「ご機嫌いかが、女検事さん」
「……いいわけないでしょ」

晶たちが部屋に入ると、玲子はジロリと睨みつけた。
それを見て晶が微笑む。

「いいわ、いいわよ、その挑戦的な表情。ゾクゾクしちゃう。やっぱり正義の味方のはずの
検事さんなら、そうでなくちゃね」
「……このくだらないお遊びをいつまでしている気なのかしら」
「くだらない? そうかな? でもね、そんな格好でそんなこと言っても凄味ないわよ」

脱走に失敗した後、玲子は両手、両脚を縛られたまま放置されていたのだった。
もちろん全裸のままである。
少女歌手は、哀れな成人女性をクスクス笑いながら見つめる。

「昨日はごめんなさいね、あんな乱暴なことになっちゃって。あれじゃあ、あなただって痛い
だけよね」
「わかってるなら……」
「今度はもっと下処理をしてから犯してあげるから」
「あ、あなた、また……! それに下処理って何なの!?」
「それはこれからわかるわよ。保、憲彦」

少女はふたりの少年に声を掛けると、用意してあったアームチェアに腰を落ち着けた。
保と憲彦は、ベッドに転がされた玲子に歩み寄る。

「近寄らないで」
「あら、格好いい。その毅然とした態度は惚れ惚れしちゃうわ」
「ふざけないで! こんなことすぐにやめさせなさい」
「あらら、命令するつもり? ひょっとして、まだ立場わかってないんじゃない? あなたは
囚われの身で、あたしが主なのよ」
「いい加減になさい。まだ子供なのに、おとなに対して何ですか!」

未成年者は法で保護されている。
もちろん成人も未成年者をあらゆる意味でサポートし、守らなければならない。
その分、保護者である成人に対しては敬意と配慮を示すべきだと玲子は信じている。
法を司る立場にある彼女としては、当然の信念であるだろう。

「子供なのに、か……」

晶の表情が一瞬消え、瞳が冷たく光る。
おとな以上の働きをし、おとな以上の稼ぎがある彼女にとって、子供扱いされることは何より
の侮辱であった。
他の少年たちにとっても同じである。
カネを稼ぐことが大人の証明になるというわけではないのだが、少なくとも今の日本ではそう
思われても仕方のない社会になっている。
晶たちがそう信じるのも無理はなかった。

「……まあ、いいわ」

晶は辛うじて怒りを噛み殺した。
ホッとしたのは少年たちである。
彼女の逆鱗に触れたら、いったい何をされるかわかったものではない。
せっかくの極上品を傷物にされたくはなかった。

「いずれ自分の立場が、いやというほどわかるでしょ。いいえ、わからせてあげるから」

少女はピシリと命じた。

「やりなさい!」
「やめて、触らないで!」

保が玲子の肩を掴むと、彼女は叫び声を上げて抵抗した。
縛られてはいるが、休んだ分だけ体力は戻っている。
肩を揺さぶり、身体をもぞつかせて少年たちの手から逃れようとした。

手こずる少年たちを見かねたのか、晶がすっと立ち上がって彼らの元に行った。
手には大きな裁ちバサミを持っている。
その鋭い刃先の光を見たのか、抵抗する玲子の動きが一瞬止まった。
委細構わず晶は玲子に近づき、ハサミを彼女の胸に突きつける。
ハサミを開くと、その間に玲子の乳首を挟み込んだ。

「……!!」

乳首に触れるか触れないか程度の位置までハサミを閉じると、少女は出来るだけ冷たい声で
言い放った。

「獲物は活きのいい方がいいんだけども、あんまり暴れられてもこの子たちの手に余るからね。
少しおとなしくしててくれる、検事さん?」
「や……めなさい……」
「だから、あなたが静かにしてくれれば危ないことは何も起こらないわよ。でも言うことを
聞かないと、歳に似合わないこの可愛らしい乳首が、ちょーんと飛んじゃうかもよ」
「やめて……!!」

僅かにハサミが動き、その刃が乳首に食い込むと、玲子は絶叫に近い声で喚いた。
同時に、抗う動きが完全に止まった。
少女の思わぬ行動に呆気にとられていた少年たちも、玲子の抵抗が止んだのを見て、再び作業
に入った。
手足を縛られ、仰向けに転がされていた女体を引き起こし、一端ロープを解く。
されるがままの女体を、少年たちは改めて見直した。

着痩せするタイプらしく、スーツ姿の時からは想像もつかぬほどのグラマラスな肢体だった。
顔の輪郭も体つきも、どちらかと言えばほっそりとしているのに、こうして服を脱がせてみると
意外なほどに肉付きが良かった。
見事に張り詰めた乳房だけでも充分にグラマーだったのだが、臀部にもむっちりと年相応の肉が
乗っている。
それでいてウェストや膝、足首など、締まるところは締まっているのだから、まさに申し分の
ない裸体と言えよう。

そんな肉体に見とれつつも、保と憲彦は玲子を固定した。
とはいえ、今度は縛っていない。
手首だけは後ろ手にして背中で縛ってあるが、それだけである。
そのまま上半身をベッドの上にうつぶせで乗せ、膝立ちの姿勢にさせられた。
子供たちに臀部を突き出すような格好だ。

小刻みに腰や腿が震えている。
恐怖で、ではない。
逃げようにも乳首をハサミで脅されて逃げられない。
この恥ずかしい姿勢を子供たちに見られている。
屈辱感が彼女の身体を震えさせていた。

「はい、お待たせ」

いつの間にかいなくなっていた修一が部屋へ戻ってきた。
ガラガラとワゴンを押している。
そこに何が乗っているのか、確かめる余裕も玲子にはなかった。
がちゃがちゃとガラスや金属のぶつかるような音がしたが、それが何かもわからない。
玲子は少年たちから目を逸らせ、今の恥辱に耐えるばかりだった。

「へへへ、よぉし」
「ちょっと待って」

張り切る修一の声に晶の声が被さった。

「何です?」
「……これ、あたしがやっていい?」
「ええ? いや、でも……」
「あんたがこれ好きなのは知ってるけど、今回はあたしがやりたいの。いいでしょ?」
「はあ……」

玲子はそんな会話も耳に入らない。
彼女の頭を占めているのは、子供たちにいいようにされている情けなさと恥辱、そして乳首に
当たるハサミの冷たさだけだった。
そこに突然、別の感触がやってくる。
力強い手が、彼女の臀部を掴んだのだ。

「な、なにを……」

玲子が思わず振り返ると、左右から憲彦と保が臀部を掴み、そこを割り開いていた。
大きく開かれた尻たぶの中が涼しい。
そこを覗き込むような少女を見て、玲子は言った。

「み、見ないで……ああ……」
「わあお、女らしい声。いいわよ、いいわよ。これ見たらもっとそういう声出したくなるわよ」
「……!!」

そう言われて初めて気づいた。
晶が何か重そうに持っている。
大きな注射器だった。

「何する気なの……」
「あら、知らない? これ浣腸器。知ってるでしょ、お尻の穴からお薬入れるアレよ」
「か、浣腸って……」
「吃驚した? まあ、これは特大サイズだけどね。500cc入るもの。けっこう重たいのよ」
「ま、まさか、それを使う気なの、あなた……」
「ええ、そう。楽しみでしょ、こんなにたくさん浣腸されたことなんかないでしょう?」

大量も何も、浣腸自体したこともされたこともない。
浣腸された結果どうなるのかと想像するだけで、玲子は目の前が暗くなった。

「や、やめて……バカなことはやめなさいっ……」
「あらら、また命令口調になるの? ねえ検事さん……って、この言い方もなんかやだな」

晶は左手で浣腸器を抱えたまま、右の人差し指を形の良い顎に当てながら考えた。

「……そうね、簡単におねえさん……いいえ、おねえさまって呼ぶことにするかな。何かそう
いう感じだもんね、九条検事さんて」
「そ、そんなことどうでもいいから、やめなさい! こんなことしてどうなるというの!」
「どうなるって言われてもねえ。浣腸されたらウンチが出るに決まって……」
「やめて!!」

聞きたくもなかった。
そんなことまでされたら一体どうなってしまうのか。

「いや! いやよ、そんなのっ……」
「はいはい、もう覚悟を決めなさいね、おねえさま。これから毎日これのお世話になるのよ」
「ま、毎日って……」
「そんな顔しないで。そのうち浣腸も縄も好きな女にしてあげるんだから。終いには1リットル
くらい浣腸されないと満足できないようになるわよ」
「いやあっっ!」

顔が青ざめるのがわかる。
顔の血がまとめて脚に下がってくるような感覚だ。
玲子は、血の気が引くという感触を、これほど生々しく味わったことはなかった。

「動くなって。ホントに乳首を落としちゃうよ」

晶に替わって乳首にハサミを当てている修一が言った。
緊縛していない以上、この脅しは必要だろう。

「ひっ……ああっ……」

浣腸器のノズルが肛門に突き立てられると、ハサミの恐怖も忘れてビクンと身体が跳ね上がった。
本気で乳首を切り飛ばすつもりはなかったから、修一は慌ててハサミを離した。

「だめよ、おねえさま。暴れたら……、わかってるでしょ?」

再び修一がハサミを構える。
玲子の動きも止まった。
それを見て、晶がゆっくりとシリンダーを押し込んだ。

「うふふ、じっくり味わってね、おねえさま」
「あ……ああっ……ひっ……」

ポンプに押され、薬液がドロリと玲子の腹の中へと入っていく。
その気色悪い感覚をどう言ったらいいのか。
暖かい内臓の内壁が冷たい浣腸液で悲鳴を上げる。
玲子はビクンと反応し、顔を大きく仰け反らせた。
晶が修一に目で合図した。
もうここまで来たらハサミの脅しは要らないだろう。
むしろ危険になってしまう。

「こ、こんな……こんなのって……ああ、いやあ……」

チュルチュルと注入される異物のおぞましさに、玲子の熟れた腰がビクビクと震える。
早くも汗の浮いてきた背中がよじれる。
その様子を見ていると、晶はゾクゾクするような恍惚感にとらわれた。

(なんて気持ちいいのかしら……。修一の気持ちもわかるような気がするわ)

浣腸すること自体が加虐的な快楽を生みだしているのだが、それ以上に、九条玲子という高貴な
キャラクターに屈辱的かつ羞恥的なことをしてやっている、という事実の方に、より昂奮した。
良家の子女であり、社会的ステイタスの高い検察官という地位にあり、しかも類い希な美貌と
肢体を持った麗女を犯しているという征服感があった。
ペニスを持たぬ少女の晶にとって、まさに浣腸という行為は、相手の女を犯しているかのような
錯覚もあったのだ。
彼女の嗜虐性が顕著になってくる。

「どうかしら、おねえさま。こんな子供に浣腸までされてる気分は?」

それもある。
社会的地位のある美女を、まだ中学生である自分がいたぶっているのだ、という満足感だ。
玲子はそうした感情的なことよりも、身体的な苦痛でのたうっていた。

「う、あ……うああっ……あ、もう……もうやめてぇ……」
「あら、もう降参? まだ半分も入ってないのよ」
「そんな……もういやあ……」

もう薬効が出てきているらしく、玲子は顔を赤く染めて唸っていた。
晶は、そんな玲子の苦悶した表情に満足しながら、なおもシリンダーを押していく。
その感触に、陶酔にも似た感覚を得ていた。

(たまらないわ……このシリンダーを押し込む感触! なんて素敵なのかしら……)

「あ、あ、あう……うむ……」

激しい抵抗する気力もすり減っているのか、哀れな女性検事は弱々しく腰を揺するばかりと
なっていた。
真っ白だった臀部が、うっすらとピンクがかっていく。
堪えきれない脅えと苦悩が、痙攣となってまろい尻たぶを震わせていた。
薬液が残り半分を切ったあたりになると、玲子の呻き声が切羽詰まったものと変化していく。
誤魔化しようのない便意が急速に強まってきたのだ。

「ううっ……ああ……」
「どうしたの、おねえさま。お尻がぶるぶる震えてるわよ」
「あ、あむ……いや……も、もう入れないで……ああ……」
「ダメよ。だってまだ半分くらい残ってるんだから。全部入れちゃわないとね」
「そ、そんな……もう無理よ……あ、お腹が……」

玲子の美貌に驚愕と絶望が走る。
今現在で、腸はもう限界に近いというのに、まだ半分も残っているという。
それを全部入れないと許さないと聞かされ、玲子は目眩すら覚えた。

「こんなすごいお尻してるくせに、これくらいの浣腸我慢できないでどうするの」

晶はそう言うと、ググッとピストンを押していく。
たまらず玲子は悲鳴を上げた。

「あぐうっ……だ、だめっ……も、もう入らないからあっ……そ、そんなにいっぺんに入れ
ないでっ……」

苦しみ悶える玲子の肢体から汗が乱れ飛ぶ。
尻と言わず腰全体がぶるぶると痙攣して止まらない。
嘴管を挿入されたアヌスは、内側から広がりかけて膨れあがっていた。

晶は自分がサディストかも知れないと思ってきていた。
悩乱する玲子の表情や、のたうつ裸身を見ているだけで、得も言われぬ恍惚感にとらわれるのだ。
生唾さえ飲み込みながら、晶はシリンダーを押していく。

「うふふ、けっこうお腹に溜まってきたみたいね。シリンダー押すのに力が要るようになったわよ」
「んああっ……く、苦しい……や、やめ……ああっ……」

シリンダーの目盛りどんどん下がり、その分だけ玲子の腸内に薬液が注入されていく。
お腹に怪しげな薬液を入れられる精神的肉体的苦痛が膨れあがる。
真っ赤に染まっていた顔色が、今度は徐々に血の気が失せていく。
冷たい脂汗が額や臀部に浮いてきた。

「く、苦しい……ああ、もうホントに入らない……し、しないで……」

うつぶせになってもぞつかせる腹部から、グルルッという不気味な音が聞こえてくる。
その辺りで、晶はようやくピストンを押し切り、ノズルを玲子のアヌスから抜き去った。

「ひっ……!」

抜かれた瞬間、ぶるぶるっと大きく震え、大きな尻がガクンと落ちた。
だがすぐにまたせり上がっていく。
腹を圧迫させたくないのだ。
そんな汗まみれの尻を撫でながら、晶は微笑んだ。

「どう、おねえさま。初めての浣腸のご感想は?」
「……く、苦しい……ああ、ほ、解いて……」
「苦しいの? 平気よ、最初っから500も飲み干せるようなお尻ですもの。それに毎日される
ことになるんだから、すぐに慣れるわよ。というか、慣れないと毎日辛いわよ」
「い、いやよ……」
「いやでも浣腸されるのよ。さっきも言ったけど、目標は1リットルされるようになること
だからね」

少女と美女のやりとりを、少年たちは呆然とあるいは呆気にとられて見つめていた。
浣腸シーンなど見るのは生まれて初めてだ。
マニアを自称していた修一でさえ、ビデオや漫画で見る程度で、もちろん本当にしたことは
ない。
女を浣腸で責めることが、こうまで官能的だとは思わなかった。
行為を見ている最中は声も出なかった。
もっとも、こうしたことを邪魔されると晶がキレるだろうから、おとなしくしているよりなかっ
たのだが。

晶は笑いながら玲子の尻に手を掛け、ぐいっと割り開いた。

「あっ、いやあ!!」

玲子のアヌスは、我慢しきれない便意でひくついている。
内側から開きかけ、慌てて窄まることを繰り返す。
今にも決壊しそうなのだ。
次第に収縮の間隔が速くなっていく。

「や、やめて、ああっ……は、早く解いて!」
「解いてどうするの?」
「ど、どうするって……」

わかりきったことをわざと聞いている。
玲子に恥ずかしい告白をさせるためだろう。
それがわかるだけに、玲子は唇を噛みしめた。
だが、生理的苦痛は我慢の効くものではない。

「……お……おトイレ……に……」
「おトイレ? 行ってどうするの?」
「……」
「あら、ダンマリ? ……まあ、いいわ。最初だしね」
「は、早くぅっ!」

荒々しいばかりの便意が玲子を責め苛む。
膨れあがる一方の便意を、決死の思いで堪えている。
それでも便意は出口を求めて、玲子の肛門からかけくだろうとしていた。

「修一。おねえさま、もう限界だって。便器持ってきて」
「便器って……」
「いいわよ、何でも。バケツか何かあったでしょ?」

晶の命令を受け、慌てて修一が部屋を走り出る。
少年が戻ってくるまでの2分間は、玲子には20分にも感じられた。

「早くっ……!」
「はい、いいわよ、おねえさま。修一、そこで構えてて」
「な、何を……」

玲子は、渋る腹を堪えつつ、ようやく後ろを見た。
晶の華奢な手のひらは、玲子の豊満な臀部で埋まってしまっているかのようだ。
拡げられた股間の真ん中で、修一がポリバケツを構えている。

「ま、まさか……」
「うん、そう。おねえさまはここでウンチするのよ」
「な……」

玲子の美貌が引きつった。

「そ、そんなことが出来ると思うの……」
「出来なきゃこのままよ。おトイレには連れていかないわよ、絶対にね」
「そんな……」
「だから、スッキリしたいならここでするしかないの。あ、ギャラリーがいることは気にしない
でいいわ」
「いやあっ……そんなこといやよ!」

玲子は悲痛な声を張り上げたが、我慢も限界に来ている。
初めての浣腸で500ccも入れられているのだ。
どうしようもない。
玲子は凍り付いたように全身を強張らせた。
そうでもしないと洩れそうになるからだが、どうしても尻はうねってしまう。
アヌスに火が着くほど熱かった。
内部からマグマのような熱と質量を持った流動物が渦巻いているのだ。

(こ、この子たちは……本気で? 本気で排泄を見ようとしている……)

唇がわななき、目の前が暗くなる。
羞恥や屈辱すら、頭をよぎる余裕がない。
爆発しそうな便意を、渾身の力を籠めて押さえつけるので精一杯だ。
呼吸するのすら苦しい。

「あ……うっ、うむっ……ああ、もう……」
「うふ。けっこう頑張ったわね。いいわよ、いつでも」
「あ、あむむっ……いや、いやあっ!」

意志でどうにか出来るレベルではなくなっていた。
玲子がアヌスの痙攣を自覚した瞬間、張り出した腰がぶるるっ大きく震えた。

「だっ、だめっ!! ああ、いやああああっっ……」

限界を超えた便意が、玲子の気力を振りほどいた。

─────────────────

「なあ、蘭」

毛利小五郎探偵事務所。
さっきまで電話していた小五郎は、受話器を置くと同時に娘へ話し掛けた。
帰宅した蘭とコナンが事務所に寄り、住居部へ行こうとしていた時だ。

「なに? 何か用、お父さん」
「よく憶えてねえんだがな、確か英理のやつに検事の知り合いがいたよな?」

小五郎は髭を撫でながら訊いた。

「検事? ……ああ、誘拐された九条検事のこと?」
「あ、やっぱりそうか」

納得したように頷いた小五郎にコナンが言う。

「どうかしたの?」
「いやな、さっきの電話、同業者なんだが、そいつが九条検事の調査依頼を受けていたってん
だよ」
「調査依頼? 九条検事が興信所に?」
「いやいや、そうじゃなくてさ、九条検事についての調査依頼だ」

蘭が少し驚いたように瞳を大きく開いた。

「現職検事さんを調べる依頼? ヘンじゃない」
「やつもそう思ったらしいが、調べてみると九条検事は独身らしいしな。だから……」
「ああ、縁談でも持ち上がってるのかって……」
「そういうこった。だから気にはなったが仕事は受けたらしいんだな」

いつの間にか、蘭もコナンも小五郎のデスクの前に来ていた。

「ところが、新聞で九条検事の誘拐事件を知って慌てたらしい。どうしようかって相談の電話
だったんだよ」

確かに検事の調査を探偵に依頼する人間はあまりいないだろう。
だが、怪しいことは怪しいが、あり得ないことでもない。
蘭の言う通り、九条検事が見合いでもしていて、相手方が興信所に素行調査を依頼したという
可能性はあるのだ。

とはいえ、九条検事誘拐事件の捜査は難航しているらしく、警察も情報を求めている。
偶然の可能性もあるが、放置しておいていいものだろうか。
そこで元警視庁刑事である小五郎に相談してきたらしい。
コナンはすかさず言った。

「おじさん、それ絶対怪しいって」
「まあなあ……。でも、それだけだからなあ」
「でも佐藤刑事たちはほとんど情報がない中、手探りで捜査しているようなものなんでしょ?
だったら知らせてあげるべきよ」

蘭もコナンを加勢する。
まだ躊躇している小五郎にコナンが提案した。

「確かにおじさんの懸念もわかるよ。難航している捜査だからこそ、誤情報はかえって混乱する」
「そうなんだよ。闇雲に訳の分からない情報を垂れ流しても迷惑かけるだけだしな」
「じゃあさ、他の被害者のことも訊いてみれば?」
「他の被害者?」

父娘が声を揃えて訊いた。

「そう。もしさ、九条検事の調査を依頼した人が一連の事件の犯人もしくは関係者なら、他の
被害者たちの素行調査を依頼してるかも知れないじゃない」
「そうか……」
「もちろん、その探偵さんにばかり頼んでいるとは限らないから……」
「そうよ! お父さん、探偵同士って横のネットワークくらいあるんでしょ? だからみんなに
協力してもらって調べればいいじゃない」

その上で、他の被害者を調べた事実が出ればしめたものだ。
その時点で、依頼人がどんな人物だったのかすり合わせれば犯人像が浮かんでくるかも知れない
のだ。
蘭とコナンが見つめる中、小五郎は携帯のアドレスを調べ始めた。

──────────────

「うふふ、けっこう我慢してくれたわね、おねえさま」
「……こ、こんなこと……」
「ん?」
「どうしてこんなことするの!」

初めての浣腸プレイに加え、排泄を見られるという恥辱まで晒しておきながら、玲子はまだ気丈
にもそう言った。
こんなことで屈服してなるものか、という気概すら感じられる。

「浣腸のこと? これはおねえさまの身体をほぐすためよ。決まってるじゃない」
「ほぐすって……」
「おねえさま、お堅いのは職業だけかと思ったら、気質も肉体もまだ硬そうだったから。そんな
柔らかそうなお肉つけてるのに、もったいないでしょ」
「お、大きなお世話よ」
「でもね、それじゃあこの子たちもつまんないのよ。もっともっとおねえさまに燃えてもらわ
ないとね」

晶は玲子を見たまま、二回目の浣腸液を作っている修一に声を掛けた。

「待って。それも、あたしやるから」
「はあ」

大好きなアナルプレイを晶に奪われた修一はやや不満げだ。
だが、この美少女を怒らせるわけにはいかない。
いつ自分が生贄になるか知れたものではないのだ。
おとなしく従ってさえいれば、こうして極上のおこぼれにも与れる。
少女は修一から薬瓶を取ると、それを洗面器に注ぎ込んだ。
グリセリン溶液である。
これを水で割っている。
そのうち原液で責めてやるつもりだが、今はまだ水溶液だ。
そして半透明の顆粒をひとつぶ手に取って、玲子に話し掛ける。

「そのためのお薬がこれよ」
「くすり……?」
「ええ、そう。おねえさんも検事なら知ってるでしょ? Sとかスピードっていうの」
「エス? スピード?」

アップ系の麻薬。
覚醒剤。
確かメタンフェタミンのスラングだったはずだ。
今時の中学生なら入手することも出来なくはないだろうが、それを当たり前のように使う少女
たちが恐ろしく見えた。

さあっと玲子の顔色が変わるのを面白そうに見ていた晶が、なおも脅えさせるかのように言った。

「うふ、わかったみたいね。チンピラがシャブとか言ってるアレよ。まあヘロインだかコカイン
だか、そういうい詳しいことはわかんないけどね。でも、これはヤクザが女をたらし込んだり
仕込んだりするのに使ってるやつだそうだから、きっとおねえさまにも効果があるわよ」
「そ、そんなものを……」
「そ、これをおねえさまに浣腸したわけね。注射しようかとも思ったけど、それじゃ在り来たり
だし、修一が是非とも浣腸プレイがしたいって言うし」
「……」

晶は、満タンまで吸い上げた浣腸器をわざと重そうに持ち上げる。

「直腸って吸収がいいからね、きっと浣腸でも薬効があると思うんだ。おねえさん、身体で試し
てみてよ」
「や、やめ……」
「だからね、ウンチ我慢したければうんと我慢していいのよ。我慢すればするほど、直腸から
覚醒剤を吸収することになるんだから」
「いやああっっ!!」

高く掲げたまま「いやいや」と震えている双臀には汗が光っている。
修一が、そのぬめぬめした尻を撫でるように掴むと、また割り開く。
晒された肛門はさっきの薬液でぬらついており、同時に薄赤く腫れぼったい。
言うまでもなく、激しい排泄のせいである。
その緩んだおちょぼ口に、晶は残忍にノズルを差し込んだ。

「い、いやっ! もういや!」
「動かないでって言ったでしょう? 乳首を切り飛ばされたいの?」
「ひっ……」

玲子はそう言われて気づいた。
乳首の冷たい感触はなくなっていない。
憲彦がハサミを当てているのだ。
いざ浣腸が始まれば危険だから離すが、それまでは脅すつもりらしい。

「いっ……いやっ……もう、そんないやらしいことはいやよ!」
「ダメよ。おねえさまがいい気分になるまで何度でもするんだから」
「やああ!」

晶は遠慮なくピストンを押し込んだ。
今度はゆっくりとではなく、一気にぶち込む。

「ひぃぃ……」

排泄で火照ったアヌスと直腸に冷たい薬液が一気に注がれ、玲子は上半身をグウンと逸らせて
呻いた。
憲彦は慌ててハサミを遠ざける。
あくまでこれは脅しなのだ。
こんな綺麗な肌を傷つけるつもりは毛頭ない。

玲子の方は、それに気づく余裕もない。
ズズッと注入されてくる薬液で腸内が侵されていく不快さとおぞましさで、とてもじっとしては
いられない。
圧迫感とともに、さっきよりもずっと早く訪れた便意がグルグルと音を立てて膨れあがってくる。
本当に腸が掻きむしられるかのような苦しさだ。

「あ、あ……うあ……くっ、るしい……あむむ……」

あっと言う間に注入し終わると、玲子は呻き、喚いた。
便意を訴える恥ずかしささえ消し飛び、のたうち回る。

「うっ……あう……た、たまらない……ああ、もう……」
「あら、今度は早いじゃないの。もう出ちゃうの?」
「い、いや……ああ、どう、そうすればいいのっ……」
「どうするも何も、あたしたちにウンチするの見られたくなかったら我慢するしかないじゃない
の」

晶は薄笑いを浮かべながら玲子に言った。
少年たちはもう辛抱しきれないようで、苦悶する美女の肉体を触りまくっている。
ぶるぶる痙攣する尻たぶをさすっているのは修一で、憲彦は玲子自身の上半身で柔らかく潰され
ている乳房を揉んでいた。
どちらも熱く、汗でぬめった揉み心地だった。
保は玲子の首筋やうなじに、盛んに舌を這わせていた。

「ああ、もうっ……おトイレっ……が、我慢できないっ……」

彼らの愛撫などまったく感じないかのように、便意に苦しむ女性検事は身体をうねらせていた。
最初の浣腸で空っぽになったばかりの直腸へ連続浣腸されたのだ。
吐き出すものがもう何もないのに、便意はさっきよりも強烈だった。
ググウ、グキュルッと下腹から排便を訴える異音が響く。
猛烈に襲いかかってくる便意で、冷や汗とも脂汗ともつかぬ気持ちの悪い汗が全身に浮き、鳥肌が
立ってきた。
その様子を見て晶が言った。

「どう検事さん。もうダメ? したいの?」
「はっ、早くっ……ああ、出てしまう……」
「そこまでいったんじゃ、もうおトイレは間に合わないでしょ。またポリバケツでいいわよね?」
「ああもう何でもいいから……は、早くぅっ……」
「はいギブアップね。修一、おねえさま、もうしたいってさ」
「へへ、はいはい」

修一は舌なめずりしながらポリバケツをあてがった。
この少年は、アヌスマニアだけでなく、スカトロにも興味があるのかも知れない。

「いいわよ、しても」
「ああ……」

またしても禁断の排泄シーンをこの子たちの前で晒すのかという羞恥と屈辱で、一瞬玲子は排泄を
思い留まろうとした。
が、そんな決意はすぐに便意で押し流された。
一度目の排泄をだいぶ我慢したことで体力も消耗していた。
もはや浣腸液の刺激に耐えることは出来ず、アヌスをわななかせたかと思うと、ドッとばかりに
薬液を排泄した。




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