「全部出ましたね?」
「は、はい……。全部……出ました……」
「感じたんですね」
「……」
美和子は顔を左右に振ったが弱々しいものだった。
高木の手前、うっかりそう認めるわけにはいかなかっただけで、実際は見た通りに
媚肉をぐっしょりにするほどに感じまくっていたのである。
「そうか、感じていなかったんですね」
「……」
「では仕方がありません」
「な、何を……する気ですか……」
美和子は不安げに男を顧みた。
彼女の過去の経験上、こうした場合、責める男は必ず余計にエスカレートした責めを
してくるものだ。
レスリーは薄く笑ったまま、高木に振り返った。
「高木さん」
「あっ……は、はい!」
高木はハッとして医師を見上げた。
肛門を激しく責められる美和子の痴態を見ながら自慰していたことを覚られまいと、
慌てて右手をペニスから離す。
しかしトランクスはもうテントを張っており、浴衣まで持ち上げている。
しかもそこが少し濡れていた。カウパーも出ていたのだろう。
「ご覧の通り、女はお尻でも性感を得られるんです。まあ、男でもホモはそうです
がね」
「……」
「この先、つまりアナルセックスをご存じですか」
「まあ、一応……知識だけですが」
「したことは?」
「ま、まさか……ありませんよ、そんな……」
レスリーは腹の中でくくっと笑いながらなおも尋ねる。
「そうですか。では恋人のアヌスを愛撫するようなことも……」
「あ、ありません」
「うーん……」
医師はわざと考え込むような仕草で言った。
「それもあるかも知れませんねえ。いえ、あなたが彼女を満足させられていないの
ではないか、というあれ」
「さ、佐藤さんが、その、お尻を責められたいと思ってると言うんですか……」
高木は「彼女」と言わず、「佐藤さん」と名前を出してしまっている。
酔いと術、そして場の雰囲気に圧倒され、動揺しているのである。
「そう、その佐藤さんね。あなたの愛撫であまり反応しないのであれば、他の箇所
……例えばお尻を責められたいと思っているのかも知れませんね」
「……」
「肛門を愛撫するのは今やったパターンばかりではありません。もっといろいろあり
ます。勉強なさってみてください。肛門性交するのも一興かも知れませんよ」
「い、いや、しかし……」
彼には、あの佐藤美和子がお尻を責められ、あまつさえアナルセックスを受け入れる
ような女には、とても見えなかった。
まさか彼女が、過去に言語に絶するような凄惨なレイプと徹底的な調教凌辱を受けた
ことなど知らないし、知ったとしても信じないだろう。
そこに高木の優しさと甘さがあった。
「何なら、この女で試してみませんか。なに、心配いりません、これは尻もOKな女
ですから」
「い、いや、僕は……」
美和子への尻責めに異様なほどに興奮はしたが、さすがに肛門に男根を入れようと
までは思わなかった。
興味がなかったわけではない。
言ってみれば、童貞が美女との本番を目の前にして怖じ気づいているようなものだ。
それを察した医師はすかさず言った。
「いきなりでは無理ですか。なら、今日は見学しててください。僕がこの女の尻を
犯しますから」
ふたりの会話を聞いていた美和子の喉が「ひっ」と鳴った。
レスリーが近づいてくると、顔を上げて懇願した。
「先生、それは……それだけはしないで……。高木くんの前でお尻をなんて……」
「そうは言ってもね、彼に「見ていてください」って言ってしまったしね」
「そんな……。いやです、いやなんです……」
美和子は声を殺して泣き出した。
「何を今さら。高木さんの前でアヌスを責められて散々喘いでいたじゃないですか。
オマンコだってこんなに濡らして」
「そ、それは……」
「あなただって彼に見られながら責められることで、いつもより感じていたんで
しょう? いいですか、あなたにはそういう資質があるんだ。辱められたり、淫ら
な言葉で虐められたり、他人に見られたりすると一層に感じてしまう。しかもその
見ている人が知人だったりすれば余計にそうだ。まして恋人であればね……」
「いやあ……」
「いいですね? 彼のためでもあるんです。お尻にしますよ」
「いっ、いやっ……先生、それだけはっ……。何でもします、何でもしますから、
それだけは……」
「……」
「ああ……。お尻にしたいのなら、お尻で抱かれますから……。お願いですから、
他でしてください、ここではいや……」
「もう遅い。ほら、愛しい高木さんが食い入るように見てますよ」
「ひっ……!」
美和子が振り返ると、高木はずいっと近寄ってきていて、三つん這いになって後ろ
に突き出している美和子の臀部に見入っていた。
これから始まるであろう肛虐劇に期待を隠せず、早くも手をペニスに持って行って
いる。
美和子は顔を背けた。
そこにレスリーの手が伸びる。
逃げるように捩り立てられる臀部を両手でしっかりと掴むと、ぐいと大きく割り開く。
「いやああっ!」
美和子の悲鳴を無視して、ペニスの先端でアヌスを何度も突っついてやった。
美和子に散々悲鳴を上げさせてから、おもむろに押し入れていく。
「やめて、いやああっ……お尻はいやっ……み、見ないでっ……ひっ……」
強引に押し入ってくる熱い肉棒を感じ、美和子の美貌が引き攣っていく。
アナルパールで散々開かされた肛門の粘膜だったが、レスリーのペニスはもっと太く、
直径5センチくらいはありそうだ。
アヌスがミシミシと軋んで拡張され、たくましい肉棒が美和子の排泄器官を割って
いく。
「い……たいっ……さ、裂けるぅ……」
「平気ですよ。あなたはもう何度もお尻をこうやって犯されたことが……」
「言わないで! ああっ……!」
美和子は、まるで手を肛門に突っ込まれて引き裂かれているかのような錯覚を受けた。
レスリーのものは太かった。
アナルパールでも、もう肛門がいっぱいなくらいにきつかったのだから、それも当然
だろう。
逃げようとよじりたてる美和子の腰をしっかりと掴み、レスリーは徐々に押し入って
いく。
目を血走らせて覗き込んでいる高木にじっくり見せてやるように、わざとゆっくり
挿入していった。
ぐっと力を入れて押し、少し入るとまた腰を引いて、また押しこんでいく。
そうやって少しずつ確実に美和子の直腸にペニスを潜り込ませた。
「ううっ……あ、きつっ……きっついっ……お、お尻が……ああっ……」
泣きわめきたいのを懸命に堪え、歯を食いしばるのだが、その苦痛と息苦しさに口が
ぱくぱくと開閉してしまう。
揉み絞るように身体を捩り、脂汗を滲ませながら、美和子は呻くしかなかった。
美和子のアヌスは極限にまでひきはだけられ、レスリーの長大な肉棒の頭を飲み込
もうとしていた。
めりめり、みしみしと音がしそうなほどの凄まじい光景だった。
汗に光る臀部がぶるぶる震えて止まらない。
「あ……ううんっ……むむう……」
頭を振りたくり、尻も振って、何とか挿入を防ごうとするのだが、医師の男根がじわ
じわと入ってくるのを嫌でも実感する。
息んで押し返そうとしても、かえって粘膜が絡みつくような感覚になってしまう。
排泄でも息むのだから、息んでも逆にアヌスを開くことになってしまうのだ。
いっぱいまで伸びきった肛門粘膜が、押し入ってくる肉棒に巻き込まれて内側にめく
れこみ、そのまま腸内へと突き進んでいく。
「あひぃっ!」
「……やっと入りましたね。どうです、僕のがあなたのお尻の中に入ってるのがわか
りますか」
「い……や……」
呼吸すら苦しくなってきている美和子は、首を反らせてわなわなと痙攣するばかりだ。
レスリーは半分ほど挿入した状態で高木を振り返った。
「高木さん、ほらご覧なさい」
呼びかけられると、高木は膝でにじり寄って来て、美和子とレスリーの結合部を食い
入るように覗き込んだ。
美和子のアヌスが、皺が伸びきってなくなるほどに開き、医師の赤黒い男根を見事に
飲み込んでいた。
圧倒的な迫力だ。
「見えますか」
「え、ええ……。こりゃすごい……。こんな大きいのを入れられてもお尻の穴は平気
みたいだ……」
「そうですね。この女、ツンとしてますが、なに、一皮剥けば淫乱でセックス大好きな
ビッチだということですよ」
レスリーの意地悪い言葉に、美和子は「違う、違う」という風に首を振りたくって
いた。
少し大きく動くとアナルにびりっと痛みが走る。
中に入ったペニスが腸壁に当たって痺れるような感覚も産まれてくる。
高木はまだ目が離せずに聞いた。
「し、しかし本当にこれでセックス……するんですか」
「もちろん」
「でも、もうお尻の穴が限界みたいに見えますけど……。こんな状態で動いたら……」
「平気ですよ。もう何度もアナルセックスを挑まれてる女ですからね。尻を犯されても
派手にいくんですよ」
「ええ? お尻でいくんですか?」
高木はびっくりしたように聞き返した。
肛門を犯すなどというのは、犯す側が一方的な快楽を得るためで、犯される側は苦痛
なだけだろうと思っていたのだ。
フィクションでは女も感じるような話もあるが、あれはあくまで創作だと思った。
その思いを覆すかのように、レスリーは答える。
「はい、もちろん。ここだって立派な性感帯ですしね。最初っから感じるのは難しい
かも知れませんが、馴らしていけば問題ありません。特にこの女は順応性が高くて、
どこを責めても感じるようなタイプですしね」
医師は女の尊厳を踏みにじるようなことを平気で言ってから、責めを再開した。
高木に充分に見せてから、さらに深くまで挿入していく。
ずぶずぶと奥まで貫き、腰が美和子の豊満で柔らかい尻にぺたんと当たるまで突き込
んだ。
「ああっ……うむっ……!」
「ふふ、もう感じているんですか」
「ち、違う……、あうっ……く、苦しい……お腹が苦しいっ……お尻、きついっ……」
「すぐによくなりますよ、いつものことだ。それより、もっとよく見てもらいなさい」
「あ、いや……見ないで……あう!」
息が掛かりそうなほどの距離まで高木は近づき、そこを覗き込んでいた。
顔が判別できない状態にされているのに加え、彼の関心は美和子の顔ではなく、無惨
に犯されているアヌスに集中していた。
肛門は今にも弾けそうなほどに拡張され、たくましいものを精一杯くわえこまされて
いるのが生々しかった。
レスリーは、高木によく見えるように、一度深くまで挿入した肉棒をゆっくりと抜き、
また入れることを繰り返した。
「あっ、あううっ……やっ……やめてっ……ひぃ……ああっ……」
「見られてますよ、あの人に。ほぅら、彼の目が爛々としている」
「いやあっ……あ、ううむ……し、しないで……ああ……」
美和子は、アヌスを犯されている様子を高木に見られているという羞恥と恥辱に、涙を
溢れさせて呻いている。
そのくせ肉体の方は、肛門から始まった甘い痺れが子宮へと到達し、全身に広がり始め
ていた。
ずぶりと奥まで貫かれると、甘いというにはあまりにも鮮烈な痺れが、アヌスから背筋
を抜けて脳天にまで届いてくる。
レスリーは、4回、5回、6回と抜き差しを繰り返してから、一気にずぶっと根元まで
突き込んだ。
医師の下腹が美和子のぽってりとした臀部を潰している。
「ああっ……むむう……」
美和子はガクッと仰け反って唇を噛みしめた。
今さらながらレスリーの逸物の大きさに目眩がしてくる。
その長大なものはお腹のいちばん深いところまで埋め込まれたようで、ぎっしりと詰め
込まれているのがわかる。
腸どころか胃まで到達し、それを持ち上げているかのような錯覚に囚われた。
「す、すごいな……」
高木はもはや唸るしか出来なかった。
股間は相変わらず勃起しているが、もうそれを擦ることすら忘れている。
女の肛門に深々と突き刺さり、抜き差ししているペニスに圧倒されていた。
また、そこを犯される女の妖艶さの虜にもなっていた。
太いものを強引に受け入れさせられている肛門が無惨だった。
アヌス粘膜が肉の環となって、肉棒が打ち込まれると腸内にめくれこまれ、抜かれると
引きずり出されるようにめくれあがった。
それを見ているだけで、もう高木のペニスは暴発寸前である。
「ああっ……や、やめて……あうっ……ふ、深いわ……あぐうっ……あっ……」
医師が本格的に腰を使い始めると、美和子を乗せたテーブルがぎしぎしと軋み始めた。
いつしか美和子の苦悶と汗にまみれた美貌に変化が見えてくる。
引き裂かれんばかりの苦痛の陰に、妖しい肉悦が混じり始めてくる。
熱く喘ぐ呼吸は、今にも火が着かんばかりに燃え立っていた。
白かった裸身は、ほのかな桃色に染まってくる。
「あ……あ、あは……ああ……」
「ほう、もうよくなってきましたか。さすがにお尻を犯されるのが好きなだけありま
すね」
「違う……違います……こ、こんなのって……」
「違う? じゃあ彼に見られているのがいいんですか?」
「いやっ……あ、ああう……」
豊潤そのものの美和子の尻に、医師の腰が打ち込まれていく。
貫かれているアヌスを中心に、官能の疼きがカッカと燃え盛り、美和子の理性を狂わせ
ていった。
そこにレスリーの淫らな言葉が追い打ちを掛ける。
「あなたのお尻の中で僕のが動いているのがわかりますか」
「はううっ……はああっ……おっ、尻っ……お尻、いっぱい……ああっ……き、きつ
い……」
「まだきついですか。でも大丈夫、あなたならすぐ馴れる」
ぬぷぬぷっと突き込むと、美和子は苦しげに息を吐いて苦悩を解放させる。
だが、それだけでは腹の奥に溜まっている官能を吐き出すことは出来ない。
美和子の腰が、医師の腰に合わせるように動き出したのは、それからすぐのこと
だった。
「あ、あ……お尻、変っ……ああ、どうにかなっちゃう……お尻、熱くて、もう
……」
太いものをくわえ込んだアヌス周辺の粘膜も、内部に受け入れさせられている腸内の
粘膜も次第に熱くほぐれていく。
押しのけるような抵抗が消え、肉棒に余裕が出てきたたレスリーは、突き上げる速度
を少しずつ上げていく。
「ああっ……あ、そこはあっ……ひっ……ううんっ……」
美和子の唇から漏れてくる呻き声やすすり泣きは、艶のかかった喘ぎ声に変わって
いく。
見る見るうちに、女刑事の反応が生々しくなった。
上から押しつぶすように腰を使っていくと、アヌスが苦しそうに歪んでめくれこんで
いくのだが、反比例して媚肉の方ははらわたを露わにしてほころびていった。
膣からはこぽこぽと蜜が溢れ、それを吸い取り切れない陰毛の先からぽたぽたとテー
ブルに垂れていく。
男が腰を打ち付けるごとに、むちっとした尻肉に下腹があたって、肉を打つ淫靡な
音が響き渡った。
美和子は、脂の乗りきった腰を悩ましくうねらせて喘いだ。
「いっ……いうっ……ああっ……いっ……」
「いいんですか? よければ「いい」と言うんです。いつも言ってるでしょう」
「あっ、あっ……は、激しっ……強すぎますっ……」
医師が律動の速度を上げると、美和子は喘ぎに混じってつんざくような悲鳴を上げた。
ずぶっと突き込み、ぬぷっと引き抜く動きを繰り返すと、美和子のアヌスはそのペニ
スをきゅうきゅうと締め付けてくる。
「だっ、だめっ……お尻、おかしくなるっ……ひああっ……深いっ……お尻の奥まで、
ああっ、奥まで入って……あうむっ……」
腸管の奥まで深々と抉られ、美和子は顔を仰け反らせて喘ぎ、目を剥いた。
じんじんとした強烈な痺れが美和子の脳髄を襲う。
同時にアヌスが一層に締まり、強い収縮がレスリーの肉棒に加えられた。
腸内はすでに灼けるほどに熱く、粘膜がぴったりとペニスに張り付いている。
「ああっ……!」
美和子の身体にざあっと鳥肌が立つ。
ふくらはぎや腿がぴくぴくと細かく痙攣してきた。
「いくんですか」
「いやいやっ……ああっ……」
「いきたいのでしょうに。いくなら……」
「いやああっ……!!」
その瞬間、ぎくんぎくんと二度ほど大きく震えて、美和子は頂点まで達した。
がくりと力が抜け、頬がぺったりとテーブルに押しつけられている。
背中には湯気が立ちそうなほどに汗が浮いていた。
レスリーはゆるゆると腰を小さく動かしながら言った。
「断らずに勝手にいきましたね」
「ああ……」
「「ああ」じゃありません。よければ「いい」と言う。いく時は教える。そうしな
さいといつも言われていたはずですよ」
「あぐうっ!」
お仕置きのつもりなのか、締め付けていたアヌスが絶頂で緩んだ時を見計らって、
思い切り奥まで突っ込んだ。
長いペニスの先が粘膜を巻き込みつつ、腸管の壁にごりっとぶつかった。
呻いた美和子の腰を抱え、なおも深くて重いストロークを送り込んでいく。
「いはあっ、だめっ……お尻があっ……ひっ、ひっ……激しいっ……激しすぎますっ
……」
美和子の絶頂に合わせて射精できなかったことを怒るかのように、いきり立った肉棒
のカリが腸管を擦り、抉っていくと、美和子は腹の奥から唸るように喘いだ。
狭苦しい腸管を、熱くて太いもので引っかき回される被虐感と苦悩に、美和子はます
ます背徳の性を昂ぶらせていった。
直腸の粘膜を強引に押し広げ、深々と埋め込まれて抉られると、もう嬌声と喘ぎ声
しか出てこなくなる。
「ああっ、ひいっ……あっ、あうんっ……お、お願い、もうやめ……お尻はやめっ
……」
「やめて欲しいんですか、本当に」
「や、やめて……ああ……み、見られるのはいや……」
「やめて欲しければ「もっとして」と言いなさい」
「い、いや、そんなの……」
美和子は、ゆるゆると挿入される臀部のもどかしさに抗議するかのように尻をうね
らせて言った。
するならするで、さっさと埒を開けて欲しかった。
こんな生殺しはごめんだ。
「言うんです。「もっと深くまでして」「激しくして」とね」
「い、いや……」
「「気持ちいい、お尻を犯されて気持ちいい」と「奥まで犯して、中にたっぷり出
して」。そしていく時は「いく」とね。言えなければこのままです。お尻をゆっくり
と犯される様子を、ずっと彼に見てもらいますよ。1時間でも2時間でも」
「そ、そんな……ひどい……」
そう言いながらも、美和子はこの時点で、虐められている自分に興奮してきていた。
こんなに酷く扱われ、蔑まれているというのに、そのことに燃えてしまう自分を抑え
られなかった。
「あっ、ひぃっ……はああっ……んっ……んむうっ……」
「何を我慢しているんです。言うんですよ、ほら」
「いっ、あああっ……!」
レスリーは小突くように、何度も肛門を突き上げた。
柔らかかった直腸がきりきりと肉棒を締め付け、粘膜が粘りついてくる。
腸内全体が、ペニスを奥へといざなうように蠢いていた。
「ほら、言って」
「ああっ……、くっ、も……も、もっと、し、して……」
「はっきりと」
「ああっ、も、もっとしてっ……くあっ……奥まで……奥までもっと、ああっ、ふ、
深くまで入れてっ……」
「その調子です」
行為にのめり込んできた美和子は、身も心もとろけていっている。
医師はそこをなおもぐいぐいと力強く犯し、こねくり回すような回転まで与えてやっ
た。
美和子の尻を潰すほどに腰を密着させ、そのままで腰をぐるんと回すのだ。
肛門の粘膜が巻き込まれ、巻き上がっていく感覚に、美和子は尻をぶるっと震わせて
よがった。
「ああっ、激しいっ……は、激しくしてっ……ひっ……」
「「気持ちいい」」
「いっ、いいっ……お尻、いいっ……」
強く弱く、そして深く浅く。
レスリーは交互にリズムをつけて美和子の中を抉っていく。
いつもの彼なら、同時に媚肉やクリット、あるいは乳房も愛撫するのだが、美和子が
アナルセックスだけでこうも感じているのを見て、ここは尻だけでいかせてやろうと
思っていた。
美和子のアヌス感度が抜群なのもそうだが、それ以上に、やはり高木に見られながら
犯されているという背徳と被虐が、彼女をしてここまで官能に狂わせているのだろう。
もっとも、今ではもうお尻を貫くレスリーの肉棒にのみ神経が行ってしまい、見て
いる高木のことは頭から消え失せているのかも知れない。
その高木も、まさか尻を犯されている美女がおのれの恋人だとは思いもせず、目の前
で繰り広げられる淫靡なショーに夢中になっていた。
今にも顔がくっつきそうなほどに、美和子とレスリーの結合部に見入っている。
まるで初めて裏ビデオを見ている中学生のような高木に、医師は苦笑しつつも美和子
を追い込んでいく。
「あっ、あっ、いいっ……お尻が……お尻が……いっ……」
もう美和子は、そう言わされているのか、それとも自分から言っているのかわから
なくなっている。
それほどにレスリーのものはたくましく、美和子を陶酔させるものを持っていた。
アヌスを貫かれ、徐々に高みに持ち上げられていくのが実感としてわかる。
身体の最深部から込み上げてくる愉悦は、いくら堪えようとしてもだめだった。
我慢することを諦めた途端、さらに大きな快楽が美和子を押し包んでくる。
「かっ、硬いっ……おっきくて硬いのが奥にっ……いいいいっ……」
あまりにも激しい快美感に、美和子は普段から想像も付かないようなよがり声を張り
上げている。
当然、高木にとっては初めて聞くものだ。
彼に彼女が美和子だとわかるはずもなかった。
「ひっ、いっ、いくっ……ひっ、ひっ……い、いきそうっ……」
「だいぶ素直になりましたね。いいでしょう、おいきなさい」
「いっ、いくっ……」
熱くざわめく腸内がきゅううっと一気に収縮していく。
汗の滲んだ全身が、ぶるぶると小刻みに震えていった。
レスリーはとどめを刺すように、そして自分も射精したいがために、最後の突き込み
を敢行した。
腸管が破れるかと思うほどに亀頭部で抉り、突き上げる。
そしてひときわ深くまで貫き、腰を美和子の尻にくっつけて、さらに彼女の腰をぐい
っと自分の方に引き寄せた。
「うああっ、い、いきそっ……ひぃっ……い、いく……いっく……いくううっっ!!」
絶頂した瞬間、美和子はぶるるっと腰を大きく痙攣させた。
脚の指がぐぐっと反り返り、ハイヒールの底を割ってしまいそうになる。
男のペニスからすべて絞り取ろうとするかの如く、腸管が肉棒全体を思い切り締め
上げていった。
「おっ、おっ……くっ……!」
あまりに甘美な収縮を受けて、珍しくレスリーの方が呻いて、たまらずに射精した。
びゅくくっ、びゅるるっ。
どびゅううっ、びゅるっ。
びゅくっ。
びゅしゅりゅっ。
「ああ……!!」
アヌスを犯していた亀頭部が恐ろしいほどに膨れあがるのが美和子にもわかった。
そこから一気に熱い粘液が放出され、美和子の腸管に夥しく引っかけられていく。
その熱さを粘っこさを感じ、美和子はぶるっ、ぶるっと、再度尻を痙攣させた。
「あ、あう……出てる……あ……」
その濃厚な精液を味わうかのように、美和子は尻をうねらせて医師から絞り取って
いく。
レスリーも、発作がおわるまで美和子の腰を離さず、ずっと密着させていた。
最後の精液がびゅるっと放たれ、腸壁に浴びせられると、美和子の腰からがっくりと
力が抜けた。
そのまま、どたんと横倒しとなり、肛門性交を激しく気をやった美貌を高木に晒して
しまった。
「……」
高木はその生々しさに息と生唾を何度も飲み込んだ。もう股間を隠そうともせず、
浴衣に隆々とテントを張っている。
その先端は、はっきりとわかるほどに濡れていた。
射精こそしなかったが、カウパーは出るだけ出てしまい、トランクスと浴衣をどろ
どろにしている。
レスリーは美和子のアヌスからようやくペニスを抜き、高木の方に向いた。
「どうです、高木さん」
「い、いや……すごいもんですね……」
「でしょう? どんな女も……とまでは言いませんが、大抵はこれくらい派手にいく
もんです。まあ、この女は飛び切り上等ではあるんですがね」
「……」
確かに女のいきっぷり、それもアナルセックスでの強烈な絶頂シーンも凄かったの
だが、レスリーの逸物にも感心していた。
サイズ的にも高木とは比にもならぬし、なによりタフである。
つい今し方、女の中で大量に射精したというのに、そこから抜き去ったペニスは、
まだ充分なほどに屹立していたのだ。
これで射精直後だというのだから、女の中で射精寸前だった時はさぞかしものすご
かったのだろうと思う。
それまで高木は、別に自分の性器についてコンプレックスなど持ったことはなかった。
風呂場などで友人たちとふざけ半分に比べ合った時でも、人並みだったと思う。
精力に関しては、美和子を抱くようになってから、もしかしたら弱いのではないかと
思い煩うことはあったが、悩みというほどではなかった。
しかし、こうして立派すぎるものを晒されると、さすがに劣等感を持ってしまうのは
否めなかった。
そんな様子を見て、レスリーが話しかける。
「どうしました?」
「い、いやその……」
「ははあ、やりたくなってきましたね?」
「……」
それもないでもなかった。
しかし、今のを見せられた上で、レスリーの前で女を抱く気にはなれない。
しかし医師は誘った。
「遠慮することはありません。前にも言いました通り、これは商売女です。抱かれる
のが仕事なんですから、高木さんさえよかったら構いませんよ」
「は、はあ……」
レスリーとしては、このまま高木に美和子を抱かせてみるのも一興だと思っている。
この男の様子では、恐らく今の美和子と交わったら、5分と保たずに漏らしてしまう
だろう。
しかも二回戦、三回戦など、とても出来ないに違いない。
そうすることで、高木にさらなるコンプレックスを植え付け、自信を失わせるのも
いいだろう。
もちろん美和子は、そんな高木にますます満足できなくなってくる。
その結果、美和子がどんな選択をするか。
レスリーにはそれが楽しみだった。
戸惑い、動揺する高木を尻目に、医師はまた美和子の方へと近寄っていった。
恋人の前でアヌスを犯され、恥ずかしい女の生理をこれでもかとばかりに晒してしまっ
た女刑事は、まだぐったりと横たわっていた。
さすがに鍛えているだけであって、息遣いは元に戻っているようだ。
かるくぺちぺちと頬を叩いてやる。
「あ……」
「派手にいったものですね、恋人の前で。恥ずかしくないんですか」
「……」
耳元に小声で囁かれ、美和子は絶句して目を閉じた。
また夢中になって性の喜悦を貪ってしまった。
それも高木の前で、だ。
いくら彼が美和子を認識できなくなっているにせよ、それは高木の問題であって、
恋人の前で犯され、喘がされ、気をやってしまったのは事実だ。
次第に抑えが効かなくなってきている自分の肉体が恨めしくなる。
「そう悲観することはありません。あなたに罪滅ぼしをさせてあげますから」
レスリーはそう言いながら、美和子を縛っていた帯を解いていく。
厳しく縛められていたせいで、手首足首、胸の上下にはしっかりと縛られた痕跡が
赤く残っている。
「え……?」
「今度は高木さんとやってみなさいと言っているんです」
「……!!」
さすがに仰天した表情で、美和子は医師を見た。
「せ、先生、それは……」
「だから、ここで高木さんに抱かれてはいかがですか」
「こ、ここで……?」
あのような痴態を晒した後で、高木に抱かれろというのか。
それもレスリーの見ている前で。
美和子は一瞬ぞくりとした感覚を覚えたが、すぐに打ち消した。
あのプレイで高木が興奮しているのはわかる。
だから、直後である今なら、彼は今までと違う強引で本能的なセックスを挑んでくる
可能性はある。
それは美和子の隠れた性癖と合致するから、ある意味で望ましいのかも知れない。
しかし、今の高木は美和子を美和子として認識出来ていないのだ。
医師には「商売女」と告げられている。
つまり高木は、美和子以外の女と寝るということになるのだ。
娼婦として見られている以上、厳密には浮気とは呼べぬものかも知れない。
高木の方も、相手が美和子ではないと思っているから、美和子相手の時のように必要
以上の緊張感や遠慮というものがなくなり、本来のセックスになるかも知れないのだ。
高木が他の女を抱くということ、そしてそれが美和子相手の時よりも濃厚になるかも
知れないということ、そのどちらも美和子には受け入れがたいものがあった。
「そんな先生……、ここではいや……」
「そうですか? では予定通り、僕がもう一度犯して差し上げましょうか。今度は
オマンコで」
「い、いやっ……! もう彼の前ではいや……」
「それなら彼とするしかないでしょう。ほらご覧なさい、彼を」
「あ……」
少し離れたところから美和子を見つめている高木の様子が変だった。
血走った目で美和子の裸体を凝視している。
これほど欲望を露わにした高木を見るのは初めてだった。
美和子の身体を見てそうなっていることは嬉しいし恥ずかしいのだが、高木は美和子
を見ているとは思っていない。
それを考えると複雑な思いもする。
でも彼が今の美和子に肉欲を覚えていることは間違いない。
美和子が恥ずかしくなるくらいに、高木の股間は浴衣を押し上げているのだ。
「で、でも、そんな……」
気丈な女刑事は、珍しく気弱な面を見せて躊躇していた。
彼氏の目の前で他の男に抱かれるか、それとも他人の見ている前で恋人とセックス
するか。
究極の選択だったかも知れない。レスリーはその背中を押してやるように言った。
「……このままじゃ彼も引っ込みがつかないでしょう。どうしてもここで抱かれる
のがいやなら、そうですね、口でしてあげたら?」
「く、口でって……」
「一度すっきりさせてあげないと気の毒ですよ。このままあなたの裸を見ながらオナ
ニーでも初めてしまいそうだ」
「……」
実際、高木は右手を浴衣の上から陰茎に添えている。
今にもしごいてしまいそうな雰囲気である。
それが美和子に決意を促した。
「さあ」
「……わ……かり、ました……」
美和子はよろよろと立ち上がり、縄目のついた手首を少し擦った。
その間にレスリーは高木のところへ行って、何やら話している。
高木に驚きの表情が浮かんだところを見ると、美和子がフェラチオするということ
告げたのだろう。
正気と淫気の境界をふらつくように、美和子は千鳥足で高木に近づいていった。
美和子の色気に息を飲んだ高木は、戸惑いつつもそのまま立ち尽くしている。
「あ、あの……」
「た……」
思わず「高木くん」と呼びかけようとして、美和子はその言葉を飲み込んだ。
ここはあくまで娼婦として振る舞わなくてはならないのだ。
「だ、大丈夫ですよ……」
「……」
「私が……気持ちよくさせてあげますから……」
この期に及んで、まだ高木には美和子の区別がついていない。
酔ってはいるが悪酔いではないし、アルコールの悪影響はない。
医師の催眠術が効いているせいもあるが、高木には、目の前で跪き、にじり寄って
くる女が美和子だとは想像もつかなかった。
それはそうで、美和子が高木の前でこんな格好になったことはなかったし、高木が
美和子を見下ろすような体勢になったこともないのだ。
「あっ、ちょっと……!」
「……」
浴衣の前をはだけさせ、濡れたトランクスを露わにさせたので、思わず高木は美和子
の手を押さえた。
しかし美和子は少し微笑んだまま高木の手を外し、作業を続行した。
トランクスの前を開かせるまでもなく、すぐにそこからにょきっとばかりに勃起した
ものが突き出てきた。
「……」
己の薄汚い性欲の象徴が女性の前で剥き出しになったことで、高木は顔を真っ赤に
していたのだが、美和子の方はなかばうっとりしたような目でそれを見つめていた。
立派に見えた。
高木と寝るときは、まともにそこを見たこともなかったから気づかなかったが、思い
の外たくましくそそり立っている。
亀頭はもう剥き出しとなり、先端からとろりと透明な粘液を滴らせている。
ペニス全体がびくびくと興奮で打ち震えていた。
美和子はそれをそっと右手で掴むと、口を開けて含んでいった。
「うはっ……あったかい……」
自分のペニスも灼けそうなくらいに熱くなっていると思っていたが、女の口中はそれ
以上に熱かった。
不快な熱さではなく、とろけてしまいそうな暖かさである。
高木は、美和子の舌や唇から送り込まれる快感に陶然となり、彼女の愛撫に身を任せ
ていた。
「んっ、んふっ……んんっ……んちゅっ……んもっ……んんうう……」
美和子は、過去の調教で仕込まれた技術を思い起こし、熱心に高木の肉棒へ舌を這わ
せていた。
思えば、高木のものをこうして口にしたことはなかった。もちろんそれは高木がそれ
を望まなかったからであり、美和子もその行為が過去の凄惨なレイプでイラマチオ
されたことを想起させてしまうからだった。
だが今になって思えば、例え高木が言い出さなくとも、美和子の方から口にしてあげ
ればよかったような気がしていた。
彼の性格からして、自分から「してくれ」とは言わないであろう。
それで美和子が怒り出すのではないかと心配していたのかも知れない。
そうした贖罪の意味も含め、美和子は丁寧にしゃぶっていった。
愛撫に呻く高木の顔が見たくなり、美和子は一端口から離して、手でしごきながら
彼を見つめた。
「あっ、ううっ……!」
「え? きゃっ……!」
びゅくっ!
びゅるっ!
高木はびくびくっと腰を震わせて、いきなり射精してしまった。
美和子とレスリーの匂い立つようなアナルセックスを間近に見せつけられて興奮の
極に達していた上、滅多になかった口唇愛撫を加えられたのだから無理もないだ
ろう。
驚く美和子の美貌に、半透明の粘液がぴゅるっ、ぴゅるっと引っかけられる。
性器はなおもビクンビクンと痙攣しながら精液を噴き出していた。
思うさま射精してから、高木は慌てたように美和子の顔に手を伸ばす。
美和子は、出させるだけ出させてから、高木の手を押さえた。
美和子の繊手に手首を握られたまま、高木はうつむいて謝った。
「す、すみません……僕、その……」
「謝らなくていいわ」
「……」
美和子は静かに優しくそう答えると、顔にかかった精液を指で拭っていく。
見る見るうちに頬や鼻筋にかかっていた精液はぬぐい取られたが、代わりに細くて
白い指がとろりとした精液にまみれていった。
美和子はその感触が決して不快ではなかった。
すっと深呼吸してその匂いを鼻腔に吸い込む。
(これが高木くんの匂い……)
そう思うと、美和子の媚肉に新たな蜜が宿ってくるのだった。
「あ、あのっ……うっ!」
女が再び顔を近づけ、くわえようとしたので、高木は慌ててやめさせようとしたの
だが、女は有無を言わさずにまたペニスを口にした。
「んっ……ん、んむ……」
高木のものは美和子の舌技で、またも膨らみ始めている。
見上げると、高木は顔を紅潮させて呻いていた。
両腕がせわしなくあちこちに動いている。
出来ることなら、美和子の顔や髪を掴んでいたいのだろうが、それが出来なくてもど
かしいのだろう。
いかにも臆病な高木らしかった。
そんな彼を見上げつつ、高木の分身を愛おしそうに舐め続けていく。
美和子の頬や口元がもごもご動くごとに、唇の端から透明な唾液が溢れ、滴っていた。
(高木くん……)
「んっ……あふっ……ん、ちゅっ……んむっ……ちゅぶっ……んふ、ふうんっ……
んあ……」
「くっ……ああ……き、気持ちいい……」
あまりの快感に高木が呻いたのをきっかけに、美和子は一度口から出した。
そうして、快楽で痙攣しているペニスを愛おしそうに眺め、その先っぽから根元
まで、ねっとりと舌で舐め上げていった。
そんな奉仕を受けたこともない恋人は、とうとう美和子の頭を抱え持ち、腰を振り
出した。
息を弾ませて、全身をがくがくと震わせている。
それを見て美和子はまたくわえ込む。
巧みに唾液を舌でペニスになすりつけ、吸い立てていく。
美女が男性器をしゃぶる淫靡な音が、温泉宿の一室に静かに響いた。
「はんむっ……」
美和子は大きく口を開けて、高木の肉棒を喉へ迎え入れた。
奥に届くほどではなかったが、口いっぱいに高木を感じている。
ずるずると口から出しながら、舌先でサオをねぶる。
先まで来ると、亀頭の先の割れ目にまで舌を這わせた。
たまらず高木の腰がわななき、喘ぐような声が漏れる。
「あむっ、うんっ……んっ……ん、ん、んぶっ……っ……ちゅっ……んぐう……」
高木の声を聞きながら、美和子はまた濡れていくのを感じていた。
フェラは一方的な奉仕故に、女が感じることなどないというが、それはウソだと
思った。
快感ポイントは咥内にもあるが、キスで舌を使うならともかく、それをペニスで
刺激するのは難しいだろう。
従って肉体的に快感はない。
しかし、男性に奉仕している自分に対して、あるいは男性器を責めている自分に、
精神的な快感を得ることは充分に可能だ。
美和子はどちらでも感じる方だが、どちらかというと前者である。
無理に男にくわえさせられていることに愉悦を感じる被虐性もあるし、奉仕して
いるという従属性にも快感を得る。
今回の高木とのプレイの場合、明らかに後者であった。
「んっ、んくっ……ちゅっ……ん、んっ……」
高木の肉棒からは、溢れんばかりにカウパーが分泌されていた。
高木は必死になって射精を堪えているのだが、もうペニスの方は射精を望んでいる。
まさに「先走り汁」であり「我慢汁」だったろう。
美和子をそれを丁寧に舐め取って、飲み下していった。
「う、うあっ……そんなことされるとっ……!」
思わず高木は腰を引いた。
身体が波打つように震えている。
亀頭のもっとも敏感なところにまで舌を這わされ、漏れてしまいそうになったのだ。
その逃げる腰を左手で抱え、美和子はなおもペニスにしゃぶりついていった。
「んぐっ……ん、んむ……んぶっ……ちゅううっ……んんっ……」
「あ、あっ……す、すいません、僕もうっ……!」
心のこもった愛撫の前に、高木のペニスはたちまち限界を迎える。
だらしないというのは酷だろう。
美和子の痴態や妖艶さをつぶさに見せられ、思いもしなかったフェラをされている
のだ。
その技巧も高木は未経験なほどであり、すでに一度出したとは言うものの、我慢が
出来なかったのは無理もない。
むしろ、どちらかというと淡泊な彼が、続けて二度目の射精を迎えたこと自体、
今日の興奮は尋常ではなかったと見るべきだ。
「くっ、口を離してくださいっ……ほ、本当にもうっ……!」
美和子の咥内でそそり立った肉棒はひくつき、今にも放出しそうだった。
出すなら出して構わないとでもいうように、美和子は引き続きペニスを舌でねぶっ
ていく。
「あ、あああっ……くっ……で、出る!」
「んんっ!?」
高木は腰をぶるぶると痙攣させ、美和子の頭をしっかりと抱え込んだまま、その口
の中に精液を放った。
さっき出したばかりのせいか、さほど量は多くなかった。
どくどくっと射精されたものを、美和子は躊躇せずに飲み込んでいた。
「んっ……んん……ん、んくっ……ごくっ……」
二度目のせいか薄く、量もなかったので、難なく全部を飲み下すことが出来た。
呆気ないほどに発作を終えた肉棒から、美和子はまだ口を離さなかった。
なおも口で愛撫し、「その後」を望んでいた。
「ん、んくっ……ちゅうっ……ん、んぷっ……あむ……んっ、んっ……」
「あ、また……も、もうけっこうですよっ……あっ……」
高木が震える声でそう言ったが、美和子は動きを止めなかった。
萎びてしまったペニスを何とか復活させようと、なお一層に肉棒奉仕を続行する。
「や、やめてくださいっ……あっ、もう……」
高木は、女の口の中でおのれの分身がまた大きくなっていくのを感じていた。
もう二度も出したのに、また続けて勃起するなど初めてのことだった。
だんだんとペニスに芯が入ってくるのがわかるが、同時に痛みも感じていた。
亀頭の先、尿道口のあたりがひりぎりと痛むのだ。
続けて射精したせいだろう。
女の巧みな舌の動きに、得も知れぬ快感を感じつつも、連続して勃起させられる、
射精を促される苦痛も感じている。
「んっ、んふっ……あ、あむ……ちゅぶぶっ……」
裏筋やカリのエラなど、敏感な部分を集中して舌でこそぐのだが、感じやすいという
ことは、それだけ痛みもあるということだ。
それでも徐々に官能が勝ってきたのか、高木は腰を浮かせるようにして、美和子の
口に押しつけていく。
硬くなってきたペニスを唇を窄めさせてしごき、舌を絡めていく。
さすがに最初ほどのたくましさはないものの、射精するには充分なまでに膨れあが
っていった。
美和子は、高木が感じているか確認するつもりでちらりとその顔を見上げると、
偶然、両者の目が合った。
美和子は「まずい」と思ったのだが、高木にはわからなかったらしい。
それどころか、自分のペニスをくわえて官能的な表情を浮かべている女の美貌を
見て、耐えられなくなったらしい。
「もっ、もうだめだ!」
上擦ったような、切羽詰まったような声を出して、高木は自分から腰を使い出した。
美和子の喉を犯そうと、ぐいぐいと突き込んでくる。
もう女の舌の力を借りることもなく、美和子の上顎の粘膜に亀頭を擦りつけると、
そのまま呻いて射精した。
「ううおっ……!」
高木はけもののように吠えて精を解き放った。
「来る」と思って、美和子はぎゅっと目を閉じ、咥内に注がれるであろう高木の
精液を待った。
しかしそれはいっこうに流れてこなかった。
見ると、高木は「ああ、ああ」と呻いて腰を振っている。
射精しているつもりなのだ。
しかし、美和子の舌にも咥内にも熱い精液の感触はなかった。
そっと舌先で尿道口を探ってみると、高木は新たな快感に腰を痙攣させて呻いた。
だが、そこからはほとんど何も出ていなかった。
とろりとしたものが露を作ってはいるものの、とても注がれるような量ではなか
った。
美和子をそれを舌先ですくい取り、再び飲み込んだ。
物足りなかった。
「……」
美和子が口を離すと、高木はそのままどすんと腰から畳に落ちた。
続けざまの絶頂に、腰が砕けたらしい。
両手を後ろにつき、しおれたペニスを出したまま、呼吸を整えている。
美和子の方を見もしなかった。
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