ミミック1−1


 この異世界は、快感の為なら何でも揃っている。快感だけでは退屈してしまうというなら、冒険できるようになってもいる。たしかにそれはそれで魅力的な世界だ、そこに永遠にいられるのも悪くないかも知れない。

 でも、やっぱり僕は脱出したい。ここに閉じ込められる事は、永遠に支配を受けるようなものだからだ。

 慣れた迷路を彷徨う。そろそろ敵さんが出て来てもいい頃合だが、一向に人影があらわれない。どうなってるんだろう。

 お、横に扉がある。扉の部屋は大抵何かある。警戒しながら中に入ってみよう。扉の部屋はチェックして置いて損はない。上に行く為の必須のアイテムなんかがあったりもするからな。

 僕は恐る恐る中を覗いてみた。何の変哲もない普通の部屋のようだ。おかしな仕掛けも見られない。

 中に入ってみる。何も起こらない。この部屋はごく普通の部屋だ。

 扉を閉めると、自動的に明かりがついた。この部屋は明るい。

 部屋の奥に、宝箱があった。やった、アイテムゲットだな。ミカン箱二個分位の大きさの宝箱。中には何が入っているのかな。バイブ等の武器かな。回復薬セットかな。それとも先に進む為の鍵か何かかな。

 開けてみよう。

 ボムッ!!

 蓋を開け始めたとたん突然辺りが煙に包まれる!そして見る見る内に宝箱が巨大化し、色褪せて行った。

 僕は一瞬ひるんで後ずさったが、それも僅かだった。

 箱の中から数本の手が伸び、僕の手を掴んだかと思うと、あっという間に宝箱の中に引き込まれてしまった。そして蓋がガッチリ閉まった。

 茶色だった宝箱は透明色になり、さっきの二倍程度に膨張し、僕は宝箱の中に閉じ込められてしまった。トラップだ!

 だが、こんなトラップは初めてだ。一体何が起ころうとしているのか。

 箱は、今縦一メートル横二メートル奥行き一メートル位の大きさで、透明の棺おけみたいになっている。僕はそこに仰向けに寝かされた。箱を手で押しのけようとしても、ガッチリ閉まった蓋はびくともしない。殴っても蹴っても強化プラスチックのような透明の板は無反応だ。

 くそ、完全に閉じ込められちまった。

 くちょ…くちょ…ぐちょ…

 「!!!」

 足元から、何かが這い上がって来る!い、いや、下からも何かが這い上がって来る!

 顔を上げて見てみると、足元に肌色の物体がスライムのように蠢きながら、足元を覆い、どんどん頭の方に侵食して来る。下からも、肌色の物体が盛り上がって来た。

 「う、うわあ!」

 僕は恐怖し、逃れようとしたが、もう箱の中、逃げ場はなかったし、自由に動くにはこの箱の中は狭過ぎた。

 肌色の物体は、下側からどんどん盛り上がり、僕の体を押し上げる。”それ”は絶妙な柔らかさを備えていて、僕の体は肉に沈み込んだ。

 そして足元から這い上がって来た同じ物質も、僕の首から下を完全に覆いつくし、ぴったり密着している。この感触は…まるで女の肉の布団に寝ているみたいだ。敷布団も掛け布団も、女性特有のしっとりしたきめの細かい肌でできているみたいな。

 「布団」は僕の後頭部と、首から下を完全に覆い尽くし、ぴったり密着している。僕は布団を剥がす事はできなかったが、布団の中なら動く事ができた。体を転がし、この状況を抜け出す方法を探していた。

 動いていると、体が段々湿って来るのが分かった。肌色の布団から、ローションのような液体が滲み出ている。液体はどんどん溢れ、宝箱全体に浅い水たまりを作った。

 そして、布団はぐにぐにと蠕動運動を始めた。

 「はうあ!」

 体中が、女の肌と同じ素材で圧迫され、蠢く女肉に包まれ、ヌルヌルと愛撫されている!足の裏も、足全体も、お尻もお尻の穴も、おなかも背中も、乳首も、首筋も、そして玉袋やペニス全体も、締め付けられたりスベスベさすられたり蠢いたりして、全身をくまなく同時に愛撫されている!

 これは強烈だ。全身のすべての性感帯が上下一枚ずつの肉布団に同時に責められているのだ。ペニスはあっという間に隆起し、快感に悦び始めている。

 僕はこの状態から何とか抜け出そうと、右に転がったり左に転がったりして抵抗した。が、押しのけようと体を動かそうと、女布団は容赦なく全身に纏わり付き、次々とペニスを中心に快感攻撃を繰り広げて来る。

 まずい、このままでは、この布団に寝たままとめどなく射精させられてしまうぞ。

 ふと、僕の左側の、掛け布団が大きく盛り上がった。布団がめくれ、僕はそこで何が起きているかを把握できた。

 掛け布団から、一人の女性が派生している。背中の辺りは掛け布団と繋がっているが、その突起はどんどん女性の姿かたちを取り、やがて完全に一人の女に形成された。

 これが、この宝箱トラップの主、ミミックだった。

 「ようこそ、私の貝の中へ。」そう言うとミミックは、仰向けに寝ている僕に左側から擦り寄り、ペニスに手を伸ばした。しなやかな指先がペニスをしごく。それをサポートするかのように、布団が玉袋や会陰を揉みしだいている。

 僕は、ミミックという”貝”に捕食された餌なんだ。

 この状態を脱出する為には、射精せずに”本体”をイかせ倒すしかなさそうだ。

 ミミックは僕の下に滑り込み、後ろから両手で激しくペニスをしごく。亀頭は布団がスベスベとさすっている。

 このままではイかされてしまう。一体どうすれば…
 

−選択肢−
ミミック1−2 向きを変えて正常位
ミミック1−3 向きを変えて背側位
ミミック1−4 布団の方を愛撫攻撃


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