部屋の真ん中でぼんやり突っ立っている蘭を見て、少しクスリを使いすぎたかなと荒戸は思った。
これから初めて荒戸の調教を受けるのだから、普通は正気のままでは受け入れないだろう。
ついこないだ初体験したばかりの蘭なのだから、当然、荒戸の加える変態的な責めなどされたことはないはずだ。

阿武の術は効いていて、蘭はすっかり荒戸のことを新一だと思い込んでいる。
だから何をされても、それは恋人からされているのだと錯覚はしてくれるだろう。
しかし、それでも抵抗があるくらいのことをしようとしているのだ。
だから少し薬効を強めにしたものを飲ませている。
意識が朦朧とした状態ではつまらないし、こっちの言うことを聞いてくれなくても困る。
荒戸が愉しむだけならともかく、ビデオとして出すのだからそれは必須である。
阿武も荒戸もビッチのビデオを作るつもりは毛頭ないから、少々嫌がるものの最後には受け入れる状況が望ましいのだ。
だから、少女の理性や倫理観がほんの少し薄れてくれるくらいが最適である。
その微調整が難しいのだ。
自分が開発しているクスリとはいえ、薬効を強めたものを投与すべきか、それとも従来のものを多めに服用させた方がいいのか、荒戸自身も試行錯誤
しているのが現状だ。
人体実験できる機会は限られているのだ。

ぽんと蘭の肩に手を置くと、ようやく少女は男の方を見た。
まだ目が虚ろである。
荒戸はそのまま蘭の腰に手を回し、ベッドの方へと誘導していった。
蘭はそのまま素直に従っている。
シャムロックに連れ込まれたこと、目の前にベッドがあることはわかっているだろうから、これから抱かれるのだろうと理解もしているらしい。

「あ……」

荒戸に押し倒されても、蘭は小さく声を出しただけだった。
だが、両手を掴まれて頭上で交差するようにして両手首をひとまとめにされて動きを封じられてしまうと、さすがに不安げだ。

「新一……」
「なんだ? 別に痛いことはしないから心配するな。身体が少し強張ってるぞ、力を抜け」
「ん……」

荒戸の大きな脂ぎった顔が近づいていくと、蘭の表情がホッとする。
こんな顔が新一のそれに見えているのだ。
目が合うと、少し恥ずかしそうに視線を逸らし、身体から緊張を解いた。
長めの睫毛が震え、頬が少し紅潮している。
唇は一文字に結ばれ、その端がやや震えていた。
その様子をビデオカメラが無言で撮影していた。

キスしてくれるのかと思っているのか、蘭は静かに目を閉じている。
荒戸はそれを小馬鹿にしたような顔で見下ろしている。
愛だの恋だのといった絵空事に夢見る少女になど、まるで共感できなかった。
当然、蘭の期待することなどするはずもなく、その腰の下に手を回し、尻を撫でまわした。
びっくりした蘭が、思わず拒絶の言葉を吐く。

「あ、いやっ!」
「いやなのか?」
「あ……、そうじゃないけど……」
「いやじゃないんだな?」
「い……いやじゃない……わ……。あっ!」

臀部や腰、胸へと荒戸の手が這い回っている。
なぜか蘭は背に悪寒が走った。
新一に触れてもらっているのであれば、こんな気持ちになるとは思えない。
この人は間違いなく新一なのだが、どうしても新一には思えない面もある。
指は異様に熱く、触り方もいやらしかった。
あの時の新一の手からは、こんな不快感は感じなかったのに。

それでも、荒戸の指技が巧みなのか、それとも蘭の身体自体が成長していたのか、男の愛撫に少しずつ反応してきている。
荒戸の手を振り払おうとしていた手首からも力が抜け、反比例して腰や腿がもぞもぞと悩ましげに蠢いてきた。

「あ……あ……、新一……あっ!」

制服を柔らかく盛り上げている胸肉をぐっと掴むと、蘭はびくりと肢体を震わせた。
男の大きな手は、なおも乳房を掴み、ゆっくりとやわやわと揉み立てていく。

「んっ! あ……はあ……んあ! む、胸……ああっ……」

恥ずかしげに身悶える蘭の手がきゅっと握りしめられる。
ブラウスやブラが敏感な箇所を擦るたびにギクッと身体を痙攣させたり息んだりしていた。
徐々に崩れていく美少女を長めながら、荒戸は制服のボタンをひとつずつ外していくが、蘭は気づく余裕もないようだ。
制服の前を完全にはだけさせると、今度はブラウスのボタンを外す。

「んっ……」

荒戸が蘭にキスしていく。
途端に蘭の顔がとろんと蕩けてきた。
ウソのように抵抗が止んでいく。
思った以上にキスが好きらしい。
上のボタンを外すと、待ちきれないようにブラジャーの中に手を入れる。

「あ!」

柔らかい肉の素肌に指が触れ、蘭は思わず声を上げた。
柔らかいが、指を弾き返す適度な弾力も備えている。
若い肌なのだ。
荒戸は少し息を荒げてブラジャーをずり上げた。
途端に、窮屈な下着に押し込められていた大きな肉塊がぶるんっとこぼれ落ちる。
その様子はカメラでしっかり撮られていた。

「ああ……」
「綺麗なおっぱいじゃねえか、蘭。ビデオで見るのよりずっといい」
「ビ、ビデオってなに……?」
「気にしねえでいいさ。ふん、もうけっこう感じてきてるみたいだな。おっぱいが随分熱いぜ。それに乳首もほれ」
「きゃっ!」

ピンと指で弾かれた乳首は、もう硬くなり始めていた。

「高校生のくせにこんな身体しやがって。これじゃあ他の生徒や男の先生どもも放って置かなかったろうな」
「し、新一、何を言って……ああっ」

乳首をきゅっと摘まれ、蘭はそれ以上何も言えなくなった。
敏感な蕾を潰されて、頭に突き抜けるほど痛いのだが、なぜかそれが快い。
実際、鋭い快感も同時に起こっていた。

「んん……ああ……んっ、ちゅっ……んむ……」

荒戸は左手を離し、蘭の両手を解放した。
自由を得た腕は荒戸を押しのけるようなまねはせず、その背に手を回していく。
荒戸は蘭にキスを与えつつ、露わになった乳房を左手でゆっくりと揉みしだいている。
そして右手は少女の肢体のラインを確かめるかのように、胸から脇腹、そして腰へと這い下りていった。
その手がスカートの中に潜り込むと、さすがに少女も反応して、反射的に荒戸の腕を押さえようとする。
しかし、すぐにその手を離し、再び男の背中に手を回した。
男の手がスカートの下でもぞつく様子もカメラは逃さず撮影している。

「んんっ! んうう~~っっ!」

キスされたまま、蘭が顔を振っている。
「やめて」と言っているらしい。
それもそのはずで、スカートの中の指が、ショーツの上から割れ目の肉を摘んでいるのだ。

「すげえ柔らけえぞ、蘭。ぷにぷにしやがってよう、なかなか良さそうなマンコじゃねえか」
「や……、恥ずかしいこと言わないで、んむ!」

またキスで口を塞がれ、蘭は目を瞑って耐えた。
股間に入り込んだ荒戸の指を止めようと腿を閉じるのだが、かえって柔らかい腿肉の感触を男に与えるだけになっている。
もぞもぞと芋虫みたいに蠢く指が、とうとうショーツの中に入り込んだ。
蘭は一層激しく顔を揺すったが、荒戸の口に捕らえられて振りほどけない。
ショーツから指を抜いて、それを蘭に見せつけながら荒戸が言った。

「ほら、見てみろ蘭。もうこんなだぞ」
「あ……」
「濡れてるじゃねえか。くく、その気になってるんだな」
「そんな……、あ、あたしは……」
「いいんだよ、それで。俺は恋人だろ? 恋人に身体いじくられてりゃ、誰だってそうなるんだ」
「ああ……」

恥ずかしいような、それでいて屈辱的な言葉に、蘭は身を縮めた。
なぜそんなこと言うのだろう。
新一はそんなことを口にするような人ではなかったのに。

蘭が新一と荒戸の違いに戸惑っている間に、男はスカートのホックを外し、ショーツをするっと下ろしてしまった。
手慣れた動作だった。
下半身がスースーするのを感じ、蘭は荒戸を見つめる。

「し、新一……」
「ほら、手を貸せ」
「な、なに……? あっ……!」

手首を掴まれた蘭は、荒戸の股間に手を持って行かれた。
ファスナーが下りていたそこには、トランクスを盛り上げている男性器が隠れている。
蘭の手がそこに押し当てられた。

「っ……!!」

反射的に蘭は手を引こうとしたが、荒戸の手が手首に食い込んでいてそれを許さない。
蘭は困ったように男の顔を見たが、諦めたのか、そのまま手でそこを撫でてみる。

「あ……、す、すごい……こんなになって……」

硬く大きくなった男根のたくましさと熱さが、直接に蘭の手のひらに伝わってくる。
蘭の手がおずおずと蠢き、荒戸のペニスの大きさや形を確かめるかのように撫で擦っていた。

(ほ、本当にすごい……、こんな大きいの? し、新一のって、こんなに大きかったっけ……。それにかちかちに硬い……)

「欲しくなってきたか?」
「……あ、あたしは……」

答えられず、蘭は視線を外した。
まだ手を離して貰えず、荒戸のペニスに押し当てられたままだ。
しかし、荒戸が命じたわけではないのに、少女の手は下着の上から男根を撫で続けている。

荒戸はそんな蘭をじっと見つめていた。
荒戸は蘭の若い肉体を見て高まる肉欲とは別に、研究者、開発者としての醒めた目でも観察していた。
溌剌とした蘭らしい表情は消え失せ、ぼんやりとした感じになっている。
声を掛ければ反応するし、感覚は普通かそれ以上にあるらしい。
従順になっているのは、薬物のせいなのか、それとも相手が恋人だと思っているためなのか、今ひとつよくわからなかった。
今後は、阿武とも相談して後催眠を解いてから一度犯してみるか、あるいは他の連中にでも輪姦させるかしてみる必要があるかも知れない。
それであまり抵抗がないようであれば薬効だろうし、激しく抗うようなら催眠術のお陰と言うことになるからだ。

今、荒戸が診断する限りは、とろんとした蘭からは薬物の効果が見て取れる。
性感も極めて良い。
媚肉は早くも濡れているのだ。
もともと感じやすかったのかも知れないが、五感が鋭敏になっているも薬物による効果が大きいだろう。

となると、あまり意識が朦朧となるのもまずいから、アルカロイド系であるアトロピンは少し減らした方が良いかも知れない。
皮膚感覚の鋭さについては問題ないから、アンフェタミンの量はこれくらいでいい。
ただ、あれは常習性が強いから微調整は必要になるだろう。
荒戸は別に新たな麻薬を作っているわけではないのだ。
ただの覚醒剤になってしまっては使い道がなくなる。

面白い副作用も見受けられる。
どうも若干の媚薬効果もあるようなのだ。
恐らくアンフェタミンかメタンフェミンあたりがキーになっているのだろうが、その辺の確認と実験も必要になりそうだ。

「よし、もういいぜ」
「……」

そう言われて蘭は慌てて手を離し、顔を真っ赤にした。
いつまで自分は男性器を撫でていたのだろう。
そう思って激しい羞恥に襲われたのである。
その蘭の顎を持ち上げ、荒戸はまたキスしてやった。
そのまま巧みに制服のブレザーとブラジャーも外した。
蘭は、白のソックスだけを履いただけの全裸となっている。

「蘭」
「あ……、な、なに?」
「四つん這いになれよ」
「え……、なに?」
「四つん這い。犬這いになれっての」
「な、なんで……そんなこと……」

突然の理不尽な命令で戸惑うばかりの蘭に、些か短気なところのある荒戸は業を煮やした。

「いいから言うこと聞けっての」
「あ、なにするの!」

思わず蘭は荒戸の手を振り払い、さらに頬を張り飛ばした。
ぱぁんと乾いた音がして、びっくりしたように荒戸は頬を押さえている。
殴った蘭の方も驚いたようで、唖然とした表情で荒戸を見てから、自分の手のひらを見つめた。

「……まさか殴られるとは思わなかったな」
「あ、あの……」
「俺は恋人じゃなかったのか、蘭」
「そう……だけど……」

途端に罪悪感に囚われたのか、蘭は意気消沈してシュンとしている。
今までの彼女にはなかったことだ。
かつての蘭なら、行き違いや口げんかの挙げ句、新一の頬を一発張るくらいのことはあったし、酷い時は拳を食わせることだってあったのだ。
ただそれは、いずれも勘違いや感情的になってしまった時だけであり、大抵は新一に非があったから、大げんかに発展することもなかった。

今回は少し違う。
明らかに新一──荒戸は蘭を咎めているのだ。
荒戸が無慈悲なことをしようとしたのだから蘭は悪くないのだが、なぜか今日は大きく罪悪感を感じている。
恋人になったということもあるし、クスリの影響もあったかも知れない。
いずれにせよ蘭は「新一を叩いてしまった」ことに大きく後悔していた。
荒戸がことさら居丈高に言った。

「四つん這いになれ」
「……いや」
「俺の言うことが聞けないのか、蘭」
「……」

少女は哀しそうな表情を浮かべたが、すぐに諦めたようにベッドへ手を突いた。
ソックスを履いただけの裸で四つん這いになる恥ずかしさは想像以上だった。
その恥辱を無理に飲み込んで、蘭は膝を突き、手を突いて犬這いになる。
そこへ、より冷酷な指示が飛んだ。

「何をしてるんだ。俺に尻を向けろ」
「やっ、そんな……、は、恥ずかしいわよ……」
「恥ずかしくてもやれ。こっちに尻を出せ」
「……」

いつもように強気で逆らえない。
どうしてなのか、蘭には自分でもよくわかっていなかった。
荒戸の命令に従い、おずおずと向きを変える。
身体を支える脚と腕が微かに震えていた。

荒戸の目の前に、若いがよく発達した健康そうで豊かな臀部が据えられた。
撫で回したい欲望を堪え、荒戸は手枷を取り出して、蘭の腕を拘束した。
蘭は驚いたが、荒戸が手際よくその腕の自由を奪う。
両腕を背中に回させて交差させ、前腕部をすっぽりと包み込むアームザックで覆った。
蘭は、右手で左肘に、左手で右肘に添える形で拘束された。

「何するの、新一っ! あっ!」

慌てて首を曲げて振り向いて抗議したものの、今度は足までベルトを掛けられる。
足首に革ベルトを巻き付けられ、そこから伸びたチェーンはベッドの脚で固定された。
両足首にベルトが掛けられ、ぐいと左右に引っ張られて股間が開く格好にされてしまった。
あまりの羞恥に、蘭は真っ赤になった顔を振りたくて叫んだ。

「新一、やめて! なんでこんなことするの!」
「こうでもしないと耐えられないようなことをするからさ」
「な……、何をするの……。いやよ、変なことしないで!」
「いやでもされることになるんだよ。死ぬほど恥ずかしいことをな」
「な、なんで……どうして? 新一、どうかしちゃったの!?」
「どうもしないさ。俺はもともと蘭にこうしたかったんだよ」
「そんな……、ウソよ! 新一は……」
「もういいよ、蘭。少しおとなしくしてな」

荒戸はそう言って、蘭の尻たぶをぱちんと叩いた。

「し、新一! んっ!」

男の太い指が、蘭の恥丘を撫でながら、割れ目に沿って進んで行く。
割れ目の肉襞を指でつまむと、ぷにぷにした感触が伝わってくる。
驚くほどに柔らかい大陰唇だった。

「や……、新一……んんっ……」

蘭は恥ずかしそうな声を上げ、弱々しく尻を揺すってくる。
そこをつままれるたびに、内部からじわっと熱い蜜が滲んでいるのがいやでもわかる。
蘭は眉をややしかめながら、懸命に恥ずかしい声を噛み殺そうとして唇を噛みしめていた。
その理性の意固地さを解きほぐすように、荒戸の指が媚肉内部に潜り込んでいく。
蘭はクッと顎を上げ、悲鳴を上げた。

「やっ! しないで、新一っ」
「何を言ってるんだ。俺とここに来たってことは、抱かれるつもりだったんだろうに」
「そ、それは……そうだけど」
「セックスしたかったんだろ、蘭だって」
「そ、そんな風に言わないで! くっ……いあっ……」

指がもぞもぞと入り込んでくる異物感に怖気だった。
なぜ恋人にされているのにこんな気持ちになるのだろう。
その違和感と気色悪さも、性に長けた男の手管によって解消されつつあった。

荒戸は、そのきつさを指で味わっている。
指一本でこれだけきついのだから、ペニスを入れればそれは苦しいだろうと思う。
それでも充分に受け入れてしまうのだから、蘭のそこが名器であることは疑いようもなかった。
膣がこうなのだから、もうひとつの穴はもっと具合が良いに違いない。
ほくそ笑んだ荒戸は指をすっと引き抜いた。

「あ……」

蘭は気が抜けたような声を出して、腰を小さく揺すった。
続きを求めていると思われても仕方ない仕草だ。
自分でもそう思うのか、あまりの恥ずかしさでシーツに顔を埋めてしまう。
今の蘭は、両手は背中で固定されているので、上半身は顎や顔で支えるしかないのだ。

「物欲しそうな顔しやがって。好きなんだろ、おまえ、こういうことが」
「……違うわ」
「そうかな。じゃあ、続きはここじゃなくて他のところでやってやるか」「
「ほ、他って……?」
「ここだよ」
「え……あ、きゃああ!」

蘭の口からつんざくような甲高い悲鳴が飛び出てきた。
荒戸の指は蘭のアヌスに達していたのだった。
あまりのことに蘭は大きく取り乱し、半狂乱となって動けない身体を跳ねさせた。

「やああっ、しっ、新一ぃっ! どこに触って……だめええっ!」
「どこって、ここさ。蘭の可愛いお尻の穴だよ」
「い、いやよ、そんな! だっ、だめ、指しないで、ひぃっ!」

荒戸は、火が着いたように叫ぶ蘭の尻を押さえながら、割り開かれた臀部の中央をいじくった。
指の腹を肛門にぴたりと押し当て、皺をなぞるように擦っていく。
そのおぞましさ、気色悪さに蘭が絶叫する。

「くひぃぃっ! いやあああっ、やめて!」
「良い尻穴だぜ、蘭。まるで指に吸い付くようだ。おまけに、ちょっといじっただけでひくついてやがる」
「や、やだっ、やめて新一! いやよ!」

指が淫らに蠢くたびに蘭の尻が跳ね動き、アヌスがきゅっと引き窄まった。
全身がびくっと何度も跳ねる。
蘭は汚辱と恥辱にまみれ、抗いの声と悲鳴を放って激しく身悶えした。
なのに責められているアヌスの方は敏感なほどに反応し、指の刺激を受け入れて揉みほぐされていった。
きつく窄まった肛門が、時にふっと緩み、またきゅっと引き窄まる。

「もう慣れてきたみたいだな、蘭。おまえ、けっこうこういうのが好きなんじゃないのか?」
「い、いやよ……ああ……もういやあ……しないで、そこ……ああ……」
「そうかねえ、こんなに熱く柔らかくなってきたのに」

いったん指が離れると、蘭はホッとしたように息んでいた身体から力を抜いた。
すでに息が荒く、はあはあと激しい呼吸を繰り返していた。
白い肌にはうっすらと汗が浮き、若い女特有の甘い香りを漂わせている。

「あ、いや……!」

荒戸がぐっと尻たぶを割り拡げると、谷間の底に外気を感じた蘭がまた悲鳴を上げた。
生温かい風がそこに当たる。
これは男の息遣いだとわかると、蘭は羞恥で首まで赤く染めた。
男が、新一がそこを見ている。
媚肉だけでなく肛門までだ。息がアヌスにかかるたびに、ぞわっとした鳥肌が立った。

「やああ……、み、見ないで……お願い、見ないで新一ぃ……」
「いいな、蘭。尻の穴まで可愛いぞ」
「そっ、そんなとこ見ないで……」

度を超した羞恥に、蘭は腰や尻を細かく痙攣させている。
真っ白で丸い臀部は、いわゆる安産型だ。
熟れた女のものとはまた違うが、スポーツで足腰を鍛えているだけあって見事に腰骨が張っている。
ウェストが締まっている分、余計に尻がぐっと大きく見えた。
荒戸の息が生々しいまでに感じられ、蘭は身を捩って呻いた。

「み、見ないで、そんな近くから見ないで……!」
「くく、見るだけだと思うか?」
「え……? ひぃ!!」

指とはまた違った異様な感触がアヌスに走った。
生温かく、ぬめっとしたものが肛門を這ってきた。

「な、何してるの、新一!」
「……ん? 舐めてるんだよ、蘭の尻の穴を」
「な……!」

信じがたいことを言われ、蘭は大きく目を見開いて唖然とした。
そんなところを舐めるなど、蘭にはとても理解できなかった。
セックスにおいて、乳房や性器を口で愛撫することはあるだろう。
しかし肛門などという箇所に口を使う、いや、それ以前にそんなところを愛撫の対象にすること自体があり得なかった。

「こういうのもあるんだよ、蘭。よく覚えておけ」
「いやよ!」
「そう嫌うこともないさ。マンコを初めてやられた時は痛かったろう? 無理もない、あそこはそれまで何も通過していなかったんだからな」
「……」
「だが、ここは違う。毎日ウンチしてるんだからな、蘭のことだ、健康そうな太いのを毎朝……」
「いやっ! そんな、そんなこと言わないで!」

あまりにも強烈な拒否反応に苦笑しながら、荒戸は指でそこを揉みほぐしている。
こないだセックスを覚えたばかりの少女なのだ、肛門責めなどされたら半狂乱になるのも致し方ないだろう。
蘭のような子なら余計にそうだ。
荒戸は割り開いた谷間の底に顔を近づけ、胸一杯にその匂いを嗅いでから、おもむろに舌を伸ばした。

「んひぃぃっ!!」

尖らせた舌先が一気に肛門にねじ込まれた。
脅えのせいで堅く窄まっていたアヌスをこじ開け、舌の中程まで潜り込んでいる。
皺を伸ばすように舌が蠢くと、蘭は「ひっ」と呻いて肛門を窄めようと締めつけてきた。
荒戸は、とうとうこの美少女の尻の中まで舐められたことに興奮し、舌を伸ばして腸壁まで舐めていく。
腸内を舐められるという異常な感覚に、蘭の尻が大きくうねり、わなないた。

「いっ、いやあああっっ、だめ、あっ……くっ、い、いや、動かさないで! んああっ、いやあっ、中で……中で動いてるっ……くあっ!」

あまりの恥辱と羞恥に、普段の彼女からは想像もつかないほどに取り乱した蘭は、狂ったように喚いた。
身体を動かせば動かすほどに、肛門内に何かが入っていることを意識させられ、身を焦がすような恥ずかしさに囚われる。

「んあっ」

舌がぬぷっと抜かれると、蘭はびくびくっと裸身をわななかせ、がくりと脱力した。
しかしすぐまた舌が伸び、今度は皺を伸ばすように丹念に舐め込んでくる。

「や、やめてぇ……やめて新一! そ、そんなところ舐めるところじゃないわっ……き、汚いわ、やめて……こ、こんなの……あああ……こんなの
おかしい……いやあっ、気持ち悪いっ」

荒戸は、蘭が嫌がれば嫌がるほどにしこつこく舐め上げていく。
舌に唾液をたっぷりと乗せ、アヌスが滴るほどに塗り込んだ。
時折、舌先を挿入させて蘭に悲鳴も上げさせた。

「きゃああっ……ああ、もういやあ……どうして……どうしてこんな恥ずかしいことを……新一、お願い、もう……ひあっ!」

どんなに抗っても男の舌からは逃れられないと知ったのか、蘭の身体から力が抜けていく。
拘束された身体を無理に動かそうと無駄な努力をしたせいもあって、疲労してきたのである。
腰を振る動きも弱々しくなり、悲鳴も押さえた呻き声に変わっていった。
蘭は目を堅く閉じ、ただひたすらこの恥辱の時が過ぎ去るのを待つしかなくなっていた。

「あ……あ……、もう……もうやめて……あ、中に入れちゃ……んんんっ……はあっ……」

汗をかき、ぐったりとした蘭の裸身が蠢く。
目を閉じた蘭に感じられるのは、肛門やその内部で蠢く男の淫らな舌の感触だけだ。
悲鳴を上げすぎた蘭の声は掠れがちになっているが、その荒い呼吸の中にも熱いものが混じり始めている。
驚いたことに蘭は、初めての肛門責めにも順応し始めたのである。

「あ、はあっ……はああっ……いや……だめ……汚いからだめよ……新一、もうやめて……っく……うんっ……」

20分ほども舐め続け、ようやく荒戸が口を離した頃には、蘭のアヌスは愛撫と唾液のせいですっかり蕩け、ふやけていた。
アヌスは内部からぷくりと膨らんでおり、ひくひくと妖しく蠢いていた。
荒戸は満足そうに美少女を見ている。

「どうだ、初めてだったろうが、なかなかよかっただろう」
「や……、し、知らない……もういやよ、こんなの……」
「今度は次の段階だぜ」
「も、いや……。あう!」

荒戸は、蘭の緩みかけた肛門に指を押しつけると、そのままグッと中に押し込んでしまった。
指で愛撫していた時は、拒むかのように窄まっていたそこは、実にあっさりと貫かれていた。

「ひあっ! な、なに……!?」
「今度は指だよ。指を蘭の尻の中に入れたんだ」
「い、いやっ……、いやああっ!」
「ふふ、簡単に入ったぜ、蘭。どんなに嫌がっても蘭のお尻は俺の指を嬉しそうにくわえ込んでるんだ」
「やああ……」
「ほら、もう根元まですっぽりだ」
「いやよ……、ぬ、抜いて……あ……」

荒戸は、今まで恋人さえも触れたことのない処女地を嬲るという征服感に酔っている。
後ろからカメラが迫り、指を埋め込まれたアヌスをアップにしようと狙っているのだが、それにすら気づかず、夢中になって蘭の肛門を責めていた。
腸内はかなり熱く、ねっとりと濡れている。脅えているのか、腸壁が痙攣するように指を締めてくる。
その妖美な感覚を愉しみながら、荒戸はゆっくりと指を回したり抜き差ししていく。

「んっ、ああっ! だ、だめよ、あっ……ゆ、指いや……しないで、ううんっ……」

淫靡な指が蠢くごとに、蘭の腰がビクビクと反応する。
指をくわえ込んだアヌスは、その根元をきゅっ、きゅっと周期的に締め上げていた。

「どうだ、尻の穴をいじられるのも悪くないだろうが」
「い、いやよ……しないで、あっ……あ、あう……あ、中を擦らないで……はあっ……」
「いやなのか? でも我慢するんだな、俺はここが好きなんだから」
「そんな……、し、新一がそんなことが好きだなんて……ウソよ……」
「ウソじゃないさ。蘭は俺のものなんだから、俺の好みに合わせてもらうぜ」
「んっ……!」

指が引き抜かれ、蘭は背筋がぞくりとするのを感じた。
尻をわななかせながら爪先を仰け反らせてつんのめった。
アヌスはめくり上げられ、襞が露わとなって健康的な色を見せている。
ひくひくとしばらくひくついてから、思い出したように内部に戻っていった。
それでもまだアヌスは小さく膨らみ、わなないている。

「ようし、指責めもクリアだな。こっちの予想以上の身体してるよ、おまえは。ここまで進めるとは思わなかった」
「あ……ああ……」
「次はな……」
「ああ、もういや……、お、お尻はもういやよ……」
「マンコの方がいいのか?」
「あ……」

蘭はちらりと後ろを見てから、小さく、そして恥ずかしそうに頷いた。
まだまだセックスそのものに羞恥や後ろめたさは感じているものの、排泄器官を虐められるという変態的な行為よりはずっとマシだと思う。
荒戸はにやりとして言った。

「じゃ、言ってみな。蘭のオマンコにしてくださいってな」
「そんな……、恥ずかしいこと……」
「言えないのか? じゃあ続けて尻責めを……」
「あ、待って! 待って新一!」

なぜこんな恥ずかしいことばかり言わせるのかわからないが、それでも肛門を責められるという恥ずかしさに比べればいくらかマシだ。
蘭は羞恥を噛みしめてようやく言った。

「し……して……、前に……」
「……だめだ、そんなんじゃ。ちゃんとマンコにして、蘭のマンコにって……」
「やっ!」
「いやか? なら……」
「お、お尻もいや! 言う! 言うから!」

汗と涙に濡れる顔をシーツに埋めたまま、くぐもった声で蘭が言った。

「し、して……。お……オマ……ンコ……蘭の……オマン、コに……ああ……」

もう首や胸の上まで真っ赤になっている。
そんなことを口走ったことは生まれて初めてなのだから仕方がないだろう。

「よし、よく言えたな。でも今日は尻責めって決まってるんだよ」
「そんなっ……!」

蘭は慌てて顔を上げて大声を上げた。

「あ、あんな恥ずかしいこと言ったのに……、どうしてお尻を……」
「どうしても、だよ。言っただろ、俺はアヌスが好きなんだよ」
「ああ……」

蘭は絶望的な気持ちになった。
どうあっても羞恥の塊である肛門責めをされてしまうらしい。
男の手は身体から離れたが、後ろの方で何やらガチャガチャと耳障りな音がしている。
いやらしい道具を使われるのか思い、蘭が恐る恐る振り返ると、荒戸はポリバケツに何を注ぎ入れている。
樹脂性の白っぽい薬ビンから何やらドボドボと液体が流れ込んでいる。
そこに水らしい液体を入れ、マドラーでかき回していた。

「な、なに……? 今度は何を……」
「これも初体験だと思うけどな。これだ」
「え……」

注射器に見えた。
かなり大きい。
まさかあのバケツの中のものを注射されるのかと思い、蘭は脅えた。
しかし、そんなことに何の意味があるのだろう。
それに、よく見ると注射器には針がなかった。
太いノズルがあるだけだ。

「それ……、何なの、新一……」
「ん? 知らないか。まあ、そうかもな。これは浣腸器だよ。おまえはこれから浣腸されるの。知識はあるだろ?」
「か、かんちょう……」
「そ、浣腸。これを使って、蘭のお尻の穴からお薬を入れるってわけだ」
「な……」

それまで羞恥で赤かった蘭の顔からざあっと血の気が引いた。
顔は紙の色となり、唇はチアノーゼになったかのように青い。
わななく唇からようやく言葉が絞り出された。

「ど、どうして……なんでそんなこと……」
「したいからさ、俺が。あと、この次の準備って意味もある」
「そんな……、そんなことって……。そ、そんなことされたら、あたしどうなるの……」
「浣腸されてどうなるって聞かれても困るよなあ。多分、おまえの知ってる通りのことになるんだよ」

荒戸はそう言って楽しそうに笑った。
ひどい便秘の場合、浣腸をして排便するらしいことは蘭も知っている。
しかし、知っているだけで見たこともなければされたこともない。
だいたい蘭は快便な方だったから、浣腸どころか便秘薬すら飲んだことはないのだ。
この新一は本当にそんなことをするつもりなのだろうか。
蘭はわななく唇で震える声を出した。

「や、やめて……お願いやめて、そんなこと……いやよ、絶対にいや……!」
「いやでもされることになるんだ、これから毎回な。慣れておいた方がいいと思うぜ」
「いっ、いやああっ……!」

嫌がってぷりぷりと打ち振られる臀部を見て、これでは出来ないと思ったのか、荒戸はいったん浣腸器を置いて、また蘭の顔を抱え持った。

「な、なに……、あ、うむ……むむう……」

またキスで誤魔化すらしい。
荒戸は焦れったかったが、優しいキスをしてやった。
やはり手順は重要だ。
いかに空手の使い手とはいえ拘束してあるのだから、その気になれば殴る蹴るして体力を奪い、それから仕掛けてもいいのだ。
しかし荒戸にも阿武にも女の身体を痛めつけるハードなSM趣味はなかったから、そこまでする気はない。

「んっ……んんう……ちゅっ……」

また蘭の顔が蕩けてきた。
瞳に膜がかかり、頬にも血の気が戻ってきている。
そっと荒戸が口を離すと、蘭がじっと見つめてきていた。
そのまま後ろに回り、その尻を撫でても、蘭はびくりと少し震えただけでそれ以上抵抗はしなかった。
浣腸されることを容認したわけではなく、キスとその雰囲気のせいで浣腸されかかっていたことを一瞬忘れただけだ。
これも薬の効果で、頭がはっきりしないせいもあるだろう。
蘭は顔を横にしてシーツに押しつけ、尻を高く荒戸に突き出してぐったりしていた。
その肛門に、荒戸は素早くノズルを差し込んだ。

「ひっ!?」

蘭はすぐに意識が戻り、鋭い悲鳴を放った。
頭がぐっと持ち上がって裸身が弓なりとなり、突き出した臀部がぶるるっと震えた。
太めのノズルをくわえ込んだ蘭のアヌスを、ビデオのレンズが接写している。

「どうだ、尻に浣腸器が刺さったのがわかるか?」
「い、痛い……」
「こんなもんで痛がってちゃ後が困るぜ。ま、その堅く窄まった極上アヌスを柔らかくするために浣腸してやるんだがな」

荒戸は喉の奥で嗤いながら、ゆっくりとシリンダーを押していく。
ガラス同士が擦れ合う耳障りが音が響いた。

「あっ! いやあ!」

ずずっと注入されてくる感覚に、蘭は身を捩って呻いた。
出る一方の器官から、何かが入ってくる違和感がおぞましかった。
しかもけっこう粘性があるのか、どろりとした重い感じの液体である。
それがちゅるるっと注入されると背筋に悪寒が走った。
とてもじっとしてはいられず、顔はぶるぶると振りたくられた。
手は拳を作ってぎゅっと握りしめられ、腰は勝手にうねりだして止まらない。
それでもおぞましさと気色悪さは押さえきれず、蘭はベッドに顔を押しつけてシーツを強く噛んで堪えていた。

「ぐっ……ぐううっ、いや! いや……い、入れないで……んんっ……」
「いい感じだぜ、蘭。やっぱりいい女に浣腸するのは最高の気分だ」
「い、や……んんっ……」

何か得体の知れぬものが肛門からどんどんと侵入してくる。
蘭は、スライムにそこを犯されているかのような錯覚を受けていた。
強引に排泄器官から注入されると、身体が内側から破裂するのではないかというような、猛烈な圧迫感に襲われる。
頬は紅潮し、ぶるぶると痙攣の止まらない尻も赤く染まっていた。
加えて恥辱感と汚辱感が凄まじい。
こんな恥ずかしいことをされていることに、いたたまれないような羞恥を感じてしまうのだ。

「ふふ、いい具合に入っていくぜ。この尻だからな、もっと飲めそうだ。ほれ、どうだ」「ぐうっ、いや……こ、こんなの、いやよ……や、やめ……ああう……」

蘭は呻きながら、またシーツに顔を埋めた。
もう言葉にもならず、ただひたすら悩乱し、呻くしかなかった。
肛門の粘膜にグリセリンがぴりぴりと染みてくるのもおぞましかったが、だんだんと腸内に薬液が溜まり始めて重苦しくなってくるのもたまらなかった。

「あっ……、ううっ……」

蘭の声が苦しそうになっている。
200ccほど注入された頃から、腸内に異変を感じ始めた。
次第に重苦しくなってくるお腹、そして腸内の隅々にまで気怠く染み渡っていく薬液。
ググッと腸が鳴り、重苦しい感覚が下に降りてきた。
それが屈辱の便意だと覚り、蘭は悲鳴を上げた。

「や、やめて! も、もうやめて……こ、これ以上は、ああむ……」

なおも注入され続けるグリセリンのきつさとともに、じわじわと込み上げてくる便意に蘭は戦慄した。
荒戸も蘭の異変に気づいたのか、少し注入を急いだ。
途中で漏らされては、絵的には最悪だ。

「い、いや……もうだめ……く、苦しいわ、新一……あ……」

ノズルをくわえ込まされた肛門は、蘭の懊悩を物語るようにひくひくと蠢いている。
大きく張り出した健康的な尻たぶはおののき震え、若い肌に汗を浮かばせている。
脂汗が滲んでいるのは臀部だけでなく、綺麗に伸びた背筋もじっとりと濡らしていた。
荒戸がシリンダーをぐっと押し込むと、ぶるるっと尻肉が反応して痙攣する。

「あ……あ……、ね、ねえ、苦しいの……や……もう……しない、で……」
「そろそろ危ねえか。仕方ねえ、一度に入れるぜ」
「あひっ!」

100ccほど残っていた薬液が一気に注入されると、蘭は絶頂したかのように痙攣し、腰が大きく震えた。
どうにか漏らさずに注入し終え、荒戸はノズルを引き抜いた。
荒戸が愛おしそうに汗の浮いた尻を撫でまわしたが、蘭はぐったりとベッドに突っ伏して息も絶え絶えに喘いでいる。
しかしその後すぐに蘭の腸がぐるるっと熱く鳴り始めた。

「うっ……」

蘭の全身にぞわっとした寒気が走った。
突き上げられた尻を痙攣させながら苦しげに呻いている。
荒戸が尻たぶを割ってみると、その奥でグリセリンに濡れたアヌスが必死になって窄まっているのが見えた。
便意に屈した蘭が、消え入りそうな声で言った。

「お、お願い……」
「なんだ、蘭」
「……」

トイレに行かせて、とは言えなかった。
察して欲しかったのだ。
しかし、相手が本物の新一ならともかく荒戸ではどうしようもない。
蘭の便意を察してはいるが、簡単に許すような男ではないのだ。
蘭が便意で苦悶する様子をむしろ楽しそうに眺めている有様だ。

「トイレか?」
「……」

蘭は力なく頷く。
あまり大きく動くと、それだけでも出てしまいそうなのだ。
意地悪く荒戸が言う。

「なら言えよ。トイレに行かせてってな」
「そんなこと……あっ……」

荒戸が蘭の黒髪を掴んで、顔を上げさせた。
すかさずカメラがその表情をアップで捉える。

「言いな」
「……ああ……」

浣腸されている時は、その息苦しさで紅潮していたはずの顔は便意で蒼白となっている。
額にも脂汗が滲み、唇を噛んで押し寄せる便意を懸命に堪えていた。
それでも、いつまでも我慢できるものではない。
蘭の腰の痙攣はだんだんと大きくなり、じっとしていられないかのように背中までうねりだした。

「く……、し、新一……」
「なんだよ」
「お願いよ……、あたし、もう……」
「ちゃんと言えよ。じゃないと連れていかないからな」
「ひ、ひどい……そんな……」

荒戸はにやにやしながら、蘭の身体に手を伸ばした。
汗に濡れた内腿を撫で、尻を擦っている。
少女の尻が強張り、蘭が必死になって肛門を引き締めているのがわかる。

意外に粘るなと荒戸は要らぬ感心をしている。
普通なら、初めての浣腸を500ccも入れられたら3分も保たないだろう。
しかも、蘭のアヌスの良さを見抜いていた荒戸はいつもよりもずっと濃く溶液を入れている。
普通は50%溶液だが、今回の蘭にはグリセリン80%で注入したのだ。
どろりとしていたのも当然だろう。

いよいよ便意が激しくなり、蘭の唇がわなわなしてきた。
便意に責め苛まれた少女は、とうとう屈服の言葉を口にする。

「しん……いち……、もうだめ……」
「……」
「お……トイレ……」
「なに?」
「おトイレに……連れてって……」

蘭はそう言ってから顔を真っ赤にした。
それでも荒戸は許さなかった。
どこまで我慢できるか試してみたくなったのだ。
にやりとしながら、震える蘭のお腹を擦り始めた。
ゴロゴロ鳴っている腹部を揉まれ、蘭は絶叫した。

「いやあっ、だめ、お腹さすらないで! だめえ!」

おののき、悲鳴を上げる蘭の美貌を眺めながら、荒戸は肛門までいじくっていく。
膨れあがって、今にも出てしまいそうなアヌスを指で押さえ込み、揉みほぐしたのだ。
途端に猛烈な便意に襲われ、蘭は思わず排泄してしまいそうになった。
それでも慌ててアヌスを引き締め、何とか堪えた。
しかしまたふっくらと肛門が膨らみ始め、すぐにまできゅうっと窄まるのを繰り返している。

荒戸はまた感心していた。
蘭の我慢強さと気丈さ、そしてアヌスの良さである。
アナルセックスした時のペニスを引き締める力も相当強いはずだ。

「し、新一、もういやっ……ゆ、許して、もうっ……もう出ちゃうっ……」
「何が出るか言えよ、蘭」
「やっ、そんな……」
「言えなきゃこのままだ。ここでさせるぜ」
「いやああ……」
「じゃあ言え。ウンチさせてと言え」
「させて……」

蘭は喘ぎつつ、半ば譫言のように言った。
美貌を脂汗で濡らし、綺麗な額にもほつれた黒髪がへばりついて凄絶な表情だ。

「ウ、ウンチ……させて……」
「もう出そうなんだな?」
「で、出る……ウンチ……出てしまう……もう、ああ……」
「よし、じゃあもうひとつだ。ウンチしたらお尻を犯して、だ」
「ウンチ……したら……し、して……お尻をして……」

もう蘭は何を言っているのかわかっていない。
まるで阿武の催眠術でそう言わされているかのように自覚がない。
とにかく一刻も早く便意を解消させて欲しい。
それしか考えられなかった。
苦悶に呻きながら、荒戸の言葉を鸚鵡返ししているに過ぎなかった。
それでも、蘭のその言葉と表情はしっかりとビデオとマイクに拾われている。

蘭の腰の動きが激しくなってきていた。
腿にもざっと鳥肌が立っている。
さすがにもう限界だと覚り、荒戸は蘭を拘束していたベルトを素早く外していく。
四肢を自由にされても、もう蘭は動く気力もないようだった。

「つ、連れてって新一……、おトイレ……ああ……」

譫言のようにそう呟くだけの蘭を、荒戸はお姫様抱っこしてやると、足早にトイレへ運び込んだ。
そのまま便座に座らせると、ドアを大きく開放させたままカメラを呼び寄せ、その正面に据える。
蘭はそれには目が行かず、上から見下ろすようにしている新一──荒戸を見つめていた。

「し、新一……」
「なんだ? ご希望のトイレだ、すればいいだろう」
「で、でもこんな……、見ないで」
「……」

荒戸に動く気配がないのを知ると、蘭は泣きながら哀願した。

「お願い新一、出てって……、見ないで。あたし……あたし、もうホントに……」
「いいんだよ、しても」
「でも新一が見てる……。新一にこんなところ見られるなんて死んだっていや……」

蘭がそう言って両手で覆った顔を振りたくると、荒戸はその顎を掴んで上を向かせた。

「しなよ。俺はな、蘭。おまえを愛してるんだ。だから、おまえのすべてを知りたいんだ」
「で、でも、こんなのは……」
「しろ」
「……」

蘭は諦めた。
というより、もう本当に堪えきれなくなったのだ。
腸内で熾のように熱を持っていたものが、とうとうアヌスにまで下りてきている。
肛門の内側が火のように熱くなっていた。
アヌスはさっきからわななき続け、足の指がぐぐっと屈まっている。
これ以上は無理だった。

「だっ、だめえ!」

蘭は肛門が決壊するのを自覚した。
腸内で暴れ回り、肛門めがけてひしめき合っていた便意が炸裂する。
もう押しとどめるのは不可能で、肛門の痙攣したかと思うと、一気に苦痛の塊が排出されていった。

「いやあああっっ、見ないで! 見ないで新一ぃっ……!」

悲痛な声で叫ぶ美少女を、荒戸とビデオカメラが冷徹なまでに凝視していた。

────────────────────

浣腸され、排泄まで見られた毛利蘭は、絶望と汚辱感でぐったりとベッドで転がっていた。
排泄を限界まで我慢していたことで体力も消耗している。
うつぶせのまま突っ伏し、時折すすり泣くようなか弱い声が聞こえた。

「蘭」
「……」

もう呼びかけても返事もなかった。
初めての尻責めだったのにやりすぎたかな、と荒戸は柄になく苦笑した。
いつもなら、肛門愛撫と浣腸、肛門性交でそれぞれ一日ずつ使って撮影していた。
それを編集で一本にしていたわけだが、蘭の場合、卒業までと決めているからあまり時間がなかった。
それに、この少女を見ているととことん責め抜きたいという獣欲がむらむらと湧き起こってくるのだった。

「あ……」

蘭がぴくりと動いた。
荒戸の指が、またアヌスを揉みほぐしてきたのだ。

「新一、だめ……そ、そんなところだめ……汚い……」
「汚くなんかないさ。だから俺はおまえの尻の穴まで舐めたんだ」
「そ、そんなこと言わないで……」
「それにな、汚いのはさっき全部出したろうに」
「ああ……」

荒戸の言葉が、浣腸され排泄まで晒してしまったことをイヤでも実感させられた。
いくら愛する新一とはいえ、いやだからこそ絶対に見られたくなかったのに、いやというほど観察されてしまったのだ。

「い、いや……新一、そこいじらないで……ああ……」

蘭の顔に、少しずつ赤みが戻ってきている。
排泄した快さもあったろうし、荒戸の指戯に肛門も反応しているらしい。
揉みほぐされたそこに、ずぶりと指を挿入されても、少し顔をしかめただけで受け入れていた。
荒戸の指が腸管を擦ると、尻がぴくり、ぴくりと小さく反応している。
性的感受性が高いのはわかっていたが、アヌスまで敏感らしい。
荒戸は嬉しそうに肛門を嬲りながら言った。

「よーくほぐしておかないとな。最初はけっこうきついんだぜ。蘭はいい穴してるから大丈夫だろうとは思うが、それでも痛いだろうな」
「あ、あ……お尻が熱い……」
「ふふ、もう感じてるのか。先行き恐ろしいくらいだな、これならいきなりでもOKだ」
「な、何を……するの……もういや……」
「さっき自分でいっただろ? お尻にしてってな。だからしてやるんだよ」
「す、するって何を……あっ」

荒戸がぐいっと蘭の腰を持ち上げた。まだ足腰に力が入らないようで、膝立ちさせてもぐらぐらと腰が安定しない。
両手も下に伸ばしたままで、また顔で上半身を支える姿勢になっている。
その尻ぶを掴まれ大きく割り開かれると、ようやく蘭も何をされようとしているのか理解した。

「いっ、いやよ、新一! だめ、そんな……あっ!?」

荒戸の肉棒がぐっと肛門に押しつけられた。
蘭は狂ったように叫び、顔を打ち振るった。

「いや、いやあっ、だめ、新一っ! そんなことだめえっ!」

肛門を性行為の対象とされることへのおぞましさが少女の心を震わせた。
膣でするのでも恥ずかしいのに、よりによって排泄器官でセックスされるなど想像したこともなった。
しかも、そこに挿入されるのがこの男のペニスだと思うと寒気がする。
さっき見たあの大きなものが、狭い肛門に入るとはとても思えなかった。
心身ともに脅え、蘭の全身がわなわなと震えだした。

「い、いやっ……やめて新一ぃっ……お願い、そんなのいや!」
「騒ぐなよ、こっちでするってのも世の中にはあるんだ。覚えておけ」
「し、知らないそんなのっ……あ、いや、だめえっ!」

浣腸と排泄ですっかり体力と気力を使い果たしたはずなのに、蘭は最後の力を振り絞って抗った。
それだけアヌスへの挿入に抵抗があるのだ。

「だめよ、新一、そんなの……そんなの入るわけないわっ」
「まあ俺のでかいのを見ればそう思うのも無理ないが、ま、大丈夫だと思うぜ。蘭のここ、かなり柔軟性に富んでいるからな。入るかどうかやってみようぜ」
「そんな……いやよっ! あ、やめて……し、新一、やめて! あ、あなた……本気なの!?」
「無論さ。いくぜ」

荒戸は亀頭の先で蘭の肛門を確認すると、ゆっくりと腰を押し進めていった。
初めての浣腸と激しい排泄ですっかり緩んでいたアヌスは、じわっと押し広げられて亀頭の先がめり込んでいく。

「ひぃあっ、いやあっ! あっ、く……だ、め……いやあ!」

蘭は泣き叫んで腰を捩り、激しく抵抗したが、荒戸は委細構わずそのまま挿入していく。
蘭もやはり疲労しているらしく、起き上がって抵抗するまでの力はないようだ。
ぬぬっと亀頭の先は蘭のアヌスに飲み込まれ、なおも奥へと進んで行く。
カリの太いところにさしかかるとさすがに痛いのか、蘭は苦悶した美貌を歪ませて呻いた。

「いっ……たいっ……痛い、痛いっ……お、お尻が……いや、しないでぇっ!」
「くっ……、やっぱりきついな。でもけっこう濡れてるし、いけるぜ、蘭」
「んあ!」

もっとも太いところがぬるっとめり込むと、蘭はぶるるっと大きく痙攣して背中を弓なりにした。

「はああっ……い、痛い……いや、いたぁいっ……ぬ、抜いて、新一……くああっ」
「ふう。ここが入ればあとは楽だぜ、蘭。どうだい、初めてマンコやられた時と、どっちが痛いかな?」
「い……たい……、ああ……やめて……」
「そんなに痛いかな。毎日太いウンチしてるんだろうから、これくらいは平気だろうよ」

荒戸はそう嘯きながら、さらにペニスを沈めていく。
このまま一気に突き通したいところだが、ここでアヌスや蘭自体が壊れてしまっては意味がない。
燃え上がる欲情を抑えつつ、ゆっくりと腰を送っていった。

「い、や……こ、こんなの……いや……あっ、いたぁい! だめ、動かないで、入れないで!」

蘭の股間が汗や愛液で濡れていたことや、アヌス自体が腸液を漏らしつつあったせいで、案外スムーズに挿入されていく。
カメラを意識して、時間を掛けて挿入していったが、それでもとうとう根元まで埋め込まれた。
蘭の丸く柔らかい尻たぶが、荒戸の腰に心地よい感触を残した。

「よ……し、全部入ったぜ、蘭。どうだ、けっこう楽だったろ」
「く……、いや……ぬ、抜いて……く、苦しい……い、息が……できない……」
「そんなに息んでるからだよ、尻が強張ってるぞ。もう入ったんだから力を抜けよ。しかし本当に入ったな。うーん、血も出てないし、裂けないで
済んだな。さすがにいい尻してるだけある」

そうは言うものの、荒戸の巨根を飲み込まされた蘭のアヌスは、今にもはち切れそうなほどに拡げられ、皺がなくなるほどに粘膜が拡げられている。
肛門は苦しげにペニスの根元をきゅうきゅうと締めつけ、腸管も太い異物にへばりつくように絡んできた。
力を抜けと言われても、まだ経験の少ない少女に突然アナルセックスを強いたのだから、拒否反応があるのは当然だ。
肛門は受け入れてしまっているものの、蘭自身は荒戸を激しく拒絶するように腰と臀部の筋肉に力を込めている。
そのせいで苦痛と圧迫感が増しているのだが、この嫌悪感はどうしようもないらしい。
しかし、このまま食い締められていては、思うように動けない。
荒戸は尻を撫でつつ、蘭を宥めるように言った。

「もう少し力を抜けって。多少は楽になるぞ」
「そ、そんなこと言っても……ああ、もう抜いてよ、新一……苦しいわ」
「だから力を抜けっての。深呼吸してみろ、大きく息を吸って吐くんだよ」
「く、苦しくて、もう……んんっ……」
「仕方ないな」

荒戸は蘭のすべらかな背中に覆い被さると、両手で乳房を揉み始めた。
強く揉みしだくのではなく、柔らかく緩い愛撫だ。
「あっ!」と声が漏れ、びくりと蘭の裸身が震える。
やわやわと優しく揉みながら、乳首を指でくすぐる。
ぷくんと勃起した乳首の根元を指で挟んでくりくりとしごいてやると、蘭は踏ん張ったまま鼻から熱い息を漏らす。

「んっ! んんっ……あ……やっ、こ、こんな時に……あっ……」
「こんな時だからやるんだよ。お、少し緩んだな。その調子だ、蘭。ほら、もっと揉んでやるから力抜け」
「あ、あっ……新一、だめ……ああ、胸……いっ……あ……」
「いいぞ、そういう感じだ」

荒戸は褒めながら胸を愛撫し、蘭のうなじや首、耳にも舌を這わせている。
目に見えて蘭の意識がアヌスから離れて行くのがわかる。
揉まれるバストや舐められている首筋に神経が集中しているのだ。
肉棒をきつく締めつけていたアヌスも、その収縮の力が抜けていき、時折、ふっと緩んでくることさえあった。

「んっ、ああっ、う、動かな……ああっ……んくっ……ふあっ……」

荒戸は、蘭の肛門が緩んだ隙を狙ってぐっと腰を押し込んで、腸管深くまで貫く。
蘭が驚いてアヌスをきゅっと引き締めると、今度はそれを引き剥がすように引き抜いた。
締めたアヌスから引き抜くものだから、ずるっと出てきた肉棒には腸管の粘膜がへばりついている。
三度、四度とゆっくりと抜き差しして、本当に肛門へペニスが入っているということをしっかりと撮影させてから、荒戸は本格的に責めていく。

「やっ、あっ……く、苦しい……んんっ、き、きつ……きついっ……あ、あ、……動かないで……んはっ……」

太いものを精一杯にくわえ込んだ狭いアヌスは軋み、肛門や腸内の粘膜が肉竿に擦られていく。
だが、次第に肛門が現状を受け入れだしたのか、それとも蘭自身が感応し始めたのか、腸液が少しずつ滲み始めていた。
腸管内部がぬるぬるとなり、内部での動きが楽になってくる。
同時に肛門にも腸液が達し、抜き差し自体がスムーズになっていた。

「んんっ……はあっ……んっ……はっ……んむっ……あ……んくっ……あう……」

蘭もリズムの取り方がわかってきたように、突っ込まれた時は息を吸ってそのまま止め、抜かれる時に息を吐いた。
そうすると少しは楽になるのを身体が学習していった。
相変わらず呼吸も呻きも苦しそうだが、そんな蘭の苦悶する美貌は荒戸を余計に高ぶらせていく。

「いいな。その苦しそうな顔が最高だぜ、蘭。おまえにマゾっ気があるかどうかはまだわからんが、その顔や仕草はSの男をそそらせるな」

蘭は呻いて顔を振った。
まだ痛いし苦しいのだ。
ただ、それが徐々に慣れてきているのはわかっていた。
確かに、男の指示通りにすると身体が楽なのだ。
しかし、それと同時に身体の奥や腰の深いところから、何やら妖しげな感覚──官能的快感も滲んできていた。
荒戸は腰を前後に振って、蘭のアヌスを抉りながら言った。

「ふん、馴染んできたな。さすがに俺たちが見込んだ身体だけのことはある。マンコも尻もすぐに学習するようだ。さすがに優等生は違うな。ほれ、わかるか、蘭。おまえの尻の穴は俺のチンポに馴染んできてるぜ」
「やっ、そんな……んんっ、もういやあ……ぬ、抜いてよ、あっ……」
「そうか? まだ苦しいのか? きついか?」
「き、きついわ……お尻がきつくて苦しい……あ、あ……何だか……何だかお尻と……お腹の中が……少し熱くなって……あうっ、きつっ……そ、
そんなに動いちゃだめっ……」
「そうか、感覚が少し変わって来たか。もう尻の良さを判り始めただな、大したアヌスだ」
「い、いや、違っ……ああっ……お、お尻だめえっ……くううっ……」

荒戸は少し律動を緩め、挿入したまま腰をぐりぐりと回転させた。
蘭の肛門が早く肉棒の感触を覚えるように、じっくりと責め立てていく。

「違うだと? ウソを言うな、感じてきてるんだろうが」
「ち、ちが……」

覆い被さっている荒戸の腹を背中に感じながら、蘭は顔に羞恥の色を湛えて小さく首を振った。
荒戸は蘭の様子を見ながら、突く角度を微妙に変えていく。
上から下へ、下から上へ、あるいは右へ左へとペニスを自在に操り、蘭の腸壁を擦っている。

「あっ! く……お、お尻……んんんっ、お尻っ……はああっ……いやあ……うんっ」
「くく、声が甘くなって来たな。尻の中も随分熱くなってきたぞ。感じてるな、蘭」
「そ、そんっ、なこと、あっ……な、ない……わっ……し、しんっ、いち、あっ……い、言わないで……うんっ……はああっ……」
「そうかねえ。おまえの尻の粘膜は俺のチンポに絡みついてくるぞ。引き抜くにも力がいるくらいだ」
「やっ、恥ずかし、いいっ……だ、だめ、いやらしいこと言っちゃ……ああ、だめよ……あああ……」

いやなのに言葉責めに対して蘭は激しく反応した。
淫らなこと口にされ、実行されるごとに、蘭は官能を昂ぶらせていく。
荒戸の腹がぺたん、ぺたんと叩きつけられる尻たぶは、リズミカルに弾みながら、時折ビクッと強く震えていた。

「このスケベ女め。こんなにチンポを締めつけやがって、尻がそんなにいいのか?」
「やっ、そんな……新一、そんなこと言わな、んあっ! だめ、そんな激しく動いちゃだめえっ……はああっ」
「またウソをつくんだな。本当に動かないで欲しいのか? なら止めてやる、ほら」
「あっ……!」

突然に腸内の動きが止まり、蘭は慌てたように尻を振った。
自分から尻を振り、中に収まったままの肉棒で、腸内のあちこちを擦っている。
恥ずかしい、浅ましいということは自覚している。
でも、勝手に腰が動くのだ。
ここにきて蘭は、ようやく自分が肛門を犯されても快感を得られていることを知らされたのだった。

「なんだ、その腰の動きは。欲しいのか?」
「ち……がう、わ……」
「そうか。じゃあ、動くな」
「あ……!」

荒戸はペニスを挿入したままで、蘭の腰を押さえ込んでしまった。
もう蘭は自分から腰を振ることも出来ず、それでも焦れったそうにもぞつかせている。
荒戸はそのまま肉棒を抜きにかかった。
ぬ、ぬ、ぬ、とペニスが引き抜かれると、蘭の腸壁が名残惜しそうにへばりついてくるのが見えた。
蘭の方、押さえつけられている尻を何とか動かして、ペニスについていこうとしている。もう蘭のアヌスは充分に熱く、そして柔らかかった。
仮に荒戸以上のサイズのものを突っ込んでも裂けるようなことはなさそうだ。
馴染み、熟し始めていたのである。

「欲しいだろ、尻の穴に」
「……」

恥ずかしそうにシーツに顔を埋める蘭の尻をそっと撫でてから、荒戸は一転してペニスを叩きつけるようにして腰を打ち込んでいった。
蘭はぐうっと背中を反らし、目を剥いて喘いだ。
そう、アナルセックスされて初めてこの時に喘いだのである。

「んっはあああっ、いっ……や、やめ、ああっ……つ、強いっ、強すぎるわっ……あ、あっ、も、もっと優しく、ああっ……」

荒戸は大きなグラインドで深々と何度も突き通してから、突っ込んだままペニスの先で腸壁の周囲を撫で回すように腰を回した。
肛門を拡げられ、腸管まで拡げられ、そこを強く擦られる刺激に、蘭は悲鳴まじりの喘ぎ声を放ってわなないた。

「んっ、んあっ、そ、それだめっ……あ、あ、お腹の中が、こ、擦れちゃうっ……いっ……いいいいいっっ……」

荒戸は蘭の性感帯を探り出すように、腸内のあちこちを突いていく。
アナルを拡げるようにするのにも強い反応を示しているが、腸管をこそがれることにも快感を感じているようだ。
ポイントはどこなのかと上へ、下へと侵入角度を変え、深さを変えて責めていると、突然、蘭は絶叫に近い声を上げた。

「きゃうんっ……!」
「ん? ここか?」

そこを腸壁を通して亀頭の先で刺激されると、膣奥からじわっと愛液が分泌され、子宮にズーンと電気が走った。
荒戸はにやりとした。

「そうか、なるほどな。腹の膜を通して子宮をこねくられるのがいいんだな。こんな具合に」
「ひいああっ、だ、だめよっ……そ、そこだめっ、あっ……そ、そこばっかしないでっ……そ、そこされたら、あたしっ……!」
「いっちまうのか?」
「……!」

そう言われ、蘭はハッとして俯いた。
恥ずかしいが、その通りだったのだ。
まるで膣を犯されているような快楽を得ている。
直接子宮を叩かれても痛いだけだったが、こうしてワンクッションあると、また全然違った刺激となって蘭に愉悦をもたらしていたのだ。
どうも子宮責めも好きらしい。
これは阿武にも報告して、徹底的に子宮を責め上げて、その上で孕ませるのも面白いと荒戸は思った。

「あっ、ああっ……いっ……お尻が……うんっ……やああっ……」

蘭のアヌスはすっかり荒戸のペニスを覚え込んだようで、見事なほどの伸縮性と柔軟性を見せている。
ペニスを引き抜くと粘り着くようにして健康そうな色の粘膜を覗かせ、突き込むとそれが巻き込まれるようにして腸内に収まっていった。

「だっ、めっ……ああっ、お尻ぃっ……あ、熱い……熱いわ、新一……あっ」
「どこがだ? どこが熱いんだ、蘭」
「お、お尻……んっ! お尻が熱い……ああ、お腹の中も熱くなって……あああ……」
「お尻、じゃないだろ? お尻の穴だ。肛門とかアナルでもいいぞ」
「やっ、そんな……は、恥ずかし……うあっ」
「じゃあお尻の穴でいいや。そこが熱いのか?」

蘭は微かに頷き、ぐっと唇を噛みしめたが、またすぐに口が緩む。

「あああ……、お尻……お尻の……あ、穴が……熱いのよ……な、なんだか変になりそう……うあっ……」

荒戸は蘭を容赦なく突き上げているが、蘭もそれに合わせるように尻を持ち上げたり、下げたりしている。
蘭も快感に悶えているが、それは荒戸も同じだった。
熱く潤った腸壁が、肉棒全体に柔らかく、そしてきつく絡みついてくる。
肛門に入れるには太すぎるペニスに腸壁がぴったりとへばりつき、蘭がうねり、悶えるたびにひくひくと収縮して荒戸を追い込んでいった。
荒戸の腰が熱くなり、肛門が締まってくる。
射精が近い。

「くっ、蘭っ、俺もいきそうだ!」
「はっ、激しいっ……だめよ、そんな激しくっ、んあっ、お尻っ……お尻が壊れそうっ!」
「く、くそっ、色っぽい声でよがりやがって! もうだめだ、出る!」

荒戸はもう制御しきれず、蘭をいかせるというより自分が射精するためにガシガシと腰を打ち込んでいく。
思い切り肛門を擦り上げられ、ペニスの先が腸管にめり込んでくると、蘭は首を仰け反らせて絶叫した。

「んはあああっっっ……!!」

その瞬間、アヌスが思い切り収縮して荒戸のペニスを締めつけた。
同時に腸管も蠢動したが、その腸壁に亀頭を突き通すように打ち込む。

「ぐっ……出る!」
「いやあ!」

どびゅうっ、びゅるるっ。
びゅううっ、びゅくっ、びゅくっ。

鈴口から勢いよく放出された精液が、蘭の腸管で弾けた。
腸壁に先っぽを食い込ませたまま射精したため、腸管が射精の勢いで変形するほどの激しさだった。
精液の熱さと射精の勢いを腸管で感じ取り、蘭は背中を弓なりにしたままぶるぶると痙攣していた。

「あああっ……やっ、で、出てるっ……お、お尻の中……お尻の中に熱いの……あああ……」

なおもドクドクと流し込まれてくる精液の濃さと量に、蘭は裸身をわななかせて呻いた。
荒戸は射精が終わるまで蘭の尻を潰し、出来るだけ奥で精液を放っている。
それが終わっても、まだペニスを抜かずにいて蘭のアナルを味わっていた。
細かく痙攣しながら突っ伏している蘭の上半身を起こし、乳房を揉みしだきながらその耳元で言った。

「いったのか、蘭」
「ああ……」
「初めて尻でセックスしたくせに、それでも気をやったのか」
「ああ、違う……ち、違うの新一……こ、これは……違うの……」
「違うのか。じゃあ仕方がない、いくまでやるぜ」
「え……、あ、ああっ!? し、新一の……あたしのお尻の中で、ま、またおっきくなって……」

射精して萎えかけたペニスは、精液を絞り取るように収縮していた蘭の肛門のおかげて、またむくむくと膨れあがり、硬さを取り戻していった。

「まだまだ出来るぜ。あと二回は蘭の尻の中で射精してやる。さっきは、俺がいくことに夢中になっちまったが、今度はおまえの好きな子宮を腹の裏側から存分に突いてやるからな、くっくっく」
「やっ……、もうお尻……いやああっ……!」

絶叫する蘭の肛門に、荒戸の肉棒が深々と突き刺さっていった。


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