少年たちは簡単に打ち合わせを済ませ、すぐに全裸となった。
またしても目の前に三本の肉の凶器が並び、麻美は目のやり場がなく顔を伏せた。
また今日も、三人に徹底的に嬲られるのだ。
もう、そうなるのは仕方ないにしても、さっさと終わらせて恭介が戻る前に帰さなければならない。
何としてもこの痴態を夫に見せるわけにはいかないのだ。
不安そうな麻美の顔を見ながら天野が言った。

「よし、やるぞ。でもいいか、がっつくなよ。まだ……」
「わかってる。入れるのは「本番」になってからだな」

航平と矢野は天野の指示に頷き、それでも目を血走らせて麻美の肉体をいじくり回した。もう抵抗は無意味と思っているのか、麻美は「いや」「やめて」と口にしただけで、ほとんど抗わなかった。
三人が身体に纏わり付かれ、全身くまなく愛撫され、肌を揉まれ、舐められ、吸われ、歯を立てられる気色悪さを堪えた。
が、気色悪いとか汚らしいと思うのは最初だけで、次第に彼らの技巧に溺れていってしまう。

恭介との性交で培われた快感と、彼らによって新たに呼び起こされ、掘り起こされた官能が、若い肢体を覆い尽くしていった。
麻美は決して淫らな質ではないが、それなりにセックスへの関心はあったし、何よりその身体は自分でも驚くほどに鋭敏だった。
夫とのセックスで花開きかけていた麻美の性感は、天野らの調教によって開発され、熟れ切っていった。
今ではもう、ほとんど全身が性感帯になってしまっている。
愛らしい童顔に肉感的なボディ、清楚なイメージなのに性的に敏感という、男性にとっては堪えられないアンバランスさを持ち合わせていた。
嫌がりつつも崩れ始めた麻美を見て、天野がほくそ笑む。

「もう感じてきたな、麻美。どうせさっきまで矢野と岩崎に犯されて何度もいったくせに、まだ気をやりたいのか?」
「やっ……、そんな、あたしは……あう……」
「言い訳しながらよがるなんてな。おまえはそういう女なんだよ、いい加減認めたらどうだ」
「そういう女って……」
「だからさ、こうやって虐められるように犯されるのが好きなんだろう?」
「ちっ、違う、違うっ……あたしはそんな……は、はしたないっ……」

麻美はそう否定しながらも、天野の言葉が胸に突き刺さってくる。
確かにそういうところがあるのかも知れない。
でなければ、天野たちに強引に犯されて感じてしまい、最後には絶頂してしまう理由がわからなくなる。

麻美にははっきりとした自覚はなかったが、優しく愛されたいと思う心の片隅に、人ではなくモノのように扱われたいという歪んだ望みがあった。
愛し合い、慈しみ合うようなセックスが好きな反面、乱暴に犯されたいという秘めた思いがあった。
大切にされていることに喜びを感じていながらも、こちらの気持ちなど無視して力尽くで貫かれたいという隠れた欲望があった。
麻美は、それら被虐の願望を普段はまったく意識することはなかったが、夫の恭介に愛されている時にふと感じる味気なさや、三人に寄って集って犯されている時の麻薬のような快楽に、自分には淫靡な肉欲が潜んでいるのではないかと脅えることがあった。

そして、この三人に何度も何度も輪姦されていくうちに、それが確信となっていく。
そうでなければ、レイプされてここまで感じてしまうことなどあり得ない。
あれほど夫以外の男に妊娠させられることを恐れていながらも、子宮へ射精されると意識が飛んでしまうほどの絶頂を味わってしまう原因もそれが起因しているに違いないのだ。
どれだけ精神的に拒絶しながらも、開発され尽くした麻美の肉体は脆くも崩壊し、間を置かずして天野たちの望むようになりつつあった。
肌が熱くなってくる。
身体の中──特に腰の奥がカッと燃えるように熱を帯びていた。
劣情に満ちた少年たちの愛撫に応えるように、麻美の女の部分からは早くもぬめった熱い蜜が滲んできた。

「ああ〜〜っ……」

麻美は何度も仰け反り、クッと顎を反らせて喘いだ。
航平は布団に座り込んだ麻美の背中に回り込み、豊かに張った胸乳を揉みしだいている。
肉が詰まってずっしりと重く、肌ははじけるような弾力を帯びていた。
揉み甲斐があるというか、揉んでいて愉しい乳房だ。
赤みがかった乳首をきゅっと捻ってやると、ガクンと痙攣して大きく喘ぐ。

航平が夢中になって乳房を責めているその側で、矢野は麻美の右腕を持ち上げ、その二の腕の柔らかい肌を舐め、強く吸っている。
白磁の肌は、少し強く吸引するだけでキスマークが残ってしまう。
矢野はまるでマーキングするかのように、麻美の肌に自分の痕跡を残していった。
さらに、綺麗に処理された腋窩をも舐め上げ、麻美に恥辱と困惑と官能に濡れた声を絞り出させている。
だがそれらの快楽も、股間に顔を埋めて媚肉を責めてくる天野の技巧には敵わなかった。

「うああっ……!」

腿で天野の頭を挟み込んだまま、麻美の腰が激しく揺れ動く。
天野は麻美の割れ目を指先で割り開きながら、その中心にねっとりと舌を這わせている。

「うっ! ……ああっ!」

ずるずると下品な音を立てられながら性感の中心を吸われ、麻美はガクガクと首を振りたくった。
全身は火のように燃え盛り、とろけるような恍惚感とともに、痺れるような鋭い快美と痙攣が交互に下半身へと襲ってくる。

「ううっ……あう!」

思わず胸を張り詰めさせてその刺激に耐えようとすると、すかさず航平がその尖った乳首を唇に含み、舌で転がした。
麻美はもう、どうにも堪えようがなく、はっきりとしたよがり声を放ち始める。
天野は、ひっきりなしに蜜を零してくる膣を下から舐め上げ、麻美を仰け反らせている。
見る見るうちに麻美の花弁は厚みを増し、充血したように赤みを帯びてきた。
弾けるようにそこは花開き、奥底の膣口が何かを欲しがるかのようにひくついているのが天野の目にもはっきりとわかった。
清楚で慎ましく、まるで処女のようにぴっちりと閉じていたはずの割れ目は、今では見るも無惨に反り返り、内臓をさらけ出している。
女子高生の性器は、たちまち熟女のそれに変わっていた。

「んんっ……ああっ! やっ……あ、もう……もうっ!」

今少し、というところで、三人は申し合わせたように愛撫の手を引いた。
唐突に快楽が遠のき、麻美は半ば焦ったかのように「あっ」と小さく叫んで、腰を悶えさせた。
麻美の腰は、離れて行った天野の顔を追うかように持ち上がり、爪先立ちになっている。その恥ずかしい格好に気づいたのか、羞恥に染まった美貌で「あ……」と呻き、悔しそうに腰を落とすのだった。

三人はにやにやしながら、後戯でもするかのように、やわやわと麻美の裸身を撫でている。
豊かに熟した胸乳と、その中心で硬くなった乳首を手のひらで転がされ、首筋を吸われ、内腿の舐められている。
麻美はいくにいけず、それでいてじんわりとした連続的な快楽から逃れられない。
もぞつく腰を押さえながら、天野が小馬鹿にするように言った。

「なんだ、麻美。もっとして欲しいのか?」
「……」
「いきたいなら言えばいいだろう、いつものように「いかせて」ってな」
「あたしは……」
「入れて、突っ込んで、オマンコ犯してって言えよ。そうしたら存分に満足させてやるよ」
「……」

もう何度も言わされているのだが、何度口にしてもその恥ずかしさと屈辱感には慣れることはない。
麻美は悔しそうに、それでも切なそうに顔を背け、無言のままなよなよと腰を捩った。

「強情だな」

と、天野は面白そうに言った。
そして他のふたりに目配せして、行為の続行を指示した。

「……もうそろそろだ。追い込むよ」
「わかった」
「OK」

その異様な雰囲気を感じ取ったのか、麻美は引き攣ったような悲鳴を上げた。

「い、いやっ……もう、いや……ダンナさまっ、た、助け……んあっ!」
「お、いいぞ麻美。そうやって市丸先生に助けを求めてみなよ。もしかしたら、白馬の王子様よろしく、救出に来てくれるかも知れないぜ」
「そりゃいいや」

天野の軽口に笑いながら、航平は麻美の乳房を握り潰さんばかりに強く揉みしだいた。
今までのレイプで、これが麻美にとって強烈な快楽を生むらしいと知ったからだ。
いちばん感じるのはやはり乳首で、硬く屹立した乳首を柔らかい胸肉へ押し返し、その中に埋め込むようにしてやると、もうそれだけでいきそうになるくらい「いい」らしい。
航平は乳輪を摘み上げ、くりっと恥ずかしそうに顔を出した乳首を指先できつくこすった。

「や、痛いっ、岩崎くん、もっと優しく……あう!」
「なんだ、優しく揉んで欲しいのかい?」
「ち、違……、も、揉まないで……」
「くく、何だか拒否ってる言葉が弱々しいぜ。ホントは揉んで欲しいんだろ?」
「あたしは……、あ、んむう!」

まだ抗おうとするその口を、矢野が唇で塞いだ。

「んっ、んむ……むむう……んん……んちゅ……んうっ」

むずかるように矢野を押し返そうとしていた麻美だが、すぐに腕から力が抜け、垂れ下がった。
もう矢野の好きに唇を吸わせている。小さく震える腕が上がりそうになるのは、ややもするとキスしてくる矢野に応えて抱きしめそうになるからだ。
麻美は、最後に残った理性と夫への思いで、それを何とか食い止めている。
それでも、矢野に激しく口を吸われているうちに目元を中心に頬が赤くなってきた。
咥内をかき回すように犯してくる矢野の舌を、自分から強く吸っている。

「なかなか激しいじゃないか。灼けるよ、麻美」
「んんっ……んちゅっ……」
「じゃ、ボクはまたここだ」
「ふんっ! んう、んう、んんんっ!」

天野がまた股間に顔を寄せていくと、麻美は懸命に顔を振って拒否しようとしたものの、矢野がそれをしっかりと捕まえ、貪るように口を吸い続けている。

「んくっ! ……んひっ!」

天野の唇や舌が敏感な箇所に触れると、矢野とくっつけた唇の隙間から奇妙な悲鳴が漏れ出た。
男の熱い舌が、剥き出しとなって麻美の性感が集中している小さな肉芽を捉える。
割れ目とその部分をなぞるように舐め上げられると、麻美は裸身をガクガクと震わせて快楽を表現した。
麻美のクリトリスは、天野の口の中でたちまち膨れあがり、ちょっと触れるだけで達してしまいそうなほど敏感になっていた。
身体の芯がとろけてしまいそうな快感が全身を貫き、麻美はぶるるっと身体を痙攣させた。

乳房を乱暴に愛撫され、口をけもののように吸われ、そして媚肉と肉芽をイヤと言うほど舐められ、嬲られる。
今や麻美は、天野の舌一枚の動きにおののき、震え、大きく悶えていた。
ねっとりとクリトリスを舐めてやると、麻美の腰が勝手に震え、蠢く。そ
こを吸ったり、舌先で突っついてやると、今度はガクンと首を反らせて大声でよがろうとさえしていた。

「んん……んんん……んむ……むうう……じゅっ……」

何とか矢野の口から逃れようと顔を振るのだが、決して離してくれない。
それでも、麻美が呼吸困難にならぬよう鼻は塞がず、苦しそうになると少しだけキスを緩めてくれた。
そのせいで麻美は、矢野の唇から逃れることも出来ず、眉間を寄せ、わななき、喘ぎ声を矢野の口中に吸い取られて激しく反応している。
もう何分──10分以上かも知れない──にも渡ってハードなキスを受け続けるというのは、さすがに麻美も初めてだった。
その行為に戸惑い嫌悪しつつも次第に受け入れ、まるで口同士のセックスのようなディープキスの虜となっていくのだった。

いきかけて中断され、醒めかけた麻美の裸身が再び燃え上がっていく。
白磁だった肌は薄薔薇色に染まり、全身からじっとりと汗が滲み始めた。
航平が後ろから麻美の乳房を揉み込み、乳首をこねくる。
右の乳首を指で軽くこすり、左の乳首を口で思い切り吸った。
麻美はビックリしたように目を開き、ガクンっと大きく背中を反らせる。
なおも唇で乳首を捉えられ、乳輪に沿って舌が這っていくと、腰の奥からゾクゾクするような快美感が込み上げてきた。
軽く歯で乳首を噛まれると、媚肉を責めている天野を弾き飛ばすように、ガクンと大きく腰を揺すった。

天野も負けじと、麻美のわなわなしている白い腿を大きく開かせて愛撫を加えていく。
口で膣を吸い、クリトリスを舐めつつ、そのすぐ下でひくついているアヌスをそっと指でこすると、麻美は三人を振り払うように大きく身悶え、身体を跳ねさせた。

「んぐうっ! んっ、むぐうううっっ……!!」

麻美は首が折れそうなほどに仰け反り、その後頭部を後ろで乳房を責めている航平の肩に乗せた。
全身を何度も定期的にガクン、ガクンと大きく痙攣させている。
同時に、股間を責めていた天野の口に、膣からぶしゃっと激しく水流が噴き出した。
そのまましばらくぶるぶると全身を痙攣させてから、麻美の裸身から力が抜け、がっくりと航平に背中を預けた。
媚肉から口を離した天野の口元は、麻美の噴いた潮でびしょびしょになっていた。それを拭いながら呟く。

「いったな、麻美」
「ああ……」

ようやく口を矢野から解放され、麻美は力なく呻いた。
絶頂したのは誰の目にも明らかで、麻美はもうそれを隠す気力もなかった。
天野は、襖の向こうを気にするように言った。

「……言うんだ、麻美。気をやったんだな?」
「あ……」
「言えよ、麻美。オレたちに可愛がられていったんだろ?」
「激しい絶頂だったね、麻美。まだ入れられてないのに」

続けて航平と矢野にもそう言われ、麻美は顔を伏せた。
また心ならずもいかされてしまった。
もうこの身体は、完全にこの三人にコントロールされてしまっている。

航平も乳を揉み始めながら襖へ目をやり、矢野もちらちらとそちらを見ながら首や肩口に舌を這わせている。
麻美は絶頂の余韻と、その恥辱のためにまったく気づかなかったが、襖の向こうで何やら気配がする。
耳を澄ませれば、くぐもったような呻き声も聞こえたはずだ。

麻美は唇を噛み、屈服した言葉を吐くまいと顔を振った。
しかしその動きは弱々しく、もう一押しすれば天野らの望む状態になってしまうことは、彼女自身よくわかっていた。
再び天野の指が媚肉の花弁に触れた時は、ビクリとした身体を堅くしたものの、すぐに先ほどまでの恍惚感を思い出し、ぐずぐずにとろけていく。
優しく性器周辺を撫でまわしていた天野の指は、いじるだけでなく麻美の中にまで侵入していった。

「あ! だめっ……!」

慌てて麻美がそう叫んだ時には、天野の人差し指と中指が膣内に埋没していた。
二本の指を絡めて挿入したというのに、既にグズグズに濡れ、熱くなっていた媚肉は実にあっさりとそれを呑み込んでしまう。
その指が膣の中でざわざわと蠢いていくと、麻美は身体の芯が熱く燃え立っていくのを実感する。
天野がそっと指を抜き去ろうとすると、麻美は「あっ」と小さく叫んで、指を追いかけるように腰をずり下ろそうとさえした。
その瞬間を待って天野がまたずぶっと根元まで突き刺していく。

「あう……」

ピクっと腰を震わせ、麻美は唇を小さく開けて熱い息を吐いた。
指の動きに合わせ、身体が勝手にうねっていくのがわかる。
それだけでなく、麻美は硬くなった乳首を航平の手のひらに押しつけるように胸を持ち上げ、自分でこするように捩ってきていた。

天野は、麻美がまたいきそうになっているのを指で感じていた。
指の根元を膣口が食い締めるだけでなく、中に入れた指全体に膣襞絡みつき、搾るようにうねっているのだ。
だが、麻美が今にも達しそうに「あっ、あっ」と断続的に喘ぐようになったところで、すっと指を引いてしまった。
ほぼ同時に航平は胸を揉んでいた手を離し、矢野も麻美の肌から舌と唇を引き離した。

麻美はビックリしたように三人を見つめ、すぐに切なそうな表情を浮かべた。
その顔を見ているだけでむしゃぶりつきたくなるのを必死に堪え、三人は麻美を見下ろした。
天野は麻美の耳元で悪魔のように囁く。

「さあ……、言うんだ、麻美。マンコに入れて、犯してってね」
「……」
「ふふ、まだ恥ずかしいのかい? いつも最後には「入れて」って言うのに……」
「い、いやっ……、あたしは、そんな……」
「可愛い顔してけっこう強情なんだよね。そこがまた可愛いんだ。でも……」
「あっ……」
「……結局はボクらに従うようになるのさ。いつものようにね」

天野は麻美の後ろに回り込んで、背中を抱え込むようにして両腕は前に回す。
そして、首筋や鎖骨に舌を這わせながら、ゆっくりと乳房を揉みしだき始めた。

「柔らかいけど、こんなに張りがある。ふふ……、毎日これを市丸先生に揉ませてたんだね」
「そ、そんなこと言わないで……ああ……」
「ボクらとセックスしてる時は先生のことなんか忘れたいのかな」
「ち、違う……あたしはダンナ様を忘れたことなんか……あう……」
「ウソつけ。気をやってる時なんか、先生のことなんぞ完全に忘れてるくせに」
「ち、ちが……あうう……」

言葉で嬲りながらも、乳房への愛撫は止むことがない。
乳房全体をワシワシと揉み込みつつ、乳首を指で転がされ、あるいは胸肉の中に指で埋め込まれ、麻美は甲高い喘ぎを放っている。

「もう言えるだろう、麻美」
「ああ……」
「言うんだ」

麻美は一瞬、ぎゅっと手を握りしめた。
理性と肉欲の熾烈な争い。
心と肉体のせめぎ合い。
甘美な行為への期待と、それを求めることの浅ましさ、はしたなさ。
夫に申し訳ないと思う背徳感と背中合わせにある仄暗い性への欲望。
恭介以外の男に穢されることへの屈辱、恥辱、その裏に潜む快美的な被虐感。

それらすべてが麻美を裏切り、決してやってはならぬこと、口にしてはいけないことへの罪悪感を摩滅させていく。握りしめた手のひらから力が抜け、だらしなく開いた。

「い……」

麻美は噛みしめていた唇を解放し、震えながら禁断の言葉を口にした。

「い、れて……」
「何を? どこに?」
「また、そんな……恥ずかしい事を言わせるのね……。なんで? なんでそんなことばっかり……、あたしが嫌いなの……?」

天野は微笑みながら、言い含めるようにそっと呟いた。

「そんなことないさ。麻美のことが大好きなんだ。だからこそ……、だからこそ言わせてみたいのさ。キミがそんなはしたない言葉を口にするところをね」
「ひどい……本当に意地悪……」

麻美は悔しそうに顔を伏せたが、今にも到達しそうでいて、決してそこまで届かない快楽のもどかしさに耐えかねていた。
燻るばかりで燃え上がることのない快楽の炎を、一気に燃焼させてたまらなくなっている。

「……入れて……」
「麻美のマンコにチンポを入れて、だろ?」
「っ……」

一瞬びくりとしたものの、すぐに観念したのか、消え入りそうな声で屈辱の言葉を吐いた。

「入れ……て……。あたしの……麻美の、お……おま、んこに……お、お……ちんちんを……ああ……」

やっとのことでそれだけ口にすると、麻美は「ああ……」と呻いて顔を伏せた。
それまでゴソゴソとやにやら気配のしていた襖の向こうも、音が消えた。
呆気にとられているというか、息を飲んでいる感じが伝わってくる。
天野の手は相変わらず胸を愛撫し続け、矢野は媚肉を、航平は腿を舐めていた。
焦れったい快感に麻美の性はますます昂ぶり、どうにも我慢できなくなる。

「ああ……、もう……もう、これ以上されたら……」
「いきたくなるんだろ? じゃ、ちゃんと言えよ」
「んんっ……はああっ……し、したい……ああ、して……お願い……」
「何を?」
「せ……」
「せ?」
「……セックス……。セックス、して……抱いて……お、犯して!」

最後は叫ぶようにそう言うと、襖を挟んだ隣の部屋からドスンとはっきりした音が聞こえた。
麻美は無論気づく余裕もなく、早く極めさせて欲しいと、全身をもじもじと悶えさせるばかりだ。
天野は乳首を指でしごきながら、さらに恥辱のセリフを言わせる。

「そうか、そんなにセックスしたいんだね、麻美は。ふふ、夫がいるのにボクらにセックスを求めるなんて、淫らなんだね」
「やっ、そんな……無理に言わせたくせに……」
「そうかな? だって、もう麻美のマンコはこんなに濡れてるんだよ」
「ああ……」
「いっぱい犯してって言うんだ。三人で代わる代わる犯してってね。同時に犯してって。失神するまでセックスしてって」
「ああ……、い、いっぱい犯して……三人で代わる代わる、して……同時に犯して……し、失神するまで……失神するまでセックス、して……あう……」
「よし、いいだろう」

天野は満足そうに頷いた。
そして、麻美の脚に執着し、盛んに舐めている航平を見て苦笑しながら指示した。

「岩崎、そんなこと後でいくらでも出来るだろ? それより、もういいよ。ゲストを紹介してやれ」
「ん」

航平は顔を離して軽く頷く。
さっと立ち上がると、もう勃起していたペニスがぶるんと揺れ動くのが、何とも言えずユーモラスだ。
そんなことには頓着せず、航平は躊躇いなく襖を開けて見せた。

「あ!」

恭介がいた。
麻美は、襖が開いた瞬間、偶然、恭介と目が合ってしまい、そこから外せなくなった。
本当なら悲鳴なり叫び声なり、恭介への謝罪と言い訳などを言いそうなものだが、口どころか喉が凍ったように固まってしまい、声が出なかった。

決して知られてはならない関係。
天野らに穢されたことを、恭介だけには知られたくないが故に、ずっと彼らに犯され続けてきたのだ。
その、麻美にとって血の滲むような恥辱的な行為が今、夫の目の前で白日の下に晒されてしまった。

「ぐっ……ぐううっ……」

先に声を発したのは恭介の方だった。
哀れにも、ロープでぐるぐる巻きにされた上、タオルで猿ぐつわまで噛まされている。
おまけに、足首を縛り上げたロープは柱に繋がれており、ほとんど動けないようだ。
それでも、猿ぐつわを噛まされながらも必死に声を上げようとし、不自由な身体をもがかせ、何とか麻美の元へ行こうとしているのが痛々しかった。

「やっ……やああああっっ! ダンナ様っ、ダンナ様ぁっっ!」

麻美も狂ったように暴れ出し、天野や矢野の手を振りほどこうと必死になって藻掻いた。
天野たちも、釣り上げたばかりの若鮎のように暴れ出した麻美の意外な抵抗力を持て余した。

「ダンナ様っ、違うんですっ! これは……これは無理矢理に……ああ、ごめんなさい……ダンナ様ぁっ!」
「落ち着け、麻美」
「やあっ! は、離して、その手を離して! ダンナ様に酷いことしないで! ダンナ様っ!」
「落ち着けって」

そう言うと、天野は麻美の顎を掴んで自分の方に向かせた。
麻美は、彼女にしては珍しい怒った表情で睨みつけた。
その視線を弾き返すように天野は言った。

「ところで麻美。おまえ、この前の生理はいつだったかな?」
「……」

麻美の動きがピタリと止まった。
小さく震えているのは、快楽のせいではないらしい。
天野はわざとらしく尋ねる。

「どうした? 今月の生理はいつだった? 先月は?」
「そんな……なんでそんなこと……」
「聞きたいからさ。いつだった?」

麻美は哀しそうに目を伏せる。

「……なかった……わ……」
「ほう。なぜだい?」
「っ……、に……」
「ん?」
「……妊娠……した、から……」

今度は恭介の動きが止まってしまった。
驚いたように麻美を凝視している。
その視線に耐えられなくなったのか、麻美の方が恭介から目を外してしまった。
天野はなおも麻美を追い詰めていく。

「妊娠、か。妊娠ね。どれくらいだ?」
「に……二ヶ月……」

麻美は「知っているくせに」と言いたげな目で天野を見、そして諦めたように告白した。
健康優良児である麻美は女性の身体としても健康で、生理もほとんど遅れたことがなかった。
なのに先月、それが来なかった。
一週間遅れたことは一度もなかったから青くなったものだ。
そのことを天野に告げると、彼は強引に麻美を産婦人科に連れて行き、そして懐妊していたことを確認したのだった。

「それは……、そこの市丸先生の子かい?」
「ち……がい、ます……」
「違う? 市丸先生ともセックスしてたんだろう?」
「……」
「なのになぜ? 市丸先生の子である可能性だってあるじゃないか」
「だ、だって……」

麻美は恨めしそうに天野を見上げた。
天野は、そっと麻美のお腹──子宮の辺り──を撫でている。

「あ、あなたたちが……あなたたちが……ダンナ様と、その、する時には避妊しろって……」
「そうだったな。じゃあ、麻美のお腹の子というのは……」
「わからない……けど……、あなたたちの……誰かの……子……」

今度こそ恭介は仰天した。
麻美が──最愛の妻が、他の男によって孕まされていた。
脅されていたとはいえ他人に抱かれていたというだけでもショックなのに、まさか妊娠までさせられていたとは思わなかった。
その衝撃は並み大抵のものではなく、恭介は声もなくガクガクと身を震わせていた。
ショックと怒りで全身が瘧のように痙攣している。
猿ぐつわされたタオルを噛み切るほどに歯で強く噛んだ。
その様子を面白そうに見ながら、天野は勝ち誇って言った。

「聞いたかい、市丸先生。この通り、麻美はもうボクら三人のものなんだ。ふふ、これから三人のうち、誰かひとりのものになるわけだけどね」
「っ……っ!」

恭介は今さらのように暴れ出し、後ろ手に縛られたロープをギシギシ鳴らしたものの、拘束は少しも緩まない。
手首と足首がロープに擦れて血が滲んでも、恭介は全身を藻掻かせ、暴れていた。

(麻美っ……、負けるな! ずっと……ずっと愛してるぞ! 例えどんな目に遭わされても……おまえはおまえだ!)

心の中でそう叫んだものの、くぐもった声しか聞こえず、麻美は哀しげに俯き、おとなしく三人の愛撫を受けていた。

とうとう夫に知られてしまった。
もう、どうにもならないのだ。
どう言い訳しようとも、恭介以外の男に抱かれ続けてきた事実は変わらない。
しかも、何度となく絶頂の頂点を極めてしまっているのだ。
言葉もなかった。

諦めたように天野に身体を預けていた麻美は、天野たちの愛撫が激しくなるにつれ、次第に熱く悶えていった。
明らかに感じ始めている。
それは、毎夜のように愛妻を抱いていた恭介にもよくわかった。
麻美の表情は、はっきりと官能を感じているそれだった。
麻美の方にはもう「夫の前で恥ずかしい姿をさらせない」というような思いは薄れつつあり、どうにもならないのだという諦めが色濃く漂っていた。

「んっ……ああ……」
「先生が見てるのに、もう良い気持ちになってきたのかい?」
「違う……違うわ……あたしはそんな……だ、ダンナ様ぁ……」

麻美はもう自分が何を言っているのか、よくわかっていない。
意識は朦朧としつつあり、吐く言葉も譫言のようだ。
夫の前で嬲られ、犯されるという異常なシチュエーションと、その性行為を享受しようとしている自分が信じられなかった。
しかし現実として、麻美の肉体は燃え上がりつつあり、天野たちの行為を受け入れてきている。

「あっ、そこはぁっ……!」

麻美は思わず腰を捩り、ぶるるっと尻を震わせた。
矢野がアヌスをいじくり始めたのだ。
いやいやするように弱々しく顔を振っていた麻美だったが、その顔は興奮と快楽で紅潮してきている。
夫の前で肛門を嬲られるなどあり得なかった。
そのあり得ない行為が今、現実に行われているのだ。
肛門責めを何度も受け、もう麻美の肉体はその恥ずかしい快楽を受け入れてしまっている。
たちまち少女のアヌスは綻び始め、さっきまで堅く引き窄まっていたのがウソのように柔らかく、そして熱くなっていた。
そこはいつしかふっくらと膨らみ、腸壁まで覗かせていた。

恭介の前で麻美をいたぶり犯すという行為は、少年たちを異様なまでに興奮させていた。
最も麻美に気を使い、思い入れていた矢野でさえ、恭介の前で麻美を犯すことを強く望んでいた。
そうすることで麻美を完全に屈服させ、恭介から彼女を奪い取ることになると信じていたからだ。
矢野は大きく喉を上下させてツバを呑み込んでから言った。

「天野……、僕がやっていいな?」
「……いいとも」
「おい、オレもいいよな!」

航平も負けじとそう叫んだ。
天野も矢野もそれを受け入れ、麻美をふたり同時で愉しむことに決めた。

「まずは僕だ」

矢野はそう言うと天野を横にどけ、麻美の後ろに回り込んだ。
そして胡座をかくと、その上に麻美の腰を乗せる。
麻美のぷりんとした尻肉の感触が心地よく、尻たぶに挟まれる格好になった矢野のペニスはますます充血していく。
それがわかるのか、麻美は戸惑ったように矢野を振り返った。

「や、矢野くんの……お、おっきくなってる……あ、また……」
「麻美のお尻が魅力的だからさ。麻美、市丸先生はここを可愛がってくれたのかい?」

何度も聞いたことを再び矢野が問うた。
もちろん恭介に聞かせるためである。
麻美はもう恭介の存在を忘れてしまったのか(あるいは忘れたいからこそ敢えて無視しているのか)、矢野の股間にくっついたお尻をもじもじさせながら答えた。

「……い、いいえ……」
「そうか、お尻は何もされなかったんだね?」

矢野はそう言うと、加虐的な目で恭介を眺めた。
真面目な彼にしては珍しい目つきだ。

「じゃあ、お尻でセックスしたことはなかった、と」
「……」
「初めてここを犯したのは誰だっけ?」

麻美は「ああ……」と小さく呻いてから、小声で答えた。

「あ……まのくん……」
「そうだね。他には? 岩崎や僕は?」
「岩崎くんにも……矢野くんにも……お、お尻を……犯され……ました……」
「うん、そうだ。で、どうだった? お尻にペニスを入れられて気持ち良かったんだよね?」
「そんなこと言わせないで……もういや……」

くすんと小さく泣き出した麻美を慰めるように、矢野はその頭を撫でる。

「わかった。ごめんね、虐めて。でも、きみがあんまり可愛いから虐めたくなっちゃうんだ。じゃあ、お待ちかねの……」
「あ、や……! ま、待って……!」

矢野のペニスの切っ先がアヌスにあてがわれると、麻美は少し慌てたように言った。

「そ、そこ、違う……」
「違わないさ。心配しないでもオマンコもやってあげるよ。今はこっちだ」
「い、いや……そこはいやっ」
「そんなこと言って、最後には感じちゃうくせに」
「言わないで! ああ、いや……ホントにいやなのに……」
「イヤでもここを犯されるんだよ、麻美。市丸先生の前でね」
「いやっ! ああっ、ダンナ様、許して、見ないで! んっ、ああっ!?」

矢野は肛門に亀頭の先を食い込ませると、麻美の細い腰を持ち上げ、徐々に落としていく。
硬くて熱いものが入ってくる感覚に麻美は目を剥いた。

「や、の、くんっ、ああっ……は、入ってくる……入ってきちゃうっ……くっ……ダ、ダンナ様ぁ……」
「どこに何が入るの?」
「お、お尻の中にぃ……矢野くんの……あう、お、おちんちんが……」

腰掛けるように麻美の身体が矢野の腿の上にゆっくりと降下していく。
麻美のアヌスは、排泄器官とは思えぬほどにぐうっと広がり、亀頭の部分を呑み込んでいった。

「ぐうっ……ふ、太い……あう、深いっ……」
「く……」

何度経験しても、たまらない快感だと矢野は思った。
ペニスを奥に送るにつれ、麻美の腸管が痙攣しているのを感じ取れる。
見る見るうちに、麻美の尻たぶの間にそそり立った肉棒が沈んでいく。

「お尻……広がっちゃう……」
「お尻じゃなくてお尻の穴だ」
「ああ……お、お尻の……穴が広がっちゃう……ま、まだ入ってくる……んあう……」

麻美は背中を預けるように矢野に寄りかかり、完全にペニスは腸内に埋没してしまった。
矢野は肉づきの良い太腿を掴み、自分の方へと思い切り引き寄せた。
腸粘膜を押しのけ、さらに肉の凶器が深くへとめり込んでいく。

「かはっ……!」

麻美が目を剥くほど深くまでペニスが挿入された。
完全に腰を落とすと、麻美のふくよかな臀部は矢野の下腹部にペタンと密着した。
麻美の肛門のきつさに耐えながら、矢野は恭介に聞かせるように言った。

「くっ……、麻美のお尻は僕のものを易々と受け止められるようになってるね。もう慣れたのかな? 何度も入れてあげたからね」
「やっ、やあっ! そ、そういうこと言わないで……んあっ」

麻美の喘ぎを心地よく聞きながら、矢野は下からそのアヌスを何度も突き上げていく。
媚肉から垂れ落ちてくる愛液をまぶしつつ、小さな窄まりは皺をいっぱいに拡げて若いペニスを呑み込んでいる。

恭介は、メガネの奥の目が零れ落ちそうなほどに見開き、妻の凄惨な凌辱図を見つめている。
ただ犯されているだけではない。
排泄器官までセックスの対象にされているのだ。
そんなところで男を受け入れている麻美が信じられなかった。
麻美は辛そうな表情をしているが、ややもすると快美の色が混じっているのを、夫は見逃さなかった。

(あ……麻美……)

「見ないで」と哀願する妻の声を耳にし、惨めな姿を見まいと顔を背けるのだが、いつしか視線は麻美の痴態に行ってしまう。
恭介は、股間にある自分の分身が熱く興奮しているのを自覚していた。




「あ、あう……ああっ……お、お尻……きつ……くうっ!」

硬いものを根元まで咥え込んだ麻美は、苦痛の表情を浮かべて腰を捩る。
亀頭がゴリゴリと腸壁を抉り、太い幹はグイグイとアヌスを拡げにかかった。
少し抜き差しの速度を速め、突き込みを激しくすると、途端に麻美は甲高い声で悲鳴を上げる。
それでいて、自分から臀部を矢野の下腹部に押しつけ、こねくるように腰を振っていた。

「や、やあっ、こんな……んんっ……お尻っ、すごっ……あはあっ……」
「気持ち良さそうだね、麻美。ほら、市丸先生が見てるよ」
「いやあっ、ダンナ様、許して! あっ、う、動いちゃだめえっ……!」
「動くなって言っても、麻美の方がお尻を捩ってるんだよ」
「ち、違う、言わないで! ああ、こんなことって……」
「ほら、おっぱいの先だってこんなにコリコリだ。こっちだってすごい濡れてる」

矢野は左手で麻美の乳房を搾るように揉み、その尖端で硬くなっていた乳首をこねくる。
同時に、腿の上に腰掛けさせた麻美の両脚を大きく開かせ、そこを恭介に見せつけていた。
矢野の若い陰茎が、ずぶずぶと麻美の肛門にめり込んでいるのがイヤでも目につく。
恭介の視線はそこへ釘付けとなり、片時も目を離せなくなっていた。
息を飲むというより、生唾を呑み込んで妻の痴態を見ている。
矢野はそんな恭介の心を嬲るように、右手を媚肉に沿えてそこをパックリと開かせて剥き出しにさせた。
麻美の膣からはとろとろと蜜が零れ出し、何かを咥えたがっているかのように襞がひくついている。

その様子を見ていたのは恭介だけではない。
今にも麻美を犯そうと待ち構えていた航平も、それを見てもう我慢出来なかった。

「オ、オレもやるぞ。いいな、矢野!」
「……いいとも」

矢野は頷くと、薄く笑った。
どうやら、最初から恭介だけでなく航平にも見せつけていたらしい。
無論、一緒に麻美を犯すためだろう。

「あ……」

麻美は矢野に後ろから抱かれたまま、目の前に仁王立ちした航平に気づいた。
航平は、恐らくわざと麻美の顔の前に自分の肉棒を突きつけている。
イヤでもそれが目に入り、麻美は「ひっ」と喉を鳴らした。

(い、岩崎くんまで……す、すごい、もうあんなになってる……ああ……、か、硬そう……)

航平のペニスは仮性包茎だが、ギンギンに勃起しているために包皮が少し剥け、先端から亀頭の先が顔を出している。
そこから見える鈴口から、どろりとした透明な粘液を滴らせていた。
矢野と麻美の肛門性交を見せつけられ、もう麻美に挿入するには十二分なほどに硬く、大きくなっていた。
飢えた獣のようにビクビクと震えているのが生々しい。

「ちくしょう、ちくしょう! 矢野なんかに尻を犯されて喘ぎやがって! おまえはオレのものだってことを思い知らせてやるっ!」
「あ、やあっ、やめて、しないで岩崎くんっ! せ、せめて矢野くんが終わるまで……」

麻美の哀願も虚しく、航平は鼻息を荒くして少女の脚に手を掛けて割り開いた。
そして躊躇うことなく、濡れそぼった麻美の膣にペニスをあてがい、一気に挿入してしまう。

「んあっ、そんな、いきなりっ……んくっ!」

太いものが膣口を押し広げ、粘膜を巻き付かせながら奥まで突き進んだ。
二本目のペニスを入れられた瞬間、その脅えからか麻美の括約筋がきゅううっと強く絞まった。
その締めつけに、矢野は危うく堪え忍んだものの、興奮し切っていた航平はとても耐えきれず、情けない悲鳴を上げて達してしまった。

「うっ、うあっ、絞まるっ! く、くそ、麻美、出るっ!」
「いやああっ!」

思い切り引き絞れるように勃起していたペニスから、情欲の塊となった精液が麻美の胎内に放たれた。
熱く滾る粘液を何度も噴き出し、航平は足の裏が痺れるような快感を得ていた。
麻美の方もまた、子宮口に射精されたことでいってしまったらしく、背中を大きく反り返らせ、一声鋭く喘いだ。

「んはああっっ!」

矢野の右肩に後頭部を押しつけ、何度も何度も仰け反った。
射精の発作に合わせるように、白い肢体がびくっ、びくっとわなないている。

「ああ……そんな……いきなり出すなんてひどい……あ、あっ……い、わさきっ、くん、待って!」
「こ、腰が止まらないんだよ! 気持ち良すぎて……」
「ひあっ……や、やめ、んんっ……出しながら突くなんて……んああっ……」

航平は射精しながら、なおも萎えることなく麻美の奥を責め抜いた。
仮性包茎の皮が完全に剥け切り、露わになった亀頭のカリ部分が麻美の敏感な襞を遠慮なく擦り上げていく。
激しく射精された精液と、たっぷりと分泌した愛液が混じり、航平がピストンするたびに、ねちゃねちゃとぬめった淫らな音を立てていた。

「んうっ、んううっ……あう、奥までだめっ……そんな思い切りしないで……あぐうっ」

航平は両手で麻美の腿を思い切り開かせ、さらに深くまで腰を送り込んでいる。
突き上げられるままに麻美は喘ぎ、汗の浮いた裸身をうねらせた。
その後ろから矢野が手を回し、汗でぬめる豊満な乳房を揉みしだいている。

「灼けるじゃないか、麻美。岩崎のやつに犯されるのがそんなにいいのか?」
「「いい」だなんてひどい……ああ、矢野くんまでそんな……正気なの?」
「……ああ、正気じゃないかも知れないな。僕は麻美に……麻美の身体に狂ったんだよ」
「いや……そんな……」
「何がイヤなもんか。僕にお尻を貫かれてよがるだけじゃなく、岩崎にもマンコをやられて感じていたくせに」
「ああ……」

矢野に耳元で淫らな言葉を掛けられ、麻美は背筋にゾクゾクとした悪寒が走るのを感じた。
だがそれは悪寒などではなく、背徳的で被虐的で官能に近いものだった。
夫の前でふたりの男に嬲られる、同時に貫かれる。
想像するだけでも濡れてしまいそうな妄想が、今は現実として麻美の心身を脅かしていた。

「じゃあ僕も動くよ」
「や、だめ……あっ、あっ! だめってばあっ……んああっ……矢野くっ……あう、い、岩崎くんのと……あくっ、な、中で擦れて……いっ……」

麻美の言葉通り、前から犯す航平も、後ろから貫く矢野も、双方のペニスを麻美の中で実感していた。
反対方向から突き込んでくる硬いペニスの感触が、ふたりをなおも興奮させていく。
限界まで膨れあがった肉棒二本に同時に抉られ、麻美の方も喘ぎと悲鳴を交互に洩らしながら、自ら腰を振っていく。
ふたりは呼吸を合わせて交互に突き込んだり、あるいはリズムを考えずにめちゃくちゃに押し込んできたり、好き勝手に責めている。

それでも麻美は、その間に何度か気をやってしまっている。
恭介の前でとうとう犯されてしまった、それも前後の穴を同時に凌辱されたという衝撃よりも、その恥ずかしい姿を見られたという恥辱が、彼女の心を蝕み、より強い快楽を生み出していた。
膣とアヌスの筋肉がひくつき、痙攣し、航平と矢野のものをきつく締め上げている。

「あ、あっ……もうっ……ひっ……ううんっ!」

麻美の顔が大きく仰け反り、ぶるるっと断末魔のように身を震わせた。
絶頂したのは恭介にもわかっただろう。
嫉妬とも怒りともつかぬ、何か叫び出したいような、あるいは殴りつけたいような衝動にかられ、恭介はぶるぶると震えていた。
出来ることなら猿ぐつわを噛み切って、妻を犯す男どもを罵りたかった。
手足を拘束しているロープを引きちぎって、妻を助け出したかった。
しかしそれも不可能で、今はもう、ただただ犯される妻の哀れな姿を見つめることしか出来なかった。

しかし、そんな恭介にも少しずつ心理的な変化が訪れていた。
矢野に犯されるシーンを見せつけられた時には、縛られた身体を激しく動かし、ロープを軋ませるほどに暴れていた。
猿ぐつわで舌を押さえ込まれ、言葉にはならなかったものの、激しい怨嗟の唸り声を上げていたのだ。
その物音と呻き声があまりにも大きく、少々気の小さい航平などはビクビクと家の外を気にしていたくらいだ。
麻美を連れ込む時に、隣家の女性にちらっと見られたこともあり、ヒヤヒヤしていたのだ。

だが、そんな航平も麻美の反応やその肉の妖しさに取り憑かれ、逆に何とか麻美に妖艶な声を上げさせようと愛撫を尽くしていた。
恭介も、麻美が両穴を同時に犯されるシーンに至って、そのもがきをやめた。
出来なくなってしまった。
ふたりの男たちに嬲られる妻の姿があまりに妖艶で、止めるどころか、もっと見たくなってしまっていたのである。

その証拠に、恭介の視線は麻美の裸身──特に、揉み込まれる乳房や、貫かれる膣、そしてアヌス──から離れなくなってしまっている。
そして、もぞつく下半身をよくよく観察してみると、スラックスのファスナーを弾き飛ばさんばかりに股間が大きく盛り上がっていた。
最初のうちは、レイプされる妻を見て勃起してしまったことに恥じていた恭介だったが、アヌスと同時に膣まで犯される様子を見ているうちに、夫としてよりも男として麻美のセックスを見るようになってしまっていたのだった。

麻美は、そんな夫の様子に半ば絶望を感じていた。
彼女を見つめる恭介の表情は、妻を見つめるものではなかった。
恭介は、今の麻美を妻としてではなく、一介の女として見ているのだ。
犯される若い女を見て興奮していると捉えていた。
実際は少し違っていて、確かに恭介は麻美が無惨に凌辱される様を見て異様な興奮を覚えていたものの、それは単にポルノグラフィとして見ていたのではない。
自分の妻が他の男によって穢されている──その事実自体に昂ぶりを感じていたのだった。
それを知れば、麻美はさらに絶望感に覆われただろうが、もう彼女にはそんな余裕はなくなっていた。
矢野と航平のセックスが再開され、早くも官能に溺れ始めたのだ。
一度いかされた女体は脆く、新たに加えられる愛撫と、膣とアヌスへの挿入でいやでも感応してしまう。

「ああっ、だめっ! そんなすぐ動いたら……ああっ……!」
「くそっ、腰が……腰が全然止まらないんだよ!」

前を責める航平は、そう叫びながら激しく麻美を突いていた。
愛液と精液で溢れかえった膣からは、肉棒が出入りするたびにねちゃっ、ぬちゃっと粘りの強い卑猥な音をさせている。
零れ出た男女の性液は、たちまち航平と麻美の股間と腿をべとべとにしていた。
航平の亀頭が思い切り麻美の膣襞を擦り上げ、麻美は甲高い声を放って喘いでいる。
その航平は、突き込むペニスが麻美の内部で薄い肉一枚に隔たれた先で、後ろを抉っている矢野のペニスを感じ取っていた。
襞を挟んでペニス同士が擦れ合い、その快感もたまらなかった。

「んあうっ、ひどいっ……あっ……だ、出しながら突くなんて……あはあっ……」

麻美はそう言いながらも腰をずり上げ、膣へのさらに深い挿入を求めていた。
そうすると後ろから責めている矢野のペニスが半分ほどもアヌスから出てしまう。
そうはさせじと矢野は麻美の腰をがっしりと掴んで、思い切り自分の腰に叩きつける。
麻美はグッと顎を反らせて大きく喘いだ。

「あっ、矢野くん待って! ひぃっ! あおおっ……お尻だめっ……そんな、深いっ……!」
「岩崎には奥まで突かせて僕はダメなのかい?」
「そ、そうじゃなくて、ああっ……な、中でふたりのが当たって、すごっ……ああっ!」

矢野の射精前のペニスと、航平の一度射精した後とは思えぬほどに硬く膨れあがったペニスが交互に麻美の中を突きまくり、快楽の悲鳴と呻き声を上げさせていた。
もちろん責められていたのは性器だけではない。
激しく揺れ動く乳房は、右の方を後ろから矢野に揉みしだかれ、左を前から航平に鷲掴みにされ、もみくちゃにされている。
窪んだ背筋やうなじを矢野が、白い首筋や腋窩は航平が担当し、舌を這わせていた。
そんな愛撫を受けながら硬く膨れあがった若い陰茎二本で同時に前後の穴を抉られては、もはや耐えようもない。
麻美は、どうしても快楽の言葉を口にしたくなり、そのはしたなさに気づいて唇を噛みしめることを繰り返していた。

「いっ……いうっ……んんっ……くっ……はああっ……だめ、もう……ううんっ」
「ほらほら、どうしたの麻美。いつもみたいに「いいっ」とか「もういきそうっ」とか色っぽく叫んでよ」
「そっ、そんな……ダンナ様が見てるのにぃっ……そんなこと言えるわけが……ああっ」
「市丸先生が見てるからこそいいんだろ? 見せつけてやろうぜ、オレたちがいかに愛し合ってるかをさ」
「愛し合ってなんかないっ……ああっ!」
「喘ぎながらそんなこと言っても真実味がないって」

航平も言葉で麻美を責め始めている。これも天野の影響だ。
ことさら麻美が言葉による恥辱責めに弱く、上手に責められると異様なほどに昂ぶって絶頂していたことを思い出したのだ。
麻美の二穴は二本の肉棒をきつく締めつけ、双方の射精を望むかのようにうねっている。
恭介を意識させ、愛撫を強めていくと、麻美の締め付けはさらに強くなっていった。

航平は出来るだけ深くまで抉り、何とか子宮口まで届かせている。
矢野も麻美の柔らかい尻たぶを潰して腰を密着させ、根元まで完全にアヌスの中に埋め込んでいた。
どちらも互いに負けまいとするかのように激しく突いてくる。
麻美はもう耐えられないとでも言うように、ガクガクと腰を震わせ、聞く者を蕩かすような喘ぎ声を漏らしている。

「んんっ……あう……いっ……ああ……んむっ、お、お尻っ……ああっ、ま、前もすごいっ……」
「前? オマンコだよ、そう言えって言ってるだろ?」
「そうだよ。それにお尻じゃ不正確だ。お尻の穴って言うんだ」
「ああ……お……オマ、ンコすごい……お尻の……穴にも奥まで来てる……ひぃっ……!」

麻美は二本の肉棒で完全に征服され、理性を奪い取られていた。
こみ上げてくる性欲と快楽で恍惚とした美貌を浮かべ、暴虐な凌辱に肉体が悦んでいる。

もはや傍観者でしかない恭介の動きも止まり、犯し抜かれる麻美を凝視していた。
よく見ると、はち切れそうなファスナー部分がやや湿っているようだ。
射精までは行かぬまでも、すでにカウパーが洩れ放題で、パンツはおろかスラックス内部も汚れているに違いなかった。

濡れているという点では麻美の方が優っている。
航平と矢野の挿入をスムーズにさせるためか、前後の穴はそれぞれの分泌液でどろどろ、ぬるぬるとなっていた。
腰も双方の律動をサポートするかのような動きを見せている。
矢野、航平はますます興奮し、貪るように麻美の裸身を責めていった。

「んんっ……はああっ、だめっ……もうっ……もうだめっ……お、お願いっ……」
「どうしたんだい、麻美? いきたいのか?」
「っ……」
「言うんだ。言えないなら頷いて見せろ」
「くっ……」

もうどうしようもないとばかりに、麻美はコクッと頷いた。
恭介は激しい衝撃を受けた。
愛していた妻が他の男に犯され、快楽をもたらされ、絶頂を堪えようがなくなって、それを男に示しているのだ。
激しい屈辱感と悔しさに歯ぎしりしてしまう。
しかしその裏で、そんな妻を見せつけられながら、夫である自分までもが強烈な官能を感じてしまい、ペニスは今にも暴発寸前だった。

「も、もう一度だ、麻美! いきたいんだな?」

麻美は抗いようもなく、髪をばさばさと振り乱しながら、ガクガクと何度も頷いた。
その仕草が、犯す男たちを頂点に導いていく。
まず媚肉を責めていた航平の肉棒がぐぐっと一回り太く膨れあがり、限界であることを表現した。
その収縮に、航平が顔を顰めて叫ぶ。

「くっ、もう我慢できねっ……! だ、出すぞ、麻美っ!」
「やあっ……中は……ああっ」

麻美の拒絶を吹き飛ばすかのように、航平は狂ったように何度も奥を突き上げた。
麻美の華奢な裸身が宙に浮き、跳ね上がる。矢野もそれに合わせようと、出来るだけ奥まで肛門を貫いた。
航平と矢野の男性器は、それぞれを刺激するように麻美の中で激しく擦れ合った。
航平はその妖しい快感に我慢しきれなかった。

「くうっ……、くそ、出る……出るっ……!」
「んっはあああっっ……!」
「おっ、おっ……麻美、僕も出るっ……麻美の尻の中に出す!」
「いやあああっっ……!」

航平が射精するのとほぼ同時に、矢野も欲望を麻美の腸管に放った。
航平は麻美の腰を引き寄せ、腰をくっつけてから、精嚢に溜まっていた精液を思い切り射精している。
矢野も麻美の尻を指が食い込むほどに掴み、臀部を潰してから腸管奥に射精した。

ほとんど一緒に熱い精液を身体の奥に感じ取り、麻美はグウッと背中を伸ばして仰け反らせながら激しく気をやった。
そのままの姿勢でビクビクと痙攣している麻美の中に、航平と矢野の肉棒がどびゅっ、びゅるるっと射精を繰り返している。
お腹の奥にドッとまき散らせる濃い粘液の刺激で、麻美はぶるるっとわなないた。

「あ、あう、出てる……前も後ろも……んんっ……ああ、まだ出るの!? ……い、いっぱい……溢れちゃうぅ……くあああ……」
「くそ……、全然射精が止まらない……」
「オレもだ……おっ……まだ出る……」

ふたりはそう言いながら何度も腰を小刻みに振っていた。
同級生に犯された高校生妻は、ドクドクと注ぎ込まれる精液を恍惚とした表情で受け入れ、また小さく絶頂したようだ。
ふたつの小さな穴は、太い若茎を頬張ったままひくつき、なおも射精を促している。
矢野も航平も、思う存分射精し終えると、ようやく己の分身を女穴から抜き去った。
麻美はもうぐったりと脱力し、時折ビクッと小さく手足を跳ねさせて絶頂の余韻を味わっている。
しどけなく開いた両脚の付け根に見える膣とアヌスは、ペニスの形に口を開けて矢野たちの流し込んだ劣情の濁液を逆流させていた。

ふたりが離れると、天野はにやりと笑って麻美に近づき、その顔を持ち上げた。
肉欲を満足させ、性を堪能した女の美貌。だらしなく蕩けそうでいて、なおも美しさを失っていない。
こんなにやつれ、疲れ切っているのに、そのことが男をそそって止まない、ゾクゾクするような顔だった。

「ふふ……、どうだい市丸先生。あんた、麻美のこんな顔、見たことあるかい?」
「……」
「これが麻美の気をやった顔だよ。本当に絶頂した時の顔なんだ。あんたに抱かれた後、麻美はこんな表情だったかい?」
「……」

恭介は何も言えなかった。
目の前にある麻美の顔は、確かに今まで見たこともないほどに色っぽく、艶っぽかった。
恭介とのセックスの後で見せていた表情とは違っている。
まだあどけなさの残る、いったことが恥ずかしそうな顔とは明らかに異なっていた。
性を満喫した、本当に満足したような女の顔だった。

恭介のペニスは少し萎えている。
代わりにパンツとスラックスの内側がどろどろに汚れていた。
思いもかけず射精してしまっていたのだった。

大きな敗北感が夫を襲った。
恭介から、悔しさや怒りがすうっと引いていく。
妻を完全に寝取られたという諦めと同時に、その様子を見て激しく興奮し、とうとう射精までしてしまった自分が情けなく、麻美に対して申し訳なく思っていた。
恭介ががっくりと項垂れ、猿ぐつわの奥でくぐもった声を洩らした。
声を殺して泣いていた。
メガネが涙で曇っている。

身体を小さく震わせ、悔し泣きしている恭介を見ながら、天野はこの上ない征服感を得ていた。
人妻を夫の前で犯し、屈服させ、そのことを夫に認識させたのだ。
完全に寝取ってやったのだ。
ここまでの完全勝利は、天野にもほとんど経験はなかった。
しかし、これで終わりにする気はなかった。
今度は麻美の口から恭介を否定させる言葉を言わせ、麻美の方も夫に対する未練を断ち切らせるのだ。


      戻る   作品トップへ  第七話へ  第九話へ