手応えはあったと美和子は思っていた。
蘭が出ているらしい裏ビデオの捜査は、本庁生安が進めている。
そして「関係者」として、美和子と高木も一課の仕事の合間に捜査協力しているのである。
目暮も理解を示してくれ、ややこしい仕事は回さないでくれている。
参考人の事情聴取には立ち会っているものの、ビデオそのものについての捜査は取り敢えず生安に任せていた。
美和子たちは薬物から捜査の手を伸ばそうとしている。
あのメーカーのビデオの出演者たちに薬物が使われているのではないかと高木たちは思っていたのだが、当然、専門家の生安でもそうした疑いは
持っていたらしい。
刑事部から独立した組織犯罪対策部への協力を要請しているようだ。
生安保安課の加藤課長が、もともと前身の捜査四課出身だったから、内々に話は通しておいたらしい。
美和子たちはその補助として動いている。
主に高木がビデオ関係者の聞き込みに回り、美和子はクスリの方を調べていた。
と言っても、何も手がかりはなく、ビデオ内の男女が薬剤を使っているように見える、という程度の根拠だったから雲を掴むような話だ。
しかし、ビデオ関係者からの参考人聴取から意外な事実が出てきた。
その中のひとりの内縁の妻が薬剤師だったのである。
その男には、以前から薬物乱用や裏で無許可に薬物を流しているという噂があり、組織犯罪対策五課でも捜査に入っていたらしいのだ。
そこから出た情報だと、ヒモになっているこの男は自分の女の職業を利用して、こっそり薬物を失敬している疑いがあった。
その顧客にビデオ関係者がいたのである。
瓢箪から駒だった。
任意で聴取した際、自供して内部情報を話せば即決裁判手続とするというバーターを出した。
司法取引である。
これが効いたらしく、かなり動揺しているらしい。
もともと、叩けばいくらでも埃が出る仕事である。
そこから突っつけば、クスリから捜査が入り、ビデオの方も崩れるかも知れないのだ。
もう一息だと美和子は思っていた。
あとはアフターケアである。
蘭であることはほぼ間違いがなかった。
彼女やその両親関係者、学校へのフォローを考えねばならない。
地域課や少年課とも話を通しておいた方が良さそうである。
そんなことを考えながら、美和子は帰り道を急いでいる。
時刻は午後9時を回ったあたりだ。
庁舎で高木と別れ、もうマンションまで10分くらいの距離だ。
いつ頃からだろうか、美和子は後背に人の気配を感じている。
つかず離れずといった感じで、ずっと美和子の後をつけていた。
気づいたのは駅の改札を出たあたりである。
それとなく気にしていると、どうもこっちをじっと見ているようフシがあった。
痴漢とか変質者の類かなとも思った。
この辺は住宅地でマンションも複数建っているが、夜になると人通りが少なくなる。
それでいて人口は多いから、あちこちに「痴漢に注意!」という看板も立っていた。
美和子は捕まえる立場であり、自分がその手の被害者になることは考えたこともなかった。
満員電車内で痴漢されたことは何度かあるが、そのたびに相手の手を捻り上げて悲鳴を上げさせた上、自分が警察官であることを名乗って所轄署に
突き出すのが常である。
況して暗がりで襲われてしまうなどと思ったことはない。
仕事上、逆恨みを買う可能性はあったから、暴漢に襲われることはあるかも知れないが、性的な目的で襲われることは考えてない。
そもそも美和子は、周囲の評価よりも自己評価がかなり低く、自分が美人だとは少しも思っていない。
だからこそ、そういうことに無頓着なのだろう。
仮にあったとしても、叩きのめせるという自信もあった。
(ちょっとしつっこいな……)
立ち止まった美和子はちらりと後ろを見て舌打ちした。
これまでも何回か「おまえのことは気がついてるぞ」という意思表示はしていたのだが、相手は気づかないのか、それとも気にしていないのか、変わりなく美和子を尾行している。
美和子は少し足早となり、T字路を右折した。
後ろの足音が速まり、曲がり角を右に曲がったところで、美和子が顔を突き出した。
「!!」
男はかなり驚いたらしい。
美和子にバレていることは知っていたが、待ち伏せされるとは思わなかったのである。
美和子は長身の男を見上げるように言った。
少し痩せ気味で、縁のない眼鏡をかけている。
それなりに良い着こなしである。
「何のつもりなの、さっきからずっとついてきて」
「……」
「私が誰か知ってるの? これでも警視庁の刑事なのよ。女性警察官に邪な気持ちで近づいたりしたら、タダじゃ済まないわ」
「……」
「信用しないの? ほら、確かに……」
そう言って美和子が懐からバッジケース──身分証を男の目の前に突きつけた。
その直後、すぐ後ろからいきなり声を掛けられた。
「知ってますよ、佐藤さん」
「……!!」
美和子はかなり驚いて振り返った。
尾行者ばかり気にしていたからか、前から近づいていた男にはあまり注意を払わなかったらしい。
そっちにはやや小太りでだらしない格好をした中年男がにやついている。
「あ、あなた……誰?」
「佐藤さんは俺たちのことは知らんだろうけど、こっちはよく知ってますよ。佐藤美和子さん。警視庁刑事部捜査一課強行犯第三係に所属する
刑事さんですね。階級は警部補」
「……」
「年齢は28歳。そこのマンションがご実家のようですな。そこに母親と一緒に住んでいる、と」
「そ、そんなことまで……」
「知ってますとも。お父上も刑事さんだったらしいですが、残念ながら殉職されたようですな。ついでに言えば、現在、同僚の若い刑事と交際中、と。
名前は高木さん……だったかな」
美和子は喉を鳴らした。
いったい何者だろう。
逆恨みを受けるにしても、ここまでこっちのことを調べる必要はない。
後をつけたなら、不意を突いて襲えばいいのだ。
美和子は前後の男を交互に見ながら言った。
「な、何よ、どういうつもりなの!?」
美和子が少し動揺しているのが楽しいのか、前から来たらしい小太りの方──荒戸が薄笑いを浮かべながら話しかけた。
「……あんた、けっこういい女だなあ。刑事なんぞにしとくにはもったいないぜ」
今度は美和子をつけていた痩せ眼鏡の男──阿武が言った。
「まったくだな。少し気が強そうな顔だが、そこがまたいい。スタイルも良さそうだな。どうだい、俺たちのビデオに出る気はないかね?」
「!」
そこで美和子は気がついた。
こいつら、蘭のビデオを作った連中なのではないか。
内密に捜査していたことがバレたのかとも思ったが、そんなことはないはずである。
話の内容からするに、美和子を偶然見つけて後をつけたのではないのは明白だ。
きちんと美和子を調べ上げてから乗り出している。
「あ、あなたたち……まさかあのビデオの……」
「その通り。察しが良くて助かるね」
咄嗟に美和子は阿武に対して身構えたが、後ろから荒戸の手が顔の前に回ってきた。
あっと思う間もなく、男が手にした小さなスプレーから薬剤が噴霧され、美和子の顔に浴びせられた。
「あっ……!」
思わず顔を背け、目を閉じて鼻口を手で塞いだものの、スプレーされた得体の知れぬ薬物は美和子の鼻腔に入り込んでいた。
無味無臭の薬物が粘膜に吸着した途端、美和子は意識を失った。
──────────────────
肩が痛い。
膝や股関節も鈍く痛みがあった。
さほど寝相が悪い方ではない。
寝る時の姿勢が悪かったのかも知れない。
ここのところ、職務以外の捜査が忙しく、知らぬうちに疲労が溜まっていたのだろう。
今度の非番は昼まで寝てやろう。
また母親は何か言うだろうが、自分ももう若い方ではない。
疲れが出てくる年齢だ。
だったら警官なぞ辞めてさっさと結婚しろと言ってくるに違いない。
美和子はもやもやと高木とのことを考える。
もう過去に恋人のことは吹っ切れたはずだった。
高木にも、同僚や後輩以上の親密感を感じている。
それを愛情と言うのか恋愛感情なのか、その辺に疎い美和子にはよくわからない。
しかし彼の自分への思いに気づき、自分も彼が気になるようになってきて、もうけっこう時間が経っている。
徐々に付き合いは親密さを増し、今では身体の関係もある。
どちらから告白し、どっちがベッドに誘ったのか、今はもう憶えていない。
性格上、高木から誘うとは思えないから、美和子が思わせぶりに迫ったのかも知れない。
だが、もうどうでもいいことだった。
名実共に、ふたりは恋人同士なのだ。
結婚というなら、高木が最短距離なのだろう。
些か頼りないが、男勝りな面もある美和子とは良い組み合わせなのかも知れぬ。
それに彼だって男である。
たまにではあるが、美和子が刮目するほどの男らしさ頼もしさを見せることだってあるのだ。
年上でもあるし、普段は自分がリードする感じでいいのだろう。
美和子は寝惚けた頭でそんなことを考えていた。
まだ眠かった。
夜明けまで、出勤までにはもう少し時間があるはずだ。
「ん……」
それにしても窮屈な姿勢のようだ。
腰も痛くなってきた。
もっと手足を伸ばしたい。
でも動かない。
何だろう、金縛りにでもかかっているのだろうか。
しかも、それだけではない。
何だかおかしな気分だ。
身体が熱い。
特に下半身──腰の辺りが熱かった。
それも股間──恥ずかしい辺りが熱く、切ない感じがする。
下品な表現だが、これが「溜まっている」ということなのかも知れない。
そう言えば、忙しさにかまけて随分と「ご無沙汰」である。
それどころかデートもあまりしていなかった。
高木とは毎日のように職場で顔を合わせるから、特別にどこか出かけようということはあまりない。
今以上の交際を求めるなら、それはもう結婚しかないだろうとも思う。
それでも、一度思い出した女の性は収まらないらしく、しばらくスキンシップがないと、希に「欲しくなる」ことがあった。
美和子はそれを破廉恥な欲情だと思っているが、生物である限り性欲とは無縁ではいられないのだ。
今度の非番は寝ているつもりだったが、ひさしぶりに高木と出かけるのもいいだろう。
その上でどこかで「休憩」してみようかと思った。
その時、強い光が顔に当たった。
「いつまで寝ているつもりなのか」と、母親が部屋の電灯をつけたか、窓を開けて日光が入ってきたのだろう。
その眩しさに薄目を開けると、目の前にふたりの黒い影があった。
こちらを向いているようだが、バックに強烈な照明があるようで、顔を黒く潰している。
「あっ……!」
美和子は我に返った。
ここは自宅マンションの自室ではない。
ついさっき、見知らぬ男たちに囲まれ、何か嗅がされたのだ。
それで意識を失った。
ということは、どこかに連れ込まれたに違いない。
慌てて周囲を見回す。
初めて見る部屋である。
けっこう広いが、やけに装飾掛かっている。
ホテルかどこかのようだ。
その上、自分はベッドの上で仰向けに転がされている。
しかもかなり不自然な格好だ。
両脚にはしっかりと革ベルトが噛まされていた。
腿と脛をひとまとめにするように、がっちりと足枷されている。
そのベルトが首輪から繋がっている。
首輪までされているのだ。
その首輪からは別の細いベルトが伸び、両手を後頭部で拘束した手枷に連結されていた。
首輪から生えた別の細いベルトは、美和子の胸をX字に締め上げている。
それによって両の乳房がぐっと張り詰めるように縊り出ていた。
どの拘束もがちがちにきつく締めつけていて、美和子はほとんど動けなかった。
脚がM字開脚されているせいか、股間が涼しい。
そこにライトが当てられ、男たちが観察していた。
あまりのことに美和子は顔を真っ赤にして叫んだ。
「こ、ここはどこ!? 何してるの、あなたたち!」
「お目覚めですな、佐藤警部補」
「……!」
やっぱりあのふたりだ。
美和子は彼らによって拉致監禁されたということらしい。
荒戸がにやにやしながら言った。
「それにしても勇ましい格好だ。そのうまそうなヌードで我々と張り合おうということですかな」
「くっ……! み、見るな、見ないで!」
「そうは言いましてもね、これだけ見事な身体を見せられると……」
「だ、だから見ないでって言ってるのよ! あなたたち、現役の刑事にこんなことしてタダで済むと思ってるの!?」
「思ってますとも」
今度は阿武がそう言った。
荒戸ほど露骨ではないものの、美和子の肉体に興味津々といった風情で眺めている。
見られて恥ずかしいのか、美和子の媚肉と肛門が小さくひくついていた。
「タダで済ませるために、わざわざこんなことしたわけですしね」
「……。あなたたちが……蘭ちゃんのビデオを……」
その言葉を聞いて、阿武と荒戸が顔を見合わせた。
「……やはりあんたは蘭と知り合いだったわけだ」
「そうよ。あの子があんな卑猥なビデオに出るわけないわ。だからきっと……無理に脅されてか盗撮されたに違いないって……」
「なるほど。まあ、そのどちらでもないんだが、大きく見れば盗撮……ってことになるのかな?」
「だな。蘭は全然こっちのことは判ってないからなあ」
「ど、どういうことよ」
「色々カラクリがあるってことだよ。そんなことより、あんた捜査一課のデカなんだろ? 何で裏ビデオの捜査なんかしてんだよ。あの娘が
知人だったからか?」
「当たり前でしょ! ……蘭ちゃん可哀想に、あんな破廉恥なビデオに出されてるのよ。黙って見てられるわけないでしょ!」
「まあ、そう言われればそうなんですがね。こっちも気は遣ったんだけどなあ」
そう言って阿武はもみあげの辺りを指で掻いた。
「一般にはほとんど出回らないようにしてるし、ブツは信頼の置ける客にしか捌いてない。かなり強力なコピーガードかけてるから、海賊版が出る
こともないでしょう。実売だって……そうだなあ、一作あたり1000本しか作ってないから、シリーズ全部で……4本で4000本は出てないはずですよ」
美和子は仰天した。
「よ、四本ですって!? 四本も出てるの!?」
「まあね。人気あるし、俺たちも蘭にけっこう夢中ですしね」
「ひどい……! か、数の多少の問題じゃないでしょう! それに全部で4000本近くも出てるなんて……。もし、もし彼女の知り合いがあれを
見たらどうする気なの!?」
「それは仕方ないよ。そうならないように俺たちも考えて売ってはいたけど、そうなったら運がなかったってことだね」
「そうですね。事実、あんたか……それともあんたの恋人だかがそれを見ちまったわけですからね」
「う、運とか言わないで! 全部あなたたちのせいでしょう!」
「まあ、そうですけど、こっちもビジネスなんでね。それに俺たちの世界は、何でも話し合いってわけにもいかんですよ」
「そういうことだな。ま、お喋りはこの辺にしときましょうか、警部補さん。あんたも蘭と同じになったわけだし」
「え……!?」
美和子はハッとした。
照明に照らされているということは、撮影されているということなのか。
焦ったように周りを見ると、スタッフらしい男たちが数人、動き回っている。
カメラマンが3人、マイクを抱えているのがひとり、小さなモニタを見て指示しているのがひとり、レフ板を持っているのがひとり。
ざっと見て6人ほどの撮影班がいるようだ。
中には顔を知っている者もいる。
美和子が生安の取り調べに立ち会った際にいた男だ。
「まさか撮影してるの!?」
「決まってるでしょうに。いいのが撮れそうだ」
「や、やめて、撮らないで!」
美和子は羞恥真っ赤になった顔を振りたくった。
カメラは近づき、そんな美和子の表情や股間をアップにして撮影している。
美和子は身体を思い切り揺さぶったが、ほとんど動けなかった。
がちがちに拘束されていて、間接部が痛いほどだ。
動かせるのは首、そして手首と足首の先だけである。
そんな女刑事を嘲笑うかのように、無情なカメラレンズは美和子の裸身を冷徹なまでに撮影していく。
開脚された股間はもちろん、不自然に括り出された胸部、無惨に晒された腋窩までカメラに収められていく。
顔にもカメラが近づいたが、美和子は必死になって首を左右に振り、撮されることを拒絶した。
すかさず荒戸が美和子の細い顎を掴んで、カメラの前に素顔を晒させる。
「ほれ、刑事さん。その綺麗な顔をよく撮ってもらいなって」
「やめて!」
美和子は激しく顔を振りたくり、荒戸の手を振り払った。
荒戸は「ほう」という顔をしている。
普通、女をここまで追い詰めれば、もう諦めて泣くだけなのだが、さすがに刑事だけある。それとも、この女はもともとそういうタイプなのかも知れない。
いずれにしてもやり甲斐のある女には違いない。
「威勢が良いな、刑事さんよ。これでもそんな態度でいられるかね?」
「な、なに……? んっ、ああっ!?」
腰の奥がズクンと来た。
正確には、膣の中とお尻の奥が振動し、痺れてきた。
首を下に曲げてみると、股間から細いコードが伸びているではないか。
一本は媚肉に入っているが、二本もあるということは、よく見えないがもう一本は肛門に入れられているのだろう。
失神している間、もやもやとした切ない、落ち着きのない感じになっていたのはこのせいらしかった。
むずむず、もぞもぞと、くすぐったいような気持ち良いような感覚で、中はとても熱くなっている。
ピンクローターとかいう性具を使われているのだ。
意識を失っている間に裸に剥かれ、恥ずかしい格好で拘束されただけでなく、そんなものまで使われていた。
あまりのことに、美和子は憤怒と屈辱、そして羞恥で顔が染まる。
「バカっ! 何するのよ! な、何のつもりなの、こんな、あぐっ!」
強烈なバイブレーションが膣内で発生し、美和子はたまらず腰を捩ろうとしたが動けない。
悲鳴だけが甲高く上がった。リモコンは荒戸と阿武がひとつずつ持っている。
阿武が操作すると、媚肉内部のローターが激しく暴れた。
「うああっ……!」
今度は荒戸がリモコンをいじると、肛門内に入り込んだローターが強い振動を送ってくる。
「んひっ!」
前後の穴の中が強烈に振動させられ、美和子は首を仰け反らせて呻いた。
そんなものを使われるのは初めてだったから、その恥辱に悲鳴を上げる。
痛いのだ。
バイブが強すぎる。
これでは快感をもたらすというよりも拷問に近い。
責めるふたりの男は、にやつきながら強度を調整していた。
強度のスライダーを下げると、震えが弱くなり、苦痛は消えた。
粘膜の内部を微妙な強さで刺激している。
内部の振動が伝わり、アナルが小さく小刻みにビビビビと震えていた。
「んっ……い、いや……うんっ……」
美和子の声色が変わってきた。
それが性的な反応だと気づき、気丈な女刑事は大きく動揺した。
こんなものを使われて官能を感じてしまうことへの動揺、そして良いように弄ばれる屈辱が胸を灼く。
ふたりはスライダーを巧みに操作し、強弱を交えて刺激に変化を与えていた。
どれだけのあいだ気を失っていたのかはわからないが、その間ずっと性器と肛門がこんなもので愛撫されていたのだ。
意識はなかったものの、美和子の熟れた肉体は反応していたのである。
よくよく見れば、股間近くのシーツはもうすっかり湿っているではないか。
コードが生えた膣口からは、とろりとした女の粘液まで分泌していたのだ。
女の性感としては反応せざるを得なかった。
「んっ……ぐぐ……」
美和子は膣からはっきりとした快感を感じていた。
ヴヴヴと籠もったような低い振動音が響き、美和子の内部で震えている。
こんなもので反応するなんて恥ずかしいと、美和子は目を強くつむり、下唇を噛んで耐えるのだが、どうしても鼻や口から熱い吐息が漏れ出てくる。
むわっと甘い香りが漂い始めた。
愛液とともに汗もじわっと滲み出し、得も言われぬ女の妖艶な臭気を発しているのだ。
誰が感じるものかと強く思うのだが、腿が震え、腰が熱くなってくるのは止めようもなかった。
連続的に肛門と膣口から内臓へと送り込まれる快感に、どうしても腰がもがいてしまう。
「くっ……や、やめて、もう……はあっ……」
「ふふん、さすがの女刑事さんでも感じるかい?」
「だ、誰がそんな……! はしたない! ん、あうっ……」
美和子は息を荒げたまま、何度も強く首を振った。
その白かった首もとまでが赤くなってきている。
もう美和子は腰だけでなく、全身が火照ってきているのだ。
「くあっ……!」
美和子はお尻の中に激しい振動を感じ、悲鳴を上げた。
入ってるものが大きい感じがする。
前に入っているのは、いわゆるローターのようだが、後ろの方のはもっと長いものだ。
美和子は知らなかったが、アナルバイブなのだろう。
それが全部腸内に押し込まれているのである。
アヌスから出ているのは細いコードだけなのだ。
その状態で「強」の刺激が来たからたまらなかった。
美和子は大きく仰け反り、ガクガクッと背中を震わせた。
腰をもぞつかせ、持ち上げようとしている。
スイッチを切ると力が抜け、ドッとシーツに尻を預ける感じだ。
すぐまたスイッチが入れられ、美和子は跳ねるように反応した。
「やっ! やめて! お、お尻はいやあ!」
「ほう。じゃマンコならいいのかな」
阿武がそう言って、膣に埋め込んだローターを最強にした。
また美和子が跳ねる。
「ひぃあっ! だ、だめ、どっちも、んひっ! う、動かさないで! きゃあっ!」
「ふふ、少し刺激が強すぎるかな。なら、この辺でどうだ」
「んんっ……くう……あ……あ、あは……」
「ふん、これくらいがちょうどいいみたいだな」
「あぐ……くっ……」
ふたりは調子を合わせてバイブレーションさせていた。
膣の方を強にすると、お尻は弱としたり、その逆になったりする。
かと思うと、両方が一気に最強となり、美和子につんざくような悲鳴を上げさせた。
たまに両方とも弱にしてやると、美和子は「物足りない」とでもいうように腰をうねらせ始めた。
自分の体重で柔らかく潰れた豊満な臀部はいかにも熟れた女のそれだった。
バイブに感応してぶるぶると震わせる乳房、焦れったそうにもぞつく尻たぶ、たまりかねたように熱い息を吐く唇。
そのどれもが成熟した女の色気を醸し出しており、それを見ているだけで激しく勃起してくるのが判る。
スタッフたちも、股間や乳房だけでなく、鳥肌の立っている二の腕や腿、たまらないフェロモンを発している美貌を余すことなく撮影していた。
「う、ううっ……あああ……」
「声が艶っぽくなってきたな、美和子さんよ」
「やめて、もう……んんっ……あ、取って……もう取って、ああ……」
「おうおう、すげえ濡れ方だぜ、刑事さん。オマンコがどろどろだ。うーん、良い匂いまでしてきた」
「み、見ないでそんな……あっ……あううう……な、中で動いてる……やあ……うんっ……」
「だいぶ仕上がってきたな。もうまいったかい、刑事さん。そろそろ犯されたいだろ」
あまりに女を侮辱した発言に、美和子の矜恃が蘇る。
このくだらない男たちは、女をセックスで操ることが出来ると思っているらしい。
美和子は彼女本来の気性の見せ、キッと阿武らを睨みつけた。
「ふ、ふざけないで! 誰がそんな……」
「お、まだ頑張るかい」
「もうこんなことやめなさい! ま、まだここまでなら強姦や輪姦にはならないわ。強制猥褻だけど決定的なことは……」
「心配するな、その「決定的なこと」もちゃんとしてやるから」
「何ですって!? け、刑事を犯そうと言うの!?」
「当たり前だよ。でなけりゃわざわざこんなことするかい」
「く……」
美和子は、こそこそと動き回るビデオスタッフたちも睨みつけている。
「でもな、そうでなくともあんたなら俺たちはこうしたかも知れないな。想像以上に美人だったし、身体も良い。反応もな」
「そうですよ、佐藤警部補。若い蘭も良いが、あんたには成熟した女の魅力がある。この色気は蘭にも太刀打ち出来ないですよ」
「そうそう。蘭の、まだこなれてないマンコも良かったが、あんたのは適度にほぐされた使い勝手の良いマンコなんだろうな」
「バカ言わないで!」
「うーん、まだ元気が良すぎるな。少し醒めてきたのかな」
「ローターだけじゃ物足りないんだろう。よし、これを使ってあげますよ、刑事さん」
「え……」
阿武は意外なものを手にしていた。
刷毛である。
柄がプラスティックで出来た安物だ。
毛も化学繊維であろう。
荒戸もいやらしい笑みを浮かべてそれを受け取った。
美和子は反射的に身を引く。
それがどう使われるのか、何となく覚ったのである。
「い、いや、やめて……、そんなもの使わないで!」
「そうもいかんですよ。今のまんまじゃ、あんた、やらせてくれそうにない」
「や、やらせてって……、当たり前でしょう!」
「だからですね、あんたの方から「犯して」って言うまで嬲ってやろうと思いましてね」
「くっ……」
荒戸が美和子の顔を見下ろすように言った。
「刑事さんも蘭を知ってるんだろ? あれもなかなか気丈な娘だよな。でもね、あの蘭でさえ、俺たちにかかったら自分の方から「抱いて」「犯して」って言うようになったんだぜ」
「あ、あなたたち……そんなひどいことを……」
「ひどいかな? まだ未熟だった蘭に悦びを教えてやったんだぜ」
「バカ言わないでよ! 何が悦びなの!?」
今度は阿武が美和子の顎を掴んだ。
自分の方を向かせて、その美しい顔を覗き込むように言った。
「だから今度はあんたにセックスの良さを教えてやる。綺麗な顔してるし、身体も素晴らしいけど、どうも見たところ「そっち」の方はまだまだ
らしいな。高木って若い刑事の恋人がいるんだろ? 彼氏はインポか?」
「し、失礼なこと言わないで!」
「ふーん。そうじゃないにしても淡泊なのか、それとも年上のあんたに遠慮があるんじゃないですかね。あんたの身体を持て余してるんですよ、きっと」
「……」
「もっとも、それはあんたも同じでしょうね。その熟れたうまそうな身体を思うように愛してもらえなくて悶々としてるんじゃないですか?」
美和子は黙って阿武を見返し、視線で射殺さんばかりに睨んだ。
口で言っても、より恥ずかしい言葉で言い返され、恥辱を与えられるだけだ。
それよりは無視した方が良い。
それに彼の言っていることは、当たらずいえど遠からじ、なのだ。
高木が美和子に遠慮してしまって、あまり強引な行為はしてこないのは事実である。
だからと言って自慰するほどに肉欲は強くないつもりだが、それでも切なくて寝られない晩もあった。
美和子の顔が脅えた。
男たちがこれ見よがしに刷毛を持ちながら近づいてきたのである。
(あ、あんなので責められたら……きっとおかしくなってしまう。まだ、あそことお尻に変なものが入ってるのに……)
ローターは膣内に、アナルバイブは直腸に入りっぱなしだ。
振動は弱になっているようだが、それでもじわじわと美和子を内部から犯していることに変わりはない。
絶頂してしまうほどではないが、微弱な快感が絶えず送り込まれているのだ。
これでは生殺しに等しい。
そこに今度は刷毛で身体に悪戯までするという。
美和子はおののき、逃げようとするが、雁字搦めの裸身はぴくりともしなかった。
唯一動く手足の指をくねらせ、首を振って拒否した。
「やめて! し、しないで、そんな……うっ、くあっ!」
阿武の刷毛が首筋に来た。
ぞわっとする刺激が頭まで突き抜ける。
俯いてやめさせようとすると、今度は露わになったうなじに荒戸の刷毛が来るのだった。
阿武と荒戸は、美和子の左右についた小さく清潔そうな耳に目をつけた。
耳たぶにシンプルなピアスが着けられている。
ほとんど装飾品は着けない彼女だが、このくらいの洒落っ気はあるのだ。
その耳へ淫靡な毛先が近づいてくる。
右を向いて避けようとすると、左の耳が責められ、左を向くと右耳の穴をくすぐられた。
責められているのは顔なのに、なぜか子宮がジンジンしてしまう。
逃げようとする顔が動くのは当然として、どういうわけか腰まで動かしたくなってくるのだった。
「んっ、んあっ、いやあっ! や、やめて、うああっ……!」
耳たぶや耳穴、首やうなじを毛先で嬲られ、その焦れったいような快感に、美和子は呻き、悲鳴を上げた。
責められるのは顔だけではない。
両手を後頭部で固定され、男の目に晒されている腋まで刷毛が来た。
そっと毛先が撫でるように撫でてきたり、毛先全体を使って舐めるように擦ってきた。
たまらず美和子が呻き、そのこそばゆさ、焦れったい快楽にググッと力が入る。
腹筋がクッと膨らみ、またへこんだ。
「や、やめてお願い、それはいや、んあっ……ひっ、く、くすぐった……ああっ」
くすぐったいはずなのに、その感覚はすべて官能に変換させられてしまっている。
熟れきった身体がなせる技だった。
腋窩を責める阿武の刷毛は小さく忙しなく動き、浮き出たあばらを撫で、脇腹までも撫で上げていく。
一方の荒戸は、思わぬ快感に打ち震え、揺さぶられる乳房に集中していた。
ぶるんと振られる乳房を的確に捉え、乳房全体を舐めるように撫でたり、乳輪に沿って擦ってきたり、もう硬く尖っている乳首を押しつぶす
ように抉ってきたりしている。
「んっ、はああっ……くっ、いや……ん、んむ……うはあっっ……!」
刷毛が柔肌を撫でるたび、美和子の裸身に力が入る。
ぐぐっと背を反らせ、腿や腹の筋肉が浮いてくる。
と言ってもほとんど動けないから、美和子がそうしている気になっているだけだ。
腋のこそばゆさと快感の合わさった感覚もたまらなかったが、乳首をこねくられる刺激には喘いでしまいそうになる。
乳輪にまで鳥肌が立つ有様だ。
そして、子宮がズクンズクンと痺れるように疼く頻度も多く、そして強くなってきていた。
「や、やめ……ああ……うっ……くううっ……」
美和子は不自由な身体を必死になって揺さぶり、がくがくと震えていた。
腋を責めていた阿武の刷毛が乳房に下りてくると、それまで乳房を責めていた荒戸の刷毛がさらに下へと進んでいく。
くびれた腰や清楚そうなヘソを撫で擦り、美和子に悲鳴を上げさせている。
「やああっ……し、しないで……んくっ……ひ、ひいっ!?」
美和子は大きく顎を仰け反らせた。
刷毛だけの焦れったい責めに加え、アヌスと膣に入り込んだオモチャが、突然に強くバイブし始めたのだ。
阿武も荒戸も、右手で刷毛を操り、左手には例のリモコンを持っているのである。
美和子の反応を見て、強弱を調整しているのだ。
もどかしい刺激が、はっきりとした快楽となって美和子の子宮を責めていった。
「ん、んくっ、だめ、止めて! あ、ああっ、強い、強すぎるわっ、くっ、そ、それくすぐった、ああっ……お願いっ、と、止めて!」
止めてと懇願されて止めるような男たちではなかった。
阿武も荒戸も、徐々にとろけていく美和子を見ながら的確に責め続け、撮影している連中は、苦悶する女刑事の痴態をカメラに収めていく。
乳首がビンビンになっているのがわかる。
痛いほどに充血しているのだ。
もう刷毛で軽く撫でられるだけでも、気が飛びそうなほどに痛く、そして強い快感があった。
それと、バイブが強くなることで嫌でもアヌスと媚肉を意識させられてしまう。
股間の前後の穴が疼いてたまらない。
刷毛がどこを撫でても子宮が震えてしまうのに、膣内のローターまでが直接責めてくるのだ。
挙げ句、お尻に入っている淫具まで、薄い粘膜を通して子宮を震わせてきた。
もう美和子のアヌスも媚肉も爛れるほどに充血し、熱くなっている。
もちろん愛液はだだ漏れである。
「あ……はあ、はああっ……い、いやあっ……くっ、わ、腋は……ひっ、む、胸もだめえ!」
「そうかい? じゃ、ここはどうだ」
「んくああっ……!」
荒戸の刷毛が、開脚された美和子の内腿をすっと撫でた。
美和子はもう、それだけでいってしまいそうになる。
高木との行為で、彼に舐められて発見した性感帯である。
くすぐったいと思ってはいたが、そんなに感じるとは思わなかった。
以来、高木は美和子とセックスする時は必ずここを舐めてくる。
そこを舌よりも繊細な刷毛で責められるのだから堪えようなかった。
美和子が身を揺するごとにレザーの拘束具がギシギシと鳴った。
自由に動けないのがつらかった。
思い切り身体を息ませ、背中を反り返らせ、手足をばたつかせれば、もっと楽になれるのにと思った。
性行為で、感じたあまりのたうち回るのは恥ずかしいと思っていた美和子だったが、そうすることで少しでも多すぎる快感を逃がしていたのだと気がついた。
必死になって身体を揺すっても、彼女が動かせるのは首から上と、手首から先、足首から先だけだった。
美和子は黒髪を振り乱すように首を激しく振りたくり、手をぎゅっと握りしめ、また開くのを繰り返している。
足も同じように、指がググッと屈まり、そして反り返っていた。
「んっ、んんあっ……も、いや……あっ……くくくっ……うああっ……く、苦し……い、息ができな、ああっ!」
乳首もクリトリスもずきずきと痛いほどに疼いている。
焦れったい責めに気が飛びそうな責めが巧妙に加えられ、呻き、喘ぐのに精一杯で思うように息が吸えなくなっている。
そのせいか心臓までが爆発しそうにバクバクと強く鼓動していた。
お陰で乳房までが鼓動や呼吸に影響されて、ぶるっ、ぶるっと恥ずかしい揺れを見せている。
目眩がするほどに苦しいのに、乳首は痛いほどに感応し、子宮が熱く、内部からは蜜が漏れ出て止まらない。
胎内全体が、火の着きそうなほどに熱かった。
さっきから身体の痙攣が止まらない。
美和子自身の意志には無関係に、腰や背中がガクガク震えてしまうのだ。
美和子はもう忘我になりつつあった。
「あっ、あっ、ああっ……あ、もう、ああっ……ね、ねえっ……もう、くうっ……!」
ふたりの刷毛が美和子の全身を這い回る。
膣内と肛門の奥に入れ込まれた淫具も、相変わらず微妙な振動で美和子を喘がせていた。
そして阿武が右の乳房をわしわしと揉みしだき始め、左の乳首を荒戸が思い切り吸い上げる。
「あはああっっ……!」
ぐぐっと勝手に腰が浮き上がる。
ローターを飲み込んだ膣が収縮し、バイブを刺されたアヌスもきゅううっと締まった。
快楽の強度は強まる一方で、波の来る感覚も狭まっていく。
「だ、だめえっ、あ、もうっ……やっ、あはあっ……くっ、あ、だめ、うんっ……ひっ……あ、もう……もうっ……!」
あわや、という寸前で、荒戸と阿武の愛撫が一斉に遠ざかった。
刷毛も手も指も唇も、美和子の裸身から離れている。
「あっ……!」
美和子は慌てるように、腰を突きだしていた。
胸も思い切り張っている。
身体は動かないのだが、美和子は自分がそうしてしまっていることを理解していた。
驚いたような、そしてどこか切なそうな美貌を湛え、信じられぬという顔をして美和子は男たちを見た。
「ど……どうして……」
「ん? どうして途中でやめたのか、か?」
「……」
「今にもいきそうだったのに、なんでやめたのってか」
「く……」
美和子は悔しそうに顔を背けた。
肉体は、まさに男たちの指摘通りだったのだ。
あのまま責め続けられれば、美和子は呆気なく落花してしまっていただろう。
だから中断されたのは、恥を掻かずに済んだということもである。
しかし、一時の恥を掻こうとも、あのまま気をやらされていれば、少なくとも今のような焦燥感や官能の切なさはなかったはずだ。
半端なままにされて、美和子の身体は肉欲の炎が消えずに残っている。
もぞもぞと太腿や腰が蠢いているのは、物足りなさと切なさ、飽くなき性への欲望のせいだ。荒戸の言葉が耳の奥に届く。
「して欲しいのか? 続けて欲しければ「して」と言えよ」
「……」
「それともセックスに移行しようか? 俺たちはそれでもいいぜ」
「だ、黙りなさい! こ、こんな……こんなことをして女を辱めて……それでもあなたたち男なの!?」
「男だからこそ、あんたみたいないい女を嬲りたくなるのさ。おい、阿武。この刑事さん、まだ聞き分けが悪いみたいだから続けてやるか」
「そうだな」
「あっ、もうやめなさ、んああっ……!」
焦る美和子の裸身に、また阿武と荒戸の手を刷毛が責め込んでいく。
ぎゅうっと乳房が揉まれ、乳首を舐められ、刷毛で下乳をなぞられ、脇腹をくすぐられる。
腋にも舌と刷毛が忙しなく這い回った。
またしても、くすぐったいような気持ち良いような、子宮に直接響いてくるような強烈な刺激が襲ってきた。
ぐっと爪先が屈まる。
手は何度も強く握られていた。
「ああ、あああっ……い、いや、もう、あっ、しないでっ……ふああっ……」
もし手足が自由なら、こんな男どもは簡単に伸している。
そこまでしないにしても、ふたりの暴虐をやめさせることも出来た。
しかし手足の自由を完全に奪われている今は、振り払うどころか、身体に蓄積させている快感すら発散させることも出来ないのだ。
ただひたすらに首を振りたくり、腰をもぞつかせ、悩ましい顔で喘ぐしか術がなかった。
腹筋を刷毛で払われ、首筋はキスマークがつくほどの強く吸われる。
乳首は強く吸われ、ちゅぽんと唇から離された時には、唾液に濡れたそこは今まで美和子自身見たこともないほどに腫れ上がっていた。
ふたりは下半身も責めていく。
バイブレーションで小さく震えている媚肉には見向きもせず、焦らすように腿を舐め、歯を立てた。
内腿を舐められ、刷毛で撫でられると、何度も思い切り踏ん張って喘いでしまう。
「くうううっ、だめっ……も、もう死ぬ! し、死んじゃうっ……身体がどうにか、どうにかなるわっ、もう許して!」
悲鳴のような声で喘ぐ美和子を見上げながら、阿武の刷毛は割り開かれた股間に到達する。
俗に言う「蟻の戸渡り」をソフトに毛先で撫で上げた。
荒戸の方は、彼が執着するアヌスを執拗に責めた。
バイブを根元まで飲み込まされ、可憐に震える肛門を毛先で何度も撫でていった。
もう美和子は限界だった。
このまま焦らし責めされていたら本当に狂ってしまう。
いっそのこと犯されたかった。
犯されてしまえば男どもも満足するだろう。
いや、それ以前に犯されてオルガスムスに達すれば、美和子も無限に続く官能地獄から一瞬で解放されるのだ。
そこに阿武の声が掛かる。
「すげえよがりっぷりですな、刑事さん。そんなに気持ち良いのかな」
「あ、あううっ……ひっ……くうあっ……」
「返事になってませんよ、気持ち良いのはわかるけど。いきそうなんでしょ? いきたいでしょ?」
美和子はもうほとんど無意識のうちにガクガクと頷いていた。
「くっ……い、いきそうよっ……ああ、もうホントにっ……」
これはもう愛だの恋だのとは関係ない。
水分を摂れば尿意を催すような生理的なものなのだ。
あるいは、こうされればこうなるという肉体のシステマチックなものに過ぎない。
美和子はそう思うようにした。嫌いな男だろうが、愛した男だろうが、性感帯を巧みに責められれば誰だってこうなってしまうのだ。
彼女としてはそう思うしかなかった。
荒戸と阿武は嘲るように美和子を笑ってやった。
「あはは、とうとう気の強い佐藤警部補が「いきそう」なんて言いやがったぜ。おい刑事さん、そんな恥ずかしいことよく言えるな」
「う……るさい、あっ……こ、こんな……こんなことされたら……お、女なら誰だって、ああっ……い、いっちゃうわよっ……んああっ」
「そうか、そんなにいきたいか」
「もうおかしくなるわっ……あ、ああ!?」
そこでまた一斉に愛撫の手が引いた。
美和子の腰ががくがくっと何度も前にずり上がろうとしている。
気丈な女刑事は泣きそうな顔で叫んだ。
「ど、どうして!? いきそうになってるのに、どうしてやめるの!?」
「あんたが生意気だからさ」
「そうですよ、佐藤美和子警部補。素直に「抱かれたい」とか「犯して」とか言ってくださいよ。そうすれば、ほら、これでいくらでも犯してあげます」
「あ……」
ふたりが自慢げにぶらぶらさせている男根を見て、美和子は息を飲んだ。
そう、あれで貫かれ、存分に突かれれば思い切りいけるだろう。
いや、ろくに動かなくても、今なら入れられただけでいってしまいそうだ。
美和子はもう二本のペニスから目が離せなかった。
喉が小さくごくりと動いてしまう。
今の自分がどれだけ淫らで、どれだけ物欲しそうな淫女の貌になっているのか、美和子には判らなかった。
「言えよ、刑事さん」
「……」
「言わなきゃいつまでも今のままだぜ。また少ししたら責め上げてやる。それであんたがいきそうになったら直前でやめるからな。それを何度でも繰り返してやる」
「い、いや……そんな……」
そんなことをされたら、本当に精神に異常を来すだろう。
もう迷っている心的余裕はなかった。
「く……。……し……し、して……」
「して? 何を? セックスか?」
「あ、あなたたち本当に卑劣……」
「言わないのか? じゃあ……」
「あ、待って、待ちなさい!」
美和子はつい強い口調でそう叫んだ。
そして、がっくりと項垂れてから顔を上げる。
膣も肛門もひくひくと蠢いている。
腿や腰がもじもじと恥ずかしそうに震えていた。
その美貌は、ぞっとするほどの色香に包まれている。
「して……だ、抱いて……」
「よし。犯して、と言え」
「犯して……」
「くくっ、じゃあセックスしてと言え」
「くっ……、せ……セックス……セックスして……」
男たちは楽しくてたまらぬと言う風に笑っている。
そしてマイクに合図して、ガンマイクを美和子の顔の前に突きつけさせてからもう一度言わせた。
「もう一回言いな。美和子を犯して、激しくセックスして、とな」
「み……、美和子を、お、犯して……は、激しくセックス……して」
「いいだろう。じゃあ、してやるか」
「ああ……」
美和子は、とうとう屈辱の言葉を口にしてしまった絶望感と、やっと思いを遂げられるという被虐の悦びに染まっていた。
「素直に言えましたね、美和子さん。じゃ、まずはローターを取りますか」
阿武はそう言って、媚肉から伸びていたコードを引っ張った。
「うっ! ああっ」
意地悪く、ローターのスイッチを入れたまま引き抜いたため、美和子の膣道を振動したまま通り抜け、膣口も震わせた。
その刺激だけで美和子は気をやりそうになる。
ぬるんっと媚肉からそれがこぼれ落ちると、美和子はガクガクと腰を揺すっていた。
続けて荒戸が、アヌスからバイブを引き出そうとコードを引っ張る。
肛門に痺れるようなバイブレーションが伝わり、美和子は思わず仰け反る。
「んくっ、い、いや!」
「おや、抜くのがいやなのかな」
「あう!」
荒戸が引っ張る力を緩めると、出かかっていたバイブが、またするっと腸内に戻ってしまった。
美和子は鈍く呻き、わなないた。
「やっ、抜いて、早く……あ、あ……」
美和子の腸内から微かにジジジジというくぐもった電動音が聞こえた。
高性能のガンマイクはその音も拾っている。
美和子は指が白くなるくらいに強く拳を作って、その刺激に耐えていた。
我慢しようと思えば出来ないことはない。
しかし場所が場所であり、もっとも羞恥を感じるところだったから、精神的なダメージが大きかった。
お腹の中から振動を加えられるという異様な感覚に、美和子の官能はいたく刺激され、すっかり動転してしまっている。
動けない裸身をのたうたせ、悲鳴とも喘ぎともつかぬ妖しい声で哀願するしかなかった。
「お、おねが、いっ……と、取って、あっ……お尻の、あっ……」
「本当に取って欲しいのかな、刑事さんは。満更でもなさそうじゃねえか、その顔は」
「やっ、違う……ああああ……も、もういや……気、気が狂いそうよ……あうう……」
美和子は被虐と肛虐の快感に染まりながらも、縋り付くような目で荒戸を見ていた。
下腹部の奥から責め続ける淫らな感覚を堪えようと全身を息ませるのだが、一向に刺激は止んでくれない。
「そうかい。じゃあ、もう一度言ってもらおうかな。犯して、セックスしてって」
「い、言うから! は、早くして……ああ、犯して……セックスして……んんっ……」
「よしよし、だいぶ従順になったな。じゃ、もう一回」
「ああっ、そ、そんなこと何回言えばいいのよ! 早くしてっ、お、お腹とお尻がもう……」
「これが最後だよ。いいか、「お尻も犯してください」って言うんだ」
「な、何を……」
「アナルセックスだよ、知らないか?」
「いやよ、そんな!」
いくら何でもそこまで淫虐なことは出来ない。
そんなこと、普通の人がすることではないのだ。
一言のもとで拒否した美和子に、荒戸が残虐な罰を与えていく。
「まだそんなこと言うのか。じゃあやめてやらないぞ、ほら」
「ひっ! や、、いやよ、抜いて、ああっ……!」
荒戸がビニールコードを引っ張り、美和子の狭い出口まで異物が来ている。
美和子の慎ましやかな肛門がじわっと内側から膨らみ、それがバイブの振動でぶるぶると細かく震えていた。
その何とも淫らで扇情的な情景を、カメラは冷徹なまでに撮影している。
荒戸はその位置でバイブを止めてしまった。スイッチは入れたままである。
神経の集まった括約筋の窄まりで、淫らな振動が激しく腸内とアヌスを痙攣させていた。
「うっ、あっ……いやあっ、抜いてっ……あっ……は、早く……あああああ……」
「けっ、やっぱり尻の穴も感じるみたいじゃないか。それ、こうしたらどうなる?」
荒戸がぐいっとコードを引っ張ると、樹脂性のアナルバイブの根元が美和子のアヌスから僅かに頭を出した。
バイブレーションの電動音がはっきりと聞こえ、肛門全体が激しく細かく震えるのが見て取れた。
「うひぃっ……ああっ、それはだめっ! やっ、抜いて早く! ひああああ……」
コードがさらに引っ張られて、バイブが少しずつ顔を出していく。
荒戸は3分くらい時間をかけ、ゆっくりと引き抜いた。
その間、バイブをくわえ込んだアヌスはずっと振動の刺激を受け続けていた。
そして、それがぬぷっと淫らな音を立てて抜かれると、美和子はビクンと身体を跳ねさせて呻いた。
「んあ!!」
股間をしどけなく開き、その中心にある穴からはとぷとぷと透明な粘液を垂らしている。
媚肉だけでなく肛門からも、とろりとした腸液が滲み出ていた。
荒戸はちらりと阿武の様子を見たが、阿武はアヌス責めされる美和子の反応の妖しさに目を奪われているようだ。
急かされるかと思ったが、もう少し責めても良さそうである。
荒戸は「はっ、はっ」と荒く息を吐いている美和子の腿を撫でる。
「もしかして尻責めされていっちゃったか?」
「ん……はあ、はあ、はあ……ああ……そんな……わけ……ないで、しょ……はあ、はあ……」
「そうか。じゃあもう少しつき合ってもらうか。じゃないとアナルセックスしてもつらいだけだろうからな」
「い、いやよ、もう……しないで。お、お尻は特にいや……」
「嫌がるから面白いんだよ。それにな、あんたみたいな気の強い女はここを虐めるのが取り分け効くのさ。蘭も同じだったよ」
「さ、最低……、こ、この……変態……ああ……」
「その変態に責め抜かれていかされるのは美和子だよ。それ」
「ひっ、いやあ!」
それまでぐったりしていた美和子は、肛門を直に指で撫でられて活を入れられたようにびくりとした。
抵抗する間もなく、荒戸の太い指が美和子の堅く狭い穴に潜り込んでいく。
美和子は慌てて息んだが、そんなことで抜けるものではなかった。
それどころか、むしろ肛門に入った指の存在を嫌でも実感させられてしまう。
思ったより簡単に指を挿入できたことに荒戸も少し驚いていた。締まりは良さそうだが、やはりさっきまでの執拗なアナルバイブ責めが効いているのだ。
「うっ……ああ……」
ほとんど動かぬ身体を必死になって揺すり、美和子はその感覚に耐えていた。
さっきまでのバイブの振動もたまらなかったが、指はそれ以上である。
内部で自在に動き回り、腸壁を擦ったり、指先で軽く引っ掻いたりしてくる。
根元まで埋め込まれ、そのままぐりぐりと抉られたりもした。
「や……めて、あっ……ううっ……あ……いっ……」
美和子は、お尻の中で淫らに蠢く指が、直に子宮をいじっているような錯覚を受けた。
荒戸の指が蠢くたびに、子宮がびりびりと痺れてくるのだ。
何か、底なし沼に沈んでいくような感じがあり、何かに縋りたくなってくる。
切ないとももどかしいとも言えぬ、不可思議で淫猥な感覚だった。
いつの間にか、荒戸の指が二本になっている。
人差し指と中指が絡み、美和子のアヌスを犯していた。
ずぶりと根元まで突き、ぬるっと第一関節まで抜く、そしてまた深々と刺し貫くのだ。
内部に入った指は、腸内を拡げるように抉り、中を擦った。
美和子は顎を仰け反らせたまま喘ぎ続けている。
「ああああ……やっ……ぬ、抜いて……指、しないで……いっ……んっ……あう……」
「吐息まで色っぽくなってきたな、美和子さんよ。そんなに尻がいいかい」
「い、いや……抜いて……ああああ……あああ……」
「そんなに喘いでいて「いや」なんて言っても信じられねえよ」
「そんな……あうう……」
出る一方のはずの小さな穴は、荒戸の太い指を二本もくわえ込まされるほどに、柔らかく揉みほぐされていた。
内部をバイブと指で、外も指で徹底的に愛撫されたお陰だ。
熱く柔らかくとろけたそこは、もう異物とすっかり馴染み、しゃぶるように飲み込んでいる。
「どうだ、もうやめて欲しいか?」
「やめて……お願い、もう……おかしくなりそう……お尻が、もうだめ……あああ……」
「気持ち良さそうな声に聞こえるがね」
「いや……は、早く抜いて……もう……もう我慢できない……あああ……」
「何が我慢できないんだ? いきそうなのか?」
「ち、違……うっ……あっ、く……いっ……」
美和子の腰が動いている。
まるで荒戸の手に尻を押しつけるようにしているかのようだ。
「抜いてやるから、ちゃんと言えよ」
「な、何でも……言うから、早く……くっ……」
「じゃ、こう言え。「お尻も犯して」ってな。「お尻の穴に入れて」と言うんだ」
もう今の美和子には抗うという選択肢はなかった。
鸚鵡のように同じ言葉を繰り返すしかなかった。
「し、して……。お尻も……犯して……ああ……お、尻の……お尻の、穴……お尻の穴に入れて……ああっ……」
「よし、抜いてやるか。阿武、一緒にやろうぜ」
「待ちかねたよ。さっさとしろ」
「んあっ」
アヌスと腸の粘膜をへばりつかせたまま、荒戸の指が二本とも抜かれた。
美和子の肛門はまだ閉じきらず、ひくひくと小さく蠢いていた。
腰が小さく前後に動いている。
弱り切った強い女が、しどけなくへばっている姿を充分に撮影させてから、ふたりが美和子に襲いかかっていった。
ようやく美和子は手枷、足枷を外されたものの、腕も脚も長時間のきつい拘束で萎えて痺れ切ってしまい、まるで力が入らない。
自分の手足とは思えないほど言うことを聞いてくれない。
逃げたり、阿武らを叩きのめしたりするどころではなく、立つことすら覚束なかった。
その弱り切った美和子を囲むように、阿武が前から荒戸が後ろから迫ってくる。
「こ、来ないで……」
美和子は喉を引き攣らせてそう言うのが精一杯だ。
それでいて、その目は男どものペニスに釘付けになっている。
(あ……、あんなに……あんなになってる……すごい大きい……それに、何て硬そうなの……)
股間でぶらぶらしている逸物は、まるで鉄の心棒でも入っているかのように硬そうである。
今の状態であんなものを使われたらどうなってしまうのか。
美和子の喉が小さくごくりと動いた。
長大な男根に対する恐怖と、その身を穢される屈辱、そして火照って燃え盛っている肉体からわき上がる性欲が渾然一体となり、美和子を悩乱させている。
迷える気丈な女刑事の心を揺さぶるように、阿武の声が響く。
「さあ、佐藤美和子刑事。お待ちかねのものだよ」
「ひ……!」
顔の前に勃起して反り返った男根を突きつけられ、美和子は改めて恐怖心が込み上げる。
肉の凶器としか言いようのない猛々しいペニスはいかにも恐ろしげである。
それに犯されるという恐怖の他に、恋人のいる身で他の男に肉体を穢されるという苦悩もあった。
肉欲と理性が美和子をおののかせる。
「や、やめて……しないで! た、助けて……」
その言葉を聞いて、ふたりは大声で笑った。
「刑事さんが「助けて」はよかったな」
「まったくだ。助けてやるぜ、刑事さん。中途半端に燃えて困ってたんだろ? とどめを刺してやらあ」
「い、いや……」
「今さら何だよ。欲しかったんだろ、これが。さっき「犯して」って何度も俺たちに頼んでたじゃねえか」
「いや!」
「くく、いやでも犯されるしかないんだよ、刑事さん。じゃ、いくよ」
「だ、だめ! やめて、いやよ、あ……あぐっ……!」
前から迫った阿武によって簡単に押し倒された美和子は、とろけきった女性器に剛直を押しつけられた。
その硬さと熱さに、どうしようもないくらいに高ぶっていた肉欲が再び蘇ってくる。
おののきながらも、美和子は自分の媚肉が蜜を滴らせながらペニスに押し広げられていくのをじっと見つめていた。
「あ……、やっ……入って……きちゃう……あ、あっ……!」
「おっ……、こいつは悪くない……というか、かなり良いじゃないか、刑事さん。見てくれだけじゃなく、道具も良いらしいな」
「だ……め……、くうっ……!」
膣へめり込むように侵入していった肉棒は美和子の奥まで貫通し、底にある子宮にまで届くとようやくそこで止まった。
「ぐううっ……!」
高木とのセックスでそこまで入れられたことはない。
初めて子宮口で味わうペニスの感覚に、美和子は腰をぶるぶると震わせていた。
カメラが両者の結合部に迫る。
美和子の膣口は、苦しげにひくつきながらも、太いものを見事に飲み込んでいた。
「よし、根元まで入ったな。どうだい美人刑事さんよ、奥までぶち込まれた感想は」
「い、いや、こんな……あ、あう……本当に……本当に奥まで来てる……ああ……」
「おっ、もう締めつけてくるな。そんなにいいのかな、佐藤刑事は」
「くっ……、そ、そうじゃな……んあっ……」
阿武はカメラを意識して、ゆっくりと美和子の中へ律動していった。
奥まで押し込んでから粘膜ごどゆっくりと引き抜き、また粘膜を巻き込むようにして中へ突き込む。
意識してはいないのだろうが、美和子自身も阿武の腰に合わせて自分から小さく腰を動かしていた。
肉体は官能に灼かれ、もう止めようがないらしい。
「んっ……んうっ……はっ……はああっ……」
年齢やその美貌に反して、男性経験は数えるほどしかない美和子にとって、阿武サイズのペニスを相手にするのは初めてのようで、美和子は苦悶の表情を浮かべて呻いている。
僅かに残った羞恥心や屈辱感が、微かにその美貌によぎった。
阿武は美和子の足首を掴むと、長い脚を大きく持ち上げて覆い被さり、出来るだけ深く突いていく。
カメラと荒戸が後ろから回り込み、阿武のものをくわえ込んでいる美和子の媚肉を覗き込んだ。
阿武はそれを確認しながら、そっと美和子の耳元で囁く。
「俺の後ろを見てみろ、刑事さん。俺のものに犯されてるあんたの恥ずかしいマンコが撮影されてるぜ」
「えっ……!」
肉の疼きに身を任せかかっていた美和子が一瞬にして我に返った。
慌てて首を曲げてそっちを見てみると、二台のカメラがしっかりと美和子にレンズを向けていた。
一台は上から見下ろすように俯瞰して絡みを抑え、もう一台は思い切り接写して結合部をカメラに収めていた。
前後運動する阿武の尻に当たらぬよう、マイクも突きつけられている。
美和子の顔がカッと真っ赤になり、その口からは絶叫に近い悲鳴が漏れた。
「い、いやあ! だめ、見ないで、撮さないで!」
敏腕の女刑事は精一杯にそう叫んだものの、カメラは無言で美和子の痴態を冷静に捉えている。
レンズの目に犯され、美和子の身体がまた熱くなっていく。
膣内が熱い。
子宮の奥が燃えるようだ。
じくじくと蜜を滲ませながら、肉棒をくわえ込んだ膣がうねった。
美和子は涙を滲ませた目を堅く閉じ、弱々しく顔を振った。
「やああ……、お願い、撮らないで……こ、こんな恥ずかしいところ撮らないで……ああ、もういやあ……」
美和子は泣きながらそう哀願しているが、その裏で肉体の燃え盛っている。
羞恥に身を焦がし、恥辱にまみれながら、それらを官能が快楽に変換していた。
蘭といい美和子といい、こうした男勝りな女は気丈な面の裏側にマゾ資質が潜んでいるようだ。
阿武はほくそ笑みながら、カメラとマイクを意識してわざと動きをダイナミックにし、音を立てさせた。
阿武が振り返って荒戸に聞いた。
「どうだ、荒戸さん。刑事さんのいやらしいマンコがよく見えるかい?」
「ああ、見えるとも。くく、綺麗に色づいた良さそうなマンコがあんたのチンポをくわえ込んでぐちょぐちょになってるぜ。おお、一緒になって尻の穴までひくついてやがる」
「い、いやあ! だめ、見ないで! そ、そんなところ……見ないでえ……」
「おやおや、見られてるとわかったら急にマンコが締まってきたな。イヤなんでウソだろう、刑事さん。見られたり、撮影されたりすると余計に
感じちゃって……」
「ち、違う! ああ、違うわ、そんな……んああっ……だ、だめ、動かないで……あくっ……やああ、見ないで……うんっ……あ、あうう……」
美和子はほとんど泣きながらそう言って抗議するのだが、それでいて一向に腰の動きは止まっていない。
阿武が打ち込むと悦んで受け入れ、腰を突き返してくるのだ。
蘭と違って熟れた身体だし、男もいたようだから、その手によってこなれた肉体ではあったのだろう。
加えて、もともと感度が高いらしい。
そこに、他人に見られる、撮影されるという羞恥によっても感じさせられている。
まだそっちは未開発なのか、完全にマゾというわけではないようで、痴態を見られるということに大きな羞恥や恥辱は感じている。
だが、その恥ずかしさすら被虐の快楽に取って代わられていた。
「や……やっ……うんっ……あっ……そんな……んっ……あはっ……んくっ……ああっ」
阿武が突き込むと、美和子の身体が揺れ、涙が宙に飛ぶ。
なのに、もう美和子の身体はそのことすらわからなくなりつつあった。
ひと突きごとに新たな快感が打ち込まれ、蓄積されていく。
美和子の口からは悲鳴は途切れ、もう喘ぎと呻きだけになっている。
「んんっ……あっ……んはっ……あうっ……んっ……んっ……んっ……あっ……んあ!」
責めながら阿武は、このまま美和子も取り込んでしまい、本格的なマゾ奴隷に仕立て上げるビデオを作るのもいいな、と思い始めていた。
警視庁の現役捜査官を暴行しただけではなく、性的に調教し、あまつさえそのビデオを市販するなどいう行為はとんでもないリスクを負うことになる。
しかし阿武も荒戸も、美和子の女ぶりの良さにすっかり魅了されてしまい、その辺のことには疎くなっていた。
今までの「仕事」はすべて表沙汰にならずに済んでいたということが、彼らを増長させていたのかも知れない。
蘭のビデオの件で美和子が捜査を始めて、彼らの近くまで警察の手が伸びていたことなど忘れている。
それほどにこの美女の肉欲図が蠱惑的だったのだ。
美和子の均整の取れた素晴らしい裸身は、男根に貫かれて過剰に反応してしまっている。
美和子を犯す阿武の肉棒は、彼女の奥から分泌される白っぽい淫液にまみれていた。
その汁は、これだけ零れ出ているにも関わらず、一向に絶えることがない。
それを見物している荒戸の肉棒ももう限界で、見ているだけで出てしまいそうになっている。
それがわかったのか、阿武は軽く荒戸を見て頷くと、挿入したままで美和子の尻を抱え持ち、そのままごろりと半回転した。
美和子は仰向けからうつぶせに姿勢を変えられ、それまで阿武にのしかかられていた体位から、自分が男の上に乗る体位に変換させられた。
突っ込まれたままだったから、美和子の膣内で太くて硬いものがゴロゴロと転がって、美和子に悲鳴を上げさせた。
阿武は美和子の双臀を両手でしっかりと掴みながら、美和子の頬に顔を寄せて言った。
「尻が寂しいだろう? 荒戸に嬲ってもらえよ」
「お、お尻を……あうっ……ど、どうすると言うの! あ、そんな深くっ……くあっ……」
「ん? この状況になれば、これからどうされるのかわかるだろうに」
「そんなこと、あっ……わ、わから、あうっ……ないわよ……んあっ……あうっ、そこっ……んくあっ……」
「くく、喘いでばかりで何を言ってるのかわからんな。もしかして本当に経験ないのかな、刑事さんは」
「かもな。荒戸さん、壊さない程度にしろよ」
「わかってるさ、こんな上玉めったにいねえからな。でもな、この身体だ、少々あらっぽく責めても大丈夫だと思うぜ。むしろ、強く責めてやって
虐めるように犯される方が好きなんじゃねえか?」
荒戸がそんなことを言っていると、美和子の尻たぶを掴んでいた阿武の両手に力が籠もる。
美和子の白くふくよかで柔らかい尻に指を立て、そのままぐいっと大きく割り開いた。
「ひっ!? 何を……!」
美和子はおののいて振り返った。
肛門が外気に晒され、スースーしている。
普段より余計にそう感じるのは、散々荒戸にいたぶられたアヌスは少し爛れ気味で、内部からぷっくりと盛り上がっていたせいだろう。
あれだけ慎ましやかで堅く引き窄まっていたはずの美和子の肛門は、今ではひくひくと妖しくひくつき、まさに蕾のように膨らんでいた。
荒戸がゴクリと生唾を飲み込んで、そこにそっと指を伸ばした。
「んひっ!」
指の腹がそっとそこを撫で上げると、美和子は背中を弓なりにたわませて悲鳴を出した。
太い指がもぞもぞとアヌスをいびり、蟻の戸渡りを這い上がる。
そのぞわっとした悪寒に、美和子は身体を揺すって呻いた。
「そ、そんな、ひっ……い、いや、お尻はっ……んああっ……」
「いやだ? そんなわけねえだろう。さっきはあんなに……」
「い、言わないで! あ、あああ、お尻ぃ……んはあっ……」
「感じてるのは本当らしいぜ、荒戸さん。あんたが尻の穴をいじりだしたら、マンコまでうねってきたよ」
「そんなこと、あっ、な、ないっ……いやっ、指、しないで、ああっ……くっ!」
荒戸の指がほんのちょっと触れただけで、美和子は過剰すぎるほどの反応を見せた。
執拗なまでのアヌス責めのせいで、美和子の肛門はかなり敏感になっているのだ。
そうでなくとも、そこはもっとも羞恥を感じる場所だから、被虐感の強い美和子にはことさら効いた。
おまけに蘭と同様、美和子もアヌスがかなり強い性感帯らしかった。
荒戸が目で合図すると、カメラがぐっと近づいてくる。
レンズが充分に近づいたところで、荒戸は親指と人差し指を使って、美和子の尻たぶを拡げ、肛門を晒し、さらにその肛門も開いて見せた。
「あっ……やっ……! と、撮らないで! こ、こんな……お尻なんて……」
カメラがそこを接写しているのがわかるのか、美和子は目をつむったまま激しく首を振りたくり、悲鳴を上げた。
続けて荒戸の指がぶすりとアヌスに突き刺さると、今度は首を仰け反らせて喘いだ。
「ああっ……!」
「おおう、あっさりと飲み込んだな。さすが尻好きの刑事さんだ」
「そんなこと、ないっ……い、いや、指抜いて!」
「抜くわけねえだろう、こんないいアヌスなのに。ほれ、もう一本入れてやる」
「んぐっ!? や、やめて痛い!」
荒戸は人差し指に加え、遠慮なく中指も挿入した。
二本目を入れられた瞬間は、さすがに全身をびくっと強張らせて苦痛を訴えた美和子だったが、その刺激にもすぐ慣れたらしい。
もう二本の指をくわえた肛門は、ねっとりとそれに絡みついている。
荒戸は美和子の肛門内で、二本の指をチョキの形にしてアヌスを拡げてみせた。
その内部は、アヌス好きの荒戸でなくとも、息を飲むほどの凄惨な色気があった。
ライトで照らされたそこは、ぬらぬらと腸液で淫らに光り、腸壁がひくひくと蠢いている。
見られ、撮られて激しい羞恥を感じているせいか、時々ビクッと痙攣し、内部がうねるように蠢動していた。
美和子の羞恥心を蹴散らすように、下から阿武が突き上げて始めた。
まだ軽く突き上げだが、美和子はたちまち反応した。
「あ、あうっ……こ、こんな時に、あっ……うんっ……あっ……あっ……いっ……んんっ……」
荒戸は右手の指をアヌスに挿入しながら、左手で美和子の弾む乳房を柔らかく揉んでいる
。
「そろそろ俺もいいかな、刑事さん」
「あ、あっ……あうう……あっ……んっ、んうっ……」
「よがってないで返事してくれよ。俺も参加するぜ。あんたの尻に入れる。いいな?」
「お、お尻って……い、今は指が……あっ……あ、あくっ、そこ、あっ……」
「だから指の代わりに太いのを入れてやるんだよ。もう尻でも欲しいだろ?」
「や……、いやよ! そんな、お尻でなんて……だ、だいいち今は前にも……」
「入ってるけどな。知らないのか、刑事さん。前と後ろを同時に犯されるのをサンドイッチって言うんだよ」
「し、知らないっ、そんな……くっ……うあっ……」
「知らなきゃ教えてやる。じゃ、入れるぜ」
「ひっ、いやあ!」
未知の経験、それも恐ろしい経験も美和子は心底震え上がったが、媚肉からは阿武が継続的に快楽を送り込んでくる。
初めての暴行、それも輪姦。
おまけに肛門性交までされかかっている。
そしてその様子を撮影される異様な状況に、美和子の理性が崩壊しつつあった。
荒戸は、美和子の震える尻をぴしゃんと叩いてから、その尻たぶをぐいっと大きく開かせた。
「ホントにいい尻だぜ。蘭のと違って、いかにも熟れた女のケツだな。どれ、くれてやるか」
熱く硬く勃起していた怒張が、美和子の震えるアヌスを一気に貫き、根元までぶち込まれた。
いきなり深くまで突き入れられ、美和子は目を剥いて声を放った。
「んはあああっ……!!」
ぐぐっと大きく背中が反り返り、後頭部が後ろから責める荒戸の胸に当たるほどだった。
腰をぶるぶると震わせ、唇がわななき、両手がぎゅっと強く握られていた。
驚いたことに、美和子は初めて肛門を犯されたというのに、その衝撃で絶頂してしまっていた。
その証拠に、阿武をくわえ込んだ膣も荒戸に突き刺された肛門も、ふたりの男根を痛いほどに食い締め、収縮したのだ。
がくりと全身を萎えさせ、美和子は阿武の胸の上に倒れ込んだ。
それでも美和子の両穴は、まだ継続的にくいくいとペニスを締めつけている。
荒戸も阿武も感心したようにつぶやいた。
「おいおい、もういっちまったのか?」
「らしいぜ、荒戸さん。大したもんだ、初めて尻をやられたってのにな」
「こいつはいい。尻好きってのはホントなんだな」
「それもあるが、こいつも蘭に劣らぬほどに感度が良いんだろう」
美和子はふたりの男に挟まれたまま、全身を弛緩させて荒く呼吸をするばかりだ。
「あ……、あ……はあ……はあ……ああ……あ……」
その顎を後ろから持ち上げ、荒戸がいったばかりの美和子の美貌をカメラに撮らせる。
「どうだ刑事さん。いったんだろ?」
「し、知らない……ああ……」
「知らないだ? そうか、ならその口から「いいっ」とか「いくっ」とか言うまで、こってり責めてやるとするか」
「や……、もうだめ……」
「何がだめだ。これからだよ、そら!」
「ああっ!」
荒戸と阿武の肉棒が二本突き刺さっている美和子の股間が生々しい。
ペニスは、もうこれ以上無理だというくらいに硬く腫れ上がっている。
そこを充分に撮影させてから、ふたりは激しく動き始めた。
「んはっ! あ、ああっ……うっ、くっ、うんっ、やっ、あっ、あっ、んううっ!」
美和子は、媚肉内部を激しく突き上げる阿武に喘ぎ、肛門を押し広げ腸壁を擦る荒戸に呻いた。
太い二本の異物は、小さな穴へ強引に食い込み、何度となく出入りを繰り返した。
荒戸は阿武のものを、阿武は荒戸のものを美和子の中で感じ取っていた。
「んっ、ううんっ……だ、だめ、こんな……あひっ……あっ……ああっ……」
「いいだろ刑事さん。奥までいってるだろう」
「ああ……、き、来てる……奥まで来てるわ……」
「尻はどうだ? こっちも深いだろう」
「ふ、深い……お尻の……お尻のいちばん奥まで来て、ああ……」
淫らな言葉を口にさせられ、美和子はどんどんと官能に染め上げられていく。
一度気をやってほぐれたからなのか、美和子のアヌスは直腸をかき回す荒戸のものを難なく飲み込んでいる。
ペニスが出入りするたびに、どろっとした粘液まで分泌させていた。
荒戸は腰を打ち込みながら、後ろから美和子の乳房を抱え込むように揉みしだく。
「尻をやられるのもいいだろう、佐藤警部補」
「んんっ……い、いや……あああ……」
「いい具合のアヌスだ。美和子刑事さんよ、あんた本当に尻を犯されたことなかったのか? 初めてとは思えないがな」
「あ、あるわけ、ああっ、ないわ、そんな……ぬ、抜いて……ああう……」
「本当か? 恋人にもさせなかったのか? 本当に初めてか」
「は、初めてよ……初めてだったら……、き、きつい……お尻、いやあ……」
「きついってことはねえだろう。こんなにスムーズだぜ」
「あああ……」
喘ぐ美和子の唇の端から、透明な唾液が垂れてきた。
言葉による誘導もあって、ほぼ完全に美和子はセックスにのめり込み始めたのだ。
下から阿武に突き上げられ、上から荒戸にのしかかられて突きまくられながらも上半身を起こし、自分で乳房を揉みたてている。
より深い快楽を味わおうと必死になっているのだ。
熱い吐息とよだれとともに、淫らな言葉が女刑事の口から溢れでてきた。
「あ、あうう……いい……」
「そうだろ、いいだろう? もっと言え、精一杯恥知らずになってもらうからな」
「い、いい……あああ、お尻も……お尻まで、いいっ……」
「マンコもいいだろうが、刑事さん」
「い、いい……気持ち、良いっ……あぐっ、深いっ……お、奥に……奥に来てる……あはあっ……」
「尻はどうだ?」
「んんっ、か、硬いっ……お、お尻の奥まで、ああ……お、お腹の中まで犯されてる……あああ……」
阿武も荒戸も好き勝手に突き込んでいるから、美和子の内部は大混乱だった。
一緒に突き込まれると内部で二本のペニスが思い切り擦れ合い、ずれると常に内部が擦られる状況になっている。
めちゃくちゃなセックスなのに、美和子の肉体は喜々としてそれを受け入れていた。
「んんっ、お、奥っ……すごいっ、ま、前も……」
「前じゃない、マンコと言え」
「くあっ……オ、オマンコも奥まで……お尻も奥まで、あああ……お、おかしくなるっ……」
もう美和子は自分から腰を使っていた。
どう腰を揺すれば気持ち良いところにペニスが当たるのかわかるようで、変幻自在に尻をうねらせている。
阿武が突き上げてくれば腰を沈めて密着させ、荒戸が後ろから突いてくると、尻を押しつけてより深い挿入を求めていた。
男たちも奪い合うように美和子の腰を掴み、自分の腰に押しつけようとする。
「んはっ……だ、だめ、いいっ……もう……もう保たないっ……ああ、また……また、いきそうっ……」
「何度でもいっていいがな、その前に質問に答えてくれよ」
「な、何よ……ああ、もうだめなのよ、くうっ……」
「簡単なことさ。俺たちと彼氏のチンポはどっちがいいんだ?」
「そ、そんなっ……どうして今そんなことを……ああっ」
「聞きたいからさ。答えろ」
「くっ……」
一瞬、美和子の美貌に気の強そうな表情が戻ってきたが、またすぐに官能色に染まっていく。
ますます大きく喘ぎ、よがりながら、腰を揺すっている。
自分の乳房を揉む指にも力が籠もり、乳首を捻ったり、潰してたりして甲高い喘ぎ声を放っていた。
「言えよ」
「ああ……」
観念したのか、美和子は唇を震わせながら喘ぎつつ、背徳の言葉を吐いた。
「あ、あなたたちの方が……」
「俺たちか」
「そ、そうよ……、た、高木くんのより、ずっと……くっ、か、硬くてすごい……んんっ、お、大きいのよ……オマンコも……お尻の……お尻の穴も裂けそうなくらい……ふ、太くて熱い……ああ……」
荒戸が満足げな顔をして、美和子のうなじを舐め、その耳元で囁いた。
「よく言えたな。そうか、俺たちのチンポの方がいいのか」
「い、いいわ……ずっといい……あああ、こ、こんなに大きくて凄いなんて……」
淫らな言葉を口にしていて余計に興奮してきたのか、美和子の前後の穴がきゅうきゅうと収縮を始めている。
男たちの腰の動きに負けないくらい、美和子の腰も激しく動いて二本のペニスを貪っていた。
膣もアヌスも太い肉竿を懸命に食い締め、襞を絡ませ、いかにも射精して欲しいと言っているかのようだ。
それがわかるのか、荒戸と阿武の腰使いも大きく激しくなっていく。
「んあああっ、は、激しいっ……くっ、いいっ……あうっ、そんな奥まで……だ、だめ、、大きいっ……ひっ、い、いく……いきそうっ!」
「よし、いっていいぜ。俺たちもいくからな。女刑事の中に出してやろう」
「だ、だめよ、それだけはっ!」
美和子は焦って身を捩らせた。
「な、中は……中だけはだめ、出さないで!」
「んなこと言っても、美和子のマンコは俺のを締めつけて離さないぜ」
「あああ、だめだめ……中だけはしないで……外に出して」
「なんでだよ。妊娠が怖いか?」
「そ、そうよ……、ああっ……も、もし……もし出来ちゃったら、どうすればいいの」
「好きにすればいいさ。孕んだら産んでも良いぜ、認知してやろうか?」
「ひ、ひどいわ、そんな……んはあっ、だめ、それ深すぎるっ……くっ、し、子宮にあたるっ、いいっ……」
荒戸も阿武も美和子の声を聞いて笑い出した。
「おいおい、嫌がるのかよがるのかはっきりしろよ。どうもその様子を見てると、あんたの本性は中出ししてもらいたがってるみたいだ」
「ち、違うっ……私はそんな……んああっ……」
「いきたいんだろ? 中に出してもらえば気持ち良くいけるぜ」
「で、でも……ああああ……」
「言いなよ、中に出してってな」
膣内に射精されると言われ、美和子は心底脅えたのだが、同時にぞくりとした悪寒にも似た痺れが背筋を走った。
中出しされると意識した途端に膣もアヌスも、よりきつく締まってくる。
「だ、だめえ……お願い、外に……んっ、んっ、ああっ……」
本気で拒んでいるようには見えなかった。
恐らく、拒絶しているのは上辺だけで、美和子の本性は精液を欲しくてたまらないらしい。
その腰の動きも、膣のうねりも、射精を促しているとしか思えなかった。
何より、この期に及んでも腰を男たちに押しつけているのだ。
荒戸が後ろからだめ押しのように言った。
「尻なら中に出してもいいだろ? こっちなら妊娠の危険はないぜ」
「そ、そうだけど、んんっ……あ、お尻、そんな奥まで入れないでっ……くあっ」
「尻がいいなら前もいいだろう、美和子刑事。言えよ、中に出してって」
「ああ……、もう……もう、私……」
汗と粘液にまみれた女体が、ふたりの男に挟まれて弾んでいた。
肉がうねり、髪が乱れる。
「い、いいっ……い、いきそ……、い、いく……いくっ!」
「いく前に言いな」
「な、中に……」
「中に、なんだ」
「な、中に……中に出して!」
「そうだ。中に射精して、いっぱい精液出して、だ」
「中にぃっ……い、いっぱい射精してぇっ……」
「よし、お尻の中にも出して、だ」
「お、お尻ぃっ……お尻の中っ……お尻の奥にも……はああっ、だ、出して!」
射精を望み、それを激しく拒絶する美和子の苦悶する美貌を見て、男たちはたちまち達してしまう。
まず阿武が両手で美和子の豊満な臀部をしっかりと抱え持ち、自分の腰に密着させる。
子宮口に亀頭が食い込むのを確認してから、一気に薄汚い男の欲望を吐き出した。
子宮内に射精の直撃を受け、美和子は目を剥いて背中を弓なりにした。
「んっ、はああああっ、いくうっ! ……んっ、んあっ、出てるっ……オマンコの奥……し、子宮の中に出ちゃってる……ああ、た、たくさん流れ
込んでくる……いやああ……」
嫌がって泣き叫びながらも、美和子の膣はドクドク射精されてくる精液を子宮の中に送り込んでいった。
今度は俺の番だとばかりに、荒戸が後ろから美和子の大きな尻を押しつぶしていく。
丸く盛り上がった美和子の臀部に荒戸の腰が沈み込み、ペニスの先が直腸の波部を思い切り擦る。
と、美和子の括約筋が急激に絞られ、アヌスに飲み込んだ肉棒を締め上げた。
荒戸もこれにはたまらず、美和子の尻を思い切り潰しながら呻いて射精した。
びゅるるっと猛烈な勢いで射精され、直腸内を熱い精液で灼かれて美和子は絶叫した。
「い、いくっ! お尻にも出てるっ……あああ、すごいっ、お尻の奥にドクドクって……あ、熱い……い、いく!」
美和子は、射精が終わるまで下と上から男の腰をぴったりと押しつけられた。
汗と淫液にまみれた三つの肉体はひとつに溶け合い、痙攣している。
美和子はわなわなと震えながら呻くように言った。
「あ、ああ……まだ……まだ出てる……い、いい……」
まだ痙攣の止まらぬ女体から、男たちが離れて行く。
まだ勃起の収まらぬ荒戸のペニスが抜かれると、肛門の粘膜がめくれ上がって綺麗な内臓の色を見せている。
抜き去られると、ペニスの太さ分開かされていた肛門が少しずつ窄まり、小さく盛り上がった。
荒戸はそれを指で押し開き、中からとろりと精液を零させて、それをカメラに撮させた。
カメラを意識したのか、美和子が小さく震えると、アヌスからぴゅるっと精液を逆流させる。
今度は阿武がペニスを抜くと、媚肉はそのまま閉じることが出来ず、だらしない半開きのまま、精液と愛液のミックスをとろとろ垂れ流した。
それもカメラが収めていく。
撮影はそこまでだったようで、阿武が合図すると、スタッフたちはそそくさと機材を片付け、部屋から出て行った。
うつぶせのまま、まだぐったりしている美和子の尻を阿武が叩いた。
「これで「お仕事」の方はおしまいだ。あとは俺たちが愉しむ番だ」
「佐藤刑事、あんたもな。思う存分いかしてやるぜ」
「い……いや……、もう……」
「イヤでも目一杯嬲られることになるんだ。女に生まれたことも、刑事になったことも後悔するくらいにな」
「そうさ。職務外の捜査なんかしなければ、こんな目に遭わずに済んだのにな。ま、もう手遅れだがな」
「ああ……」
美和子の虚ろな目には、再び迫ってくる二本の凶器が映し出されていた。
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