白鳥の手が縛られた乳房を掴んでいる。
そうでなくとも豊満な乳房がロープに括り出され、縄目から肉がはみ出していた。
縛られたために乳房はいびつに歪み、肌は思い切り張っている。
そこをたぷたぷと揉みしだかれると、声を出さずにいられなかった。大きな胸肉は白鳥の手で自在に歪まされ、弾み、男の指がめり込んでいる。
力を込めて揉まれると、つい声が大きくなった。

「あ、あう……ああ、もういや……あむっ!」

仰け反った顔に白鳥の顔が覆い被さった。
もう顔を振り払う気力もなく、口を閉じることも出来なかった。
男の舌が侵入し、美和子の咥内を乱暴に犯していく。

舌が頬裏の粘膜や歯茎を舐め上げる。
脅えるように縮こまった舌が強引に吸い上げられ、強く吸われた。
顎の裏を舌先で強く擦られると、美和子は美貌を歪めて喘ぐが、その声は白鳥の口に吸い取られていく。
散々強く吸ってから舌を解放してやると、美和子は自ら白鳥の舌に舌を絡めてきた。
白鳥が口を離しても、名残惜しそうに唇を寄せてくる。
僅かに開いた口からは、小さな舌が顔を覗かせて続きをせがんでいた。

「本当にキスに弱いんだな、美和子さんは」
「私は……」
「別に悪いことじゃない、認めたらどうです? ほら、ここだっていつの間にかこんなに濡れてる」
「ああっ……」

陰毛を掻き分けるようにして媚肉に触れると、そこはもう熱い蜜が滴っている。
乳房の方も、乳首がすっかりコリコリになっていた。
感じ過ぎるのか、ちょっと弾いただけで美和子は「ひっ!」と悲鳴を上げている。

「んっ……! あう!」

とろとろになった媚肉はすっかり割れ目が花開き、白鳥の指を涎を流しながら迎え入れた。
軽くほじるだけで美和子は身悶え、指先をそっと中に入れると、もっと奥へいざなうように襞が蠢く。
白鳥は乳房を強く握ったまま、念入りに膣をまさぐる。
甘い香りを放って粘つく蜜は、白鳥の指をスムーズに受け入れ、たちまち根元まで飲み込んでしまう。

「ここがこんなに感じるようじゃ、ここをいじったら……」
「あっ、だめ! いっ……はああっ……!」

クリトリスを摘まれ軽く捻られると、美和子はビクッと身を強張らせて呻いた。
白い裸身がぶるるっと細かく痙攣している。
早くも軽い絶頂を味わっているようだ。

「なんだ、もういったんですか」
「言わないで……こんなの……」
「この程度は物足りませんよね。もっともっといかせてあげますよ」
「ああ……、もういやあ……」

そう言ったものの、膣の襞を指でなぞるように擦られると、美和子はすぐに感じてしまう。
もう包皮が剥け、膨らみ始めた肉芽を指で挟み、きゅっと押し潰されると、また身体を揺さぶって甘い声を上げた。

「ほら、またいった。ふふ、本当に好きな身体のようですね」
「……」
「まだ強情ですね、そこが良いんですがね。では、もっと強い快感を与えましょう。今度は軽くじゃなく、思いっ切り気をやれますよ」
「あ……あ……」

美和子はごろりと転がされ、押し倒された。
左足を持ち上げられ、大きく開脚させられた股間が白鳥の前にさらけ出される。
羞恥を感じる間もなく、美和子は貫かれた。

「んんっ……はああっ!」

白鳥のものが美和子のぬめる媚肉へ挿入されていく。
美和子は膣を強引に拡げられるような苦痛に呻いたが、実際には待ちかねていたかのようにあっさりと飲み込んでいた。
長大なペニスが沈んでいくたびに身を震わせていた美和子は、突如、身体をググッと突っ張らせて喘いだ。子宮に届いたらしい。
いつも通り奥まで貫かれると、顔を振りたくり、後ろ手になった手のひらをぐっと握りしめてこみ上げてくる快楽に耐えている。
根元まで押し込もうと白鳥が腰を捩って亀頭を進めてくると、その先が子宮口に食い込んだ。

「うあっ!」

軽い痛みとともに痺れるような快感が全身を貫く。
どうにも堪えきれず、声が出てしまう。
白鳥は腰を引き、奥まで押し入れた肉棒をゆっくりと引き抜き、また押し込んでいく。
きつめなのにたっぷりと潤った膣は、適度に白鳥を締めつけ、抜き差ししやすいように愛液を滲ませてくる。
数度抜き差ししただけなのに、ペニスはもう美和子の粘液でねっとりと濡れていた。

「あっ……あうう……んんっ……うんっ……いっ……深いっ……ああ……」

男が腰を送って美和子の中を突き上げていくと、愛液まみれの肉棒と媚肉が擦れ合い、粘ったいやらしい水音を立てる。
白鳥は腰を押しつけて擦りつけるようにして、その音をことさら大きく響かせた。
どんなに気が進まなくても、こうして犯されてしまえば和姦と見紛うほどに濡れてしまう。
目一杯拡げられた割れ目は、肉棒が出入りするたびに中の襞を引き摺り出し、押し戻していた。

「相変わらず締まりのいいマンコだ。素晴らしい持ち物ですよ、美和子さん。ふふ、それにこんなに濡れて……」
「し、知らない……ああっ、そんな動いたらっ……」
「どうなるというんです? またいってしまうのかな?」
「だ、だめ、深いっ……ひっ……あむう!」

白鳥は縛られた美和子を抱きかかえ、自分の膝に座らせた。
対面座位である。
自分の上に美和子を跨らせると、尻を両手で抱え持って、そのままガシガシと思い切り腰を引き寄せる。
叩きつけるように腰を打ち込まれ、子宮口を乱暴なまでに刺激されると、美和子は裸身を大きく仰け反らせ絶頂した。

「ひっ、ひっ……いあああっ……!!」

美和子はギクン、ギクンと二度身体を大きく跳ねさせると、そのままがっくりと白鳥の胸に身体を預けた。
まだ足の指が何度も内側に屈まり、開くのを繰り返している。
両手はぐっと強く握られたままだ。
膣は強くペニスを締めつけて盛んに射精を促すが、白鳥はその甘い刺激に辛うじて耐えた。

「……またいきましたね」
「ああ……」

どうしてこうなんだろう。
高木を想っている気持ちは本当だし、無理に犯してくる白鳥を避けているのも事実なのに、一度肌を許してしまうとたちまち官能の波に飲み込まれてしまう。

確かに白鳥に対する感情は、以前とは微妙に異なってはいる。
しかし間違っても恋愛感情などはなかった。
肉欲がプラトニックな愛情を凌ぐことがあるのだろうか。
性本能は女にもある。
レスリーに言われるまでもなく、美和子もそう思っている。

しかし、レイプやそれに近い形で犯されているのに官能を感じてしまうのはなぜなのだろう。
無論、最初は抵抗するのだが、最終的には恥ずかしいほどに気をやらされてしまう。
そうした状況自体を美和子の性中枢が快楽として捉えていると指摘されたことがあったが、どうやらそれは本当らしかった。
美和子は、彼女を抱いた誰もが讃えるその素晴らしい肉体と感度を恨んでいた。

「や……、キス……んむう……」

ぐったりしているところで唇を奪われた。
もう拒否する気力もなく、白鳥の舌と唇が蹂躙するに任せている。
甘い舌をたっぷりと吸わせると、白鳥のものが美和子の中でまた少し太く硬くなった気がした。

「いい顔ですよ、美和子さん。この顔を見たら、男なら放って置けないな」
「ああ……」
「よしよし、もっとよくしてあげますよ。ほら、ここもお好きでしたね」
「やっ! そ、そこいや!」

何度も気をやらされ、ぐったりしていた美和子の身体に活が入った。
白鳥の手が美和子の尻たぶを割ったかと思うと、その谷間の底に指がねじ込まれたのだ。
美和子は白い喉をのけぞらせ、上擦った声で言った。

「ああ、そこいやあ……お、お尻……お尻、しないで……」
「ほう、すごいな。こんな堅く締まっているのに、もう指を一本飲み込んだ」
「い、いや……指、しないで……んっ!」

白鳥がゆっくりと人差し指を出し入れすると、美和子の尻がいやいやするようになよなよと蠢く。
嫌がっているようにも見えるが、尻を捩ることで指と肛門との摩擦を発生させて愉しんでいるのかも知れなかった。

「あ、あ、だめ、しないで……お尻、いや……あ、あうっ、そんな深く……ああっ」

美和子が嫌がれば嫌がるほどに、白鳥は喜んでアヌスを嬲った。
美和子は肛門へ出し入れされる指の動きだけでなく、膣に入りっぱなしのペニスにも翻弄されている。
指は比較的速くずぶずぶと抜き差しされているが、ペニスの方はずぶっ、ずぶっとゆっくり深くまで貫いてくる。

「ああ、こんな……お尻……あああ……」

アヌスと膣の双方からそれぞれ異なる快感が美和子を襲い、子宮をとろかせている。
美和子はふたつの穴から与えられる快楽を受け止め、腰の奥が熱くビリビリと痺れるのを感じていた。
たまに白鳥の指が休むと、美和子の方から尻を振る有様だった。
そして白鳥の手に尻を押しつけるように腰を動かし、深い挿入をねだっている。

「あう……」

指が抜かれると、美和子はぶるっと震えて呻いた。
白鳥は指に付着した腸液をなすりつけるように、美和子の白い臀部を撫で擦る。
アヌスからの刺激が遠のき、美和子の腰が勝手に蠢いてくる。
いつの間にか腰の突き込みも緩くなっており、それをせがむように女の尻が前後していた。
しかし白鳥はそんな美和子を焦らすように、軽い愛撫を繰り返す。
尻たぶを開いてアヌスを剥き出しにするが、挿入はせずに指で揉んだり、爪で軽く引っ掻いたりしている。
前の方も、ペニスは入ったままだが動かなくなり、たまりかねた美和子が腰を動かそうとすると、手でがっしりと腰を押さえ込んでしまう。

「あ……、ど、どうして……」
「して欲しいんですか?」
「……」
「もっと強くして欲しいんでしょう? 前も後ろも深くまで抉って欲しい、と」
「……やめて」
「言わないとしてあげませんよ」
「な、なら、もうやめて……、あっ、お尻触らないで……あう……」

決していかせず、それでいて官能の淵には留めておく。
白鳥は、そうすることで美和子を完全に堕とし、肉体も心も奪う気でいた。

「くっ……や……んんっ……ふっ……んっ……いっ……」

ロープに括り出された乳房を軽く揉み込み、乳首を舌で嬲る。
肉棒を飲み込んだままの膣入り口を指でなぞったり、クリトリスをちょんと触れてみたりする。
割った尻の底では、愛撫を待ちかねたアヌスが小さく口を開けたままひくひくとしていた。
その粘膜を指先でそっと撫でるだけで、美和子はビクッと大きく反応し、背中を震わせていた。

「あ……んむっ!」

指がやっと肛門を貫いた。
しかし激しい動きではなく、その上、ごく浅い挿入だった。
そのくせ絶えず抜き差ししてアヌスを刺激している。
二穴を焦らし責めされ、もう愛液はこんこんと湧き溢れ、美和子の股間と腿だけでなく、跨った白鳥の腰までべとべとにしていた。

このままでも軽い絶頂は何度か味わえるかも知れない。
しかしそれでは成熟しきってしまった美和子の身体はとても満足できないだろう。
かえって快楽が体内に溜まり続け、焦燥感は募るばかりだ。
美和子がこのまま意地を張って白鳥に逆らえば、ここで行為を打ち切られてしまうかも知れない。
白鳥のことだから充分にあり得る。
彼は焦らずとも、いつでも美和子の肉体を味わうことが出来るのだ。
この場は美和子を虐めるために放置してしまうことも考えられる。

白鳥はそれでいいが、美和子にはもう我慢が出来なかった。
白鳥の思惑は判っている。
言葉で辱めて美和子を堕とし、屈辱の言葉を口にさせることで屈服させようというのだ。

わかっていながらも美和子は、それを受け入れてもかまわないと思い始めていた。
このまま放って置かれたら気が狂いかねなかったし、虐められて屈服することに被虐の快楽を感じ始めていたからだ。

さらに高木と夏実の件もある。
高木を信じたい気持ちはあったが、スカイプでの彼の態度には疑惑を感じさせるものがあった。
高木がそうなら自分も……という気持ちがなかったとは言えない。
先に白鳥と関係してしまったのは自分だし、仕返しで他の男と寝るなどという浅はかな発想を持つような女ではなかったのだが、それだけ今の美和子は白鳥によって作り替えられてしまったのかも知れない。
肉体的にも、すっかり白鳥のセックスに馴染まされ、激しい変態プレイにもよがり声をあげるようになっている。
心の方も被虐や背徳を快楽の元となってしまっていた。
尻穴をコリコリと爪の先で擦られ、乳首を舌で転がされながら、美和子は小さく言った。

「ああ……、もうだめ……」
「だめなら、どう言えばいいのかわかりますね?」
「……」

躊躇はあった。
しかし、心身ともに欲望に支配されてしまった今の美和子の思考は、小さな葛藤や躊躇いを打ち払っていた。
そして男の指がグイッとアナルを抉る。

「ひっ……!」
「さあ」

「ああ……」
美和子は辛そうに、そして悔しそうに唇を噛んだ後、何かに屈したように小さく言った。

「……して……」
「……」
「ああ、もう……お、お願い、して……」
「何をです。はっきりと言いなさい」
「い、意地悪……」
「言うんです、ほら。オマンコの奥深くまでチンポ突っ込んでってね」

あまりに露骨な表現に、美和子は耳の付け根まで真っ赤になった。
しかし淫らな言葉を吐きかけられ、子宮の奥がズクンと反応する。

「……せ……」
「せ?」
「セックス……して……。抱いて」
「……」
「ああ、セックスして……お、犯して……」
「オマンコの奥深くまでチンポ突っ込んで」
「お……」

一瞬躊躇したものの、まるで誘導されるように美和子の口が開く。

「おまん……オマンコの……奥深くまで、ああ……ち、チンポを……突っ込んで……」
「大きいので中を思い切りかき回して、子宮にたっぷり射精して」
「大きいので……中を思いっ切りかき回して……し、子宮にたっぷり射精して……」
「いいでしょう」
「ああ……、こ、こんなこと言わせるなんてひどい……」
「さ、ご褒美ですよ。まずは美和子さんの好きなお尻だ」
「い、いや、お尻は……んひっ!」

おののくアヌスが白鳥の指によって愛撫されていく。
必死に引き窄めていたところを指でゆるゆると揉み込まれ、強引にほぐされていくのがたまらなかった。

「いや……あ、あう……」

どんなに堪えても、イヤだと思っていても、美和子の肛門はふっくらと綻び始め、柔らかくなってくる。
次第に膣も反応し始め、太いペニスを挿入された隙間からじくじくと蜜を垂らして、アヌスと白鳥の指を濡らしていた。
愛液にまみれ、指にほぐされた肛門はすっかりとろけ、柔らかく白鳥の指をくわえ込んでいる。
白鳥は人差し指の根元まで埋め込んで腸壁を擦ってきた。
二枚の薄い粘膜を挟んで白鳥の指とペニスが擦れ合うと、美和子は踏ん張るようにして下半身を息ませ、堪えきれずに喘ぎ出した。

「あああ……くうっ……お、お尻の穴が……熱い……ああ……」

排泄器官を責められるという恥辱と屈辱の中、美和子は身体の芯が熱く疼いて灼けてくるのを感じていた。
柔らかく指をくわえ込んでいたそこは、いつしかきゅっと強く食い締めるようになってきている。
白鳥は美和子の白い臀部を抱えながら、アヌスの深くまで指を突っ込んで腸壁をまさぐり、腰を前後に動かした。

「ああっ……あっ……お、お尻は……あうんっ……いっ……」

美和子はグッと顎を反らせながら腰を揺すっていく。
肛門から入ってくる指から逃げようと腰を前に動かすと、必然的に白鳥の腰と密着することになり、前に入った肉棒を深くまで迎え入れることになる。
その深さに脅えて腰を引くと、今度は肛門を抉る指が腸の粘膜を激しく擦った。
美和子の神経が前後の穴に集中してしまい、その快美感に頭が白く灼けていく。
腰を動かすたびに媚肉の襞が思い切り擦られ、引きずり込まれてめくり出される。
自分から律動する格好となり、美和子は自分を貫いている肉棒の大きさを思い知られて目が眩んでくる。

「ううっ……あ、ああ……こ、こんなの……あ、あう……ああああ……」

美和子の腰の動きが大きく、激しくなっていく。
縛られて自由を失っているのに、自分から積極的にセックスしていることに、美和子自身興奮しているようだった。
美和子はその美貌を上気させ、肢体を仰け反らせっぱなしで喘いでいる。
堪えても堪えてもこみ上げてくる甘美で強烈な快感を振り払おうと盛んに首を振りたくり、美しい髪がばさばさと宙を舞った。

「あっ、あっ……もうっ……ひっ……や、また……くっ……」
「なんだ、またいきそうなんですね?」
「くっ……」

美和子は悔しそうな表情を浮かべながらも、カクカクと首を縦に振った。
ここでもう少し強く深く責めれば、美和子はたちまち達してしまうだろう。
しかし白鳥は、今にもいきそうな美和子の顔をにやにやしながら見つめると、今度は動きを止めてしまった。

「あっ……」

突然に止んだ動きと快楽に美和子は戸惑った。
二階に上がって梯子を外されたような気分になる。
このままで治まるはずもなく、美和子は自分から腰を振ろうとしたが、白鳥によって動きを止められた。
白鳥は両手を美和子の臀部に回し、しっかりと抱え持って腰を固定させてしまった。

「っ……」

美和子は屈辱にまみれつつも、腰を振るのを止められない。
その動きを白鳥に阻止され、屈辱や羞恥とともに情けない気持ちに囚われていく。

白鳥の方は美和子の官能が醒めないよう、なおかつ決して気をやらせないように巧みに責め上げていた。
左腕を美和子の細い腰に巻き付けて動きを止め、右手は肛門をまさぐっている。
揺れる乳房を口で愛撫し、胸肉から恥ずかしげに顔を出した乳首を舌でいたぶった。
一気に燃え上がるでもなく、さりとて官能の火は消えることなく美和子の中で燻り続ける。

「ど、どうしてなの……ああ、またこんな……」
「ふふ……」
「あっ、あっ……」

白鳥の指がまた美和子のアヌスを深々と抉った。
腸管をこねくられる刺激に、美和子は尻を浮かせて喘ぎ悶え、ガクンガクンと腰を上下させた。
白鳥は挿入する指を二本に増やすと、激しく腸内へ抜き差ししていく。
絡み合った二本の指をねじ込まれ美和子のアヌスは歪に開かされた。
無理に拡げられてビリビリと苦痛が走るのだが、同時に得も言われぬ喜悦がこみ上げ、媚肉が激しく反応した。

美和子は呻き声を放って仰け反り、自分の手のひらに爪を立てた。
アヌスが拡張されるとそれに比例して膣が絞まり、前にくわえ込んだ白鳥の太さと硬さをイヤでも意識させられた。

「あううっ……やっ、もうっ……お、おかしくなるぅ……」

また白鳥の腰が動き始め、美和子の媚肉をこねくる。
アヌスに入り込んだ指はゆるゆると腸管の粘膜や腸壁をまさぐり、美和子に悲鳴ともつかぬよがり声を上げさせていた。
腰を突き込んでぶるぶると弾む乳房に唇をあてがい、強く吸った。
白鳥が強く腰を持ち上げると美和子の身体が宙に浮き、ドスンドスンと腿の上で弾む。
そのたびに亀頭が子宮口にぶち当たり、苦痛を伴った強烈な快感となって美和子を喘がせる。

「あ、あううっ、いいっ……いいっ……あっ、き、気持ち良いっ……」

もう、どうにも抑えが効かなくなったらしく、美和子は露骨によがり声を放ち始めた。
嫌がる素振りはもうなくなり、自由になっている脚を伸ばして白鳥の腰に絡めてきている。

「ああっ……あああ……あうんっ、いっ……いいっ」
「オマンコが急に絞まり出しましたよ、いきたいんですね?」
「あ、あうっ、い、いきたいっ……」

そこでまた白鳥は責めを弱めてしまう。
肛門内を擦る指の動きはそのままに、腰の動きを抑え気味にする。
達する寸前まで追い込まれていた美和子はとても堪えきれず、慌てて自分から腰を浮かせ、弾ませた。
しかし、もう一押しが足りない。
自分で男に跨り、気をやるという浅ましさに加え、縛られた身では思うように動けないのだ。

美和子は、もうほとんど羞じらいや恥辱を感じなくなっていた。
理性や屈辱感を肉欲が追い出してしまい、代わりに目も眩むような快美感ばかり膨れあがってきた。
アヌスから指が抜かれて、汗にまみれた白い臀部をゆるゆると撫でまわしている。
たまらず美和子は屈辱の言葉を吐き、哀願した。

「ああ、このままじゃいやあ……、お、お願い……いかせて……」
「そんなにいきたいんですか、ふふ。この僕にいかせて欲しいんですね?」
「そ、そうよ……ああ……」

美和子はコクンと頷いた。
白い喉が何度も上下しているのは、咥内に溜まった唾液を必死に飲み込んでいるのだろう。

「じゃ、言うんです。美和子をいかせてください、思い切り気をやらせて、と」
「み……美和子をいかせてください……思い切り気をやらせて……」
「では、もうひとつ。高木と別れて僕のものになりますか?」
「そ、そんな……」
「いやならここまでです。これでやめますよ」
「だめっ……!」

ここでやめられたら狂ってしまう。
理知的な女刑事は、もう正常な判断力を失っていた。

「言いなさい」
「あっ、ああっ!」

呼び水のように、白鳥がまた責め始める。
アヌス内に指を入れてかき回し、膣奥までペニスを埋め込む。
ペニスを根元まで挿入したままぐりぐりと腰を動かして、子宮口をゴリゴリと擦り上げた。
その刺激には耐えきれず、美和子は大きな口を開けて絶叫した。

「いああっ、いいっ! くっ、すごっ……そ、そこよ、ああっ……い、いきそうっ」
「高木と別れると言うんだ」
「わ……別れるっ……」

もう美和子は何を言っているのかわかっていない。
妖しく暗い、それでいて鮮烈な快楽と代償に、命じられるままの言葉を口にした。

「別れるっ……高木くんとは別れるからあっ……も、もっと……ああっ、いいっ!」

それを聞いて白鳥は大笑いした。

「はっはっはっはっはっ、それでいい。それでいいんですよ、美和子さん。よしよし、じゃあいかせてあげましょうか」
「ああっ!」

美和子はもう絶頂寸前で、下からガンガンと突き上げられ、腰がぶるぶると痙攣していた。
その美貌は恍惚に染まり、何度も仰け反り、恥ずかしげもなく喘いでいる。
白鳥はアヌスをまさぐり、抉る手で美和子の尻を持ち上げて激しく揺すり、そのまま自分の腰に叩きつけた。
子宮口へ亀頭が連続的に衝突し、美和子は「ひぃっ!」とわななく。

「ああっ、奥っ……奥まで来てるっ、奥に当たってるっ……いいいっ!」
「ほら、いきなさい」
「あうむっ……ひっ、ひっ……い、いく……うむっ、いく!」

美和子の全身が突っ張り、太腿と腹筋がぶるるっと大きく震えた。
白鳥の肉棒を思い切り締め上げ、背中が折れそうなほどに仰け反らせる。
その瞬間、肛門もぎゅうっと収縮し、二本の指を食い締めた。

ガクンガクンと二度ほど大きく痙攣すると、美和子はがっくりと白鳥の上にもたれかかった。
上気した頬を白鳥の胸に当て「はあ、はあ」と激しく呼吸を繰り返す。
縛り上げられた乳房も、不規則な鼓動に合わせてびくっ、びくっと弾んでいる。
男の腰を締め上げていた官能的な脚も力を失い、だらりとベッドに倒れた。

白鳥は「くっ」と一声呻き、丹田に力を込めて美和子の甘美な締めつけを堪えた。
白鳥は美和子の髪を掴むと、胸に突っ伏した顔を持ち上げて覗き込んだ。
気丈な女刑事は、黒髪を乱して「はあはあ」と喘ぎ、この上なく色香を湛えた表情を見せている。
やはり女は気をやった時の顔がいちばんだ。
若い官僚は勝ち誇ったように言った。

「……いい顔だ、美和子さん。ふふ、本当に僕のものになったな」
「はあ……はあ……はあ……」

まだ身体を間歇的にびくびくさせ、色っぽく喘ぎ続けている美和子を見ているうちにたまらなくなり、白鳥は髪を掴んで顔を向けさせてその唇を吸った。

「んっ、うむう……」

唇を押しつけられ、吸われた瞬間は少しだけ顔を歪めたものの、もう抗う気力もない女刑事は、そのまま男に咥内を許した。

「ん……ん、ん……んむ……んじゅっ……」

男の舌は美和子の咥内深くまで入り込み、上顎の裏を舐め、歯茎を舐め、舌の裏まで舐められた。
始めは堅く目を閉じていた美和子だったが、白鳥の舌が頬裏の粘膜を擦り始めると、いつしかうっとりとした表情に変わり、自分から舌を絡めていく。
美和子も自分がキスに弱いことは自覚していた。
特にセックスの最中、感じている時にされると頭の中がとろけそうになり、理性よりも肉欲が優先されてしまう。

美和子は、いつしか白鳥が愛おしくなっていた。
白鳥個人、その人格や人間性に対して、ではない。
確かに当初の嫌悪感は薄れ、嫌いではなくなったものの、そこまでである。
その内面ではなく、白鳥の身体が恋しくなっていたのだ。
彼のペニスが欲しくてたまらなくなっていたのである。
セックスの時はもちろん、日常でもそう思うことがたびたびあった。
もはや理屈ではなかった。

「んんっ……ちゅっ……ん、んじゅっ……ちゅぶ……ちゅううっ……ん、ん、んんっ……むうっ……んちゅっ」

男女の舌は淫らに絡み合い、キスというよりも口を使ったセックスのように見えた。
膣、肛門に続き、口まで犯された美和子は白鳥に屈した。
頬を窄めて白鳥の舌を吸い、彼にも強く吸われる。
口中の唾液を吸い取られたかと思うと、今度は白鳥の唾液を流し込まれ、それを喉を鳴らして飲み下す。
そして舌の付け根が痺れるほどに強く吸われると、もうそれだけで軽い絶頂を味わっていた。

媚肉が肉棒を食い締め、美和子が達したことを白鳥に知らせている。
ようやく白鳥が口を離すと、美和子は名残惜しそうに舌を伸ばす。
白鳥も舌を伸ばし、舌先同士をちょんちょんと軽く触れさせ、絡め合った。
今度は自分もいこうと思い、白鳥は肛門を嬲りながら再び美和子の腰を激しく揺すっていく。

「ああっ!」

ビクッと腰を震わせた美和子はたちまち悲鳴を上げ、仰け反った。
いかされたばかりの膣内とアヌスは、信じられないほど敏感になっている。
まだ激しい絶頂感から降りてこられない美和子は上擦ったように悲鳴を上げた。

「あっ、ああっ、ま、待って! わ、私、まだ……ああっ!」
「美和子さんはもう何度もいったでしょうが、僕はまだですからね。今度は僕もいきますよ。美和子さんもつき合ってください」
「そ、そんな……あ……ああ……あああ……い、いい……」

再び美和子は性の狂乱に追い込まれていく。
アヌスが開かれ、指が腸内をまさぐる。
ペニスも奥まで貫き、子宮を虐めていた。
肛門から入れた指が腸壁と膣壁を隔ててペニスをゴロゴロと転がすと、美和子はぐううっと背中を弓なりにしてよがり始めた。

「ひっ、ひっ、そ、それっ……いいいっ……あうんっ、ふ、太っ……太いっ……か、硬くてすご……ああう……」

髪を振りたくり、自分から何度も白鳥の上を上下する。
脚がまた伸びて、白鳥の腰をしっかりと挟み込んだ。
開き掛けている子宮口に亀頭が食い込むと、強烈な痺れが電気となって全身を貫き、どっとばかりに愛液を飛沫出させる。

「あううっ、いいっ……ああ、もうどうにかなっちゃうっ……た、たまんないっ……いいっ! も、もう何も考えられないっ!」
「そんなにいいんですか。美和子さんはセックスが好きなんですね」
「す、好きよ、ああ……セックス、好き……ああ、いい……気持ち良いっ……」
「男冥利に尽きますね。美和子さんは誰のものですか?」
「あ、あううっ……し……白鳥、くんの……」
「僕の?」
「そうよ、ああ……私の、ああ……私の、か、身体は白鳥くんのものよ……いいっ……私は白鳥くんの女よ……あぐうっ……」

美和子の言葉は白鳥の征服欲を満足させ、性感を激しく上昇させた。
そうでなくとも美和子の媚肉が痛いほどに肉棒を食い締めており、これ以上我慢出来そうにない。
腰の奥が熱くなり、睾丸がぐぐっと持ち上がってくる気がする。

「よし、いきますよ。美和子さんもいってください。いいですね、中に出しますよ、たっぷりと」
「あ、し、白鳥くん、中は……んっ……中はもういや……ああっ……」
「何を言ってるんです。さっき、中にたっぷり出してと言ったでしょう」
「あ、あれはあなたが……うああっ、は、激しいっ……強すぎるっ……す、すごっ……あうっ、いいっ……あ、いく、いきそうよぉっ……」
「いっていいんですよ。僕は中に出す。それでいいですね?」
「いっ……いいわ……」

美和子はガクガクと何度も頷いた。
いかせて欲しかったし、白鳥にもいって欲しいと思った。
今晩も何度となく絶頂を味わったが、最後は膣内射精で仕上げて欲しかった。

「だ、出していい……中に出していいから……い、いく……ああ、もういく、我慢できないっ……」
「くっ……、い、いきますよっ」
「ああっ!」

白鳥はアヌスから指を外し、両手で美和子の白い尻肉を抱え持つと、強く自分の腰に叩きつけた。
美和子も「決して離さない」とばかりに長い脚を男の腰に巻き付け、自分の方に引き寄せようとしている。
白鳥は何度か思い切り突き上げて子宮口が開いたことを確認すると、そこに亀頭を食い込ませてから欲望を解放した。

「激しいっ……あ、私いく……うんっ、うんっ、いくっ……いっちゃうっっ……!」
「美和子っ!」
「いやああっ!」

どびゅるるっ、びゅるるっ、どびゅううっ。

白鳥は脈打つ肉棒から迸る熱い精液を、美和子の子宮内へ容赦なく発射した。
射精の勢いを子宮の奥で感じ取った美和子は、白鳥の顔に胸を押しつけるように仰け反って達した。

「あはああっ、いくううっ……!」

びゅくびゅくと射精を受け、美和子は腰と脚をわなわなと痙攣させていた。
両脚はしっかりと白鳥の腰に巻き付け、ぎゅうっと締めつけている。
膣も精液を放つペニスを食い締め、さらなる射精を促していた。
びゅくっ、びゅくっと射精されるたびに美和子はわななき、艶っぽい声で喘いだ。

「ああ、いい……あうっ、出てる……ああ、まだ出るの? す、凄い、精液すごぃぃ……ああ……濃いのがいっぱい出て……ああ……ま、またいく!」

最初の頃は膣内射精を本当に嫌がっていた美和子だったが、今の美和子は中出しされると恍惚とした表情を浮かべ、頬を上気させるまでになっている。
胎内に精液を出される感覚と精子が子宮内に染みこんでいく感触に慣れ、それに対して強い快感を得るようになっていたのだ。

白鳥は思う存分射精してからペニスを引き抜いて手を離すと、支えを失った美和子は仰向けにどさっと倒れ込んだ。
激しい絶頂に喘ぎ、苦悶している美和子の顔と身体を見ているだけで、白鳥の男根はまたむくむくと大きくなっていく。
白鳥は美和子のロープを解くとそのまま俯せに転がし、今度は後ろから貫いていった。
美和子は声もなく仰け反り、身悶えた。

(こ、こんなの……こんなのって……こんなすごいので毎日されてたらおかしくなる……女なら絶対におかしくなっちゃう……)

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香港でのスケジュールをすべて消化し、美和子は日本へ帰国した。
現地に残ったままの白鳥は「ご苦労様でした」と形式的な挨拶をしただけで、他には何も言わなかった。
美和子は「寂しい」とは思わなかったし、後ろ髪を引かれるような思いもしなかった。

あの目眩くような体験は何だったのだろうと、美和子は考える。
彼との結びつきは身体だけだったのだろうか。
互いに事情があって、たまたま近くにいて気心が知れていた相手にそれを求めていただけなのかも知れない。
少なくとも美和子には恋愛感情は皆無だったし、精神的に白鳥を求めていたということもない。

確かに、同僚時代や香港着任直後と現在の白鳥への評価はかなり異なっている。
どことなく彼に惹かれるところがあったのも事実だ。
それに、白鳥に抱かれている時のことを思い起こすと、美和子は今でも身体が震える。
股間が熱くなり、酷い時は下着を濡らしてしまうほどだった。

人は見かけによらないものだと思う。
うらなりエリートだと思っていた白鳥が、あれほど激しいとは思いもしなかった。
美和子は体力には自信があったし、今までも散々レイプされ、それなりに身体も慣れていたはずだ。
なのに白鳥と来たら、その美和子が失神するまでセックスを挑み、何度も何度も絶頂させている。
自身も一夜で数度に渡って射精し、美和子の胎内を精液で満たしていた。
美和子は夜通し嬲り尽くされ、半死半生になりつつも明け方近くまでセックスされていた。
トッドや牧田、そしてレスリーによって徹底的に仕込まれ、肉体だけは半ば色情狂に仕立て上げられてしまった美和子でも、これなら毎夜満足出来るに違いなかった。
白鳥の「強さ」にも脅えてしまうが、くたくたになりながらも彼の激しいセックスに応える自分の肉体も恐ろしかった。
高木と切れて、このまま白鳥とつき合い、結果として結婚ということになったら、美和子を毎夜のように悩ませていた淫らな欲望からは解放されそうである。

しかし、ベッドで白鳥の腕の中で言わされたように、彼の女になる気など毛頭なかったし、高木と別れるつもりもなかった。
もっとも、それは美和子の気持ちであって、もしこのことを高木が知ったら激怒して三行半を告げられるかも知れない。
いや、怒りを買うのならともかく、軽蔑される可能性だってある。
愛した男に蔑まれる恥辱や虚しさを思うと美和子の美貌も曇るのだが、自業自得だと思っていた。
自分の口から告げるつもりはないが、知られてしまったら、その時は諦めるしかなかった。

午後の便で帰国した美和子は、そのまま警視庁へ直行し、部課長に挨拶して労いの言葉を掛けられてから、ようやく一課の部屋に戻ってきた。
取り立てて急ぐ捜査案件がなったこともあり、たちまち美和子を中心に人の輪が出来る。
さっそく慰労会をやろうという声も上がったが、美和子の疲労を考慮した目暮の勧めで、そのまま帰ることになった。
土産話を聞こうと思っていた千葉ら若い刑事たちは不満げだったものの、後日改めてということになり、納得する。
さすがにやや疲れた表情の美和子が、申し訳なさそうに頭を下げた。

「じゃあ……、悪いけど私帰らせてもらうわ」

そう言ってくるりと踵を返した美和子を、思い詰めたような高木が小走りで追いかけていく。
美和子は気配に気づいていたが、気づかない振りをしてそのまま出て行こうとした。

「佐藤さん」
「……なに?」

高木の方を見ないまま、美和子は返事をした。
身体が堅くなるのが判る。

「少しお話があるんですが……」
「……悪いけど、私……」
「お時間は取らせませんから」
「……わかったわ」

美和子に寄り添った高木がそのまま部屋を出るのを見て千葉がぼやく。

「……ちぇっ。疲れていても恋人が相手なら別ってか」
「まあまあ、そう言わずに」

夏実が若い刑事たちの中に割り込んで言った。
彼女も少しだけ美和子と高木の様子が気になったようだったが、すぐに笑顔を見せる。

「さ、行きましょう」
「え? 行くってどこへ……?」
「飲みに行くつもりだったんじゃないですか?」
「そうだけど……。でも主役が帰っちゃったからなあ」
「仕方ありませんよ。今日のところは高木さんにお任せしましょう。慰労会はまた後日ってことで」

夏実はそう言うと千葉の手首を掴む。

「どこに連れてってくれるんですか?」
「辻本さんと行くの?」
「あら、あたしでは役不足ですか?」
「いえいえ、とんでもない」

千葉らはそう言って相好を崩した。
美和子は確かに美人だが、夏実は美和子とはまた違った魅力がある。
明るくて、一緒に居ると場が楽しくなる子だ。
もちろん美人でもある。

夏実の機転で、高木と美和子のことは不問に付されたようだ。
談笑しながら、夏実を囲んで数名が夜の街へ繰り出していった。
そんな中、飲み会は遠慮した目暮だけが、少し心配そうに高木たちのことを思い煩っていた。



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