うつぶせにされた夏実が不安そうに振り返ると、牛尾が尻たぶを開き、硬そうに反り
返った肉棒を夏実の尻の谷間に押し込んでいるのが見えた。
夏実の柔らかくて弾力のある尻たぶに刺激され、牛尾のペニスはぎんぎんにいきり
立っていた。
犯すつもりなのかと思ったが、場所が違う。
牛尾は夏実のアヌスにペニスをあてがっているのだ。

「……!!」

夏実は目を剥いた。
以前から何度もいじくられ、今日は浣腸も含めて徹底的に嬲られたアヌスだったが、
まさかそこを犯されるとは思ってもみなかった。
そういうプレイがあるということを知らないわけではない。
しかし、自分がその対象になるとは想像もしなかった。
排泄器官でセックスするなど、夏実の良識からはまったく信じられない。
今度こそ夏実は牛尾に対してはっきりとした恐怖を抱いた。
大きく見開いた黒い瞳に、恐怖と狼狽と驚愕の色を浮かばせ、唇を震わせて叫んだ。

「そ、そんなっ……! そんなことしないでよっ!」
「なぜ? 夏実さんだってお尻でこんなに感じているのに」
「違う、言わないでっ!」
「今日はお尻を中心に責めてあげたでしょ? それもこれも、こうやって夏実さんの
お尻バージンを戴くためだったんだから」
「やめて、しないでよ!」

夏実は絶叫した。そんなことだけはされたくない。
それに、牛尾のもののサイズは膣でいやというほどに思い知らされている。
本来受け入れるべき場所でもきつくて裂けてしまいそうだったものを、出る一方の
排泄器官の小さな穴に入るとは到底思えなかった。
そもそも入ったとしても、そんな恥ずかしいプレイには耐えられそうにない。

「そ、そんなでかいのが入るわけないでしょ!」
「あ、僕の大きいですか? 東海林さんよりも?」
「か、関係ないでしょ!」
「ふふ、夏実さん正直だなあ。そうか、僕のは東海林さんよりずっと大きいのか」

別に東海林が短小なわけではない。
牛尾のものが規格外なのだ。
そんなものがアヌスに入るわけもない。
無理に入れられたら絶対に裂けてしまう。
夏実は肛門を引き裂かれる恐怖に囚われ、必死になって牛尾を説得した。

「しっ、しないで。それだけはしないでよ!」
「……そんなにいやですか? どうしようかなあ」
「じゃ、じゃあ普通に前でしなさいよ! それなら……」
「へえ」

牛尾が面白そうに夏実の顔を覗き込んだ。

「夏実さんの方から積極的にオマンコ犯して欲しいってわけですか」
「……」
「なんだ、違うのか」

牛尾はあからさまに失望したふりをして、再びペニスを肛門にあてがう。
夏実は懸命に腰を振りたくって逃れようとした。

「だめ、違うっ! ああ、お願いよ、そんなひどいことしないで……」
「お尻よりオマンコですか?」
「……」
「違うの? じゃあ……」
「ま、待って!」

もう迷っている暇はない。夏実は死ぬ思いで恥ずかしい台詞を口にした。

「だ、だから……ま、前にしてよ……」
「前? そんな言い方じゃいやだなあ」
「く……、この……」

夏実はぎりぎりと歯を食いしばって睨んだが、牛尾は口笛でも吹きそうな余裕の表情だ。
悔しさで胸が張り裂けそうだったが、身を守るためにさらに恥ずかしい言葉を吐く。

「お……」
「ん?」
「お、お……まん……こ……」
「ちゃんと続けて言って」
「……。オマ、ンコに、すればいいでしょ」

牛尾は心の中で苦笑した。
この期に及んで「してください」ではなく「すればいいでしょ」というのが、いか
にも夏実らしかった。
それでも、夏実に恥ずかしい言葉を口にさせて追い込むという目的は達せたし、どの
道アナルセックスしてやるつもりだったので、この辺で許してやることにした。

牛尾が満足げに頷いたので夏実はホッとしたのだが、それが甘かったことはすぐに
わからされた。
牛尾のペニスが肛門から離れず、それどころかぐぐっと力が込められてきた。
引きはだけられた尻たぶの底にある菊座に肉棒の先端に押し当てられ、じわじわと
夏実の肛門を押し広げていく。
その感触に、夏実は酷く狼狽えた。

「あ、ああっ……何をしてるのよっ……、あ、あんた、しないって言ったじゃない
のっ!」
「え? そんなこと言ってませんよ。夏実さんが勝手に「オマンコにして」って言った
だけですよ。それを聞けばお尻にしない、なんて言いましたか?」
「こ、この嘘つきっ! あああっ、ああっ!? バカ、やめなさいっ、ひっ、裂ける、
裂けちゃうわっ!」

夏実は狂ったかのように喚きながら、顔を振りたくった。
足首とともにまとめられている両手は、ぐっと力いっぱい握りしめられている。

「力を抜かないと痛いですよ。本当に裂けちゃうかも知れない」
「だ、だったらやめてよ、しないで! あひぃっ、む、無理よ、無理だってばあっ!」

やめてやめてと叫ぶ夏実とは関係なく、アヌスの方は太い牛尾のものを受け入れよう
と、柔らかく広がっていく。
腰に力が入っていて臀部の筋肉はわなわなと震えるほどに緊張していたが、アヌス
そのものは先ほどからの愛撫もあって柔軟性に富んでいた。
それでも指とペニスでは太さが違う。
肛門が今にも引き裂かれそうな苦痛ときつさで、夏実は悶絶しそうになる。

「いっ……たいっ……だめ、はいんないってばっ……ぐぐ……や、めて……」

夏実の肛門は限界まで広がり、少しずつではあるが牛尾の肉棒を飲み込んでいく。
きつそうにわななく肛門と、強引に押し入ろうとするペニスの構図は、いかにも生々
しく壮絶で淫靡であった。
牛尾は尻たぶを両手で出来るだけ拡げ、何とかカリの部分を押しこもうとねじ込んで
いく。

「うひぃああっ!」

肛門がバリッと破けた音を聞いたような気がして、夏実は奇妙な絶叫を上げた。
実際には裂けてはいなかったが、その瞬間、夏実の肛門にペニスのもっとも太い部分
が通過したのだった。
その衝撃でがくりと首を垂らした夏実だったが、すぐに活を入れられた。
先端を入れただけで牛尾が満足するはずもなく、なおも押しこんできたのだ。
一応は、初めて肛門性交する夏実の身体に配慮するようにゆっくりと挿入してきたが、
それでも極太のものが入り込むのだ。
夏実はアヌスというより身体全体が尻から引き裂かれるような感覚になっていた。

「痛い……ぐううっ……!」

もはや叫びも喚きも出来ず、ただただ苦痛に呻くだけだ。
牛尾は慎重に、だが確実に夏実の肛門に挿入していく。
カリが通ってしまってからは、ずっとなめらかになっていたが、無理をせずゆっくり
と押し入れる。
アヌスはもちろん、腸壁までもが、ペニスを強烈に締め上げてくる。
夏実は膣の締め付けもきつかったが、アヌスの比ではない。
その強烈な収縮に抗いながら、牛尾はとうとう根元まで押しこんだ。
夏実のぷりっとした尻たぶの柔らかさを、その腰に実感する。

「入った……。入りましたよ、夏実さん」
「ああ……うっ……。痛い……痛いわ……裂ける……抜いて、あっ……」

とうとう夏実のそこを犯したという実感が、ペニスを通して牛尾に伝わってくる。
夏実の初めてを奪った満足感に酔い痴れている。
何よりも、根元までペニスを貫通させたのが嬉しかった。
媚肉は何度も犯したが、根元まで押しこんだことはなかった。
そうするには牛尾のサイズは大きすぎたのである。
夏実は見た目よりも膣が浅かった。
対して牛尾のペニスは規格外に長大なため、とても最後まで入らなかったのだ。
5センチほど余して子宮に当たってしまったのである。
だから、完全挿入するにはアヌスしかなかった。
それが出来たのだ。

「お尻の処女を失った感想はいかがです、夏実さん」
「ううっ……痛い、だけよ……いいからさっさと抜いて……ぐぐっ……」

夏実は苦痛と息苦しさで顔を真っ赤にして苦悶の表情を浮かべていた。
洗った身体の全身に汗が浮いているが、これは苦痛からくる冷や汗だろう。
呼吸は荒く、激しい。
苦痛の呻き声を上げるたびに、ペニスをねじ込まれた肛門が収縮した。

「そんなに痛いですか」
「き、決まってるでしょ……ああ、きつい……い、痛いのよ……くっ……」
「それなら少し和らげてあげましょうか」

牛尾はそう言って、夏実の乳房を揉みしだいた。
汗でぬめった大きな乳房が鷲掴みされ、ぐいぐいと揉み込まれた。
噴き出した汗でソープが落ちかけているが、その汗がローションとなっている。
乾いた肌をさすられるのとはまた違った感触に、夏実は戸惑い、呻いた。

「あ、あう……」

乳房がぎゅうぎゅうと揉みたてられるだけでなく、ローターも活躍している。
硬く屹立した乳首が休むことなく刷毛の振動による刺激を受けて、痛いほどに感じて
いた。
さらに背中にのしかかって、舌をうなじや首筋に這わせていく。
アヌスからのきつい刺激と苦痛、乳房と乳首からはびりびりと痺れるような快感、
そしてうなじや首筋からはうっとりしてしまいそうな優しい愛撫。それら複数の快感
が混在し、夏実を忘我とさせていく。

牛尾は手に余るほどの乳房を激しく揉みたてながら、夏実のアヌスが肉棒に馴染む
のを待っていた。
牛尾自身が腰を使わなくとも、乳房を揉み、首を舐めるだけで夏実は反応し、感じる
たびにアヌスがきゅっと締まるものだから、充分に快感は得られたのだ。

「少しはよくなってきたようですね。それなら」
「あうっ、だめっ……ひっ、動かないで!」

頃合いを見て、牛尾は尻肉を掴み、浅く少しずつ腰を揺すっていった。
たちまち夏実の悲鳴が唇を割って迸ったが、牛尾は腰を止めなかった。
ごくゆっくりと浅く腰を使う。
5センチほど引き出し、また押しこむ。
浅い突き込みだったが、長大な肉棒をくわえこんでいるだけで張り裂けそうになって
いる夏実のアヌスは、ほんの少しの動きだけでもぎしぎしと軋んだ。

「いはあああっ、だめ、動かないでっ……ど、どうにかなるっ、お尻、壊れちゃう
わよっ……痛いっ!」

牛尾は夏実の反応を見つつ、腰の動きを大きくしていった。
5センチから10センチ、そして15センチ。
動きが大きくなるごとに、夏実の身体も大きく揺さぶられていく。
お腹の中の粘膜がペニスにへばりついているのがわかる感じがする。
牛尾が引き抜くとへばりついてそのまま外へ出てしまう。
そして押しこまれると一緒についていって、めくれこまれてくる。
見てもいないのに、夏実の脳裏にはそんな光景が映っていた。
意識してしまうと、余計に肛門に神経が行ってしまう。
牛尾が繰り出す様々な動きを、アヌスは敏感に感じ取っていた。

「あ、お尻、いやあっ……き、きっつ……きついっ……動いちゃだめえっ……」

牛尾は豊潤そのものの臀部を掴み、自在に操っていく。
「の」の字を描くように腰を回して、夏実のアヌスを拡げていく。
かと思うと、十字架を描くように上下左右にかき混ぜるように腰を動かす。
もちろん前後運動も激しくさせていった。
動きは大きく、そして深く早くなっていく。
ずぶっと奥まで貫かれると、夏実の尻たぶはぶるぶると痙攣し、うねった。
突き込まれるとアヌスが緩み、引き抜かれようとすると引き留めるようにきゅっと
締まる。
その頃になると、夏実の声は、次第に嫌がる色が消え、すすり泣き、呻くように
なってくる。

「ああ、こんな……ひっ……あうっ……くっ……お尻っ……いやっ……ああ……」
「まだお尻がきついですか」
「きつい……きついわよ……、ああ、でも……」
「でも?」
「……」

問いかけられて、夏実は口をつぐんで顔を振った。
きつい中に、苦しいだけでない妖美な感覚が込み上げてきていたのだ。
だが、それを口にすることは牛尾に屈することとなる。
この淫らな恥ずかしい責めに反応してしまったことを認めることとなる。
それだけは嫌だった。

「感じているんですね? 恥ずかしがることはありませんよ、ここでも感じるから
こそアナルセックスってのがあるんですから」
「あ、あたしは「感じる」なんて言ってないっ……。やめて、もうやめてよ……」
「その「やめて」が「もっとして」になるまでやってやりますよ」

牛尾は、もう遠慮なく深くまで貫いていた。
口先だけでは抗っているものの、夏実の声が少し変わってきていることを見抜いて
いた。
今までの責めやセックスでも、夏実は口で嫌がっていても、声色が甘くなってくる
と、実は感じていたことを牛尾は経験則で学んでいた。
今回もきっとそうなのだ。

根元まで突き込むと、柔らかくよく張った臀部がぴしゃん、ぴしゃんと牛尾の下腹
部に当たった。
さっきまで堅く強張っていた臀部の筋肉はすっかりほぐれ、マシュマロのような柔ら
かさになっていた。
根元まで一気に貫いて、そこでまた一気に引き抜く。
そのたびにふたりの結合部からは、ぐちゅっ、にちゃっと粘った淫らな水音が響い
ていた。

「だめえっ、そんなっ……そんな激しくしたらあっ……」
「いっちゃうんですか?」
「ち、違う違うっ……お尻、どうにかなっちゃうわよっ……!」

もうほとんど膣を犯す時と変わらぬ律動と与えていたが、夏実の肛門は立派に応え、
反応していた。
突き込むごとに夏実の声も、呻きに喘ぎが混じってくる。
肉棒を締め付ける肛門も、まるで搾り取るごとくに引き締まってきた。
さすがに牛尾も射精を意識した。
足の裏から背筋へぞくぞくするような快感が走り、陰嚢へと駆け足で登ってくる。
我慢しきれず、牛尾は欲望の赴くままに腰を使った。
がしがしと乱暴に突き込まれ、乳房を乱暴に揉み込まれ、夏実は甲高い喘ぎ声を
上げた。

「ひっ、激しっ……激しすぎるっ……あああっ……いっ……」
「い、いいんでしょ、夏実さんっ」
「違う違うっ、よくないっ……、よくないわよっ……、いっ……ああああ……」
「くっ……、夏実さんのアヌスは最高だ! もうだめだ、出るっ」
「ああ、いやっ……、だめ、だめ、出さないでよっ……ひっ、あああっ!?」

夏実の尻が、まるで絶頂したかのようにぶるるっと激しく震え、押し入っている肉棒
を食いちぎりそうなほどに締め上げた。

「な、夏実さんっ!」
「だめ、いやああっ!」

牛尾は夏実の細腰を抱え持ち、尻たぶに下腹部を押し当てて、最も深いところまで
突き込むと、夏実の腸管に思い切り射精した。

どびゅくっ。
どぼどぼっ。
どびゅびゅっ。
どぴゅうっっ。

「うああっ!」

その瞬間、夏実は全身を引き攣らせて絶叫した。
まるで身体が炸裂したかのような感触だった。
熱い精液が勢いよく腸内に放たれ、その中を穢していく。

「う、あっ……あ……んむっ……むううっ……」

夏実の肛門は、まるで精液を搾り取ろうとするかのように収縮した。
牛尾の肉棒も、その収縮に合わせて射精の発作を繰り返している。
びゅくっ、びゅるっと濃い精液が夏実の直腸に弾けた。
牛尾は最後の一滴まで注ぎ込むつもりで、夏実の尻たぶを掴み、腰を押しつけていた。

───────────────────

「さて、もう一仕事しますか。そうしたら、夏実さんお待ちかねのオマンコセックス
してあげますから」
「……」

もう夏実は何を言う気力もなかった。
こうまで徹底して責められては、反抗しようという気概も失せてくる。
まだ拘束具をつけられたままではあるが、もう解放しても抵抗しないように思えた。
それでも牛尾は、そのままの状態で夏実を抱え上げ、今度はバスタブの縁に腰掛けさせた。
腰ががくがくしていて、そのままでは後ろから湯船に落下してしまいそうだったので、
縁を跨ぐ形で座らせ、壁のタイルに背をもたせるようにした。
タイルの冷たさが背中から染み通ってきて、夏実を失神から救っていた。

牛尾は手にボディソープを取ると両手で泡立て、それを開脚された夏実の股間に塗りた
くった。
白く柔らかい泡で夏実の媚肉全体が覆い隠されると手を洗ってソープを落とし、今度は
T字カミソリを取り出した。
美幸と夏実のマンションにそんなものがあるはずもなく、牛尾が浣腸器とともに持参
してきたものだ。
彼は夏実を剃毛しようとしていた。

「じゃ剃りますよ、動かないでくださいね」
「……」

放心状態の夏実は、項垂れたまま返事もしなかった。
カミソリの刃が肌に当たると、ぴくりと反応し、初めて牛尾を見て言った。

「何を……、これ以上何をするのよ……」
「さっき言ったでしょうに。夏実さんの毛を剃るんですよ」
「何で……、何でそんなこと………。あんた、そういう趣味なわけ?」
「別にパイパン好みじゃありませんけどね。深い意味はありません。こうすれば夏実
さんのオマンコが剥き出しで見られるし」
「もうやめて……。ひどいことはしないでよ……」

抗う夏実の声が弱々しい。
強気一辺倒の彼女の、こうした声を聞けるのは自分だけなのだと思うと、牛尾はぞく
ぞくするような征服感が湧いてくる。
実のところ「深い意味」がないわけではない。
牛尾も現状では、夏実を完全に自分のものにすることは出来ていない。
まだ時間がかかるだろう。
そもそも非番の時しか抱けないのだ。
もしかすると、富山にいるらしい東海林とかいう男が会いに来るかも知れない。
そうしたら夏実を抱くこともあり得るのだ。
いや恋人同士であれば、久々の再会でそうならないことの方が少ないだろう。
ならば、夏実が東海林に身体を開かないようにすればいい。
こうして毛を剃り上げてしまえば、夏実は恥ずかしくて人前で裸にはなれないだろう。
同居の美幸にしたところで、一緒に入浴するわけでもないだろうから気にすることは
ない。
毛を剃ることは、牛尾以外にその身体を許さないようにするためであり、同時に夏実
を羞恥で責める一環でもあった。

「いやあ……」

夏実は僅かに身を捩って嫌がったが、カミソリが当てられると動きを止めた。
暴れるほどの体力も気力も喪失していたが、ヘタに暴れたらそこをザックリと切って
しまうかも知れない。
性器を怪我しても、恥ずかしくて病院にも行けない気がする。
自分で治せる範囲ならいいが、出血がひどいかも知れない。
結局、夏実はされるがままになる他はなかった。
カミソリが素肌を滑る感覚と、ぞりっ、ざらっという毛を剃る音だけが夏実を支配
していく。

「どうして……」
「え? 何です?」

牛尾はT字カミソリを慎重に使いながら生返事をした。
この玉のような肌に傷など絶対につけたくはなかった。

「どうしてこんなに辱めるのよ……。あたしのことがそんなに嫌いなわけ……?」

夏実は牛尾から受けた数々の恥辱を思い起こす。
誇りにしている制服を着たままの凌辱。
無惨なM字開脚。
失神するまで責められ、挙げ句、一晩中犯され続けた。
夏実の自室での羞恥プレイ。
浣腸責め。
便意に苦しみ、悶えのたうち回る姿を晒す。
排泄まで見られる。
肛門性交。
そして剃毛なのだ。

加えて、それらの恥ずかしいシーンをすべて撮影されている。
牛尾は夏実を愛しているとは言うが、これではまるで責め地獄だ。
憎くて虐められているとしか思えなかった。
そう言われ、牛尾はきょとんとした顔をした。

「嫌いなわけないでしょう。愛していますよ、この世の誰よりも」
「じゃあ何でこんなひどいことばっかり……」
「最初に言ったじゃありませんか。夏実さんと気持ちを通じるためです。僕はあなた
を愛しているけど、あなたは僕を愛していることにまだ気づいていない」
「……」

気づいていないのではなく、最初っから牛尾など愛してはいないし、好きでもないのだ。
嫌いとかそういう問題ではなく、はなっから興味も関心もない。
そういうことである。
こうして散々辱められるうちに、無関心から嫌悪には変化しているが、それがさらに
愛情に生まれ変わることなど到底あり得ないと思っていた。
牛尾はしかし、それを見抜いたように言った。

「あなたは最初、僕を相手にもしなかった」
「……」
「でも、こうして愛され続けるうちに感情が変化しているはずです」
「そうね、だいっきらいになってきたわ」
「……そうだとしても、無関心から変わってることは確かです。僕はそれをさらにもう
一段階進めていく。あなたに僕への愛情を気づかせるんです」

夏実はガクリと壁に頭をもたせた。
完全に感覚が異なっている。
説得だの話し合いだのは不可能だと覚ったのだ。
そうこう言っている間も、オタク医学生はカミソリを使い続け、夏実のそこを綺麗に
剃り落としていた。
牛尾は満足げに言った。

「……よし。綺麗になった。さっぱりしましたね」
「見るな……」
「つるつるしてて綺麗ですよ。ちっちゃな女の子みたいだ」
「恥ずかしいことばっかり言わないで。あ、見ないでよ……」

牛尾はその肌触りを愉しんでいた。
恐らく、生まれつきのパイパンとは違っているはずだ。
産毛も剃り上げたその皮膚は、髭剃り後のようなすべすべ感がある。
毛のない媚肉の丘は、その色素の薄い色合いといい形状といい、処女といっても充分に
通用するほどの可憐さがあった。
それでいて、ほころびかけている割れ目からは、ねっとりとした女蜜が滲んでいる。

「おや、もう濡れてますよ。剃られて感じたんですか、夏実さん」
「そんなわけないでしょ……」
「じゃあ、その前のアナルセックスがよほどよかったのかな。夏実さんはお尻でも感
じる人だから」
「か、感じてなんか……、ひっ!」

男の指が割れ目の上にあった肉芽をくりっとひねると、夏実は首を仰け反らせて悲鳴
を上げた。
びくっと身体が震えると、アヌスまでが驚いたようにひくつき、とろりとした精液を
僅かに逆流させている。
牛尾はクリトリスの包皮をくるりとめくり上げ、その敏感極まる表面を指でそっと
撫で回した。

「いひっ! ひうっ! そ、そこ、いきなりっ! ああっ!」
「気持ちいいですか。それじゃあ」
「あひぃっ!」

クリトリスをくりくりと嬲られ、夏実は身体を揺すって身悶えた。
牛尾は責め手を緩めず、夏実の羞恥をほじくり出していく。

「そんなにいいんですか。もっとして欲しいですか?」
「やっ、やめて、ひっ! そ、そこはだめっ! くあっ!」
「やめて? とてもそうは思えないけどなあ」

牛尾はそう言いながら、勃起したクリトリスに愛液をなすりつけるようにして揉み、
軽く捻っていく。
半ば暴力的な快感に、夏実は感電したかのように身体をびくん、びくんと跳ねさせた。
そのたびに、無毛の媚肉からはとぷっ、とぷっと蜜が零れてくる。

「何をやめて欲しいんです?」
「だっ、だから、そこいじるのは、あひぃっ!」
「そこ? そこってどこですか?」
「あ、あんたがいじってるそこよぉっ! あぐうっ!」
「ちゃんと名称で言ってくださいよ。じゃないとわからないなあ」
「こ、この……」

すっとぼける男を悔しそうに睨むのだが、それも長続きしない。
クリトリスへの愛撫は休むことなく継続しているのだ。

「ほら言って」
「いっ、いじらないで、そこっ!」
「じゃ早く」
「わ、わかった! わかったってばっ!」
「言って下さい、それまでやめませんから」
「あっ、ああっ……! そ、そこはあっ……ひうっ……くっ、くり……!」
「くり……?」
「ク、クリト、リスっ! クリトリスよぉっ! クリトリスもういじらないでっ!
ひぃぃっ!」
「でも気持ちいいんでしょ? いじって欲しくないですか?」
「そっ、それ以上されたら、ああっ……」
「いっちゃいそう?」
「くっ……!」

それだけは言えぬと、夏実は唇を噛みしめて首を振りたくった。
その時である。
ふたりの耳に携帯の着メロが聞こえた。

「!」
「あ、あれ夏実さんの携帯ですよね」

夏実から陶酔しそうな快感が霧消した。
誰からだだろう。
浅草の実家だろうか。
それとも中嶋のところへ行った美幸か。
もしかしたら東海林かも知れない。
いずれにしてもこの状況では出られないし、出たいと思わなかった。
しかし牛尾は意地悪そうに言った。

「出ましょうか」
「いっ、いやっ!」
「でも夏実さんの携帯でしょ、あれ」
「そっ、そうだけど、今はいやよ!」
「ふうん。僕とのセックスを愉しみたいから?」
「バカ言わないで! こんな状況で出たくないからよっ、ああっ!」

ふっと着メロが消えた。
夏実はホッとしたが、すぐにまたかかってきた。
電話の相手が、夏実が出ないことで心配しているのだろう。
そうはいっても応対のしようがなかった。
そこで牛尾は愛撫を中断した。
戸惑い、狼狽える夏実を見下ろした彼は、筋トレで鍛えた腕力に物を言わせ、夏実
をそのままひょいと抱き起こした。

「な、なにを……」
「出ましょうか」

そう言いながら、牛尾は再びベッドルームまで夏実を運んできた。
ベッドに無造作に放り投げると、慌てる夏実の右腕のベルトを外してやった。

「? ……あ」

牛尾はにんまりして夏実の携帯を手にすると、フックスイッチを押した。
夏実は慌てたように顔を激しく振りたくって「出たくない」と無言で主張する。
フックを上げてしまっているから、声を出すことも出来なかった。
それでも牛尾は携帯を夏実に押しつけ、無理矢理その右手に持たせてしまった。

「……小早川さんからですよ」
「!!」
「勝手に切らないでくださいね。そんなことしたら、折り返し小早川さんに電話して
彼女が帰ってくるまで僕は居座りますからね」
「そんな、帰ってよ、美幸が戻る前に!」

夏実は小声で叫んだ。

「そのつもりですよ。だから夏実さん、小早川さんの相手をしてください。ほら、
彼女の「もしもし」って声、ここまで聞こえますよ」
「ちょ、あんた何すんの、んむうっ!?」

唐突に牛尾は夏実の唇を奪った。
それまでしなかったのが不思議なくらいだが、気の強い夏実を完全に屈服させてから
でないと、舌か唇を噛み切られそうだったからだ。
だが、今にも犯されようかという時に、電話口の向こうに美幸がいて夏実の声を待っ
ているという異常な状況で困惑する夏実を見て「今なら」と思ったのだ。

「んん! むぐう!!」

夏実が瞳を大きく拡げて驚愕の表情を見せるのにも構わず、牛尾は歯同士がぶつかる
ような激しい接吻をした。
虚を突かれ、抗うどころか反応することも叶わず、夏実はただ驚いて錯乱した。
顔を必死に振りたくって逃れようとするのに、牛尾が両手で頬を押さえ込んで顔を
動かせないようにしている。
唇は割られたものの、さすがに歯だけは閉じていた。
それでも唇の裏や前歯、歯茎などは牛尾の舌の洗礼を受けている。

「ん……んんんっ……んん〜〜っっ!」

ぬめぬめと動き回る牛尾の舌が気色悪かった。
「もしもし?」と問いかける美幸の声が電話口から聞こえる。
何をされているのかバレでもしたらどうしようと、夏実は気が気ではなかった。
そこでようやく牛尾が口を離した。
キッと牛尾を睨みつけてから、夏実はようやく美幸に応えた。

「あ、もしもし美幸? ……うん、そう。あっ……」

今度は開かれた股間に顔を突っ込み、綺麗に剃り込まれた媚肉にまで舌を伸ばして
きた。
割れ目に舌を差し込み、内部をべろべろと舐め回している。

「くっ……。え? ううん、何でもっ……ないわ、あっ……。う、うん、本当に何
でもないって……。くっ……」

同僚に不審に思われないよう何とか平静を装おうとする美女婦警だったが、男の
野卑な舌と唇は遠慮なく彼女の秘部を襲ってくる。
膣口から尿道口まで舐め回し、とうとう尖らせた舌先を膣口に挿入までさせていた。
ぬるっと舌先が侵入すると、夏実は思わず喘いでしまう。

「あうっ!」

ガクンを首を反り返らせたが、美幸の声に何とか気力を奮い立たせる。

「へ、平気だってば。何でもない……くっ……わ。え? べ、別に具合悪いわけじゃ
……あ……」

今日もかれこれ3時間近く責められている。
夏実の白かった肌は美しく紅潮していた。牛尾の責めを堪え忍ぼうと堅く目を閉じる
のだが、時折うっすらと開く瞳は潤みきっている。

「え、ええ、そうよ……。きょ、今日も、んっ、じ、実家に、ああ……。さ、さあ、
よくわからないけど、んむっ、最近よく呼び出されっ、るのよね……」

牛尾がすっと顔を上げると、夏実が彼の方を見て、何度も首を弱々しく振っている。
その表情は「お願いだから、もうやめて」と言っていた。
電話を切らせてくれるか、あるいは電話中だけは悪戯するのはやめて欲しい、という
ところだろう。
牛尾はそのどちらも許す気はなかった。

股間から顔を上げたことで幾分ホッとしたような顔をしていた夏実だったが、牛尾が
ゆらりと立ち上がると、途端に顔が青ざめた。
彼の股間には、巨大な逸物が屹立していた。
ぶらぶらしているどころではない。
これ以上ないほどに硬そうにそそり立ち、膨れた肥満腹にくっつきそうなくらいだ。
夏実は心底恐怖した。
手が動くものなら、両手を合わせて懇願したいくらいだ。
夏実は受話器から顔を離すと、無声音で叫んだ。

「お願いっ、今はもうやめて」
「……」
「な、何でもするから……。何でもされるから、今だけはしないで。電話を切らせて」
「……」
「だっ、抱かれるわよっ。あんたに抱かれるからっ……」

牛尾は無言で顎をしゃくり、電話口に出るよう指示した。
これ以上、美幸を待たせるわけにもいかず、夏実は送話口に出た。

「あ、ご、ごめん。うん、ちょっと……。あ、いやよっ!」

夏実の哀願にも関わらず、牛尾がのしかかってきた。
自らのペニスを手で支え、夏実の媚肉にあてがっている。

「え? な、何でもないよ。い、いやなんて言ってないわよ。美幸の聞き違いよ。
ああ……」

牛尾は挿入すると見せかけて、まず夏実の胸を揉み込んだ。
豊満なふたつの肉の塊は、まだ湯が乾いておらず光り輝いている。
それをぎゅっと鷲掴みして絞るように揉んでやった。

「痛っ……! あ、違う、何でもない。い、今ちょっと手を振ってタンスにぶつけ
ちゃって……、うん、そう。あくっ……んんっ……え? あ、す、少し痛いけど平気
よ。血が出てるわけじゃないし、ああ……」

牛尾の両手から零れんばかりの乳房は量感たっぷりで、揉み込まれて自在にその形状
を歪めている。
弾むような揉み応えだった。嫌がっているはずなのに、いつしか夏実は胸を突き出す
ように牛尾の手に押しつけている。
乳房を持ち上げるように揉みしだく牛尾の指が、尖りだした乳首に気づいた。
そこを指でこねくってやると、夏実は身体を突っ張らせるようにして喘いだ。

「ああっ……。あ、実家の用事? そ、それは………」

乳房を愛撫される快感に陶然としそうになりつつ、夏実は必死に言い訳を考えていた。
そこに美幸が助け船のように確認してきた。
縁談でも持ち込まれたのか、と言うのだ。

「そ、そうそう。そうなのよ。あっ……。め、迷惑な話よね、こっちの事情も知らず
にっ……んくっ……。え、しょ、将司くんのこと? い、言えるわけないわよ、まだ。
あっ……、だ、だってまだ彼とはそんな仲じゃないし……ああ……。え? 何が「また
また」よ。ホントにそうじゃない。まだ結婚とかそういうことは……いっ……ああ……。
とても紹介するとかそんなとこまでいってないもの……くううっ!」

しばらくこりこりと乳首の硬さと夏実の敏感さを愉しんでいた牛尾だったが、最後に
くいっと乳首を引っ張り上げた。
たまらず夏実はぐぐっと全身を反らせて喘いでしまう。
それでも携帯だけは離さず、しっかりと右手で握りしめていた。
その姿にそそられた牛尾は、もう我慢しきれずに肉棒を媚肉に押し当て、夏実の腰を
抱えた。
何をされるか覚った夏実は、乳房を揉まれていた快楽も忘れ、声は出さずに必死の
形相で抗った。
まぶしいほどに白い太腿が開かれ、恥毛を綺麗に剃られて露わになっていた媚肉に
反り返ったペニスが突っ込まれていく。

「んふあああっ!」

夏実は一瞬、目を剥いて叫んでしまった。
何度かいかされ、今も感じさせられ続けて濡れそぼっているとはいうものの、もともと
狭い夏実の膣道は、美幸と電話しながら犯されるという恐怖で緊張し、一層に狭まって
いた。
そこに静脈を生々しく浮き立たせた人並み外れた太いものが軋むようにめり込んでいく。

「く……くっ……、お、大きいっ……!」

目もくらむような圧迫感に、夏実は全身をびくびくと痙攣させて呻いた。
夏実のただならぬ声を聞いて、美幸が心配そうに気遣ってくる。
その声に我へ返り、夏実は声を整えようとするのだが、語尾が震えてしまうのを止めら
れない。

「え、あ、お、大きい? あたし「大きい」なんて言った? そ、それは……、あ、
今ハチが……くうっ……お、おっきいハチが目の前を飛んでたから……あぐっ……!」

恨みがましい表情で睨んでくる夏実を無視して、牛尾は腰を使って最奥まで肉棒を
突き入れてくる。

「くうあっ……、あ、そう、まだ飛んでるのよ、ハチが……あう……う、うんっ…
…ああ……そ、そうなのよ、いつ刺されるか気が気じゃないから……んんっ……」

何とか言いつくろおうとしている夏実の邪魔をするように、牛尾は浅く引き、また
深く突き込むことを繰り返した。異常なシチュエーションが異常な興奮を生むのか、
心はともかく夏実の身体の方はすっかり牛尾の巨根を受け入れていた。
突き入れられるたびに夏実の膣は柔らかく牛尾のペニスを包み込み、蜜を滴らせて
いく。

「やっ……やめ、あっ……な、何よ美幸、あんたホントにっ……心配性なんだから
……あっ……そ、それよりあんたの方はどうなのよ……くっ……な、中嶋くんとは
うまくいった? ああ……」

にちゃ、ぐちゅと淫らな音を立てながら、夏実の膣は肉棒に襞を絡みつかせ、離そう
としない。
その締め付けは痛いほどで、今さらながら彼女の媚肉の素晴らしさを思い知らされる
牛尾だった。
犯され始めると、すぐに夏実の全身からむっとするような女臭が漂ってくる。
汗と蜜が混じり合った濃厚な香りだった。

「あ、あはっ……ど、どうなのよ美幸……ど、どこっ、までいったのよ……ああ……
何を惚けてんのよ。キ、キスくらいしたのかって聞いてるのよ……んくっ……」

何とか美幸と話を合わせているものの、もう夏実の顔は上気して妖艶さすら感じら
れる。
突き込まれるたびにゆさゆさと揺れる乳房からも汗が飛んでいた。
恋人とのことを聞かれ、美幸も焦って動転しているらしく、夏実の声に喘ぎが混じっ
ていることに、あまり気づかないらしい。

「何のためっ、に、夕飯作りに行ってあげたのよ……ああっ……な、何なら泊まって
きてもいいのよ……あむっ……。え? バカ言うなって? ああ……あ、あんたは
それだからダメなのよ……あっ……。な、中嶋くんも、あっ、絵に描いたような朴念仁
なんだから……あう……あ、あんたの方が積極的にならないと、ああ……、す、進んで
いかないわよ……」

厚めの割れ目をこじ開け、肉襞をかき分けるようにしてずぶずぶと埋め込まれていく
ペニスの感覚に、夏実は理性まで飛んでしまいそうになる。
だが今は、今だけはそれは出来ない。
美幸に覚られてはならないのだ。

「み、みんなけっこう心配してんのよ、あっ……、よ、頼子も葵も……か、課長だって
気にしてるのは知ってるでしょ、ああ……。あんたの方から中嶋くんを押し倒すくらい
の覚悟をしなさいよ。あ……、ああっ……、え? そんなことしたら嫌われる?
そんなことないわ、中嶋くんはそんな人じゃない。あっ、く……、む、むしろそこまで
美幸に迫られたら、自分の情けなさに気づいて、ああ……、く、くれるかも……あああ
……」

奥までペニスを埋められ、息苦しさと充足感を同時に感じ、夏実は食いしばった口から
喘ぎが出るのを止められなくなっている。
喘ぎが漏れるたびに、媚肉がきゅっと締まって、牛尾のペニスの太さをいやというほど
実感させられた。

「だから今夜は帰って来なくてもいいわよ、あうっ……。そうよ、泊まってきなさいよ、
中嶋くんとこで、ああ……。制服は明日、あたしが署に持ってってあげるしさ。何を
照れてんのよ、あんたいくつ? 純情ぶる歳じゃないでしょうに、あっ……。え?
大きなお世話? そりゃそうだけど、いいじゃないの、たまには。こ、こっちは、
ああっ、いいから泊まっておいでよ。あうう……。え?」

夏実の表情からすっと血の気が引いた。

「ち、違うわよ、あたしはひとりよ。ここにはあたし以外誰もいないって」

慌てたように夏実が言った。
どうやら美幸は、夏実が誰か連れ込んでいて、それで美幸に帰ってもらいたくないのか
と勘ぐったらしい。
もしかして東海林でも来てるのかとからかったらしい。

「んなわけないでしょ、ああっ……。ウ、ウソじゃないわよ、何なら将司くんに電話
してみてもいいわよ、どうせ富山だから、あっ……。だ、だから誰もいないって。え?
それならもう帰る? い、いいからゆっくりしておいでってば、あうう……、あたし
のことが心配? 様子が変だ?  だっ、から、それは取り越し苦労だって、ああ……」

今にも大声でよがってしまいそうなところを、寸前で夏実は耐えていた。
大した精神力である。

「わ……かった……ああ……うん、こ、これから帰る……のね? ああ………、じゃ、
じゃああと1時間くらい? 30分以内には帰る? ああ、中嶋くんに送ってもらう
のね……。いいわ、じゃあ待ってる、うん。ああ……、さ、先に寝ててもいいって?
へ、平気よ、子供じゃあるまいし。お、起きてるから、ああ……。う、うん、じゃあ
気をつけて。き、切るね」

ホッとしたように携帯を切った夏実に、牛尾が微笑みかける。
腰は動かしっぱなしだ。

「よく我慢できましたねえ、夏実さん。さすがだな」
「このバカッ……、み、美幸にバレたらどうすんのよっ。こ、こんなことされてる
なんて……」
「そしたら小早川さんも入れて3Pすればいいじゃないですか」

とんでもないことを平然と言ってのけるけだものに、夏実は怒声を叩きつけた。

「バカなこと言わないで! いいこと、美幸に手を出したらタダじゃ済まさないわよ!」
「ほほう、僕のチンポは夏実だけのものってわけですか。独り占めしたいんですか?」
「んなわけないでしょっ、この変態っ! ホントに最低ね!」
「まあいいや。小早川さんにバレずに済んだようだし、ご褒美として本格的にいき
ますか」
「もっ、もうやめてよ、帰って! いやなんだから、あああっ!」

涙ながらに抵抗しても、牛尾は夏実の細腰を掴み、激しく責め立てていった。
突かれるごとに腰が弾むが、牛尾の腰に突き動かされているのか、それとも自分から
振っているのか、端からはわからなかった。

「くっ……ふっ、かいっ……深いのよっ……あっ……くううっ……!」
「そんなに深いのがいいんですか?」
「だ、誰もいいだなんて言ってないっ……いっ……あうっ……」

より深い結合をしようと、牛尾は強く腰を打ち付けていく。
とろとろにとろけた媚肉からは熱くてどろっとした愛液が零れ出て、夏実の股間を濡ら
していた。
もうそれを吸い取る陰毛もなく、だらだらとシーツの上に垂れて大きな染みを作っている。

「おっ、お腹っ……抉られてるっ……んんんっ……お、奥に来てるっ……ああっ……」

大きく喉を反らせ、息も絶え絶えに喘ぎ続ける夏実の腰を打ち砕くかのように、牛尾は
強く腰を叩きつけ、犯していった。
ただ前後に激しくピストンするだけではない。
奥まで突っ込むと内部をこねくり回すように抉り込み、浅く引き抜く時は絡んできた
襞をひきずるようにして引っ張り上げる。
膣口を拡げるように回転させ、その摩擦感で夏実に新たな悲鳴を上げさせている。
美幸との電話中に犯されて、異様なほどに興奮していた夏実の肉体に気をよくした男は、
夏実の腰が浮き上がるほどに激しく腰を突き上げていった。
あまりの深さに子宮口まで届かされ、コツコツをそこを刺激されて、夏実はその苦痛に
仰け反りながらも、その裏にある強烈な快感を感じ取って大きく喘ぐしかなかった。

「ああ、いっ……お腹の裏にっ……裏に当たってっ……あっ……も、だめえっ……
ひっ……も、もう……もうっ……」
「おや、もういきそうですか」

夏実はためらわずにガクガクと頷いた。
もう美幸にばれることはないという安心感のせいか、それとも電話中我慢していたのが
一気に膨れあがったのか、素直にそう認めてしまった。
それでもまだ羞恥を感じる理性は残っているのか、一瞬恥ずかしそうな顔をしたのが
なんともそそった。

「ああ、だめっ……い、いく……いっちゃうわよっ……やめて、もうっ……ひっ、
ひっ……いっ、いくうっ!」

夏実が気をやった瞬間、まるで媚肉が絞り上げるように収縮し、牛尾はペニスがねじ
切られそうなきつさを感じた。
射精するには充分な快感ではあったが、まだまだ夏実を味わいたかった。
腰に力を込めて射精を堪え、牛尾はなおも腰を振るってきた。
いったばかりの敏感な膣を硬いペニスで再び深くまで貫かれ、夏実は尻をぶるぶると
震わせながら悲鳴を上げた。

「ああ、やあっ……! も、もういったのにっ……つ、続けてなんていやあっ……」
「でも僕はまだ出してませんし」
「少し休ませてよっ……ああっ……あ、あんな激しくされたのに……いやあっ……
だ、だめ、いったばっかだから敏感なのよ、ああっ、ま、またっ!」
「いいですよ、何でもいってください」

いかされて間もないというのに、夏実の膣はくわえ込んだ肉棒を離そうともしない。
襞を蠢かせ、更なる快楽と愉悦を望んでいた。
牛尾も心得ていて、さっきとは責め口を変えていた。
突き込みのリズムを変えて、深く浅くとメリハリをつけ、激しい動きを抑えてゆっくり
と律動していった。
夏実は簡単に牛尾の策にかかり、彼が軽く腰を引いて挿入を浅くすると、たまらなさ
そうに尻をうねらせて腰を押しつけ、深い結合を求めてきた。
牛尾もそれに応え、ずんっと音がするくらいに奥深くまで男根をめり込ませた。

「くぅあっ! す、っごいっ……! ああっ……ああっ……あうう……」

夏実は、深くまで突き込まれた肉悦に身悶えし、肌を赤く染めて汗を噴き出した。
男女の結合部からは絶えることなく女蜜が分泌し、双方の腰をべとつかせている。
飽くことのない責めに、美しい婦警はたちまち達してしまう。

「いくっ! ああ、いくうっ!」

ぶるるっと大きな尻が震え、媚肉を貫くペニスを締め付けてくる。
ぐぐっと全身に力を込めて仰け反った。
絶頂の痙攣が解けると、膣が少し緩み、夏実の首ががっくりと項垂れた。
髪が乱れ、汗の浮いた額にへばりついて、凄惨なほどの色香を漂わせている。
激しい絶頂に達したことは明白だったが、牛尾はまだ許さなかった。
相変わらず太くて硬いものが膣を抉ってきて、夏実は意識が混濁しかかっている。

「い、いはあっ……も、やめ……ああっ……ああ、ゆ、許して……も、だめえ……
う、動かないで……あうっ……許してぇ……し、死んじゃう……ああう……」

牛尾の手が、たっぷりと熟れた乳房を揉みしだいてくると、夏実はうっとりとした
恍惚の表情を浮かべて喘いだ。
手の中でとろけてしまいそうな乳房は全体に汗をかいていて、牛尾の指に吸い付い
てくる。
まるで乳房の方が男の手を望んでいるかのようだ。
激しく揉み込み、乳首を捻ると、それに合わせて膣まで締まってくる。

「お、お願いっ……ああっ……もうっ……ああ、またいきそうっ……!」

「許して」「お願い」などと、普段の夏実からはおよそ想像もつかないような台詞
を吐きながら、それでも自分から尻を振って牛尾の動きに合わせていた。
子宮口を擦り上げられると、腰を突っ張らせて大きく喘ぐ。
夏実を泣かせ続けている長大なペニスは、愛液にまみれて妖しく光り、摩擦で膣の
襞が爛れるほどに激しく出入りしていた。
突っ込まれる時は襞を巻き込んでずぶずぶっと奥まで入り、引き抜かれるとカリの
部分で思い切り膣口を刺激した。

「だっ、だめっ……ああっ……か、感じ過ぎっ……奥まで突かれて、あああっ!」

もう何度目になるのかわからない官能の津波の予感に、夏実は全身をわなわなと
痙攣させて首を振りたくった。

「い、いくっ……もういく、すぐいくっ……」

夏実の裸身が大きくうねり、腰がひねられた。

「ああああっ……ああっ、い、いく……いっちゃうっっ!!」

夏実は背骨が折れるかと思うほどに反り返り、ガクンガクンと何度も跳ねた。
きゅううっと肉棒にかかってくる強靱な圧力と、何度もいかされて凄惨な美貌を
晒して気をやった夏実の痴態に、牛尾も堪えることが出来なくなった。

「出しますよ!」
「だめっ……中はだめえっ……!」
「くっ……!」

射精に備え、牛尾が子宮まで届かせると、その苦痛と快感で夏実はまた気をやって、
大きく吠えるように嬌声を放った。
その瞬間、牛尾は一気に欲望を夏実の中にぶちまけてやった。

どっ。
どぷどぷどぷっ。
どぼどぼっ。
どびゅうっ。
びゅくっ。

「ひっ……! で、出てるっ……中に出すなんて……。ああ、お、お腹の奥に当たっ
てる……ひ、ひどい……ああ……」

夏実は子宮に注がれる熱い精液に身を震わせた。
びゅっと射精されるたびに、夏実の膣が牛尾の肉棒を締め上げ、絞り出すように精液
を噴出させている。
牛尾は、断続的に射精される精液が出終わるまで夏実に抱きつき、夥しいまでの量を
その胎内に放っていた。
ようやく牛尾が離れると、ペニスを抜かれた膣からはどろどろした粘液が湯気を立てて
零れてきた。
夏実と牛尾の淫液の混合物だ。

「こ、こんなにたくさん出すなんて……」

夏実はがっくりと項垂れ、すすり上げていた。
その顎を摘んで、牛尾が夏実の顔を上げさせる。

「な、何を……あむっ!」

牛尾はまた夏実の唇を奪った。夏実が驚いて顔を振るとすぐに離れる。
そしてまた覆い被さっていった。
男のいやらしい唇が乳房を這うのを感じ、夏実は絶叫した。

「もっ、もういい加減にして! もうやめてったら! 美幸が帰って来ちゃうわよっ!」
「そうですね。なら、早く終わらせないと」
「バカバカッ。そうじゃなくって、もうしないでって言ってるのよ! あっ、いやあっ!」

泣き叫ぶ夏実を嘲笑うかのように、もう臨戦態勢になっている牛尾のたくましい肉棒が、
夏実の媚肉を貫いていった。


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