一見、工事現場の事務所に見えるプレハブがぽつんと建っている。
その敷地はそれなりに広く、周囲が棒杭と鉄条網で覆われていた。
敷地内は雑草が生い茂っている。
プレハブの前には、薄汚れた2ボックスのライトバンと軽自動車が無造作に駐車
してあった。
この辺も現場事務所っぽい。
しかし見た目とは裏腹に、建物内部はプレハブとは思えぬほどに小綺麗になって
おり、現場事務所的な殺風景さとは無縁だ。
二階建てとなっており、横が20メートルほど、奥行きは8メートル近くある。
かなりの大型だ。
脇に鉄骨製の階段があって、そこから二階に出入りするらしい。
構造上、一階から直接二階へは行けないようになっていた。
一階は文字通りの事務所的な造りになっているが、今はほとんど倉庫として使われ
ている。
二階は完全に居住スペースのようである。
もっとも、それは内部に入った者しかわからない。
二階は大部屋がふたつほどあり、ひとつは居間兼応接間、もうひとつは寝室だ。
その居間に禎一たちはいた。
「森、どうだい、そっちのお嬢さんは」
横柄に声を掛けたのは遠藤平吉だ。
見た目はぱりっとしたスーツを着こなしたビジネスマンのようだが、首から上が
堅気ではない。
つるつるに剃り上げたスキンヘッドで、しかも眉を剃っている。
年齢は30歳前後といったところだろうか。
「ま、順調ですかね。上玉ですんでね、何かと気を遣いましたが、この分なら……」
「そうか。そろそろウチも知名度上がってきて、少し女が足りなくなってるからな。
その調子で仕上げてくれや」
「でもよ、あのスケのヴァージンは結局おめえなんだよな」
幾分、不満げにそう言ったのは灰田公である。
オールバックの髪をべったりと固めているが、眉を剃ったり髪を剃り上げたりは
していない。
冒頭で禎一と話をしていたのはこの男である。
あの時と同じく、他校の制服を着ていた。
こっちは禎一と同じく高校生のようだ。
「面白くなさそうだな、公。でもよ、処女食いは森の愉しみだし、女引っかけて
くるテクはこいつがいちばんだ。それくらいの役得は認めてやれ」
そう言って窘めたのは岩村竹男であった。
こちらは白のプリントTシャツにブラックのジレを着ている。
ジレとは、簡単に言えばノースリーブのチョッキだと思えばいい。
下は着古したジーンズだ。
どことなく着崩れたスタイルながらだらしなさは感じられない。
元が良いのだろう。
顎に髭を少々蓄え、薄いサングラスを掛けていた。
見た目は、遊び人の大学生という感じである。
「そうっすけどね」
「おめえはおめえで主婦引っかけるのが得意じゃねえか。こないだ連れてきた奥
さんな、あれけっこう評判だぜ」
「そうかも知んないすけど、俺だってたまには初物を……」
「わかったよ、公。じゃ今度、商売抜きで引っかけて紹介してやるさ」
禎一はそう言って笑った。
「マジで頼むぜ。それとよ、今おめえがてなづけてるスケがこういうの覚えたら
こっちにも回せよ」
灰田はそう言って、手で何かを掴み、口を開けてその手を盛んに動かすマネをして
見せた。
フェラを覚えさせろと言っているのだろう。
そんな部下たちの様子を、平吉はにやにやしながら見守っている。
彼らは違法の風俗店を経営していた。
いわゆるファッションヘルスとかデリヘルだとかホテヘルだとかと同じである。
ただ違うのは、客は女性を選べない、という点だった。
通常、この形態の風俗店は、客側が女性の写真等で相手を決めることになるが、
彼らの場合、それはない。
必ずこちら側から客の男性側に女性を斡旋するのである。
もちろん客の好みもあるから、断られる可能性もあるわけだが、彼らの運営する
システムでは過去にそうしたことは一度もなかった。
それは、あらかじめ客から相手の女性への要望──容姿であるとか年齢、あるいは
身につけたテクニックなど──を詳細に聞いていて、それに合う相手を提供する
からである。
加えて、所属する女性たちが、どれもすこぶる付きの美女揃いで、例え少々好みの
タイプから外れても、客は文句など言おうはずもないというレベルだったからだ。
例えば、藤原紀香が好みの男に乙葉があてがわれたとする。
両者はまったくタイプは違うが、だからと言って乙葉を目の前にして欲情しないと
いうことも考えにくい。
「これはこれでいいか」と納得できるわけだ。
なぜこうしたシステムなのかというと、出来るだけ女性の情報──写真などは客に
見せたくない、渡したくないということによる。
もちろん名前や年齢などもいっさい秘密である。
「行為」をする場所も、デリバリーなどと違い、自宅は厳禁である。
基本的に彼らの指定するホテルか、ここ──つまりこのプレハブしか認められて
いないのである。
彼らの組織は基本的にこの4人である。
指揮を執る遠藤が堅気に見えないだけで、残りの男たちはごく普通のタイプだった。
スタッフが少ないということは、それだけ秘密が漏れることも少ないということに
つながる。
遠藤は、気っ風は良いのか、彼らが文句を言わないだけの報酬──カネと女──を
与えていたから、裏切り者も出なかった。
細々と営業し、口の固い客ばかりを相手にした。
つまり身元がばれては困る客たちである。
一般サラリーマンであっても、こうしたことが表沙汰にはなりたくないのは同じだ
が、それ以上にそうしたことに神経質になる顧客ばかりだった。
つまりは、ある程度名の知られた連中が多かったということだ。
客はそうしたセレブ層を中心に集められ、新規の顧客は必ず会員からの紹介を必要
とした。
仮に紹介された新規の客が問題だった場合、紹介した方も除名され、「落とし前」
までつけさせられるから、めったな連中はやってこなかった。
加えて、遠藤はヤクザを絡めなかった。
暴力団を利用し、彼らにも甘い汁を吸わせてやれば、もっとスムーズな運営が出来
たはずだが、代わりのリスクが大きすぎる。
ヘタをすれば組織そのものを乗っ取られることもある。
それを嫌って繁華街では商売せず、また、ヤクザを客や関係者に混ぜることもなか
った。
それが功を奏して、ここまでうまくいっていた。
遠藤が言った。
「そういや、おまえの口ぶりじゃあその女、かなりの上物らしいな」
「そりゃもう。同じ学校にあんなのがいたなんて思いもしませんでしたよ」
「けど、この前の……あー、んと、千秋か。西園千秋。あれだっておまえ、相当ハイ
レベルだったぞ。それよりいいのか」
禎一は自信満々で頷いた。
「俺の評価眼が狂ってなければね。つーか、千秋とは全然タイプが違うんですよ。
あれはほら、てめえの家がセレブだったこともあるが、いいとこのお嬢さんタイプ
だったじゃないですか。実際、その通りなんですが」
「そうだったな」
「うちにはああいう感じのはいなかったなと思ったんで、ちょうどいいかと思いま
してね。すれっからしてないタイプっていなかったから」
「確かにな。じゃあ今のその女子高生ってのは逆か? 遊び人ていうかコギャル
風味か?」
「古いっすねえ、平吉さんも。コギャルなんてもう死語っすよ」
そう言って灰田が混ぜっ返すと、みんながドッと笑った。
笑われても別段怒ることもなく、遠藤自身も笑いながら言った。
「悪かったな。どうせ時代遅れの三十路親爺だよ、俺は。じゃ、そういう女でも
ないんだな?」
「違いますな。そうっすねえ、どっちかっつーとごく普通の女子高生……だよな?」
灰田はそう言って禎一を見た。
「そうだな。庶民的というか、隣の気の良いお姉さんって感じかな」
「それの、どこがそんなにいい女なんだ?」
岩村がそう訝しげに聞いた。
蘭を見たことのない男なら、そう思うかも知れない。
「何ていうかなあ、庶民的って言いましたけど、それって良い意味なんですよ。
黒いロングヘアで、ちょっと変わった髪型だけど、そこがまたよくてね。くりっと
した大きな瞳、すらっとしてるのに出るとこは出てるメリハリのついた身体。なに
しろ、その顔が可愛らしいんですよ。声も好いんだよなあ」
「……つまり絶滅危惧種みたいな、往年の美人女子高生って感じか?」
「そう! そんな感じっすね。さすが平吉さん、わかってるじゃないですか」
「しかしなあ、そんなどこにでもいるようなタイプが人気出ますかね」
岩村はそう言って彼らのボスを眺めた。
遠藤は回転椅子をキィキィ言わせながら言った。
「逆じゃねえかな。いつも目の醒めるような美人ばっかじゃ飽きも来る。ステーキ
や寿司ばかりでなく、たまにはお茶漬けだって食いたくなるだろうが。それと同じ
ってことさ」
「俺もそう思いますね。ただ蘭の場合、お茶漬けはお茶漬けかも知れないが、具に
なってる海苔や調味料は最高の品質だし、イクラみたいな高級食材も乗ってる。
注がれてるお茶も安物じゃなくって銘茶って感じなんすよ」
「ははあ、わかるわかる。確かに親しみやすい食いもんだが、実は使われている
素材は一流のものばかりって感じなんだな。なるほど、そういう女ってことか」
遠藤はやけに感心したように頷いた。
そこでふと思いついたように禎一に聞いた。
「森よ、その女の名前……蘭って言ったか?」
「へえ、そうですよ。毛利蘭てんです。帝丹高校の二年生。17歳」
「毛利蘭……、毛利蘭か」
「?」
急に考え事を始めたボスに、配下の三人はきょとんとした視線を集めている。
「森よ」
「はい」
「その毛利蘭だが……、空手やってねえか?」
禎一は「お」という顔をした。
「よく知ってますねえ。空手部の部長で、確か都大会で個人優勝してるはずっす
ね。……って、あれ? なんでそんなこと知ってんです?」
「……そいつの両親について何か知ってるか?」
「いや、さすがにそこまでは……」
毛利蘭個人には多大な興味と関心はあるが、その親はどうでもいい。
そこまでは禎一も気にしていない。
「……有名なんすか、もしかして」
「……父親はな、探偵事務所やってるんだよ」
「探偵? あ、聞いたことあるぜ、俺! 確か毛利……小五郎だったかな」
思いついたように灰田もそう続いた。
禎一は一瞬、驚き、すぐに表情を暗くした。
「そっか……、それは知らなかったなあ。まずかったすかね」
「……でな、母親はやり手の弁護士だよ。妃英理って言ったかな」
今度は岩村が仰天した。
「弁護士!? で、父親が探偵と来た日にゃ、こりゃまずいでしょうよ、遠藤さん
!」
「……」
「おめえも、とんでもない女拾っちまったもんだな、禎一」
「いや、んなこと言ってもよ、公。知らなかったんだよ……」
「女引っかけるのもいいが、そのくらいの基本情報は調べるべきだったぜ、森」
岩村も窘めたが、なぜか遠藤は沈黙を保っている。
岩村が軽く咳払いして言った。
「……で、どうします、遠藤さん。その毛利って女は諦めますか」
「……ここで今さらやめられんだろうよ」
「いや、まだ間に合いますよ! 今なら、単に森が引っかけただけってことで済み
ますから」
「でもな、俺は森の審美眼は信用してる。こいつがいい女だと言うんだからいい女
なんだろう。その森が激賞してるわけだよ。これは無視できんだろう」
「そ、そうかも知れませんけど、でも……」
「ビビんなよ。要はばれなきゃいいんだよ」
「簡単に言いますけどね、相手は探偵に弁護士ですよ!? おまけにその探偵、元
は警視庁の刑事だって言うじゃないですか。つまりサツとも繋がってるってことで
……」
「……そうだな。じゃ、いっそバラしてやるか」
「え!? こ、殺しちまうんですか!?」
禎一が焦って立ち上がる。
ここまで手塩に掛けててなづけてきているのだ。
ここで死なれては元も子もない。
「慌てんな、ばらすったって殺すって意味じゃねえよ。文字通り「ばらす」って
ことだ」
「でも、そんなことしたら……」
「ばらす方向を考えろよ。誰が世間一般にばらすと言ったんだよ。森、父親の住所
や電話番号調べてくれ。それと……、確かその女にはイロがいるって話だな?」
「は、はあ。まあ恋人っつっても、遠距離恋愛らしいから、まだ手も握ってない
らしいですけど」
「何でもいいさ。そいつのことも調べてくれ。出来れば連絡先もな」
「……」
急展開し始めた事態に、禎一はドッとソファに座り込んだ。
─────────────────────
「……」
禎一のアパートの前で、ぽつんと蘭が佇んでいた。
手には一応、スーパーで買った食材を入れたレジ袋を提げているが、これはもう
言い訳にもならなかった。
ここへ通っているのは、禎一の食事の世話のためだけでないことは、もう彼女自身
わかっていたのだ。
セックスされるためだ。
禎一は、何日もじっくりと時間を掛けて蘭の肉体をほぐし、その女体が明らかな性的
快感を得ていることを確かめてから、ようやく処女を奪った。
それも、続けざまに二度も犯した。
ロスト・ヴァージンの衝撃を受ける美少女への思いやりなど、そこにはなかった。
そしてすべてが終わった後、こう言い放ったのだ。
「今日のことは忘れないでね。これからもここへ来るんだよ」
暗に、言うことを聞かなければこのことを表沙汰にすると言っているのだ。
そんなことをしたら禎一だって命取りである。
禎一がどう言おうと、被害者である蘭が証言すれば、こは強姦事件として成立する。
だが、そんなことが出来るはずがないと男は踏んでいるのだ。
もちろん禎一自身は退学させられることは確実である。
いや、それ以前に警察が乗り出してくるだろう。
表沙汰にするということは、そういうことなのだ。
禎一の人生はそれで半ばおしまいではあるが、同じことは蘭にも言えるのである。
被害者でありながら、今までとは違った目で見られることになる。
帝丹高校を代表する美少女。
東京都大会で優勝した女子空手希望の星。
明るく爽やかな蘭のイメージが一変してしまう。
仮に処女を失ったところで、その女性の本質や人間性が変わるわけではないが、
世間(特に男性)の偏見の目は根強い。
いかに彼女が気丈でも、17歳の少女がそんな世間の荒波を越えていくのは並大抵
のことではない。
噂が消えるまでひっそりと暮らすか、最悪、引っ越しそして転校ということも充分
にあり得る。
親である小五郎や英理はそれを薦めるだろう。
蘭はまったく悪くないのに、そんな日陰者のような生活を送ることになるのだ。
加えて、警察や学校の聞き取りもあるだろう。
悪夢のようなレイプ劇を、蘭自身の口から詳細に語らねばならなくなる。
いずれも、少女にとっては想像もつかぬ地獄絵図だろう。
だから仕方なくここへ来ている。
蘭はこの脅迫もここへ来る口実としていた。
だが、その裏には性に目覚めつつあった少女の微妙かつ複雑で、揺れ動く心が暗く
陰を差していた。
聞いてはいたものの、処女喪失の痛みは想像以上だった。
大げさではなく、本当に膣が引き裂かれると思った。
自分でもじっくり見たことはないが、膣口など蘭の小指がやっと通るくらいの大きさ
だと思っていた。
実際、指だけ入れられても痛かったのだ。
そこに、あんな太くて硬いもの入れられたのだ。
身が裂けるような激痛になるのも当然と言えた。
こんなことが気持ち良くなるなんて信じられなかった。
慣れ不慣れという問題ではない気がした。
ただ、まったく何をされても感じなかったのかと言えば、そんなことはない。
自分でオナニーしていて気持ち良かった部分は、やはり男の手で愛撫されても快感
が湧いた。
これはある意味、経験豊富な禎一がそれなりに気を遣ったことが大きかったのかも
知れない。
蘭はもちろん、相手の男も不慣れ──初めてであったならば、こうはならかったろう。
同じように乳房を愛撫するにしてもおかなびっくりになったり、逆に欲望や興奮ばか
りが先に立ち、強引に揉み立てるだけなら、とても感じるところまではいかなかった
かも知れないのだ。
しかし禎一の愛撫は巧みで、蘭は胸を揉まれ、媚肉を撫でられ、身体中をさすられ、
舌で愛撫され、それはそれは感じてしまっていた。
もともと肌が鋭敏で、性的にも敏感だったということもある。
そして、そんな愛撫を受け続けていると、不思議なことに媚肉の中への刺激が欲しく
なってくるのだ。
なぜかはわからない。
理屈ではないのだろう。
入れられたら失神しそうなほどの痛みがあるとわかっているのに、それを求める気持
ちがある。
確か、苦痛を受けたり、虐められたりして悦ぶ性癖をマゾヒズムというのだと聞いた。
まさか自分がそうだとは蘭は思わなかったが、何かしらそうした倒錯的なもの、被虐
的な行為に得も知れぬ魅惑を覚えていたのかも知れない。
あんなこと──禎一によるレイプ──があってからも、蘭の自慰は続いていた。
性的なことであれほど酷いことをされたのだから、とてもその延長上にあるオナニー
などする気にならないと思っていた。
だが、それは違った。
しょっちゅうというわけではないが、以前よりも回数や頻度が増したような気がする。
やはり性行為という一線を越えてしまったからだろうか。
そして、今までのように、自分で胸を揉み、乳首を捏ね、媚肉の上を撫でて快楽を
得ていると、もやもやとした切ない気持ちが湧き起こってくる。
それを考えるだけで蘭の膣の奥が熱くなってくるのがわかった。
その欠損感、物足りなさは何だろう。
そこで蘭は初めて思い当たったのだ。
「中に入れてもらいたい」。
それに気づいた時、蘭はかなりのショックを受けた。
新一との甘美な行為による処女喪失ではない。
無慈悲な強姦による初体験だったのに、そのことを思うと膣が濡れてきてしまうのだ。
そう考え始めると、もう肉体が収まらない。
あの太いもの、熱いもの、硬いもので、今一度貫いて貰いたい。
そんなことをされれば激痛に苛まれるというのに、なぜか蘭はそう思っていた。
隆々とした男らしいもので媚肉を貫いて、奥まで責めてもらいたい。
そうでもしないと、この淫らな火照りは収まりそうもなかったのだ。
そして蘭は、この日もここを訪れていたのだった。
「や……ああっ……! こ、こんなのいやっ……!」
「いや? いやってことはないだろう、今日もここに来ているのに」
「……」
「俺の部屋にくればこうなることはわかってるはずだ。でも蘭ちゃんは来た。という
ことはさ……」
「い、言わないでくださいっ!」
「くく……」
蘭の軽い抵抗を愉しむかのように、禎一はゆっくりと後ろからペニスを挿入して
いった。
ぐぐっと媚肉を割る感覚。
強引に膣内へ大きなものが押し入ってくる異物感。
拒めない。
吐き気を催すほどの不快感があるのに、そうされることが少しずつイヤでなくなって
きていた。
(んむむっ……入って……くるっ……ああ、また、こんな……)
下半身だけ裸で、上はブレザーの制服とカッター、ネクタイ姿のまま、蘭は四つん
這いにさせられて、後ろから犬のように貫かれていた。
禎一はこうすることで、いかにも「犯されている」という実感を蘭に与えている。
少しずつセックスに慣れていく蘭に、肉体的には馴染ませつつも、精神的には被虐感
を加えることを忘れない。
さまざまなシチュエーションや体位を覚えさせるという意味合いもあった。
「あっ、あああ……」
まだ抵抗感のある、それでいて蜜でぬめった膣襞を押しのけるようにして、太い
男根が挿入されていく感覚に、蘭は身を仰け反らせて呻いた。
もうこれで禎一とのセックスは3度目、いや4度目になるのだが、相変わらず蘭の
膣は狭く、そしてきつかった。
禎一も、おのがペニスで串刺しにするのに、小さく呻いてしまうくらいだ。
「あう……」
ぺたんと、蘭の尻に禎一の腰が当たった。
ようやく根元まで貫いたのだ。
蘭は耐えきれぬように、細かく痙攣していた。
男がホッとしたように言う。
「……んっ、全部入っちゃったよ、蘭ちゃんの中に。奥まで来てるのがわかるだろ?」
「や……、あ……ふ、かい、です……深い……んっ……」
禎一が出来るだけ深くまで貫き、奥の方をなぞるように抉ってやると、蘭はその身を
びくっと痙攣させて呻いた。
まだ強い快感を得るところまではいっていないが、最初は痛がるだけだった奥への
刺激も、少しずつ愉悦になってきているようだ。
膣の締め付けは相変わらずで、処女だった当時を思い起こさせる。
「あ……、こんな……森さん、いや……あっ……」
「ウソばっかりだ。いやいやって言いながら感じてるくせに。オマンコだってほら、
こんなに……」
「あぐっっ! い、いやあっ!」
しゃくるように軽く腰を突き上げるだけで、蘭は悲鳴にも似た呻き声を絞り出す。
蘭の腰の震えを愉しみつつ、禎一は制服を捲り上げ、少女の背中を露わにした。
男に潰される丸い臀部と震える背中が白く輝いている。
深い窪みを形作っている背中線が美しかった。
「いやー、綺麗なラインだね、蘭ちゃん。背中まで綺麗だよ」
「やっ……、やです、こんな格好っ……ああっ……」
「こんな格好って? バックで犯されるのが恥ずかしい?」
「やっ、言わないで! は、恥ずかしいに決まってますっ……あうっ」
「そうか、じゃあこのスタイルで犯されるのが好きなんだね」
「どっ、どうしてそうなるんですか! あ、あたしはいやだって、ああっ!」
「だって蘭ちゃんは、恥ずかしいことされるの大好きじゃないか。嫌がることをして
あげると、結局最後はすごく感じるんだよね」
「ち、違いますっ、いやあっ!」
ようやく犯されること──セックスに馴れてきたとはいえ、まだまだ処女の硬さを
残す蘭を、禎一はじっくりと責め立てていった。
ずぶりと深くまで突き刺してから、肉太なペニスを利用して蘭の膣内を拡げるように
腰を回転させる。
襞がざわめき、肉棒に絡みつこうとするのがわかった。
「ううっ……くっ……あ、あ……そんな……やあっ、そんなに動かないで……あむう
っ……」
まだ傷口が完全に塞がりきっていないかのような媚肉を抉られ、蘭は苦痛とも喘ぎ
ともつかない呻き声を漏らし、禎一に掴まれた腰をうねらせて身を捩った。
禎一の腰が回転すると、それにつれて蘭の腰も同じ動きを見せる。
逆方向に回すのであれば、蘭がその摩擦感を愉しんでいるのかも知れないが、同じ
方向についていくように動いているところを見ると、やはり中を擦られるのはまだ
痛いのか、あるいは違和感が強いのだろう。
試しに動きを遅くしてみると、やはり蘭の腰もその速度に合わせてくる。
急に動きを速くしてやると、慌てたように蘭の腰も回ってきた。
「ふふん、まだ抉られるのはつらいのかな」
「つらいです……やめて……ああ……」
「でも、少しは気持ち良いんだろ?」
「そんなこと……知りません……あっ……」
一概には否定しない。
この辺も蘭の育ちの良さなのか、「感じてない」とウソをつけばいいのに、そうは
言えないようだ。蘭自身、自分の身体がこんなことで少しでも快感を得てしまって
いることに戸惑っているのだろう。
「そう、知らないんだ。わからないの?」
「……」
「じゃ、わからせてあげるかな」
「え……」
禎一は腰をぐっと引くと、蘭の媚肉から肉棒を引きだした。
膣に埋め込まれていた男根は、ねっとりとした蜜いまみれ、淫らに光っている。
カリが膣口で引っかかるくらいまで引き上げると、蘭は不安そうに後ろを振り返った。
何をされるのか期待している、という顔ではない。
このままで済むはずがない。
もっと怖いことをされるのでは、という不安感が浮き出ている。
その儚げな美貌にニヤッとした笑みを返すと、禎一はぐぐっと思い切り一気に根元
まで貫いた。
「あぐうっ……!」
根元まで埋め込まれると、待ち構えていたように膣襞がすり寄ってくる。
ざわざわと蠢き、異物を押し包んでいった。
締め付けてくる膣肉を引き剥がすように腰を引くと、またずぶっと奥まで蘭の膣を
犯し、内部をこねくってやる。
思いも寄らぬ大きなストロークで犯され、蘭は動揺したように叫んだ。
「あ、あううっ……! だ、だめです、そんなっ、あぐっ! 深い、あっ! ふ、
深いの怖いんですっ! ああうっ!」
ずぶりと深くまで貫かれると、蘭は短い悲鳴を上げてぐっと堪え忍ぶ。
ずるずると引き抜かれると、ようやく呼吸する余裕が出来るのか、苦しげに大きく
息をついた。
確かにその表情は苦悶に歪み、悲鳴を上げてはいるのだが、そのくせ媚肉の方は蜜
を溢れさせている。
ペニスが入り込むと、中から押し出されるように愛液が溢れ出し、引き抜かれると
そのサオ全体が粘液に包まれているのだ。
膣自体も、異物を押しだそうとしているせいかも知れないが、きゅうきゅう、ひく
ひくと肉棒をきつく締め付けていた。
「やっぱ感じてるんじゃん。蘭ちゃんのオマンコ、すごいよ。気持ち良くて仕方ない
でしょ、こんなに締め付けてさ」
「そんなこと、ないっ……ああっ!」
「あるさ。だって、そうじゃなきゃこんなにオマンコが濡れる理由がないでしょうに。
それにチンポ突っ込んだら、もう離さないって感じで締めてくるんだよ」
「し、知らないっ……ウソです、そんな……くううっ……!」
蘭との会話を愉しみながら、禎一はその下腹部を貫き、引き抜き、そしてまた深く
打ち込んだ。
太いカリ部が狭い膣道を押し広げながら、少女の深い部分まで犯していく。
先っぽが、僅かにちょんと子宮口に触れると、蘭はびっくりしたように悲鳴を上げた。
「きゃうんっ……!」
「お、感じた?」
「ち、違いますっ……び、びっくりしたんですっ……ああっ……」
蘭にも初めての感覚だった。
痛いと言えば痛い。
しかし、それだけではなかった。
痛いのに、何となくそこをもっと刺激してみたい感じ。
処女を奪われ、その激痛に苦しみながらも、なぜかそこが切なくなっていたのと同じ
感覚だった。
「やっ、は……うんっ……こ、こんな……あうっ……い、いやああっ……」
油断すると、つい甘い声が漏れそうになる自分を激しく叱咤し、蘭は何度も首を振り
たくった。
自慢の長い黒髪が振り乱れ、甘い香りが周囲に漂う。
徐々に性的官能を示してくる美少女に、禎一の興奮も高まっていく。
蘭のつぶらな瞳はくっと硬く閉じられている。
口も同じように閉めているのだが、時折、ふっと緩み、あえやかな声が漏れることも
多くなっていた。
それに自分でも気づくのか、慌てて唇を噛むその戸惑う美貌が愛らしかった。
「や、やめてお願いっ……もう、これ以上はぁっ……うんっ、深いっ……あうっ……」
「だんだんと奥を責められる良さもわかってきたね。クリトリスとかとは違う良さが
あるでしょ」
「や、やです、あうう……」
「くく、声が艶っぽくなってるよ。でもいいのかなあ、そんなに感じて」
「あ、あう……あああ……」
「恋人がこんな蘭ちゃん見たらどう思うだろうね。新一くんだっけ?」
「……!!」
急に新一のことを持ち出された蘭は驚愕したように禎一を振り返った。
その顔には「なぜ今そんなことを言うの」という戸惑いと、新一に対する背徳感と
申し訳なさが滲み出ていた。
その瞬間、びくっと蘭の裸身が震え、ペニスを包んでいた襞まできりきりとさらに
強く締め付けてきた。
禎一はその素晴らしい感触を愉しみながら、蘭の細い腰を掴むと、ぐいぐいと大きな
律動で媚肉を責めていった。
「ひ、ひどいっ……どうしてそんなこと言うんですか! あうっ……」
「どうしてって、蘭ちゃん、新一くんを愛してるんでしょ?」
「当たり前、です、あうっ……だ、だったらなんでこんな酷いことを……ああっ」
「酷いこと? 蘭ちゃんだって愉しんでいるのに」
「た、愉しんでなんかいませんっ……あたしは「いや」って何度も言って……あぐ
うっ……」
「わかった、わかった、そうだったね。俺の方が無理矢理蘭ちゃんを誘って犯した
んだよね」
「そ、そうです、あたしは……」
「でもさ、いやなら来なければいいのに」
「……」
禎一の言葉がちくりと蘭の心を突き刺す。
その、僅かに開いた小さな小さな穴に、禎一は悪魔の言葉を囁いていく。
「で、でも……」
「そう。優しい蘭ちゃんは俺のことは心配で来てくれてるんだよね」
「……」
「こうなっちゃったのは、俺が無理に犯したからだし、蘭ちゃんが受け入れてくれ
たのも、俺への同情と新一くんへの罰だったわけだし」
そうだった。
初めて禎一と関係した時、彼にそう言われたのだ。
蘭がこんなに会いたいのに、ちっとも会ってくれない新一。
その彼に、少しは思い知らせた方がいい。
これは罰なのだ。
そう言って禎一は蘭を唆したのだ。
無論、通常の蘭ならそんな誘いに応じるはずもなく、あまりにしつこければさすが
に怒ったはずだ。
しかしあの時は、蘭の精神状態が普通ではなかった。
肉体的にも、長い期間を掛けてじっくりとしこまれ、焦らされてきていた。
新一のいない寂しさ、会ってくれないことへの不満と怒り、そして肉体の奥で熾の
ように燃えてきた淫らな官能。
それらを巧みに合わせ、利用し、禎一は蘭を誑かしたのである。
言葉によってさらに燃え上がる蘭の官能を巧みに突いて、禎一は腰の運動を再開する。
「あっ……ふああっ……んうっ……も、やっ……やめ、あっ……いっ……ああ!」
柔らかい尻を、ぱんぱんと男の腰が叩いていく。
深く、そして時には浅く抉られ、突き上げられるたびに、蘭の瑞々しい肢体が揺さ
ぶられる。
ストロークは徐々に加速され、少女の心と身体をかき乱していく。
太くて硬い肉茎が、ごりごりと媚肉の縁や中を擦る。
掻き出された蜜が、蘭の尻や腿をべちゃべちゃに汚していった。
「あううっ……か、硬いっ……あ、あ、どうしてこんな……ああ……」
自分の急所を突きまくってくる男のものに、蘭はくらくらと目眩すら感じている。
どうしてこんなに硬くて熱いのだろう。
自分の膣が狭いのか、それとも男のものが太いのかわからないが、ひと突きごとに
身体の奥が突き抜かれるような気がする。
次第に官能の愉悦を感じ取ってきた蘭は、媚肉がとろけ出すに従って、身体の方も
力が抜けてガクガクと膝が笑っている。
「あっ……あああっ……!?」
リズミカルに何度も何度も際限なく突かれていくと、もやもやとした切なさが少し
ずつ、堪えきれない激情となって込み上げてくる。
腰が、腿がわなわなと震えてきた。
四つん這いになって畳に突いていた手が、ぎゅっと握りしめられた。
「やっ、あっ……こ、こんな……あ、もうやめ、あっ……ああっ……んんっ……く
っ……あああっ!!」
蘭はガクガクっと身体を仰け反らせ、白い喉を晒してはっきりと大きく喘いだ。
そして全身をぶるぶるっと大きく震わせて、がくりと顔を座布団の上に突っ伏して
しまった。
「あ、はあ……はあ……はあ……ああ……」
呼吸が荒い。
身体がしゃんとしない。
力が入らない。
全身に浮いた汗が、つうっと肌を滑り、畳に落ちていく。
その女体からは、むっとするような甘美な香りが漂っていた。
禎一は幾分勝ち誇ったように聞いた。
「あれれ? もしかして蘭ちゃん、もういっちゃった?」
「や……、言わないで……」
「くく、正直だなあ。いっちゃったんだ」
「……」
蘭は恥ずかしそうに、赤く染まった顔を座布団に埋めた。
その少女の背中にのしかかるようにして、禎一は蘭の長い髪を撫でている。
そして耳元でそっと囁いた。
「……何度も言ったろ? そういう時はちゃんと言わないとだめだ」
「……」
「いきそうになったら「いきそう」って言うんだ。いっちゃったら、はっきりと
「いく」と言いなさい。いいね?」
「そんなこと……」
「言えないんだ?」
「……」
「じゃ、まだ終わりにしてあげない」
「え……、あ、いやあっ!」
何とか堪えて、恥ずかしい姿を晒さずに終わったと思っていた蘭は、再び開始された
激しい抽送に、喘ぎ混じりの悲鳴を上げた。
「いっ、ひっ……いはっ……そんなだめっ……あ、もうっ……あ、あああっ……」
禎一は、絶頂したばかりの少女の媚肉を遠慮なく腰を打ち込んでいく。
一度いかせた余裕があるのか、禎一は盛んに腰を捩って蘭の中を探索している。
蘭の感じるポイント──弱点を探り出しているのだ。
彼の男根のサイズは巨根というほどではなく、せいぜい人並みなのだが、それを
補って余りある技巧と経験がある。
しかし、この時ほどペニスのサイズがもっとあったらと悔やんだことはなかった。
どうも蘭は、経験が浅いにも関わらず、膣の奥の方が弱いようなのだ。
出来るだけ深く突っ込んで、ようやく子宮口に触れるかどうかという辺りまで責めて
やると、あきらかに喘ぎがそれまでと違ってくる。
子宮口を常に責めるのは無理にしても、その周辺の膣壁をゴリゴリと抉ってやると、
蘭は込み上げる快楽を堪えきれないらしく、その愛らしい唇を大きく開けて喘いで
いた。
禎一は、ここぞとばかりに責め込んでいく。
深く入れたまま、あまり引かずに短い律動を素早く激しく繰り返し、膣の内壁を
カリでひっかくように腰を使った。
「だめっ、それだめ、森さぁんっ……ひっ……も、許して、ああっ……あっ……お、
お願いぃぃっ……それ、だめなんですっ……ああっ!」
蘭は何度も顔を振りたくり、涙すら流して絶叫した。
なのに口から出ているのは悲鳴よりも喘ぎの方が圧倒的に多い。
こんな惨めな格好で凌辱されているというのに、オナニーとは比較にならない快感に
肉体が激しく反応し、その愉悦に取り込まれてしまっている。
浅ましい、恥ずかしいという思いが、蘭の心と身体をさらに背徳で焦がしていく。
「いやああっ、は、激しっ……だめ、強すぎますっ……ひっ……ああっ……いやあ!」
「止めて欲しい? なら正直に言ってよ。気持ち良すぎておかしくなりそうだから、
もうやめてって」
「そ、そんな、違います、あううっ……」
「そう。それなら、そうなるまで続けるかな」
「いやああっ、こんなっ……あっ……だめ、あっ……もう、あっっ……」
さらに男の責めが速く重く激しいものとなっていく。
体重を掛けて蘭の尻を押しつぶし、腰を密着させるまでに深く挿入する。
室内は、肉を打つぴしゃぴしゃという音と蘭の喘ぎに満ちていた。
「やああっ、も、いやっ……んっ、ああっ……やめてくだ、さ、ああっ!」
蘭の悲鳴と喘ぎのミックスを笑いながら聞きつつ、禎一は激しく大きなグラインドを
加えていく。
そうされることにより、休む間もなく次から次へと性の快感を送り込まれ続け、蘭は
その快楽に呻き、喜悦に酔ったように喘ぎ続けるしかなかった。
「やっ……くくっ……うんっ……あ……ああっ……あ、あああ……」
喘ぐばかりでなく、時々は正気に戻るらしい。
たまにハッとしたような表情となってくぐもった悲鳴を漏らしつつ、涙の流れる顔を
左右に激しく降りたくっている。
ぐっと手に拳を作ったり、唇を噛みしめるような素振りも見せていた。
どうやら波状的に襲いかかる激しい快感と懸命に戦っているらしい。
そんな仕草がまた初々しく、禎一の獣欲をそそっていった。
「あ……ああ……だ、だめ……だめです、もう……あ……」
ついこの前まで処女だった少女の抵抗など、この男にとっては儚いものだ。
蘭が堪えようとすると、わざと堰を切ったように責めかかってくる。
腰を打ち込むだけでなく、突き上げるごとにゆさゆさと大きく揺れる若い乳房を揉み
込んだり、挿入したペニスを確認するかのように媚肉やクリトリスを刺激してきた。
複合的に責められては、蘭もどうしようもなかった。
「やっ、そこ、やっ……あっ……だめです、ホントに……ホントにもうっ……」
「いくの? またいっちゃう?」
「くっ……」
死ぬほどの羞恥にまみれながら、蘭は小さくコクンと頷いた。
そうしないと、いつまで経ってもこの男は許してくれないだろうし、蘭の肉体の方
も、そう言わないとおかしくなりそうなところまで追い込まれていた。
「いきそう」とは言わなかったが、意思表示しただけでも大きな進歩だ。
そう思ったのか、禎一は満足そうに頷いた。
「そうか。じゃ、もうひとつ聞くよ。蘭ちゃん、さっきはいったんだよね? 絶頂
したんでしょ? 気をやったんだよね?」
「は……はい……ああっ……」
「くく、とうとう認めたね」
「あ、ああ……み、認めたんですから、もうやめて……ああっ……や、約束です、
あっ……」
「約束? 誰もやめるなんて言ってないよ。でもさ、蘭ちゃんもけっこうエッチ
だったんだね。こうやってレイプされてもいっちゃうし、またいきそうなんでしょ?」
「違う……ああ、これは違うんです……あっ……」
蘭は肉体とともに心も禎一の言葉で犯されていた。
「違う? でもさっきはいったって認めたよ。でしょ?」
「そ、そうですけど……あ、深いっ……」
「でもレイプで感じたんじゃない、と」
「そ、そうです……ああ、お、おっぱい、そんなに揉まないで……あう……」
「へえ、そうなんだ。じゃあさっきのはレイプじゃないと。和姦だったんだね。
俺と蘭ちゃんは合意の上でセックスしたんだ。じゃあ強姦罪にはならないね」
「そんな、ひどい……あたしはそんなつもりじゃ……あうんっ!」
爛れ、とろけきった媚肉は大きく割られ、太い肉棒を喜々として受け入れている。
僅かな隙間からはとろとろになった愛液がじゅくじゅくと漏れ出ていた。
男根で深く貫かれ、肉芽や乳房まで愛撫され、蘭はこれまでにないほどに快美感に
翻弄されていた。
意識していないのに勝手に膣が収縮し、きゅうきゅうと肉棒を締め上げてしまう。
「じゃあ俺もいくかな。蘭ちゃんのオマンコ、だいぶキてるみたいだし」
「あ、あうう……お願いです、中は……中はやめて……」
「へえ。俺はまだどこに出すとは言ってないよ。そうか、蘭ちゃんは中に欲しいん
だ。奥が感じるんだもんね」
犯されつつも必死に哀願する蘭に意地悪くそう言うと、禎一はラストスパートに
かかる。
膣内射精されるという恐怖と絶望に脅えつつも、蘭の肉体はもうブレーキがかか
らない。
絶頂に向けてひた走り、盛んに抜き差しされるペニスを絞りあげるように膣全体が
うねり始めていた。
「くっ……いくよ蘭ちゃん……よ、よし、出る!」
「ひっ、いやあっ……あっ、あっ……あっくううううっ!」
その時、蘭も絶頂に達した。
ガクンガクンと大きく何度も痙攣し、背中をたわませて仰け反っていた。
当然、膣の締め付けも最大となり、射精寸前だった禎一の肉棒はひとたまりもなく
欲望の濁液を放っていた。
びゅくくっ、どびゅるっ、びゅびゅっ。
どっびゅうっ、びゅるっ。
びゅるっ、びゅるっ。
「いっやああああああっっ!!!」
膣内に、何度も味わわされたあの熱い迸りを感じ取り、蘭は絶叫してまた背を反り
返らせた。
前に這いずって逃げようとしても、禎一が腰をしっかりと抱え込んでいてぴくり
とも動けない。
蘭のふくよかな尻に禎一の腰がめり込むまでに密着され、その状態で射精されて
いた。
断続的にびゅくびゅくと胎内に弾け飛ぶ精液をしっかりと受け止めさせられ、蘭は
底なしの絶望感と妖しい官能に震え、がっくりと脱力した。
腕はすっかり萎えて上半身は倒れ込んでしまっているが、禎一がまだ腰を掴んでいる
ため、下半身は膝立ちしている。
蘭の太腿は、絶頂の余韻でまだ時折細かく震えている。
少し開かされている股間からは、たらり、たらりと愛液と精液が零れてきていた。
汗で光る見事な形状の臀部が美しかった。
その尻を軽くパンと叩いて男が言った。
「いった? またいったの、蘭ちゃん」
「……あ……」
「いったばっかでまだ口も利けないか。まだ終わったわけじゃないよ、ほら、しっ
かりして」
「あっ……」
禎一は蘭の身体に手を掛け、そのままごろりと仰向けに転がした。
気をやらされてまだ感覚が戻ってこない蘭は、もう抵抗しようともしなかった。
仰向けにされたところに、禎一が被さってくる。
但し、普通に覆い被さったのではなく、蘭の股間に顔を近づけるスタイルだ。
つまりは「69」である。
「い、いやっ……!」
突如、目の前に現れたグロテスク極まりない男根を見せつけられ、たじろいだ蘭は
顔を背けた。
一瞬とはいえ視界に入ってしまったそれは、蘭にいやでもつい先ほどまでの凌辱劇
を思い起こさせる。
加えて、禎一の顔が股間にある。
男の視線を受け、なよなよと腰をうねらせてきた。
潤んだ瞳で禎一に哀願する。
「ああ……、見、見ないで……恥ずかしい……」
「恥ずかしいことなんてないさ。本当に綺麗だよ、蘭ちゃん。もう処女じゃないの
に、ここまで綺麗なオマンコも珍しいな」
「ああ……いや……」
ことさら辱める言葉に、蘭は染めた顔を左右に振った。
もう自分は処女ではないのだ、とイヤでも思い知らされる。
そして、その少女の初めてを奪った男に、もっとも恥ずかしいところをじっくりと
観察されているのだ。
「見ないで……そ、そんなとこ見ないでください、あっ……」
「見るだけだと思うかい? そんなことより、ほら、蘭ちゃん、して」
「し、してって……あ、いやっ、そ、そんなの顔に近づけないで!」
「そんなのとはご挨拶だな。蘭ちゃんを気持ち良くしてくれたものなのに」
「し、知りませんっ」
「いいからくわえて。やり方は教えただろう?」
「……」
「ほら」
「あ……」
まだ少し不安そうに、おぞましそうにそれを見つめていたが、やがておずおずと
手に取った。
「……」
さっきまで膣内を我が物顔で暴れ回った面影はなかった。
芯が入っているとしか思えなかった硬さはなくなり、頼りない弾力感しかなかった。
こんなものが、どうしてあんなに猛々しくなるのかわからなかった。
「あ……」
蘭が手に取ったまま戸惑っていると、その手の感触を受けて、禎一のものがむく
むくと膨れあがっていく。
その様子を、蘭は驚いたような表情で見つめていた。
「驚いたかい? 男のものってのはこういうものなんだ。蘭ちゃんの柔らかい手に
触られて興奮してきたんだよ」
「あ、あたしの手で……」
「そうさ。きみの手はいいよ、柔らかくてすべすべで」
「……」
実際、禎一が褒めた通りの甘手だった。
肌がごわごわしたり、かさかさしたりということがない。
若いということもあるが、瑞々しい手指だった。
この手で空手をやっているというのが信じられない。
空手などやれば、どうしても指の関節は節くれ立ってくるし、皮膚も荒れてくる。
タコが出来ることもある。
それなのに蘭の手は、CMに出てくるようなほっそりとした柔らかい手だった。
「さ」
「……」
促されて、蘭はようやく決心して唇に亀頭をくっつけた。
生臭い男臭がむっとする。
唇の隙間から舌先を覗かせ、ちろちろと舐め始めた。
そんな愛撫に焦れったくなったのか、禎一は蘭の頭を押さえ込んで、ぐいと自分の
股間に押しつけた。
「ぐむっ!」
びっくりしたように目を見開いた蘭だったが、すぐにまた目を閉じ、恐る恐ると
いった風に舌を絡めだした。
まだ数度指導されただけだったが、禎一に教えられたことを思い出しながら、蘭は
唾液を亀頭にまぶしていった。
「んっ……ん、んむ……じゅっ……んん……んんん……」
「ほら、ただ舐めるだけじゃないだろう? そう、唇も使うんだよ」
「んん……」
わかった、というように蘭は唇を窄め、顔を前後させ始めた。
少女は懸命になって顔を上下させ、ペニスを唇で愛撫していくが、まだ技巧的には
幼い。
舌使いも、今はただ舐めているというだけで、どこをどうすれば男根により快楽を
与えることが出来るのかわかっていない。
しかし、叱責されながらも口にするようになっただけ大きな進歩ではあった。
何しろ最初は、口にくわえさせるだけでも大騒ぎだったのだ。
「んっ……んむ……ん、んじゅ……んぷっ……」
「まだまだだな。蘭ちゃん、頭良いはずなのに、これについては物覚え悪いぞ」
「ぷあっ……で、でも……」
「誰が口を離していいと言った。ほら」
「あうっ……」
少女を窘めながら、禎一は彼女の股間をいじくり始めた。
叱責され、フェラに集中しようとするのだが、禎一の指が性器に触れると、どうし
ても身体がビクンと震え、反応する。
「し、しないで……」
「いいから蘭ちゃんは俺のものを愛撫することに集中して」
「だ、だから……あっ……そ、そんなことされたら集中できない……あ、あは……」
「だめだめ。何されたって一心不乱になるくらいにフェラしてよ」
「そんな……あ、だめっ……」
蘭は思わず口からペニスを離し、首を左右に振りたくって呻き、喘いだ。
媚肉、特にクリトリスを刺激されてはどうにもならない。
フェラチオどころではなく、蘭はその快感に耐えるだけで精一杯だ。
禎一は鼻を鳴らした。
これでは困るのだ。
今はまだ快楽を覚えていく段階だからいいにしても、だんだんと蘭の方でも男を
官能に導く技術を習得させる必要がある。
禎一はさらに一段階調教を進めることにした。
蘭は羞恥責めに強く反応し、恥辱を官能と結びつける傾向がある。
そこを利用していくつもりだった。
「ああっ、そこは!? 森さん、だめっ!!」
禎一は蘭のぷりぷりと動く尻たぶを掴むと、ぐいっと割り拡げた。
その奥底に恥ずかしげに鎮座したアヌスに指を伸ばしたのだ。
自分の身体の中でもっとも恥ずかしい排泄器官を見られ、あろうことかいじられて
いることに、蘭の戸惑いと羞恥は頂点に達した。
「い、いや、見ないでそんなとこっ……あ、触っちゃだめっ、だめですっ……ああ
っ!」
禎一は、引き窄まった蘭のアヌスを指で軽く摘んで揉みほぐしている。
驚いたのは、それだけで、もう性的な反応を示し始めていたことだ。
恐らくは、その前の行為によるオルガスムスが後を引いているのだろう。
加えて、蘭の被虐嗜好も大きく影響していることも考えられる。
これには内心、禎一も驚いていた。
この少女、見た目の溌剌さと清楚さに反して、肉体的には恐ろしいほどに鋭敏で、
感受性も強いようだ。
この分なら、初めてのアヌス責めにも立派に反応するに違いなかった。
「ああ、いや……あう……あうう……」
指が肛門周辺を撫でるだけで、蘭の膣はたっぷりと湛えた蜜を溢れさせていた。
事前のセックスで絶頂させていなければ、こうはいかなかったろう。
もういいかと思った禎一は、そこに指を入れてみた。
「きゃああっ!?」
さすがに少女は驚き、動揺した。そんなところに指を入れるなど考えられない。
「森さんっ、何を……!」
「何って、蘭ちゃんのお尻を可愛がってるに決まってる。お尻の穴も可愛いね」
「は、恥ずかしいこと言わないで! あ、指、抜いて……ああっ!」
禎一はゆっくりと指を出し入れさせ始めている。
軽く曲げた指先で、蘭の肛門内部を優しく愛撫しながら言った。
「ほら、フェラがおざなりになってるよ。ちゃんとくわえて」
「あ……、あむ……ふむうっ……」
蘭は眉間に皺を寄せつつも、必死に口唇愛撫を続けていた。
長いサオに舌を這わせ、カリ付近から根元の方までねっとりと舐め込んでいく。
言われた通り、顔を動かしてずるずると咥内のペニスを引きだし、また飲み込んだ。
熱くて硬い肉棒との摩擦で、唇が灼けてしまいそうだ。
「んああっ!」
男の愛撫が熱心になっていくと、蘭の口はついペニスを離してしまう。
無理もなかった。
禎一の舌は、貪るように蘭のアヌスを舐め回しているのだ。
かと思うと、媚肉からあふれ出た蜜を指で掬い取り、それをアヌスにまぶして指を
根元まで挿入してくる。
指先で、ぬめぬめした直腸内の粘膜の感触を愉しみつつ、蘭に甲高い悲鳴を上げ
させ続けていた。
「ひっ、ひぃっ……やあっ、お尻ぃっ……あ、ああっ!」
早くも腸液を分泌しているのか、僅かにはみ出た直腸粘膜はねっとりと濡れている。
男の念入りな愛撫のお陰で、少女の堅く引き締まった肛門はすっかりほぐれ、ひく
ひくと淫らに呼吸するように蠢いている。
「だ、だめ、森さん、ああ……そんなとこだめです……あ……」
蘭の声から、強い抗いの色が消えている。
拒絶しているのだが、その勢いは弱々しかった。
「ふふ、もうお尻がよくなってきたのかな? やっぱり蘭ちゃんはエッチないけ
ない子だ」
「そんなこと……あ、あうう……やめて、こんないやらしいこと……あ、あ……」
「そのいやらしいことで悦んでいるのは蘭ちゃんだよ」
「ああ!」
禎一は、アヌスだけでなく、クリトリスや膣もバランス良く責めている。
だからこそ、蘭にしてここまで反応してしまうのだろう。
蘭の反応が良くなってくると、禎一はまだ愛撫の中心をアヌス周辺に移していく。
恥ずかしそうに窄まっている肛門の皺を一本ずつほぐるようになぞり、撫でていく
と、蘭は背中を震わせて喘いだ。
恥ずかしいのも恥ずかしいだろうが、痛みがあるわけではない。
くすぐったさと恥辱がない交ぜとなった妖しい感覚が、徐々に美少女の性感を捉え
ていく。
「あ……、森さん、あう……お尻は……お尻はもうやめて……あ……」
「口がお留守だよ」
「いや……お尻、許して……」
もう蘭は禎一の言葉が耳に入っていない。
すっかり肛門責めの魔力に覆われていた。
これには責める禎一も驚いていた。
最初は単に、責め口に変化をつけるためにアヌスを責めただけだった。
最終的にはここも使えるようにするつもりだったが、ある意味で真面目な彼とし
ては、段階的に手順を踏んでいく予定だったのだ。
だが、考えが変わった。
毛利蘭は明らかにアヌスに感応している。
まだはっきりとした快感がどうこうということでもないのだろうが、やはり精神的
なものが大きいのだ。
それまでの責めでも、言葉責めに取り分け強く反応したところから見ても、蘭は
被虐的な資質がある。
恥ずかしい責め、倒錯的な責めをされると、嫌がっていても反応してしまう。
いや、嫌がる責めをされることで燃えてしまうらしい。
これを利用しない手はなかった。
禎一はわざと冷たい声で言った。
「もういい」
「え……?」
「もういいよ、蘭ちゃん。真面目にやってるとは思えない」
「そんな……あたしはちゃんと……」
「してないだろう? あんなに言ったのに、何度も口から出して」
「でも、それは……」
それは禎一が蘭の気を逸らせてばかりいたからである。
彼女がフェラに集中しようとすると、決まって禎一が蘭の股間を責めてきた。
媚肉やクリトリスだけでも充分に妨害となっているのに、恥ずかしい排泄器官まで
いじってきたのだ。
そもそも、蘭がこんなことを真面目にやらねばならない道理はないのだ。
すっと禎一は身を起こした。
膝立ちになっている。
「あ……」
半身を起こした蘭の目の前に、禎一のペニスがぶらぶらしていた。
さっきまでとは違い、隆々とそそり立っている。
口では色々言っていたが、その肉棒は蘭のフェラでここまで勃起していたのである。
当然と言えば当然で、いかに技術的に稚拙であったとしても、ここまで類い希な美
少女のフェラを受ければ、男なら誰だってこうなるだろう。
その拙いテクニックもまた、蘭の初々しさに合っているようで、そこがまた興奮
する。
大きくつぶらな目を見開いたまま、じっとペニスを凝視して視線を外せない蘭に
禎一が言った。
「どうしようか」
「ど、どうしようかって……」
「これだよ。このまんまってわけにはいかないんだよ、男は」
「そんなこと言われても……」
さっと顔を染めて、蘭は俯いた。
禎一はにやりとして言った。
「最後まで責任とってもらおうかな」
「ああ……」
言われなくともわかっている。
どうせ禎一は、口じゃだめだったから膣を犯すと言いたいのだろう。
蘭の方も、さっきの一度だけで許して貰えるとは思っていなかった。
とにかく、ここに来れば三度や四度はいつも犯されていたのだ。
「ほら」
「ああ……、どうすれば……」
「惚けてんの? また犬みたいな格好になれっての」
「そんな……」
禎一がぴしゃんと蘭の腿を叩くと、蘭はおずおずとまた四つん這いになった。
また後ろから犯されるのだ。
そう思うと、恥辱と羞恥が蘭の心を淫らに灼いてくる。
嫌いだという体位でばかり犯してくるのだ。
それでも、最初に比べればだいぶ従順になっていた蘭は、のろのろと犬這いの姿勢に
なる。
この尻を男に突き出す格好が、何とも言えず恥ずかしかった。
その恥ずかしさが、なぜか少女の膣の奥に火をつけていくのだ。
禎一はさらに、恥辱でふるふると震えている少女の腰を両手で掴むとぐいと持ち上げ
て、よく張った臀部を高く掲げさせた。
尻を持ち上げたことにより、蘭の上半身は逆に下がってきた。
蘭は、両手でなく肘を畳を着いていた。
盛り上がった臀部が生々しい。
脂肪と肉を包み込んでいる若い肌が艶々と輝いている。
「こ、こんな格好いやあ……」
ただの四つん這いよりさらに恥ずかしい姿勢に、蘭は涙を零して嫌がった。
その脅えが取れぬうちに、禎一が尻を大きく割り開く。
前から出た蜜で濡れた肛門がひくついている。
そこを見られていると知った蘭は、何度も顔を振って抗った。
「み、見ないで! 見ないでください、そんなとこっ!」
「そんなとこって? オマンコ?」
「そ、そこもイヤですけど……」
「じゃ、どこ? お尻? お尻の穴を見られるの、恥ずかしい?」
「……」
蘭は固く目を閉じ、何度も頷いた。
何を当たり前のことを聞いてくるのだ。
そんなところを見られれば誰だって恥ずかしいに決まっている。
禎一は喉で「くくっ」と嗤った。
「見られるくらいで恥ずかしがってちゃ、これからされることを知ったら気を失っ
ちゃうかな」
「え……、な、何を……何をするんですか……」
蘭は不安そうに振り返った。
過去の経験上、こうした場合、ろくなことはされないのだ。
禎一は笑いながら自分のペニスを掴むと、その先を蘭の尻の谷間になすりつけて
きた。
その異様な感覚と熱さに蘭が呻く。
「あっ……、な、何を……」
「するんだよ」
「え……、だ、だって、そこ、お尻……」
「いいんだよ。ここでいいんだ」
「え……、ああっ!?」
禎一は亀頭の先を蘭のアヌスにぴったりとあてがうと、そのまま何度も擦り上げて
いく。
愛液でもともと濡れていた肛門は、男の先走り汁までなすりつけられ、ぬるぬるに
なっていった。
蘭は蒼い顔をして振り返った。
「ま、まさか……」
「そう、そのまさかさ」
「ちょ、待って! あっ!!」
度重なる指の愛撫で緩んでいたそこは、亀頭の圧力を加えられると、もろくも口を
開いていく。
さすがに蘭は大慌てで身を捩った。
「ち、違う、違います、そこっ! ひっ、やめて、いやっ!」
「ここいやなの? それともオマンコに欲しい?」
「……」
欲しいわけがない。
わけがないが、それでもお尻を犯されるよりはマシである。
答えられずにいる蘭を見下ろしつつ、禎一は腰を沈めていった。
「うあっ……!」
爛れていたアヌスの粘膜が無理矢理にこじ開けられていく。
強引に入り込もうとする肉の凶器に、蘭は必死になって上半身を揺すって抵抗した。
いやいやと身をくねらせるたびに、もうすっかりおとなの形状になりつつあった
豊かな乳房がぶるんと大きく揺れる。
「や……はっ……痛いっ……い、痛い……やめて……やめてぇっ……!」
「蘭ちゃん、第二の処女喪失だ。もう少しだよ、ほら」
「や、めて……ぐぐっ……」
あんなものが入るわけがないと思っていたが、蘭の予想に反して、すっかりほぐ
されたアヌスは思ったよりも素直に禎一の肉棒を飲み込んでいく。
それでも強烈な圧力と激痛は変わらない。
肛門がギシギシと軋む音が聞こえるかのようだ。
まさに第二の処女喪失で、その苦痛は膣処女を失った時に優るとも劣らなかった。
恥辱や羞恥は膣を奪われた時よりも遥かに上だった。
禎一の方は焦らなかった。
この美少女のヴァージン・アヌスが戴けるのだ。
焦って傷つけてしまっては元も子もない。
熱くうねる粘膜の感触を愉しみつつ、ひくついているアヌスを押し開きながら、
じっくりと腰を送っていく。
「あ……あ、裂け……る……お尻が……ぐっ……」
「も、もう少し……」
さすがにきつかった。
蘭は膣もかなりきつかったが、アヌスだけあって、その比ではない。
もともとは出る一方の排泄器官なのだから、こんな大きなものを飲み込ませようと
すれば、それは痛いし抵抗があるに決まっている。
それでも、苦痛で震える腰をしっかりと抱え持ち、じわりじわりとねじ込むように
押し込んでいくと、とうとう根元まで埋め込まれてしまった。
禎一の腰に、蘭の丸くて暖かい尻肉がぺたんと当たった。
「くっ……、よし、全部入ったよ」
禎一はそう言いながらも、内心舌を巻いていた。
最初のアナルセックスで、こうもスムーズにいった例は他になかったからだ。
禎一自身、少し急ぎすぎたかなと思ったくらいだ。
いくら蘭のアヌスが絶品で、事前に愛撫してほぐしていたとはいえ、切れたり裂け
たりした様子はない。
血は一滴も出ていなかった。
さすがに狭い穴に太いものをくわえ込んだのだから、皺が伸びきって限界まで広が
り、苦しげにひくついてはいたが、それでも見事に禎一の肉棒を飲み込んでいる。
「ううっ……はああっ……」
蘭は腹の底から絞り出したような声で呻いた。
猛烈な異物感と圧迫感によって身動きすら出来ない。
その苦痛のため、呼吸すら浅く、息苦しかった。
禎一は、根元を盛んにきつく締め付けてくるアヌスの収縮感に満足しながら言った。
「どうだい、お尻で男をくわえ込んだ感じは?」
「ひど、い……こ、こんなの……」
「こういうのもあるんだよ。ふふ、これで蘭ちゃんは前でもお尻でも男を知った
わけだ。これで本当に「女」になったね」
「い、いや……もういや……しないで、抜いて……い、痛い……」
「そりゃあまだ痛いだろうね。でも平気だよ、蘭ちゃんは素質がありそうだ。今ね、
蘭ちゃんのお尻の穴、いっぱいに広がって俺のを受け入れてくれてるよ」
「い、言っちゃいやあ……痛い、抜いて、もうしないで! あくっ、お尻が……」
禎一が少しでも動いたりすると、蘭の裸身がビクッと震える。
よほど痛いらしい。
その苦痛を堪え忍ぶように、くっと唇を噛んで鼻から息を漏らしていた。
さすがにいきなりでは快楽どころではないのだろう。
禎一は蘭の腰から手を離し、その背中に覆い被さるようにして乳房を掴んだ。
やわやわとじっくりと揉みしだき、蘭の意識をアヌスから遠ざける。
「や、こんな時に……痛い……ああ……痛いんです、あっ……んんっ……あ……」
じんわりと胸を愛撫してやると、蘭は苦悶する表情の中にも、時折熱い喘ぎを小さく
漏らし始める。
いつしか乳輪が盛り上がり、乳首もぷくんと立ってきていた。
それを指先でこりこりとしごき、転がし、乳輪に押し込んでやる。
「んっ……!」
硬くなった乳首を乳輪の中に戻すように押されると、蘭はクンっと首を反らせた。
どこもかしこも鋭敏な女体だが、乳房は特にこの責めをされると相当な快感がある
ようだ。
「ああ……」
「ほうら、気持ち良くなってきた」
「あうっ……こ、これは……」
「おっぱい揉まれてるから気持ち良いだけ? お尻が良いわけじゃないって言いた
いの?」
蘭は小さく何度も頷いた。
禎一は乳房を揉み込みつつ、蘭の耳を舐めながら囁いた。
「ふふ、最初は蘭ちゃん、ただのセックスだって「イヤ」って言ってたじゃないか。
だけどだんだんと気持ち良くなっちゃって、今じゃ……」
「いや、言わないで! うんっ……」
「だからさ、すぐにお尻でセックスするのも良くなってくるよ。蘭ちゃんの身体、
すごいんだもの」
「いや、そんな……ああ……」
排泄器官をセックスに使うこと自体、蘭には信じられない。
膣を犯されることにもかなり抵抗があったのに、そんなところに挿入する行為は
鬼畜に思えた。
同時に、これほど「犯されている」ことを実感させられたこともなかった。
前だけでなく後ろの穴まで男のものにされる。
征服された。
その衝撃と事実が、この聡明な美少女を被虐の虜に引き込もうとする。
蘭のアヌスの中が少し緩んできたと感じた禎一は、胸から手を離し、腰を掴みなお
した。
また動き始めた男の腰に蘭が悲鳴を上げる。
「きゃあ、だめ、痛いっ……う、動いちゃだめ、まだ動いちゃだめえっ……や、
痛いんですっ!」
「まだ? 「まだ動いちゃだめ」? ……ってことは、馴れてきたらどんどん動いて
いいってこと?」
「そ、そういうことを言ってるんじゃありませんっ! は、早く抜いて、もうしない
で! あ、痛いっ……あっ、あ……ああ!」
本来出るだけで狭い肛門を強引にこじ開けられ、芯の入った硬いペニスで何度も貫か
れる。
膨れあがった硬い亀頭で直腸内をかき回されている。
内臓まで犯されるようで、蘭は泣き叫んだ。
その屈辱的で背徳的なセックスが、毛利蘭という少女を追い込んでいく。
恥ずかしいところまで犯されている恥辱や屈辱、物理的な激痛、こんなことまでされ
たという絶望感に喪失感、そしてここまで穢されてしまってはもう新一に合わせる顔
がないという諦観と背徳。
それらの感情が複雑に交じり合い、血管を流れ、身体中に溶け込んでいく。
あまりの屈辱と苦痛に呻く蘭の腸内を、禎一は突き上げ、抉っていった。
「あ、あうっ……やっ……裂けるっ……しないで……痛いっ……あぐっ……ああっ…
…」
男の腰が打ち込まれ、蘭の尻がパンパンと鳴るたびに、苦しげな少女の呻き声が
上がる。
それでも禎一の腰の動きには、まだ気遣いがあった。
蘭をアナルセックスへの背徳感を味わわせるのも大事だが、それ以上にあまり痛みが
続くようでは困る。
早く馴れさせ、次第に快楽を覚えるようにしなければならない。
それには、まだ遠慮なく突き上げるのは早すぎる。
そんなことをしたら肛門性交に恐怖感を覚えるだけになってしまう。
精神的に脅え、恐れるだけなら、それがスパイスとなって、犯す男を興奮させるが、
肉体的な苦痛ばかりで泣き叫ばれるばかりでは興ざめになってしまう。
イヤなんだけど、恥ずかしいけど気持ち良いという感覚にまで持っていかねばなら
ない。
「あ、あぐ、いや……ぐぐっ……痛いっ……あ、あ……」
もう腸内が爛れているのか、肉棒に熱い感触がある。
激痛と内部をかき回される初めての刺激で、最初のうちはアヌスどころか腸管まで
脅えるようにひくつき、きつく締まっていたが、だんだんと馴れてきたのか、少し
緩んでいる。
しかしゆるゆるということはなく、全体としてはけっこうきつく締め付けていた。
蘭自身も肛虐に馴染んできたのか、さっきまでは突かれると泣き、呻くだけだった
のが、今では何とか我慢しようと口をつぐむようになっている。
しかし媚肉の方は、尻穴を突かれるたびにひくひくと蠢き、淫らに口を開け始めて
いた。
覗いた膣口からは、粘った蜜がたらりと滴っている。
どうやら心よりも肉体の方が馴染むのが早いようだ。
「あ、あ……あぐっ……うんっ……だめ、深いっ……い、痛っ……あっ、ああ…
…やあっ……」
アヌスを抉られると、媚肉の動きも次第に露わになってきた。
割れ目は開き、蠢き、膣穴を外部に晒してきた。
まるで何か入れて欲しいと訴えるかのような動きだ。
この頃から蘭は、堪えきれないように喘ぎ始めたのだった。
「あ、あう……いや……ああ……」
「うん? なんだ、その声は」
「あ……」
「ひょっとしてもう感じてきたの? すごいな……」
「違う……これは違うんです……あたしはお尻なんかで……ああっ……はうう……」
禎一は驚かされるばかりだ。
今日も、そして以前から羞恥責めを兼ねてアヌスを軽く嬲ってはいた。
そして案外とそこが感じやすいこともわかっていた。
しかし、初めて肛門処女を奪われたばかりなのに、もう快楽の徴候を見せるとは
思ってもみなかった。
自分の恥ずかしい変化を見抜かれ、慌ててそれを否定した蘭だったが、その美貌は
首まで真っ赤に染めていた。
その蘭の腰を改めて抱え直した禎一は、少し角度を変えて抉り始めた。
反り返ったペニスの先が、背中側の腸壁をゴリゴリと擦り上げたのだ。
途端に蘭が喘ぐ。
「ああっ、そこっ……やめて、ああっ……」
「ここ? 感じるの、ここが」
「違うっ……ああ、い、痛いんです、やめて……あ、あう……」
「全然痛そうな声じゃないよ。ほら、ここもこんなに濡れて」
禎一は右手を腰から離し、蘭の股間をまさぐった。
そこはもうぐっしょりに濡れていて、たちまち彼の指を愛液で汚した。
物欲しげにひくついていた膣穴に中指を突っ込むと、人差し指で肉芽をピンと軽く
弾く。
蘭の肢体が大きく仰け反った。
「ひぃっ! い、今そこにしたら……だめえっ……ああっ……!」
一本指を入れただけなのに、蘭のそこは激しく収縮している。
もっと太いのが欲しい、だめなら自分で締め付けてその感触を味わいたい。
膣はそう言っているかのようだ。
媚肉を同時に責め始めると、蘭の抵抗は一切止み、逆にその快楽を貪ろうと腰が
自然に動き始める。
アヌスを犯されるという、あまりの恥辱責めを紛らわせようとしているらしい。
禎一の指がずぶっと差し込まれると、蘭の方も腰を落として、より深い挿入感と
長い摩擦感を味わおうとする。
それを許さず、禎一の方は片手で蘭の腰を持ち上げ、自らの腰に密着させるように
してアヌスを突き刺した。
「あああ……ああ、いやなのに……ど、どうしてこんなに……あう、あうう……」
蘭ははっきりと喘ぎ始めた。
それまで性の知識すらとろくになかった女子高生が、ここまで早く肛門性交に反応
させた。
禎一の心は、オスとしての悦びと征服感に満たされる。
ここで禎一は媚肉からも乳房からも手を引き、両手でしっかりと蘭の良く張った
腰骨を掴み上げた。
一度動きを止めると、蘭のアヌスはきりきりと肉棒を締め付け、腸管までが絞り
あげるように収縮してきた。
加えて、排泄器官を犯されて喘ぎ出した美少女の痴態。それらが彼を絶頂まで追い
込んでいく。
一方、蘭の方も肉体的に頂点を目指し始めた。
苦痛に取って代わった未知の快楽が、その身体に浸食していった。
腰が勝手に動く。
もう媚肉の愛撫や指の挿入は止んだのに、蘭の腰が禎一の腰を押しつけられていく。
「おっ……くうっ、締まるな……さすがに尻の穴は違う」
「やっ……は、恥ずかしいこと言わないで!」
「おお、また締まったよ。やっぱ恥ずかしいこと言われると身体が反応するみたい
だね」
「い、いや違う……ああう……」
「よがってきたね。そら、いけよ! 尻の穴を犯されていくんだよ!」
「い、いやああっ」
後ろから激しく身体を揺さぶられ、そのたびにアヌスと腸管に痺れるような感覚が
流れ込んでくる。
それが苦痛なのか快感なのか、もうわからなくなっていた。
いよいよ蘭をアナルセックスでも追い込んだと知った禎一は、今度は自分の快楽の
ためにガンガンと腰を打ち込んできた。
今の蘭には、その刺激すら悦楽の種子となり、また新たな快感が芽吹いていった。
「やっ……やああっ……あ、もうっ……ひっ、そんな……ああっ!」
大きな波が蘭に襲いかかる。
ぐぐっと綺麗な背中が反り返り、白い喉を晒して身体を弓なりにした。
そのまま性の頂点まで押し上げられ、蘭の意識が白く飛んだ。
「やあああああああああっっっっ……!!」
「くうっ!」
まるで本当にペニスをねじ切られるかと思うような締め付けが加えられ、さすがの
禎一も我慢しようがなくなった。
二三度いかせてからと思っていたが、それも無理なようだ。
禎一は蘭の白い尻に指を食い込ませ、ガシガシと数度腰を突き上げたところで射精
した。
どっびゅ、びゅくくっ。
びゅるるっ、びゅるんっ、びゅくっ。
びしゅっ、びゅるっ、どくどくどくっ。
「うあああっ……!」
いったん飛んだ意識が、熱い精液を腸管に受けた刺激でまた戻ってきた。
爛れるまで擦られた腸管とアヌスの粘膜に、濃厚で熱い精液が染みる。
そのビリビリした心地よい痛みに蘭は肢体をぴくぴくさせながら、射精を受け続けた。
快感のせいか、それとも射精の感覚に耐えているのか、指は白くなるほどに力が入っ
ていた。
両手の指が立ち、爪が畳に食い込んでいる。
射精されるたびにそれが繰り返され、発作が終わると、蘭は肉体を弛緩させてへたっ
と畳に頽れた。
禎一はなおも名残惜しそうに腰をくっつけ、全部精液が出切るまで腰を振っていた。
ようやく満足するまで出せたのか、ペニスを蘭の中に入れたまま、またその背にのし
かかっていく。
「蘭ちゃん」
「……」
「蘭ちゃん、起きて」
失神していた蘭の頬を軽く叩く。
「あ……」
「いったね、お尻でも」
「ち……がいます……」
「気持ち良かったくせに。お尻のセックスも好きになってきたでしょ」
「そんなこと……」
禎一は蘭の頬に自分の頬をくっつけたまま言った。
「本当にすごいよ、蘭ちゃん。俺も今までいろんな女とやったけど、最初のアナルで
いっちゃったのは蘭ちゃんが初めてじゃないかな」
「は……ずかしい……」
「ふふ、恥ずかしがることはないよ。それだけきみの身体が素晴らしいってことさ。
でね」
それまで笑っていた禎一の顔が引き締まった。
「これからは俺の言うことは何でも聞くんだよ、いいね」
「……」
「返事して」
「な、何でですか……あたしは……」
「恋人がいる? 愛してるっての?」
「そう……です……」
「何を今さら。彼氏がいるのに俺とセックスしていかされ、挙げ句お尻まで犯されて
またいっちゃったくせにさ」
「それは……でも……」
「言い訳はいいよ。事実なんだからさ」
「……」
蘭は、とんでもない悪いことをした後のように感じていた。
事実、新一に対してはいたたまれないほどに申し訳ないことをしてしまったわけだが、
それを禎一に攻められる謂われはないのだ。
だいいち、すべてこの男が仕組んだことである。
それでも禎一は巧妙に、まるで蘭が自主的に行なったような錯覚を与え、許されない
ことのように糾弾して、蘭の理性を押し込め、従順さを引きだしていく。
「だから俺の言うことを聞け。俺の命令は絶対だ」
「……」
「蘭、返事は」
「は……は、い……」
禎一の口調が変わっていた。蘭を呼ぶ時も呼び捨てになっている。
今度は蘭の主人として君臨する段階なのだ。
「よし。じゃあ早速命令する。今までは勘弁してやったが、これからは、いく時は
必ずそう言うんだ。いきそうになったら、ちゃんと俺に教えろ。いった時も「いく」
と言うんだ、わかったな」
「……」
「わかったな」
「はい……」
「じゃあ、もうひとつだ。いいか、蘭。明日は学校へ下着を着けないで来るんだ」
「……え?」
蘭の、それまでのぐったりと力を失ったような表情に生色が戻ってきた。
この辺りの攻め口も絶妙である。
「い、今、何て……」
「何度も言わないとわからないのか? だからノーブラ、ノーパンで登校しろと
言ったんだ」
「そんな……」
「そして、俺が呼んだらすぐに来るんだ。下着を履いてないかどうか、ちゃんと
調べるからな」
「どうして……どうしてそんなひどいこと……」
「おまえが理由を知る必要はない。強いて言えば、蘭が俺の指示にちゃんと従うか
チェックするためだよ」
「……」
「わかったな」
強い口調で言われた蘭は、返事も出来ずにおののきながら俯いていた。
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