「……」
トモエは不安そうにあたりを見回している。
外に出られたのは本当にひさしぶりだ。
だが、不安なのはそのせいではない。
ここがどこなのかわからないのだ。
デルモアは、冥界を通って別の地点へ移動したようで、トモエには場所的な感覚がまるで持てない。
わかるのはヒノモトであることくらいだ。
ただ、解放してくれたとはとても思えないし、味方の勢力圏ということもないだろう。
大陸軍の支配地域なのは間違いない。
そんなところに、この武者巫女は放り出されていた。
デルモアは何も言ってくれず、なぜここに放置されているのはわからなかった。
トモエは小さく息を吐いて、真後ろにある大きな木に寄りかかった。
トモエはアイマスクのようなもので目隠しされている。
いや、目隠しとは言えない。
見えるのだ。
目を覆っている布地には小さな小さな穴がいくつか開いており、そこから見ることは出来る。
トモエの視力を奪うためというよりは、その正体を隠すためなのかも知れない。
口には猿ぐつわがされているのもそのせいだろう。
頬の食い込むほどに強く戒められていて、声は出せるがとても言葉は喋れない。
だが、声を出せたとしても、トモエは助けを呼ぶ気にはなれなかった。
半裸だったのだ。
緋袴は履いていなかったし、上着の神衣は大きくはだけさせられ、帯は巻かれていない。
鉢がねは巻いていたし、白足袋も履かされているが、素っ裸にされるよりも恥ずかしい気がしていた。
両手は例の木製手枷を嵌められ、そこから伸びた縄は背中の大木にしっかりと括り付けられていた。
こんな恥ずかしい姿を見られたら死んでしまいたくなる。
敵の支配地とはいえ、ここはヒノモトの国土だ。
周囲に敵兵がいなければ、トモエの──武者巫女のこんな姿を見たなら、ヒノモトの領民なら誰でも救出し、匿うだろう。
しかし同時に、こんな姿を民たちに晒すわけにはいかないのである。
絶望的な二律背反にトモエが俯いていると、微かに声が聞こえてきた。
男の声である。
トモエは「ひっ」と喉を小さく鳴らし、身を固くした。
もしヒノモトの民であるなら、こんな巫女を見れば驚きはするし、トモエの方も恥辱に震えるだろう。
しかし助かるのである。
もし敵兵だったらどうなるか。
想像するのも愚かしいほどに、何をされるかは明白だ。
野蛮な兵どもは、トモエの身体を見て喜び、寄って集って凌辱するに違いないのだ。
トモエは、恥辱と羞恥を噛み殺しながら、こちらにやってくるらしい男たちがヒノモトの人であることを願った。
声だけでなく、ざっ、ざっと地面を踏みしめる足音まで聞こえてくる。
数人の男たちのようだ。
トモエは首を伸ばしてそっちを見てみる。
「……!」
ヒノモトの農民らしい。
聞こえる声もヒノモトの言葉だ。
ホッとしたと同時に、いたたまれない気になる。
助かるという思いと、恥ずかしい姿を見られてしまうという思いがぶつかりあっていた。
あの人たちは、こんな自分を見たらどう思うだろう。
私がトモエだと知ったら何て言うだろう。
守るべき民に肌を晒さなくてはならない恥辱。
トモエは重苦しい不安に押しつぶされそうになりながらも、なぜかお腹の奥がジンと少し熱くなったのを感じていた。
そんな様子を、デルモアは異空間から覗き見ている。
命がけで守護してきた領民に嬲られるトモエを見て愉しむのと同時に、まだ気位の高さを垣間見せるトモエを完膚無きまでに堕とすためだ。
草鞋が地面を踏む音がはっきりと聞こえてきた。
疲れたような話し声も聞こえる。
トモエは全身を強張らせた。
「おっ!?」
驚いたような男の声がした。
トモエは小さく悲鳴を上げて身体を縮める。
腿はしっかりと閉じ合わせたが、両手を挙げている状態だから、胸は丸見えだ。
少しでも隠そうと身体を捩った。
近づいてくる気配がする。
トモエは堅く目を閉じて顔を伏せた。
男が言った。
「おいおい、カスケ、ゲンゾウ! みんな来てみろ!」
「なんだ?」
五人ほどの男たちが集まって、大樹の根元にもたれている女を取り囲んだ。
腰には鎌を差し、肩に鍬を担いでいる者もいる。
近隣の農民らしい。
「こ、こりゃどうしたことだ?」
「バカ! そんなことより早くお助けするんだよ」
いちばん若いショウキチがそう叫んでトモエに駆け寄った。
「巫女さま……、武者巫女さまですよね!?」
「なんだと!?」
「こ、この方ぁ武者巫女さまだってのか!?」
驚くモヘイやマゴベエに、ショウキチが怒鳴った。
「決まってんだろうが! 見ろ、白い巫女服をお召しになってるじゃねえか。額も見てみろ、武者巫女さまたちが戦の時に
巻いている鉢がねが……」
「おお」とどよめきのような声が上がった。
敵中とも言えるこんなところに味方の武者巫女がいるとは思ってもみなかったのだ。
ショウキチが巫女の肩を揺さぶる。
「武者巫女さま! ご無事ですか!?」
トモエは声もなく泣いた。
領民たちが、自分を気遣ってくれている。
もしかしたらアルドラ軍の兵士が通りかかるかも知れないのに。
こんなところを彼らに見つかりでもしたら首を刎ねられるだろうに。
アイマスクで隠された涙で曇る目で見てみると、若い男が介抱してくれていた。
正義感の強そうな若者だった。
「くそ、ひでぇことを……。この手枷、すぐに外してあげますから」
そうはいっても、堅い樫の木で作られた手枷は、鎌程度の刃物でどうなるものでもなかった。
といって、鍬を打ち込むわけにもいかない。
「ええい、外せねえや。ゲンゾウさん、マゴベエさんっ、この近所に知り合いいねえですか? そうだ、床屋さまんとこをお連れして……」
「……どうする気だ、ショウキチ」
「決まってるでっしょうに。武者巫女さまをお助けするんだよ!」
「まあ待てや、ショウキチ」
リーダーらしいマゴベエが若者の肩を叩く。
「のんびりできねえですよ! うかうかしてたら、やつらに見つかっちまう。そしたら武者巫女さまどころか、おらたち
だって……」
「そうだろう?」
マゴベエが言った。
「だから余計なことはすんなと、こう言ってんだ、おらは」
「何をバカな! おらたちのために命がけで戦ってくれた武者巫女さまをお見捨てするってのか!?」
「落ち着けや、ショウキチ」
ひょろりと背の高いカスケが言う。
「マゴベエどんの言う通りでねか。この場は何とかこの人をお助けすること出来るかも知んね。けんどなあ、それからどうすんだ」
「そ、それからって……」
「んなことしたっていずれは見つからあ。そん時ゃおらたちまでぶっ殺される。余計な火種は負わねえこった」
トモエははらはらして様子を見守っている。
喋りたくても言葉にならない。
声を出すものの、猿ぐつわのせいで単なる呻き声にしかならない。
「触らぬ神に祟りなし。見なかったことにするんがいちばんだ。な、マゴベエどん」
モヘイがそう言うと、マゴベエはじっとトモエを見ながら言った。
「まあな。んだども……」
「あん?」
「……このまま放っておくってのも、もったいねえやな」
「あに言ってるだ、関わらね方がいいって」
「んだ、んだ。ショウキチのアホがどうしても助けてぇって言うなら、放っとけばいいんさ」
「まあ待てや」
マゴベエの、妙に冷静な声がした。
「助けるわけにゃいかねえが、このままにしとくのも芸がねえってんだ。見ろや、この巫女の身体をよ」
「……!!」
百姓たちの目に、淫猥な色が浮かび始めたのを知り、トモエは脅えたように後じさった。
無抵抗な女を目の前にした男がどういう行動を執るのか、この戦争でもイヤと言うほど判らされている。
それは何も大陸軍の兵ばかりではない。
戦の最中、逃げるどさくさに紛れて、避難民の女を暴行したり、そのまま連れ去ってしまう男は、哀しいことにヒノモトにも
いたのである。
それまで善良そうだった農民たちの目に、けだものの本能そのもののような凶暴で淫らな炎が灯ってきている。
男どもの目が、はだけた着物に見え隠れしている豊満な乳房に集まっている。
必死に脚で隠しているものの、股間にも視線が行っていた。
股間を隠している太腿へも淫らな目が向いていた。
ショウキチが怒りのあまり震えながら叫ぶ。
「みんなどうしちまったんだ!? マゴベエさん、あんたまでそんなことを言うのか!?」
「ええ格好すんな、ショウキチ。もっと現実を見るだ」
「げ、現実?」
「んだ。ええか、この分じゃあ、近々このヒノモトは「あるどら」とかいう女王の国に支配される」
「んなことねえ! おサムライや武者巫女さまたちが……」
「そのサムライは負け戦に継ぐ負け戦で逃げ散っとるわい。頼りの武者巫女にしたところで、見ろ、この体たらくだ」
「……」
「遅かれ早かれ、もうこの国はダメなんだよ。大陸から渡ってきた領主さまが治めることになるだ」
「あ、あんた本当に……」
「おかしいか? ちっともおかしかねえんだよ。ええか、おらたちが産まれる前、百年も前のことだが、この国ゃあ内乱
だったんだ。昨日と今日で領主様が変わることなんざ、珍しくもね。百年ほどは平和だったが、またあの時代が戻って
きたって、それだけのこった」
「それだけって……」
「サムライどもは逃げるか腹切るか、寝返って「あるどら」に頭下げるかするだろうや。でもおらたちは変わらねんだ。領主さまが
変わるだけで、やることは変わらねえ。田畑耕して牛っこ馬っこ飼って。年貢治める相手が変わるだけのこった。な、そだろ?」
「……」
「だったら早めに新しい領主さまに従った方が利口だ」
「そ、それと……」
マゴベエの言葉を受け、幾分動揺したらしいショウキチが言った。
「それとこれがどんな関係あるんだ? だから武者巫女さまを助けねえでいいってのか? それとも連中に差し出すつもりか?
あんたら義理人情はねえのか!?」
「今時、んなもなあ流行らねえよ。お武家さまだってな」
カスケもせせら笑った。
「それよりマゴベエどん、どうすんだ? この武者巫女、やつらに差し出すのか?」
「そだな……」
マゴベエがじっとりと粘り着くような視線でトモエの肢体を見ている。
ショウキチを除く三人も、舐めるようにその肉体を見つめていた。
「行きがけの駄賃だ。この武者巫女さまで愉しませてもらおでねえか」
「そう来ると思っただ」
「悪かねえな」
「馬鹿なこと言うな!」
「差し出したらどうせやつらに散々やられることになんだしな」
ショウキチ以外の全員が、淫らな案に賛同した。
「やめろ!」
「うるせっ、格好つけんでねっ!」
「ぐっ……!」
飛びかかってきたショウキチをカスケが殴り倒した。
ゲンゾウもモヘイも、倒れ込んだショウキチを足蹴にして踏みにじった。
(やめてっ……! 酷いことはやめて!)
トモエは猿ぐつわ越しに叫ぶものの、言葉が通じない。
自分を救うために勇気を奮った若者が殴打されているというのに、何もできない自分が情けなかった。
だが、トモエの諫める言葉が通じたとしても、彼らはやめなかったろう。
長い内戦がようやく終わったものの、戦がなくなっても重い年貢は相変わらずだった。
辛く苦しい仕事ばかりで休みもない。
延々と続くだけの単調な生活。
思うようにならぬ苛立ちが、持って行き場のなかった怒りが彼らを凶暴にしていく。
溜まりに溜まったガスは、何かきっかけがあれば爆発しそうだったのだ。
鬱屈した思いが、人でなく野獣の本能を剥き出しにしている。
男たちは、ショウキチが気を失っても殴り、蹴り続けていた。
ショウキチの流す血を見て、逆に興奮していく。
その目には狂気が宿っていた。
ようやくマゴベエが止めた。
「もうその辺にしとけ。死んじまうぞ」
「くそっ、ガキが。生意気言いやがるからよ」
「てめえみてえな裏切り者は村八分にしてやる」
男どもは口々に罵ると、気絶したショウキチをなおも蹴り上げた。
若者はぐったりとうつぶせに倒れており、ぴくりともしない。
死んではいないようだが、顔も野良着も血と埃にまみれていた。
(なんて酷い……、仲間なのに! 何てことするの、この人たちは!)
トモエは怒りを込めた目で男たちを睨みつけたが、すぐに怯んだ。
男たちがにやけた表情で襲いかかってきたのだ。
いくらトモエでも、こいつらが何をしようとしているかはわかる。
「んんん〜〜〜っっ……!」
トモエは「やめて!」と叫んだつもりだが、声が籠もり、くぐもってしまって意味が通じない。
よしんば通じたところで、
男たちは止めはすまい。
背中の巨木に背中を押しつけて後じさるトモエを、四人の男たちが取り囲んだ。
にやっと嗤うと、おもむろに野良着を脱ぎ捨て、褌を外した。
「……!!」
トモエの目の前に、四本の男根が突きつけられた。
思わず目を瞑り、顔を背ける。
男のものが顔に押し当てられた。
ひどい匂いがした。
モヘイが気づいたように言った。
「ん? この巫女、おらたちが見えんのか?」
「バカ、目隠しされてんだろうが」
「んだどもよ、チンチン見せてやったら顔背けやがったで」
「そういえば、そんだな」
「んなこたどうでもいいわい」
「んんっ!」
マゴベエがトモエの髪を掴み、正面を向かせた。
「あんた、おらが見えんのか?」
「……」
アイマスクにピンホールが空いていることはわからないらしい。
「ま、どっちでもいいがな。見えるんなら、ほれ、よく見れや」
「んんっ!」
いやいやとトモエは顔を振った。
間近にいくつもの男根が迫ってきている。
突き出されたこれらのペニスで、これから嬲り抜かれる。
この男たちも、膣だけでなく口や肛門まで犯すかも知れない。
トモエは決して差別主義ではないが、この国では下等扱いされている農民に、彼らに敬われる立場である武者巫女の
自分が辱められる。
そう想像しただけで、トモエの下腹部が疼き、熱く火照る。
いけないと思っていても、膣口からじわっと熱い蜜が滲んできてしまう。
デルモアによって開発されたマゾ体質が花開きつつあった。
「や、やるか」
さすがにマゴベエに少し怯んでいる。
武者巫女は、それほどまでにヒノモトでは崇高な存在なのだ。
巫女や武者巫女を犯すなどというのは、踏み絵に等しいものがあった。
それだけに、高貴なものを穢す、辱めるという嗜虐の悦びも大きく、男どもの自慰ネタとしてはポピュラーなものでもあった。
「今さらなんだ、マゴベエどん。怖じ気づいたんなら、おらが……」
「馬鹿野郎、おらがやるってんだ」
トモエの肢体に誘われ、生唾を飲んでマゴベエを押しのけようとしたカスケが、逆に押しやられた。
「んんっ! んっ!」
(いやっ! た、民に犯されるなんて、そんな……!)
マゴベエはトモエを地面に押し倒すと、大きく脚を拡げさせた。
驚いて暴れ、両脚をばたつかせたトモエだが、その脚を左右からモヘイとゲンゾウが抱え込んでしまう。
マゴベエは荒々しく息を吐きながら、トモエの秘所を狙って男根を押しつけた。
「んんんっっ……!」
百姓の肉棒がトモエの膣にずぶずぶと挿入されていった。
驚くほどに抵抗はなく、あっさりと飲み込んでいく。
マゴベエが嘲笑うように言った。
「へっ、この武者巫女さまときたら、もう濡れてやがるぜ」
「ホントかよ」
カスケが食い入るようにトモエとマゴベエの結合部を覗き込んでいる。
脚を抱えたモヘイとゲンゾウも、その陶器のような滑らかな肌に舌を這わせながら、犯される巫女を眺めていた。
「んんっ!」
「本当も本当、いきなり入れたってのに簡単に中に入っちまうくらいだで」
男は入れた直後から、いきなり激しく抜き差ししてきた。
トモエはその強烈な感覚に仰け反り、苦しそうにもがき、悲鳴を上げた。
「んんん〜〜っっ……!」
だが、その苦悶の表情は何より男たちの劣情をそそった。
美女の苦しそうな顔と快楽に歪んだ顔に、そう違いはないのだった。
彼らにとっては、トモエが苦しんでいようと快感に呻いていようと変わらないのだ。
(そんないきなりっ……ひっ、激しいっ……ああっ……!)
「んぐっ……んぐううっ……んむっ……」
男が突き込むごとに、苦しげに呻くトモエの裸身がガクガクと大きく揺さぶられる。
はだけきった神聖な白衣は泥にまみれ、まろびでた大きな乳房は男どもによって揉みしだかれていた。
ぎゅうぎゅうと根元から絞り上げるように揉み立てられ、縊り出た乳首を舌で転がされ、たまらずトモエは喘いだ。
それがわかるのか、男たちが喘ぐトモエの顔を除き込む。
「んううっ……」
「おおっ、この巫女さま、もうよがってんのか?」
「みてえだな、喘いでるんじゃねえか」
「んう!」
違うと首を激しく振るものの、激しい突き上げを受けて、また喘ぎ始める。
トモエの極上媚肉を犯しているマゴベエが嬉しそうに言った。
「いい締まりしてやがるぜ、この女。しかも濡れ濡れときてやがる。本当に武者巫女なのか、こいつ」
「決まってるじゃねえか、この衣見ろって」
そう言いながら、カスケがとうとうトモエの白衣を破り剥いでしまった。
白い神衣に負けぬほどの真っ白い柔肌が露わにされ、男たちは歓声を上げる。
脚を抱えたふたりは、腿だけでなく首や胸も舐め、手で擦ってきた。
「でもよお、武者巫女さまに限らず、巫女ってのは「おぼこ」じゃなきゃいけねえんじゃねえか?」
「そう言やそうだな」
「そんな話だな」
「その女、違ったのか」
「違うさ。処女なら、ちょっと入れただけで大騒ぎするだろうが」
「そりゃそうだな。じゃあこいつ……」
「巫女じゃねえってのか」
「そうじゃねえよ。武者巫女でありながら、適当に男と愉しんでたってことじゃねえか」
マゴベエがそう嘯くと、他の三人もトモエに蔑んだ目を向けた。
「……そういうことか。へっ、何が神聖な武者巫女さまだよ。一皮剥きゃあその辺の女どもと変わらねえってことじゃねえか」
「そういうこった。だから罪悪感なんぞ感じるこたねえんだ」
「んだんだ。ドスケベ武者巫女にきつーいお仕置きしてやんべ」
モヘイがそう言うとみんな大笑いした。
トモエは屈辱の余り、涙を流した。
武者巫女に対する冒涜も甚だしいが、それでいて彼らの言うのも当たっている。
トモエは武者巫女でありながら、操を失っているのだ。
無論デルモアに暴力で奪われたものではあるが、徐々にその凌辱を受け入れ、最近では歓喜の声を放ちながら、悪魔に抱きつく
ようなマネまでしてしまっている。
農民たちにバカにされ、蔑まれても仕方がないのかも知れない。
そう思うと、またトモエの膣奥がズクンと疼き、新たな蜜が溢れ出した。
「んう……んううっ……んっ……んくっ……」
男たちはトモエを詰りながら激しく責め立てていく。
媚肉を乱暴に突き上げられ、激しく揺さぶられながらも、トモエは被虐の官能に囚われ始めていた。
罵られた上に、物のように扱われ、娼婦のように犯されている。
そうしたことが、この気丈で生真面目な武者巫女をますます高ぶらせていくのだった。
「だらしないマンコしやがって! スケベな汁をまき散らしてやがる!」
「んんっ……!」
(そんなことないっ……わ、私はそんな恥ずかしいこと……ああっ……い、いいっ……)
言葉で心を、肉棒で身体を責められ、トモエはマゾ体質を滲ませてきている。
手酷く詰られ、乱暴に責められているのに、膣も子宮も熱く疼いて仕方がない。
犯すマゴベエはなおも強引に貫き、との媚肉を存分に味わっていたが、他の連中はもう待ちきれないらしい。
腿や乳を揉む手に力が入り、トモエに悲鳴を上げさせていた。
トモエの右足を担当していたゲンゾウが上擦った声で叫んだ。
「もう我慢できねえ! いいだろ、マゴベエどん!」
「ま、待てや、まだおらが……」
「だから前はやってろって。おらは後ろでもええで」
「後ろ……ケツやるってのか」
「おおよ」
「んんっ!」
ゲンゾウはトモエの脚を投げだして、マゴベエの足を叩いた。
トモエに覆い被さって犯していたマゴベエは、了解したように姿勢を変えた。
ごろりと回転して横臥位となった。
トモエと向かい合って横向きになっている。
繋がったまま突然に姿勢を変えたため、膣に挿入されていた硬い肉棒が膣内を強く擦り、トモエは悲鳴を上げた。
ゲンゾウがトモエのバックを取って寝転び、その尻を叩いた。
「おら、ケツ向けろ、巫女め」
「んんっ!」
何をされるのかわかって、トモエは必死になって尻を振った。
欲しがっているのではなく、嫌がっているのだ。
しかし媚肉に肉棒を挿入されたまま腰など振れば、膣内でペニスが暴れることになる。
その快感に呻き、つい動きが緩くなったところを、がっしりとゲンゾウに尻たぶを掴まれた。
「んっ……!」
(こ、この人……何をするの? ま、まさか本当に……お尻を?)
何度となくデルモアにアナルセックスされているし、今ではそれで難なく絶頂まで極めるようになっているとはいえ、肛門を
犯されることに対しての嫌悪感はまだ抜けない。
トモエの性格なら仕方がないだろう。
そのくせ、肛門セックスされると、膣を犯されるのとはまた違った愉悦がトモエを捉え、なぜか子宮までが疼いてしまう。
犯されているのは肛門なのに、媚肉が濡れて濡れてしようがなくなってしまう。
トモエは引き攣ったような声を出した。
(ま、待って! まだだめっ、まだ前でされてるのにっ……い、いっぺんに両方なんて絶対だめええっ……!)
しかし、今まではデルモアひとりに嬲られていたこともあって、一度に両方を犯されたことはなかった。
トモエは慌てて自分の背後に迫っている農民に顔を向けた。
「んんっ!」
(やめて! だめっ!)
ぷりぷりと振られる尻をいやらしく撫でながら、ゲンゾウは肉棒を握った。
「おうおう、そんなに尻を振らなくてもすぐにくれてやるで。にしても、さすがに尻は初めてか?」
「んんんっ」
ゲンゾウはわざとトモエの尻たぶを大きく割って、彼女を辱めた。
ひくひくと脅えたように震えるアヌスの少し前には、マゴベエの太いものをくわえ込んだ媚肉が蠢いている。
それを間近に見てゲンゾウの興奮は高まり、嫌がるトモエの尻を押さえ込んで容赦なくそのアヌスに亀頭を突きつけた。
「んんくっ! くうっ!」
(やめて! お願い、やめて! は、辱めるなら辱めてもいいからっ! お、お尻は許して! お尻はいや! ああっ、両方はだめですっ、こ、怖いっ……!)
「おら観念しなよ、巫女さまよ」
「んぐおおっ……!」
ゲンゾウのペニスを押しつけられたトモエのアヌスは、ぐぐっと皺を拡げて受け止めている。
じわじわと拡げられ、そこが裂けてしまいそうな激痛をトモエに与えていた。
「ぐううっ……!」
(い、痛い痛い痛いぃっ……! や、やめて、しないで! 抜いてぇっ!)
苦痛に耐えかね、トモエは大きく仰け反って呻いた。
アナルセックス自体は、デルモアにいやというほどに仕込まれている。
しかもゲンゾウのものは、人間としては大きな方かも知れないが、デルモアの巨根に比べればまだ穏やかである。
だが、膣にマゴベエのものを押し込まれた状態で、肛門にねじ込まれるのだ。
そのきつさたるや、初めてそこを犯された時に匹敵した。
「んぐううっ! んひぃぃっ……!」
それでもゲンゾウの肉棒は、さして抵抗もなくずぶずぶとトモエの腸内に沈んでいく。
気がつけば、もうすっかり根元まで飲み込んでいたのだった。
「ん、あああっ……」
二穴を貫かれたトモエは、苦しげにひくひくと身悶えて苦鳴を上げた。
前後を犯すふたりは、その感触を味わうように、しばらくそのままでじっとしていた。
前も後ろも、トモエの熱い肉と粘膜がペニスを包み込んでくる。
マゴベエが恍惚とした顔でトモエの悩ましい美貌を眺めている。
「さすがにいやらしい武者巫女さまとはいえ、尻は初めてだったか? すげえ反応だったな」
「それがそうでもなさそうだでや」
尻を犯しているゲンゾウがトモエの乳を軽く揉みながら答えた。
「きついのはきついけど、なんちゅうか中はぬるぬるだで。それに、最初は痛がったみてえだけど、今はそうでもねえで」
「そうだな」
「こりゃあ、この女、もう尻まで知ってたってことでねえか?」
「……!」
呻くトモエの動きがびくりと強張った。
屈辱的な告白してしまったかのようなトモエの表情を見て、ゲンゾウもマゴベエもにんまりする。
「へっ、こりゃとんだスケベ武者巫女だったな。マンコはともかく、尻まで女になってる娘なんてのはそうそういねえで」
「んだな。へへっ、ちょうどいいでねえか。おらたちがやる前に、この女はしっかりマンコも尻の穴も愉しんでたってことだ。
遠慮すっこたねえ」
そう言うと、ふたりは腰を使い出した。
「んぐううっ、うっ……んひぃっ……」
(んああっ、き、きついっ……やめて、苦しいっ……ああっ……はああっ……)
二穴責めは、さすがにデルモアにもされていなかっただけあって、快楽よりも苦痛が先走るらしい。
しかしトモエの肉体であれば、こんなハードな責めでもすぐに受け入れるようになるだろう。
前後の穴を塞がれ、突き上げられる苦痛に、トモエは甲高い声を放って呻いている。
特にアヌスを突かれると、たまらないとばかりに悲鳴を上げた。
「んぐうっ……うっ……ぐううっ……」
「ううっ、すげえっ……さすがに尻の穴は締まりがすげえ!」
「マンコもいいぜ。おめえがケツに入れたら、もっと締まるようになってきやがった」
徐々に感応してきているトモエの痴態を見せつけられ、待たされているモヘイとカスケはたまったものではない。
「お、おい、ゲンゾウどん、マゴベエどんっ。おらたちも早くやらせろよ!」
「そ、そうだ! もう待ちきれねえだ!」
「慌てんなって。この女の締め付けじゃあ、さすがのおらでもそうは長く保ちそうもねえから」
「でもよう……」
「やかましいな。なら、その女の口でも手でも使ってやれや」
「よ、よし」
カスケがトモエの顔を起こした。
「んんっ!」
口にも突っ込まれると知り、トモエは顔を振りたくった。
もしかしたらこの男たちは、トモエの全身を使って相手をさせるつもりなのかも知れない。
そんなことをされたら本当に劣情地獄に堕ちてしまう。
懸命に振りたくる顔を押さえ込まれ、カスケの脂ぎった顔が近づいてくる。おぞましい。
トモエは思わず目を堅くつむり、顔を伏せた。
そこでカスケが気がついた。
「んん?」
「なんだカスケ。どした?」
「か、カスケ、早くやろうぜ」
「ま、待て」
焦るモヘイをカスケが止めた。
妙な顔をして首を捻った。
「……なあ、この巫女……」
「あんだよ」
「もしかして……、トモエさまでねか?」
「……!!」
前後から突き上げられ、揺さぶられていたトモエの身体がびくっと堅くなった。
驚いたようにカスケを見て、慌てて顔を背ける。
自分がトモエだとバレてしまったらどうなるのか。
トモエ自身の評価が地に落ちるだけでなく、トモエが率いてきていた武者巫女たちも嘲られることになってしまう。
顎を掴まれ、背けた顔を正面に向けられたが、その手を振り払って顔を逸らす。
カスケだけでなく、ゲンゾウたちまでトモエの顔を見つめてくる。
「そういやあ……」
「似てる……かな」
「んだどもなあ……」
「ああ、トモエさまが何でこんなところにいるだ?」
「だよなあ……」
いつバレるか、いつバレるかとトモエは気が気ではない。
モヘイが恐ろしいことを言った。
「猿ぐつわ、外してみっか。目隠しも取っちまえ」
「……!!!」
「そうすりゃ、この綺麗そうな顔が拝めるだで。トモエさまかどうかも……」
「あ、待てモヘイ」
マゴベエが止めた。
「猿ぐつわはそのままにしとけ」
「なんでだよ、マゴベエどん。したら口を吸ってやれねえし、くわえさせられもしねえでねえか」
「いいから言うことを聞けって。猿ぐつわ取ってみろ、この巫女さま大声で助けを求めかねねえど」
「そうか……」
「したらどうなる? 駆けつけてくるのはこの辺の百姓か、あるどら軍の兵隊だろうが。百姓が来たら、おらたち袋叩きに
されるぞ」
こともあろうに、彼らを護る武者巫女を集団暴行しているのだから当然だろう。
憤激されて捕らえられ、磔にされかねない。
「敵の兵隊どもが来ても同じだ。この女を取り上げられた上に、おらたちはぶっ殺されるで」
「……」
「だから、このまま愉しんでからあるどら軍に突き出すのがいちばんなんだって」
「んだな……」
「だから声を出されんのはだめだ。目隠しもそのままにしとけ。万一ってことがあるからな、この巫女に顔見られねえ方がいい」
「ま、そりゃいいとして……」
カスケがまたトモエを覗き込む。
「おめえ、本当にトモエさまか?」
「んっ……!」
違う、とでも言うように、トモエは顔を激しく振った。
「ほら、違うってよ」
「けんど似てんだよなあ。まあ、おらも一度、遠くから見ただけだけんど」
「まあ似てるかなあ。おらは巫女さまの銅鏡で何度か見たよ。目元や口元がわからねえから何とも言えねえが、それでも似てる
わなあ」
「……」
確認するように、最後にマゴベエが聞いた。
「……おめえ、トモエさまか?」
「んっ!」
違う、と、トモエは首を振る。
マゴベエは悪辣な手に出た。
「そうか? もしトモエさまなら……」
「……」
「本当にトモエさまなら……、逃がしてやってもええんだけんどな」
「!!」
トモエは吃驚したようにマゴベエを見た。
そしてすぐに視線を外す。
(ど、どうしよう……。私だって認めた方がいいのかしら。でも、そうしたら、逃がしてくれるかも知れないけど、この人たちに
犯されたことも知られてしまう……。違うって言えば、この人たちはまた私を……)
「但し」
「……?」
「おらたちが愉しんでからだ」
「……」
「トモエさまなら、おらたちの相手をしてもらった後に逃がしてやる。だども、違うなら終わってから向こうに突き出す」
「……」
思案するまでもなかった。
言えないのだ。
こんなことまでされていることに対する恥辱と、武者巫女としてのプライド、それを率いる者として矜恃もある。
まさか道端で、トモエが民に犯されていたなどという事実が知れ渡ったら、それまでの評価が失墜する。
さらに、本当に彼らが逃がしてくれたとしても事態は良くならないのだ。
逃げたと知れば、デルモアもアルドラも激怒して、なお一層に激しく領民を弾圧し、捕虜を虐待し、捕らえた武者巫女を
暴行するに違いない。
元はと言えば、それを避けるためにトモエは投降したのだ。
否定するしかなかった。
「どうだ? トモエさまか?」
マゴベエにとってはどっちでもよかった。
というより、本当にトモエだったら面白いと思っている。
彼はトモエが自白しても約束を守るつもりはない。
トモエであっても、結局は犯し抜いた挙げ句、アルドラに突き出すつもりなのだ。
アルドラ軍は、落ち武者や巫女たちがいたら密告するよう領民たちに指示していた。
報償を与える約束もしていた。
それが名のある武士や武者巫女であれば、恩賞は思うがままなのだ。
連れて行ったのが武者巫女であっても褒美は確実なのに、それがトモエとなったら破格であろう。
そのチャンスをむざむざと逃す気はなかった。
「どんだ?」
「……」
トモエは小さく顔を振った。
「違うのか? トモエさまでねえというんだな?」
トモエは首を縦に振った。
それを見てモヘイが疑わしそうに言った。
「本当か? ウソでねえのか? あんた、トモエさまだろうに」
「んっ!」
「違う」というように、今度は強く顔を振った。
マゴベエが言った。
「ま、どっちでもいいやな。違うというなら違うんだでや」
「……」
「いずれにしろ、口も目もそのままにしとけよ。待ちきれねえなら、そのやっこそうな手でも使え」
「ちぇっ」
「贅沢抜かすな。てめえの女房のごわごわした手に比べれば絹みてえな手だで」
「そうだけどよ」
まだ不満そうにそう言いながら、カスケはトモエの右手を掴んだ。
ほぼ同時にモヘイが左手を握る。
「んむっ!」
イヤとトモエが腕を引き寄せようとするが、手首をがっちり握られてはどうしようもない。
それに、前と後ろから身体の芯に二本も太いものが突き刺さったままなのだ。
「いいでねえか。トモエさまだと思ってやってやればよ」
「それもそうか。いっつもトモエさまを思ってチンポいじってたことを思えばな」
そう言って男たちは下品に嗤った。
トモエは絶望で顔を暗くした。
デルモアの言う通りだった。
この男たちは、トモエを妄想して自慰していたと言っている。
自分がそんな対象になっていたことがとても恥ずかしく、穢らわしく感じた。
同時に、ぞくりとするような淫らな思いも微かに湧いてくる。
「んひぃぃっ……!」
(ああっ、う、動いちゃだめえっ……やっ、手、しないで! き、気持ち悪いっ……!)
両手に醜いペニスを握らされ、トモエはそのおぞましさに寒気がした。
考えてみれば、口も尻も使われたが、手コキさせられたことはなかったのだ。
男たちはトモエの手の中に肉棒を握らせ、それをしごかせ始めた。
いやがっているトモエだが、ぬるぬるしたカウパーが男根から漏れ始め、たちまち手のひらがぬめってくる。
そのお陰で滑りが良くなってしまい、男たちの思うようにしごかされていった。
「くおっ、気持ち良いっ。こらあ本当に甘手だなや、すっべすべだで」
「本当だな、こりゃええわ。マンコとはまた違った良さがあるで」
そう言いながら、モヘイとカスケはトモエの手首を掴んで盛んにしごかせていった。
もちろんその間も、前のマゴベエと後ろのゲンゾウがトモエの穴を突き込んでくる。
しばらくは苦鳴を放ち、苦しげに呻いていたが、次第に掠れたような熱く甘い声になっていった。
「んっ……んん……んんう……んむう……」
(あ、ああ……だめ、もう……か、身体おかしくなってる……何だか……何だか……いい……ああ、いい……)
「へへっ、トモエさま。もう両穴責めが良くなってきましたかい?」
「んうう……」
「そうかい、そうかい。んなら、もっと愉しませてあげますぜ。今までのお礼だ」
「そりゃいいや。しっかしこの尻! でけえだけでなく締まりがすげえ。おらのチンポが千切れそうだで」
「マンコもだよ。尻に入ってるせいか、さっきからすげえんだ。もう感じてるんだろうな」
前のマゴベエと後ろのゲンゾウが顔を見合わせ、突き上げるタイミングを合わせてきた。
トモエの股間を埋め尽くした二本のペニスが、何度も何度も膣内を抉り上げていく。
膣内と直腸内の粘膜を激しく擦り上げられる快感に、トモエは仰け反ってよがり声を上げた。
「んむううっ、むうっ……んむっ……んひぃっ……んひっ……」
(ああ、いいっ……お、お尻すごいっ……ああ、そんなに激しくしたら、お尻がめくれちゃいますっ……あひっ、ま、前も
そんな強くっ……あ、深いっ……いいっ……)
「良さそうだな、トモエさま。尻もマンコもそんなに感じるかい?」
「んんんっ……」
「そこまでよがってくれるとこっちも嬉しいぜ。ほれ、もっと強くしてやる。これでどうだ?」
「んひぃっ……んああっ……」
肛門と膣を激しく突かれ、内部でペニスが擦り合わされて、トモエはつんざくような嬌声を放った。
前と後ろからずんずんと突き込まれ、揺さぶられると、トモエの身体が激しく揺さぶられ、波打っている。
特に乳房は、たぷん、たぷんともげてしまいそうなほどに激しく揺れていた。
それを見た男たちが、争うようにトモエの乳房に食らいつく。
「んあああっ……」
後ろからゲンゾウが大手を回してトモエの乳房を激しく揉みしだく。
前からもマゴベエが鷲掴みにして、捻るように強く揉み立てていった。
その手を払い除けるようにして、カスケとモヘイまでが乳房を愛撫していく。
ピンと立った乳首を唇でつまみ、歯を立てて悲鳴を上げさせ、指で転がして喘がせる。
大きな乳房の根元から上に向かって絞るように揉み上げて、ぷくっと膨れた乳輪ごと口に含んで思い切り強く吸う。
存分に吸ってから口を離すと、ちゅぽんとふざけたような音を立てて、それが乳房に戻っていった。
唾液に濡れた乳首を指で捏ね、胸の谷間にも舌を這わせていく。
ありとあらゆる愛撫を乳房に受け、トモエは踏ん張るようにして喘ぎ続けた。
(あ、おっぱいも……おっぱいだめですっ……あ、そんなに吸っちゃあっ……つ、強い、強すぎますっ、乳首が持って
行かれちゃうっ……そんなに強く揉まないで!)
とうとうトモエは自ら求め、腰を振っていった。
農作業で鍛えた百姓たちの激しい腰使いに、トモエの肢体はもみくちゃになっている。
あまりの快感に、肉棒を握る手にも力が入るが、それがかえって心地よい握られ心地になるようで、カスケもモヘイも呻いている。
「ううっ、トモエさま、そんなに激しくしごいたら出ちまうぜ!」
「まったくだ。見ろよ、もうおら何もしてねえのに、勝手にトモエさまがおらのをしごいてくれてるわ」
「んぐうっ……ぐうっ……うっ……んううっ……」
前後に挟まれ、深くまで硬いペニスを突き込まれながらも、トモエは懸命になって両手のペニスをしごき、男たちへの奉仕を続けていた。
もう全身は汗と男どもの唾液とカウパー、そしてトモエの愛液でぬらぬらになっている。
(んああっ、いいっ……あ、大きいっ……ま、前のも後ろのも……おっきくて太いぃっ……あ、手のも大きい……ひっ、また大きくなってるっ……)
握ってしごいているペニスがぐぐっと膨れ、さらに硬くなったのがわかる。
そうでなくとも大きかったのに、まだ大きくなるのかと、トモエは恐ろしくなった。
膣のもアヌスのもそうだ。デルモアのものほどではないはずなのに、苦しいくらいにふたつの穴を蹂躙し、ひっかき回していた。
ゲンゾウがからかうように言った。
「やれやれ、おらたち憧れの武者巫女トモエさまが、こんなにスケベだったなんてなあ」
「んうっ!」
(違うっ!)
モヘイがそれを受ける。
「まったくだなや。寄って集って犯されて、こんなによがりまくって」
「んんんんっ……!」
(違う、これは違うんですっ)
カスケも言った。
「へっ、トモエさまがこのザマなら、他の巫女も股が緩んだべ。こんなことなら、おらの村の巫女もさっさと犯しておきゃよかったで」
「んんっ……んんん〜〜っ」
(違うっ……、ひどいこと言わないで!)
否定しようとするトモエに、男どもは容赦なく抉っていく。
強引にねじ込まれたペニスは、膣口と肛門をこじ開け、内部を擦っていった。
膣、アヌス、そして両手のひらから感じられるたくましい肉棒の感触は、次第にトモエの肉体を狂わせていく。
「んんっ……んんうっ……んむうっ……むむっ……ぐううっ」
(い、いいっ……いいわ、こんな……どうして、ああっ……あう、いいっ……あ、中でぶつかってるっ……それだめっ、あ、ああっ、激し過ぎるっ……)
トモエが快楽に沈み込みそうになると、男たちは激しく突き上げてトモエを現実に引き戻す。
快楽と現実の狭間に落とし込んで、この武者巫女を辱めようとしていた。
媚肉を犯しているマゴベエが、突っ込んだまま腰を捻るように回転させ、膣内部を擦り、子宮口を擦ると、トモエは今にも
いきそうに大きく身体を伸ばして喘いだ。
「んむうっ……んひぃっ……!」
子宮まで犯されるとか、子宮口にめり込むとか、マゴベエのものはそこまで長大ではない。
トモエが感じすぎてしまって子宮が下がってきているため、マゴベエの男根でも子宮口ギリギリくらいまでは届いてしまっている。
そこに亀頭を突きつけられ、ぐりぐりと擦られたからたまらない。
子宮を直接犯されるのと同様に、子宮口をぐりぐりされるのがトモエはもっとも弱かった。
「んひぃぃっ……!」
(だ、だめそれぇっ……ひっ、ひっ、いくっ……いっく!)
トモエは唇をわななかせながら、全身を突っ張らせてからぐうんと大きく仰け反った。
前後を責めるペニスを強烈に締め上げてから、ガクガクッと何度も痙攣して絶頂してしまった。
「くおっ!」
「うあっ!」
あまりの強い収縮に、マゴベエもゲンゾウも思わず射精してしまいそうになったが、死ぬ思いで何とか耐えた。
つい少しだけ漏らしてしまったが、何とか途中で食い止めた。
ふたりは太い息を吐いた。
「……すごかったな」
「ああ。トモエさま、いっちまったようだな。え、どうなんだトモエさまよう」
「んん……」
(い……いっちゃった……またお尻を犯されて……ま、前まで一緒に入れられて……いったんだわ……)
トモエは呆然とする間も、余韻に浸る間もなかった。
男たちはすぐにまた激しく動き始めたのである。
「んっ!? んひぃっ!?」
「なに驚いてんだよ、トモエさま。おらたちより先にいっちまうなんてな」
「おうよ。男が出すのに併せていくのが女の努めだろうに、情けねえ」
「んああっ!」
トモエは手を激しく動かし、突き込んでくる男たちの肉棒を必死になって受け止めている。
その裸身には玉の汗が浮かび、それが火照った肌を伝って落ちていく。
四人の男たちに挟まれ、激しく身悶える武者巫女の痴態に、マゴベエたちも射精欲が堪えきれなくなってくる。
「くうっ……またトモエさまのマンコの中がひくついてきやがった! またいくのかよ!」
「尻もだっ。チンポの根元を食い締めやがって痛ぇくれえだ!」
ふたりは前後からトモエの穴に突っ込み、欲望のままに腰を叩き込んでいく。
男の胸板に揉み潰され、トモエの柔らかい肢体がうねる。
胸毛の密生したマゴベエの胸板に乳房が潰される。
胸筋が乳房を潰す感覚と、胸毛がくすぐる感覚が一緒くたになり、トモエは喘がずにいられない。
ゲンゾウも胸をぴったりと背中に押しつけてくる。
すべらかな背中に、ゴツゴツした男の硬い筋肉が当たり、擦ってきた。
うなじの髪の生え際に、ゲンゾウの汚い舌が這い、唾液を塗りつけていく。
その気色悪い感覚は、いつしかゾクゾクするような被虐の快楽に変わっていった。
マゴベエらの行為が激しさを増したこともあり、トモエの腰がぶるぶると震えだし、太腿も小刻みに痙攣し始めた。
「んっ! んんっ! んむうっ!」
(いいっ……あ、来るっ、また来ちゃうっ……す、すごいのが……ひっ、い、いきそうっ……!)
トモエの手の動き、そして腰の運動が激しくなっていく。
連動して肛門と膣も、ふたりの男根をきゅうきゅうと食い締め、収縮していった。
マゴベエがゲンゾウが音を上げる。
「おっ、くっ……も、もう我慢できねえっ……くそっ、いいマンコしやがって!」
「お、おらももう出す! トモエさまのケツに出してやる!」
ふたりは最後の追い込みに入り、同時に腰を叩きつけてトモエの腰を前後から押しつぶした。
腰がぶち当たると、汗と愛液が飛び散り、腰骨が軋む。
「んうっ! んんんっ、んっ、いむっ……んっ、んむうううっっ!」
(い、いくっ……もうだめ、いくっ……いっ、いっちゃうっ……いっくううっ!)
強烈な締め付けを食らい、前後を責める男たちも呻き声を上げ、腰をぶるるいっと大きく震わせた。
「くおっ、出る!」
「で、出ちまうっ!」
「んひぃぃっっっ……!」
ぶびゅるっ、びゅううっ。
びゅるるっ、びゅるっ、びゅくびゅくっ。
マゴベエとゲンゾウは、ほぼ同時に射精した。
思い切りトモエの腰に自分の腰を押しつけて密着させ、出来るだけ深いところで汚辱の精液を放っていく。
トモエが気をやり、手の動きが激しくなったところで、カスケとモヘイも叫ぶように腰を動かし、精液を放出した。
びゅぶっ、びゅっ。
びゅるんっ、びゅるるっ。
右のカスケは、ちょうどトモエの手のひらで亀頭を覆われていたせいで、彼の精液はその手の中に放たれた。
トモエの華奢そうな手を弾き飛ばすような勢いで激しく射精され、その白く繊細で綺麗だった手を、どろっとした精液が汚していく。
左のモヘイの肉棒からも勢いよく射精され、トモエの美貌へモロに引っかかった。
鼻の脇を直撃し、頬にも浴びせられた。
口にも飛んで、その朱い清楚な唇を白濁させている。
どろりとした濃厚な精液が、頬から顎を伝って、トモエの胸や腹にまで垂れていく。
「くっ」
「お、お、まだ出る」
ゲンゾウもマゴベエも、しつこくトモエに押しつけた腰を振っていた。
最後の一滴まで注ぎ込むつもりらしい。トモエの方も、子宮口にびゅくびゅくと弾ける濃い精液の感覚と、直腸深くの腸壁に浴びせられる熱い精液の感触にわななき、喘いでいる。
(ああ、いい……な、中に出された……お、お尻も前も……男の人の濃いのがいっぱい……あう……ど、どうしよう、
こ、この人たちの赤ちゃんが出来てしまう……ああ……)
大量に浴びせられ、注ぎ込まれた精液の刺激に敏感に反応し、トモエは何度も気をやっていた。
中に射精される快楽をすっかり覚え込んでしまった上、下賤な者に犯され、その子種を孕んでしまうかも知れぬという脅えと背徳が、たまらない被虐快感を呼んでいた。
その様子を眺めていたデルモアが、いささか呆れたように呟いた。
(くくっ、両穴責めまでやってのけるとはな。百姓どももなかなかやるじゃないか。こりゃ手間が省けたな。今度は僕も
Wファックをしてやろう)
デルモアは、まだ4Pで責め抜かれ続け、解放されそうにないトモエの悶えっぷりを見てほくそ笑んだ。
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