうにも言い訳ができないほどの痴態を見せてしまった。
あれだけ派手によがり、喘いでしまっては、レイプだと言い張ることも出来なかった。
しかも、大神がそこにいるのに、黒人とのセックスに没頭させられ、心ならず何度も気をやらさられてしまったのだ。
それも、大神に抱かれている時とは比較にならぬ激しい絶頂であった。
膝を突き、アーメドの上に跨ると、さっき注がれたばかりの白い精液がアーメドの黒い肌に滴り落ちた。
一瞬の躊躇の後、貴族の美少女は召使いの黒人の上に腰を落とした。
「んんっ……はうっ！」
アーメドのペニスを柔らかい女肉が包み込み、絡みついていく。
この男によって性の歓喜を覚え込まされた少女は、今やこの巨根を飲み込むことが苦痛ではなくなっている。
「くっ……」
グリシーヌは自分から腰を上下し、媚肉に黒い肉棒を擦りつける。
上下するだけでなく、前後したり回転させたりして、その摩擦感を快楽に結びつけていた。
気高く聡明な少女は、愛する男を救うために理性をかなぐり捨て、自ら淫靡な肉欲に没頭していった。
挿入が激しくなるたびにグリシーヌの手が忙しなく動き、盛んに自分の身体をまさぐり始める。
腿を撫で、お腹を擦り、乳房を優しくいやらしく揉み上げている。
「ああ……」
いつもアーメドにされるような乱暴で激しい愛撫ではなく、やわやわとゆっくり揉み込み、感じるポイントを探るように指を立てている。
感じてくると愛撫は胸肉から乳首へと向かい、指先でその硬い蕾をこね、根元をくすぐった。
その頃になると、アーメドを咥え込んだ膣口も強く収縮するようになり、激しく締めつけている。
グリシーヌの喘ぎが強くなってくると、下から突き上げるアーメドも興奮し、乳房を揉んでいる白い手を振り払い、自分で揉みしだいていく。
突き上げも激しく、華奢なグリシーヌの白い肢体がそのたびに跳ね上がった。
奥まで突かれ、グリシーヌはもういきそうになっている。
「Ah! Voila.....!」
（ああっ！ そ、そこぉっ……！）
激しい突き上げに汗を飛び散らせながら、ググッと背中を反らせてグリシーヌが達した。
「Je jouis!」
（いっ、いくううっ……！）
ビクッ、ビクッと痙攣を繰り返した後、グリシーヌの身体はガクッとアーメドの上に倒れ込んだ。
白い乳房が黒い胸板に潰され、鼓動と呼吸で激しく揺れ動いている。
グリシーヌは、胎内で黒人のたくましい肉棒が些かの硬度も失わず、びくびくと痙攣しているのを実感していた。
こんなもので犯されたら、女ならどうにもならない。
気丈だった貴族の娘は、黒人の男根で完全に屈服させられていた。
「Ah....」
（あっ……んむっ！）
アーメドは、グリシーヌの小さく開けた口に吸い付き、貪るように吸った。
グリシーヌの小さな唇は黒人の分厚い唇に吸い込まれ、ほとんど見えない。
強く吸われ、グリシーヌは顔を歪めていたが、すぐに受け入れた。
白い腕を伸ばし、アーメドの頭を抱く。
細い腕がたくましい首に巻き付き、引き寄せている。
グリシーヌは、舌を存分に吸わせてから、今度は自分から黒人の舌を吸っていった。
「ん、んむ……んちゅっ……じゅっ……ん、ん、んむう……じゅううっ……ちゅっ」
ようやく口を離すと、グリシーヌとアーメドの唇を細い唾液の糸が繋いでいた。
色欲で虚ろになったグリシーヌの美貌を見てたまらなくなったのか、アーメドは彼女の肩を掴み、今度は自分が上からのしかかっていった。
躊躇いも、いったばかりの女への配慮もなく、黒人は一気に子宮まで貫いていた。
潤み、弛緩していたとはいえ、いきなり太いものをねじ込まれ、グリシーヌは目を剥いて呻いた。
「A,Ah...！」
（あううっ……！）
アーメドはグリシーヌの下半身を突き通すかのように、ぐいぐいと激しく抜き差しした。
それまで、若さに似合ったきつい締めつけだったそこは、何度も犯され、そのたびに気をやらせれていたせいか、熱く柔軟になっている。
熱く濡れて絡みつき、柔らかい襞が物欲しげに絡みついて離さない。
蜜もしとどに溢れ、白い肌と黒い肌をともに汚していった。
いかされたばかりの性器を嬲られ、グリシーヌの理性が溶解する。
「Aa comme c'est bon, aaaaaaa......!」
（ああ……いいっ……あ、あああ……）
側にいる大神のことすら脳裏から消えているのか、グリシーヌは恥ずかし気もなく喘ぎ始めていた。
もともと感じやすく敏感な肌だったのに、今のグリシーヌは以前よりもさらに鋭敏となっていた。
大きく押し広げられた媚肉粘膜は、黒いものが抜き差しされるたびに白く濁った愛液で粟立つ有様だ。
深々と律動されると、そのたびに若く硬そうな乳房がゆさゆさと揺れ動く。
そこにアーメドが吸い付き、乳首を捻り、こねくると、たまらずグリシーヌは仰け反り、胸を突き出すようにしてよがった。
「Ah! Comme je te sens bien!」
（ああっ！ いい、いいっ……！）
アーメドは喘ぐグリシーヌの顔を見ながら乳房を掴み、揉みしだいた。
白い首筋に吸い付き、いくつもキスマークを残している。
さらに舌を伸ばし、綺麗なラインを描くグリシーヌの顎を舐め上げた。
それに感応するようにグリシーヌの膣がひくひくと蠢き、これ以上ない快楽を黒人の男根に与えていた。
アーメドは大きな手を拡げてグリシーヌの美脚を抱え持ち、激しく挿入を繰り返した。
グリシーヌは激しく首を振り、強すぎる快感を何とか逃がそうとするものの、いきそうになるのを我慢すればするほどに身体の奥へ溜まっていってしまう。
これ以上の愉悦を溜め込むことは出来そうになかった。どうにも堪えきれず、はしたないと思いつつも、グリシーヌは自ら腰を振り、アーメドに挑み掛かっていく。
アーメドもグリシーヌの積極性に応えるかのように激しく腰を打ち込み、何度も女体を揺さぶった。
男根先端は奥深く子宮口にまで到達し、そこを激しく突き込んだ。
あまりの快感と、黒人のたくましさ、凄まじさに目を剥き、グリシーヌは涙すら流して喜悦を訴えた。
「Oh! C'est trop... grace!」
（あうっ、すごっ……凄すぎるっ、許して！）
特に子宮口を突かれると、どうにも我慢出来なくなってしまう。
子宮まで届かされたのはアーメドが初めてであり、そこの快楽を教えられたのも彼によってだ。
子宮口を突き上げられるだけでは許してもらえず、子宮がひしゃげるほどに上へ押し上げるまで深く貫かれ、子宮を強く揺さぶられ、グリシーヌは何度も失神させられたものだ。
「Aaaa...Plus fort... plus fort... !」
（ああ……も、もっと……もっと激しくしてっ……！）
弱点だった子宮を虐められ、こねくられた乳首がますます硬く尖り、乳輪ごと盛り上がっているのがわかる。
今では、乳房に触られるだけで痛いほどに張り詰め、疼いていた。
そこに力強く指を立てられて揉みしだかれ、噛まれるのだからたまらなかった。
胸と膣、そして子宮へ強烈な快感を注ぎ込まれ、グリシーヌにまた絶頂が迫っている。
「Oh...Ahhhh! Dieu ! grace ! J'eouffe...!」
（あうっ、ああっ！ すごいっ、死にそうよっ……！）
グリシーヌが身を震わせて大きく喘いだ。
男心を蕩かすようなよがり声を耳にして、アーメドももう我慢出来ない。
我慢する気もなかった。
そうでなくともグリシーヌの膣は、さっきから痛いほどにペニスを締め上げているのだ。
その蠢きは、まるで射精を望んでいるかのようだった。
黒人は唸りながら乳房をこね上げ、腰を突き上げて子宮をこねくった。
フランソワからは、膣内射精はなるべくするなと指示されていた。
孕んでしまったら使いようがないからだ。
だが、中出しされるとグリシーヌは異様なほどに絶頂するのは知っていたし、子宮へ射精される快楽を覚えさせる意味もあって、完全禁止にはしていない。
アーメドは、半ば本気でグリシーヌを妊娠させたいと思っていた。
グリシーヌを孕ませてしまえば自分のものになると思ったのだ。
まだあの日本人に未練がありそうなグリシーヌでも、黒人の子を孕んでしまえば諦めるに違いなかった。
それに、フランソワの命令通りグリシーヌを娼婦にさせたくはなかった。
だから妊娠させてしまえば、しばらくは売春やショウに出さずに済むと思い、アーメドは何としてもグリシーヌを妊娠させようとするのだった。
アーメドは射精を促す収縮に耐えながら、子宮口に亀頭をぶつけていく。
そこはとうに屈服しており、小さく口開けて精液を待っているのがわかった。
「Aa comme c'est bon , Je jouis!」
（ああっ、いいっ、気持ち良いっ……い、いきそうっ……！）
グリシーヌは、胎内でまた一回り黒いペニスが膨らんだのを実感し、目眩がした。
そのたくましさに圧倒され、跪きたくなっている。
（ああ、ま、また大きくなった……出るんだわ……、私、またアーメドの精液を……）
それを思うとグリシーヌの背筋にゾクリと悪寒が走る。
しかし今の彼女には、その悪寒と快楽の痺れと区別がつかなくなっていた。
「Je vais craquer , Glycine！」
（いくぜ、グリシーヌお嬢さん！）
「Ah! Pars! Donne-le-moi, ton foutre...! Donne-moi tout...!」
（ああっ、き、来て！ 出して！ 奥に出して……！）
グリシーヌはひときわ大きく喘ぐと、脚を伸ばしてがっしりとしたアーメドの腰に巻き付けていった。
大神はわなわなと震えていた。
怖いわけでもなく、怒りとも違う。
目の前の光景が信じられず、身体が制御できていない。
あんな痴態は大神とのセックスでは見たこともなかった。
黒い網タイツに装飾された白い美脚が黒人の腰に絡みつき、しがみつくようにして自分に引き寄せている。
汗の浮いた白い肌は快楽によって仄かに赤らみ、繊細なブロンドがほつれ、首筋や額にへばりついていた。
とても見ていられず、大神は顔を伏せた。
何事かフランス語で喘いでいるが、何を言っているかわからない。
ただ、その恍惚とした表情や仕草からして「もっとして！」とか「感じる」とか言っているに違いなかった。
顔を伏せ、目を堅く閉じているものの、大神はまたしても己の男根が見る見る勃起していくのを情けなく思っていた。
その間にもグリシーヌと黒人の激しいセックスショウは佳境を迎え、クライマックスに到達しようとしていた。
子宮口に亀頭が食い込み、グリシーヌが喉を反らせて仰け反る。
「Voila.....!」
（そ、そこぉっ……！）
グリシーヌは腕を伸ばし、アーメドに抱きついた。
黒人の肌にキスの雨を降らせ、舌で舐めてすらいた。
いつにかく激しく反応しているグリシーヌに我慢できず、アーメドは大きく吠えながら欲望の濁液を放った。
「Oh...Oohhh....!」
「Je vais craquer....!」
（だめ、いく……いっくうううっ……！）
その瞬間、膨れあがった亀頭の尿道口から勢いよく精液が噴き出した。
びゅるるっと音がしそうなほどの勢いで射精され、子宮がたわんだ。
「Ouiii Je vais venir...!」
（すごいっ……い、いく……いく！）
アーメドの射精を受け、グリシーヌは激しく達した。
精液は子宮内へ直接射精され、中を白濁させていった。
その熱さと濃さに強い生命力を感じ取り、グリシーヌは射精されるたびに気をやっていた。
射精の発作に合わせて何度もぶるるっと痙攣し、伸ばした脚を突っ張らせる。
足の指が屈まり、もう片方のハイヒールも脱げ落ちた。
アーメドの胸板から逃れるように仰け反り、ガクガクと身を震わせたが、それを逃がさぬよう黒人はしっかりと抱き留めている。
グリシーヌは女の部分に精液の奔流を受け、元気な精子が胎内を泳ぎ回っているのがわかる気がした。
「Il devient enceinte.....Il est devenu enceinte....Ah...」
（妊娠する……は、孕んでしまう……ああ……）
アーメドは最後の一滴まで注ぎ終えると、ようやくグリシーヌから凶器を抜き去った。
ペニスはどろどろで、愛液と精液をサオ全体にまぶしていた。
少し萎えてはいるが、まだ連戦可能な状態である。
肉棒を抜き去られ、カリが膣口を思い切り擦り上げると、グリシーヌはその刺激でまた軽く達していた。
だらしなく口を開けた膣からは、どろりと濃い粘液がゆっくりと逆流していた。
アーメドが愛おしそうにグリシーヌの頭を撫でている。
この行為はかつて、大神だけに許されていたものだった。
黒い指に金髪を絡ませながらアーメドが尋ねた。
「Est-ce que c'etait bon?」
（よかったか？）
グリシーヌは大神から顔を背けながら小さく答えた。
「.....C'etait bon...」
（……よかったわ）
それを聞いてにやりと笑った黒人は、さらに言葉で嬲る。
「Qui est-ce que vous etes?」
（おまえは誰のものだ？）
グリシーヌは一瞬びくりとしたものの、諦めたように呟いた。
「Je t'appartiens.....Je suis entierement a toi...」
（私は……おまえのもの……私のすべてはおまえのものよ……）
貴族の少女は、もうどうなってもいいと思った。
※フランス語セリフは、Gustave Flaubertの「Madame Bovary」第二部より引用並びに参照、参考にさせていただいております。
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