どうしようもなく、蘭は従った。
しゃがんだままだが、後ろ手に手錠を掛けられた。
本物ではなく玩具らしいが、それでも金属製で、いかに蘭でも引き千切るような真似
は出来そうにない。
「こうでもしないと安心できないんでね。蘭姉ちゃんが俺たちのものになれば、すぐ
に手錠は外すよ」
「き、きみたちのものになるって……どういうことなの!?」
蘭は震える声で質した。
普通、この意味は「蘭が彼らの性交奴隷になる」というような意味だろう。
過去にも、そうされかけたことがあるからわかる。
しかし相手は小学生である。
本当にそんな意味で言っているのだろうか。
彼らのここまでの行動あるいは言動から推測すると、どうもこういう卑劣な行為は
過去にもやったらしい。
そう考えると額面通りの意味かも知れない。
不安と疑惑が交錯し、聡明な美少女の脳髄を混乱させていく。
「ちょ、ちょっと……あっ……!」
蘭は大輝と健に引きずられ、マットの上に転がされた。
すぐに起き上がったが上半身だけで、そのまま座らされている。
拓馬の針は、まだ圭太から離れないのだ。
「……おとなしく出来ないと、黛のやつはいつまでもこのままだよ」
「で、でも……あっ、何するの!」
座り込んだ蘭に、健と大輝がのしかかるように襲ってきた。
ふたりとも、息遣いも荒く、蘭の素肌を擦り、身体をまさぐってくる。
「すっげえ柔らけえ! すべすべだよ」
「それにいい匂いだ……。何だこの甘い匂いは」
「やめて……やめなさいっ! ふ、ふざけるとお姉さん本当に……」
「痛いぃっ!」
「……!」
蘭の抵抗の声は、圭太の絶叫で止められた。
コンパスの針が、圭太の額に刺さっていたのだ。
蘭は脅えたように叫んだ。
「や、やめて! 圭太くんに酷いことしないで!」
「だったらわかるだろ? おかしな抵抗はしないこと。俺たちの好きにさせてもら
うよ」
「や、そんな……」
「いやならぶっすりと……」
「だめっ!」
「じゃわかるだろ?」
「ああ、そんな……」
少女ががっくりしたように身体から力を抜くと、ふたりの少年が再びのしかかる。
「あ、いやあ……」
小さな四本の手が身体中をまさぐる。
特に興味を示しているのは、やはり胸だった。
性に長けた成人男性ですら虜にする蘭の乳房は、少年たちの青い性欲を惹きつける
のに充分だった。
「ひっ……」
いきなり大輝が舌を這わせてくる。
形良く膨らんだアンダーバストの辺りを、舌全体を使って舐めてきた。
一方の健は、手をもみもみと揉み込んでいく。
小学生にテクニックも何もないだろうと思いきや、そこは「犯し馴れている」連中だ。
以前に蘭をレイプしてきた男たちやレスリーにはとても勝てないものの、そこらの高
校生などよりはずっと的確だった。
そうは言っても、女を感じさせるためというよりは、自分たちの欲望中心であること
には変わりない。
ふたりはいつしか左右の乳房を分担し、愛撫を加えている。
乳房に這わせて手に力を入れて揉みしだくと、充実した弾力感が返ってくる。
「やめ、あっ、なさいっ……さ、触らないで! あっ……こ、こらっ……!」
蘭は、胸を這いずり回る指と唇と舌の感触に嫌悪感を抱いていたが、それでも時折
ポイントに触れられると、裸身をビクンと反応させてしまう。
彼らは狙ってやっている意図はないようだったが、それだけにいつどのポイントを
突かれるかわからない。
その様子を拓馬が薄笑いを浮かべて見ている。
「どうだ黛、いい眺めだろうに」
「……」
「い、いやっ、見ないで圭太くんっ!」
「見るなったって、こんな色っぽい姿、見ないわけにいかないよな。黛だって、蘭
姉ちゃんを思いながら抜いたって言ってたろうがよ」
「……」
圭太は声もなく蘭を見ていた。
見てはいけないと思うのだが、どうしても視線が外れなかった。
「やっ、は……み、見ないで……あっ……そ、そこ触っちゃ……あっ……んっ……」
触られてもあまり感じないところもあるが、鋭い官能を感じるところもある。
当然、乳房は感じるポイントの方が多い。
ふたりの少年は、意識してか偶然か、胸の責め方を微妙に変化させてきた。
指を使って揉みしだく愛撫から、乳首周辺をひっかいたり舐めたりし始めた。
「んんっ……し、しないで……あっ……やめなさいっ……あうっ……」
と言って、揉む手を完全にやめたわけでもない。
単に、揉むだけでなく舐めてもみたいという欲望だけだろう。
しかし、蘭には責め口に変化をつけられることが効いてきている。
(あ、あ……だめ……いけない……)
小学校の埃臭い体育用具室で、小学生に嬲られる。
そんな異常なシチュエーションに、敏感すぎる肉体が応え始めていた。
加えて、今朝の性夢、そして中断した自慰もある。
やはりレスリーの治療を早めに受けるべきだった。
性的にすっきりしていれば、こんな恥ずかしい反応を示さずに済んだかも知れない
のだ。
蘭は膣奥の疼きを感じ始めていた。
股間が熱い。
(ウ、ウソ……、あたし……濡れてるの? ……そんな……小学生にされてるのに、
あたし……)
「くうっ……いやっ……あ……っあ……うっ……んんんっ……」
少年たちは爪先で蘭の乳首をこそぐようにひっかいている。
どこでそんなテクニックを覚えたのだろうと思ったが、彼らは思い切りひっかいて
この綺麗な乳房に傷を作りたくないからそうしていただけだ。
どういうわけか、歯を立てたり爪でひっかいたりしたくなる。
それが出来ないから、少し力を抜いているだけだった。
だが、その愛撫が女体へ効果的な刺激を与えていた。
かりっと爪が軽く乳首を刺激すると、蘭は首を反らせるほどの感度を見せていた。
指は美しい形状の乳房を確認するように、麓から裾野にかけてゆっくりとなぞって
いく。
乳房の頂点から下へと少しずつ場所を移動させて刺激していくと、蘭はビクッと身を
震わせて呻いた。
「く、くすぐった……ううっ……あっ……や、やめて……もうやめて……あっ……」
蘭の若い肢体から成熟した女の香りが漂い始める。
同時に、見る男を刺激せずにはいられないフェロモンが浮遊してきていた。
拓馬はそんな蘭を観察しながら言った。
「おい、蘭姉ちゃんは特にその可愛らしい乳首が弱いみたいだぜ。よく責めてやれ」
「はいっ」
「や、やめ……ひぃっ……!」
蘭はくっと顎を上げて呻いた。
健と大輝は、ふたり同時に乳首を口に含んだのだ。
輪姦されたことも何度かあったが、同時に乳首を舐められたのは初めてだった。
いきなり絶頂してしまうような強烈な感覚ではないが、焦れったいような、もっと
強く吸って欲しいような切ない快感が込み上げてくる。
乳首がずきずき疼いてたまらない。
蘭は全身をいきませ、首を反らせたまま激しく頭を振りたくり、精一杯の抵抗を見せ
ている。
しかし、少年たちの舌が淫らに蠢くき、吸われ、舐められるごとに、甘く、激しい
喘ぎが出てくる。
「もう、やっ……こんなのいやっ……やめて、やめてっ、あっ……」
「やめないよ、蘭姉ちゃん。ほれほれ、感じてるの?」
「ち、違うわ、バカっ……あっ……は、離れてっ……こ、このっ!」
「あぐっ!」
蘭は思わず頭を振り、右の乳房を責めていた大輝の顔に頭突きを食らわせた。
蘭への愛撫に熱中していた小太りの少年は、呆気ないくらいにころりと転がった。
左胸を愛撫していた健も、びっくりしたような顔で蘭から離れた。
それに勇気づけられたのか、蘭はきりっと言った。
「あなたたち、いい加減にして!」
「……」
「いくら子供でも悪ふざけが過ぎるわよ! いい、これは犯罪なのよ!? あたしが
訴えれば、あなたたち補導されるのよ!?」
尻餅をついた大輝と、後ずさった健は、気丈な美少女の激しい糾弾に圧倒されるよう
に身を引いていた。
それを無表情で見ていた大将格の拓馬がぼそっと言った。
「まだよくわかってないようだね、姉ちゃん」
「わかってないのは、あなたたちよ」
形勢逆転と見て、蘭は強気に出た。
健と大輝はすっかり怖じけてしまっているが、さすがにヤクザのせがれだけあって、
拓馬は落ち着いている。
「これ以上、こんなこと続けるなら、あたしは大声出して人を呼ぶわよ」
「え……」
幾分、臆病なところのある大輝の顔から血の気が引いた。
こんなところを教師に抑えられたらタダでは済むまい。
帝丹は私立なのだから、ことさら不祥事には敏感だ。
いかに小学生とは言え、退学させられるのではないか。
さすがに今度は現行犯なだけに親たちも庇いきれないだろう。
蘭は「勝った」と思い、余裕を演じつつ言った。
「……もういいでしょう? 手錠を外して。今日のことは黙っててあげるから、きみ
たちもおとなしく帰りなさい。携帯の画像データも消して。じゃないと……」
「じゃないと?」
拓馬が答えた。
この少年だけは大輝や健とは違う。
蘭は底知れぬ不気味さを感じていた。
それでも、ここで弱気になっては元も子もない。
虚勢を張って言った。
「大声を出します。いくら校庭の外れでも、大声で叫べば誰か来るわよ。ここから
体育館や校庭の声が聞こえるんだから、こっちの声も聞こえるわ」
「じゃ、呼んだら?」
「……え?」
蘭は唖然とした。
「だから、大声出したきゃ出せば?って言ってるの」
「あ、あなた……」
「人を呼ぶって? ああ、誰でも呼べばいいさ。いっそ先公でも呼ぶかい?」
何を考えているのかわからない。
蘭は二の句が継げなかった。
拓馬は相変わらず表情を殺したまま言う。
「……確かにここへ先公に踏み込まれたら、俺たち、退学かもな。補導もされるか」
「た、拓馬さん……」
「けどな」
拓馬は、脅えだしたふたりの情けない配下には目もくれず、蘭をじっと見て言った。
「蘭姉ちゃんだって、素っ裸のその恥ずかしい格好を見られることになるんだよ。
それでもいいのかい?」
「し……仕方ないわ。でも、だからこそきみたちの犯罪が証明されるのよっ!」
「へえ、そう。何人もの先生や生徒たちがここに来て、その裸を見られても平気
なんだ」
「……」
「いいんだね? ……そうか、いいこと思いついた」
拓馬はにやっと笑った。
おとなびた、邪心を持ったような笑みだった。
「黛」
「……」
「黛っ! いつまでふぬけてんだよ! 蘭姉ちゃんのヌード見てチンポおっ立てて
る場合じゃねえだろ!」
「は、はい……!」
圭太は、腕と額の血を慌てて拭って返事をした。
拓馬は蘭のヌードから目を離さないまま言葉を続けた。
「聞いた通り、蘭姉ちゃんはヌードを他の連中に見られても構わないそうだ」
「そ、そんなこと言ってないでしょっ!」
「だからな、どうせならあいつに見てもらおうや」
「あ、あいつって……」
蘭はごくりと唾を飲み込んだ。
誰のことだ?
誰に見られるのもイヤに決まっている。
「蘭姉ちゃんさ、確かあんたん家に居候してるガキがいたよな」
「……!!」
「おい高橋、なんつったっけ?」
「あ、はい。ええと確か一年の江戸川とか何とか」
すぐに健がフォローする。
「一年B組にいる江戸川コナンってやつです、拓馬さん」
「そうか。じゃあ、そいつだ、そのコナンってやつを呼んでこいや」
「なっ、何を言うの!?」
思わず蘭は立ち上がろうとしたが、健と大輝に押さえつけられた。
小学生だが高学年だし、それなりに体重もある。
そのふたりに両肩をマットに押さえつけられたのでは、いかに蘭でも起き上がるの
は難しい。
拓馬は圭太の耳に口を寄せ、何事か指示をしていた。
圭太は泣きそうな顔で拓馬と蘭を交互に見ていたが、「さっさと行け!」と拓馬が
尻を蹴飛ばすと、よろけたように扉までふらふらと歩いて行った。
「待って、圭太くんっ! だめ、コナンくん呼んで来ちゃだめよ!」
蘭にとって、コナンは護るべき存在であって、助けられる存在ではない。
今は確かにピンチだが、それだけにこんなところは見られたくなかった。
いや、コナンにだけは見られたくなかった。
例え一緒に入浴していたとしても、この場に来られて裸を見られるのとは意味合いが
まったく違う。
少年たちに良いように嬲られる姿など、絶対に見られたくなかった。
「黛、行け」
「だめっ! お願いだから行かないで、圭太くんっ!」
「いいから行け! さもねえと……」
それがだめ押しとなって、圭太は蘭に申し訳なさそうな顔をしたまま、重い扉をこじ
開け、部屋から出て行った。
わなわなと震えている年長の美少女を見下ろしながら、拓馬が近づいてきた。
「さて、じゃあコナンて野郎が来るまでに、お姉ちゃんの身体を充分ほぐしておこう
か。コナンにめいっぱい恥ずかしい姿を見てもらうようにね」
「やっ……い、いやっ、しないで! あっ、そ、そこはぁっ……!」
健と大輝が、それぞれ蘭の左右の腿の上に乗っかり、そこから左右に乳房を担当して
愛撫している。
そのせいで、蘭は大股を開いたまま動けず、何もつけていない股間を晒すことになっ
ていた。
その両腿の間に拓馬がかがみ込んでくる。
「あ、ああっ、あはああっ……!」
蘭の身体がびくびくっと震え、ぐぐっと背中と首が弓なりとなり、後頭部がマットに
ぶつかった。
拓馬が口で蘭のクリトリスをくわえたのだ。
唇でくっと締め付け、舌を伸ばして根元を舐め上げる。
少年の乾いた唇はあっというまに愛液に浸った。
「だっ、だめっ……だんめえぇぇっ……!」
それまでのふたりの6年生による乳房中心の愛撫による反応とは段違いの激しい反応
を見せ、蘭の性感はぐぐっと高みに昇っていく。
それほどに、この小学五年生の性技は優れていた。
(こっ、この子、上手い……。ま、まだ小学生なのに、なんでこんなに……)
蘭の震えが止まらなくなる。
意志とは無関係に、腰が、腿が痙攣している。
喘ぎが激しくなり、呼吸が苦しくなる。
舐められ、吸われる乳首が切ない。
巧みに刺激されるクリトリスが、辛いほどに気持ち良い。
子供に責められて感じているという背徳感を覚え始めると、蘭の身体を被虐願望が
支配していく。
「ああっ、もうやめてっ……ひっ……ねえったらあっ、あっ……もっ、もうっ……」
勝手に腰がぐぐっと浮いて、拓馬の顔に押しつけられる。
胸もぐっと張り出して、双方の乳房を揉み、舐めている少年たちの手に委ねようと
していた。
声も、呻きよりも喘ぎが多くなってきた。
快楽の波の感覚が徐々に短く、そして大きくなっていく。
その時、錆びた鉄扉が軋んだ音を立てた。
「……!!」
忘我に陥りそうになっていた蘭は、ハッと息を飲んで瞬時に正気へと戻った。
「来たようだな」
股間を責めていた拓馬が笑って言った。
「黛か?」
「……はい」
「そら、蘭姉ちゃん。助けが来たよ」
「い、いやっ……だめ、だめっ! 絶対だめっ!」
蘭は必死になって声を殺し、無音声で叫んだ。
「助けを呼べよ、コナンがいるんだぜ?」
「そんなこと……出来るわけ、ないっ……!」
「いいから呼べって! あんたが呼ばないなら俺が代わりに呼んでやろうか!」
「やめて、お願いっ!」
蘭は瞳に涙すら浮かべて言った。
「お、お願いだから大声出さないで! ……コナンくんに聞かれちゃう」
その間にも鉄扉を遠慮がちに叩く音がする。
恐らく外にいる圭太が、入るよう指示されないので困っているのだろう。
そしてその横には、不得要領な顔をしたコナンもいるはずだ。
「黛です……。入っていいですか?」
「ほら、どうする蘭姉ちゃん。黛が入れてくれって言ってるよ」
「だめっ……だめに決まってるっ……!」
「コナンもいるはずだよ」
「よ、余計にだめっ……!!」
「なぜ」
「こんな格好……見られたくないっ! 見られるのはいやっ!」
「そうなんだ。じゃ余計に見せてやりたくなったな。おい、菊池!」
「わかってますよ」
「や、やめて、誰も入れないで!」
健は蘭の言葉を無視して立ち上がり、扉に手を掛けた。
鉄の軋む音が響くと、蘭は「いやっ」と叫んで顔を背けた。
身が縮まる。
身体が堅くなる。
そこに拓馬の魔の手が忍び寄った。
「や、やめて、こんな時にっ……くうっ……」
蘭は声を噛み殺して呻いた。
少年は、蘭の硬くなった乳首を指でこねくり、クリトリスを擦りだしたのだ。
圭太が、そしてコナンが外にいる。
今にも入ってきて、この浅ましい姿を見られる。
そう思っただけで、蘭の肉体の感度はそれまでの数倍に跳ね上がっていた。
清楚な美貌がカッと熱く、赤くなる。
乳首は硬く充血しきってずきずき疼いている。
媚肉は湿っているどころではなく、じっとりと濡れそぼっていた。
そんなところをコナンに見られたら、自ら命を絶ちたくなってしまう。
そんな蘭を弄ぶように、拓馬の愛撫が再開される。
勝村拓馬の女体への扱いは、驚くほどに成熟していた。
それもこれも、ヤクザ幹部である父親や、その取り巻きの連中に、面白半分に教え
られたせいだった。
性に関心を持ち始めた少年に、わざとどぎついことやきわどいことを教授していっ
たのだ。
曰く、ただ自分の欲望のみでなく、焦らしたり、辱めたりすることで、余計に女は
燃える。
燃えてくれば、女などただの穴に過ぎず、男のコントロール下に陥る。
そうできれば、男として一人前である。
もともと小学校入学前には性的な興味を持っていた拓馬は、乾いた砂地に染みこん
でいく水のように、おとなたちの知識や技術を吸収していった。
「くっ……!」
拓馬の指が、左右の乳首を摘み、くっと引っ張る。
美少女の頭がぐぐっと反り返った。
唇を噛みしめるようにして、その快感に耐えていた。
油断していると、今にも声が出てしまいそうだ。
喘げたらどんなに楽だろうと思うのだが、その淫らな声をコナンに聞かせるわけには
いかないのだ。
堪えるしかなかった。
「っ……! ……や……っ……んっ……ふうっ……」
乳首がしつこいほどに責められ、蘭は黒髪を乱して顔を振りたくった。
乳頭をつままれ、指で潰され、転がされ、根元を擦られる。
どの刺激も、思わず喘ぎたくなるほどの快感だった。
このまま拓馬に責められたら、もう我慢できなくなる。
喉から甘く痺れるような喘ぎ声が漏れ出て、コナンに聞かれてしまう。
「もっ……もうやめてっ……お願いよ、お願いだからっ……」
蘭は無声で拓馬に懇願した。
拓馬は、憧れていた年上の美女から哀願され、もうそれだけでもサディスティックな
欲望が充足されていく。
「つらそうじゃん、蘭姉ちゃん。遠慮しないでよがれば?」
「そっ、そんなこと……出来っこない……」
「そう? じゃあ助けを呼びなよ。喘いでもいいし、悲鳴を上げてもいいよ」
「おっ、大きな声、出さないで! 聞かれちゃうっ」
「許して欲しい?」
蘭は思わず少年を見据えた。
その黒い瞳が潤んでいる。
「ゆ、許して……もう降参だから……」
「そう。じゃあ、何でも言うこと聞いてくれる?」
「何でもって……」
「俺たちの言うこと聞けば、黛は解放するし、コナンもここには入れずにすぐ帰すよ」
「……」
何でも言うことを聞け。
おとなの男であれば、それは蘭の身体を好きにさせろ、という意味だろう。
今回は、相手は小学生だが、恐らく要求はおとなと同じではあるまいか。
それを思うと、蘭は口ごもってしまう。
野卑な男に弄ばれるのだってイヤだが、年端もいかぬ子供たちに嬲られるのを想像
すると気が狂いそうだ。
黙っている蘭を見て、拓馬が何でもないように言った。
「そっか、やっぱダメか」
「……」
「じゃあ、呼び入れるしかないね」
「ま、待って!」
蘭は慌てたように止めた。
「わ、わかったわ……」
「……」
「わかったから……何でも言うこと聞いてあげるから……。それだけは許して、お願
いっ」
「ふうん」
「あっ……!」
油断した。
拓馬がまた攻撃を再開したのだ。
乳輪ごと摘んで盛り上げ、ぷくんと膨れた乳首を舌で嬲る。
小学生の手には余るほどの大きな乳房に、指を食い込ませて揉みあげていく。
少年の右手は、乳房から引き締まった腹を這い、そして股間にまで到達する。
思わず腿を閉じようとするものの、左足の上には大輝が座り込み、右足には拓馬が
いた。
閉じることの叶わぬ股間の中心に、少年の細い指が蠢きだした。
「ひっ……や、やめっ……ああっ……こ、声が……」
拓馬の指が、蘭の蜜でぬるぬるになっている。
それがまるでローションのような効果を生み出し、撫でられ、擦られる媚肉周辺に
得も言われぬ官能を導き出していた。
蘭は目を堅く閉じる。
肢体がぐうっと弓なりに反り返り、足の指がぐっと屈まっている。
そうでもしないと、身体の奥から込み上げてくるものを抑えきれなかった。
必死になって堪えようとしていた蘭だったが、男たちに開発され尽くした鋭敏な肉
体は性的にもろく、たちまち我慢の限界まで来てしまった。
(もっ、もう……だめっ……出るっ……こ、声が出ちゃうっ……)
その時、ギィィッと大きく軋んだ音を立てて、鉄の扉が大きく開いた。
光が薄暗い部屋を照らした。
「いやあああっっ!」
蘭は大きく動揺し、絶叫した。
気がつけば、蘭の白い肢体のあちこち赤い痣がついている。
少年たちが吸いまくった跡のキスマークだ。乳房だけでなく、首や頬、腕や腹にも
生々しく残っている。
こんなものをコナンに見られたらと思うと、蘭は激しい羞恥を感じるとともに、
カッと燃え上がるような官能も感じていた。
「見ないで……見ないでコナンくんっ!!」
何もかも見られてしまった。
子供たちに嬲られ、心ならずも身体が反応しているところを見られてしまった。
その羞恥と恥辱で、蘭の美貌が見る間に赤く染まった。
身体中が燃えるように熱くなり、真っ赤になる。
そのくせ、じとじとと気持ち悪い冷や汗がつうっと肌を流れる。
蘭の頬を、一筋の涙が伝い落ちた。
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