ドール3−1


 ドールは強敵だ。このフロアで色々な人形達と戦って来たが一向に慣れる気配がない。特に三体バージョンになってからというもの苦戦の連続。それなりにレベルも上がったけどサクサク倒せるには至っていない。

 ドール達は魔法媒体で、恐らく「ないと・めあ」の魔力をエネルギー源に動いてる。魔力供給を断つ方法がなく、ほとんど精力無限大の敵と戦っている状態だ。

 魔力供給が少ないタイプならちょっとした回復魔法で魔力を削り相手を感じさせる事ができたが、三体バージョンの場合はその弱点も克服されていて僕の魔力程度じゃあちっとも靡かない。こっちのレベルが相当高くなり、もし性感帯を引き出しさえすれば一発で倒せるような、そういうザコにドール達がなった時こそ正攻法での魔力削りができるのだろう。今はムリだ。

 魔力でガードしているドールは無敵状態で、いくら責めてもちっとも感じてくれない。魔力を削り取ってガードを取っ払ってからでないと感じさせられず倒せない。

 その上ドール達は色々な姿をしていて、キャラ物や美しいフランス人形、妖しい日本人形、ゴスロリだのメイドだの金髪やらオッドアイやらの姿の搾精装置がひっきりなしに襲い掛かって来る。その膣は本物以上に甘美で、自動的に蠢き、揉みしだき、きつく締め付けたかと思うとぷるるんと蠕動してはバイブを加えて僕を悦ばせる。

 決定的な攻略法が見つからないままここまで来てしまった。しかしそれでも何とか勝てたのは、決死の方法があるからだ。ドールはそのままでは感じてくれないがこっちが人形になると性感帯を露出してくれる。人形化すれば感じさせる事ができる。人形世界内部ならガードが利かず、こっちの攻撃にダメージを受けてしまうのだ。

 だが僕が人形化するという事は全能力が10分の1に減ってしまう事を意味する。完全に弱体化してしまう。だからわざわざ魔力を使ってガードしなくても十分簡単に射精させる事ができる為に解除してるんだ。そこが今の所辛うじて突破口になっている。

 相当不利な条件でないと応戦もできない。仕方なく僕はドール達と戦う時にはわざと人形化する。だが単純に人形にされるに任せていてはいくらレベルが上がってもやりたいサカリの思春期にスベスベの女達が群がるようなもの、まず勝ち目はない。そこで作戦。人形化する時に僕は鋼鉄やブリキ人形になり、体を硬質化して弱体化を抑える作戦に出たら効果覿面。硬質化する為動けなくなるがドール達は次々騎乗位で乗っかって来ては勝手に果ててくれる。

 そうやって相手の自滅を誘う以外に勝つ方法がないので、僕はエンカウンターの度に硬い人形になってじっとして来たという訳だ。それでも「勝ち方」が分かってるんだから一応攻略はしやすい。それで段々レベルを上げつつ歩き続けたが、ドールに楽勝するまでには後10や20のレベルアップが必要になるだろう。

 ここでずっとウロウロしてじっくり攻略するのも手だが、ここは悠長な事はしてらんない。早く脱出したいのにスマートな攻略が見つかるまで同じフロアに延々と留まる訳には行かないんだ。もっと上に行って余裕ができたらリベンジする事にして、今は上に向かうのが賢明だ。

 長い通路に出た。こういうのがあるとその奥に大きな部屋があったりして、上り階段に辿り着いたりする事が多い。いよいよこのフロアのボスと御対面かな。まだこっちの実力に不安が残るが、ここは思い切って進んでみよう。

 …。長い通路かと思っていたが、実際は大した事はなかった。奥行きがあるように見えたのは先が小さくなっていたからだった。遠近法で先が縮小されていると遠く奥行きがあるように見える、そんな感じの短い通路だった。

 「…。」どんどん天井も壁も迫って来ているのに、体がぶつかったり詰まったりする事がない。先細りしているという事…このフロアがドールフロアな事…やっぱり、自分の体が縮んでいると考えるのが自然だ。

 と、いう事は…このガ●バートンネルみたいな通路を進めばそれだけ僕は人形化し弱体化しているという事なのか…。そしてこの先には10体分のプチボスがいる…。人形化しなければこのボスと戦う事さえできないとは…敵も考えたな。

 困ったな。先に進んで決死行か、それとも戻ってもっとじっくりレベル上げに勤しむべきか…自分で進みながら縮小するという事はブリキ作戦が使えないって事だ。硬質化してゴロンと横たわってしまえば先に進めなくなるもんね。ダイレクトに感じやすくなり、攻撃力もスピードも弱くなった状態で、ドールの中で最強のグループと戦わないとカードキーが手に入らない…こりゃあ、今までの中でもかなり苦労するフロアと言えそうだ。

 ええい、考えていても仕方がない。そういうステージに設定されているのだからそれに果敢に挑戦するしかないんだ。ここで足踏みしてる訳にも行かない以上、ここは強行突破しかない。僕は意を決して先に進んだ。

 突き当たりに小さな扉。しかし自分も小さくなっているので普通の扉に見える。先に進むと小部屋になっていて、僕と同じ大きさのドールが10体何も言わずにポーズを取りながら突っ立っていた。これがプチボス達か。

 このドール達はさっきまでとは違う姿をしていた。表面がマネキンのようにツルツルしていて薄く明るい肌色でペイントされている。もちろんスベスベだ。体型は人形というより人間そっくりになっていて全員下着姿や水着姿のあられもない格好だ。トップレスもいる。芯は硬い素材のようだが表面部分は柔らかい素材が取り巻いている感じ。

 この手のドールは見た事がある。フィギュアだ。アニヲタな人達が好んで購入したり自作したりして飾っているアレだ。キャラも色々有名なアニメだし顔の造りも二次元ぽい。なるほど…このフロアのボスにはぴったりだな。

 それにしても全然動かないなこの人達。まぁフィギュアは元々動かないもんだけどね。それが動いて責めて来るから厄介なんだ。「…。」そう言えば僕もフィギュアになっているぞ。ツルツルしたボディ、硬い表面。鏡を取り出してみるとアニメっぽくデフォルメされた自分の顔。こっちのフィギュア達は表面が柔らかくなっている。全体が柔らかいタイプが多かった通常敵と違って芯がある。今の僕にも芯があるが表面まで硬い。硬いけど感度まで硬くなっている訳でもないし自在に動く。

 「…なんじゃこりゃ…」自分の股間を見てみると泣きたくなった。人形化する時にペニスが極端に小さく描かれ皮もかぶっていた。まっすぐ前に向けてぴんと硬くなっているからこれで勃起した状態を表現しているのだろう。触ってみると強烈な快感が全身に響く。5センチ位…実寸にして2ミリ位か。太さも今の体からすれば小指並と言った所。

 さすがに弱体化しているだけあって感度も良好、大きさも敵の思うがままに小さくさせられてしまっていた。ここだけは大きくする事も小さくする事もできず硬いままだ。あまり自由が利かないな。

 動かないフィギュア達。ここで足止めを食っていても仕方ない。動かないならこっちが積極的に責めて一体ずつ倒すまで。僕は目の前の水着姿の本屋フィギュアに手を伸ばし、思ったよりも膨らんでいる胸や毛の生えていないオンナ部分を愛撫した。

 「…。」フィギュアはピクリとも反応しない。試しにペニスを彼女の太ももの間に挟んで数コスリしてみた。「うう…」だめだ、僕がスベスベの太ももでダメージを受けるばかりで、前髪っ娘は無反応のまままったくダメージを受けていない。このままじゃ自滅してしまう。

 人形同士なら感じさせられる筈なのにこっちが一方的にダメージを受けている。もしかしたら「動かないフィギュア」は無敵状態で、何かをキーに動くようにしてからでないとダメージを与えられないのでは?そうだとすると彼女達を動かすスイッチのような物がある筈だが…

 僕は隣のフィギュアの体をさわさわとまさぐってみた。ふんどし姿のフィギュアでおっぱいを丸出しにした、巨乳の小柄で赤髪の女の子だ。この娘も見た事があるな。水を浴びると女性になるこのキャラのフィギュアもまったく無反応。体のどこかにスイッチがある訳でもなさそうだ。

 奥にいる娘もブラをしておらずビキニのヒモパンツだけだ。見た事のないアニメだけどツインテールだ。へええ、このパンツちゃんと本物の生地でできていて紐もちゃんと小さいのが結び付けられている。細かい所に凝るのが流石というか…という事は脱がせられるんだな。よく見ると他のフィギュアもブラやパンツを取り外せるみたいだ。布地の物もパーツ状の物もある。

 分かった、この水着や下着が鍵なんだ。これを取ってしまえばこいつらも動くようになる。僕はヒモパンを外した。ぐぐぐ…フィギュアは無言で動き出した。思った通りだ。僕は身構えた。これで相手を感じさせられるけど、こっちはかなり弱体化している。正攻法では勝てないかも知れない。ここは一体ずつ手で確実に倒してしまおう。ペニスが触れないように、守りを固めながらジワジワ追い詰める作戦だ。

 水着とかつけている状態では只のフィギュア。全裸にして初めて敵になる。それなら10体いきなり全部脱がせては不利だ。1体ずつ着実に平らげてから次のパンツを下ろせば勝てるかも知れない。長期戦にはなるけど纏めて相手して囲まれてしまうのに耐え切れる体じゃあないんだ。

 僕は茶髪の長いツインテールの娘に向き合った。彼女は僕を一瞥する。表情は笑顔のままだ。この部分は変わらないし口の奥も付いていない平面状だからしゃべる事もできないのだろう。挿入を避け、触られるのを避け、纏めて相手しないように気をつけて、手や舌で集中してイかせてしまおう。口が平面という事は穴は下にしか空いていない。

 「!!」ツインテールのフィギュアは僕に襲い掛かるかと思いきやくるりと向きを変え、側にあった別のフィギュアに手を伸ばした。そして無言で白いパンツとブラジャーを取ってしまった。するとそのフィギュアも動き出した。

 「ちょ、ちょっ…何をして…」2体のフィギュアが動けるようになった。彼女達は分担して別の娘達を全裸にしてしまう。動けるようになったフィギュアは僕に向かわずに動かない水着娘の服を剥ぎ取った。「やっやめ…」僕が静止しようと飛び込んだがもう遅かった。あっという間に全員が動き出してしまった。

 一体でも動かすと全員が動く仕組みだった。まさか他の娘の服を脱がせに掛かるとは…計算外だ。こうして僕は一度に10体を一気に相手しなければならなくなった。そう甘くはないという訳か。

 確実に不利な情勢だ。最悪のシナリオに近い。さっきの本屋フィギュアの肌にアソコがこすれただけで結構ダメージを食らっている状態だから、一度に纏めて相手するのは自殺行為だ。いや、挿入さえ危ない状態なんだ。辛うじて着実に一人ずつ相手するしかない…精力に気をつけながら。

 フィギュア達が僕を取り囲んでじりじり迫って来る。マウントポジションを取られて一気に全身を責められたらひとたまりもなさそうだ。この状態で1対1は難しいかも。囲まれて補助愛撫攻撃に晒されそうだ。回復し切れない可能性もある。

 では一気にプレジャーボルトを使うか、久しぶりに。だが成功すれば一気に突破できる可能性もあるが失敗したら後は悲惨だ。それなら…全員纏めてもの凄いスピードで愛撫しまくる百列愛撫に打って出るか。これならペニスに触れられる間もなく一挙に倒せるしPVよりもリスクが小さい。

 とにかくモタモタしていて先制攻撃に晒されたら勝ち目はもうない。挿入か、PVか、百列愛撫か。すぐ決めないと。

−選択肢−
ドール3−2 一体ずつ挿入
ドール3−3 プレジャーボルトで全員纏めて
ドール3−4 百列愛撫で全員纏めて


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