声が消える先


 他人の手によって開発されたスコールの躯を、男達はこれ幸いと貪り続けた。
そうしている内にすっかり膨らみを取り戻したスコールのペニスから、また先走りの汁が蕩け出している。
男は自分の手に蜜液を擦り付け、ねっとりと濡れた手でスコールのペニスを扱いていた。


「んぁっ、あっ、ああっやっ、だめ、ひぅんっ!ああ…っ、うぅうっ
「随分とお盛んだな。やっぱりあれからレオンとはヤってないのか?」
「あいつとヤらなくたってオナニー位しただろ」
「ふぁっ、あっ、ひぃっあっ、んん…っ!あっ、嫌……んぁっ、」
「なあ、オナニー位やっただろ?なあ?答えろよ、ほら」
「あうっ、んんっ!乳首、引っ張る、なぁ……うふぅっ


 乳首を引っ張り、敏感になった皮膚の上を爪で細かく擦られ、スコールは肩を震わせた。

 唇を噛んで答えを拒否しようとするスコールだったが、秘奥をぐちゅっ、ぐちゅっ、と掻き回されると、簡単に声が出てしまう。
更に、勃起した陰茎を、根本から先端に向かって絞るように握り扱かれ、スコールは上って来る射精感で、ガクガクと膝を震わせる。


「んんっ、んぅっ…!あ、あぁっ!も、扱くな、あぁあ…っ!」
「オナニーしたろ?したって言えよ。ちんこシコシコしてたんだろ?」
「し、してない…ひんっあっ、やっ、やめろっ、扱くなってぇっ
「ああ、そうだ。お前、ケツ穴弄らないとイけないんだっけ?」
「違う、ひっ、ちが、ふぅんっ
「こうやってケツ穴オナニーしてたんだろ?」
「あっ、あっ、あっ…!」
「レオンが相手してくれないから、自分でケツまんこに指突っ込んで、一人でひんひん啼いてた訳だ」
「してないっ、してないぃっ!そんな所…んふぅっ!」
「ンな事言って、見りゃ判るんだぜ?ほら、お前も自分で見ろよ。ケツまんこ掻き回されて、ちんこギンギンにしてんじゃねえか」
「う、うぅっ…!違う…あぁっ、やだあぁ……っ」


 ぐっと頭を上から押さえ付けられて、スコールは無理矢理下半身を見させられた。
本棚と自分の体の間で、勃起して先走りで濡れた自分のペニスが握られている。
自分の体の有様を見た瞬間、スコールは泣きたくなった。

 忙しいレオンの邪魔をしたくなくて、欲しがる躯を無理やり寝かしつけていた日々。
求めればきっと彼は答えてくれるだろうけれど、此処数日はそれを考える事もなかった。
理由は他でもない、強姦された記憶の所為だ。
彼の温もりを感じられたら、嫌な記憶も忘れられそうだったけれど、変な反応をしてしまって、彼に余計な心配をかけたら、嫌われたらと思うと、出来なかった。
恐怖の記憶と、忘れられない悍ましさの所為で、純粋な性欲と言うのも沸かなかったし、オナニーもしたいとは思わなかった。

 しかし、気持ちの上では嫌悪感が強くとも、若い身体はやはり盛んなものだった。
元々、同居人達との睦み合いも随分と久しく行われておらず、件の出来事以前で言えば、少し溜まっていたのも確かだ。
その時に襲われ、与えられた強引な快楽は、若い身体にしっかりと刻まれてしまっている。
それでいて禁欲生活を送っていた身体は、またしても望まない相手に与えられた快感を、待ち侘びていたように受け入れてしまう。


「あぁっ、あっやっ、もう……っ!んっ、扱くの、やめぇ…っ」


 スコールの呼吸が、短く早いリズムで刻まれて行く。
本棚に擦り付けられた額には、珠粒のような汗が浮かんでいた。
膝には殆ど力が入っておらず、気を抜けば頽れてしまいそうだ。

 項を誰のものか判らない舌が這う。
かと思ったら、耳をじゅるりと舐られた。
ぞくぞくとした嫌悪と快感がスコールの躯を駆け抜けて、ひゅうっと喉奥で息が詰まった。
それを合図に、秘部を犯していた指が、ぐりゅっ!と前立腺を抉り、


「───〜〜〜〜〜っっ


 一際強い快感がスコールの全身を犯し、頭の中が真っ白に白熱する。
今日二度目の強烈な官能に、スコールの躯は既に耐えられる状態ではなくなっていた。
声にならない悲鳴を上げながら、眼を剥いたスコールのペニスから、びゅるぅうううっ!と勢いよく噴き出した精子が弧を描いて飛び散る。
それを見た男達が、ゲラゲラと声を上げて囃し立てた。


「おおっほ〜、イったイった!すげー出た!」
「スコール君、ケツまんこ気持ち良かったね〜?」
「結構飛んだよな?流石、若いってイイねえ」
「ほんとほんと、羨ましいぜ」


 絶頂の余韻で、ビクンッ、ビクンッ、と四肢を戦慄かせているスコールを前に、男達の笑い声が重なる。
スコールは遠い意識でそれを聞いていたが、睨む気力も、泣く事も出来なかった。
一度目の絶頂で、無理に射精を押し殺したツケか、いつも感じている射精の何倍もの快感に襲われた所為で、意識が現実に戻って来ない。


「あ…あ…ん、あ、はぁ……っ


 瞳を彷徨わせ、呆けた表情を浮かべていたスコールの膝から力が抜け、がくん、とその場にへたり込む。
掴まれた両腕だけを釣り上げたまま、スコールは本棚の前に座り込んでいた。
そんなスコールに、ペニスを扱いていた男がにやにやとした貌を近付け、


「あらら。スコール君、大変な事してくれたなあ」
「……ふ…あ……?」


 男の言葉に、スコールの首がかくんと傾く。
その顎を粘ついた男の手が捕え、ぐいっと目の前の本棚に近付ける。
ぼんやりとした瞳で見詰めた其処には、革製の質の良い背表紙が並んでいた。


「此処、見えるかなぁ?」
「ふ…ぅ……っ」


 別の手が伸びて来て、スコールの目の前の背表紙に触れる。
直ぐに離すと、白濁色の糸が指と背表紙を繋いだ。
回らない頭で、それが何か理解できずにいるスコールに、男は笑いながら言った。


「これ、お前のザーメンだぜ。すげー飛んだからなあ。びゅーってよぉ」
「……!」


 言われている事、自分が犯してしまった事を理解して、スコールの理性が一気に戻って来た。
真っ赤になり、蒼くなるスコールの横顔に、本から拭い取った精液をつけた指が擦り付けられる。
ぐりぐりと押し付けられるそれを、スコールは頭を振って嫌がるが、また顎を捉えられて、粘液を垂らしている本へと向き直らされる。


「此処にある本は、どれも貴重なもんなんだってな。俺達にゃ何が書いてるのかさっぱりだが、委員会の奴等はよく持ち出してるようだし」
「う…あ……っ」
「その本にザーメンぶっかけちゃって。取れるかなあ〜、乾いたら無理だろうな〜」


 笑う男達の声を余所に、スコールの脳裏には、数日前の光景が甦っていた。
落ちていた本に付着していた精液、それを強引に拭って、レオンに手渡した。
毎日レオンがその本を手に取って開くのを見て、何も知らない彼まで汚しているような気がして、スコールはずっと罪の意識に苛まれていた。

 あの時は、誰のものとも判らない精液が付着していて、此処で行われた事を思い出すから嫌だった。
だが、今吐き出された精子は、他でもないスコールのものだ。
自分が汚したのだと明らかな白濁に汚れた背表紙に、スコールの目尻にじわじわと涙が浮かぶ。
それを、べろぉ、と臭い匂いをまとわせた舌が舐る。


「そんなに泣くなって。俺達が内緒にしてやるからよ」
「スコール君と俺達だけの秘密って訳だ」
「けどなぁ、タダでって訳には行かないぜ?」
「ちゃーんとそれなりのお礼はして貰わないと」


 自分の罪に体を震わせるスコールを囲んで、男達は手前勝手に喋った後、スコールの躯を掴んで四つ這いにさせた。
逆らう気力も折られたスコールは、抵抗する事も忘れて従ってしまう。

 額を本棚に擦り付けて、スコールは男達に尻を曝け出した。
赤く火照った臀部を男達の尻が撫で回し、谷間でヒクヒクと戦慄いている秘孔に指が触れた。
其処でイかされてから間もない体は、それだけでビクッと反応を示してしまい、男達がゴクリと唾を飲む。


「そんじゃあ、スコール君も欲しがってるみたいだし。頂きま〜す」


 冗談めかして言いながら、スコールの背後で男が下半身を剥き出しにする。
ぐっと尻穴に固い物が押し付けられるのを感じて、スコールの躯が恐怖に震えた。
全く褪せない記憶が甦って、嫌だ、と瞳に絶望の色が浮かぶが、体は恐怖に憑りつかれて動く事も出来ない。

 指で苛められた直腸に、太い剛直が捻じ込まれる。
恐怖で強張った其処は、散々弄られ解されたにも関わらず狭く、痛みと圧迫感で、スコールは顔を顰めた。


「いぎぃい……っ!」
「っく〜、相変わらず良い締め付け、だなっ!」
「んぐぅっ!?」


 まだカリ首も潜っていなかったペニスが、拒絶する肉壁の反応を無視して、力任せに最奥を突き上げた。
腕でも入っているのかと思う程に太いもので、強引に秘孔内を拡張されて、スコールは目を瞠る。

 体の奥から競り上がってくる吐き気で、スコールの上半身がずるずると崩れ落ちた。
床に額を擦り付け、げほっ、げほっ、と咳をするスコールだったが、そのリズムに合わせて、尻穴が咥え込んだ雄をきゅっ、きゅうっ、と締め付ける。
その感触が、背後の男には面白かったのだろう、


「いいねえ、良い反応だ。今のもう一回やってくれよ」
「う…げほっ……うぅ……」


 男の要求に、スコールは応えない。
応える余裕もないのだから当然だった。
すると男は、大きな手をスコールの尻めがけて振り下ろした。
バチンッ、とスコールの尻を高い音が慣らし、


「ひぃうっ!」


 ビクンッ!と怯えた体が正直な反応を示すのを見て、男の顔がまた上機嫌に笑う。


「ほれ、ほれっ」
「あっ、ひぃっ!やめっ、あぁっ…!」


 頭を振るスコールに構わず、男は何度も何度もスコールの尻を叩く。
体の中で最も厚であろう脂肪に守られているので、痛みは大した事はないのだが、それよりも響く音がスコールを委縮させる。
折れた心を更にぐちゃぐちゃに轢き回すには十分であった。

 バシッ、バシッ、と尻が叩かれる度、スコールの躯がビクッ、ビクッ、と跳ねる。
加減も遠慮もない力で叩かれて、スコールの尻はあっと言う間に真っ赤になった。
汗ばんだ小尻が、真っ赤になってふるふると震えているのを見て、スコールの中でペニスがむくっと膨らむ。


「あぁっ……!」
「尻叩くとケツ穴が締まって気持ち良いぜ」
「おいおい、ケツ叩かれて悦んでんのかよ。とんだエロガキだな」
「ふ、うぅ……ちが…違うぅ……あうっ!」


 弱々しく首を横に振るスコールを、背後の男が体を貫いて黙らせる。
カリ高のペニスで、奥の天井をゴリゴリと擦られて、スコールの腰が可哀想な程に跳ねた。
そのままズコズコと肉穴を連続して突き上げられ、スコールは床を引っ掻いて泣き喘ぐ。


「あっ、ひっひぃいっ!」
「ケツ穴掘られてひんひん啼いてる奴が、エロガキじゃなくてなんなんだ?ん?この淫乱!」
「い、淫乱、なんか、あっちが、ちがうっ!俺は……あっ、ひぃっやあっ、そこはっ!」


 男がスコールの腰を掴み、指で苛めていた場所を突き始めた。
剛直の先端が、カリの凹凸が其処を突き上げ、抉る度に、スコールの躯はビクンッ、ビクンッ、とはしたなく感じてしまう。
嫌なのに、と涙を浮かべるスコールの胸中を、体は幾らも慮ってはくれず、当てられて得てしまう快感に囚われる。


「はっ、ひぃっああっそこやめ……あふぅうっ!」
「チンタラしてっと恨まれるからなあ。一気に行くぜ」
「ふあ、あっ、あっ、あぁっ、あぁっ!やだ、激し、の、やぁっんんぅっ


 ゴツゴツと強い力で、奥壁を何度もノックされて、スコールの喉から甲高い声が溢れ出す。
明らかに強い官能を得ていると判るそれに、男の腰の動きが激しさを増して行く。
スコールの躯の事など全く気にも留めず、己の欲望を昇華する為だけに、男は細い腰をずんずんと突き上げた。


「はっ、ひっ、ひぃっああっ!やっ、んぉっ…!おっ、ひぃっ!」
「おい、お前よぉ。なーんかケツ穴、濡れて来てねえかあ?」
「はふっ、うっ、んんっそ、な訳……ひぅんっ!」
「じゃあこの音はなんだ?え?」


 ぐちゅっ、ぐちゅっ、と秘孔から淫音が聞こえている。
スコールのアナルの中では、男の摩羅が先走りの汁を垂らし始めていたが、それだけでこんな音はしないだろう。


「男のケツ穴って濡れるんだったか?」
「知らねえよ。でもこいつなら濡れるんじゃねえか?」
「ああ、確かに。毎日ケツ穴オナニーしてる淫乱だもんなあ」
「はひっ、違うぅ……あっ、や…!んぁっ、あっ、」
「ほ〜らほら、どんどんやらしい音が聞こえて来るぜ」
「どれどれ」
「嫌ぁあ…っ!ち、近付くな…あっ、見るなぁっ、んぁあっ


 根本までペニスを咥え込み、卑猥な形に広がったアナルに、取り巻きの男達が顔を近付けてくる。
体を揺すって逃げを打つスコールだったが、がっしりと掴まれた腰は逃げようがなく、くねくねと尻を左右に振っただけだった。
傍目に見れば悶え欲しがっているような仕種に、男の一物が硬くなり、ぐりぃいっ、とアナルの奥を抉る。
ビクンッ、ビクンッ、とスコールの腰が戦慄いて、股間の下でぶら下がっていたペニスがピクッピクッと反応を示す。


「見られてちんこ勃たせてるぜ」
「おう、見てやれ見てやれ」
「やだ、嫌だぁ……っ!」
「ケチケチするなって。皆ヤった仲じゃんよぉ」


 望んで体を繋げた訳でもない、ただの強姦の加害者と被害者でしかないのに、男達はまるで親しくなったような言い方だ。
嫌悪感しかないスコールには吐き気も催す言葉なのに、体を苛む快感だけは失われない。
どうして、と泣きたいスコールの気持ちを無視して、アナルに納められた肉欲はどんどん大きくなって行く。


「ああっ、あぁっ…!も、苦し……大きい、の…やだぁあ…っ!」
「嫌だ嫌だって言う割に、躯は悦んでるよなあ。俺のちんこ放さねえじゃねえか」
「よ、よろこんで、ない…あふぅっ
「そんなエロい声出して、これで悦んでないって?」
「じゃあもっと気持ち良くしてやらねえとなあ」
「うっ、あぁっ、」


 男の一人がスコールの腕を掴み、頭上に吊り上げて膝立ちにさせる。
背後の男が仰向けに寝そべって、スコールはその上へと繋がれたまま運ばれた。
膝立ちの格好で下ろされると、力の入らない膝は、幾らも自身の体重を支えられず、自重に負けた体が重力で男のペニスを奥深くまで咥え込んでしまった。


「あぁああ……っ!」
「そらっ!」
「ひぃんっ


 深い挿入にスコールが四肢を戦慄かせていると、下からずんっ!と強く突き上げられ、


「あっ、あっああっ!ひぃっ…はぁんっ!」


 一番奥の窄まりをずんずんと激しく深く突き上げられ、スコールは髪を振り乱して悶え啼く。


「やっ、深い、深いの嫌ぁっ!んぁっ、ひっ…、放せ、放して……あぁあっ!」
「誰が放してやるかよ。オラ、イくぞ!」
「イ……ひぃっ、いやっ!やだあっ、あっあっあっ!」


 生贄のように吊り上げられた格好で、スコールは下半身を激しく攻められる。
力の入らない膝はがくがくと震えているだけで、腰を大きな手でしっかりと掴まれて、スコールは快楽を享受するしかない。

 既に直腸を一杯に広げていたペニスが、どくん、どくん、と大きく脈を打った。
それが雄の絶頂間際の反応であると、スコールが認識する事は出来なかった。
肉壁をそぞり擦られる快感に、頭の中が何も考えられなくなって行く。
いやいやと、子供のように泣き懇願する以外に出来ないスコールを、囲む男達が鼻息を荒く見下ろして、


「あっ、んっはぁっ!や、だめぇえ…っ!あっ、あぁっ、あぁあっ
「くっ、イくぞ…!おら、ケツまんこに中出しだ!」
「んぉっ、ひぃあぁぁぁあああっっ


 びゅくんっ、びゅるるるるるっ!と精液が水鉄砲のように強い勢いで吐き出され、スコールの肉穴の奥に叩き付けられる。
奥壁を精子に犯される快感に、スコールは官能の声を上げていた。

 快感に順応するように躾けられた体が、ぎゅうううっ、と体内のペニスを強く締め付ける。
搾り取らんばかりの締め付けに、男はニヤニヤと笑いながら、促されるままに精子を吐き出した。
最初の激しい射精で得た快感が尾を引かない内に、びゅっ、びゅっ、と後追いを叩きつけられ、スコールの腰がビクンッ、ぶるっ、と痙攣する。


「っは〜、出た出た」
「あ…あぁ……んぁっ、」


 ずるり、とスコールの秘孔からペニスが抜け出て行く。
ぬぽっ、と音を立ててペニスが抜けると、ぽっこりと開いた菊穴から、どろりとした白濁液が垂れ落ちた。


「この間より具合が良いぜ」
「マジかよ。楽しみだな」


 そう言って、一人の男が寝そべると、スコールは其処へ運ばれた。
男が前を寛げてペニスを取り出し、精液塗れになっているスコールのアナルに宛がわれる。

 スコールの腰を新たな男が捕まえて、吊り上げられていた腕が放される。
呆気なくスコールの膝は崩れ、アナルに宛がわれていたペニスが、にゅぶんっ!と一気に奥まで潜り込んだ。


「はくぅうっ
「おぉっ、すげぇ。確かにこりゃ良いわ」


 快感の波に囚われていたスコールの躯は、それを得る為の準備を自ら整えていた。
男の欲望を注がれた直腸は、強引に広げられながらも必要以上に緩む事はなく、程良い締め付けと柔らかさで雄を食む。
中出しされた精液と、沁み出した腸液を潤滑油にして、新たなペニスが拒絶される事はなかった。

 肉壁はぴったりとペニスの形に寄り添いながら、にゅぐっ、ぬりゅっ、と蠢いて、男に奉仕する。
その感触を楽しみながら、男はスコールの躯を突き上げ始める。


「あっ、んっ、あぁっひっ、だめぇ…っ
「何が駄目だ。さっきよりエロい声出てんじゃねえかよ」
「はぅっ、うっ、うぅんっあっ、ああ……っ、ひぃっ


 中への射精で、完全に開いてしまった快感の花に、スコールは逆らえない。
開いたのがいつも愛してくれる人ではなく、自分の欲望しか頭にない下衆だと判っていても、体の反応を殺す事は出来なかった。

 奥を突き上げられる度、喉から押し出されるように声が出てしまう。
蒼灰色の瞳は熱に溺れて宙を彷徨い、口端から零れ出した銀色が顎を伝って、胸元に落ちていた。
白いシャツに沁みが出来ているのを見て、だらしねえなあ、と男達が嗤う。


「唾ダラダラ垂らしやがって。蓋してやるよ」
「ふぁっ、あっ、んぐっ!?うぅんんっ…!」


 喘ぎ啼いていたスコールの口に、ずぽっ、と生臭いものが着き入れられた。
目の前に茂みを生やした男の股間があるのを見て、ひぃっ、とスコールの喉が引き攣る。
股間は構わずに前後に動き出し、スコールの口の中でペニスを扱き始めた。


「んごっ、おっ、おぉっ…!おふぅうっ、うぅんっ」
「あ〜、いいわ〜喉まんこ。あ、噛むなよ?噛んだら判ってんだろ?」
「うぅっ、ふぅうっんぐっ、うっ、おぐぅっ…!」


 鼻先に当たる陰毛の感触に顔を顰め、顎に力を入れようとするスコールだったが、男の脅し文句に抵抗を止めてしまう。
判ってるだろう、等と言われても、何をされるのかは全く判らない。
ただ、今以上に酷い目に遭わされる事は直感的に判ってしまったから、体が恐怖に強張って、負けを認めてしまった。

 息苦しさに涙を浮かべるスコールの意識を、下肢から襲う快感が上塗りしていく。
体の中で精液が掻き回されて、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴っていた。

 まだスコールを堪能していない男が、待ち切れなくなってズボンを脱ぐ。
下半身をすっかり裸にすると、男はスコールのファー付のジャケットを脱がし、シャツを捲り上げた。
ぷっくりと色付き膨らんだ乳首を見付けると、男ははぁはぁと息を荒げながら、ペニスを乳首に擦り付ける。
乳首からビリビリとした刺激を与えられて、スコールの躯がぶるっと震え、尻に咥えたペニスをきゅうんっと締め付けた。


「んっふ、んふぅんっうっ、うぅ…っ、ひはぁ…っ!」
「乳首ズリいいねえ。ついでに手コキもしてくれよ」
「は、や……んはうっ!」


 男の命令に、辛うじて首を横に振ったスコールだったが、秘孔を強く突き上げられて悲鳴を上げる。
更に、弱い場所をずりゅっぐりゅっぐりゅっ!と抉られて、スコールの躯が激し過ぎる快感に逃げ場を求めて反り返った。


「ああっ、ああっ、そこぉっやぁっ、だめぇっ、あぁあああっ
「お前に拒否する権利あると思ってんのか?」
「本を汚したのも黙ってて欲しいんだろ?」
「それともバラして欲しいのか?強姦されて悦んでひんひん啼きまくって、自分からちんぽおねだりしたって」
「そんっ、そんなっ、あぁっお、ねだり、なんてぇっ、ひぃっあひっ、ひぃいんっ
「ねだってんだろうが、吸い付いて離さない癖に。ほれほれ、嫌なら逃げてみろよ」
「んぁっ、ひっ、あぅんっんっ、ふぐぅっ


 喘ぐスコールの口に、またペニスが挿入された。
こんな状態で逃げてみろだなんて、出来る筈がない。
それでも、逃げないのなら悦んでいるも同然だと、男達は一方的に言って、スコールの躯を汚し続けている。


「ほら、お前ばっかり気持ち良くなってないで、ちゃんとこっちも相手してくれよ」
「う、うぅ……んぅっは、う、ふぅうっ…!」


 駄目押しとばかりに、最奥をずんっ!と突き上げられて、スコールはビクビクと四肢を痙攣させる。
どう足掻いても解放されない肉の監獄の中で、スコールは震える手を浮かせた。

 胸に擦り付けられるペニスを握る。
グローブのお陰で直に触らずに済んだが、嫌悪感は変わらない。
にぎにぎと揉むように握っていると、ペニスの持主の腕が伸びて来て、


「そんなのでイける訳ねえだろ。こうだよ」
「うっ、ううっ…」
「おい、そっちやるなら、口もちゃんとやれよ。舌動かせ」
「ふぐ、うぅっんっ、んちゅっ…んぷぅっ…
「じゃあ俺もお願いしようかね。さっきイったけど、エロいスコール君のお陰でもうこんなでさぁ」
「は、ふ…ん、ン…っ!うっ、んんっ、んんっ


 ついさっき、スコールの中を犯していたペニスが、目の前に差し出された。
スコールは空いていた手も浮かせて、ペニスを握り込み、二本のペニスをそれぞれの手で扱き始める。
頭も前後に揺らして、口に咥えた雄に奉仕する。

 男達の命令に、スコールはついに従う道を選んでしまった。
そうやって男達を早く満足させなければ、この凌辱は終わらないと判ってしまった。

 ペニスに囲まれ、涙を浮かべながら必死に拙い奉仕を行うスコール。
と、寝そべっていた男がむくっと起き上がり、スコールの中でペニスが角度を変えて、肉壁をぐにゅうっと擦った。
ビクビクとスコールの躯が震えていると、その腰を掴んで、男は背面座位でスコールの腰を揺さぶり出す。


「んっ、おふっ、おふぅうっ、うっひふっ、うぅっ
「そうそう。素直になりゃあ俺達だってなあ?」
「酷くはしねえからさ」
「ふ、ふぐぅ……っ、うぅっんっうぷっ、んむぅっ…!」
「口でたっぷり濡らしてくれりゃ、突っ込む時に楽だし」
「痛い思いはやっぱ嫌だろ?あ、でもケツ叩いたら感じてたよなあ」
「ふひっ、んっんっぷ…うふっ、ふぅんっおふっ、ふぐっ


 男達の言葉に、スコールは否定も肯定も出来ない。
彼の意識は、男達を満足させ、解放させる事だけを望んでおり、それ以外の事は考えられなくなっていた。
夢中でペニスをしゃぶり、手で扱き、秘孔を突き上げるペニスをきゅうきゅうと締め付ける。
そうしていれば、この凌辱も早く終わってくれる筈、と。

 背後の男が鼻息を荒くし、スコールの腰を乱暴に揺さぶり始める。
スコールの体が上下左右に激しく揺れて、乗り物酔いでも起こしそうだった。
それでも目の前の男はスコールの口からペニスを抜こうとはせず、左右の男は手が離れようとすると捕まえてもう一度握らせる。
そして、背後の男が一際荒い息を吐いたかと思うと、


「んぐぉっ!うおおぉぉぉっ!」
「おふぅっおぉぉおんんっ


 獣のような雄叫びを上げながら、男はスコールの中へ欲望を注ぎこむ。
二度目の中出しに、スコールの体がビクンッ、ビクンッ、と大きく跳ねた。
息が詰まって、ペニスを咥えた喉が締まる。
両手は肉竿を擦る事を忘れ、ビクッビクッと痙攣しながら強張っていた。


(あぁあ…また…また中出しされた……)


 絶望色に染まった瞳を彷徨わせながら、スコールの目尻から涙が溢れる。
その貌を見下ろしながら、フェラチオを強要させていた男が腰を引いた。
ずるう、と唾液塗れのペニスがスコールの口を出て行き、濡れた唇とグロテスクな亀頭を艶めかしい銀糸が繋ぐ。

 ずるぅう……と焦らすようにゆっくりと、スコールの秘孔からペニスが抜け出て行った。
カリ首が穴に引っ掛かって、ぐにっと縁を引っ張った後、ぬりゅっ、と抜ける。
それだけでスコールは甘い声を上げた。
スコールの呼吸が整わぬ内に、フェラチオをさせていた男が背後に回って、ヒクヒクと戦慄いているアナルに、ずぷんっ!とペニスが挿入される。


「あひぃっ


 直ぐに律動が始まって、スコールはあられもない声を上げた。
その口に、手淫を強要させていたペニスが突き入れられ、空いた手に濡れそぼったペニスが握らされる。

 ───どうしてこんな事になったのだろう。
どうして、こんな目に遭わなければいけないのだろう。
絶望と官能に溺れた意識の中で、スコールは思う。
脳裏に自分を心配してくれていた人達の顔が浮かんで、誰かに相談していれば良かったのか、と考えたが、やはり出来ないと思った。
伝えていれば何か変わっていたと言うのなら、誰に言えば────




レオン(レオ×スコ)

クラウド(クラ×スコ)

言わない(モブ×レオ、モブ×スコ)