「ん……」

きついアンモニア臭を嗅がされ、美和子は顔を顰めて呻いた。
身体のあちこちが痛む。
どこかで転んだのだろうか。
いや、筋肉の打ち身というよりは節々が痛い。
肩とか肘とか関節部に鈍い痛みがあった。

「起きたかな」
「え……」

薄目を開けると眩いばかりの灯りが視界を白く飛ばす。
ようやく目が慣れてくると、あの白い医師が薄笑いを浮かべている。

「あ、あなた……、あっ!」

身体が動かない。
いつの間にか縛られていた。
両腕は背中に回されて、肘から下の部分をひとまとめにして束ねるように縛り上げられている。
この姿勢で放置されていたのなら関節も痛むはずだ。
手首を交叉させて縛られるより痛みは少ないが、その分肩の負担が大きかった。
腕を縛ったロープは前に回り、美和子の美しい乳房を括り出すように回されている。
乳房の上下に二回りずつロープが這い、縄尻が腕を拘束している部分に繋がっていた。

足は寝台の脚部にあるベルトで固定されている。
そして胴体は寝台へ俯せに倒され、腰の部分もベッドから伸びている革ベルトで拘束されている。
美和子は腰を曲げる形でストレッチャーに上半身を預けて俯せになっており、尻を突き出す格好にさせられていたのだった。
しかも、よくよく見てみればいつの間にか下着を含めてすべての着衣を剥がされている。

美和子の気の強そうな美貌がカッと赤く染まる。
恥ずかしい格好としている羞恥と同時に、人の皮を被った鬼への怒りが込み上げてくる。

「な、なんでこんなことっ! あなた、また私に……」
「「また」? なんだ、また犯して欲しいんですか」
「バカ言わないで! あ、あんな卑劣な……」
「卑劣かも知れないが、あなたの身体はそれで満足していた。違いますか?」
「っ……!」

女刑事の胸が屈辱で灼ける。
この医師は「治療」と称して散々美和子に淫靡な責めを施し、あまつさえ恋人の前で凌辱し、意識朦朧となった恋人に犯させたのだ。
その行為によって美和子自身、何度となく絶頂してしまったのは事実だが、だからと言って許す気にはならない。
しかも、またこうして美和子に淫らな責めを施そうとしているらしい。
美和子は、本性を現してきた白い鬼を睨み殺すような視線で射貫く。

「こっ、こんなことしてタダで済むと思うの!? 私だけじゃなく蘭ちゃんにまでっ……」
「済みますとも。蘭ちゃんはあなたよりずっと聞き分けが良い。何の疑問もなく他の男に……」
「何ですって!?」
「彼女のことより自分のことを心配したらいかがです? あなたは主人である僕に逆らった。その罰を受けねばなりません」
「主人!? 私はあなたを主人などと思ったことはないわ! 罰なんか……」
「僕が主人だということは、これからイヤと言うほどわかりますよ。お仕置きが終わったら、そうですね……、しばらくあなたを売ります。それが済んだら、あなたも蘭ちゃんと同じように……」
「ふざけないで!」

美和子はレスリーの言葉を遮るように叫んだ。
レスリーは美和子の真後ろにいたから、美和子にとっては裸の尻を差し出している格好である。
しかも自分は抵抗したくも出来ない状態だ。
その状況に於いてもなお、これだけ気丈な言葉を吐けるのは、いかにも美和子らしかった。

「あなたの罰なんか受けるつもりはないし、だいたい私が二日も三日も音信不通になったら警察が放って置かないわよ!」
「ああ、それは大丈夫です」
「だ、大丈夫って……」

レスリーは美和子が拍子抜けするほどあっさりと答えた。
すでに偽装工作は終えていたのである。
美和子を頸動脈絞めで落としてから、彼はすぐに催眠術をかけた。
美和子がレスリーに対して拒絶感を露わにし始めたから、今まで通り簡単にはかからなかったものの、麻酔も併用して何とか従属状態に仕立てた。

自宅と職場──つまり捜査一課──に電話させ、母親には事件が発生したので二、三日帰れないと告げさせ、職場には親戚に不幸があったので三日ほど休ませて欲しいと言わせたのである。
事件が唐突に発生するのはいつものことだったので母親は信じたろうし、美和子はあまり休みを取らない方だったから職場もあっさりと休暇を認めた。
それでも深層意識下でレスリーに対する反発が完全に消えなかったため、いつもの美和子の口調ではないことに気づいていたようだが、別に構わなかった。
長期間であればともかく三日すれば帰す予定なのだから、少々訝しがられても本人が顔を見せれば問題ないだろう。

「そんなことより」
「……」

医師は今までとは打って変わった冷酷な口調になった。
豹変とも言える変わりように、美和子でさえ息を飲んだほどだった。

「蘭ちゃんと違って、あなたにはもっときつく仕込む必要があるようですね。僕が主人であることをきちんと判らせないと」
「だから私はあなたなんか……」
「その認識を変えてあげますよ」
「な、なにを……、あっ!」

レスリーが重そうに両手で持ち上げたものを見て、美和子は顔色を変えた。
ガラス製の大きな浣腸器だったのである。
すでにシリンダー内にたっぷりと薬液が入っており、針のないノズルの先からとろりと零れ出ている。

「そ、そんなもの……」
「ふふ、そうですよ、佐藤さん……いや、美和子さんと呼んだ方が雰囲気が出るな。美和子さんにはもうお馴染みでしょう? 浣腸ですよ、浣腸」
「っ……!」

思わず顔を背け、目を堅く閉じる。
頬が灼けそうなほどに真っ赤になる。
見えない視界に替わり、脳裏にはおぞましい記憶が蘇ってきた。

美和子を穢した男たちは、ほとんど例外なく彼女の尻に執着した。
ぴったりと腰にまとわりついたタイトスカートがはち切れそうなほどの豊かな臀部だ。
その気がなくても、男なら誰でも触ってみたくなる双臀だった。
軽く愛撫されるだけならともかく、男たちはその蠱惑的な臀部を荒々しく、激しく責め立てた。
そこへ男根を挿入されセックスされるという恥辱も何度となく味わわされている。

しかし、美和子が特に恐れたのが浣腸だったのだ。
浣腸という行為をされる恥辱や屈辱に加え、されてしまった後の便意の苦しさ、そして排泄によって気が狂いそうになるような羞恥まで与えられる。
男どもは美和子の美貌が羞恥と恥辱に歪むのを見たくて、排泄シーンまで見物したのだ。

「や、やめて……やめて、やめて、いやあああっ……!」

美和子は脅えで唇を震わせつつ絶叫した。
彼女らしからぬ悲鳴だが、それほどまでに浣腸に対する恐怖は強かったのだ。
美和子は何とか逃げようとして必死にもがいているが、両腕や脚を固定しているロープは彼女の柔肌に食い込んでいて、とても解けそうにない。
暴れる美和子を面白そうに見ながら、レスリーはいったん浣腸器を置くと、いきなり尻たぶを思い切り開いた。

「やあっ!!」

尻の奥に涼しい外気を感じ、肛門を見られていることを知った美和子は顔を真っ赤にして嫌がった。
性器と並んでもっとも見られたくない場所である。
そこをまともに観察され、この上ない恥辱にまみれ、もがいていた。

「やっ、いやっ、見ないで! そんなところ見ないで!」
「締まりの良さそうないいアヌスじゃないですか。くく、これじゃあ男が放っておくわけがない」
「バ、バカなこと言わないで! あっ、さ、触っちゃいやよ!」

男の指がそっと肛門を撫でてくると、美和子は鳥肌を立てて叫んだ。
医師は楽しそうに尻の谷間へ指を這わせ、美和子に悲鳴や呻き声を上げさせて喜んでいる。

「もうひくひくしてるじゃないですか。よほど感じやすいんだな」
「ちっ、違う、変なこと言わないで!」
「違わないでしょう。あなたはこうやってお尻を虐められ、嬲られることが好きなんだ。過去にも肛門を責められて感じてしまい、気をやったこともあるんでしょうに」
「……」

この手のことは催眠術を施したカウンセリングの際に情報収集している。
認めたくないが事実だっただけに、美和子はビクッとして動きを止めた。

「浣腸だって何度もされたんでしょう? 恥ずかしくて恥ずかしくて仕方ないのに男は決して許してくれない。浣腸されて激しい便意にのたうち回され、最後には排泄まで見られて……」
「いやああっ……!」
「でも、あなたはそんな恥ずかしい責めを受けて感じていた。あそこを濡らしてしまったんでしょう?」
「そんなこと……ない……」
「ウソを言ってもわかりますよ、僕はあなたの主治医なんだから。あなたはね、人間扱いされずに物のように扱われて激しく責められたり、恥辱的な行為をされたり、嫌いな男に犯されたりすると強く感じてしまうんだ。嫌で嫌で仕方ないのに身体は疼き、燃えてしまう。そういう性癖なんです」
「……」

もはや美和子は口答えも出来なかった。
薄々自覚していたが決して認めたくないことを言われてしまい、反論の言葉すら出なくなった。
医師は勝ち誇ったように言った。

「だから浣腸も同じだ。あなたはこんなことされるのは本当にイヤだと思っている。でも、それを無理矢理されてしまうと心とは裏腹に性的な快感を得てしまうんだ」
「いや……」
「認めなさい、美和子さん。そうれば楽になるんです」
「違う……違うわ……。わ、私はそんなんじゃ……」
「そうですか、では仕方ない。予定通りお仕置きです」
「ひっ……!」

レスリーが重そうな浣腸器を構えて後ろに立つと、美和子は慌てて振り返った。

「い、いや、やめて、しないで! そ、それだけはイヤなのよ、本当にっ!」
「知ってますよ。嫌なことをされるから感じてしまうことも知ってますし」
「やめて、お願いっ! それはいや、あっ、いやあ!」

太いノズルがゆっくりと美和子のアヌスに挿入されていった。

「じゃあ入れますよ。原液ですけど、美和子さんなら経験ありますよね」
「ひっ、いや! やああっ、は、入ってくるっ……いやああっ!」

長大なピストンがゆっくりと押されガラス同士が擦れる耳障りが音がしたかと思うと、どろりとした液体が渦を巻いて美和子の腸内に注入されていく。
流れ込んでくる液体のおぞましさに、美和子は全身を震わせて悲鳴を上げる。
もうレスリーに反発する余裕もないようで、ひたすら大きな尻を振って逃げようとしている。

「んっ、んんんっ! いやあっ……あ、あ……く、お、お尻……あああっ」

グリセリンは室温だったが体温である腸管には冷たく感じられ、美和子はぶるっと尻を震わせた。
強制的に妖しげな液体を飲まされ、窄まった肛門は苦しげにひくついている。
ぴゅっと勢いをつけて注入されると、驚いたようにアヌスもキュッと引き締まり、太いノズルをくわえ込む。
出る一方のはずの排泄器官から注入され、そのおぞましさに美和子は目の前が暗くなる。
柔らかかった臀部が強張ったまま、ぶるぶると痙攣していた。

「どうです、美和子さん。浣腸はひさしぶりでしょう?」
「いや、いやっ……ああっ……ううんっ……な、なんで……どうしてあなたまでこんな恥ずかしいことを……は、はうっ」
「なぜって、そりゃあ美和子さんが浣腸に反応しやすいからです。もうこの立派なお尻はすっかり浣腸の味を知っているはずですからね」

歯が軋むほどにかみ合わせて苦悶する美和子を嘲笑うかのように、グリセリン液はどんどん入ってくる。
どろりとした重たい粘液がシリンダー内で渦を巻きながら女刑事のアヌスから直腸へと流れ込んだ。

「あ、あ……んんっ……はっ……んむ……」

注入を嫌がって踏ん張るせいか、美和子の白い肌がぼうっと赤くなり始めている。
もうその口からは呻き声と喘ぎしか出て来ない。
レスリーは美和子の様子を見ながらゆっくりと注入していたが、300ccほど入れると今度はぐうっと力を入れてその量を増やしていく。
たまらず美和子がのけぞり、舌足らずな悲鳴を放った。

「んひぃっ! あ、そんな急にっ……ひっ……うむううっ」

長大なシリンダーを押し込まれるたびに、おののくように美和子の腰が前へ逃げようとする。
腰がびくっと震え、腿の痙攣が止まらなくなった。

「だ、だめっ、くうっ……!」

浣腸されていると、どうしても過去の凌辱劇を思い起こしてしまう。
レスリーの指摘通り、美和子を犯した男たちはその美臀に魅せられ、いやというほど尻責めをしてきた。
連続的に浣腸され、それだけで失神させられたこともあった。
そんなきつい責めなのに、美和子の成熟しきった肉体はそれに順応していってしまう。

浣腸責めだけでなく、身体への愛撫を絡ませたり、浣腸されながら犯されたこともあった。
その時の恐ろしくも鮮烈な快感を、またこの女体は忘れていなかった。
ともすれば官能が込み上げてくるのを必死になって堪えているのに、男どもはそれを見透かしてなおも美和子を追い込んだものだ。

淫らな記憶が蘇るたびに「いけない」と思うのだが、身体は動かせず、どうしても神経が肛門へ行ってしまうのが抑えきれなかった。
それでも400ccを越えた辺りになると、お腹の重苦しさが増してくる。

「あ……、ううっ」

お腹からゴロッと異音がした。
腸壁に染みこんだグリセリンが早くも効果を現しているのだ。
便意は一度意識してしまったら最後で、それ以降はもう意識せずにいられなくなる。
我慢しなければと思うほどに我慢しきれなくなるのだ。

「んうっ!」

びゅるっと一気に最後の溶液が注入され、美和子のお尻がぶるっと震えた。
ホッとしたように美和子の肢体から力が抜けたが、またすぐに驚いたようにびくりと反応した。
レスリーは二本目の浣腸器をそのアヌスに突き刺していたのだった。

「ちょ、待って……! も、もう終わったのにっ」
「誰が一本だけなんて言いましたか? このお尻なんだからもう一本くらいいけるでしょう。ふふ、1リットルになりますね」

美和子の顔が青ざめた。
今までは大抵500ccくらいだった。
何度かそれ以上されたこともあったが、とても耐えきれずすぐに排泄したはずだ。
その時のお腹の苦痛ときたら表現のしようがないほどだ。
500ccでも、もうきついのにこれからさらに500ccなど信じられなかった。
美和子は震える声で哀願した。

「や、やめて、もう……」
「いきますよ」
「いやあ!」

腹部の膨満感や苦痛に、美和子は吐き気すら催してきた。
頭の芯がびりびりと痺れてくる。
そこへ勢いよく浣腸液が注ぎ込まれていった。

「んんっ、む、むりっ……もう無理……あはあっ」

しこった臀部がぶるっと震え、わなないている。
この辺りの便意になると我慢するとか恥ずかしいというレベルではなくなってくる。
もう便意のことしか考えられなくなり、今にも吐き出してしまいそうなアヌスを食い締めることに必死となった。
その引き窄められた肛門を揉みほぐすように、ノズルがぐりぐりと円を描くようにいびってくる。
その上、浣腸液まで注入されてしまうのである。

「い、いや……あう……あ、あ……く、苦しい……」

美和子の頭の中は便意一色に染められている。
ぷりっとした白い肌にうっすらと脂汗が浮き、わなわなとした痙攣が止まらない。
その血の気が失せた美貌を眺めながら、レスリーはなおもシリンダーを押し続けた。

「いいですね、美和子さんのその表情。美女の苦悶した顔ってのはそそりますよ。くく、なるほど美和子さんを犯した連中がこぞって浣腸したがった理由もわかるというもの」
「や、やめて許して……ううんっ……こ、これ以上、無理……ああ……」
「まだまだ。1リットル全部飲んでもらいますよ、絶対にね」
「そ、そんな……苦しいのよ、ああ……」

美和子は背中をたわめたり、反らせたりして、このおぞましい悪寒に耐え続けていた。
しかし、浣腸される気色悪さはともかく、ここまで押し詰まった便意は堪えようもない。
美和子は美しい顔を歪めて仰け反らせ、歯を噛みしばって汚辱に耐えている。
いつまでこんな地獄が続くのかと、美和子は苦鳴を放っていた。

「もう、だめっ……は、早く終わってっ」
「そんなに早くされたいんですか? ふふ、いいでしょう、なら一気に全部入れますよ」
「や、待って! い、いっぺんになんて……んぐううっ!」

激流となって残りのグリセリン液が美和子の直腸を襲った。
女刑事は白い首筋を露わにさせながら仰け反って悲鳴を上げる。
今にも悶絶せんばかりに全身をわなかせ、何度もびくっと裸身を跳ねさせた。

「おっと」

レスリーは、肛門に刺したままのノズルが折れないように浣腸器を軽く引いた。
浣腸器はもう空なのだが、ノズル自体はまだ挿入したままである。
美和子がぐったりしていたのは10秒ほどで、すぐに身体をびくっとさせ、呻き始めた。

「あ、あ……くっ……お、おトイレ……に……ああっ」

強烈な便意が美和子の柔らかい腹部の中で暴れ回っている。
グルグル、ゴロゴロと不気味な音をさせながら、腸と肛門を内側から灼いていった。
肛門の内側が熱く、今にも火が着きそうなほどだ。
吐き気がするほどの便意が脳天まで突き上げ、とてもじっとしていられなくなった。
腰が勝手に捩れ、震える。
脚が内股になり、両膝がくっつき、ざあっと肌が粟立った。
頭を振ると汗を含んだ黒い髪がふさっと動き、甘ったるい女の匂いが漂ってくる。

「く、苦しい……お腹が苦しい……もう我慢が……」

美和子はもう声を出すのも苦しくなってきている。
悪寒が身体を駆け巡り、つるりとした尻から汗が玉となって滑り落ちていく。
そこでレスリーがノズルを引き抜くと、美和子は悲鳴を上げて慌てたようにアヌスを窄めた。
引き窄められたアヌスは、思い出したように内側から盛り上がり、ハッとしたようにまた窄まっていく。
徐々にその間隔が短くなってきており、いよいよ美和子の苦痛は頂点に達しようとしていた。

「はっ……く……だめ、もうだめ、本当に……んんっ、お、おトイレ……」
「おお、美和子さんのお尻の穴があんなに膨らんでる。今からじゃトイレまで保たないでしょうよ」
「で、でも、もう……くっ……我慢できないっ……」
「仕方ありませんね、じゃあこれを使わせてあげます」
「ひっ……」

白い医師が用意したのは青いポリバケツだった。
たびたび男の前で排泄させられたことをイヤでも思い出してしまう。
どんなに美和子が泣き叫んで懇願しても男たちは相手にせず、強引にその場で排泄させてきた。
いや強引にさせるまでもなく、耐えきれなくなった美和子の方から排泄せざるを得ない状況に持っていくのだ。
この白い悪魔も同じことをしようとしている。

「そ、そんなものに出来っこないわ……あっ……苦しいっ、だめ、もうだめっ」
「だからしていいですよ、ここに」
「いやいやっ! 誰がそんなところで……、あ、お、お願いっ、おトイレにつれてってっ……!」
「だめだ、美和子さん。ここでしないのならバケツも片付けますよ。もし床にまき散らしでもしたら、罰として今度は3リットルくらい浣腸しますからね」
「そんな……」
「だったらするんですよ、ここで。僕がじっくり見てあげます」
「やああっ……」

美和子は気力を振り絞って便意と腹痛を堪えているが、もうどうにも押しとどめようがなくなってきた。
アヌスの痙攣を自覚する。
もういくら窄めようと思っても言うことを聞いてくれなかった。
肛門の裏側は燃えるように熱くなってきている。
もうだめだと思った。ダメを押すように医師が告げた。

「したくないんですか? なら持っていきますよ」
「あ、いや待って……!」
「ここでするんですね?」
「くっ……」

美和子は悔しそうに顔を背けたが、生理の苦痛は彼女の理性を凌駕していた。
荒々しく駆け下ろうとする便意に、膝ががくがくして止まらない。

「あ、あっ、お願いっ……!」
「ここに、このバケツにするんですね?」

美和子はコクンと小さく頷いた。
便意で青ざめた頬に少しだけ血の気が戻ったのは羞恥のせいだろうか。
しかしそれも一瞬のことで、すぐに女刑事の美貌は白蝋のようになっていく。

「さあ、どうぞ」
「くうっ……」

男の顔がお尻のすぐそばまで近寄ってきているのがわかる。
こんな男に最大の恥辱シーンをこんな間近で見られてしまうのだ。
そう思うと、無駄と知りつつも気力で堪えようとするものの、最後の気力ももうすでにすりつぶされてしまっていた。

「だ、だめ……で、出てしまう……ああ……」
「しなさい」
「ああ……ああ、見ないで、お願い……だ、だめ、出てしまう……やあああっ、見ないで!」

美和子の血を吐くような叫びと同時に、凄まじい勢いで排泄が始まった。
肛門が盛り上がるように開き、苦痛の塊を一気に吐き出していく。
一度発作が終わっても、何度も何度も繰り返し、腸内の魔液を排泄していった。

─────────────────────

ようやく便意の苦悩から解放されると、美和子は悔しそうに呻き始めた。
またしても野卑な男にもっとも恥ずかしいシーンをいやというほど見られてしまった。
頭の中は発狂しそうなほどに屈辱と恥辱で白く灼けている。
浣腸され、排泄を見られるたびに心が軋み、ひび割れていくような気がした。

「どうです、すっかり出しましたか?」
「ああ……」
「こんなもんじゃありませんよ、まだまだしますからね」

レスリーはそう言って、美和子の丸い尻をぴしゃんと叩いた。
まだロクに反応出来ない美和子は、肛門にまた冷たい感触を受けたことで二度目の浣腸に気づいた。

「あ、やあっ! も、もう終わったのに……」
「あなたのような気の強い女を屈服させるには一度や二度の浣腸で手ぬるい。何度でもやりますよ」
「やっ……いやああっ……!」

死んだようにぐったりしていた美和子はもがきだしたが、ちゅるるっとグリセリンが注入されてしまうと「ああっ」と呻いて、また身体の動きを止めた。
それでも臀部だけはぶるぶると痙攣している。

「あ、あ……あむっ……ひぃっ!」

キィッと音をさせてシリンダーが押し込まれると、大量の溶液が美和子の腸内に流れ込んでいく。
とても我慢できず、美和子は顔を仰け反らせて悲鳴を上げた。
まだ最初の浣腸と排泄のせいでアヌスも腸内も爛れたままだ。
そこに新たなグリセリンが注入されてしまい、肛門と腸の粘膜がびりびりと痺れるように沁みて痛んだ。
冷たいはずの溶液は腹の中に入ってくるとカッカと燃えるように熱くなってくる。
肛門も痛みよりも灼けるような熱さを感じるようになっていた。

「や……や……あうむ……んむっ……ひっ、いや……あぐっ」

排泄を終えて引いていた汗がまたじわっと滲み出し、美和子の白い肌を光らせている。
二度目ということもあってか、レスリーは強引なほどに一気にシリンダーを押していく。
美和子はその強烈な刺激に身悶え、のたうち回った。

「ひぁぁっ、き、きつっ……きついっ……お尻、ああっ、きついっ……ううんっ」

500cc二本分、1リットル注入するのに1分もかからなかった。
美和子にはかなりきつかったはずだ。
ノズルを抜かれると、もうほとんど耐える余地はなかった。

「あ、あ、だめっ……も、もうお腹が……ぐううっ」

すぐにでも肛門が決壊しそうだったが、それでも必死に引き締めて我慢しようとする姿は健気なほどだ。
それもこれも、信用していたはずの医師に騙され、過去の悪人どもから受けた恥辱以上のものを与えられている悔しさからだ。
絶対にこんな男の前で恥を晒すわけにはいかないという、美和子の矜恃である。
しかし医師はそんな美和子の決意を嘲笑するように、その腹を揉み込み、アヌスを指圧していく。

「あっ、お腹揉んじゃだめえっ……ひっ、お、お尻、触らないで!」
「お尻じゃない、お尻の穴だ。そう言いなさい」
「い、いやいやっ……だ、だめよ、ホントにっ、そんなことされたら……」
「漏れちゃうんでしょう? いいですよ、ほら」
「あ……」

レスリーが片手でアヌスを揉みながらバケツをあてがうと、美和子は喉の奥で悲鳴を上げた。
「これでいつでも排泄できる」という状態にされてしまうと、もう堪えようがなくなった。

「だ……め……、出るっ……!」

美和子はあてがわれたバケツに思い切り排泄していた。
背をたわませてすすり泣き、喘ぎ悶えていたが、ドッとしぶき出させるたびに「ううんっ」と息んでいる。
さっきの排泄で出るものは出てしまったようで、もう彼女の肛門からはグリセリンが逆流するだけだった。
まだ絞りきらず、閉じきらないアヌスからぼたぼたと溶液が垂れている状態で、またそこに浣腸器が突き立てられた。

「だめ、もう許して……んぐうっっ!」

美和子が心の準備をする余裕も与えず、強烈な溶液がズーンとばかりに熱い腸内に流入していく。
500ccを一本終えるとまたすぐに500cc注入される。
ぐぐっとシリンダーが押されてグリセリンが流れ込んでくると、汗に光る大きな尻がぶるっと震え、強張った。

「こ、これ以上は……ああ、もう入らない、無理よ……あむ……」

二本目も残らず浣腸されると、美和子はがっくりとストレッチャーに突っ伏した。
しかしうつぶせになった腹が圧迫され、たちまち荒々しいまでの便意に苛まれる。

「あ、あ、もう……」
「したいんですか、美和子さん」
「ああ……」

美和子は力なく頷いた。
もう恥ずかしいとか、そういう感情はほとんどない。
どんなに抗っても浣腸されてしまうし、されたら最後、出すしかないのだ。

「で、出る……いや……あ、ああっ!?」

最悪の恥辱を覚悟し、美和子が肛門を緩めようとすると、医師が意地悪そうな笑みを浮かべてそこを指で押さえてしまった。

「やっ……、ああ、何を……」
「僕の前でするのが恥ずかしいんでしょう? 栓をしてあげますから」
「そんな……、や、指、とって……んんっ……」

美和子は顔を真っ赤にして呻いた。
そんなところを指で触られているという羞恥と、出す覚悟をしたのにそれを止められてしまった戸惑いで動揺している。
我慢できるならしたのだが、そんなことは無理だ。
結局のところ、恥辱に泣きながらも排泄するしかない。

医師はにやにやしながら、苦悶する美和子の美貌を眺めていた。
排泄すらレスリーが支配することで、美和子はレスリーより格下なのだということを調教するのだ。
屈服させ、従属心を植え付ける。
そうすることで美和子のマゾ性にも火が着くことになるだろうと踏んでいた。
医師の親指が根元まで埋め込まれ、したくても出来ないつらさに女刑事が呻く。

「ああ……く、苦しい……お腹、こわれちゃう……」

美和子は苦悶の悲鳴を上げ、臀部の震えが背中にまで届く。
お腹はさっきからグルグルと末期的な悲鳴を放ち、美和子に限界を告げていた。
爪先をよじって必死になって地獄の便意に耐えていた。
その声がだんだんと切羽詰まったものとなり、掠れてくる。

「だ、だめ、もうだめっ……苦しいっ、さ、させて……」

この美人刑事に「させて」と言われ、レスリーは支配欲をこの上ないほどに満足させた。
男勝りで腕利きの女刑事。若くして警部補の階級まで得ているだけでなく、その美貌とスタイルは周囲の男どもを刺激して止まない。
そんな女をここまで追い込んだことで、彼の性欲も昂ぶっていく。
レスリーはスラックスの下で苦しそうに勃起しているペニスを意識しながら、美和子を嬲っている。
肛門に差し込んだ親指をぐりぐりと回し、粘膜を擦って美和子に悲鳴を上げさせた。

「し、しないで……ああ、もう我慢できないっ……くっ、さ、させて早くっ」
「はしたないな、そんなにしたいんですか、美和子さん」
「ああ……し、したい……苦しくてもう……」
「いいでしょう。見ててあげますから、思いっ切りするといい」
「み、見ないで……で、出る、出ちゃうっ」

レスリーが力を抜くと美和子のアヌスが内側からぐうっと盛り上がり、彼の親指をはじき出すように激しい排泄が始まった。

─────────────────────

三度目の排泄を終わると、美和子は汗まみれの肢体をぐったりとさせたまま「ひー……、ひー……」と荒く呼吸を繰り返した。
汗や便意とともに、身体中の力までが絞り取られたような気がしている。
その肛門は閉じることを忘れたように口を小さく開け、とろりとした粘液を漏らしていた。
白い医師は笑みを浮かべながら、美和子の尻を撫でまわしていた。
無意識のうちに、膨らんだスラックスの前部分で美和子の脚を擦っている。

「思い知りましたかね。あなたは僕の……」
「さ……」
「ん?」
「触らないで……、け、穢らわしい……」
「……」

レスリーは軽く衝撃を受けた。
ここまで責められてまだ反発して見せるとは思いもしなかった。
少なくとも過去に彼が責めた女で、こんなに活きが良いのはいなかった。
もちろん上辺だけのものであり、ここでまた浣腸責めでもすれば泣いて排泄を乞うのだろうが、それも一過性のものなのだろう。

少々プライドを傷つけられたものの、医師は表向き平静を装っている。
美和子はまだ吐き気を堪え、お腹の中の気持ち悪さとずきずきする肛門周辺の痛みに苛まれていた。
それなのになおも医師を睨みつけ、気勢を上げている。

「あ、あなたはそれでも医者なの!? それに、女をこんな風に責めるなんて……最低よ!」
「……なるほど。組織でも要注意人物に指定するだけのことはあるようですね」
「組織……?」
「一筋縄ではいかないということか。だったらさっさと始末すればいいと思うのですが、どうもわかりませんね」

医師が軽く首を秘めると、たまりかねたように美和子が叫ぶ。

「さっきから何を言ってるの!? 訳のわからないことを言ってないで、さっさと解きなさい!」
「仕方ない。ではもうひと責めしますか」
「っ……!」

また恥辱的な責めを加えようとしている男を、美和子は慌てて振り返った。
表情は凛としているし、キッと睨みつけてはいるものの、お尻丸出しで男に突きつけた格好だけに締まらないこと夥しい。
それに気づいたのか、美和子は悔しそうに顔を伏せた。

「これ以上、何をしようと言うの……、この恥知らず!」
「何をされるかわかりますか?」
「な……何よ、それ……」

医師は意外なものを持っていた。
金属色をした医療用の空豆型バットに乗せられているのは、カラフルで小さなボールである。
バットは三枚ほど用意されており、そこには色とりどりのボールが所狭しと乗せられていた。
医師はにやっと笑ってそのひとつを手に取って見せた。

「子供の頃、遊んだことありませんか? スーパーボールですよ」
「スーパーボール……」

ゴムの塊のような小さなボールだ。
原色の鮮やかなカラーリングが施されているが、中にはマーブル模様になっているものもあるようだ。
医師は手にしたボールを軽く床に投げつけた。
床に当たって勢いよく跳ね返ったゴムの球形は天井にぶつかり、また床に落下して跳ね続けている。
レスリーはそのボールの行方を目で追っていたが、美和子の方は医師の方を少し脅えたように見つめていた。
どうせまた何か淫らな目的に使うに決まっているのだ。
レスリーはバットにグリセリンを注ぎ入れ、スーパーボールを浸している。

「そんなもので何するつもり……あ、いやあっ!」

美和子は驚いたように悲鳴を上げた。
医師はグリセリンでぬるぬるになったボールを美和子のアヌスに押し込んだのである。
連続浣腸、連続排泄で緩み切っていた肛門は、実にあっさりと小さなボールを飲み込んでいた。
美和子が驚く間にも、レスリーは二個目のボールを摘み、それをアヌスに押し込めていた。

「やあっ……!」

ぬるぬるになったボールはすんなりと美和子の肛門へ潜り込み、腸管でころりと転がっている。
そのおぞましさに美和子の全身が強張る。
尻肉が空豆のように凹んで固まり、ぶるぶる震えていた。
肛門だけでなく尻の谷間も引き締めて侵入を拒もうとしているが、医師はその尻たぶに手をかけ、ぐいっと大きく割り開く。
谷間の底に外気の当たる涼しさにゾッとしている間もなく、三個目のボールが押し込まれる。
美和子はあまりのことに唖然とし、悲鳴を上げる。
そんな異物をお腹の中に入れるなど信じられなかった。

「い、いやいやっ、そんなもの入れないで!」
「ふふ、よく入りますよ。ほら、もう一個」
「や、やめて、このけだものっ! あ、ひぃっ、入れないでぇっ」

次から次へとスーパーボールが押し込まれていく。
中に入れるだけでなく、レスリーはボールを押し込んだ指をそのまま沈めて、ボールを腸の奥へと押しやっている。
レスリーはスラックスのファスナーが弾け飛びそうなほどに勃起させていた。
女の尻の中に異物を押し込むことが、これほど興奮するとは思わなかった。

いくら悲鳴を上げ、身を捩り、もがいても無駄だと覚ったのか、美和子はもう身体を無理に揺すらなくなっていた。
諦めたように突っ伏し、お尻の中に指を入れられ、異物を押し込まれる異物感に堪え忍んでいる。
また吐き気が込み上げてきた。

「いや……、ああ……、もう入れないで……こ、こんなの……こんなのって……」

美和子は泣き喚きたいのを必死に堪え、この屈辱に耐えていたものの、だんだんと顔が青ざめてくる。
バットいっぱいのボールを入れ終わる頃には、息苦しさと膨満感で身悶えていた。
いったい何個入れられたのだろう。
腸内の異物感による気持ち悪さで、もう呻くことしか出来ない。そんな美和子をレスリーが嘲笑う。

「なんだかんだ言って全部飲みましたね、さすが美和子さんの尻だ。立派なもんです」
「……」
「これ、22ミリサイズのボールなんですけど、それを30個も飲んじゃったんですよ」

そんなに入れられたのかと思うと、美和子はゾッとした。
こんなものを入れられて、この後どうすればいいのかわからなかった。
まさか指でほじくり出すとでも言うのではないかと思い、美和子は不安そうに医師を見上げた。

「美和子さんでもそんな情けない表情をするんですね。中に入ったボールが気になりますか」
「……」
「僕がこの指で掘ってあげてもいいんですが……」
「そ、そんなのいやよ!」

ほとんど反射的に美和子が叫んだ。
30個も入れられたということは、少なくとも30回以上はこの男が美和子の肛門に指を入れ、中をかき回すということだ。
一回や二回ならともかく……いや、そんなことは一回でも絶対にお断りだった。
美和子が激しく拒絶すると、医師はさもありなんという顔をして、またあのおぞましい道具を手にした。
今度こそ美和子は脅えて悲鳴を漏らした。

「そ、それ……」
「指で掘り出すのがいやならこれしかありませんね」
「ま、またそんな……か、浣腸なんかすると言うの!?」
「そうですよ。だって、直接指で出すのがいやならこれしかないでしょうに」
「で、でも……」
「それとも何もせずに放って置きますか? 自然排便でも出てくるでしょうけど、いっぺんに全部出るとは限りませんよ。それに、さっき浣腸して排泄したばかりだ。次の排便まではだいぶ時間がかかると思いますけど」
「ひ、ひどい……」

医師は最初から選択の余地がないようなことを仕掛けてきたのだ。
美和子は、その悪辣さに憤怒を感じるよりも、またあの屈辱劇を演じなければならないことを恐れていた。
しかし彼の言う通り、浣腸でもしなければすっきり出すことは出来ないだろう。
判断に迷っている美和子を促すように、医師は浣腸液を吸い上げていく。

「ひっ……」

それを見る美和子はイヤでも悲鳴が出た。
浣腸のきつさやおぞましさはいやというほどわからされているが、それしか他に手段がない。
どうしようもなかった。

「いいですね、美和子さん。浣腸しますよ」
「い、いや……」

拒否の言葉を吐いたものの、美和子はほとんど抵抗しなかった。
尻を揺すって注入の邪魔をすることもなく、尻を硬直させてアヌスを引き窄めることもしていない。
いやでいやで仕方がないが、これしかないということもわかっているのだ。

「いきますよ」
「や……、だめ、やっぱりいや……ああっ!」
「中がボールでいっぱいですから、さっきよりもきつい……いや、良いはずですよ」
「くっ、いや……いやあっ!」

ずずっと注入される感覚に美和子は息を詰めたが、すぐに口を開けて悲鳴が洩れる。
もう腸内がボールでいっぱいなのに、そこへ浣腸液を注入されるおぞましさに鳥肌が立つ。
さっきまでの浣腸とはまるで違う感覚だった。

「やめ、やめて……ううっ……苦しい、もう苦しいっ……」

美和子は白い美貌を仰け反らせて呻き、喘いだ。
その苦悶の表情が官能を連想させ、男にとってはたまらなく性欲を刺激する。

「色っぽい顔ですね……、これほど浣腸しがいがあるとは思いませんでしたよ」

そう言いながらレスリーは眼をギラギラさせて注入を続ける。
ポンプが押されるたびに美和子は「ううっ」と呻き「ああっ」と悲鳴を出した。

「ああ……、お、お腹の中が……」

浣腸液に押されて、腸内のボールが動き出すのがわかった。
どろりとした粘液にまみれながら渦を巻くように転がり、少しずつ奥へと移動していく。
ボールのコロコロした感触を腸壁に感じ取り、美和子は「たまらない」とばかりに尻を振っている。

「いや……、もういや……ううんっ、い、入れないで……あっ……」

美和子は苦しげに呻きながら、ぶるっと大きな尻を震わせた。
汗にぬめる尻が室内光に反射して妖しく輝いている。
キィッとガラスが鳴り、なおも溶液が注ぎ込まれた。

「く、苦しい……もう入れないで……ああ、きつい……お尻がきついのよ……苦しいっ……」
「その苦しそうな顔がたまりませんね。美和子さんを責めた男たちが浣腸したがるのもわかりますよ」

最後までポンプを押し切って溶液を残らず注入すると、美和子はぐうっと仰け反って甲高く悲鳴を放った。
そのままがっくりと突っ伏し、唇を噛んだまま呻いている。
早くも激しい便意に襲われているのだ。
グリセリンはさっきの半分の500ccだが、その分、腸内には大量のスーパーボールが詰め込まれている。
うつぶせで腹部が圧迫されていて、いやでも腸管がいっぱいになっているのがわかる。

「う、ううっ……あ……」

美和子は腸管が収縮するのを感じて寒気がした。
排泄作用が高まり、腸内の異物を吐き出そうと蠢いているのである。
奥の方にあったボールがひとつ、またひとつと腸管を下ってくる感じがする。
グウッと不気味に腸が鳴った。

「あっ……!」

医師は美和子の尻たぶを掴んで、大きく割った。
その下にはバケツが用意してあり、いつ出してもいいようになっている。
男の目が食い入るように自分の肛門を見ていることを意識し、美和子は「ああっ」と呻いて身を固くした。
腰からの下の筋肉を強張らせるものの、グリセリンとボールの相乗効果で強烈な便意が襲いかかってくる。
背筋が痺れ、全身が鳥肌立つ。

「あ、あ……どうしよう……また……」
「出そうなんでしょう? 出していいですよ、準備OKですから」
「そんな……もういや、見られるのはいや……解いて、おトイレに行かせてっ」
「まだそんなことを。あなたが完全に屈服するまではトイレには行かせません。必ず僕の前でするんだ」
「そんなのいや……あっ、く、苦しい……苦しくてもう……ああ……し、したいっ……」
「しなさい、ここで」
「こ、ここではいや……いやよ……」

そうは言ったものの、もう肛門も腸も限界だった。
その直後、美和子の悲痛な絶叫が響いた。

「ひっ……だめ……、だめえっ、出るぅっ……!」

美和子の細い喉を掻きむしるような悲鳴とともに、耐える限界を超えた便意が一気に駆け下った。
爆発したかのような激しい排泄で、腸内に入っていたボールも勢いよく飛び出してくる。

「い、いやあああっ……!」

ボールは飛び散り、バケツに入らなかったものは部屋のあちこちへ飛び、転がっていく。
液体だけでなく固体が混じることで、いやでも美和子に排便を意識させ、その心を羞恥と恥辱で染め上げていった。
ようやく全部絞りきると、医師はそのアヌスに指を突っ込んで中を検めた。

「……うん、綺麗に全部出たようですね」
「ああ……」

美和子は中を指が蠢く気色悪さに少し身を捩ったものの、そのままレスリーのさせるがままにしていた。
抗いたくとも、激しい責め苦で気力体力ともに消耗しきっているのだ。
なのにこの医師はなおも美和子にきつい性拷問をかけていく。
次のバットには、さっきよりやや大きめのボールが満載されていた。

「じゃ次です。さっきは22ミリでしたが、今度は27ミリのを入れますよ」
「や……、いやあっ……」

レスリーは27ミリのボールを25個も押し込み、またしても浣腸を仕掛けた。
美和子を散々苦悶させてから排泄を許し、またしても最高の恥辱を味わわせていた。
もう完全にグロッキーになっている女刑事だったが、医師はまだ許さず、さらに大きなボールを使おうとした。

「これで仕上げです。今度はミックスでいきましょうか。32ミリと38ミリ、そして45ミリです。60ミリってのもあるんですが、まあ今回はこのくらいにしておきましょう。美和子さんのアヌスは柔軟性も伸縮性も最高ですから、そのうちこれも飲み込めるようになると思いますがね」
「無理……そんなの入りっこないわ……あ、だめ、んぐううっ!」

美和子は仰け反って呻いた。レスリーはいちばん大きなものをいきなりそのアヌスに押し込もうとしたのだ。
いかに熱く柔らかくとろけていたとはいえ、直径4.5センチものボールを押し込もうというのだから無理も来る。
大きな球体が押しつけられた肛門は、男の指に力が入るたびに、粘膜がじわじわと広がっていく。
今にも裂けそうな苦痛がびりびりと肛門に染み渡り、たまらず美和子が呻く。

「ぐ、ぐ……無理……無理だってばあっ……い、痛いっ……」
「自分からお尻の穴を拡げるようにしなさい。でないと本当に裂けるかも知れませんよ」
「そんなことできっこないわ……んんんっ、いやっ!」

そう言いながらも、美和子は腰と腹部に力を込め、息み始めた。
レスリーの指示に従うというよりも、なるべく楽に飲み込もうとしているのだ。
この男は本気でこれを入れようとしているのだろうし、そうなら本当に裂けかねない。
レスリーは慎重に、そして確実に押し込んでくる。
もうアヌスはボールの2/3ほどの大きさまで拡げられている。

「ん、ん、んんっ……くっ……んはあっ!」

美和子がひときわ大きくぶるっと震えると同時に、ぽんっとボールが腸内に転がり込んだ。
肛門がボールの中央──もっとも大きなところまで広がると、そのままするっと中に入ってしまった。
さすがにレスリーもホッとしたようにつぶやいた。

「入りましたね、さすが美和子さん、見事なアヌスですよ」
「こ、こんな……こんなことって……」

あんな大きなボールを飲み込んでしまった自分が信じられない。
だが、お腹の中には確実にそれがある。
美和子は少しでも身体を動かすと、腸内で4.5センチのボールが転がるのがわかった。
まだアヌスは口を開けたままだ。
そのチャンスを逃さず、レスリーは次から次へとボールを美和子の腸内に収めていった。

耐えきれない恥辱に、美和子も思わず涙ぐむ。
しかしそれ以上の苦しさと異物感が彼女を責め苛んだ。
32ミリ、38ミリ、そして45ミリのボールが全部で20個も押し込まれ、美和子の腸管でゴロゴロと転がっている。
たまりかねたように美和子は声を上げる。

「も、もう許して……お腹が……お尻が変なのよ……何とかして……」

さっきまでの反発力はなく、哀願するような口調になっていた。
実際、抵抗するとかそういう状態ではなく、一刻も早くお腹の異物感を何とかしたい、中のものを出したいという思いしかなかった。
レスリーはことさら尊大に言った。

「そうして欲しければ僕に頼みなさい。お尻の中のものを出してくださいとね」
「……」
「言えないのかな? ならそのままだ。お尻の中にボールを入れたまま帰るがいい」
「そんな……」

美和子は本当に泣きそうになった。
このまま家に帰れるわけがない。
第一、この状態で歩けるかどうかもわからなかった。
一歩進む度にお腹の中でボールが転がり、暴れるのだ。とても耐えられそうにない。
美和子は矜恃を押し殺し、屈辱を噛みしめて命じるままに言った。

「……な、中のものを出して……」
「ちゃんと言いなさい。お尻の中のものだろう?」
「お……お尻の……お尻の中のを……とってください……ああ……」
「そんなところか、ま、いいでしょう。では……」

そう言ってレスリーが持ち上げたのは、またしても溶液をたっぷり湛えた浣腸器だった。
あり得ない事実に美和子は仰天した。

「ま、またそんなっ……か、浣腸はいやって言ってるのにっ……」
「そうですか。じゃあ、やめましょうか」
「え……」

あっさり引き下がったので、美和子は意外そうな顔をした。
そしてすぐに別の可能性に思い至り、それも拒否した。

「ゆ、指で取るのもいや!」
「……やはりそうですか。じゃあ、どうするんですか? 浣腸もだめ、指もいや」
「……」
「とすると、あとは自分で出すしかありませんね」
「じ、自分で……?」

美和子は不安そうに医師を見つめた。
このまま放って置かれて、自然に出るまで待てとでも言うのだろうか。
そう思っていると、レスリーは命令するように告げた。

「そう、自分でです。わかりますよね、今この場で美和子さんが息んで出すんですよ。ウンチでもするようにね」
「っ……!」

あまりのことに青ざめた。
いくら何でもそんな恥知らずなことは出来ない。
浣腸されて無理に排泄させられるのではない。
自分の意志で絞り出せというのである。
医師はだめ押しするように言った。

「浣腸も指もダメなんですから、そうするしかないでしょう」
「あ……、で、でも……」
「いやならこのまま放置ですね」
「や、ま、待って……!」
「どうします? 素直に浣腸されますか、それとも……」
「じ……自分で……」

究極の選択だったが、美和子は後者を選ぶしかなかった。
浣腸すれば出すのは楽だろうが、またあの便意の苦痛を味わわされてからの排泄ということになる。
そのすべてを見られるわけだし、この医師のことだ、美和子をぎりぎりまで我慢させて苦悶する様子を愉しむだろう。
心身ともに責められ、嬲られることになる。
それよりは自分でする方が諦めがつくような気がした。

医師はにんまりと笑った。
美和子はきっとそう反応するとあらかじめわかっていたかのような表情だ。

「いいでしょう。じゃあ僕はここで見物してますから、どうぞ」
「……」
「ああ、僕はこれでも気が短い方でしてね、あまり時間がかかるようなら浣腸しますから」
「わ、わかったからっ……!」

もうどうしようもないと覚ったのか、美和子は堅く目を閉じて眉間に皺を寄せる。
肩や腰に力が入り、息んでいく。
大きく開脚させられ、尻の谷間まで拡げさせられ、そこを凝視されているのが判る。
一瞬顔を赤らめ、力を抜こうとしたが、いつまでもこの状態が続くよりは、と思ったのか、再び息み始めた。

「んっ……んむ……」

踏ん張るように腿が震え、膝ががくがくと震える。
ほぼ同時に、肛門の皺が広がり、その奥から少しずつ青いボールが表面を見せてきた。

「やっ……んむ……くっ……!」

ぐっと手を握り、息む。
そのたびにボールがぐうっと顔を覗かせ、大きく肛門を開かせていく。
が、少しでも力を抜くと、またボールが中に沈むように潜っていってしまう。
それを何度か繰り返して要領が掴めたのか、意を決したように美和子が力んだ。
首筋まで赤く染まり、腕や腿の筋肉が浮き出る。

「んっ、んんん〜〜〜っ! ……んむっ……」
「お、もう少しですよ。ああ、運が悪かったですね、最初なのに選りに選っていちばん大きなボールですよ」

長く息んでいると、ボールがぐうっとまた表面を見せてくる。
医師の指摘通り45ミリのボールだったようで、アヌスが内側からめくれ上がりながら青いボールがひり出されてきた。
美和子の苦悩が頂点に達する。

「つ、つらい……お尻、きついわ……うんっ……くっ……あ、で、出そう……うんっ!」

と、その瞬間、ボールがぽんっと飛び出てバケツに転がった。
美和子はガクンと突っ伏し、背中や腰を激しく上下させて荒い呼吸を繰り返している。
大きなボールを吐き出した肛門は、伸びきってしまった皺を元に戻しつつ、また小さく窄まっていった。
その隙間からとろりとした腸液が漏れ出ている。
美和子が心底ホッとしたようにつぶやく。

「で……出た……やっと……ああ……」
「そのようですね。ふふ、こんな大きなものをひり出すなんて、さすが美和子さんだ」
「は、恥ずか、しい……」
「ほらほら、まだお腹の中に19個も残ってるんですよ。早く出しましょう」
「ああ……」

美和子は絶望的な表情を浮かべて呻いた。
一個出しただけなのに、これだけの苦痛と限りない恥辱を受けている。
こんなことをあと19回も繰り返すのかと思うと、目の前が暗くなった。

「ほら、早く」
「んっ……んんっ……」

レスリーが煽るように尻を叩くと、美和子はまた諦めたように踏ん張り始めた。
窄まりつつあった肛門がまたじわっと開いていき、皺が薄くなる。
その奥から、わななくように次のボールが顔を出してきた。

「んんっ……あ、はあ、はあ……んんっ……んく……ううんっ!」

またポロッとボールがひり出され、転がった。
今度は32ミリのものだったこともあり、さっきよりはすんなり排泄された。
美和子はコツがわかったのか、次から次へとスーパーボールをひり出していく。

「んっ……ああ……うんっ……はあ、はあ、はあ……んんっ……くううっ……んはっ……はあ、はあ……んく……あうんっ!」

美和子は息み、尻をくねらせながらボールを吐き出していった。
もうアヌスは痺れ切り、ほとんど感覚がなくなっている。
辛うじてボールが通る時だけはびりびりとした痛みがあるが、無理に拡げられる感覚はかなり薄れていた。

レスリーの目つきが鋭くなる。
美和子は気づかなかったが、彼女の媚肉が濡れそぼっていたのである。
愛液を分泌していただけでなく、割れ目が口を開き、蠢いてすらいた。
明らかに美和子は官能を感じていたのである。

「ふふ……、お尻がそんなにいいんですか」
「ああ、出る……また出る……うんっ……はあ、はあ……くっ、うんっ」

美和子は医師の声も耳に入らないのか、ただひたすら息み、ボールを排泄することに専念していた。
それは異物を排泄したいと思っていたからだけでなく、そうすることで快感を得ていたからに違いなかった。
7個目のボールを排泄した頃には、美和子の息む声が熱く甘くなり、膣から溢れ出た蜜は腿を伝って足下に水たまりを作るまでになっていたのだ。
と、今まで息んでいた美和子の全身から力が抜けた。
突き出した尻を震わせるだけで、もうボールは出て来ない。

「どうしました?」
「う……うう……もう、出ない……」
「出ない?」
「はあ、はあ、はあ……お、お尻、変……」
「お尻じゃない、お尻の穴です。そう教えたでしょう」

美和子の太腿や臀部を撫でまわしながらレスリーはそう言った。

「お……お尻の、あ、穴が変なのよ……おかしくなっちゃってる……もう言うこと聞かなくて……ああ……」

そう言いながらも、美和子の股間からは女蜜が次々と分泌されている。
陰毛の吸収力が飽和点に達し、毛先から愛液が雨粒のように落下していた。

「お尻……壊れちゃったみたいな……お腹も気持ち悪い……あ、ああ……」
「でもまだお腹に残ってますよね、ボール」
「う、うん……。ゴロゴロして変な感じ……いや、もう……」
「じゃあ手伝ってあげましょう」
「え……、あ、それっ!」

綺麗な額に脂汗を浮かべたまま、美和子は驚いたように悲鳴を喉から絞り出した。
まだびりびりと痺れ、口を開けかけたままの肛門へまたしても浣腸器のノズルが突き刺さったのだ。
美和子が正気を取り戻す暇もなく、ずずっとグリセリン溶液が腸内に乱入してきた。

「ひっ……ひぃっ! だめ、今……今、か、浣腸なんかされたらっ……うああっ」

前触れもなくいきなり腸管に腸液が流れ込んでくる感覚に、美和子は頭を激しく振りたくった。

「だ、だめだったらあっ……お、お尻っ……んんんっ、苦しいっ……!」

真っ白だった肌はすっかり上気し、湯気が立ち上りそうなほどに体温が上昇している。
ちゅるるっとグリセリンを注入されると丸い臀部が苦しそうにしこり、ノズルをくわえ込んだアヌスがキュッと引き窄まる。
びゅっ、びゅっと何度も勢いよく浣腸液を迸らせていくと、美和子の反応が徐々に変わって来た。

「あ、あ……うんっ……お、お尻……きつい……ああ……うん、うんっ……お尻が変になる……あああ……お腹、いっぱいでおかしい……ああ、まだ入ってくる……あは……」
「ふふ、どうやら本当に浣腸で感じるようになってきてますね。このまま責め続ければ、浣腸器を見ただけで濡れるような女になれますよ」
「そんな……いや……あ、お尻、熱い……あああ……」
「気持ち良いんでしょう?」
「し、知らない……わ、わからない……ああ、こんなの……んんう……」
「浣腸の味をよく噛みしめることです。さ、これでおしまいだ」
「あう……」
「なんです、その顔は。物足りませんか? もう一本されたいんですか」
「ち、違うわ……あ、あっ……!」

ノズルを抜くと途端にアヌスが震えだし、ぐるるっとお腹が悲鳴を上げる。
無理もない。
まだ腸管には大小のボールが10個以上入ったままなのだ。
その状態で500ccも浣腸されてしまえば保つわけがない。
肛門がぐうっと内側から膨れあがり、美和子の便意は早くも限界なのが見て取れる。

「出したそうですね、美和子さん」
「だ、出したい……ああ、もう出てしまうわ、は、早く……」
「バケツをあてがって欲しい。そうですね」
「……っ」

美和子は悔しそうに顔を歪め、何度も頷いた。
また排泄を見られてしまうが、もうどうしようもなかった。
空の青いポリバケツがあてがわれたのを確認すると、もう一瞬も我慢できなかった。

「我慢できないっ……見ないで、お願いっ、で、出る……いやああっ、出ちゃうっ!!」

白い喉を仰け反らせ、悲痛な叫びとともに恥辱の塊を排泄する。浣腸の作用だけでなく、自ら息むようにして必死にボールを吐き出していた。
美和子の可憐なアヌスとは思えぬほどに広がり、ひとつずつ音を立て連続的にボールがひり出された。
肛門の皺を拡げ、粘膜を捲り上げながら尻からボールを排泄する美和子の妖しさに、レスリーは思わずファスナーを下ろし、自らペニスをしごいている。

「うああっ……あ、はあ、はあ、はあ……んんっ……はあ、はあ……」

最後のボールと一緒に残った溶液も噴き出させると、美和子は今度こそ力尽きたようにがっくりと寝台へ横たわった。
信じられない体験だった。
あれほどいやだった浣腸責めに身体が反応してしまった。
異物をお尻から入れられ、それを吐き出させるという恥辱の責めを受けたというのに、膣までがジンジンと疼いていた。
責められた肛門も、苦痛以外の「何か」の方が大きくなってきている。
それらのことが整理できず、美和子は心身ともに打ちのめされ、頭の芯まで白く灼けていた。
しかし頭はともかく肉体の方は、耐え難い汚辱の中にも凄まじい快美感を刻み込まれてしまっていた。

「……」

レスリーは息を飲んだ。
凛々しかった女刑事が無惨なまでに裸身を晒し、臀部も肛門も露わに男へ突き出している。
汗にまみれた女体は、白かったかつての面影を残しつつも妖しくピンク色に染まっていた。
張り出したヒップとは対象的なくびれた腰から伸びる背中のラインが美しかった。

スリムではあるものの骨張った印象はまったくなく、程よく肉と脂が乗った身体だった。美和子自身の重さで柔らかく潰れて、はみ出した横乳が何とも言えず扇情的だ。
女経験豊富なレスリーにして、ここまで妖艶な女体を見るのは滅多になかった。
息苦しそうにワイシャツの襟元を緩めたかと思うと、ツカツカと美和子に近寄っていく。

「あ……」

熱く火照り、柔らかくとろけた尻肉を突然に掴まれ、美和子はぼんやりとしたまま後ろを振り返った。
そこには、息遣いも荒々しいレスリーが左右の尻たぶを両手で掴み拡げているのが見えた。
彼はスラックスの前から、雄々しいばかりの肉棒を露出させている。

犯される。

そう思った美和子は咄嗟に身体を捩ろうとしたものの、力がまったく入らなかった。
レスリーは割った尻たぶの中心へ、反り返ったペニスを一気に埋め込んできた。

「ひぁぁっ! ま、待って、そこはあっ……!」

当然、膣を犯されると思っていたのに、医師は美和子の肛門を狙ってきた。
激しい肛門責めを連続的に受けさせられ、美和子のアヌスはまだ内壁を少しはみ出させ、爛れているのだ。
そこから腸液すら零れ出ている。
そこへずぶっといきなりねじ込まれたのだ。
熱くとろけ、爛れていた肛門は実にすんなりと医師の太いものを受け入れ、粘膜と襞が絡みついていく。

「だ、だめ、お尻っ……あ、動いちゃだめえっ、あはうっ……!」
「すみませんね、こうするつもりはなかったんですが、あなたの痴態を見ているうちに我慢しきれなくてね」

レスリーはそう言って苦笑していた。
今回は罰を与えることで主従関係を構築するつもりであり、凌辱する予定はなかった。
しかし美和子が予想以上に反応し、レスリーでさえ興奮するほどの悶えっぷりだったせいか、彼の男性本能が我慢できなかったらしい。

「あ、あうっ、きつっ……うん、うんっ……あふっ、お、大きい……太くてきついっ……ああ……」

唐突に埋め込まれたペニスの大きさに目を白黒させながら、美和子は身を捩って喘いだ。
尻を振り、腰も蠢かせている。
少しでも楽に、苦痛のないようにしているのだろうが、ややもするとより大きな快楽を求めての動きにも見えた。
長大な肉棒が根元まで埋まり、腸管奥の腸壁に固い亀頭がぶつかる。
あまりの深さに美和子が悲鳴を上げて前へ這い寄ろうとすると、レスリーは逃がさぬように腰を掴んで尻を思い切り自分の腰へ叩きつける。
びちゅっ、にちゃっと粘った音をさせながらペニスが抜き差しされると、カリ首で掻い出された腸液が溢れ出てくる。

「んんっ……はああっ……んっ、んっ……くっ……あ、い……あはあっ……」
「声が甘くなってきましたね。感じてきましたか?」
「だ、誰がっ、ああっ……あ、あなたなんかに犯されて、ああ……だ、誰が感じるもんですかっ……いっ……」
「声や身体の反応は正直なようですがね。もうここまで堕ちてるんです、無理に我慢しなくても……」
「我慢なんかっ、んああっ……し、してないっ……わ、私は……私はあっ……か、感じてなんかっ……いっ……うんっ、うんっ、あ、深いわよ、それっ……いあっ」

必死に堪える口からは、もう耐えきれない喘ぎ声がポロポロと零れ出ている。
硬い肉棒が腸内をこねくり回し、その大きさと熱さ、硬さに、たまらない欲望を感じてしまっていた。

「あ、あ、ああ……だめ……ああ……うんっ……うんっ……あうっ……んんっ、お、奥に入れたままかき回さないで……いあっ……あああ……」

直腸を何度も何度もペニスで抉られ、擦られていくうちに、美和子の腰や膝から力が抜けてくる。
もう男にされるがままとなっていた。
その分、アヌスだけは元気よく自己主張しており、盛んに抉り込んでくる男性器をきつく締め上げて美和子の官能を物語っていた。

「い、ああ……だめ、そんな……あ、うんっ、うんっ……」

尻を突かれ、腸内を抉られるたびに、美和子の上半身が揺さぶられる。ショートボブの黒髪が揺れると、ふわっと甘く妖しい女の香りが漂った。
縛られ、背中に回された手のひらが、もどかしそうにグッと握られ、また開き、物欲しそうに握られるのを繰り返している。
肛門も、男を促すかのように激しく収縮してきていた。

「お、おっ……すごい締めつけだな、これはマンコよりもいいかも知れない」
「やっ、そんな……は、恥ずかしい……ああ……」
「でも事実ですよ。さすが美和子さんだ、前も後ろも絶品ですね。おお、また絞まりましたよ、いきそうなんでしょう?」
「ち、違……」
「素直に言いなさい。いきそうなんですね?」
「くっ……」

美和子は返事こそしなかったものの、コクッと小さく、だがはっきりと頷いていた。
唇の端からはすうっと透明な唾液が一筋伝い落ちた。
喘ぎ声やよがり声を堪えていたため、口の中に唾液が溜まってしまっていたのだろう。
次第に恍惚とした色を湛え始めた美和子の美貌に耐えきれず、レスリーはますます興奮してその尻たぶを目一杯拡げた。
そしてその最奥へ届けとばかりに、深くまでペニスを突き立てていく。
たちまち美和子の甲高い悲鳴が上がった。

「ひっ、ひぃっ、激しいっ……そんな激しくしちゃだめっ、いっ……お、お尻がどうにかなるわっ……あ、だめ、もう……もうっ……!」

熟れた柔らかい尻に男のたくましい腰が何度もぶち当てられ、パンパンと肉を打つ音が室内に響いた。
喘ぎ悶える美和子の裸身から汗が飛び、髪は乱れ、尻肉がぶるぶると痙攣して止まらない。
レスリーは陰嚢が美和子の股間にぶち当たるほどに深く、そして激しく突き上げていく。
美和子は掠れた声で喘ぎ続け、言葉としてはともかく声色としては明らかに強い官能を訴えていた。
臀部の痙攣が止まらず、太腿や膝がガクガクしてきている。
いきそうになっているらしい。

「くっ、だめ、もう我慢できないっ……あ、あ、もう……もうっ!」

美和子の裸身がガクンガクンと二度ほど激しく跳ねたかと思うと、ドッとベッドに落下して突っ伏した。
美和子が絶頂したことを確認すると、レスリーは数度強く激しく突き上げてから、その腸管深いところに射精した。

「くうっ……!」
「あひぃっ、で、出てるっ……あああ、中に……お尻の中に出されてる……あうう、熱いっ……すごい、まだ出てる……ああ、お腹が、お腹が……」

レスリーは美和子の尻が潰れるほどに腰を押しつけ、精嚢が空っぽになるまで射精してから肉棒を抜き去った。
まだ男根は連戦可能な状態だったが、美和子の方は完全に失神していた。



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