「ただいまー」

美幸がマンションへ帰ってくると、案の定夏実はまだ帰宅していなかった。

「……」

返事はなかった。
靴を脱ぎ、ダイニングのテーブルに腰を下ろしてホッとするも、美幸は寂しさと
物足りなさを覚えていた。
夏実である。

このところ、彼女の「付き合いの悪さ」は格別だ。
確かに、仕事でもコンビを組み、プライベートでも同居しているのだから、たまには
顔を見ないで過ごしたい時もあるだろう(ケンカでもしていない限りは、美幸の方
にはそうした意識はなかったが)。
だから、そう気にしないようにしていた。
しかし、こう毎回毎回だと寂しい以前に不審に思ってしまう。
この前までは、特に用事のない限りはほとんど行動が一緒だったのだ。
激変してしまった。

夏実自身に、そうおかしなところがあるわけではない。
少し変だなと思うところはあるが、何かあったとしても、そう簡単に言ってくれる
相手ではない。
それが少し物足りなく、寂しいところではあるが、夏実はそうした人間である。

思い当たることと言えば、あのストーカーくらいだ。
美幸はともかく、夏実の方は、あんな男につきまとわれたくらいでびくつくような
タイプではないし、何かあれば反撃するだろう。
だが、夏実に変化が出てきたのは、どうも牛尾の問題が発生してからのような気が
してならない。

胸騒ぎがした。
美幸の知らないところで、夏実と牛尾の間で何かあったのではなかろうか。
美幸は考え事をしながら、上着を脱ぎ、ブラウスを脱いだ。
部屋着に着替えようとして、クローゼットのところへいくと、何かが爪先にぶつか
った。

「ん……?」

かさこそ、と丸めた紙くずが転がっていく。
夏実が屑籠に入れ損ねたものだろうか。
美幸は、蹴飛ばしたものを何気なく拾い上げ、それを拡げてみた。

───────────────────

東京湾の13号埋立地。城南島の舳先にあり、外地とは片側一車線の簡易舗装道路に
よってのみ通じている。
建設工事で使った地下通路も封鎖されずにあるが、養生は何もされておらず、ひと
たび台風でもあれば風雨が激しく入り込んで「川」となってしまうため、通行は禁止
されている。
そんな辺鄙な場所に民間企業が入るはずもなく、あるのは警視庁の分署のみだ。
警視庁警備部特殊車両二課。
人型の大型作業機械を警備活動に使う、通称「レイバー隊」である。
装備が特殊で大規模な整備施設を要するということで、この陸の孤島に押し込められ
ていた。
もっとも、警視庁の本音としては、問題の多い部署だけに、出来るだけ本庁と離して
おきたいということもあっただろう。
装備同様に、人員に関しても問題警官が多く、「島流し」の意味もある。

それとは別に、確かにレイバーの整備や出動には大人数が必要で、施設も敷地も
不可欠だ。
ひとたび出動とでもなれば現場は火事場騒ぎである。
もちろん帰還すればしたで大騒ぎだ。
レイバー同士の格闘戦になることもあるし、そもそも精密機械であるレイバーは、
案外と簡単にあちこち故障し、破損する。
その修理点検と整備に大わらわとなるのだ。

「ようし、次は二号機だ」

倉庫から搬入された98式レイバーを見上げつつ、幾分枯れた、しかし通りの良い
声が響く。
今日はさほど棟内が慌ただしくないのは、出動や帰還のための整備ではなく、日々
の一般的な点検だからだろう。
完全にばらす必要もなく、日常分解でいい。

「おやっさーん」
「ここんとこ出動がなかったからな、ちゃんと油さしておけよ。油圧と空圧の調整
も手ぇ抜くな」
「はいっ」
「おやっさん」
「終わったら洗って、温風かけてようく乾かしておけよ。電装品のチェックも忘れ
るな」
「ワックスはどうしますかね」
「そうだな、時間があったらやっといてやれや。1号機の嬢ちゃんは自分でやりた
がるが、太田は無頓着だからな」
「おやっさんてば」

何度も呼ばれて、ようやく整備班長が振り返った。
あちこちに黒いオイルの染みを着けた白いつなぎを着て、同じく白いキャップを
被っている。
正面が紺色になっているのは整備班長の印だ。
贅肉のつかない長身で、背筋もピンと伸びていた。
かけたサングラスのせいで、凄みが一層に増している。
レイバー隊にその人ありと知られた榊清太郎である。

「どうしたい」
「だから、お客さんっすよ。控え室の方に、例の所轄の女の子が来てますよ」
「おう、墨東署の嬢ちゃんかい」

心なしか、鬼の整備班長の表情が緩む。
榊は部下思いではあるが、仕事となると鬼神の如く叱咤するため恐れられている。
二課の中では、課長も含めていちばん偉そうなのが彼なのだ。

実際、その実力は二課創設以前から「整備の神様」と呼ばれ、警視庁の装備車両や
機器整備に関しての第一人者であった。
伝説となっているのが、今でも彼が警視庁を訪れると、交通課や機動隊を中心に
かつての部下や上司だった課長、部長クラスが玄関先まで飛んできて迎えるという
ものだ。
もっとも、以前、榊が連絡なしで突然にふらりと本庁へ行った時、後になって課長
が「なぜ事前に榊さんが来ることを知らせなかった」と叱られた経緯があり、決して
伝説ではなかったことが証明されている。

「女房よりも機械との付き合いの方が長い」と嘯くだけあって、同じようにメカニ
ックに興味を抱き、接する者とは話が合う。
だから警官よりもメーカーの方に知人、友人が多いくらいだ。
警官では、第二小隊一号機の搭乗者である泉野明巡査などは、尋常ではない興味を
レイバーに対して示し、自ら整備しようとしたり、暇があれば整備棟に来ていること
もあって、彼のお気に入りだ。
同じように、墨東署の交通課にいる小早川美幸巡査もお気に入りの一人である。

そもそもは美幸の方が、伝説の「整備の神様」に憧れていて、会って話がしたくて
しかたがなかった。
よほどレイバー隊を志望しようとしたものだが、周囲の必死の引き留めがあって、
やむなく諦めている。
美幸たっての要望で「見学」という形で二課へ行った際、すっかり榊と懇意になった
のである。
美幸の方は、まさにメカニックの神様として榊を尊敬していたし、榊の方も、女性
ながらも機械やその整備に血道をあげる美幸に、同類の血を感じていた。
「俺が引退したら班長にはシゲ、副班長にはあの嬢ちゃんを引き抜け。何だったら
シゲが副班、嬢ちゃんの班長でもいいぞ」と放言してシゲを苦笑させている。

「……」

シゲに背を向けると、榊は一転、顔を引き締めて控え室に向かった。
事務所でもあるそこは、整備員たちの休憩室兼宿泊室でもあった。
凹みの目立つ合金製の華奢なドアを開けると、
それまでソファに腰掛けていた美幸が慌てて立ち上がり、榊に礼をした。

「どうも……。お忙しいところを突然にお邪魔ちゃって……」
「なに、いいってことよ。ここ三日ほど出動もないしな、どうってこたねえさ。ま、
楽にしてくんな」
「はい……」

制服姿のところを見ると、勤務中に抜け出してきたらしい。
いつもの溌剌さがなく、どことなく沈んでいるのが気に掛かる。

「いつも一緒の、あの元気の良い相棒は今日はいねえのか」
「はい……」

榊は美幸を座らせると、自分もどすんと腰を下ろし、自ら急須をとって茶を煎れた。
一応客ということで、急須にあった出がらしの茶葉を捨て、茶筒から新たな乾いた茶
の葉を入れる。
美幸が恐縮して茶碗を受け取ると、榊の方から切り出した。

「で?」
「……はい?」
「ここまで来たんだから、何か用事があったんだろう?」
「はあ……」
「それも、あまり他人に聞かせたくねえようなことだな」
「どうしてそれを……」
「いつものあんたなら、こんな小汚え部屋になんぞ来ないで、直接整備棟の俺んとこ
に来るだろうよ。俺がいなけりゃ、いつも飽きるまでレイバー眺めてたろ?」

祖父くらいの年齢の榊を、美幸は唖然として見つめた。
さすがに年の功というやつで、おかしな気遣いは無用だったようである。
こうまで見抜かれるとかえって相談しにくかったが、これで帰ってしまっては何を
しにきたのかわからない。
美幸は思いきって打ち明けることにした。

榊は黙って茶を啜り、美幸の話を聞いていた。
問い返すこともなく、相づちを打つこともなかった。
言いたいだけ言わせてやろう、という思いがあった。
相談事のほとんどは、誰かに相談することで90%は解決しているものなのだ。
若い婦警は、言葉を選びながらようやく話し終えると、口を湿すようにして茶を口に
含んだ。
喉がからからだった。
美幸が、自分の煎れた茶を飲むのを見ながら、大先輩は呟いた。

「……なかなか厄介な話だな」
「……」
「これが機械のことだったら相談に乗るんだがな」
「そう……ですよね。すいません……」

まったく榊の言う通りなのだ。
彼は整備のプロなのであって、人間相手のそれではない。
警察官ではあるが、捜査員でもないのだ。
そういう意味では、交通課の美幸たちの方が、よほど向いている。
なのに榊を頼ったのは、美幸がかなり追い込まれていたからだ。

本来、こうした問題が発生すれば、真っ先に相談する相手は夏実であったろう。
ところが今回に限って、それは出来ない。
何しろ被害者本人が夏実なのだ。
と言って、他の同僚、課員に打ち明けるなどというのは以ての外だ。
水くさいと言われようとも、絶対に誰にも──特に身近な人には知られたくないのだ。
美幸本人でもそうだが、今度の件は夏実のことなのだ。
彼女の承諾なしで勝手なことも出来ぬ。
夏実とて、絶対に知られたくはないだろう。

では捜査課に届け出て司直の手に委ねるか。
それが出来れば最初からそうしているだろう。
結局、捜査課とっても所轄──つまり墨東署であり、被害者である夏実のことが知れる
のには違いがないのだ。
本庁に伝はあまりないが、捜査一課に相談したらどうだろうとも考えた。
だが、だめだ。
同じことなのだ。
夏実の件が明るみに出るのは間違いない。

ということは、警察の捜査以外で解決しなければならなくなる。
あいにく美幸にはそうした知古はいなかったし、いたとしてもどう解決するのか見当が
付かない。
探偵に依頼したとしても、彼らには逮捕権も拘束力もない。
牛尾を説得できるとは思えなかったし、そんなことをしたら夏実への責めがエスカレ
ートする可能性もある。
挙げ句さじを投げて警察沙汰になる、なんてことになったら最悪である。
進退窮まった挙げ句、榊に相談したのだった。

しかし榊にどうにか出来るとも思えなかった。
牛尾をとっつかまえて一喝するくらいのものだろう。
それでどうにかなるのだったら、美幸もここまで困ってはいない。
美幸はすっと立ち上がった。
話しただけで、少し楽になった気もする。

「どうもすみませんでした、つまらないことで……」
「つまらなくなんかねえだろう。おまえさんや相棒にとっちゃ大問題だろうに」
「そうですけど……。でも榊さんには関係のないことですし……」
「そう思ってくれるんなら、最初っからここには来てねえだろうよ」

榊はそう言うと呵々大笑した。
そして自らも立ち上がり、美幸を見下ろしながらその肩をポンと叩いて言った。

「ま、そんなツラすんな。こう見えても警察長いもんでな、そういう伝がないこと
もない」
「え……?」
「ま、大船に乗った気でいてくれ、とまでは言えねえが、何とか当たってみるさ」
「でも……」
「要は、その事件を表沙汰にしねえで、そいつをとっちめるか、あるいは別件でぶち
こんじまえばいいってことだろ? 最終的には、あの元気の良い彼女の近辺に現れ
ないようにすりゃいい」
「そんなこと、出来るんですか?」
「やってみなけりゃわからねえが、そっち方面の人間に相談するくらいことはして
やるさ。心配するな、俺の息がかかったやつだし、そういう陰の部分にはあれこれ
顔の利くやつだ。何とかしてやる」
「ほ、本当に……」

美幸は思わず榊の大きな手を握りしめていた。
目の端には大きな涙の玉が宿っている。

「ほら、そんな顔すんなって。綺麗な顔が台無しだ」

美幸は榊の胸に顔を埋めていたが、しばらくして榊がそれを引き離した。
白いつなぎが、美幸の涙を吸い取っていた。

「……おあつらえ向きのラブシーンてところだが、このままあんたを抱きしめたん
じゃ、死んだ女房に顔向けできねえ」
「す、すみません……」
「それにギャラリーもいるようだしな」

榊はそう言ってにやにや笑った。
美幸が外を見ると、整備員たちが窓越しにこっちを眺めているのは見えた。
美幸は顔を真っ赤にして榊に一礼し、そそくさと整備棟を後にした。

───────────────────

「ん、んふ……んんっ……ん、じゅっ……」

辻本夏実と牛尾展也はラブホテルで情事を重ねていた。
最初の凌辱からまる二ヶ月が経過し、夏実は表面上、すっかり従順となっている。
但し、セックスの時のみである。

普段の夏実にはほとんど変化は見られなかった。
同居している美幸や、同僚の頼子たちは、何となく様子がおかしいと思っていたが、
どこがどうおかしいと指摘出来るほどのものでもなく、遠回しに夏実本人に問い
質しても「何でもない」「普通よ」という答えが返ってくるばかりだった。

牛尾の前でも何ら変わっていなかった。
呼び出されれば渋々赴くものの、本人を目の前にして罵倒するし、嫌なことは嫌だ
とはっきりと告げた。
暴力行為と告訴をしなかったのは、「美幸の身の安全」と痴態を撮影した写真による
脅迫のせいだろう。
それでも、牛尾の部屋やホテル──さすがに夏実たちのマンションでの行為は、あの
時以来なかった──で事に及ぶと、もうすっかり諦めているのか覚悟を決めているの
か、案外素直に服を脱いで、牛尾に従うようになったのである。
まだ浣腸されたり肛門性交されるのはかなり抵抗があるらしく、その時だけは拘束具
をつけられたりするのだが、それ以外の行為の際は、拘束を解かれて抱かれていた。
たまにロープで縛られることもあるのだが、それは行動の束縛というよりも、女体の
緊縛美を鑑賞するためやセックスのスパイスとして、プレイの一環で行われるくらい
だった。
今も夏実は、下着姿で牛尾の前に正座し、彼のペニスを口唇愛撫していたのだった。

「ん、ん、んんっ……じゅっ……んぷっ……ん、んむう……」

もともと夏実はフェラチオをしたことがなかった。
その機会がなかったのである。
東海林との間にセックスはあったが、バカバカしいほどにノーマルなプレイのみで
あり、口でペニスを愛撫したことはなかった。
東海林の方では、たまにクンニすることはあったから、そのお返しというわけでは
ないが、夏実の側でも口でしてあげた方がいいかなと思わないでもなかった。
しかし、いざとなると怖じ気づき、また恥ずかしくもあり、とうとうしてあげたこと
はなかった。
そもそも男根を間近に見るというだけでも、激しい羞恥を感じるくらいだったのだ。

しかし今では、牛尾に仕込まれて一通りのことは出来るようになっている。
牛尾が経験した風俗嬢などに比べれば、まだまだ稚拙ではあったものの、憧れの夏実
がくわえているという精神的満足感が大きく、技量は劣っていても充分な快楽を得ら
れていた。
牛尾の肉棒は、夏実の口の中でびくびくと痙攣しながら喜悦を表現している。
あの夏実が跪いて自分のペニスをくわえている。
しかも彼女が着ているのは下着だけで、以前、牛尾が夏実と美幸に送りつけたものだ。

一端は捨てられたのだが、そのことを聞いた牛尾が、罰として夏実に同じ物を買わせ、
それを着てくるように命じたのだった。
下着というよりセックスのコスチュームと呼んだ方が良さそうなくらいの露出度で、
夏実にとっては着ても脱いでも変わらないような気がした。
むしろ、全裸よりも淫靡な雰囲気すらしてくる。
オープンブラからは、夏実の上半身が動くたびに割れた生地から乳房が顔を覗かせて
いた。
くびれたウェストには黒レースのガーターベルトがまとわりつき、長い脚はメッシュ
の黒ストッキングを履いている。
正座しているため、太腿の肉付きや強調され、それを網タイツ風のストッキングが
覆っている。
夏実の美脚を引き立て、色の白さを際立たせるランジェリーだった。

「ん、あふっ……ちゅっ……んふ……ふあ……んっ……むむう……」

まだ不慣れなのか、夏実の口元がもごもご動くと、それにつれて透明な唾液が肉部尾
を伝って滴り落ちている。
唾液だけではなく、牛尾のカウパーも混じっているのだろう。
夏実は顔をしかめつつ、懸命に唇と舌を使っていた。

夏実は、したくてしているのではなかった。
こんなことは恥辱と屈辱以外の何物でもない。
恋人の東海林が相手であれば、そして彼が望めば吝かではない。
しかし、夏実にとってこの世で最も忌み嫌うべき男である牛尾のものを口でするなど、
考えるだけで寒気と怒りが充満してくる。
しかし彼女はこうしなければならない理由を抱えていた。
牛尾がするように命じたわけでもない。
これは牛尾の精力対策なのだった。

想像を絶する絶倫ぶりを発揮する牛尾に──彼に言わせれば「夏実が相手だからこそ」
なのだそうだが──、おののき、うんざりした夏実が苦肉の策として行なっているの
がフェラチオなのだ。
このオットセイ並の精力を持つ小男は、一度夏実を抱く機会があれば、10回程度は
射精しなければ気が済まないようだった。
もちろん非番の時しか呼び出せないという事情はあるものの、一日というより数時間
のセックスでここまで射精するというのは異常としか思えなかった。
だいいち何時間もぶっ通しでほとんど休まずにセックスを続けること自体おかしいのだ。
夏実が音を上げたのも当然と言えよう。

しかも牛尾は、セックスすると必ず中に射精してきた。
最初にレイプした時に顔射しただけで、それ以降はすべて夏実の体内に出してきたのだ。
アナルはともかく、そうそう胎内に射精を受けていては妊娠してしまう可能性がある。
もちろん直腸に出されるのだって嫌には違いないが、子宮に出されて孕まされるよりは
マシだった。
おまけに牛尾の射精量はうんざりするほどに多い。
毎回毎回よくあれだけ出せるものだと怖くなるが、それをすべて膣で受けていては、
いずれ妊娠してしまうだろう。
加えて彼は避妊を許さなかった。
コンドームはもちろん、ピルも認めない。
夏実としては、妊娠の危険を避けるためには少しでも膣内射精の回数を減らすしか
なかった。
そのためのフェラだったのだ。

「ぷあっ……。くっ……こんなこと……」
「ほらほら夏実さん、口がお休みしてますよ」
「うるさいわねっ」

夏実はいったん口を離したものの、すぐにまた舌で舐め上げていく。
先っちょから根元まで舌先でこそぐように唾液と塗っていった。
そうして再び大きく口を開け、喉近くまで肉棒を含んでいく。

(ちくしょ……。あたしが何でこんなやつにこんなことまで……。それにしても、
なんてでかさなのよ……。口に全部入んないわ……)

長大なペニスは、口に入れようとしたところで喉の奥まで行っても全部は入らない。
あまりたらたらした愛撫しかしないと、牛尾が焦れて夏実の頭を掴んで腰を振り、
イラマチオをしてくる。
それをされると喉の奥まで遠慮なく突き込まれ、嘔吐しそうになってしまう。
それを避けるためにも、夏実は念入りにフェラチオするしかないのだった。

「あ、あむっ……んむうっ……くっ、でかすぎよ、この……んんっ……」

いつまでもこんなことはしていたくない。
さっさと射精させたかった。
夏実は舌先を器用に使って、亀頭の割れ目をほじるようにくすぐってやった。

「おっ……」

これにはさすがに感じたらしく、牛尾の腰がびくびくと震え、呻き声が漏れた。
牛尾のものがひくつき、苦しげな呻き声がしたのを聞いて、あと一押しだと思った
夏実は、さらにペニスへ舌を這わせていく。
零れてくるカウパーをも舐めとり、エラの張ったカリの部分を執拗に舌で擦ってやる。
牛尾の腰が、夏実の舌に動きに合わせてぴくっ、ぴくっと波打つように蠢いた。

「ん、んむっ……ぐぐ……っ……うふうっ……ん、じゅじゅっ……じゅぶぶっ……」

牛尾が苦しそうな顔をしてきたのを見て、夏実はさらに舌と唇の動きを活発にした。
ふたりのセックスでは、常に牛尾が夏実を責めまくり、喘ぎと悲鳴を上げさせられっ
ぱなしだった。
しかしフェラだけは例外で、夏実の方が牛尾を責めることが出来るのである。
いつしか夏実はフェラすることで牛尾に対して優越感すら感じてきていた。
だからこそ、嫌な口唇愛撫でも懸命に射精を促すように熱中しているのかも知れな
かった。
今もまた、牛尾のペニスは隆々とそそり立って夏実の口の中で君臨しているものの、
夏実の舌の動きに翻弄され、今にも射精しそうに震えていた。

「ぷあっ……、ふふん、どうしたのよ。もう出そうなの?」
「くっ……まだまだ」
「強がってんの? いつまで続くかしらね」
「い、言うようになったじゃないですか」
「どうかしらね。もっと気持ちよくさせてあげるから、中に出すのはやめてよ」
「さて、どうしましょうかね。んおっ……!」

夏実はまたくわえた。
この時のふたりの会話はまるですべてを許し合った恋人同士のそれであり、ストー
カーによるレイプとはとても思えないものだとは、夏実は気づいていなかった。

「んっ……じゅばっ……んくっ……んんっ……っ……っっ……むむっ……」

舌先が敏感な裏筋を責めてくる。
その刺激に、さしもの牛尾も呻き声が止まらず、つい腰を振ってしまう。
夏実の舌が、裏筋だけでなくカリや鈴口など、感じやすい部分ばかり集中的に責めて
きた。
確かにポイントや技術は牛尾が仕込んだものだが、夏実の覚えの良さもあって、彼女
はすっかりテクニックを自分のものにしていた。
まだ教え込んで二ヶ月も経たないし、日数で言えば10日に満たない。
その分、密度は出来うる限り濃厚にはしてきたが、ここまで成長してくるとは思わ
なかった。

夏実が言うように「嫌だからさっさと終わらせたい」という気持ちももちろんあった
だろう。
しかし、それだけでは理解出来ないほどに、彼女は性的に成熟していった。
元来素養はあったのだろうが、肉体的にも極めて鋭敏で、男の責めを素直に快感と
して捉えている。
アナルセックスもフェラチオも、すっかり覚え込んでいた。

「くっ……」

牛尾は腰の裏が熱くなってきているのを実感した。
夏実の口中の肉棒は、今にもはち切れそうなほどに硬く反り返り、蠢いていた。
美しい婦警は淫らな下着姿のまま、醜悪なペニスをピンクの唇を近づけ、その先端を
ついばむように突っついた。

「んっ、ちゅっ、んんっ、じゅっ……」

牛尾の亀頭部から、透明なカウパーを押しのけて薄く白く濁った粘液が滲んできたの
を見ると、今度は大きく口を開けて出来るだけ深くまでくわえこんだ。
そのままずるずると唇を窄めたまま引き上げて、エラのところで唇を止め、そのまま
回転させるようにしてカリを刺激した。

「なっ、つみさんっ、それっ……」

あまりの気持ち良さに牛尾が上擦った悲鳴を上げた。
両手でがっしりと夏実の頭を押さえ込んでいる。
それを無視して夏実はなおも責めていく。

「は、はむっ……うむうっ……じゅっ……じゅぶぶっ……んちゅっ……んんっ、んっ
……」

夏実は頬をへこませて咥内の気圧を上げ、頬裏の粘膜とペニスを密着させてから思い
切り吸い上げた。
びくびくと脈打っているペニスが、もう限界なほどに張り詰めた。
特に亀頭がぐぐっとさらに大きくなった気がする。
唇を窄めてじゅぼじゅぼと激しく肉棒を抜き差しし、舌でねぶるようにカリと鈴口を
こそいでいく。牛尾がとうとう屈服した。

「な、夏実さんっ、で、出るよっ!」
「んぐうっ!?」

もう我慢出来ず、牛尾は夏実の髪を掴んで頭を両手で抱え、自分の腰に打ち付ける
ように前後させた。
同時に腰も打ち込んで夏実の喉奥を突く。
その苦しさに夏実は涙を滲ませたが、牛尾は咥内の粘膜の妖しい感触と、亀頭に当たる
喉の感触に堪えきれず、下半身をびくびく痙攣させながら彼女の口に大量の精液を放っ
た。

「くぉっ!」

びゅるるっ、びゅくうっ。
どくどくっ。
どびゅびゅっ。
びゅるるっ。

「んぶっ! ……っく、ん、んくっ……んっ、ごくっ……んぐっ……」

あまりの濃さに咽せながらも、夏実は喉を鳴らして飲み込んでいく。
ねっとりと濃厚なそれは飲みにくく、喉や食道に引っかかり、へばりつく感じだ。
それを無理に奥へと飲み下した。

びゅぶっ。
びゅるっ。
びゅっ、びゅっ。
びゅくっ。

「ぶはっ……げっ、げほっ……ぐっ……ごほ、げほっ……!」

なおも際限なく吐き出される精液を飲み干すことは出来ず、夏実は口を離して咳き
込んだ。
顔をしかめ、喉を押さえて苦しそうに吐き出している。
ペニスの先から精液と夏実の唾液を滴らせながら牛尾が言った。

「あーあ、全部飲みきれませんね」
「あ、当たり前、でしょっ、げほっ……。こ、こんな臭くて苦くてまずいのが何度も
飲めるわけないのよっ……」

夏実はまだ苦しそうに咽せている。

「だ、だいたい、あんたは量が多すぎるのよ。これが三回目だっていうのに、なんで
こんなに出すのよ!? は、恥ずかしくないの!?」

夏実はこれで今日は三回も続けて牛尾をフェラし、いずれも咥内射精されたので
あった。
一回目二回目は何とか全部飲んだものの、三度目は飲みきれなかった。
一向に量が減らず、薄くもならなかったからだ。

「もう降参ですか? 僕はまだ全然平気ですけど」
「こ、こいつ……」
「飲めそうにないですね。じゃあ、本番いきますか」
「ま、待ちなさいよ!」

夏実は狼狽えて止めた。
まだ三回である。
いつものペースなら、あと7回や8回は射精される。
それを全部膣に出されたら妊娠してしまう。

「わ、わかったわよっ!」
「何がです? また口ですか?」
「……」

いい加減口も舌も疲れてはいるが、抜くだけならまだ出来るだろう。
しかし「飲め」と言われても、これ以上は無理そうだ。
もう胃が気持ち悪いくらいに精液を飲まされていて、これ以上無理に飲んだら嘔吐
してしまうだろう。
無理して飲んでもあと一回が限界で、7回犯されるのが6回に減るだけである。
夏実は屈辱を噛み殺して言った。

「お、尻……」
「え、何です?」
「お、お尻にしていいわよっ……」

夏実がもっとも嫌いなのがアナルセックスである。
人間の行為とは思えなかったからだ。
排泄器官をセックスに使うこと自体、信じられなかった。
しかも、膣でもきつくて苦しいほどの巨根を肛門に受け入れるのだから、想像を絶
する苦痛と屈辱があった。
それでも徐々に馴らされていき、最初ほどの痛みは失せていた。
それどころか、アナルを犯させる恥辱と羞恥、苦痛の裏に、表現し難い妖しい愉悦
と快感が込み上げてくる。

そのことを認めたくなかったから、余計に肛門性交は嫌だった。
お尻を犯されてよがるなど、とても耐えられない。
しかし、背に腹は代えられなかった。
膣に出される分を少しでも分散させるためには、口も肛門も使わなければならなかっ
たのだ。
それに理屈の上では、いくら口や直腸に出されても妊娠しようはずもない。
だからこそフェラを重視したわけだが、それも限度がある。
もう口では無理となると、次に差し出すのはお尻しかないのだった。

「ほう、アナルセックスですか。夏実さんも好きになりましたねえ」
「……」

そうなのだ。
夏実も肛門性交に馴らされていくごとに、そこからはっきりとした快感を得るように
なってしまっていた。
肛門も性感帯らしいことは牛尾も言っていたが、それ以上に、こんな男に肛門まで
犯されるという精神的なダメージからくる被虐感の方が大きい。
夏実は自分がだんだんとマゾヒスティックな責めに悦ぶようになってしまうような気
がしていた。

「いいでしょう。夏実さんが僕をアナルで満足させてくれれば、オマンコ犯すのは
やめてもいいですよ」
「ほ、本当に……」
「ええ、もちろん。但し、少なくともあと5回や6回は出さないと、僕は満足しま
せんがね。そんなに何回も続けてアナルセックス出来ますか?」
「……」

アナルを犯されても気をやるようになってしまった夏実だ。
5回も射精されるまで犯されたら失神してしまうだろう。
牛尾が一回射精するまでに、夏実の方は3回や4回はいかされてしまう。
それを5回も繰り返されたら、身体が保つとは思えなかった。
それ以前に、肛門粘膜が牛尾の巨根ですり切れてしまうのではなかろうか。
おぞましくて寒気がしてくる。
しかし夏実に選択肢はなかった。

「どうです? 素直にオマンコで……」
「う、うるさいわねっ、いいから、お、お尻に……」
「そんなにお尻が好きですか。僕も好きだからいいけど」
「だっ、誰が好きなのよっ、あたしは嫌よ! でも、他にないでしょっ」
「わかりましたよ、そんなにムキにならなくていいですから。なら、夏実さんの方
からお尻を開いて下さいね」
「こっ、この……、どこまであたしを……」
「しないんですか? なら……」
「しないなんて言ってないでしょっ!」
「じゃ、ベッドでうつぶせになってください」
「……」

夏実は悔しそうに下を向いてから、牛尾には目もくれずにベッドへ横たわった。
うつぶせになった夏実の肢体が美しい。
ネットの黒ストッキングに覆われた長い脚が悩ましいくらいにセクシーだ。
名ばかりのショーツは、サイドもバックもほとんど生地はなく、ぷりんとしたヒップ
が生々しく剥き出しの状態である。
その豊かな臀部が、悔しいのか恥ずかしいのか、ぷるぷると小刻みに震えていた。

「脚、開いてくださいよ」
「……」

ぴったりと閉じていた両脚が少し開かれた。
まだ足りないとばかりに牛尾が腿をぴしゃんと叩くと、おずおずとさらに股間が開い
ていく。
牛尾は白い尻に指を食い込ませ、そこをぐいっと割り開いた。

「あっ……!」

夏実は小さく悲鳴を上げ、わずかに腰をよじったが、それだけだった。
細い布地は、割り開かれた股間のすべてをとても覆えるものではない。
谷間の底には、こぢんまりとした夏実のアヌスが脅えるように鎮座していた。
そんなところを男に凝視されるのが恥ずかしいらしく、夏実は声もなく枕に顔を突っ
伏していた。
なのに肝心のアヌスは、まるでこれからの肛虐に期待するかのように、小さくひく
ついてさえいる。

そんな夏実をよそに、牛尾は道具を手にしていた。
アナル用のディルドである。
男根を模しているらしく、先端が亀頭のように卵状になっている。
長い部分は直径で2センチほどだが、亀頭部分は一回り太く、4センチほどもある
だろうか。
夏実の清楚な佇まいを見せる肛門には、とても入るとは思えない。
それを牛尾はぐいと曲げた。
中に柔らかい金属製の心棒が入っているらしく、ずっしりと重く、そして自在に曲げ
られるようだ。
それをまるでペニスのように反り返らせた。
色はアイボリーで、ねじりの入った形状をしている。
太いパーティ・キャンドルのようなものだ。
ろくに愛撫もせず、牛尾はいきなりそいつを挿入した。

「ああっ、そ、それっ……!」

夏実の肛門を巻き込むようにして、ディルドは回転しながら奥へと進んでいく。
もうすっかり柔らかく仕込まれている夏実のそこは、すんなりとディルドを飲み込
んでいた。
押し入れられた深さに、夏実は目がくらむ思いだ。
ねじりが夏実の腸壁と肛門を激しく擦りつけていく。

「い、いやああっ……あ、うむっ……」

夏実は腰を振り立てて呻いた。白くて丸い豊満な臀部に、にょっきりとディルドが
生えている光景は何とも淫靡だった。
張型は淫らに操られ、夏実のアヌスを抉り、こねくっていく。
憎んでも余りある男に無防備に股間を晒し、あまつさえ排泄器官を卑猥な玩具で嬲
られる。
これ以上ない屈辱に、夏実の胸が白く灼けた。
その間にもディルドのねじりが、アヌスと腸管を擦りながら盛んに出入りさせられる。
他にはどこもいじられていないのに、夏実は背筋が震えだし、身体が芯から痺れて
きた。
死にも勝るような恥ずかしさと屈辱が、ツーンとわき上がってくる快感とともに夏実
を覆っていく。
おぞましい、感じてはだめと思いつつも、身体が内側から火のようになって、美しい
婦警の肉を灼け爛れさせていく。

「あ、あ……いやあ……だめえ……あ、あうう……」

夏実は呻き、そして喘ぎながら、ひとりでに腰を揺すりだしていた。
淫らな性具で責め立てられるアヌスからくる快美感で、頭が虚ろになるほどに感応
している。

「ゆ、許して、あうう……」

夏実は頭を振りたくって堪えた。
両手をぐっと握りしめているが、それでも快感は一向に紛れない。
ディルドが夏実の肛門をぐっと深くまで抉るたびに、身体の中に新たな炎がひとつ
ずつ点っていくような錯覚がある。
快感のうねりは次第に高まり、どうしようもない状況へと追い込んでいく。

「ああ……ああっ……お、お尻っ……」
「ふふ、そんなにお尻がいいんですか?」
「い、いやよ……あう……ひっ……」

口では抗いながらも、次第に意識がぼうっとしてきてしまう。
今、夏実の頭にあるのは、自分の肛門を抉るディルドだけだ。
今はねじるのではなく、そのまま前後に抜き差しされている。
ねじりが肛門と直腸の粘膜をめくり上げ、めくれこませながら何度もピストンされて
いく。
夏実には、その感覚だけが妖しくどんどんと膨れあがっていった。
まったく手を触れられていない乳首もクリトリスも、痛いほどに硬く勃起している。

「ああっ……ううんっ……あひっ……!」

夏実の唇が開き、堪えきれない喘ぎ声が噴き出した。
まぎれもなく熱いよがり声であり、官能の疼きに悶える美女のあられもない姿だった。

「ああ、あうっ……いやっ……あはあっ……」

淫らな棒に操られ、腰を振っている夏実の尻をぴしゃんと叩き、牛尾が言った。

「いや、じゃないでしょう、夏実さん。気持ちいいんでしょう?」
「あ、あうう……いっ……」
「言うんだ、夏実さん。ほら」

牛尾はぐいっとねじりながら、根元までディルドを押しこんだ。
ねじりがアヌス粘膜を巻き込んで卒倒しそうな刺激が走る。
夏実はぐうっと背を弓なりにして喘いだ。

「ひっ、いいっ……お、お尻、いいっ……ああ……」
「そう、その調子。もっと言って」
「お尻、いいっ……ああっ、た、たまんない……いいいっ……!」
「さすが夏実さんですよ。もうお尻で感じるようになったんですね。こりゃ先が楽し
みだ」
「よ、余計なこと言わないでいいのっ、あうっ……」

ねじり棒の激しい抽送に、夏実は激しく尻を振り立てた。
ずぶずぶっと勢いよく押しこまれ、襞や粘膜が巻き込まれていくと、目の奥で火花が
散るのが見える。
その火が頭の中にまで飛び火して、真っ白に灼けていくかのようだ。暴力的に押し
入ってくるディルドをしっかり感じ取ろうとするかのように、大きく円を描いてうね
っていた。

「よしよし、気をやったら犯してあげますからね」
「ああ、いく……いってしまう……ひっ……」

その声に合わせて、牛尾は一層激しくディルドを使った。
押しこむ時は速く、抜く時はゆっくりさせていたのを、突くのも抜くのも出来るだけ
速く激しくしていく。
もう夏実のアヌスは赤く爛れるほどに痛めつけられている。
それでいて夏実は、そこから快楽しか感じ取っていない。
血も出ず、傷もついていなかった。
驚くべき収縮性だった。

「ほら、いっていいですよ」
「あ、あううっ、いくっ……ああ、もういく……ひっ、ひっ……いっく!!」

夏実は狂ったように身悶えながら、全身をぶるるっと大きく震わせて絶頂に達した。
顔を仰け反らせっぱなしで叫び、ディルドをくわえ込んだ真っ白い尻がぶるるっと激
しく痙攣した。
その締め付けの強さときたら、責め具を持った牛尾の手が引っ張られるほどだった。

「ああ……」

がっくりと夏実が突っ伏した。
それを見て牛尾も「ふうっ」と一息ついた。
夏実を一方的に責めていかせただけなのだが、これだけ派手にいかせると、やはり
いかせた方にも疲れは残る。
夏実の興奮を目の前にして、それが伝染するのかも知れなかった。
三度も夏実の口の中に射精して多少萎えていた肉棒も、尻責めを受けて激しく絶頂
した夏実の痴態を見ているうちに、むくむくと膨れあがり、痛いほどに硬く勃起して
きていた。
牛尾は、荒々しく呼吸して上下している夏実の背中を叩いて言った。

「……さ、本番いきますか」
「ま……って……」



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