「あ……。すごい、大きい……、それに、こ、こんなに硬いなんて……」

跪いたさくらはうっとりとした目で新次郎のものを見つめている。
あの日以来、さくらは心身ともに新次郎に屈した。
普段は今まで通りに接していたが、夜、彼に誘われるとどうにも断れなくなって
いた。
ややもすると自分から誘いたいと思うことすらあったが、彼女の慎ましさがそれを
何とか抑えていた。

それだけに、新次郎から声を掛けられると異様なほどに昂揚し、部屋に行く前から
下着を濡らしてしまうほどだった。
本当に新次郎を愛してしまったのか、大神よりも好ましいと思っているのか、まだ
さくら自身にもわからない。
わからないからこそ、こうして確認しているのかも知れなかった。

いや、でもそれはやはり言い訳だ。
さくらの自らの肉体に潜んでいた未知なる快楽に抗いきれなくなっていたのだった。
さくらは明らかに欲情していた。
肉欲に疼くさくらを目の当たりにするのは、この世で新次郎だけだったろう。
恋人の大神に抱かれている時でさえ、完全に解放された性欲に囚われることはなかっ
たさくらである。

「ああ……、もうこんなになってる……熱いわ……」

潤んだ瞳でじっと見つめてくるさくらの妖艶さに、新次郎も引き込まれる。
さくらの黒くさらさらとした髪に手を突っ込み、頭を掴んでそのまま股間で押しつ
けた。
ほぼ同時に、さくらは薄い桃色の唇を大きく開き、いきり立った新次郎のものを咥内
に収めていく。

「んっ……んむっ……んぐ……」

やはり大きい。
もう何度となくくわえているのに、唇の端が切れそうになるほどの太さには圧倒
される。
苦労して2/3ほどの長さを口に埋め、少しずつ首を振りながら、懸命に舌を使う。
もうすっかりその気になっていたのか、それとも新次郎のものから発するくらくら
するような男臭に気圧されたのか、さくらは一心不乱にペニスを愛撫していた。
夢中になってしゃぶり、裏筋に舌を這わせ、唇と指でしごいた。

「ん、んむっ……あむ……んんん……んぐっ……ちゅぶっ……」

早くも亀頭から新次郎のカウパーが漏れ出ていたが、さくらは口を離さず、そのまま
それを飲んでいた。
あれほど男の体液を嫌がっていた女とは思えない変貌ぶりだ。
ねっとりと舌で舐め上げ、唇でペニス全体をしごいていく。
カリの部分から唇で擦り上げ、根元までもっていくとそのままきゅっと締め付ける。
さくらの顔が顰められている。
喉の奥まで入れようとしているのだ。

見違えるほどにセックスに対して積極的になったさくらと、彼女の駆使するテクニ
ックに新次郎はたまらなくなった。
ほとんど彼が教え込んだものだったが、性に対して無知に近かったさくらは、砂漠に
水が染みこむかのように知識を吸収していった。
ペニスを這う舌の感触と、頬の裏側の柔らかさ、そしてカウパーを飲み込むたびに
蠢く喉の振動が、新次郎の肉棒に素晴らしい刺激を与えてくれた。

「さ、さくらさん……」
「ぷあ……」

さくらはそこでいったん口からペニスを解放した。
大きな目を細め、微笑んで首をかしげる。

「あ……、き、気持ちいいですか……?」
「あ、うん……」

新次郎の返事を聞くと、さくらは嬉しそうに微笑んで、再びその口に肉棒を含んだ。

「んんっ……んふっ……んぐっ……んっ、んっ、んん〜〜っ……」

軽くペニスを掴んでいた手で根元から軽くしごきあげ、いつもように化粧っ気のない
唇で頬張っていく。
その際、舌を大きく拡げて裏筋に当てつつ、舐めながら飲み込んだ。
このグロテスク極まる男性器を、さくらはいつしかとても愛おしく感じるようになっ
ている。
大神のものを初めて見た時はかなりショックだった。
さくらが何となく想像していた「おちんちん」とはまったくと言っていいほどの別物
だったからだ。

だが新次郎のものはそれ以上だった。
大神のものだからこそ我慢も出来たが、他の男のものなどとんでもなかった。
だいいち彼のものは、長さも太さも大神のものを遥かに凌いでいる。
形状もゴツゴツと武骨でたくましく、凶器と呼びたいほどのものだ。
見せられるたびに、恐ろしくそしておぞましく思っていた。
それが今となっては、その猛々しさがたくましく思え、グロテスクだった形状すら
愛らしいとまで思えるようになったほどだ。

「はんむ……んっ……ぐっ……んじゅっ……むむう……むんっ……」

さくらは口唇愛撫に熱中していった。
彼女の熱意が乗り移ったかのように、新次郎の肉棒はさくらの小さな口を埋め尽くさんばかりに大きく膨れあがっていく。
また一段と大きくなった肉棒に、さくらは苦しそうに呻き、きゅっと目を閉じた。
唯一の呼吸器官である鼻腔からは熱い吐息が漏れていた。
それでもなお、唇と舌と手指は新次郎のものを離さず、献身的な愛撫を加えていった。

「んっ……くんむ……んむ……んっ……ちゅっ……んむ……じゅぷっ……」

さくらは歯まで使って肉茎を嬲る。
軽く歯を当て、裏筋を刺激したのだ。
その快感に、ペニスとともに新次郎本人までが「あっ」と情けない悲鳴を上げ、
小さく震えた。
こんな技巧は教えたこともない。
無論、大神から伝授されたはずもなかった。
すべてさくら自身が考え、編み出したらしい。
新次郎はその快感と満足感に、さくらの頭を抱えていた指を曲げ、その髪を握り
しめた。
柔らかく腰のない髪が指に絡み、すうっと甘い良い香りが漂う。
またさくらが口を離した。

「ふあ……。あ、ここが気持ちいいんですね……。わかりました、じゃあ……
はむっ」
「あっ……、ううっ……」

ごく軽く歯をあてがい、裏筋とカリのくびれ付近を優しくこそいできた。
もうびくびくと痙攣し始めたペニスを宥めるかのように、そっとくわえていた唇が
きゅっと締まる。
同時に亀頭全体が舌で包まれ、くびれが唇で「はむっ」と締め付けられる。
鋭い快感に、新次郎は思わず「くっ」と呻いて顎を突き出した。

「あ……、先の方からまた出てきました……。ん、ん、ちゅぶっ……」

カウパーが止めようもなく零れ出てくる。
さくらはイヤな顔ひとつせず、それを口にした。
それどころか、もっと欲しがるかのように舌先で尿道口をほじってくるような動き
すら見せた。
新次郎はあまりの快楽に腰の震えが止まらなくなった。

「新次郎くん、可愛い……。我慢してるんですね……あむっ……」

責める側と責められる側の立場が完全に逆転している。
だからこそさくらは、その優越感を愉しんでいるのかも知れなかった。
最初から、もっと積極的にセックスを愉しんでいれば、大神ともこうなれたかも
知れないと、今では少しだけ思っている。
さくらは、新次郎の少し戸惑った顔に満足したのか、またその大きな亀頭の部分を
飲み込んでいった。

新次郎も、さくらの動きだけに任せず自分から動いて、彼女の小さな口に肉棒を押し
込んでいく。
簡単に2/3ほどは入っていった。
前はここまで入れるだけでも大騒ぎだったのだ。
今でも先は喉に当たっているが、もうさくらも慣れたのか、吐き気を催さないコツを
掴んだようだった。
口中がペニスで満たされると、さくらは頬を窄め、唇を震わせて吸い込んでいく。

「んっ、んふっ……んくっ……ふっ……んんっ……ちゅっ……ん、んじゅっ……
んんん……」

舌と唇を自在に操り、愛しそうにペニスを愛撫していく。
舌を絡ませ、唇でしごき、歯で軽くこそぐ。
頬の裏で亀頭を擦るというテクニックまで見せていた。
新次郎の肉棒は、暖かくとろけそうなほどに柔らかい口腔粘膜に包まれてビクビクと
跳ねている。
そこに、これも熱く柔らかい舌がねっとりと絡みつくのだからたまらない。
若い隊長候補は思わず呻き声を上げ、さくらの顔を抱え込んだ。

「ん、ぐううっ……ん、く……ん、じゅぶっ……んふっ……じゅぷっ……んう、ん
ううっ……」

舐めしゃぶる音を立てながら咥内深くまでくわえ込み、とうとうその先が喉の奥に
まで届くと、苦しげに呻きつつも喉を絞って強く吸った。
さすがに苦しいのか、指で少しずつサオを外へ引き出していく、さくらは一息つい
たが新次郎の方はまだ興奮しているらしく、ペニスがほとんど外に出ると、それを
押し返すようにさくらの頭を腰に引き寄せた。

「んむううっ!?」

唇に熱い摩擦感を残し、火照った肉棒が一気に喉奥にまで到達する。
唾液にまみれた怒張はさらにその硬度を増し、盛んにさくらの喉を突いてくる。
いつの間にかさくら主体のフェラが新次郎主導のイラマチオに変わっていった。
いきり立つペニスと突き込む勢いを宥めるかのように、さくらは懸命に舌を這わせ
ていく。
亀頭がさくらの舌の動きと感触に刺激され、サオは唇と指の愛撫を受けていた。
さくらの頭と新次郎の腰が勢いよく前後運動を繰り返し、ポニーテールの黒髪が
宙を舞った。

(新次郎くんの……、さっきからビクビクしっぱなし……。出そうなんだわ……)

そのことを知ると、責められていたさくらにも少し余裕が出てくる。
動きは新次郎がメインだが、舌と唇で彼を責め立てていた。
彼の肉棒も高まるだけ高まり、弱々しい声を上げまいと歯を食いしばっている新次
郎も、くぐもった声で呻いている。

「んんっ……ちゅっ……ぐふっ……んふ……んんっ……」

(あ、あたしも……興奮してきてる……)

痛いまでに硬くそそり立っているペニスは、堪えても堪えても込み上げてくる射精
感に我慢が出来なくなってきた。
出そうになるたびに新次郎は、さくらの髪を少し引っ張ったり、背中を叩いたり
していたのだが、それがかえってさくらにそのことを知らせることになっている。
唾液を乗せた舌と唇を軟体動物のように蠢かせ、カウパーでぬらぬらになっている
亀頭部に絡みつかせた。
亀頭部だけでなくペニス全体が熱くとろけてしまいそうな快感に、とうとう先端
からとぷっと白濁した粘液を漏らした。
カウパーの透明な液の中に、どろっとした精液が混じってきている。

「あっ、あっ……もうすぐ……出るっ……」
「んんっ……んんん〜〜っ!」

新次郎は腰を突きだしたまま、さくらの口に打ち込んでいく。
三度目の突き込みで新次郎は崩壊した。

「くぉっ!」

「んぐ!」

新次郎のペニスはほぼ全体がさくらの咥内に消えていた。
その先端は喉の奥を抉り、食道にまで届こうとしている。
そこで勢いよく射精が始まった。

どびゅっと最初の一発が出た時、さくらは息が詰まった。
薄ければそのままするっと食道へ下るところだろうが、どろりと濃いそれはべったり
とさくらの喉にへばりつく。
苦しくて新次郎の腰を押し返そうとするものの、新次郎はさくらの頭を抱え込んだ
まま懸命に射精を繰り返していた。

「んぶっ……くっ……んっ……んっ……んぐっ……ごく……んくっ……」

一度の射精でかなりの精液が放出された。
発作が起こるたびに、さくらの喉奥は新次郎の精液に満たされる。
何とかそれを飲み下しても、また次の発作で新たな精液がさくらの喉奥を穢した。

「んくっ……ぐっ……んくっ……ぷあっ……」

ようやくすべてを飲み干すと、新次郎を突き飛ばすようにしてさくらは離れた。
喉を押さえ、苦しそうに呻いている。

「こ、こんなにいっぱい……ごほっ、ごほっ……粘ついて飲みにくいのに……
ごほっ」
「はああ……」

さくらが床に腕をつき、横座りして喘いでいる隣で、新次郎も大きく息をついて
いた。
ここまで気持ち良かったフェラは初めてだったのだ。
充分に満足するほどに射精したはずなのに、まだペニスは芯が入っている。
横で荒く呼吸しているさくらの裸体に欲情したこともあるし、フェラでさくらに
主導権を握られたことも悔しかった。

「さくらさん、こっち」
「え? きゃっ……!」

新次郎はさくらの細いウェストをひょいと抱え込むと、ベッドまで運んでそこに
放り投げた。
華奢なさくらの肢体がポンと弾む。
うつぶせになったまま這い上がろうとすると、新次郎が後ろから迫ってきた。
そして剥き出しになっている臀部をぐっと掴むと、大きく割り拡げた。

「きゃああっ、いやっ!」
「いや……? そうなんですか?」
「え、あ、その……」
「お尻をいじられるの、気持ちよかったんでしょう?」
「……」
「正直に言ってください。いやなんですか?」
「い……いやじゃありません……」

さくらは顔を真っ赤にしてシーツに伏せている。
快感だったのは事実だったし、それを否定することも意味がないことはわからされ
ている。
新次郎は、艶々に光った尻を見ながら言った。

「でも、まだ見られるのは恥ずかしいんだ」
「……はい」
「じゃあ、まだ叔父さんにもいじらせてないんですね」
「は、はい……。大神さん、やっぱりそういうのには……」
「興味ない、か。さくらさんから誘っても?」
「こ、こんなことして欲しいなんて、とても言えません……」
「へえ。でも、して欲しいんでしょう?」
「……本当に意地悪」

さくらはプイと少し拗ねたような声を出した。
どうしても、こうした羞じらいをなくすことは出来ないらしい。
そこがまた彼女の魅力であり、逆にそういった恥ずかしいことを言わせてみたいと
男に思わせる雰囲気を持っていた。
言葉で責めることは、侮蔑することも含まれるが、むしろさくらのようなタイプの
場合、恥ずかしいことを自ら言わせたり、させたりする方がより効果があった。

「……お尻を開いて」
「……?」
「何を不思議そうな顔をしてるんです。自分でお尻を開いてくださいって言ってる
んです」
「そ、そんなこと……」

出来るわけがない。さくらは顔をシーツに埋めて表情を隠した。

「出来ないんですか? なら、お尻はもうおしまいです」
「……」
「僕の言うことが聞けないんだ」
「……わかり……ました」

さくらは前をシーツに突っ伏したまま、おずおずと両手をお尻に回した。
ほどよく熟した臀部に比べ、さくらの手は華奢なほどだ。
よくこんな細腕で、それなりの重さのある日本刀を振り回すことが出来るものだと
感心する。
その手を丸い尻にかけると指を立てた。
柔らかい尻たぶに指が沈んでいく。
何度も力が抜けそうになりながらも、徐々に尻たぶを開いていった。

(ま、また見てる……新次郎くん、あたしのお尻を……)

ふたつの厚い肉に閉ざされていた谷間に、ひんやりした空気と新次郎の視線が侵入
してくる。
涼しいのに、そこだけジリジリと灼けるかのようだ。

「もっと」
「……」
「もっと開いてください。思い切りぐいっとね」

言葉には出来ぬものの、さくら本人が責めを望んでいるのだから、新次郎としても
遠慮する理由はない。
さくらが震える手で、尻たぶの谷間がなくなるほどに割り開くと、底のアヌスまで
露わとなった。
すぐ下にはもうすっかり濡れている媚肉まで見えている。
その割れ目を少し指で拡げてやると、散々犯されたとは思えぬ清純そのものの媚肉
から、透明な愛液がとろりと滲んできた。
そこに指を伸ばし、ちょんと触ってやる。
さくらの裸身がびくっと痙攣した。

「あ……、そこは……」
「ここじゃない、お尻にして、ですか?」
「……」

肛門ははひくついている。
さくらを抱くたびに少しずつ愛撫し、徐々に責めをエスカレートさせていったせい
か、ほんの少し指でいびっただけで、窄まったり緩んだりという動きを繰り返して
いる。
まるでせがんでいるかのようだ。
さくらの心情をそのまま表しているように、恥ずかしげに窄まったり、物欲しげに
ひくひくしている。
そこに、そっと指先を押しつけた。

「ひっ……あ……あ、あむ……ああ……うんっ……」

湿ってきたアヌスは指に吸い付くような感触だ。
そこを撫でるように擦るように指が蠢き始めると、さくらはそのたびにピクンと
尻を持ち上げる。
口に出さずとも「もっと、もっと」と言っているのが判る。
尻穴の皺を伸ばすように指でなぞりあげ、つんとその中心を指先で突っついてやる
と、待ちかねたように尻をぶるぶると振ってくる。
そして指先を直腸内にゆっくりと挿入すると、さくらは臀部に指を食い込ませる。

「んんっ……あ、入ってきた……し、新次郎くんの指……あ、あたしの中に……
あ……」

指が第二関節まで埋まったところで挿入を止めると、さくらは尻を捩って続きを
求める。
何度もアナルディルドで奥までほじくられただけに、この程度ではまだ足りない
らしい。
それでも、中で指を曲げ、腸壁を擦ったり、指を回転させて肛門を巻き込むような
愛撫を加えていくと、髪を振り乱し、自分の尻肉をぐっと握りしめて喘いだ。

「あっ……お尻……うんっ……いっ……ああ……」
「お尻、気持ちいい?」
「い、いい……お尻……あっ……」
「もっと欲しいですか」
「ほ……しい……です……あっ……」

そこで新次郎は指を抜き去った。
「どうして?」という表情でさくらが振り返る。
性に濡れた女の貌だった。
さくらはアヌスをひくつかせながら、しっとりと汗で湿った臀部を揺すって懇願
した。

「は、早く……」
「早く? もっと欲しい?」
「は、い……」
「じゃあ言ってくださいよ。さくらのお尻に入れてって」
「そ、そんな恥ずかしい……」
「言えない? じゃあ……」
「わ、わかりました」

さくらは、少し恨みがましい目で新次郎を睨んだ。
だが、こうやってさくらを精神的にいたぶることが、彼の興奮を増加させているの
は彼女にもわかる。
そしてさくら自身、虐められることが必ずしも嫌悪すべきことでなく、むしろ秘めた
快楽を呼び起こしてくれるスパイスにもなり得ることを新次郎から身体に教え込まれた。

「あ……そ、そんなにじっと見ないで」
「……じゃ早く言って下さい。それまで僕はずっとさくらさんのお尻の穴を見てます
から」
「やあ……、言うから……言いますから、早く……」
「……」
「お尻に……入れて」
「お尻の穴。ちゃんと「さくらのお尻の穴」って言ってくれないと」
「……。さくらの……お尻の……あ、穴に……入れて……」
「もっとスムーズに言って欲しかったですけど、まあいいや。わかりましたよ」

さくらはホッとしたように顔を前に戻した。
やっと指を入れてもらえる期待感というより、ようやくそれを言葉にして新次郎に
合格をもらったという安堵感の方が強い。

「あ……」

アヌスに硬いものが押しつけられた。
熱い。
指にしては変だなと思い、さくらは振り返ると、案の定、新次郎がのしかかっていた。
指でペニスを持ち、さくらの尻たぶに押し込んでいる。

「新次郎くん、それ……」
「入れるんでしょ」
「でも……でも、それ……」
「……もう指じゃ物足りないでしょ? それに、さくらさんもいずれこうなると思っ
てたくせに。いや、こいつを入れて欲しいと思ってたんでしょう?」
「そんな……あっ!」

新次郎の腰にぐっと力が入り、さくらの言葉は中断された。
むりむりっと太い亀頭が、さくらの小さなおちょぼ口に割り入る。

「んんっ……!」

さくらは唇を噛みしめ、くぐもった呻きを漏らすだけで、抵抗したり拒否したりは
しなかった。
手も、まだ尻肉を掴み、新次郎が入れやすいように開かせたままだ。
もしかすると、という思いはあったが、ペニスを入れられるのは何となく抵抗があった。
いかがわしい玩具で抉られたり、指でほじくられたりするのも恥ずかしいが、男性器
を入れられるというのは怖かった。
初めて大神に身体を許した時と同じような怖さがある。
それでも、大神の行為を抗わなかったのと同じく、肛門性交しようとしてくる新次郎
を拒絶はしなかった。
さくらはもう、新次郎に逆らえなくなってきていた。

「いっ……たいっ……」
「ご、ごめんなさい、さくらさん。最初はかなり痛いらしいですけど、我慢してくだ
さい」
「……」

新次郎は素直に頭を下げた。
彼はもう、さくらはほぼ完全に服従させているのに、こうして謙った態度は変わらない。
性的に陥落させたとはいえ、さくらは目上であり、先輩であることに変わりはない。
新次郎には、そうした生真面目さがあった。
こうした性格も、さくらが新次郎を毛嫌いすることが出来なかった理由のひとつだ。
主人然と振る舞うことが出来るはずの彼が、まださくらの身体を気遣ってくれること
で、さくらの方も「我慢しないと」と思っている。

いきなりの挿入で驚いたのか、反射的にきつく締まった肛門を強引に押し広げるよう
に、新次郎の肉棒が狭いアヌスにねじ込まれていく。

「きっ……つい……あ、うんっ……き、きつ……ああ……」

新次郎の額にも汗が浮いている。
大神のものより二回りほどに太いそれは、膣に入れる際にも苦労したほどだ。
まして排泄器官へ、出すのではなく押し込むのだから、それは大変に決まっている。
肉棒に抵抗がかかるということは、それだけさくらの肛門にも負担がかかっている
ということだ。
新次郎は慎重かつ丁寧に挿入していく。
ぐっと押してはすっと引き、徐々に新次郎の肉棒の太さや硬さをアヌスに覚えさせ
ていった。

「あ……あう……熱い……新次郎くんの……あ……」

ぐっと押し込まれ、アヌスが圧力で口を開きかけたところで引かれていく。
それを繰り返されると、肛門にも徐々に快感が漂ってきた。長いアヌス棒で抉られ
るのとはまた違った甘美さがたまらない。
新次郎が腰を押し込むとぐっと踏ん張って受け入れ、腰が引かれると後を追うよう
に腰を持ち上げてきた。
腰が持ち上がると、シーツには愛液が染みを作っている。
恥毛とシーツに粘り着いた蜜が、にちゃあっと糸を引いている。

「よ……し……」

頃合いよしと踏んだ新次郎は、両手でがっしりとさくらの腰を掴んだ。
「来る」と思ったさくらも、目を瞑り、身を固くして備えている。

「さ、さくらさん、もっと力を抜いて」
「は、はい……。でも、怖いです……」
「平気です、さくらさんのお尻なら」
「恥ずかしいこと言っちゃだめ……」
「身体の力を抜いてください。でも、お尻は少し息んで」
「ど、どうして……」
「自分からお尻の穴を開こうとして欲しいんです。ウンチする時みたいに」
「……」

表現が露骨だったから、さくらはカッと顔を赤らめた。
しかし、確かに排便する時は息むのに、肛門は開くような気がする。
何しろ経験がないからわからないが、ここは新次郎の言葉に従うしかない。
覚悟を決めて、さくらは少し息張った。

「くっ……あっ……あう!」
「ふう……」

亀頭部がようやくさくらのアヌスを割った。
ずるっと入った瞬間、本当にそこが裂けるかと思ったさくらだったが、幸い無事の
ようだ。
それでも太いものをくわえこまされた狭い穴はずきずきと痛む。
太い亀頭さえ入ってしまえば、あとはどうにもでなる。
新次郎はゆっくりと腰を送り、ずぶずぶと直腸へと入り込んでいった。
熱く湿った腸腔に長大な男性器が埋め込まれていく。

「うんっ……入って、きますっ……太いのが……あっ、く……きつ……きつい……」

さくらの拡げられた尻たぶが、ぺたんと新次郎の腰に当たった。

「あうっ」

さくらはグンッと仰け反り、そこで臀部から手を離した。
よほど強く掴んでいたのか、さくらの指の跡が白い尻にくっきりと残っていた。
太くて硬いものがゴツゴツと腸内に当たる。
新次郎は腰を捩りながら、なおもさくらの中に埋め込んでいく。
出来るだけ深くまで入れたいのだ。
細かく腰を動かしながら可能な限りまで埋め込むと、ようやく満足したのか、ホッ
と息をついた。

「全部入りましたよ、さくらさん。わかりますか」
「わかり……ます……あっ……し、新次郎くんのおっきいのが、ああ……ぜ、全部
あたしの中に……」
「お尻の中に」
「全部あたしのお尻の中に……入って、入ってます……うんっ……」
「気持ちいいですか? 満足ですか?」
「わかり、ません……あっ……す、少し苦しいです……お、お尻、きつい……ああ
……」
「動きますよ。いいですね?」
「あ……、ゆ、ゆっくりして……あんまり強くは……ああっ!」

さくらの願いにも関わらず、新次郎は一気に貫いた。
根元まで沈めたペニスを軽く引き抜き、すぐにまたずぶっと腸管深く突き込むと、
さくらは首を激しく振りたくりながら腰を揺すった。

「うひぃっ! あ、くうっ! んっ、ふああっ! ……っ、くあっ!」

さくらとも思えぬ、絶叫とも悲鳴ともつかない叫びがまろびでる。
まだまだ快感までは届かず、猛烈な圧迫感と苦痛で肉体が悲鳴を上げているのだ。
それでも新次郎は動きを緩めることが出来なかった。
いつかさくらのそこを犯したいと、ずっと思っていたのだ。
恐らく、恋人の大神ですら手つかずの処女地。
そこをものにしてこそ、さくらを所有物にした気になる。
そして、いざ挿入した時の得も言われぬ快感。
膣と違って襞はないが、つるっとした腸壁がきつくペニスを包んでくる。
根元も、引き締めの強いアヌスがきゅうきゅうと絞ってくるのだ。
抜くのが惜しいくらいの快楽で、引き抜いてもすぐにまた入れたくなる。

「あぐっ! しんじろっ、くんっ、痛っ! うんっ! ひっ! も、もうちょっと
優しくっ、ひあっ!」

さくらは明らかに苦痛を示している。
それがそのうち快楽になるかも知れないとは思うが、それまでの苦痛でさくらが
アナルセックスを嫌がるようになっては意味がない。
新次郎は、突き込んだ先に何か当たるのを感じている。
どうも敏感な亀頭が直腸の腸壁を直接突き上げていたらしい。
なるほど、それなら痛いだろう。
アヌスも鋭敏なさくらのことだ、次第にその苦痛までが性的快感に結びつくだろう
が、今は痛いだけのようだ。
まだ擦る程度にしておいた方が良さそうである。

新次郎は少し律動の速度を弱め、角度も変えてみた。
亀頭を直腸にぶつけるのではなく、カリのエラ部分で腸壁を擦るように工夫する。
それでもまだ苦悶していたさくらだったが、だんだんと慣れてきたのか、時折、
顎を突き出して喘ぐようになってきている。

「はああっ……うむっ……あ、うむっ……い、痛い……あっ……きっつ……あああ
……」

苦痛を訴える声と甘い喘ぎがかわりばんこに口を割っている。
性感のポイントと痛いだけの箇所が、まだ責める新次郎にもわかっていないのだ。

「ま、まだ痛いだけですか、さくらさんっ、くっ……」
「あう! い、痛いけど、あっ……が、我慢できっ、ないほどじゃ、あっ、ありま
せっ、ん……んんっ……」

さくらはそう呻いて尻を痙攣させている。
恐らく、まだ痛い方が強いのだろうが、新次郎に気を遣っているのだ。
そんな健気さが一層に愛おしく、新次郎は腰から手を離し、さくらの背中に重なった。
背に男の重さと体温を感じ、さくらが振り返る。

「新次郎くん……あ、あむっ」

その唇を吸われた。
舌が当たり前のように交歓され、絡み合う。
ふたりは喉を鳴らして互いの口を吸い合った。

「ん、んっ……んむ……ちゅっ……んん……」

新次郎は左手でさくらの頭を抱えディープキスを与えながら、右手はシーツと肢体の
間に潜り込んで乳房を揉んでいた。
強い愛撫ではなく、全体を大きく優しく揉み上げていく。
もうびんびんに立っている乳首も、敢えて強い刺激は与えず、指先でこりこりと
こねる程度にした。
アナルセックス後の、さくらの身体の堅さが少し取れてきた
。乳房への愛撫と口づけが効いたらしい。

「あ……」

唇が離れると、さくらは切なそうに新次郎を見て来た。
しかし彼が改めて尻をがっしりと掴むと、また正面を向いて目をつむった。
今度は痛みを訴えず、我慢し抜こうという決意だ。

「んんっ……!」

肛門に入りっぱなしだった肉棒がまた動き出した。
窮屈そうに喘ぎつつも、さくらのアヌスは新次郎のものを懸命に受け入れている。
ずぶっと奥まで貫かれると「んんっ」と堪えて息を止め、ずるるっと抜かれると
「はああっ」と太い息を吐いてタイミングを合わせている。

新次郎は、少し浮いたさくらの尻を自分の腰で押しつぶすようにして、ペニスを
腸管深くまで抉り込ませていく。
動きはゆっくりだったが、ストロークは長く大きくなっていく。
さくらの尻たぶが新次郎の腰で押しつぶされるまでにずぶっと奥深くまで突き込み、
引く時はカリのエラ付近で抜ける寸前まで引き抜く。
そうすることで、さくらの腸管と肛門に、新次郎の肉棒の形状と大きさを覚え込ま
せるようにさせている。

「うむっ……あう……深いっ……ああ……うんっ、ふ、深すぎますっ……あはっ
……」

太いペニスを飲み込まされ、いっぱいまで拡げられたさくらのアヌスと腸管は、
ひくひくと喘ぐように絡みついてくる。
苦痛のせいか、それとも快楽のためなのか、時々思い出したようにきゅっと肉棒を
締め上げてきた。
大きな動きとそれが生み出す甘美な摩擦感を堪えながら、さくらの肢体がわなわなと
痙攣する。
突き込むごとに鋭い反応を示すようになったさくらのアヌスに、新次郎は早くも射精
欲が込み上げてくる。

「すごいですよ、さくらさん……。僕のに絡みついてくる。やっぱりさくらさんは
お尻まで凄いや」
「恥ずかしいっ……。言わないでそんなこと……あああ……」

さくらの声が甘く熱くなってくる。
新次郎が突いてくると、押し返すように尻を突きだした。
そうすることで、より深い挿入感を得ようとしているようだ。
律動の動きを速めていくと、さくらは臀部をわななかせて喘ぎ出した。

「だめっ、速すぎますっ……ひっ……ああっ……ああっ、もうっ……」
「いきそう? いっていいですよ」
「いやいやっ……ひっ……あああっ、く、来るっ……来ちゃいますっ……ひっ、
ひっ……お、お尻っ、あああああっっ!!」

腰を持ち上げ、尻を大きく突き出したまま、さくらは絶頂を迎えた。
臀部はぶるるっと大きく震え、官能的な太腿には鳥肌まで立っている。
そのくせアヌスは、まだしっかりと新次郎のものをくわえ込んでいるのだった。
膣とは比較にならぬ強い収縮を、新次郎は丹田に力を込めて何とか堪えた。


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