キッと軽いブレーキ音がして、蘭を乗せた乗用車が停車した。
黒塗りの大型車で、3000ccくらいはありそうだ。
あまり興味がないので蘭はよく知らなかったが、何となく会社の社長とか、そういう
人たちが乗っているようなタイプに見えた。
それを運転しているのは禎一である。
もう18歳だから免許は取れるのだろうが、校則では一応、在学中の自動車免許取得は
禁じられていた。
3月になって休みに入れば黙認されることになっているが、まだそれには時期的に早い。
それとも禎一は無免許なのだろうか。
それにしては運転馴れしているように見えた。

「ここ……、どこですか……」

蘭は不安げな表情で聞いた。
車内が豪壮なので落ち着かないし、どこに連れて行かれるのかわからなかったからだ。
家の方には、今日は園子の家に行くので遅くなると連絡してある。
一方、禎一と会う時には一緒に行くと行っていたその園子は、何とか誤魔化した。
帰りは一緒だったから、禎一のアパートへ呼ばれていればどうにもならなかったが、
今日はどうしたことか、禎一は電話でショッピングセンターに蘭を呼び出し、その
ままここまでクルマで連れてきたのである。
園子を巻き込まずに済んだことにはホッとしたものの、今度はどこで何をされるのか
という不安が暗雲のように覆ってくる。

「着いたよ。出て」
「あの……」
「降りて」
「はい……」
「ついてきな」
「……」

蘭はおずおずとクルマから降りると、両手で鞄を抱えたまま禎一の後を追った。
工事現場にあるような二階建てのプレハブがある。
禎一は外にある階段をカンカン鳴らしながら上っていく。
気は進まないが、蘭もその後ろについていった。

「さあ」
「……」

入れ、と言うように、禎一がドアを開け、中を指し示している。
少女は黙って従った。

「あ……」

一歩入ってすぐに蘭はたじろいだ。
中には三人ほど男がいたのである。

ひとりは偉そうに大きなデスクにふんぞり返っている。
スキンヘッドのつるつるで、見た目はヤクザと変わらない。
他のふたりはソファにだらしなく座っている。
いずれもまだ若いようだ。
ひとりは禎一くらいの学生に見えるし、もうひとりも20歳前後というところだろう。

部屋自体は外見からは想像できないくらいに豪奢な作りで、調度も高価そうである。
床にも毛足の長い絨毯が敷かれている。
蘭は本能的に身の危険を感じ、そのまま後じさったが、その背中を禎一が後ろから
押し返す。
ドアは禎一が後ろ手で閉めてしまった。

「も、森さんっ、これはどういうことですか!? こ、この人たちはいったい……」

慌てふためく美少女をにやにやしながら見ていたヤクザ──遠藤平吉は満足そうに
頷いていた。

「……なるほど。こりゃあなかなかの上玉だな。うん、確かに庶民的な感じだが、
そこがまたいい。さすがだぜ禎一、大した審美眼だ」
「恐れ入ります」

男達はじろじろと無遠慮な視線で蘭の顔や身体を舐めるように見ている。
視線に犯される。
まさにそんな感じだった。
蘭は身を縮めて己の両肩を抱いている。
鞄が床に落ちた。

「けど、いいのは見た目だけじゃありませんよ。あっちの具合も、そりゃあ絶品で……」
「マジだろうな。それより禎一、このアマ、あれ覚えたんだろうな」
「ああ、フェラか? 何度かやらせてるし、素質は悪くないが、まだまだってところ
だな。まあ、その拙いテクでも一所懸命やってる顔見てると、けっこう興奮するぜ」
「……」

この男たちは何を言っているのだ。
自分をどうする気なのだ。

蘭は脅えおののいて、後ろの禎一を振り返った。
もとはといえばこの男が元凶なのだが、ここには禎一しか知っている男はいない。
すがるならこの男しかいないのだ。
だがその頼りの禎一は、蘭の肩を押さえ込んで逃がしてくれそうにない。
それどころか、蘭をそのまま突き飛ばしてしまった。

「あっ!」

背中から強く押され、よろけた蘭は絨毯の上に転がってしまった。
乱れたスカートの裾を慌てて直そうとすると、灰田公がにやけた表情のままその腕を
掴んで立ち上がらせた。

「は、離して!」

顔が近づいてくる。
オールバックの髪にたっぷりと塗りたくってあるらしい整髪料の匂いが不快だ。
おまけにヤニ臭い。
タバコの匂いは、蘭のもっとも嫌う匂いのひとつだ。
それだけで嫌悪感を覚えた蘭は脅えを振り払い、正気を取り戻した。

「離して!」
「くくっ、そう暴れんなよ。へーえ、なるほど、こりゃいい女だな。千秋とはまた
違って……」
「ち、千秋って……西園さん!? 西園さん知ってるんですか!?」
「ん? 会いたいのか? そのうち会えるかもな。でも今、やつは仕事中だ」
「し、仕事って……どういうことなんですか!」
「うるせえな」

めんどくさそうに公が言った。

「黙れよ。余計な口、利くんじゃねえ。ま、たっぷり可愛がってやっから、そうすりゃ
……」
「離して! 離しなさいっ!」
「いい加減にしろ、このアマ! 下手に出てりゃつけあがりやがって!」
「お、おい、公、よせ!」

短気な灰田の顔に怒気が走り、右手に拳が握られたのを見て、遠藤が止めた。
蘭が殴られると思ったのだ。
しかしその予想は大きく裏切られる。

「やめて!」
「ぐっ……!」

どたっと灰田が倒れ込んだ。

「お、おい、公!」

もうひとりのソファの男──岩村が駆け寄ってくる。
男たちは呆気にとられていた。
何が起こったのかわからなかったのだ。

蘭は灰田の腕を振り払うと、右手を使って手刀をその首に打ち込んだのである。
もちろん本気ではない。
本格的に空手をやっている蘭は、組手で打ち込んだ時に寸止めする技術もちゃんと
持っている。
今回は寸止めでは意味がないので、寸止め二歩遅れくらいにしたわけだ。
力一杯打ち込んだわけではなかったが、相当にダメージはあるようだ。
首の頸動脈付近に叩き込まれたのだから無理もなかった。
遠藤が感心したように言った。

「こりゃあ大したもんだ。これじゃ、そんじょそこらの男がこのお嬢さんに襲いかか
ったって、たちまちやられちまうな」
「西園さんはどこなんですか! あたしをどうする気なんです!?」

蘭は遠藤にそう言い放った。
君臨者である遠藤にそんな口を利いたことで、禎一や岩村の方が慌てた。

「バ、バカ、平吉さんに何て口利きやがる!」
「蘭、おまえ……!」
「まあ、いい」

遠藤が笑いながら少し大きな声でそう言った。

「……確かに禎一が言ったように、こりゃなかなかのじゃじゃ馬だな。しかもただ
元気が良いだけじゃねえ、空手有段者のお嬢さんだ。あの千秋とは比較にもならんな」
「す、すいません、平吉さん。こいつ、もう俺にめろめろにされたはずなのに……」
「まあいいさ。これくらい活きの良い方が面白えや。前にも言ったろ? 俺はビッチが
嫌いでな。千秋だって表向き従順だが、まだあれには馴れてねえみたいで、未だに恥ず
かしがるだろ? そういうのがいいんだよ。このお嬢さん……毛利蘭か、こいつもそう
なんだろ?」
「は、はあ。やってる時はともかく、そうでない時は反抗的になりますね……」
「だからそれでいいんだよ。そういう状態のスケを脅迫してやってきたってことだろう
が。誰でもOKウェルカムなスケは失格だよ」
「あ、あたし帰ります!」

蘭はそう叫んでくるりと振り返った。
このままここに居てはどうなるかわかったものではない。

「待て、蘭。そのまま帰れると思ってるのか」
「……」

禎一の声に、蘭の動きが止まる。

「おまえは千秋のことも知っちまった。帰すわけにはいかねえな。それとも千秋のこと
は黙っててくれるか?」
「そんなこと……そんなこと出来るわけないでしょう! 西園さんのご両親、どれだけ
心配しているか……」
「じゃダメじゃねえか。喋っちまうんじゃ帰すわけにはいかんわな」
「じゃ、じゃあ……ずっとここにいろと言うんですか」

そんなことが出来るわけがないのだ。
学校も自宅も心配する。
帰らなければ警察も介入してくるだろう。
居場所は、蘭の携帯のGPSで確認出来るはずだ。

「帰るってんなら……ふふ、わかるだろう? 蘭の恥ずかしい行為をみんな話しちまう
ぜ。いいのか、それでも」
「……」
「もちろん学校にも親にもバラしてやる。おまえの両親のことだってもう調べはついて
るんだ。そこにこれを送ってやるかな」

ひらりと一枚の写真が絨毯に落ちた。
慌てて蘭はそれ拾うと、途端に青ざめた。

自分の写真だ。
それも裸である。
大きく股間を拡げて、精液の零れた媚肉を露わにしている。
いかにも犯された事後の写真だということがわかる。
画像が暗く、あまり映りが良くないのは、恐らく携帯付属のカメラで撮ったからだろう。
蘭はいつ撮られたのか記憶にないが、どうせ禎一の部屋で散々犯されて意識朦朧となっ
ていた時に撮影されたのだろう。
写真を掴んだ蘭は肩をわなわなと震わせていた。

「何だか知らねえが、おまえの両親別居中だそうじゃねえか。そこに娘のこんな写真
送りつけたら、もっとややこしいことになるだろうな」
「ひどい……、最低ね……」
「最低けっこうだよ。そのお陰で最高の女を手に入れられたんだからな」
「……どうする気なんですか」
「ま、それだがな」

そう言って遠藤が席を立った。
思ったより巨漢である。
180センチは楽にあるだろう。
体つきもがっちりしている。

「……こいつを飲んで貰えるかな」
「いやです」

差し出されたのは、薄いピンクの錠剤だった。
糖衣はない。
表面に刻印もなく、何の薬だかわからなかった。

「断れるのかよ」

岩村も脅してくる。
断れる立場ではないが、素直に言うことを聞く気にもなれなかった。

「何なんですか、これは」
「危ねえ薬だと思ってんのか? 安心しな、ヘロインだの覚醒剤だのじゃねえよ」
「……」
「信じられないって顔だな。本当だよ。こりゃエクスタシーだよ」
「エクス……タシー……」
「聞いたことあんだろ? MDMAってやつだよ」
「ご、合成麻薬じゃないですか!」
「そうだよ。だがな、俺たちゃ別におまえをヤク漬けにするつもりはねえんだ。ま、
あんまり聞き分けがないようならわからねえがな」
「……」

いつの間にか禎一が後ろから近づいてきて、ポンと蘭の肩に手を置いた。

「心配ないよ、蘭。こいつはそこらで売ってる紛い物じゃない。混ぜ物なんか全然入って
ない純粋なやつだ」
「……」
「常習性があるとかいうやつもいるが、そんなものはないよ。仮にあったとしても平気
さ。蘭はこれを今回だけ飲めばいいんだから」
「今回……だけ?」
「ああ、そうさ。続けて飲まなければ禁断症状もないよ」
「じゃ……じゃあ、なんでこんなのを……」
「ん? こいつの効果、知らないのか」
「……」

蘭は不安そうな顔を禎一に向けた。
本当に知らないのだ。

「……これはさ、セックス・ドラッグとも呼ばれてるんだ。わかる? 飲んでエッチ
すると、いつもよりずっと気持ち良くなるし、長持ちもするってそんな薬。媚薬みたい
なもんだよ」
「な……」

蘭は大きく目を剥いた。

「なんでそんなものを……」
「だって、これ飲まなきゃ、蘭はこの人たちの相手してくれないでしょ?」
「あ、相手って……」
「わかってるくせに。決まってるだろ、この三人にも抱かれろって言ってるの」
「そんな、いやあっ!」
「いや?」
「あ……」

禎一は余裕たっぷりに写真をちらつかせていた。
それを見ると蘭の動きが止まる。
どうにもならない状況に、蘭は涙声で訴えた。

「でも、そんなの飲んだらどうなるんですか……」
「どうって言われてもなあ。多幸感もあるっていうから、そうだな、誰とセックス
しても気持ち良くなれるんじゃないかなあ」
「そんな……」
「飲めよ」
「……」
「飲め」

いつの間にか岩村がグラスに水を用意していた。
禎一は遠藤から受け取った錠剤を蘭の手にひらにポトンと落とす。
蘭はそれを震える手で握りしめている。

「さあ」
「……」

蘭は目をつむり、錠剤を口に含むと水で一気に飲み下した。

────────────────────────

「……」

15分後、蘭はソファにもたれかかっていた。
何だか身体がふわふわしているような気がする。
どうでもいいや、という投げやりな感じもある。
もやもやする。
そして何より、身体が熱くなってきていた。

そのことに気づくと、急速に意識が戻ってくる。
蘭は膝の上でぎゅっと拳を握りしめた。
腕が胸に当たる。
それすらも刺激になって、胸に変化が出てきた。
ブラの中で乳首が硬くなってきている。
まだ立ってはいないが、少し尖ってきたようだ。
少し動いただけでブラの生地に擦れて甘い快感が走るのだ。

股間も熱い。
股間というより、膣の中が熱を持ってきている。
奥の方が切ない。
いけないと思っても、ついセックスを思い出してしまう。
禎一のペニスが脳裏に浮かぶ。
あれで貫いて欲しい。

いや禎一のものでなくてもいい。
誰でもいいから、硬く熱くはち切れそうなもので貫いて、この火照りを鎮めて欲し
かった。
いけない、あさましいという思いを淫らな官能の疼きが飲み込んでいく。
腰が痺れたようになってきている。
意識にも靄がかかってきた。
仮にこのまま解放されても、蘭はその場で自慰してしまいそうな気になっている。

「効いてきたかな」
「そのようですね、しかしけっこう早いなあ」
「純度が高いからな。それにこのお嬢さん、初めてだったんだろ?」
「だと思いますがね。少なくとも俺は使ってないし、それ以前にそんなもん使うような
娘っ子じゃないから」

禎一はそう言いながら立ち上がると、蘭の顎を持ち上げて自分の方に向かせた。
目がとろんとしている。
口は半開きで熱い吐息を漏らしていた。

「どうだい、蘭」
「……」
「そろそろ良い気持ちになってきたかな」
「わ……かりません……」
「そうか。でももうオッケーそうだな。いいですよ、平吉さん」
「おう」
「あ、待って下さいよ、平吉さん」
「なんでえ、公」

蘭に手刀をかまされて失神していた灰田は、その15分の間に意識を取り戻していた。
痛そうに首筋を擦りながら蘭を憎々しげに見ている。

「このスケは、禎一の後は俺がやるって約束ですよ」
「そんな約束したか?」
「しましたよ。それに、この首の礼をしねえと気が収まらねえっすよ」
「そりゃいいが、おい、言っとくが……」
「わかってますよ、殴る蹴るとか、そういう荒っぽい真似はしませんて。礼ってのは、
この女をいやってほどいかせまくってやるってことで」
「それならけっこう。じゃあおまえからやれや」
「へへ、そりゃどうも」

灰田はそう言って遠藤に頭を下げると、蘭を見て舌なめずりした。
そんなけだもののような男を見ても、蘭はまだぼうっとしている。

「だがまあ、その前に」
「え?」
「もうちっとほぐしてやれ。服もちゃんと脱がせねえとな。まだ放し飼いだから、
あんまり皺作ったり、破ったりしちゃまずいからな」

そう言いながら遠藤がゆっくりと立ち上がった。
なんだかんだ言っても、まずは女に触れ、その身体を確認するのは自分だ、というわけ
である。
灰田は少し不満そうだったが、まさか異を唱えるわけにも行かず、黙って場所を譲った。
それを見上げる少女の瞳が霞んでいた。

「あっ……!」

遠藤は無造作に蘭を突き倒した。
蘭は長ソファの上にころりと横たわる。
そこに遠藤が馬乗りにのしかかった。
さすがに覚ったのか、蘭は脅えた美貌をスキンヘッドの男に向けている。
遠藤は物もいわず、いきなり制服の上から蘭の胸を鷲掴みにして荒々しく揉みしだいた。
蘭は苦痛に顔を歪める。

「痛っ……!」
「ふん、服の上からでも揉みでがあるじゃねえか」

野卑な感想に顔を赤らめ、蘭は顔を背けた。
抵抗はしない。
ただ苦しげに吐息を漏らしている。
苦痛と羞恥に耐える少女の恥ずかしそうな美貌が愛らしく、遠藤の嗜虐趣味に火をつけて
いく。

なおも揉む手に力を込め、両手いっぱいに蘭の乳房を包み込む。
乱暴にわしわしと揉み込むと、さらに蘭の表情が苦悶する。
痛いのだろう。
見ている禎一も少し心配になる。
蘭の資質から言って、そのうち強い愛撫にも馴染む──というよりは、優しいタッチより
も乱暴なくらいの愛撫の方により快感を得るようになるだろうが、まだ早いと思っている。
実際彼も、そうしたい欲求を抑え込んで、出来るだけ繊細な愛撫を施してきたのだ。
そのせいで蘭は禎一の想定以上に早く性的に開花しつつある。

「んっ……!」

蘭の声が少し変わった。
遠藤の手が制服の隙間からシャツの合わせ目に潜り込み、ブラジャーの上から揉み出した
のだ。
指先を器用に使ってブラの下に隠れていた乳首を探り出し、そこを執拗にこねくっている。
言うまでもなく、そこは蘭の性的弱点のひとつだった。

「あっ……そ、そこは……くっ……!」

蘭は男の下でもがき、身悶えた。
何とか逃れようとするのだが、上には重い遠藤が馬乗りになっている。
男が、手慣れた動きで丹念に愛撫し、乳輪から揉み出すように乳首をこねていると、
やがてその突起は恥ずかしそうにぷくりと硬く膨れあがっていく。
その状況に合わせるように、蘭の呼吸が次第に荒くなっていった。

「んっ……く……んんっ……!」

必死に何かを我慢しているのだが、時々「もう耐えきれない」という風に唇が開き、
喘ぎとも呻きともつかぬ声が漏れ出す。
そこで遠藤が一気に制服とカッターの前を大きくはだけた。

「ああっ」

ぽろりとこぼれるように、よく実った乳房が顔を出した。

「いいおっぱいだな。寝てても型崩れしてねえ。たっぷり肉が詰まってる感じだ」
「……」

粗野で淫らな褒められ方をされ、蘭は恥ずかしそうに目をつむる。
そんな少女を見下ろしながら、遠藤は制服のボタンに手を掛け、ひとつずつ丁寧に外し
始めた。
蘭の背を持ち上げて制服を脱がせ、タイも外し、白く清潔なカッターも脱がせてしまう。

無抵抗でされるがままになっていた蘭は、外気に触れた肌を震わせながら、遠藤を脅えた
目で見つめていた。
スカートを脱がしにかかると、蘭は、脚から抜き取る時に脱がせやすいように腰を浮かせ
てきた。
もう、自分がどうなるのかということ、そして抵抗の無意味さを痛感している様子だった。
もちろん媚薬効果もあったのだろう。

その様子を見て、遠藤は唇を歪めて嗤った。
するりとプリーツスカートを抜き取ると、眩いばかりの美しい脚が露わとなった。
僅かにブラとショーツで隠された部分以外は、素肌をけだものたちに晒してしまっている。
真っ白で肌理の細かい肌は、何人もの男に見られているという羞恥からか、ほんのりと
薄ピンクに染まっていた。
若々しく瑞々しい肢体だった。
遠藤が、ごつい指先でそっと素肌に触れると、蘭は身を縮込ませて震える。
それでも、あばらが浮いた胸や脇腹、そしてウェストラインから腰骨までを指でなぞって
やると、ビクンと身体が跳ねた。

「なるほど、感じやすいようだな。もう濡れてるのか?」
「あっ、だめ!」

男の手が、ショーツの上から蘭の媚肉に触れていく。
驚いた蘭は慌てて遠藤の腕を掴んだが、固い筋肉はそんな抵抗をものともしない。
ぎゅっと握ってもまったくへこまない。
かえって指の方が痛い。
爪を立てても軽く食い込むだけで出血もしなかった。
そんな場合ではないと思いながらも、蘭は今さらながら男女の差を痛感していた。
いくら空手で鍛えても、女の子はこんな鎧のような筋肉はつかない。
もしこんな人に襲われたら、女の子はひとたまりもないのだ。

(すごい筋肉……。男の人ってすごい……)

「あ……」

そんなことを考えると、なぜか膣の奥がじゅんと潤ってしまう。
熱を持ったそこは、さらに熱くなっていく。
腕に爪を立てる蘭の力が少し弱まったのを知ると、遠藤はにやっと嗤って媚肉へ愛撫を
加えていった。

「あ、いや……、あっ……」

ショーツの上から割れ目の溝に沿うように、遠藤の武骨な指が這い進んでいく。
慌てて両脚を閉じようとしたが、もう指ががっちりとそこに食い込んでいた。
しかも右の乳房は遠藤の大きな左手でぎゅっと握られ、押さえ込まれている。
思った通り、そこは少しだが濡れ始めていた。
肉の狭間に指を這わせていくと、蘭は声にならぬ悲鳴を上げ、身を捩って逃げようと
するが、男が体重を掛けてくるのでろくに身動きすら出来ない。

「お、重いです、どいて……あっ……」

遠藤は、暴れ出した蘭のブラを剥ぎ取ってしまった。
ホックが壊れてしまったようだが、シャツや制服は無事だから、着替えるところを見られ
なければ家族も気づかないはずだ。
やっと狭苦しいところから解放されたように、弾力のある形の良い乳房がぶるんと勢い
よく零れ出た。

禎一が褒めるだけあって素晴らしい乳房だった。
異様に大きいわけではなく、それでいて充分に豊かなサイズだ。
まだ発展途上のような青さ、堅さを持っているのも将来性を感じさせる。
これでも禎一にたっぷり揉まれてきたのだろうから、それ以前はもっと若々しかったの
だろう。

生唾を飲み込みながら、遠藤はショーツも脱がせにかかる。
蘭が驚く間もなく、するっとあっさり脚から抜き取った。
クロッチ部分の内側がぬめっていたように見えた。

「やあっ……!」

蘭は両手で顔を覆った。
男達が一斉に近くまで来て、間近で蘭の全裸を見物している。
息を飲む音、「すげえ……」と呟く声、そして興奮した荒い息遣いまで聞こえた。
蘭の肌に顔がくっつくほど近寄り、くんくんと匂いを嗅いでいるやつまでいた。

(あ、あ……、見てる……男の人に見られてる……は、恥ずかしい……ああ……)

何人もの男に素肌を観察され、身体を直に見られる恥辱に、蘭は肌を赤く染めた。
同時に鼓動が高まり、得も言われぬ妙な興奮状態に囚われてくる。
見られるのは恥ずかしい、でも見られると昂ぶってしまう。
このまま調教され続けたら、ただ見られるだけで、視姦されるだけで達してしまうような
気すらしてきた。

「はあっ……!」

蘭の肢体がびくっと震える。
男の指が直接性器に触れてきたのだ。
暴れようとする蘭の両腕は、右を灰田、左を岩村が押さえ込んでいる。
役得とばかりに、ふたりはそれぞれ蘭の左右の乳房をひとつずつ担当し、揉んだり擦っ
たりしてきている。

「くうっ!」

蘭がひときわ大きく身を捩った。
遠藤の指がクリトリスをいじってきたのである。
遠藤は慎重に包皮をくるりと剥き、肉芽を露出させた。
そこに媚肉から漏れていた蜜を掬い取ってまぶし、くりくりと扱いてやる。
すると、たちまちそこは勃起し、びくびくとひくついてさえいた。
もっとも敏感な部分をいじくられ、蘭はつい喘ぎ声を漏らす。

「はああっ……いっ……ああっ!」
「感じ出したな。良い具合にマンコも濡れてきた」
「やっ……、あ、だめっ……あうっ……うんっ……」
「いいぜ、公」
「待ってました」

遠藤の許可が下り、蘭の胸を揉みしだいていた灰田は喜んだ。
遠藤が蘭の上から退くと、蘭の腋に手を入れ、そのままずるずるとソファから引きずり
下ろした。
大きなソファとはいえ、ここでは狭いと思ったのだろう。
毛足の長い柔らかい絨毯の上に転がされた蘭は、右腕で胸を隠し、左手で股間を覆って
いた。
まだ恥ずかしいらしい。
その腕を荒々しく剥ぎ取ると、灰田は奇声を上げながら襲いかかっていく。

「ああっ……!」

蘭の背中が反り返り、絨毯から浮いた。
灰田が媚肉にペニスを挿入したのである。
少女の慎ましい、それでいて淫らに濡れ切った膣穴に熱く滾った肉棒を押し当てると、
一気に割り入っていった。
勃起した男根はずるりと飲み込まれるように蘭の膣を貫いた。

「や、やあっ……! 森さん、助けてぇっ!」
「諦めろよ、蘭。おまえは俺に目ぇつけられた時からこうなる運命だったんだよ」
「や、やめて、いやああっ……!」

薬と遠藤の愛撫によって鋭敏になっていた膣が擦り上げられていく。
怪しげな薬がよほど蘭に効いたのか、ひと突きで音を上げそうなほどに強烈な刺激が
走った。
責める灰田はそれなりに興奮してはいたが、もうこの仕事に慣れてきている。
自分の欲望だけのために犯そうとはせず、きっちりと蘭をいかせようとしていた。
灰田の腰が大きく動き、ひと突きずつ、その威力を蘭に思い知らせるかのように、深く
鋭く打ち込んでいく。
ずんと突かれるごとに、蘭の柔らかい乳房がゆさっと大きく震えた。

「そ、そんな、深いっ……ああっ……うあっ……んああっ……」
「良い声で鳴くじゃねえか。そんなに気持ち良いのかよ、ほれほれ」
「やはあっ、いっ……あ、あくうっ……うんっ……ひっ……ああっ……」

硬い男根で膣を貫かれる苦痛と気持ち良さが蘭を襲い、たまらず悲鳴を上げた。
蘭のしなやかな裸身は弓なりに反り返り、黒い髪が汗で額にへばりつく。
苦悶にも似た官能の表情を晒しながら、両腕を伸ばして灰田の腕を掴んでいる。
密着された腰は灰田の動きに合わせて跳ね、うねっている。
待ちかねている遠藤や岩村は、蘭の両腕を絨毯に押しつけ、ついでとばかりにその乳房
を揉みしだいた。
柔らかい乳房が自在に形を変えさせられ、揉み込まれてたぷたぷと蠢く白い乳房の上で、
薄ピンクの乳首が頼りなげに彷徨っている。

「あ、あああっ……やっ、そ、そんなことされたらっ……ああっ!」
「なんだ、もういくのか」
「蘭はね、セックスされながらおっぱい揉まれるのが弱いんですよ。すぐいっちまい
ます」
「そうか、そうか。じゃあ、これでどうだ」
「やはああっ、いっ……いいっ……!」

一度、禎一に突き崩された性の堤防は脆かった。
蘭の官能が昂ぶり、灰田をくわえ込んでいる媚肉が収縮を始めている。
襞や粘膜がペニスにぴったりと吸い付いて離れない。
引き抜かれる時も肉棒にへばりついていた。
灰田が呻きながら腰を使っている。

「くっ、こいつマジすげえっ! こりゃ大したマンコだ」
「あっ、ああっ……いやあっ、あ、胸、そんなに強く揉んじゃだめえっ……ああっ……」

激しい律動を受け止め、蘭の媚肉はひくひくと締め付け、弛緩を繰り返してくる。
乱暴な挿入なのに、それを難なく受け止め、肉棒をさらに膣奥へと誘っていた。

「やっ、はっ、ああっ……もっ、だめっ……やっ、来るっ……ひっ……」
「まだ早えよ。勝手にいくんじゃねえ」
「だ、だめ、もうだめっ……あああ、もうっ……」
「自分ばっか気持ち良くなるな、いく時は一緒だよ」
「くうっ……!」

蘭は必死になってコクコクと首を縦に振った。
今にもいきそうなのだが、男にそう命令されると、何としても耐えなければと思って
しまう。
押さえつけられている両手の拳をぎゅっと握りしめ、襲い来る快楽を堪え忍んだ。
そんな蘭の決意を嘲笑うかのように、灰田のピストンが激しくなってくる。
長い髪を振り乱しながら喘ぎ続ける蘭は、次第に呼吸すら満足に出来なくなってきた。
もう意志とは無関係に、ぐうっと膣が締まっていく。

「あ、あ、あ、あああ、だめっ……ごめんなさいっ、あたしもうだめっ……ああ、いく、
いきそうっ……!」
「くっ」

蘭の切迫したよがり声、そして性に喘ぐ美貌を目の当たりにして、灰田も追い込まれて
しまった。
それまでの、蘭をいかせる腰使いから一転、激しいが単純な突き込みに変わった。
灰田自身がいこうとしているのだ。蘭は「ああっ」と叫んで、白い首筋を晒した。
すかさずその首や耳に、遠藤や岩村の舌が這いずり回る。
乳房は相変わらず揉みくちゃにされたままだ。

「くっ、来るっ……ああ、いく、いきそっ……やああっ、いいっ……!」

男の力強い律動に巻き込まれ、蘭は高みに上げられていく。
蘭の口からは、もう悲鳴だか喘ぎだかわからないものしか漏れてこない。
いきそうなのか、もういっているのだが、続けていきそうなのかも知れない。
蘭の肢体ががくがく痙攣し始めた。乳房も大きく激しく揺れ動いている。
あまりの快感に息苦しくなり、それでも強烈な快美感に喘ぎ続ける。

「あ、あっ、ホントにだめっ……もうだめ、お、お願いだから早くぅっ……!」
「くっ、お、俺にいって欲しいのか? 出して欲しいのかよ!」
「ああっ」

蘭は何度もガクガクと頷いた。
もう中に出されるとか、そういうことはどうでもよくなっていた。
灰田の動きが最終段階に入った。
それにつれて蘭の声もさらに大きく激しく、そして艶っぽくなっていく。
また背が反り返り、全身に痙攣が走る。
膣も一層に締まり、入り口付近でペニスの根元を思い切り締め上げた。

「うあっ……くっ、来るううっ……ひっ、ひっ、ああああっっっ!!」

身体中を激しくわななかせ、蘭は絶頂に達した。
ほぼ同時に灰田が射精する。
びゅるるっと勢いよく胎内に弾け飛ぶ精液の凄さに、蘭は顔を仰け反らせて気をやり
続けた。

「はっ、はあっ、はあっ、はああっ……ああ……あう」

荒々しく呼吸を乱している蘭から、灰田がペニスを抜き去った。
ねっとりと蜜、精液にまみれた肉棒は下を向いているが、まだまだ連戦が可能なよう
である。
しかし、岩村が「どけ」と言って灰田を押しのけた。
蘭は頭の中が混乱し、灼け爛れ、まだ何も考えられない。
そこに今度は岩村が入ってきた。

「うあああっ……ぐうっ!」

驚いて目を開けた蘭の前に、岩村の顔があった。
蘭は慌てて押しやろうとした。

「い、いやもう……だめです……あっ……!」

その腕を、また押さえ込まれた。
遠藤と、終わったばかりの灰田だ。
遠藤は蘭のよく伸びた細い腕や腋にまで舌を伸ばして悲鳴と喘ぎを上げさせ、灰田は
蘭の手を開かせて自分のものを握らせている。
自分と男の体液で汚れ、ねとねとした手触りが気持ち悪かったが、幾分しなだれていた
男根は、蘭の手に握られるとたちまち硬度とたくましさを取り戻していく。

「うあああっ、ま、またっ……また入ってくるぅっ……!」

岩村の肉棒が蘭の奥へぐうっと挿入されていく。
蘭の身体が大きく反り返り、大きくわなないている。

「おおっ、こらあ確かにいい味だ。へへ、もっと奥まで入れてやるからな」
「きゃああっ、ま、待って、そんな……ううっ、ま、まだ入るの!? こ、怖いっ…
…!」

蘭は目を白黒させている。
こんなに深くまで入れられたのは初めてだった。
岩村のものは、禎一や灰田よりは胴回りは若干細い感じはしたが、その分長かった。
もう底まで届いたと思うのに、まだ入ってくる。
岩村はじりじりと貫いていき、とうとう根元まで埋め込んだ。

「ううむっ……!」

蘭は目を剥いた。
岩村の長大なペニスは、蘭の最奥にまで届き、子宮口を押し上げている。
普通、ここまで入れられたら快感よりは痛みの方が強いだろうが、蘭はもともと奥が
感じるらしいことは禎一によって見抜かれている。
禎一も、そこまでは届かないにしても、なるべく奥を抉るようにして蘭を犯してきた
のだ。

「きゃううっ! あ、そこいや、だめえっ……ああっ、ひっ……あああっ!」

岩村は深く突っ込んだまま、割れ目の上にある小さな肉芽に目をつけた。
ひくついているクリトリスを指で摘むと、くりくりと軽くしごいてやる。
途端に蘭の絶叫にも似たよがり声が弾け、大きく裸体が反り返る。
あまりの快感に、押さえつけられた腕が暴れ回る。
押さえているふたりが「どこにこんな力が残っていたのか」と驚くほどの力だ。
それだけ快感が強かったのだ。
何とか押さえ込まれた手は、ぐぐっと拳が握りしめられ、指が白くなるほどだ。

「やっぱここがいいんだな、え、蘭ちゃんよ」
「そっ、そこぉっ! ひっ、いいっ……ああ、いいんですっ……ひっ!」
「そんなにいいのか、よしよし。もっと狂っていいぜ」
「はああっ、いっ、いいっ……だ、だめ、そこそんなにしたら、またあたしっ……!」
「いくってのか」

蘭はツバを飲み込みながらガクンと頷いた。
室内は、淫猥な空気で覆われていた。
そのほとんどは蘭の発する淫らで甘美な女臭であった。
声も、蘭の出す悲鳴と喘ぎ、よがり声ばかりだ。
この部屋は今、蘭が君臨していた。

胸を揉みしだかれながら、蘭は両手にそれぞれ一本ずつ男根を握らされている。
男は何も命令していないのに、勝手にペニスを扱いていた。
教わったわけでも指示されたわけでもないのに、手が肉棒をしごいていく。
さっきの勢いを見たら、蘭に握りつぶされるかも知れないと思った男たちだが、ペニス
を握らされると、蘭はおとなしくそれをしごくだけで、握りつぶしそうになることは
なかった。

岩村がクリトリスを軽くしごき、根元から上へしゃくり上げるように揉み上げると、
蘭は「あっ、いくっ」と叫んで気をやってしまっていた。
強烈な感覚が脊髄を突き抜け、どうにも抑えようがなかったのだ。
岩村は意地悪そうに顔を歪めながら、蘭の顎を持ち上げた。

「勝手にいきやがったな」
「あ……あ、ごめんなさい……ああ、許して……」
「だめだ、許さねえ。いきっぱなしにしてやるからな」
「あああっ、いっ、いやああっ……!」

一度頂点まで達したというのに、蘭はそこから降りてこられなくなっていた。
感情も肉体も沈静化しようとしているのに、岩村たちがそれを妨害しているのだ。
左右の男が盛んに胸をいじくり、揉み立ててくる。
膣を犯す男は、相変わらず深々と蘭を貫き、目を剥くほどに深い挿入感を与え続けて
いた。

「あ、あぐうっ、深いっ……ふ、深すぎますっ、怖いっ……いいいっ……ああっ……
いやあ、いいっ……!」
「またいきそうだな。それとも、もういってるのか?」
「きっ、気持ち良いっ……気持ち良すぎてもうっ……いやあああっ……!」

立て続けに与えられる絶頂感に、蘭の胎内は人の体温とは思えないほどに熱していた。
襞は小刻みに痙攣し、ペニスをしゃぶるように締め付けてくる。
さすがに責める岩村の方も堪えきれなくなってくる。
灰田に犯され、気をやった痴態や、今こうして自分に犯されて忘我になってよがって
いる美少女の表情が、男の官能に火をつけていく。
迫り来る射精感を歯を食いしばって耐えつつ、渾身の力を込めて突き上げ、腰を叩き
つけていった。

「ああっ、あっ、あっ、深いっ、ひっ、あうっ、怖いっ、ああっ……!」

リズミカルにピストンされ、突かれるごとに蘭の口からぽろぽろと喘ぎが零れ出る。
奥深くまで突き刺さった肉棒が子宮を擦る。
亀頭の熱さや硬さ、突き込む振動までが蘭の子宮に直接伝わっていった。

乳房、乳首、耳たぶ、首筋、鎖骨、腋、あばら、そしてクリトリス、膣内、子宮口と、
身体中の敏感な箇所を同時に責め抜かれ、蘭はもう半狂乱と化していく。
深くて怖いと泣き叫んでいたというのに、律動で岩村が腰を引くと慌てて追いかける
ように腰を押しつけていく始末だ。
そうやって蘭の腰が迫ってきたところで、岩村も思い切り刺し貫く。
激しく子宮を突き上げられ、蘭は切羽詰まってくる。
初めての子宮責めで、痛いだけのはずなのに、ここまで反応するのは、やはり蘭の肉体
の素養の高さを証明する物だろう。

「やあああっ、ま、またあっ……またいくうっ……!」

激しく突かれ、蘭の頭ががくんがくんと大きく揺れる。
自慢の長い黒髪がばさばさと乱れ舞う。
ふたりに握られた乳房も、たぷんたぷんと大きく波打っていた。

「あああ、もうだめえっ……い、いきそうっ……いきそうなんですっ……ひっ……
ああ、いいっ……い、いっていい? ホントにいっちゃいそうっ……!」
「えらいよがりっぷりだな。身体は極上、顔も可愛らしくて、ここまで感じやすいっ
てのは……」
「ああ、すげえな。禎一のやつが褒めちぎるわけだぜ」
「もう限界っぽいですぜ、岩村さん。いかせてやりなよ」
「だな」

岩村自身限界に近づきつつあったので、改めて蘭の腰を抱え直すと、叩きつけるように
子宮口へ打ち込んでいった。
子宮を亀頭で小突かれ、膣内部をサオが擦り、揺さぶっていく。

「ああっ……!」

蘭の肢体が反り返る。
反り返ったまま戻って来ない。
その姿勢が崩せないほどに身体が固まっていた。
強烈な快楽を堪えるには、そうするしかなかった。
一瞬でも力みを抜けない状態だ。
ここで油断したら、簡単にいかされてしまう。

そこで岩村のラストスパートが入った。
技巧的な動きが消え、ただひたすら突き込んでくる。
射精しようとしているのだ。
今の蘭には、その動きすら鮮烈な刺激となり、性の愉悦として貪欲に肉体が取り込んで
しまう。

「はああっ、はあっ! やっ、いくっ……い、いきますっ……いっていい? お願い、
いいと言ってぇぇっ!」
「くっ……、なんて色っぽい声でねだりやがるんだよ! くそっ、いいぞ、いけっ、
俺もいくからな!」
「やああっ、いくっ、あああっ!」

両腕を押さえ込まれていなかったら、蘭は岩村の背中を抱きしめていただろう。
それくらい蘭は追い込まれていた。
激しく男の腰が打ち込まれ、恥骨同士がぶち当たって軋んだ。
今にもいきそうだし、岩村の許可も得たというのに、蘭は懸命になっていくのを堪えて
いた。
そうしたいと思ったわけではない。
いきそうなのを我慢して我慢して、精一杯耐え抜いてからいかされると、凄まじいほど
の絶頂感が得られるということを身体の方が覚えてしまったのである。

「やあっ、いくっ……は、早く……早くぅっ……!」

何を「早く」して欲しいのかわからない。
膣内射精して欲しいわけはないが、男にも早くいって欲しいということのようだ。
そうでないと自分もいけない、いってはいけないと思い込んでいるのかも知れなかった。

「す、すげえ締め付けだな、おい! くそっ、我慢できねえっ、食らいやがれ!」
「うあああっ!」

蘭の膣が思い切り収縮する。
ペニス全体を膣道が、根元を膣口がきゅううっと絞り上げた。

「いっ、いくっ……いくわっ、いくっ……いいっ……いく、いきますっっ!」

蘭は肢体を大きく跳ね上げ、反り返った。
津波のような喜悦が押し寄せ、爪先までがぐぐっと反り返っていく。
絶叫に等しいよがり声を上げて、蘭は全身を大きく震わせて激しく気をやった。
その締め付けと吸引力に耐えきれず、岩村も一声吠えて精液を放っていた。
びゅるるっと粘い精液が子宮に直接ぶちあたり、その熱さと勢いに、蘭は目を剥いて
続けざまにいかされた。

「ああっ、ううんっ……で、出てるっ……奥に……奥に当たってるぅ……ああ、また
いきそう……い、いくっ……!」

どくっ、どくっと断続的に射精され、蘭は恍惚とした美貌を晒しながら、びくびくと
全身を震わせている。
もう中に射精される快感も覚えたらしく、精液が流し込まれるたびに身体を細かく痙攣
させて気をやっている。

「ん……あ……、熱いのが……ああ……中に……あ、あは……」

岩村がぬぷりとペニスを抜くと、亀頭からぼたぼたと精液が滴っている。
まだ全部は出さなかったらしい。
岩村はそのまま蘭の顔まで腰を持っていき、残りの精液でその綺麗な顔を汚していく。

「んあ……」

眉間の上にぴゅるっと射精されたが、蘭は呆然とした表情と虚ろな目でそれを見ている
だけだった。
濃い精液が鼻筋の横を通って頬に伝っていく様が、何とも淫猥で淫らだった。
もう3度も4度も気をやらされたのだが、蘭にはまだ休む時間は与えられなかった。
続けて、首魁の遠藤が蘭の中に入ってきたのである。

「あはあああっっ……!」

禎一や灰田、岩村のものよりも、遠藤のものは大きかった。
一回りも二回りも太く、ごつごつと節くれ立っている。
それをまともに入れられたのだからたまらない。
蘭の膣も頭の中も、遠藤の肉棒でいっぱいになってしまった。

「あ、ああっ、大きいっ……こんな……お、おっきいっ……!」
「おおっ、こりゃ確かになかなかのもんだ! そら!」
「あうああっ!」

どずんと深くまできた最初の一撃をまともに食らい、蘭は目から火花が出たように感じた。
もうふたりに犯され、だいぶほぐされていると踏んで、遠藤の動きには遠慮がない。
蘭の細腰をがっしりと掴むと、乱暴に自分の腰へと叩きつける。
もちろんその時に自分の方からも腰を打ち込んでいるのだから、蘭は腰骨が砕けるかと
思った。

「ひっ、こ、壊れるっ! そんな激しくしたら壊れちゃいますっ! ひああっ!」
「くっ、このっ! それっ! どうだこのっ!」
「うああっ!」

遠藤の乱暴なセックスに、見ている配下の連中が呆れている。

「遠藤さん、どうしたんですよ」
「少しは加減してくださいよ、マジで壊れちまいますよ」

心配そうな灰田たちを見ながら、遠藤は蘭に腰をねじ込んでいく。

「なぁに、こんだけの身体してりゃあ問題ないさ。おい禎一、おめえ大手柄だぞ。
こりゃあ大したスケだぜ!」
「そりゃどうも……」

と答えつつも、禎一は気が気でない。
女馴れした遠藤が、こんなに真剣きって犯す姿は久々に見る。
遠藤にとっては、女馴れしているからこそ、蘭の身体に驚喜したのである。

ルックスは申し分ない。
肢体はまだまだ子供臭いが、これからいくらでも成長するだろう。
胸もだが、臀部と太腿の張りが素晴らしい。
スポーツをやっているだけであって、下半身に肉がつくのだろう。
膣の締まりが尋常でないのは、身体を鍛えているからに相違なかった。

加えて反応が良い。
まだ一ヶ月も調教していないのに、この感じっぷりの良さはどうだ。
薬を使っているのはいえ、蘭の肉体の鋭敏さ、性の感受性の強さは先天的なものだろう。
外見の良さに加えて媚肉の素晴らしさ、おまけに肉体的にも極めて鋭敏という、文句の
つけようがない女体だったのだ。
そんな女に出合うなど、一生に一度あるかないかだ。
事実、遠藤の人生の中でも蘭は最高峰に位置する。

逆に禎一達は、遠藤に比べればまだ経験が少ないだけに、蘭の貴重さがよくわからない
のかも知れない。
この段階で蘭クラスの女を知ってしまうと、かえって目が驕りすぎてしまい、基準が高く
なりすぎる弊害すらあった。
女体のベテランに舌を巻かせている蘭は、そんなことはまったくわからず、ただひたすら
肉の快美に狂い、のめり込んでいく。

「あ、あうっ、激しいっ、あ、いいっ……あ、そんな深すぎますっ……いいっ……あ、
あうっ、あはっ、ああっ、くううっ……!」

喘ぎ続ける蘭の腰をいったん離すと、遠藤はごろりとうつぶせに蘭をひっくり返した。
そしてぴしゃりとその豊かな尻たぶを叩いた。

「あ……」

男が何を求めているのかわかるのか、蘭は恥ずかしそうな顔をしながらも、膝を立て、
手を突いて、ドッグスタイルとなった。
また真後ろから尻を見られている。
膝を少し開かされているから、尻の谷間が僅かに開いている。
そこから、媚肉も奥に鎮座した肛門もすべて見られてしまっている。

「ああ、またこんな……、み、見られてる……恥ずかしいところを……ああ……見ない
で……見ないでください……ああ……」

よほど恥ずかしいのか、蘭の肩や膝が震えている。
性器や肛門など、もう禎一に散々見られているのだが、こうして他の男、しかも複数に
見られてしまうと、蘭はもう頭の中が真っ白になってしまう。
禎一に見られるだけでも、身の置き所がないほどの羞恥と恥辱を感じていたのに、今は
四人の男に観察されているのだ。
蘭は消え入りそうな声で呻いた。

「は、恥ずかしい……いや……」

ただ膣やアヌスを見られるのではない。
続けてふたりの男に犯され、散々穢された媚肉である。
しかも遠藤のものに深々と貫かれたままだ。
膣から精液が漏れ出て、太腿に伝っているのが判る。
そんな蘭の腕を後ろに回し、その腕を遠藤が掴んだ。

「あっ……な、何を……」

遠藤は後ろに伸ばさせた蘭の腕を、馬の手綱のようにして掴んだ。
そしてそれこそ手綱のように引き絞り、また蘭を突き上げ始めた。

「やっ! はああっ! あっ、あっ、あっ、あっ、あうっ、ひっ、はああっ!」

大きく身体を揺さぶられ、蘭は髪を振り乱して身を捩っている。
腕を掴まれてしまい、もうどうにも逃げようがない。
腕を強く後ろに引かれ、同時に腰が叩きつけられてくる。
まるで杭を打ち込むかのように、強く激しく膣奥の子宮を抉り上げ、いやというほど深く
まで突き刺され、蘭は目を剥いた。

「いはああっ、やっ、いく! すごいっ、奥がすごいっ、あ、いく、またいくうっ!」

きゅううっと膣が締まり、蘭はまた達してしまった。
その膣襞を引き剥がすように、遠藤は硬くそそり立ったペニスを引き抜き、また深くまで
貫いていく。
立て続けに気をやっている蘭に構わず、遠藤は欲望の赴くままに肉棒で突き上げる。
どろどろに爛れてきた子宮口へ向かって限界まで突き込んでいく。
この時、蘭は子宮を抉られることで、より鮮烈な肉体的快感と精神的な喜悦を覚え込んで
いった。

「よし、いけ! 何度でもいくんだ!」
「いやああっ、こっ、壊れるっ……ひっ、どうにかなるっ……いやああっ、またいくう
うっっ!!」

腕を引き絞られた蘭の背中がまたぐぐっとたわみ、反り返っていく。
また絶頂が込み上げてきたらしい。

「いやあああっ……!」

いったのに、降りてこられない。
絶頂から降りることを遠藤が許さなかった。

「あああああっ、あふあああっ……!」

もう言葉にならない喘ぎとよがりが蘭の口を割って出る。
もう許しを乞うことも悲鳴を上げることも出来ない。
激し過ぎる官能と強烈なまでの快美感に、まとまった言葉を発することもできなかった。

「うあああっ!」

また蘭の肢体がぶるるっと大きく痙攣した。
もう何度目の絶頂だろうか。
遠藤は際限なくピストンを繰り出し、蘭の方も快楽の限界がいつまで経っても来なかった。
身も心もセックスの愉悦でずたずたにされてしまい、とうに正気が失せている。

「いやあああっ、いっく……いっくううううっっっ!」

ひときわ大きな絶叫を上げつつ、蘭にこの日最大の痙攣が襲ってきた。
当然のようにその震えは膣まで伝染し、責める遠藤の肉棒にまで伝わっていく。

「おっ、く、くそっ……だめだ!」

遠藤はそう吠えると、堪えきれない凄まじい射精欲に襲われ、蘭の媚肉を三度ほど深く
突き上げてから、その奥に激しく精液を噴き上げた。

「うあああっ……!!」

すごい勢いで射精が始まり、蘭の子宮口に精液がぶちあたっていく。
尿道が痛くなるほどの勢いで、濃くて熱いものが蘭の中に吐き出された。
精液が子宮にひっかかり、膣内にまき散らされるごとに、蘭はビクッ、ビクッと強く反応
した。

「は、はううっ……また出てるぅ……お腹の奥……ああ、すごい、こんなに……奥の壁に
つぶかってくる……あ、いい……い、いきそう……う、うむ、いく!」

射精を受ける快感で、蘭はまたいかされた。
長い射精が終わると同時に、蘭はぶるっとまた大きく震えてから、潰れたカエルのように
絨毯に這いつくばっていた。
肩を激しく上下させ、胸が鼓動で大きく震えている。
上気した頬に黒い髪が数本汗でへばりつき、それがまた凄絶な色香を感じさせていた。
そんな蘭の痴態に圧倒されていた子分どもに、遠藤が笑いながら言った。

「おまえら、何ぼけっとしてんだよ」
「あ、はあ、その……」
「そのぅ、じゃねえよ。ほら、空いたぞ。やれよ」
「は? そ、その、まだやるんで?」

禎一が驚いたように遠藤を見た。
他のふたりも仰天している。
もう蘭は失神している。
あれだけの連続セックスと、それに伴う激しい快楽と連続絶頂だったのだ。
この辺で解放しないと本当に壊れてしまう気がする。
その懸念を岩村が口にすると、遠藤は唇を歪めて嗤った。

「なんだおまえら、いつのまに人道主義者になったんだ?」
「そんなわけじゃねえですが……」
「壊しちまったら元も子もねえですって。遠藤さんだって前からそう言ってたじゃない
ですか」
「普通はな。だが、この毛利蘭て娘っ子は普通じゃねえ。マジで最高峰の身体だよ。
いくらやっても飽きねえし、蘭の方もいくらでも気をやれる身体だ」
「でもですね……」
「しかも身体を鍛えてるんだろ? この程度じゃ壊れやしねえよ。なんだそのツラは、
信用できねえのか?」
「いや、まあ……」
「俺だってバカじゃねえ。一時の欲望だけでこれだけの女を使い潰す気はねえよ。俺の
経験で言ってんだよ、この女はまだいけるって」

男達は顔を見合わせてから、にんまりと笑った。

「それじゃあ」
「やれよ。鉄は熱いうちに打てって言うだろ? 今の蘭が、まさにそれだよ。身体が
ほぐれて成長しかかってる。今が仕込み時だ」

遠藤がそう言うと、灰田が奇声を上げて蘭を引き起こして、またその裸身貪っていった。
蘭は、意識のあるうちは、泣いて懇願し、許しを乞うたが、男たちは止めなかった。
哀願する声と、よがり、喘ぐ媚声が入り交じり、蘭の痴態を一層に艶っぽく彩ったの
だった。

結局この日、蘭は遠藤、灰田、岩村に三度ずつ犯された。
そして、見物するだけだった禎一もそんなシーンを見せつけられて興奮してしまい、
一緒になって二度も犯した。
こうして蘭は、のべ十一人分の精液をその膣や顔で受け止めさせられたのだった。
快楽と疲労で失神しても、そのたびに揺り起こされで犯され、気付け薬を嗅がされて
強制的に目覚めさせられてから凌辱を受け続けた。
もう意識が朦朧としている蘭に、遠藤が仁王立ちで言った。

「だいぶまったようだな、蘭」
「……」
「いいか、これでわかったろうが、もうおまえは俺たちのもんだ。女子高生で空手チャン
ピオンで、探偵と弁護士の娘なのは変わらねえ。だが、そのうまそうな身体は俺たちの
所有物になったんだ。いいか、これからは俺たちの命令が絶対だ。どんな時でも俺たちが
「来い」と言ったら来て、「やれ」と言われたらどんなことでもやるんだ、いいな」
「……」
「返事も出来ねえか。ま、いい。仕込むのに時間がかかるかと思ったが、こっちの想定
以上におまえはすげえ女だったから、もう一線に出す。意味わかるか?」
「……」
「客を取ってもらうことになる。こっちが紹介した客に抱かれるんだ、いいな?」
「……」

蘭は、頭が頭がぼうっとしていって、遠藤が何を言っているのかよくわからなかった。
わかったとしても、拒否出来るような状況でもなかった。
返事のないまま、蘭は灰田と禎一に抱え起こされた。



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