蘭は完全に脱力し、ソファに身をもたせかけていた。
いつもの聡明そうで明るい瞳の色がない。
ぱっちりとしたつぶらな瞳には靄がかかり、半分ほど瞼が落ちかけている。
どうやら催眠状態に入ったようだ。
彼女が心的に健常であれば、こうもあっさりと術には掛からなかったかも知れない。
先日と今日のカウンセリングで、ほぼレスリーを信じていたことに加え、元来素直な性格だか
ら、かかりやすいと言えばかかりやすいのだが、いつもならこうした怪しげな行為には懐疑的
だったろう。
術者との間にラポール──信頼感がない限り、ほぼ絶対に催眠状態にはならないものだ。
逆に言えば、被験者が術者を信用していれば、かかる確率は飛躍的に上昇する。
やはり蘭は精神的に相当追い詰められていたのだろう。
誰でもいいから頼りたい、でも内容が内容だけに、誰にでも相談できることではない。
そこに専門医であり、信頼が置けると判断したレスリーが「治療の一環」として術を書けたの
だから、むしろかからない方がおかしい。
「それでは毛利蘭さん、服を脱いでください」
「え……」
医師の指示に、蘭は戸惑うような仕草を見せた。
なぜそんなことをしなければならないのかわからなかったからだ。
レスリー自身が蘭たちに説明したように、術にかかって催眠状態でいても、被験者は完全に
意志喪失しているわけではない。
見えるし、聞こえるし、喋れもする。
相手の発言の意味ももちろん理解できる。
だから本人がしたくないことはしないし、言いたくないことは言わないのである。
この点は催眠前と何ら変わらない。
だが、それでは治療にならぬ場合もある。
そこで療法士たちは、自分を信頼させ、患者を説得し、患者自身が納得した上で語らせるのだ。
蘭の場合もまったく同じだ。
人前で服など脱ぎたくはないし、そんなことは治療やカウンセリングとは無関係だと思って
いる。
レスリーも、そう簡単にはいかないと覚悟はしていた。
だが、さきほどの蘭のカウンセリングで判明したことがある。
蘭の場合、肉体的な欲求に悩まされているとのことだったが、それと同時にもうひとつの秘め
た願望があるらしい。
蘭自身の語ったところによると、アメリカで受けたレイプで、相手の男に尊大に振る舞われた
ようだ。
皮肉なことに、それが彼女のある嗜好をほじくり出すこととなった。
被虐である。
肉体的な面もそうだが、それ以上に精神的な被支配感を得たいらしい。
つまり主従関係でいたいということだ。
レスリーは、毛利蘭に関する情報はさほど持っていないが、彼の彼女に対する評価はこうだ。
今は悩みを抱えて苦しんではいるが、元来は明朗快活な性格で、はきはきした口調でさっぱり
している少女だろう。
語り口からもわかるが、人並み以上に聡明で、陰に籠もったところがない。
部活動でスポーツをやり(しかも武道だ)好成績を挙げているというから、肉体的にも精神的
にも活発な娘なのだろう。
部活で部長を務めているというから、頼りになる面もあるはずだ。
恐らく、彼女の被支配願望はその裏返しなのだ。
彼女は、頼られることはあっても、頼ることは滅多になかったはずである。
悩み事があっても、夜のベッドでひとり思い悩むような少女に思えた。
それは、彼女が気丈で弱みを見せたくないということもあるし、頼るべき人間がいない、と
いうこともある。
事情は知らぬが、両親は別居状態でともに仕事が忙しいらしい。
蘭と両親との関係は良好のようだが、彼女の性格上そういった話はむしろ親にはしにくいだ
ろう。
被保護者として少年と暮らしているというが、その面倒も見なければなるまい。
証言に出てきた恋人──工藤新一という少年は、どういうわけか、もう長いこと彼女の前に
は姿を現していないらしい。
連絡はたまの電話だけだというから、恋人に甘えたり愚痴を言うよりも、彼の声を少しでも
多く聞いていたいという気持ちが強かろう。
拗ねたり怒ったり愚痴ったりして、彼の機嫌を損ねてしまえば、そこで電話を切られてしまう
かも知れないからだ(とはいえ、レスリーは知らないが、けっこう蘭は新一に電話で怒ったり
はしている)。
となれば、学校に頼りになる先輩や教師でもいない限り、相談できる相手はいないということ
になるだろう。
増して学校など身近なところの知り合いでは話しにくいはずだ。
レイプの衝撃、その結果開発された肉体、呼び覚まされた肉欲に加え、相談相手がいないと
いうストレスも重荷になったい違いない。
そこにアメリカでの事件で受けた、性奴のような屈辱的な体験。
それが蘭にとって、たまらなく魅惑的なものだったのだ。
頼られるのではなく頼れる。
身を任せておけばいい。
そこに蘭は溺れた。
セックスの時は、相手──ご主人さまに仕えていればいい。
いや、仕えさせて欲しい。
ご主人さまになって欲しい。
虐げられ、苛められるように責められるアブノーマルなセックスをされたい。
男に奉仕するような淫らな行為をさせて欲しい。
それこそが蘭の深層心理から滲み出てきた欲望だったのだ。
レスリーは毛利蘭をそう診断した。
ならば、今までのようなソフトなイメージで接していては、いつまで経っても蘭をものにする
ことは出来ないかも知れない。
強面になることは彼の性格上出来なかったが、主従の主側として接することは出来そうだ。
若い医師は少し強めの口調で命令した。
呼び方も「毛利さん」ではなく、呼び捨てで「蘭」とした。
「蘭、聞こえなかったのか? 服を脱ぎなさい」
「あ……ああ……、は、は……い……」
躊躇いながらも素直に立った蘭に、レスリーは少し驚いていた。
言い方を替え、何度か指示命令しなくてはならないかと思っていたのだが、最初の一言であっ
さり従ってくれた。
それだけ蘭が、早くその状況になりたいと願っていたのかも知れない。
理性の面では必死に引き留めているのだろうが、肉欲と心労で、もはや精神は崩壊しそうに
なっていたのかも知れない。
こうしてやることが、かえってこの美少女のためになるのだ。
レスリーはそう思って自己正当化した。
「……」
まだ抵抗があるのか、蘭は少し横を向き、目を固く閉じながら制服に手を掛けた。
明るい紺の制服を脱ぎ、ソファに畳み置く。
無造作に脱ぎ捨てないところに、彼女の育ちの良さが垣間見えた。
グリーンのネクタイを外す指が細かく震えているのも初々しかった。
白のブラウスと紺のスカートを脱いだところで動きが止まった。
もう顔は真っ赤である。
催眠状態とは言え、蘭にはちゃんと意識があるのだ。
目の前に男の見物人がいて、それがわかっているのに脱いでいるのだから、当然恥ずかしい
はずだ。
蘭の意志は生きているのだから、イヤなら拒否することも出来るのだが、それが出来なかった。
これは治療の一環なのだという思いとレスリーに対する信頼もあるが、ここでこの医師に見捨
てられたらどうすればいいのだろうという追い詰められた思いもあった。
それらの思いが錯綜して、結局彼女はレスリーの指示に従うしかなかったのだ。
その救いの主は冷たく言い放った。
「どうした? まだ身につけているものがあるだろう」
「あ、あの……、どうしても、その、下着も……」
「当然だ」
「……」
蘭は少しうつむき、黙って後ろを向いて手を背中に回してブラジャーのホックを外した。
しばらくは零れた胸を手で押さえていたが、すぐに諦めたようにショーツに手を掛けた。
最後の一枚が離れても、蘭は正面を向けなかった。
後ろ姿も非常に美しかった。
スポーツで鍛えているだけあって、均整の取れたバランスのいい体つきである。
太腿がたくましく、ややヒップが張っているが、これは運動選手だからだろう。
肌は透き通るほどに白い。
ふくらはぎにはうっすらと細い静脈が浮いて見えた。
「こちらを向きなさい」
「……」
蘭には、彼の言葉が天からの指示にも思える。
止める理性を懸命に押さえ込み、ゆっくりと振り向いた。
「手をどけて。生まれたままの姿を見せるのです」
右腕で乳房、左手で股間を隠していた少女は、それを聞いてビクリとした。
しかし命令には従い、ゆっくりと手をどかしていく。
高校生とも思えぬほどによく発達した肢体に、レスリーもつい凝視してしまう。
臀部もだったが、胸も充分に大きい。
その上、形が綺麗だ。
薄いピンクの乳首も小さめで、若さを強調している。
股間の恥毛は薄く、まだまだ少女の青さや固さを残していた。
それでいて、全身からほのかなフェロモンが漂っていた。
17歳。
年齢的にも肉体的にも、そろそろ大人の女性に切り替わっていく頃である。
まだ心が肉体に追いついていないからこその見た目のアンバランスさが、この年代の少女の
魅力であろう。
それでもこの美少女に、同年代の少女に比べて得も知れぬ色香があるのは、やはり何度もレ
イプされ、挙げ句にその肉体を開発されて、肉の悦楽を知ってしまったために違いなかった。
レスリーも、もう我慢出来なかった。
蘭の肉体にむしゃぶりつきたいところだったが、それを堪えて主人の威厳を見せようとする。
言葉を掛けずとも、目で合図すると、蘭はふらふらと近寄ってきた。
レスリーを見上げるつぶらな瞳が黒く、美しい。
長めの睫毛が細かく震えている。
その深淵に引き込まれるかのように、彼は美少女の頬を両手で押さえ、そのまま唇を奪って
いた。
「んむっ………、ふっ……むむう……」
いきなりのキスに動転した蘭は必死にもがき、両手でレスリーの胸を押し返そうとする。
しかし、その腕を彼に掴まれると、途端に力が抜けた。
ご主人様に逆らってはいけないのだ。
彼女の脳裏にはそうした強迫観念が浮かんでいた。
いや「逆らいたくない」「服従したい」という被支配願望がそうさせたのかも知れなかった。
「ん……ん、ん……んっ……んんっ……」
(ああ……あ、あたし……キ、キスされてる……新一ともまだなのに……)
新一に申し訳ないという気持ちが、蘭の顔を歪ませ、腕を震わせていた。
しかし、それでもレスリーを押しのけてまで逃げようとはしない。
レスリーの診断通り、セックス依存症ではないものの、大切な人を裏切ってまで、この肉の
火照りを何とかしたいという欲求が強まっているのだ。
蘭とて人間であり、まだ少女である。
本能的にどうしても楽な方、気持ちのいい方へいきたくなるのはやむを得ない。
そうでなくとも、シカゴ事件以来悩み続け、心労が重なっていたのだ。
耐性はほとんどすりつぶされていた。
「ぷあ……、はあ……はあ……はあ……」
舌を吸い取られるほどの強烈な口づけを受け、蘭はぼうっとなってしまう。
虚ろだった瞳に膜がかかったように霞んでくる。
無防備な美しい少女に魅せられた若い医師は白衣を脱ぎ捨てた。
立ってみると、スラックスの上からでも股間がいきり立っているのがわかる。
ファスナー部分が盛り上がっているのだ。
彼は躊躇なくスラックスの前を開けた。
「あ……」
それが目に入った蘭は、思わず顔を逸らせた。
目も閉じた。
しかし鼻腔には、生臭い男の匂いが漂ってくる。
カウパー液が滲んでいるのだとわかる。
何度となくその匂いを嗅がされていた少女は、いつのまにか視線を前に戻している。
「ああ……」
潤んだ黒い瞳でそれを見つめていた。
ヤクザの牧田や外国人のミシェルほどではなかったが、レスリーのそれも立派なものだった。
長さは並みよりは大きい程度だが、太さは彼らに負けぬくらいに太いように見える。
それが上向き30度くらいの角度で屹立しているのだ。
レスリーは出来るだけ尊大そうに言った。
「さあ、蘭。どうすればいいのかわかるね?」
「……はい」
「わかってるなら、すぐにしたまえ」
「……」
蘭はふらふらと医師の前に歩み寄った。
そのまま跪くと、ズクンと身体の中に来るものがあった。
あの時、ミシェルの前に跪いた時と同じ感覚だ。
男の前に膝を屈するという屈辱的な思いと同時に、得も言われぬ恍惚とした感覚もわき起こる。
高校生である自分が、男の前に跪き、奉仕する。
いや、奉仕させてもらうのだ。
虐げられていることと、それに伴う倒錯した悦びを明らかに感じ取っている。
美少女は男のペニスに震える指を伸ばした。
顔を背けているのは、まだ恥じらいが残っているからだろう。
「……!!」
触れた指に熱さを感じ、思わずそれを見てしまう。
目当ての代物が、目の前でビクビクと痙攣していた。
「す……ごい……。あ、熱くて太い……。あ、あたしの指なんかと全然違う……」
「きみの指? そうか、蘭は独り寝が寂しくて自分を慰めていたのだね」
「ああ……はい……」
「では、はっきりと言いたまえ。私はオナニーしていました、とね」
「……あ、あたしは……お……オ、ナニー……して、いま、した……ああ……」
「気持ちよかったかね?」
「は……い……」
「それなら指でもいいのじゃないか? 何もこれでしなくても」
レスリーはそう言って、ぶるんぶるんと男根を振るって見せた。
蘭はすぐに首を振った。
「指なんかじゃ……だ、だめ……」
「ほう。では、どうして欲しいのかな」
「そ、それを……」
「何度も言わせるんじゃない。はっきりと言うんだ」
「……お……」
「お?」
「オ、チン、チン……」
もう少女の顔は羞恥で真っ赤だ。
「お、大きなオチン……チン……でないと、だめなんです……」
「よし、いい子だ」
「ああ……」
レスリーが頭を撫でてやると、蘭は安堵したような表情を浮かべた。
恥ずかしいことを何とか言えたというよりも、ご主人さまに満足してもらったという感情の
方が強かった。
「その……いい、ですか……?」
「ん? ああ、いいぞ」
「はい……」
蘭はいつもの彼女からは想像もつかぬほどに欲情していた。
どうしてこんなに肉体が火照るのか、男が欲しいのか、彼女自身にもわからない。
わかるのは、この男に犯してもらえれば、肉欲と同時に被支配願望も満たされるはずだという
ことだけだ。
込み上げる性欲を抑えることが出来ぬ哀れな美少女は、小さな口を開けて醜い肉塊を飲み込ん
でいく。
「んん……んっ、んじゅっ……んむ……んじゅぶっ……」
レスリーが具体的にどうしろこうしろと言ったわけではなかったが、蘭は自発的に肉棒を愛撫
していた。
首を振り、頭を振って、唇でペニスをしごく。
肉棒へ唾液をまぶすかのように舌を懸命に動かした。
一心不乱に舐め回していた蘭が、ペニスから口を離して聞いた。
「き、気持ちいい……ですか……?」
聡明そうで清純そうな美少女が、夢中になってフェラしている光景に見とれていたレスリーは、
幾分戸惑って答えてやる。
「い、いいとも。その調子だ、蘭」
「はい」
少女は嬉しそうな表情を浮かべ、再びペニスを口に含んだ。
口で愛撫するだけでなく、格闘技しているとは思えないような繊細な指も使い、サオをしごき
あげた。
「んっ……んじゅっ……んっ、んくっ……んむ……はあ、はあ……んぐっ……んちゅ……」
時折、息継ぎのために口を一瞬離すだけで、あとは肉棒を舐めっぱなしだ。
合間合間に喉が動くのは、ペニスから漏れ出るカウパー液を飲み下しているのだ。
舌を動かし、ねっとりとねぶりつつ、唇を締めて肉棒の根元を刺激する。
たまに「んんっ」と顔を顰めるのは、あまりに奥までくわえ込み過ぎて喉に当たるからのようだ。
それでも蘭は、少しも躊躇せず、喉の奥まで入ってこいとでも言うように、深く深く飲み込んだ。
頬がぺこんとへこみ奥に入れると、咥内の空圧が上がって、レスリーのペニスに何とも言えない
快感を与える。
誰に教わったのか、少女の舌は的確に男の弱点を突いてくる。裏筋に舌を這わせるのはもちろん
のこと、舌と唇を同時に使ってカリ部分へも絶妙な刺激を加えてきた。
以前に犯された時に仕込まれたのかも知れないが、本能的にやってるとしたら、大した少女だと
言わねばならない。
蘭の口が性器になってしまったかのようにレスリーには思えたが、任意で動かせる舌がある分、
それ以上だとも言えよう。
「んんっ……んぐっ……ん、んむむ……んくっ……じゅっ……」
レスリーが込み上げてくる射精欲を何とか堪えていると、蘭が突然口を離した。
半ばホッとしながらレスリーは聞いた。
「どうした?」
「あの……せ、先生も……動いてください……」
「……いいだろう」
恥ずかしげに蘭が言った言葉を医師は理解した。
つまりイマラチオして欲しいと言っているのだ。
被支配願望が強いのであれば、能動的なフェラよりも受け身かつ強引なイマラチオの方がいい
のだろう。
「んん!?」
レスリーが遠慮なく蘭の咥内に突っ込んできた。
先端が喉に当たったため、蘭はやや涙目になったが、拒絶はしなかった。
これでこそ「されている」という感覚が得られるのだ。
男の両手が頭を掴むと、その動きに身体を完全に任せた。
「ん! んぐっ! ……んんっ……んぐっ……んふっ……む、むふうっ……」
長い黒髪が大きく乱れ、蘭の美貌が苦しげに歪む。
喉の奥に当たることと、自分の唾液やレスリーの先走り液が喉に絡むらしい。
大きな目から涙を滲ませながら、それでもいじらしく男の動きに合わせている。
喉の動きがさっきよりも激しい。
何とか唾液やカウパーを飲み干そうとしているようだが、それでは間に合わず、口の端からたら
たらと透明な汁が零れていた。
それが腿や膝の上に垂れてきている。
呼吸が思うように出来ず苦しいだろうに、それでも蘭はペニスを離そうとはしなかった。
「んんっ……んじゅうっ……ぷあっ……はあ、はあ、あっ、んぐうっ……んむっ……」
レスリーは蘭の顔を押さえ、腰をぐいぐいと打ち込んでいく。
それだけでは物足りないのか、顔の方も動かしてさらに律動を強めていった。
ペニスの先端に頬の内粘膜や舌、歯茎、そして歯にも当たる。
ぬめぬめした粘膜、ぬるりとした舌、硬い歯の感覚を絶え間なく肉棒に受け続け、レスリーも
辛抱しきれなくなる。
もはや蘭の口腔を使ったオナニーに過ぎないが、単なるオナニーと異なるのは、そうされること
で蘭自身も性的な愉悦を得ていることだ。
「先生……も、もう……いきたいんですか……?」
「なぜわかる?」
「だ、だって……オチンチンの先がねとねとしてきたし……何だか違う味もしてきました……」
そう言いながらも、蘭はペニスを口から離そうとしない。
少し抜いて、僅かに出来た口の隙間から辛うじて声を出しているのだ。
舌で舐め、手でペニスをしごきながら、上目遣いでそう答えた美少女の媚態に我慢出来ず、男は
告白した。
「その通りだ。蘭のがよくて、もう出てしまいそうだ」
そう言うと、蘭は満足したようにまた口にくわえた。
反り返るペニスに舌を絡ませ、舐め回して、突き込みを要求している。
そんな思いに応えて、レスリーは大きく腰を使った。
「ぐううっ!? んぐっ……んむうっ……んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んんんっ……!」
喉を突かれる苦しさもものともせず、蘭は懸命に肉棒へ仕えた。
激しくなったピストンに抗議するどころか、歓迎するように口唇で応えていく。
口元からは、じゅるじゅると淫らな水音が響き、男女の淫液が溢れてぼたぼたと垂れている。
喉を責められながらも、まるで仕返しだと言わんばかりにペニスを刺激した。
浅く抜かれると舌先で素早く鈴口をこじき、カリを抉る。
奥まで入れられると、サオを舐めしゃぶり、唇を狭めてしごいていく。
さすがにレスリーも耐えきれず、蘭の頭を掴むと乱暴に突き上げて言った。
「くっ……、蘭、いいか、出すぞ!」
「んんっ……」
喉を抉られて苦悶する表情を浮かべながら、美少女は僅かに頷いた。
淫らな欲望に囚われた美少女の痴態に、医師はたまらず濁液を放った。
「くぉっ……!」
どぶぶっ。
どびゅるるっ。
びゅるるっ。
びゅくびゅくっ。
びゅるんっ。
医師は呻いて射精した。
突如、喉にぶち当たってきた濃い粘液を、蘭は目を白黒して受け入れた。
「んんんっ!? ……んぶっ……んっ、んぐうっ……んっ、んっ、んくっ……んくっ……ごくっ
……んくっ……」
蘭は美しい顔を歪めて、次々と流れ込んでくる精液を必死に飲み込んだ。
粘くて熱い汁が少女の喉を灼いていく。
むせかえるような男臭にくらくらしながらも口を決して離さず、喉を鳴らして飲み下していった。
「んっ……んっ……ごくっ……」
喉にへばりつく粘液が不快だった。
それにしても何て濃い精液だろうか。
まるで精液の中で精子がダマになっているような感触だ。
咳き込みたいのを堪えて喉を動かす。
「ぷあ……ごほっ……けほけほっ……」
射精の発作が収まってようやく口を離すと、途端に喉がえずきあげてきた。
喉に引っかかるほどの濃いのを大量に出されたのだから無理もない。
蘭がペタンと座り込み、口を押さえて咳き込んでいるとレスリーが言った。
「全部飲んだのかね、蘭。誰も飲めなんて言ってないのに」
「は、はい……」
そう言われて少女は首から上を真っ赤に染めた。
そうなのだ。
レスリーは「口に出す」とは言ったが、飲めとまでは言っていなかった。
なのに自分はごくごくと喉を鳴らして飲んでしまったのだ。
口に出されたら飲めとミシェルに命令されていたからだが、もう彼はいないのだ。
従う必要はなかった。
なのになぜだろう。
そうしたかったからだ。
レスリーが外に出そうとしていたら、「飲ませて欲しい」と言っていたかも知れない。
そう考えるとまた蘭の心臓がドクンと大きな鼓動を立てた。
レスリーが言った。
「口だけじゃ満足できないのだろう? もっとして欲しければどうすればいいんだ?」
「く、口で……ま、また大きくします……」
「それでいい。まだ残っているのも全部飲め」
「はい……」
蘭はまた膝立ちになり、男根をくわえる。
そして、言われた通り、じゅるじゅると音をさせながら、尿道に残っていた精液の残滓まで綺麗
に吸い上げ、飲み込んだ。
亀頭を舌でねぶっていると、見る見るうちにそのペニスは活力を取り戻してくる。
少女はそれをうっとりと眺めていた。
レスリーはソファのシートを倒し、簡易ベッドとした。
そして、そこに横になるよう、蘭に命令する。
少女はふらふらしながらも、指示に従った。
「何をしている、身体を隠すんじゃない」
「ああ……は、はい……」
少女は顔を背けて、右腕で隠していた乳房を男の目に晒した。
若々しい胸肉が、華奢な肢体に似合わぬほどの豊満さを見せている。
まだ青い固さを少々残しているが、強烈なセックス体験を経ているだけあって、もう女のまろ
やかさも湛えていた。
肌の張りが瑞々しく、たっぷりと肉の詰まった素晴らしい乳房であった。
レスリーが指先で軽く乳房を押すと、蘭は鼻で「んっ」と鳴いて身悶える。
やはり相当に敏感になっているようだ。
乳首をピンと指で弾いてやると「ひっ」と悲鳴すら上げて身を震わせた。
さらに乳首をつまみ、クッと引っ張ると「あうっ」と喘ぎ、両手の拳を握りしめる。
感じやすいのに初々しい反応を見せる蘭に、レスリーはすっかり魅了されていた。
「下もだ。手をどかしたまえ」
「……」
おずおずと震える左手を除けると、そこにはしっとりと露を含んだ女の園があった。
まだそう厚みのない二枚の肉襞はとろりと蜜で滴り、まるで男を誘うが如くひくついている。
恥毛で吸い取りきれない愛液が内腿に垂れてきていた。
割れ目の頂点にある愛らしいピンクの肉芽も、蜜でテラテラと輝いている。
「蘭、今きみが隠していた場所は何だね」
「……」
「言いたまえ。そこをいじって欲しくてたまらないんだろう?」
「あ、あそこ……」
「それじゃダメだ。ちゃんと名称があるだろう」
「ち……ち、つ……」
ここまで崩れてきているのに、まだ恥ずかしいらしい。
そこがまたそそるところだが、完全に主従関係を確立するためにも、ここはきちんと言わせる
必要がある。
「膣か。賢く逃げたな、蘭。だが、もっと他に呼び名があるだろう。知らないとは言わせないぞ」
「ああ……」
蘭は助けを求めるように、すがるように医師を見つめたが、彼の目ははっきりと口にするよう
命じていた。
美少女は、首から上を真っ赤にしながら、ようやくその名を告げた。
「お……ま……んこ……」
「なに? はっきり言うんだ、蘭」
「オ、オマン、コ……ああ……」
「まあいいだろう」
レスリーは鷹揚に頷き、少女の股間を覗き込んだ。
可愛らしい顔に似合わぬグラマラスな肢体。
男を誘ってやまない媚肉の蠢きが淫猥きわまる。若い医師は、この少女を徹底的に嬲り、感じ
させ、喘がせたいと心から思った。
失神するまでよがらせ、気をやらせたい。
そして最後に、蘭の身体のいちばん奥に思う存分射精して、自分の女とした刻印を入れてやり
たくなった。
レスリーの視線を感じて、思わず閉じようとする蘭の股間を無理矢理押し広げる。
「ああ、いや……み、見ないでください……は、恥ずかしい……」
「ウソをつくな。見て欲しいのだろうが、この私に」
「そんなこと……」
「私は主人だ。きみは私の命令には従わなければならない。そうだね?」
「ああ……はい……」
「きみは、そうやって私の命令に従うことに満足感と恍惚感を得ている。快楽を感じているはず
だ。違うかね?」
少女は答えず、両手で顔を覆い、いやいやするように腰を揺すっていた。
しかし、そんな動きすら淫らに見えてくる。
「言うんだ。きみは私に……男に征服されたいと思っている。仕えたいのだ」
「は……い……。あ、あたしは……男の人に……ああ……せ、征服され……たいです……」
「よし。では、きみの身体を捧げるというのだね?」
「さ、捧げます……」
いつしか蘭の両手が顔から離れている。
少女の美貌は、すっかり邪欲にまみれ、とろけているように見えた。
「それなら、どうして欲しいか言うのだ」
「……。あ、あそこを……」
「あそこではない」
「ああ……オ、オマンコを……い、いじって……くだ、さい……ああ……」
それを聞いてから、医師は蘭の腿の付け根をぐいと割り開き、その中心部を舌で嬲った。
「ひゃあっ!! あっ……ふああああっっ……!」
蘭は、最初のひと舐めでいってしまったかのように喘いだ。
男はなおも舌を使い、二枚の襞を丁寧にねぶっていく。
一方で、右手でクリトリスの根元をクリクリとこねつつ、左手で乳房をぎゅうっと揉み込んだ。
「ああっ! あひぃっ……くううっ……あはあっっ……」
舌が動き回り、クリトリスはぴくぴくと踊るように蠢いた。
秘裂も、嬲られるごとにピンク色が濃くなり、開花するように中の小さな穴を見せつけてきた。
そこから漏れる粘液も濃度を増しているようだ。
それを舐め取るように、レスリーが舌を膣口に挿入する。
「ああっ!? あうんっ……」
ぬるりとした熱いもの──まるで軟体動物のような──が中に入ってくるのを感じ、蘭は大きく
仰け反って喘いだ。
もはや自分がよがっていることを隠そうともしない。
レスリーは鼻がクリトリスに当たるまで顔を近づけ、舌をより深くまで蘭の中に送り込んだ。
捻り込まれた舌を、膣口や膣道がきゅうきゅうと締め上げてくる。
それを振りほどくように、医師は舌で膣襞を抉っていった。
もうたまらないとばかりに少女は喘ぎ、男の舌に合わせるように腰をうねらせていく。
掻い出された愛液が零れ、ソファに垂れてきている。
だが、なかなか染み込んでいかない。
粘りが強く、濃いために、吸い込まれないのだ。
女の匂いも、一気にムッと室内に広がっていく。
口で媚肉を責める中、空いた両手は瑞々しい乳房を嬲っている。
張りのある乳房の感触が、手に心地よい。
しっとりと汗をかいた肌触りは、まるで男の手に吸い付いてくるかのようだ。
ぐっと指に力を入れて揉みあげると、弾力で弾き返されそうになる。
それを無理に揉み込むと、乳房はレスリーの指に従って、自在に淫らな形に姿を変えていく。
指先で乳首を押し潰したり弾いたりすると、もうそれだけで蘭はいきそうなほどの声を上げた。
「いいいっ!! ああ、そこはだめですっ……いいっ」
「なぜダメなんだ? いいのだろうが」
「で、でも、ああっ……か、感じすぎちゃって……あはあっ」
「そうか、乳首がそんなに弱いのか。なら、これはどうだ」
「あああっ!!」
舌で膣を抉り、指で乳責めを繰り返すだけで、少女は極まりつつあった。
「だ、だめっ……ああ、もうっ……あっ、ああっ……」
そこでレスリーはすっと愛撫から手を引いた。
蘭は焦ったように叫ぶ。
「ああ、なんで!? も、もうちょっとだったのに……」
「ふふ、何がもうちょっとなんだ? いきそうだったのか?」
「……は、はい……ああ……」
「奴隷の分際で、ご主人さまより先にいっていいと思ってるのか」
「で、でも……」
蘭は困ったようになよなよと身体をくねらせた。
その弱り切った美貌が、医師の劣情を後押しする。
「いきたいならそう言え。どうやって欲しいか、もな」
「わかりました……」
蘭はもうまったくためらわなかった。
情欲に負けたというよりも、レスリーの巧みな誘導によって、それに逆らおうともしなくなって
いる。
時折、羞恥心は顔を出すが、肉欲自体を押さえ込もうとは思わなくなっていた。
この淫らな欲望を解決するためにここに来ているのだ、という思いが、この聡明な美少女の理性
を狂わせていく。
同時に、愛しい人の顔も思い浮かぶ。
(ああ、新一……た、助けて……)
「お、お願いします……」
(だ、だめっ……何を頼んでいるのっ……)
「いかせて……ください……」
(だめだめっ……新一が……新一がいるのに……)
「オマン、コに、ください……」
(で、でも……もう欲しくて……新一、なんであたしの側にいてくれないの……)
「蘭のオマンコに何をやればいいんだね」
「そ、それ……」
蘭は震える指で、レスリーの股間に揺れる逸物を指した。
その黒い瞳は獣欲で白く曇りきっている。
「それ?」
「ああ……。ご主人さまの……たくましい、大きな……お、おちんちんで……蘭のオマンコを
……気持ちよくして……ください……」
(ああ、もう……)
「そうか。それで何度もいかせて欲しいんだな? 気を失うまで」
「は、はい……。何度も犯して、ください……ああ……。気がおかしくなるまで犯して……。
何度も何度もいかせてくださいっ……」
(ごめんなさい、新一っ……もう、あたし、だめ……。逆らえない……この人に……ううん、
いやらしい気持ちに逆らえない……)
レスリーは、硬く勃起したペニスを掴むと、蘭のほころびた秘肉に押し当てる。
その熱さを感じ取ったのか、蘭は顔を背け、眉を寄せた目を閉じた。
まだ少し羞恥心が残っているようだ。
構わずレスリーはゆっくりと、だが確実に肉棒を蘭の中に沈めていく。
完全に受け入れ態勢を整え、濡れきっていた媚肉は、まるで自分から口を開くようにして男根
を迎え入れた。
「あっ……ああっ……は、入って……入って、くるっ……んんっ……」
自分の細い指などとは比較にならない太さと熱さは、圧倒的な充実感を生んだ。
クラスの悪友の中には、こっそりと通販などでいわゆる「大人のオモチャ」を買ったものも
いるらしいが、蘭はそこまで出来なかった。
それでも、少女雑誌などでもたまに見かける、いかにも怪しげで卑猥そうな広告文に目が行っ
てしまうこともあった。
園子と一緒にそんな記事を見つけ、きゃあきゃあとふざけあうことはあったが、蘭は複雑な思い
でそれを見ていたのだった。
恥ずかしさを堪え、これを入手してしまえば、この焦燥感を押さえ込めるのはないかという
密やかな希望もあったのだ。
しかし、彼女の理性と羞恥心はそれを拒んだ。
結果として、罪悪感や背徳感に苛まれつつも、自分の指を使っての自慰で誤魔化してきていた
のだ。
牧田やミシェルに犯された時、身体のどの部分が感じるのかをしっかり教え込まれたから、
軽いエクスタシーは得られた。
だが中途半端で、とても「絶頂」とは呼べなかった。
おまけに、その後に感じる何とも言えない後悔や後ろめたさ、惨めさに情けなくなってくる。
今日は違った。
太いものが無理矢理に媚肉をこじ開ける感覚は、決して指では得られなかったものだ。
「んんっ……んううっ……」
肉棒がぐいぐいと膣孔を押し広げ、奥へと進んでいく。
数カ月ぶりに奥まで貫かれる感覚、身体を割かれるような感覚に、蘭は肢体を突っ張らせて
耐えた。
「うんっ!!」
ズシッと奥まで来た。
ペニスの先が、ようやく子宮口に達するかどうかという長さだった。
牧田たちに比べれば短いが、それは彼らのものの大きさが規格外だったというだけで、レス
リーのものが小さいということではない。
充分に標準以上だったろう。
それに、長さは少々足らないものの、太さは決して負けていなかった。
それだけに、媚肉や膣が内側からこじ開けられる感覚は強烈で、蘭は目を剥いた。
みっしりと詰まった男根と膣内にはほとんど隙間がなかった。
レスリーは、根元まで押し込んで蘭の子宮まで達したのを知ると、沈め込んだ肉棒をゆっくり
とカリの部分まで引き抜き、またずぶずぶと押し込んでいく。
動きに遠慮があるように見えるのは、蘭の膣が窮屈だったからである。
それでも内部は充分に潤っており、次第に律動にもリズムが出てきた。
「んっ! んむっ……むむう……んくっ……ふあっ……」
「苦しそうじゃないか、蘭。やっと入れてもらったのに嬉しくないのかね」
「す、少しっ……痛いんです……あうっ……あ、あんまり強くっ……動かさないでくだっ……
さい……うむっ……」
「何を今さら。以前、大きなペニスで散々犯されたんだろうに」
「ああっ、でもっ……ご主人さまのも……んむっ……お、大きくてっ……苦しっ……」
「そうか、嬉しいことを言ってくれるな。なら、もっと気持ちよくさせてやろう」
「ああっ……」
レスリーが深くまで挿入すると、蘭は息を詰めて苦悶の表情を浮かべる。
そして抜かれると、ホッとしたように吐息するのだ。
久々の男を迎え入れ、膣はきつそうだが、精神的には充足しているのだろう。
そんな様子が何とも愛らしく愛おしく、苦痛と愉悦の同居する蘭の妖しげな美貌を目の当たりに
してレスリーの動きにもつい力が入る。
「うあっ……ひっ……そっ、んなっ……ふっ、かいっ……深いですっ……うんっ……」
緩慢とも思える動作で、レスリーはペニスを操っていく。
ゆっくりと、ペニスが抜け落ちる寸前まで引き抜き、そしてまた挿入していく。
根元まで入る直前まで行くと腰に力を入れ、一気に子宮口まで届かせて蘭に甘い喘ぎ声を出さ
せる。
指では到底届かないところをズンズンと突かれる。
子宮をつつかれるごとに、頭にびぃんと甘い痺れが突き抜けていく。
みちみちにきつかった膣も、何度か突き込まれていくと、次第に弛緩してきた。
といって、きつい締め付けは変わらない。
男にとって動きやすくなっただけだった。
「あうっ……ひんっ……奥にっ……と、届いてっ……るっ……き……ついっ……あはあっ……」
ピストンされるたびに、ぐじゅっ、ぬぷっと粘った水音とともに蜜が掻い出されてくる。
透明だった愛液は、今ではやや白濁してきていた。
ねっとり感も増しており、蘭の快楽の度合いを物語っている。
その頃には、苦悶と恍惚がない交ぜになっていた蘭の美貌も、だんだんと肉悦の色に支配され
ていく。
戻る 作品トップへ 第一話へ 第三話へ