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ソープ嬢2-1


 僕は隣の部屋に突入した。

「むっ……」

 次も浴槽かと思ったら、少しだけ違った。

 浴槽はさらに先にある。ここは……脱衣所だった。

 そこに待ち構えていたのは、3人の若い女性たちであった。

 真ん中にいる女性は、若娘というより、大人の女性という感じだった。髪にウェーブをかけ、赤い眼鏡をかけている。やや丸顔で、肉付きの良い女性だった。むっちむちの太ももに形の良いお尻が特徴のようだった。

 右側の女性は、真ん中の敵よりも若い感じだった。背は高く、しかししおりほどに大柄なのでもなく、どちらかというとすらりと細い美少女という感じだった。足が細く、引き締まっていて、それでいてしっかりとした女性的な膨らみを残している。

 そして……

 初めてのタイプだ。

 左側の少女は、明らかに北欧系の顔立ちをしている。赤い服とヘアバンドが特徴だ。薄茶色がかった金髪は、真っ白い肌と対照的で際立っていた。外国の風俗嬢……か。おそらく、この娘には警戒しておかないといけないだろう。

「こんにちは。」
「初めまして……」

 少女たちはにこやかに挨拶してくる。その物腰には、余裕たっぷりの魅力に自信があるとでも言いたげであった。

「ようこです。22歳女子大生、風俗でアルバイト中です。男性と同じくらいの背の高さが悩みどころだけど、童顔で子リス系のかわいさがあるって、よく言われます。よろしくおねがいします♩」

 右側の女性が自己紹介した。ようこ、というのも源氏名だろう。しおりと同等程度の実力を強化されて、この世界に召喚されたに違いない。

 ひょっとすると、彼女は本物の女子大生ではあるが、風俗嬢ではないのかも知れない。ここに連れてこられた時に肉体強化され、風俗技も叩き込まれた……そう考えることもできる。その点はしおりと同じなんだ。

「ゆいです。トシは……すいません。27です。あんまり若くないかもだけど、その分年上のおねーさんの魅力で、いい気持ちにして見せますから、お願いしますね~」

 27にしては童顔だ。丸顔なのが幸いしているのか。グラマーな感じではあるが、どっちかというとセクシー系ではなく、小動物系に近い感じがする。

 だが、長年の経験という要素がプラスされているだけ、警戒しなければならない。童顔ながら、大人の魅力でしっとり癒すプレイに持ち込んでくるのかも知れない。

「ふらんそわーずです。19さいです。ちょっとおてんばかもしれません。でも、ほんとうはこころ、やさしく、いいコです。ちなみに、とおくのちいさなおとを、きくことができるです。かべのさき、みれます。」

 やや言葉遣いにぎこちなさは残るが、真っ白い肌と、瞳がキラキラした可愛らしい妖精のような顔立ちは要注意だ。

 直感だが、この娘が一番強い気がする。あと、こういう清純派ヒロインに限って、心の中は腹黒いのである。何度009番の少年を手玉に取ったやら数え切れないではないか。

 この娘には何かウラがありそうだ。最大級の警戒を以て戦闘に当たらねば。

 それにしても……風俗嬢ステージの第二弾は、この3人というわけか。

 ようことゆいは、たぶんしおりを撃退した僕の実力で、キッチリ片付けることはできるだろう。しかし、彼女たちの中に、フランス人が混じっていることは、たいへん厄介である。彼女こそ、風俗嬢ステージの秘密兵器のような気がしてならないのだ。

 隣のステージは3人分。それが文字どおりの戦闘態勢となった。

 それに比べて、こちらの精力は、やや心許ない。やはり、しおり戦で大ダメージを引きずったままになっていることが大きい。この状態で、この3人と戦うのか。正直、そうそう簡単には勝てそうにない。

「この部屋は、さらに二つの部屋に繋がっています。お好きな方を選んでください。」
ゆいが指さすと、確かに入り口が二つある。

「ひとつは普通の浴場。私たち3人がかりで、石鹸でキレイにして上げます。……体の中も、ね?」

 ようこが扉を開くと、丁度よい湯加減のお風呂があり、その手前にある洗い場にはマットが敷かれ、あの特殊な石鹸が設置されていた。

「もうひとつはローションのおふろです。にゅるにゅるにしてあげます。」

 ふらんそわーずが扉を開くと、そこには浴槽はなく、大きなマットが敷かれ、霧のようなシャワーがさんさんと降り注いでいた。あれは霧状のローションなのだろう。

 なるほど……

 前のステージと一緒だ。しおりの時も、石鹸プレイかローションプレイか、選ばされたっけ。どっちも選ばなかったら挿入戦となるが、いまの場合、この脱衣所で本番戦ということになりそうだ。

 しおりの時とは違って、同等の実力者(ふらんそわーずは、もしかするとそれ以上)が3人もいる。

 なるべく精力を温存させながら、奇跡が起こるのを待つほかはない。辛勝でさえも、さらにその次のピンチを防ぎきれないので、この一戦では消耗が一番のネックとなる。

 相当厳しい戦いになりそうだ。この残り精力では、うまくこの3人を切り抜ける手立てを思いつくこともできない。

 まずは、選択を誤らないことだ。ピンチを脱するどころか、一瞬の判断ミスが、それだけで命取りとなる。慎重に選ばねば。

1.石鹸浴場で戦う
2.ローション浴場で戦う
3.脱衣所で挿入戦





























1.石鹸浴場で戦う

 石鹸浴場が、一番無難な気がする。

 確かに、弱体化の問題はある。が、相手はローション部屋ほどには強化されない。それが吉と出るか、凶と出るか、賭けるほかはない。

 僕が湯船のある部屋への扉を選ぶと、3人も裸になり、脱衣所から次々と入ってくる。そして、近くにあった特殊な石鹸をぶくぶくと泡立て始めた。

 洗い場には、埋めつくさんばかりの空気マットがしっかり敷かれている。ここで寝転んだり起き上がったりしながら、4人でくんずほぐれずの戦いになる。

 どのみち、すぐに僕の体も石鹸泡まみれにされてしまうので、その中で活路を見いだすしかないだろう。

 3人の裸体を見た瞬間、僕は自分の性欲をコントロールしきれなくなってしまう。

 3人3様で、豊かな乳房や細い肢体を目の当たりにすると、体の奥がキュンとくすぐったくなり、性欲の疼きが格段に高まってしまう。

 この3人からのめくるめく快楽は、きっと想像以上だろう。そう思うと、期待感がいや増してしまうのだった。

 さっきまでのしおり戦で、ペニスをしこたま刺激され続けてしまったせいで、次の戦いまでにいったんは落ち着いた性欲の疼きが、この3人を前に再びぶり返してしまったのだ。

 これはまずい展開になった、と思った矢先、3人もまた、僕の体の異変に即座に気づいた。そのくらいのレベルを、彼女たちも習得していたのだ。

 こちらの精力が残り少なく、玉袋にはすでに、大量の精液がパンパンに溜め込まれており、すぐにでも出してしまいたい衝動に駆られてしまっているということを。

 彼女たちは容赦なかった。自分たちの全身に塗りたくった石鹸を一斉に僕の全身に押しつけこすりつけ、瞬時にして僕を泡まみれにしたかと思うと、すぐさま空気マットの上に僕を押し倒してしまう。

 3人がかりでというのもあったが、それ以前に、僕の方がすでに、彼女たちのきれいな体に参ってしまっていたのだった。力が入らず、快楽に忠実になってしまった肉体が、ソープ嬢たちの促すがままに倒れ込んでしまった格好だ。

 自分の身体にとって、これほど悦びとなる快感はないだろう。

 だが、それに屈してしまえば、二度とこの世界から出られなくなる。僕は理性を振り絞り、快楽の虜となることをかろうじて堪えきった。

 瞬殺はされなかったものの、石鹸でにゅるにゅるになった僕は、みるみるうちに弱体化し、ますます深いピンチに直面してしまう。

 仰向けにされ、大きく開かれた僕の両脚に、ようことふらんそわーずの生足がしっかり絡みつき、石鹸の滑りでにゅうるにゅると滑っていく!

 若い2人は僕の側面にぴったり寄り添い、自慢の太ももで僕の脚を蹂躙しきってくる。

 そして、真ん中に滑り込んできた熟年のゆいは、やや肉付きの良い体を武器に、じかにペニスに迫ってくる。

 3人の中で一番おっぱいの大きなゆいは、その熟達した乳房の谷間ですっぽりとペニスを包み込み、石鹸のぬめりを活用しながら、両乳房を激しくシュコシュコと上下させてきた!

「うああ……」
僕は思わず下半身をのけぞらせてしまうが、その反射的行動さえ、両側の若娘2人がかりの生足で阻止されてしまう。

「どーお? 私のおっぱい、やゎらかくて、きもちいーいでしょう?」

 ふくよかな肉の塊が、容赦なくペニスを強くしごき立てていく。どこまでもめり込む柔肉の感触が、とにかくぬるぬるしていて、とても気持ちいい。

 僕は石鹸の滑りを利用して脱出を試みたが、ペニスと両脚をしごき立てられ、さらに上半身もしっかり両側から抱きつかれていて、僕が逃れようとしても3人の肢体はしっかりとついてきて離れない。

 やはりまだ、隙を見せてはくれないようだ。だが……必ず脱出できる一瞬は訪れるはずだ。それを見逃さないようにして、今はこの体勢で戦いを続けるほかはなさそうである。

 長身のようこと、真っ白く美しい体のふらんそわーず。その2人の形良い長い脚が、僕の内股からふくらはぎ、足先に至るまで、まんべんなくかわいがってくる。

 そうやって弱体化を進めながら、ピンポイントの石鹸パイズリが、残り少ない精力をどんどん絞り取ってしまう。

「くっそ……まけない!」

 僕は渾身の力で耐え抜き、快感の誘惑に抗って、射精の多幸感を抑えつけた。

 すると、ゆいはさらに両腕に力を込め、ぎゅっぎゅっと乳房でペニスを圧迫しながら、さらにしつこくパイズリし、石鹸を染みこませてくる。

 弱体化は確実に、僕の心を蝕んでいった。

 素早く上下する大きな乳房がひとコスリする度に、快感は徐々に強まっていき、残り少ない精力を奪い、さらにせき立てるように射精させようと激しく弾んでいく。

 的確にツボを得たゆいのパイズリは、さすがに熟達したテクニックだった。

 我慢比べなら、これまでも同じようなピンチを何度もすり抜けてきた経験がある。僕はこみ上げる射精直前の気持ちよさを押さえつけ、脈打ちが始まらないように踏ん張り続けた。

 そうやって一方では、活路を見いだすべく、反撃の隙をうかがう。

 執拗に上下し、リズミカルにスベスベの乳房がペニスをこすり続ける。どこまでも追い詰めるつもりか。

 だが、パイズリ攻撃は、少なからず、ゆいにとってダメージにも繋がっているはずである。当然、性感神経が集中している部位を、そのまま武器にしているからだ。そこに反撃のチャンスがあるはずだ。

 ようこが、長い手をペニス先端に伸ばしてきた! そして、ゆいのパイズリをいっさい妨げることなく、絶妙なタイミングで、指先だけで亀頭先端の敏感な部位をコチョコチョしてくる!

「うああ……」

 追い詰められていたのは、確実に僕の方だったことを、いまさらのように思い知らされる。

 やわらかな肉の塊がペニスをこすりあげ続けると同時に、石鹸の弱体化が加速度的に進み、そこへようこの白魚のような長い指が、裏スジの敏感なところを集中的に小刻みにこすりあげてくるのだ!

 さらに、ようことふらんそわーずの生足が、執拗に僕の両脚に絡みつき、僕は自分の両脚からも弱体化が進んで、女性の脚にますます敏感になっていくのを感じるのだった。

 このままでは、一方的に絞り取られてしまう。ゆいのパイズリに対するカウンターダメージを狙っている場合ではない。

 やはり、一度この体勢をリセットして、仕切り直しをしなければ。このままでは、ゆいの乳房とようこの指先によって、大量の精を胸の谷間から爆発させてしまうだろう。

 僕は3人の動きをよく見計らいながら、一瞬の隙をついて、生足とパイズリの地獄から脱出すべく、大きく体を動かした。後方に滑らせる要領で、3人の拘束を振り切る!

 脱出できそうにない体勢ではあったが、それでも女たちも動いている以上、どこかで必ず、脱出する機会はあるはずだったんだ。そこを突けば、きっと仕切り直しができる。計算どおりだった。

 だが、彼女たちから後ずさるように体をずらし、石鹸の滑りを利用して拘束を脱してから、体勢を立て直すその一瞬もまた、隙だらけであった。僕が動いている以上、再び拘束する機会を、彼女たちに与えていることになる。逆もまた然りというわけだ。

 3人もこなれたもので、僕が脱出したとたんに、すぐさま作戦を切り替えてきた。僕が石鹸の滑りを利用して脱出したのと同じ要領で、3人同時に体を滑らせ、執拗に僕にしがみついてくる。

 やっと上半身を起こして、体勢を立て直そうとしたところへ、3人が再びしがみつき、決して仕切り直しを許しはしないのだった。

 僕がイク寸前にまで追い詰められていることを、彼女たちは確実に察知している。だから、しつこく快楽を与えれば、もう少しで射精させられると踏んでいるようだった。

「だめですよー、風俗嬢のおっぱいたちからは逃げられないんだから♥」

 ようこが僕の背後に回り、僕の背中に豊かな若い乳房を滑らせてくる。彼女は同時に、大きな肢体を駆使して僕の両肩にがっしりしがみつき、後ろから押さえ込む役割を担っていた。

 僕がさらに起き上がるのを防ぐために、前方からはゆいが抱きついてくる! さっきまでさんざんペニスをかわいがった熟練乳房が、今度は僕の胸板を滑り始めた。

 ようこに背中をガードされ、ゆいが胸板おっぱい責めを始めると、僕は前にも後ろにも行かれず、石鹸で滑ってしまい、すぐに立ち上がることさえ困難になった。脚を開いて投げ出した格好で、僕は上半身だけ抱き起こされている。そして前後を風俗嬢の乳房で挟み込まれているのだった。

 それだけでは、もちろん済みはしない。

 ガードががら空きのペニスに、今度はふらんそわーずが、真っ白な乳房で包み込んでくる!

「あう……気持ちいっ……」

 僕はブルルッと震えた。

 さんざん高められていたことに加えて、ゆいとは明らかに違う西洋人のハリのあるおっぱいが、ギュッと強い圧迫を伴って、ペニスをすっぽり覆い尽くしてしまったのである。

「わたし、とくべつな、てくにっく、もってるね。」

 そう言うとふらんそわーずは、眼球の色を変えた。まさか……このフランス娘、肉体を改造しているのでは!?

 しかし、気づいたところで、もう遅かった。

 ふらんそわーずは僕の玉袋や脇腹などの空いているところを、両手でまんべんなく撫でさすってくる。

 それなのに、強烈なパイズリが、猛スピードでペニスをしごき始めたのだ!

「そんな……ずるい……」

 ここは魔物ステージではない。ヒューマンタイプだったはず。それなのに、姉さんは、改造された人間を、この場所に召喚したんだ。なんて……卑怯なんだ!

 ふらんそわーずは、両手で自分の胸を操ってパイズリしているのではなかった。

 手を使わなくても、彼女は自分のおっぱいを上下左右に自在に動かすことができる。かてて加えて、両乳房はどこまでも、左右からぎゅうううっっと強く強くペニスを圧迫することもでき、その状態のまま、人間の手では出せないほどの超高速で、おっぱいを上下させてきたのである!

「うわあああああ!!!」

 初めての刺激だった。

 手を使わずに自動で上下する高速乳房の攻撃は、モンスタータイプでもあるまいし、今の僕にはまったく初めての快楽だったのだ。

 そして、石鹸で弱体化してイキそうになっているペニスにとって、この超高速パイズリは、トドメとしては有り余るほどの、強すぎる気持ちよさなのだった。

 ちゅこちゅこちゅこちゅこちゅこちゅこ!!!

 まるで手コキの仕上げのようにものすごい速さで自動上下する、ふらんそわーずの真っ白な乳房! 僕はそのぶるんぶるんするおっぱいの肉のうねりを目の当たりにしながら、こみ上げる多幸感をどうすることもできなかった。

「あーはー。しゃせい直前の瞬間なのわかりますーがまんしてるんでしょ。」
「むだですよー。ふらんそわーずのおっぱいはもう止まらないですからね。」
「いい気持ちでしょう。射精したら、あとは永遠に、今と同じ気持ちよさが続くんですよ?」

 びゅくう! どばどばどばば!

 イク直前の、きゅ~んと股間がお尻の穴からくすぐったくなってくる、最高の感覚。それが永遠に続くという誘惑が、最後の一押しとなった。

 僕は長い間ガマンし続けていて、溜に溜まりきった精液を、すべてふらんそわーずのお胸にこすり取られてしまったのだ。自動で高速上下するサイボーグおっぱいには勝てなかったよ……

 次の瞬間、僕の目の前の風景が、瞬時にしてがらりと変わってしまった。

 風俗嬢3人の姿はもうなかった。

 僕の体が大きく縮んでいることが、すぐに分かった。明らかに若返り、性に多感な中学生程度にまで、年齢を下げられてしまっているのだ。

 それは、僕の周囲を取り囲む、大勢の白人女性たちの群に比べて、僕自身が格段に背が低くなっていることからも、明らかなのだった。

 しっとり桜色に染まっている、真っ白い肌の群。

 場所は、相当に広大な脱衣所のようなところだった。

 湯上がりでまだ、体中が濡れている女性、すでに体を拭き終わって、シャンプーのいい香りを漂わせている女性、ほかほかと湯気を立てる悩ましい裸体の数々。彼女たちは……ふらんそわーずと同様、サイボーグになった北欧美女たちばかりであった。

「……。」

 北欧サイボーグたちは無言だ。何かを話したとしても、たぶん僕には言葉が分からない。それに……これから行われることに、もはや言葉は必要ないとも言えた。

「うぐ!」

 皮が剥き切れていない、すっかり肌色の厨房ペニスから、突然精液が飛び出していく!

 肉体改造が進み、僕は四六時中、一秒たりとも途切れることなく、「イク直前の強烈なくすぐったい快感」に苛まれる状態になっていた。

 湯上がりの裸体に囲まれた状態で、この多幸感に包まれたら、自分で触られなくても、彼女たちに触られなくても、勝手に精液が飛び出していってしまう。

 そのことを知っているためか、美女たちはクスクスと笑いながら、僕の周囲に隙間泣く詰めかけていなから、誰1人として、僕に指1本触れようとはしてこないのだった。

 そんなことをしなくても、多感な中学少年は、白人美女たちの裸体を360度見せつけられながら、勝手にぴゅるぴゅると精を出し続けることになる。そんなこと分かりきっているので、あえて積極的に襲っては来ないのだった。

 僕は立ったまま、くるくるとゆっくり回って、大きな胸もあらわなグラマー美女たちの白い体を見ながら、自分で触るでもなく、勝手に精液を放出し続ける。誰にも刺激されていないペニスから、どんどん体液が飛び出していく。

 イッた直後に疲れることは決してなく、すぐさま精液はパンパンに溜め込まれ、同時に頭の中が真っ白になるあの多幸感が持続するので、すぐに射精にいたってしまうのである。

 僕はお姉さんたちの胸や腕、背中、お尻、オンナ表面、生足を見ながら、射精し続ける快感に酔いしれ続けた。

 様々なタイプの美女が交代で僕の周囲に立ち、お尻を強調してきたり、胸を寄せて谷間を作って見せたりしながら、僕の興奮をかき立て続けた。

 数日経っても、その状態は変わらない。そのうちに僕は、精神まで冒され、もっと強い快楽を得ようと、自分から行動に移ってしまう。

 周囲の大勢の白い裸体に抱きつき、吸い付くような玉の肌の感触を味わって、太ももやお尻にどんどん射精していく。

 すると彼女たちもそれに応じ、手や胸、口、太もも、お尻で、ペニスをかわいがるようになる。射精が止まらない僕に、北欧サイボーグたちは容赦なかった。

 自動パイズリ機能も、挿入後の強烈なバイブレーションも、熟練の大人の男性だって負けてしまう快感攻撃力を持っている。それなのに、すぐに射精してしまう年頃に戻され、しかも肉体改造されて多幸感が持続する状態になっては、ひとたまりもなかった。

 湯上がりでしっとり濡れた体、その体温を感じながら、僕は彼女たちのスベスベの太ももに自分の生足をこすりつけて絶頂し続ける。精液まみれになった美女は再び奥の浴場に消えて、代わりに別の女性が包茎ペニスを無理矢理挿入してくるのだった。

 シャンプーの香りに包まれ、自分が自分であることを忘れた少年の僕は、脇の下でも背中でも、女たちのありとあらゆる部位で精を提供し続ける。

 これが……この魔界の目的でもあった。

 そもそも僕が、夢という形式によってではあるが、この異世界に連れてこられたのは、僕が永遠に精を提供し続ける“エサ”となるよう、女魔王『ないと・めあ』によって召喚されたのだった。

 だが、いきなり肉体改造してはつまらない。そこで、チャンスを与えられたのだ。

 女たちとのセックスバトルで、こちらが彼女たちで射精せず、理性を保っている限り、僕はエサとなることなく、最終的には脱出のチャンスさえもあった。

 だが、彼女たちの魅力と快楽に敗北したが最後、永遠に囚われの身となる。

 そうしたゲームに持ち込んだ意図も、今ならよく分かる。あえてセックスバトルに持ち込むことで、女体の快楽の“良さ”を僕の全身と心の奥に存分に刻みつけて、その快楽の誘惑に負けさせ、さらに気持ちよくなりたいと僕に思わせることだったんだ。

 イッてはダメだ、射精したら負けだと踏ん張れば踏ん張るほど、彼女たちの肢体は魅惑的になり、その我慢をも打ち破る快楽をたたきつけられることによって、僕は心の奥底までもを、女魔王の世界の虜にさせるのが目的なんだ。

 そうすることによって、百戦錬磨であった僕の精神エネルギーがいっそう濃くなり、良質な精を魔界に提供することに繋がるからなのだった。

 魔族の魔力エネルギーの元となるのは、人間の精神エネルギーである。精液を欲しがっているのではなく、射精時の「気持ちいい」という満足した時に放出される強烈な精神エネルギーこそ、やつらの糧となるのである。

 精神エネルギーは、人間にとっても、カロリーとは違う形で糧になる。よいことをすれば気持ちがよい、といった風に。

 淫魔は、それが露骨な性欲と性的満足のエネルギーのみを糧にしている。その甘い罠に、僕はすっかり捕らえられてしまったのであった。

 こうなった以上、もはやチャンスはなかった。いや……むしろ、永遠にこの快感を味わい続けられることに、すっかり自由意志を奪われてしまったと言っていい。

 自分を見失う代わりに、僕は我を忘れて、女たちの肉体をむさぼり続ける。飽きることも死ぬこともなく、ただひたすら、射精するだけの存在になっている。そして、……悪魔というヤツは、人間を心の奥底からそれに従わせる存在なのである。そのことを思い知ったところで、もはや逃れる方法も意欲も、まったくなくなっているのであった。


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