ナース1−1

 
 階段を登った。

 とたんに鼻を衝く薬品の匂い。この階はこれまでとは全然違っていた。壁は白く塗られ、キッチリ部屋分けがなされ、各部屋にはベットが沢山並べられている。この雰囲気は…そう、病院だ!

 迷路というより病院の廊下が続いていて、病室が並んでいる感じ。たしかに迷路なんだろうけど、「迷路のような病院内を歩き回っている」感じだ。病院なのに誰もいない。患者もいなければ医者の姿もない。人気というものをまるで感じなかった。

 とにかく歩く。誰もいない病院って、凄い怖い。まだ下の階までの迷路の方がましだ。

 「わっ!」突然後ろから背中を押して嚇かされた。「うわああ!」心臓が止まる思いがした。あわてて振り返ると、そこには一人の看護婦さんがいた。

 「…ビックリしました?」「ものすごくビックリした!」「誰もいない病院でいきなり嚇かされるとみんなすごいビックリするんです。」「あたりまえじゃん…」

 マッサラの白衣、ミニスカートでストッキングも穿かず、セクシーさが漂うなかでナース帽がきりっとした印象を与えている。

 「もしかして、この階の敵さんって…」「わたし達です、よろしくお願いしますね。」

 今度の敵は看護婦さんかぁ。…待てよ、今「達」って…看護婦さん達って意味かな?「ここは病院です。なので病院にまつわる女性がここを住処にしています。よろしくお願いしますね☆」「…。」

 病院にまつわる敵達…そうだ、以前も似たような事があった。女子校フロアに似てるんだ。あそこではセーラとブルマ、演劇部員達が襲い掛かって来たっけ。という事はこのフロアも数種類の敵がいっぺんに襲い掛かって来るのか。だとすると他のフロアよりも攻略が難しくなる。しかも相手は癒しパワー満載の大人の職業婦人、看護婦さん達だ。多分他に考えられるのは女性の患者とか女医さんだな。患者は分からないが女医さんも大人の色気に満ちている。女学生シリーズが若さ溢れるステージなら病院シリーズは”働くおねいさん”のステージだ。気を付けないと。

 「じゃあ、どうぞこちらへ。」

 すぐ隣の病室に案内される。「さ、ここに座って下さい。検診しますからね。」「いや、検診って…僕はどこも悪くないけど?」「はいはい。大人しくしてくださぁい。」

 …病院シリーズなのは分かるが、それでもコイツだけはかなり怪しいな。でも結局言われるまま病室のベッドに腰を下ろす。流石に清潔に保たれている。

 「じゃあ、まず脈を計りますね。」

 看護婦さんは僕の手をしっかりと握り締めた。柔らかい手が僕の腕を包み込んで来る。ジンとした感覚が一瞬脳天に届く。いつまで経っても女性の手の魅力には慣れないんだなあ。

 「…。」「…。」「…大変!脳に癌があるわ!」「脈計っただけで分かるかっ!」「分かるわよ!わたし看護婦だもん!」

 「…。じゃあ『リネン室』って、何の事?」「うっ…。」「病院ならどこにだって必ずあるよなあ。リネン室。看護婦さんだったら、リネン室の意味位分かるよなあ。」「ぅぅ…、も、もちろんよ!すぐに分かったわよ!いつも仕事で使ってるもん!」「じゃあ答えてみろよ。」

 「え、えっと、あの、その…。そ、そう!リネン室ってのは、医者とか看護婦さんとかが医療の心得の講義を受ける理念室…」「お前看護婦ちゃうやろ!?」

 …。しばしの静寂。

 「…ふ。ふっふっふっふ…ふはーはははっは〜!良くぞ見抜いたああ!そうよ、看護婦とは世を忍ぶ仮の姿、しかしてその実体は!」「只のコスプレ娘。」「…。先に言わないでよ。」

 …やっぱりここの女はみんな変だ。

 「でも安心して下さいね。趣味で看護婦の癒しテクニックだけは一通りマスターしてますから♪」

 「心配だ…」「心肺停止?」「いや、死んでないし。」「兎に角わたしが優しく看護してあげますぅ!」

 怪しい看護婦さんと戦闘スタート。ちなみにリネン室ってのは、ベッドのシーツとかが保管してある部屋です。

 「じゃあ、お熱測りますね。」

 そう言うと看護婦さんは、ベッドに腰掛けている僕の前にひざまずき、萎えたペニスを握り締めた。柔らかい掌が全体をじわりと包み込む。

 「そうやって熱測るのかよ。」「患者さん、まだ全然熱くないですね。」「いや、熱くないんだったらいいじゃない。いつの間にか僕患者にさせられてるし。」

 看護婦さんは、僕のペニスを握りながら人差し指で亀頭やカリをコチョコチョとくすぐる。時々爪を立てて刺激を強めて来る。

 その様子を覗き込む僕に、顔を上げた看護婦さんが上目遣いに微笑んで来た。「大丈夫ですかぁ?痛くないですかぁ?」「…。」演技と分かっていてもやさしくいたわるように聞いて来る声にちょっとダメージを受けた。

 よく見ると、清楚なナース服に包まれた彼女の体、細身の女性かと思っていたが、結構胸だけは大きい。その細い腕や足に不釣合いな位だ。

 看護婦さんは左手でナース服のボタンを外し始めた。切れ込みの内側にボタンが仕掛けられたいる特殊な服のようで、すべてのボタンを外し終わると、上半身の胸の所だけがはだけるようにできていた。

 彼女はノーブラだった。厚い生地は上からは乳首が分からないように仕立て上げられており、巨乳がはだけられるまでノーブラだという事には気づかなかった。

 「私、ノーブラでノーパンなの。すごいでしょ。」

 「…ある意味な。」

 彼女はナース服の生地を胸の下に左手でグイッと引っ張り、ふくよかなオッパイに引っ掛けた。これで完全に、胸の部分だけが露出された。

 そのまま僕の半立ちのペニスを胸に挟み込む。両側から強く押し付けて来る。僕のペニスは彼女の胸の中でその柔らかい弾力を徐々に押し返して行った。

 「ふふふ。段々おっきく熱くなって来ましたよ?」「そりゃあ…」「きっと深刻なご病気ですね。」「違う。健康の証。」

 看護婦さんはペニスを胸から離すと、再びそれを握り締めた。「さっきより熱がありますね。きっと脳に癌が…」「もうええっちゅうねん!」「早急に治療が必要です!」もう有無を言わせないらしい。

 看護婦さんは立ち上がり、僕から少し距離を離れてベッドに腰を下ろした。

 「じゃあ、治療を開始します。」「いや、そもそも治療するのは医者であってあんたたちは治療できない筈…」「治療の為にはその熱を下げてあげないといけません。射精すれば熱が下がりますからね。」もう聞いてもいない。

 「それじゃあ、膝枕をしましょう。」そう言うと看護婦さんはベッドにさらに深く腰掛け、ミニスカートをさらに手前に引いて、生足を露出した。ここに僕の頭を乗せろというのだ。

 彼女の細い足。細いといっても、太ももには十分に肉がついていて、大人の女の細くてすらりとしたふくらはぎと好対照だ。きっと膝枕したら僕の頬に彼女の太ももが吸い付くんだろうな。

 「さあ、そのまま横になってくださぁい。」「だが、断る。」「…。」「…。」

 「さあ、そのまま横になってくださぁい。」「イ・ヤ・ダ!」

 「…。…メス。」「ごめんなさい膝枕させて頂きます(泣」

 「最初から素直になって下さいね。」

 看護婦さんは、体を傾け始めた僕の頭を優しく両手のひらで包み、そのまま自分の太ももに誘導する。

 ふもっ。

 思った以上に心地いい。スベスベの弾力が頬を伝って脳天を突き抜ける。芳香がさらにそれを手伝う。彼女は僕の顔中を優しくなでて来る。

 「今度は顔をこっちに向けてくださぁい。」

 僕は言われるままに体を反対方向に傾けた。当然足は弧を描いて、体全体がベッドに乗る格好になる。そして顔は看護婦さんの方向を向く。

 さっきよりも強い、甘い香りが顔全体を包み込んだ。どうやら芳香は、看護婦さんのオンナから出ているみたいだ。

 匂いを避けようと、思わず顔を上にあげる。看護婦さんの顔は見えない。巨乳が顔の真上にあり、それが彼女の顔を隠している。

 「どうですかぁ?ご気分は?」

 看護婦さんが僕の顔を覗き込んで、やっとその癒し系の表情を見る事ができた。

 僕はそのまま仰向けになり、体を伸ばした。すると看護婦さんは、大きく前に屈み、僕に顔を近付けた。

 ムチュッ。彼女の唇が僕の唇に触れる。上半身を前にスライドさせると、今度は彼女の胸が顔に押し付けられる。トロンとした恍惚感が体中を駆け巡った。ペニスはさらに膨張し、こちらも戦闘準備が完全に整った。そろそろ反撃開始と行くか。

 チクッ

 「つっ…!」胸で視界が塞がれている間に、首筋に小さな痛みが走った。

 「な、何をした。」「お注射ですよ。」「ナニィィ…」しまった、油断しているスキに彼女に妖しげな注射を打たれてしまったのだ。

 「一体、何を注射したんだ!」「それはね…」
  

−選択肢−
ナース1−2 精通誘発剤だった
ナース1−3 痺れ薬だった
ナース1−4 強力惚れ薬だった


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