ミサトたちがシンジの目から逃れ、比較的自由でいられるのが平日の午前中から
夕方にかけての時間帯である。
つまり、彼が学校へ行っている時間だ。
シンジはミサトたちとの酒池肉林とも言うべき生活の中でも、登校せずに淫行に
耽るということはなかった。
訓練や実戦参加も怠らなかった。
それが彼女らにとっては唯一の救いになっている。

要するに、シンジはミサトらとの淫靡な儀式以外は、まったく通常の学生生活および
EVAパイロットとしての暮らしを続けているのだ。

シンジに何があったのか、そしてこれからどうなるのか。
彼女たちは、それぞれ自分の分野でこの問題を解決すべく解析、調査に当たっていた。

ミサトはその日の午後いちばん、つまりシンジのいない時間を見計らってある場所へ
向かっている。
開発局や作戦局といったメインフレームはもちろん、広報や総務、庶務といった後方
支援部門とも距離を置いたスペースにそこはある。

保安諜報部。

俗に保安部と呼ばれているセクションだ。
隣には監査部および特別監査部もある。
つまりこのフロアは、ネルフの裏面を司る部署が集まっているのだ。

監査部や特別監査部はネルフ内部の調査部門だ。
ただし、それは経理面や内部不正などのチェックである。

一方の保安部は主に対外的な諜報活動を行なうことを業務とする。
基本的に保安諜報部はネルフの利益のみを最優先に行動するため、結果的に汚い仕事
を請け負うことになる。
つまりは違法行為も辞さないということだ。
旧世界のCIAだのKGBだのを想像すれば、まず間違いはない。
忠誠の対象が国家ではなくネルフだというだけのことだ。

保安部のもうひとつの重要な職務に、職員たちのチェックがある。
ネルフは、その組織の性格上、極秘事項や重要機密の山である。
従って敵対する組織にとっては、ネルフ職員を例え下っ端でもいいから拉致するなり
取り込むなりすれば、その利益は計り知れないのだ。

そして、様々な理由から職員自身が裏切る可能性もある。
無論、採用時には厳重な調査とチェックを行なっているし、採用後も年に一度は
適性試験を受けさせている。
それでも、その任務の複雑さと重圧から、適性試験での不合格者が年に5%は出て
しまうのである。

従ってネルフとしては、彼らを監視する必要が出てくる。
それを行なっているのが保安諜報部というわけだ。

シンジ−EVAパイロットは、人類補完計画の骨幹であり、ネルフでの最重要機密
ということになる。
故に、彼には常時、監視と保護の目が光っている。

シンジのプライバシーや不快感を考慮して、尾行や監視は極力目立たぬように行なっ
ていた。
学生生活をしているのだから、一般の少年少女への考慮もあるからだ。

しかし保安部員の監視も、実は24時間体制ではないのだ。
シンジが帰宅して登校、あるいはネルフ本部へ赴くまでの間、つまりミサトのマン
ションにいる間はチェックから外れている。
これは、私生活までは侵さないという名目になっているが、当然これは建前だ。
実際には、ミサトの目がある間は彼女に任せるという体裁になっているからだ。

もちろん、帰宅後のシンジを監視するということは、ミサトを監視するというのと
同義になるという理由もある。
高級士官である彼女への配慮はあるということなのだろう。

「……」

ミサトは保安諜報部のフロア入り口で立ち止まる。
彼女は保安部に、シンジへの監視を強めるよう進言するつもりだった。
場合によっては自宅マンションでの監視も認めてもいいと思っている。

それも、今までのように陰で目立たぬよう監視するのではなく、尾行やカメラを
意識させるチェックにさせたいと思っていた。
それをもって、シンジの暴挙への抑止力にしたいと思っているのだ。
いかにシンジを護るための監視であっても、かかる暴挙を行なっている彼を許容
することはあるまい。
何らかの手立てを講じるはずだ。

監視強化の理由をどうするか考えたが、これと言って思いつかなかった。
仕方がない。
「シンジに不穏の動きあり」ということにでもするしかない。
ネルフ内ではともかく、自宅では反抗的態度が著しく、搭乗拒否すら匂わせている
ということにでもしておこう。

自動ドアがシャッと微かな音を立てて開いた。

「…これは葛城三佐、お珍しいですね。ご用件は?」

受付嬢などのいる色気のある部署ではない。
男性職員がミサトの応対に出た。

「……部長はいらっしゃるかしら?」
「……。アポはお有りで?」
「ないわ」
「わかりました。取り次いでまいりますので、そちらにお掛けしてお待ち下さい」
「……」

どうでもいいが、ここの連中は室内でもサングラスをしているのか、と、ミサトは
要らぬ感想を持った。
人相風体を伏せるためだというのはわかるが、かえって目立つだろうに。

「あ……」

ミサトは脚を組み、膝を両手で抱えた時に気づいた。

ここの連中は、ことネルフ本部内のありとあらゆる場所に監視カメラと盗聴器を
セットしているはずではないか。

最初のうちは、シンジに凌辱されるのはマンションに限られていたからバレるはず
もなかった。
しかし、シンジは慣れるに従ってところ構わず、ネルフ内でも凶行に及ぶように
なっていた。

監視装置は、基本的に各部署や職員たちの業務するエリアにしか設置されないこと
にはなっている。
しかし実態は、休憩室やレストラン、バーはもちろん、更衣室やトイレにまで、
それこそありとあらゆる箇所に設置されていることをミサトは知っている。
気軽に同僚と交わした上司や組織への悪口も、査定の材料にされていることも。

ということは。
ここの連中、とりわけ職員監視をしている部員はシンジの行為を、引いてはミサトが
犯されていることを知っているはずではないか!

ミサトは愕然とした。
自分の痴態をこと細かく観察されただけでなく、それを知りながら何のアクションを
起こしていない。
本部内で発生した女性職員、それも士官への強姦事件である。
本来なら、これだけの不祥事が発生すればかなり大がかりな捜査と摘発が行われる
はずだ。

無論、外部へ漏れることはない。
完全な違法行為であり刑事事件だが、ネルフ内部で処理されるだろう。
しかし捜査や査問は当然あるはずだ。
それがない。

何かある、とミサトが思いを巡らせたとき、さっきの職員が呼びに来た。

「三佐、部長がお会いになるそうです。こちらへ」

ミサトが部長執務室に入ると、彼はじっと彼女を見つめた。
こいつもサングラスをかけている。
頭髪は七三で、風体からは年齢が伺い知れない。

「名だたる作戦一課長がお目見えになるとは珍しいですな」
「……」

答えぬミサトに部長はやや顔を引き締め、言った。

「で? ご用件は?」
「……わかってるんでしょう?」
「……」
「私がなぜここに来たのかわからないとは言わせないわ」

部長は、キイと音をさせて椅子を回転させた。
ミサトと90度の角度で相対する。

「……初号機パイロットのことですかな?」
「その通りよ」
「それで、どうしろと?」

得体が知れない。
碇司令相手の腹のさぐり合いには慣れてるが、得意な分野ではなかった。

「シンジくんへの……初号機パイロットへの監視を強めて欲しいの」
「監視を? ほう……」
「私のマンションも」
「……」

部長は、キイキイと耳障りな音をさせて椅子を小刻みに回している。

「それはつまり、彼の行動を掣肘しろ、と、そういう風に受け取っていいのですかな」
「そうよ」
「もう彼に弄ばされるのはゴメンだと」
「!」

やっぱり知っているのだ。
ミサトがシンジからどんな振る舞いをされたのかを。

「あなた……それを知ってて……」
「知ってはいますよ。彼への監視は司令からも特に指示されている重要事項ですから
ね」
「……」

部長の口元が歪み、嗤ったように見えた。
彼女は怒りと屈辱で白くなるほどに拳を握りしめた。
この男は、ミサトの淫らな姿を逐一見て愉しんだのだろう。

ミサトが黙ったのを見て、彼は彼女に向き直った。

「この件に関しては、監視要員に対しても箝口令を布いています。ですから外部は
もちろん、ネルフ内部にも洩れることはありません。知っているのは私と直接の監視
担当官だけです。仮に彼が洩らすようなことがあればこちらで厳重に処分します」
「……」
「ですから、何も心配することはありませんよ」

ミサトはカッとなって糾弾した。

「何も心配することがないとは何よ!」
「……」
「あ、あなた、私がどんな目に遭ってるのか知ってんでしょう!?」
「……」
「それで放っておくというの!?」
「……」
「何とか言いなさいよ!!」

部長はそれまで伏せていた目を上げ、ミサトを見て言った。

「これはトップ・シークレットです。私の責任上、これ以上は何も言えません」
「何も出来ないっての!?」
「……その通りです。あなたにとっては残念ながら、ね」
「……」

ミサトが足音も荒々しく、憤然とフロアを後にすると、少年が待っていた。
冷たい目をしていた。

「シ、シンジ……くん……」
「どこ行ってたんです、ミサトさん」

氷点下の怒りで、シンジの声が低くなっている。
いつにない少年の迫力に、ミサトは息を飲んで後じさった。

「何をしようとしてたんですか」
「……」
「言えないわけですか」

言えるわけがない。

しかし彼のこの態度は何だろう。
まるでミサトが保安部へ直談判に行ったこと、そしてその内容を知っているかの
ような雰囲気ではないか。

少年は女の手首を強く握った。

「い、痛いわよ、シンジくん……」
「……」

少年はミサトを睨め付けるように見て、低い声で言った。

「今夜」
「……え」
「今夜、必ずマンションへ帰って来てください。必ず、ですよ」
「なに……する気なの…」
「言うこと聞かない人にはお仕置きが必要ですから」
「お仕置きって……」
「いいですね」
「……」

*
**
*

 彼女は迷いに迷ったが、結局、帰宅することにした。
仕事はあったし、残ろうと思えば本部に残ることは出来た。
徹夜なり泊まり込みなりは珍しいことではない。

しかし、シンジの言いつけをすっぽかした後のことを考えるのが怖かった。
本当に何をされるかわからないのだ。

倍も歳の離れた子どもに、これほどの恐怖を持つなど馬鹿馬鹿しいし屈辱的でも
あったが、逆らうことがどうしても出来なかった。
その気になれば、武道有段者のミサトなら、シンジあたりは軽く叩きのめすことは
出来る。
しかし彼女には出来なかった。
その理由はミサト自身にもわからなかった。

「あ、あ………」

最初にアヌスを犯された時と同様、この日もミサトは拘束具で身体の自由を奪われ
ていた。

帰るなり、待ちかまえていたシンジに突き倒され、抵抗する間もなく裸に剥かれ、
縛られた。
いつにない迫力で少年は迫り、彼女は圧倒されるだけだった。

革ベルトの拘束具は、首輪と手輪からなっていた。
最初のものと違い、首輪とつながれているわけではなかったので幾分ラクではあっ
たが、それでも後ろ手縛りで腰に固定されている。

それに、前のタイプと異なり、乳房を上下で絞り込むようなベルトまでついていた。
腰と腿の付け根に回されたベルトとともに、ミサトの豊かなバストとヒップをいっ
そう張りつめさせている。

縛り上げられるなり、「お仕置き」と称してシンジはミサトにたっぷりと浣腸して
やった。
ミサトがもっとも嫌がる責めだったからである。
それも1000ccもの薬液を入れられ、15分も我慢させられた。
何度も「ウンチをさせて」と懇願させ、ようやく排泄を許された。
信じられぬほど大量に排泄させられ、またそれを見られたこともあり、ミサトは完全
に抵抗する気が失せた。
激しい排泄で肛門が爛れ、疼いている。

「……」

シンジは、美女のそんな哀れな様子を見入っている。
まだ怒りが収まらぬという感じだった。

「これで終わりだと思わないで欲しいですね」
「……」
「僕に無断でああいうことをすればどうなるのか、このいやらしい身体にたっぷり
思い知らせてあげますから」
「もう……もう、いや……」
「これからですよ。「お仕置きセックス」はね」
「そんな……」

シンジはふらふらのミサトを立ち上がらせると、腰で拘束した手首の革ベルトを支点
に天井から吊し上げた。
シンジはこういう体位よりは寝かせて犯す方が好きだ。
しかし今回はミサトを苦しませてやることが目的のひとつでもあるので、なるべく
不自然な姿勢で凌辱してやるのだ。

彼女は、さらに左脚の膝にベルトを回され、これも宙づりにされた。
このため、股を大開きしてしまうことになる。

「ああ……」

また気も狂いそうになるほど恥ずかしい責めをされ、感じさせられてしまうのか。

身体を汚され、汚辱にまみれるのはまだ我慢できた。
しかし、結果的に反応させられ、性の歓喜を思い知らされる屈辱だけは耐えられな
かった。
30歳になる自分が14歳の子どもに犯され、絶頂にまで到達してしまう。
この羞恥だけは何度経験しても慣れることがなかった。

ミサトを吊り上げた後、少年は5分ほど姿を消した。
手にポリバケツを持って戻ってくると、おもむろに美女のヒップを眺めやる。

「……」

何度見てもいい尻だ。
いくら撫でさすり、揉み、そして犯しても堪能し切ることがない。

シンジは手を伸ばすと、うっすら汗をかいている臀部に触れた。
ミサトはビクリとしたが、少年はかまわずまさぐった。
肉付きの良いその尻はシンジの指を弾かんばかりの弾力感だが、掴めばしっとりと
柔らかい。

ミサトがいやいやと尻を振ると、前もシンジに露わにしてしまう。
そこは既に愛液が滲み始めていた。

とうとうミサトは浣腸でも感じるまでになってしまっている。
浣腸そのものというよりも、便意を我慢する苦痛が妖しい快楽に変貌しつつあるの
だろう。

今度は後ろ、肛門を見つめた。
幾分腫れぼったくなってはいたが、きゅっと締まっている。
時折きゅっ、きゅっと窄まろうとしているのは、少年の目を感じているからだろうか。
シンジは遠慮なく指で触った。

「い、いや! ああ、もうそこはやめてシンジくん……」

最も恥ずかしい部分を見つめられ、いじられる恥辱でミサトはビクッと震えた。
少年が指を入れようとする。

「んっ……」

ミサトは下腹に力を入れ、肛門を引き締めた。
シンジの指の侵入を阻止しようというのだ。

「へぇ」

シンジは軽く笑う。

「ミサトさんもなかなかやりますね。でも……」

少年はバケツの中のものを手にして言った。

「…無駄な抵抗なんだなあ」
「ひぃっ!」

固く窄めた彼女の肛門を嘲笑うかのように、実にあっさりと何かがアヌスを貫いた。

「なっ……なにを……」

ミサトはその異様な感触に怯えた。
シンジは、ミサトの菊座を突き刺した棒状のものをいったん引き抜き、彼女に見せた。

「そ、それ……」
「そ。山芋」
「ヤマイモって……」
「正確には長芋っていうのかな」

要するにとろろになる前の芋である。
自然薯はいびつな形状だが、人工栽培したいわゆる長芋はゴボウのように長くなって
いる。

シンジはそれをピーラーで軽く皮を剥き、ぬめった地肌を剥き出しにしたものを使っ
ているのだ。
とろみのお陰で、どんなにミサトが息んで括約筋を引き締めても、簡単に肛門を分け
入ってしまう。

「ああ……い、いや……こんなの、いやあ……」

ぬるっ、ぬるっと山芋がミサトの尻の穴を抉っている。
荒々しく貫いても、そのぬめりのせいで、繊細な肛門の粘膜が傷つくということは
ない。
ミサトにとって、もともと敏感な性感帯であるアヌスは、何度も出し入れされ続けて
いるうちに柔らかく膨れあがりひくつくような反応を見せ始めてきた。

「あ、あ……や……やめ…ん……んうっ……」
「だいぶ気持ちよさそうですね」
「う、うそっ……気持ちよく、なんか……あうう…」

どんなに口で否定しても、責められる肛門の前にある膣からは、ねっとりとした蜜が
零れだしていた。

「だって、お尻の穴をほじくられてこんなに濡れてるんだもんなあ」
「やああ……」

シンジは、グッと奥まで山芋を突っ込む。
根元の方は直径で4センチほどもあるのだが、ぬめりのせいか、それともミサトの
アヌスの柔軟性のためか、実に簡単に中に入り込んでいる。
20センチ以上はありそうな芋は、ほとんど全部がミサトの腸内に侵入していた。

「あう……ん! ……だめ……むっ……く、くっ……あ……」

シンジが山芋で抉るごとに、ミサトはむずかるように腰をうねらせた。
呼吸は確実に荒くなり、熱くなっている。
山芋のぬめりでミサトの肛門はねとねとになっていた。

「あう、あうう……い、入れちゃ、いや……」

顔を振り、口では拒んでいるものの、その声に力はない。
汗に光っている裸身は薄いピンクに変色し、身体をしならせるたびに拘束具で締め
上げられた乳房が重たげに揺れる。

肛門をこねくり回す山芋をはじき出そうと、ミサトは必死に引き締めるが、その
ぬめりの前には無力だった。
かえってその太さと粘液を感じ取ってしまうだけだ。

「あ、い……お、お尻……ああ……」

もう嫌悪もなく、アヌスに与えられる快楽に浸っているミサトを見てシンジが苦笑
する。

「これじゃちっともお仕置きにならないですよ」

ミサトと同様、全裸になっているシンジが彼女に絡みつく。
手を股間に伸ばすと、媚肉にも山芋責めしたのかと思えるほどにとろとろになって
いた。

「シ、シンちゃん……」

ミサトは熱い目で少年を見た。
やめて欲しいのか、それとも前も責めて欲しいのか、その表情から見極めるのは
難しかった。

アヌスと同じく、腫れるように赤く熱くなっている媚肉と、その上にある肉芽を
さすってやると、ミサトは白い喉を晒して喘いだ。

「んう! んあああ……ああっ……はっ……あ、あっ……」

シンジはさらにクリトリスを揉み、捻ってやった。
ミサトはその刺激を、全身を仰け反らして受け止めている。
きゅううっと力が入り、ぼきんとヘンな音がした。

「あれれ、ミサトさん、山芋、折れちゃったよ」
「……」

シンジは折れ残った山芋をミサトの顔の前に持ってくる。
15センチほどだった。
ということは5センチほどの山芋が彼女の直腸に入り込んでしまったということだ。

「仕方ないなあ」
「あう!」

シンジはまた山芋をミサトのアヌスに突っ込んだ。
そしてまた彼女の媚肉を責める。
指先でクリトリスを撫でさすり、親指と人差し指で捻り潰すように力を入れた。

「ひぃやあっ!」

その苦痛と突き抜けるような快美感に、ミサトはまた全身に力がこもる。
当然、括約筋も締め上がり、途端にまたしても山芋が折れてしまった。

「あう……」

折れた山芋がぬるっとアヌスを通り、腸内に潜り込んだ感覚がわかるのか、ミサトは
ぶるるっと痙攣して、その悪寒に耐えた。

シンジは割と強めに肛門を責めているのだが、何しろそのぬめりのせいで簡単に狭い
穴に入り込んでしまう。
ぬるっ、ぬるっと太めの長芋がアヌス深くまで出入りするごとに、ミサトの口から
甘い声が洩れてしまう。

「あうう……うっ……うう……あ、うう……い、い……む…」

思わずよがってしまいそうになり、ミサトは慌てて口をつぐんだ。
だが、いくら心で抗っても、一度感じてしまった愉悦に身体は逆らえなかった。
成熟したミサトの性は、異物での肛門責めに反応してきてしまう。

(だ、だめっ……あう、お、お尻で、こんなことで……ああ、か、感じるなんてっ…)

すっかりとろけてきたミサトにシンジも欲情してくる。

「気持ちよさそうですね。もう前にも欲しくなってきたでしょ?」
「い、いらない……ああ、う……」

ミサトは力なく首を振った。
すでに、必死に否定するという風情ではなかった。
少年はミサトの媚肉がほぐれ、何かくわえたそうに蠢くのに気づいていたが、敢えて
無視した。
このままアヌスを責め続けて追い込み、彼女自身に「犯して欲しい」と言わせるつも
りだった。

「あう……あううっ……あ、もう……お尻……いや……あぅ……」

拘束され、吊られた不自由な肢体を揺らし、ミサトは身悶えた。
喉を晒して喘ぎ、腰をなよなよとくねらせる。
がっしりした腰が振られると、飽和に達した媚肉から淫蜜があたりに飛び散った。

「もう……あ、い、い……」
「お尻しか責められてないのにいいんですか?」
「……。…あっ…。あう、い、いいっ…」

その一言を口にしてしまうと、ミサトはたがが外れたようによがり出した。

「んあうう……あ、いい……お尻、いいっ……も、もっと……ああ、もっと深く…」
「そう来なくちゃ」
「あああっ」

シンジは根元まで山芋を押し込む。
直径5センチほどにも達しようという根元に拡げられ、ミサトの肛門は限界まで口を
開けた。
しかしぬめりのお陰で裂けるようなことはなかった。
なのに、お尻いっぱい、腸いっぱいに拡げられ、こねくり回される。
山芋に擦られ、粘る肛門や腸内は、もう燃えるように熱かった。

「くっ……いいっ……あう、あううっ……」

ミサトはシンジの抜き差しに合わせるように腰を振り出した。
より深くまで山芋を迎えようとしている。
顔を紅く上気させ、喘ぎ呻く美女の耳元で、尻穴を抉りながらシンジは言った。

「ミサトさん……」
「いいっ……あう、お尻……」
「お尻もいいでしょうけど、前も欲しいでしょう?」
「ほ、欲しい……あううう……」
「なら、そう言ってくださいよ」
「ああ……」

少年は、ぬぷっと音を立ててミサトのアヌスから山芋を抜いた。
芋のとろみとミサトの腸液にぬめり、どろどろになっている上、彼女の体温で湯気
すら立っていた。

「さあ」
「あ……お願い……」
「……」
「…ま、前に……前にも…」
「……」
「前に……入れて、欲しいの……」
「そうじゃなくて」

シンジはミサトから離れ、自らの股間を誇張するように仁王立ちになった。

「はっきり言ってください。ミサトさんのどこにどうして欲しいのか」
「……」

彼女はシンジがぶらぶらさせているペニスから目が離せなくなる。
真っ赤に怒張し、ビクついている。
あれで奥まで貫かれたら……。

「入れ……て……シ、シンジくんの……お、ちんちん……を……わ、私の……」
「私の?」
「私の……お、オマンコに……入れて……欲しい…の……」
「わかりました」

十二分に濡れ切っていたミサトの膣にシンジが挿入した。

「うっ、うあああ……く、だめ! …ああ、入って……入って…くる……」

ミサトの媚肉はすんなりのシンジの太い肉棒を飲み込んでいた。
シンジがひと息に奥まで貫いたため、彼女は子宮に当たる亀頭部の感触に仰け反った。

「あううっっ……」
「前もいいでしょう、ミサトさん。今日はお尻ばっかりだったですからね、たっぷり
味わってくださいよ」
「ああ、いや……」

口ではいやと言っていても、ミサトはその愛液でシンジのピストンを間接的に補助
している。
少年が浅くまで引き戻すと、そのペニスには半ば白濁したミサトの蜜がこびりつい
ていた。
精一杯開かされた膣は、肉棒が出入りするごとに巻き込まれ、引きずり出された。
にも関わらず、律動はスムーズだった。

「ああっ……うんっ……あ、あはっ…」
「そんなにいいですか」
「いい……いいっ……」
「じゃあ後ろにもあげますね」
「ああ、な、なに!?」

ミサトは再びアヌスにねじ込まれる感覚を覚える。
シンジは右手で山芋を持ち、またもミサトの肛門を突き刺したのだ。

「くあっ……だめ、そんなっ……」
「両方ってのもいいでしょう? 欲張りなミサトさんなら悦んでくれると思います
けど」
「あう…き、きつい……」

媚肉にはシンジの太い肉棒がみっしりと押し入り、肛門にはこれも野太い山芋を
ぎちぎちに埋め込まれている。
身体中の穴をふさがれたようで、ミサトは息をするのも苦しかった。

「だ、だめ、太い……うあ……う、うむ……」
「太い? どっちが?」
「あ、あ……りょ、両方……あうっ…」

シンジは左手でミサトの腰を抱き、右手で肛門を山芋責めする。

そして腰を突いた。
腰を思い切り突き、膣の奥までペニスを挿入する時、右手の山芋も目一杯奥まで
肛門を貫かせる。
直腸に入った山芋と膣のペニスが薄い粘膜で擦れ合う感覚がミサトにはたまらない。

「だめ……ああ、あ……あっ……ああ……うんっ……んんっ……」

彼女の頭の芯がビリビリ痺れる。
肛門と膣からどんどんと送り込まれる快楽の渦が、子宮で衝突して官能を炸裂させる。

シンジは、両方を奥で突くだけでなく、前を突いた時は後ろを引き、アヌスを深く
まで貫いた時は媚肉のペニスを引き上げるなど、変化をつけてミサトを犯した。
繰り返し行われる二穴の挿入のたび、肛門からも膣からも淫らな蜜が零れ落ち、床に
いくつものシミを作っていく。

「あっ、ああっ……」

ミサトの全身にぶるぶると細かい痙攣が走る。
呼吸が短く早くなってきた。
達しようとしているのだ。

「もういくんですか」
「やあっ……」

シンジはピストンの速度を落とさず、そのままミサトを絶頂まで押し上げた。

「だ、だめ、いく……う、うむ……いく!」

ミサトの股間がきゅうっと締まる。
食い締めてくる媚肉の感触を愉しみながら、シンジは何とかその刺激に耐えた。
一方、菊座も思い切り締まったようで、山芋は見事にぽっきりと折れてしまい、
その破片はミサトの直腸にぬるりと入り込んだ。

「あううう……」

お尻の中にぬめったものが滑り込んだ感触に、ミサトは身体を震わせてまたいった。
くたりと全身の力が抜け、彼女はシンジにもたれかかった。
少年はそんな女の髪をつかみ、顔をもたげて言った。

「まだまだ。こんなもんじゃありませんよ」
「もう……もう、たくさん……」
「ここでやめたらミサトさんが気持ちいいだけじゃないですか。ちっともお仕置き
じゃない」
「そんな……も、もう、くたくたなのよ……許して……」
「だめです。ミサトさんはぐったりしてても何度でもいけるのはこの前で実証済み
ですし」
「ひどい……」

シンジはそう言うと、まだ膣内に収まっていたペニスをぐりぐりとこねくった。
子宮口を擦られ、ミサトは痺れ切った腰に、またしても官能の疼きが生まれ出るの
を感じてしまう。

「ああ……もう、もう……あ…」

当然のように、次の山芋をポリバケツから取り出すと、それを彼女のアヌスに押し
込むことも忘れない。
ぬぷりと音を立てて、長芋がミサトの肛門を割り入っていく。

「ああ、もう、お尻……いやよ……」
「ウソばっかり。あんなに喘いでたくせに」
「……」
「それに、オマンコとお尻と両方を貫かれる良さもわかってきたんでしょう?」
「そんなの……いや…」

少年は女の膣を念入りに責めた。
ただ奥まで刺し貫くだけでなく、上下左右にぐりぐりとこね回し、膣内の粘膜に
痺れるような刺激を与える。
角度を変えて、ミサトに対して垂直に、背中まで突き通すかのように突き刺したか
と思えば、今度はペニスを寝かせて腹に水平に貫くように抉る。
どの刺激も腰がとろけるような官能を味わえたが、ミサトは特に子宮口をごりごり
擦られるのが耐えられなかった。

「くぅ、それ! ……ん、ああ……そ、それ、いいっ……」
「感じますか」
「か、感じるっ……ああ、し、子宮が、硬いので擦られて……ああう…」

一方、尻責めも怠らない。
山芋を回転させるようにねじ込み、ぬめりを肛門になすりつける。
浅く入れて先の方で肛門を拡げるように回転させたり、根元まで埋め込んでいっぱい
に拡げたりする。
その状態でぐるぐる回され、ぐりぐりこねくられると、直腸と肛門の粘膜の両方に、
腰が抜けるような愉悦が沸騰した。

「んあああ……んあうう……うあ、お……お尻っ……お尻も……ああ、いいっ…
くぅ…」

与えられ続ける凄まじいまでの快楽に、ミサトの肉欲は爆発しそうな反応を見せる。

もはや職務も復讐もどうでもよかった。
灼けつくような性の疼きに悶え、快感を貪る牝に成り果てている。

シンジも、一層激しくなってきたミサトの反応に気を良くしている。
もう左手でミサトの腰を支えなくとも、シンジの律動に合わせて彼女が勝手に動いて
くれる。
少年は、空いた左手で、重たげに揺れている乳房を揉み込んだ。

「うんっ……あ、む、胸も……ああ、感じる……」

革ベルトに拘束され、括り出されたバストを揉み、乳首を捻る。
充血し、破裂しそうなくらいに立っているそれを指で弾かれると、ミサトは脳髄まで
ジーンと痺れてくる。
自分の手で卑猥に形を変え、それでいて適度な弾力と柔らかさを持った見事な乳房に、
シンジは思わずむしゃぶりついた。

「はんっ……く、いいっ……あ、もっと……」

左のバストの乳首を口に含み、舌で嬲る。
右の胸は左手で鷲掴みにし、こね回し、揉み込んだ。

「シ、シンちゃん……」

ミサトが、ぞっとするような色気で潤んだ瞳をシンジに向けた。
彼女が口づけを望んでいることを察知した少年は、ためらいもせずその可憐な口に
吸い付いた。

「あむっ……っっ……ん……んちゅ……はん……んんん……んうっ…」

ミサトは少年に思う存分に甘い舌を吸わせた。
そして自らも舌を伸ばし、シンジのそれと絡みつかせ合う。
たっぷりと唾液を交換し、少年のを飲み込むと意識まで虚ろになってくる。

シンジが口を離すと、ミサトは惜しげもなく喘ぎ声を上げ、躊躇なくよがりまくった。

「あ、いいっ……気持ち…いいっ……たまんない……たまんないわ……」

シンジが突くとミサトも腰を突き出すため、ぱちん、ぺたんと肉のぶつかり合う音が
響く。
そしてそのたびに汗と愛液が乱れ飛んだ。
少年がひと突きするごとに、ミサトの理性が少しずつ剥がれ落ち、剥き出しの肉欲が
さらけ出されていく。

「くぅぅ……だめ、こ、このままじゃ……ああ、いいっ……」
「い、いきたいんですか」
「いきたいっ……」

ミサトは思い切りうなずく。

「子どもに、14歳の中学生に犯されていきたいんですかっ」
「だ、だって……ああ、あ、いいっ……シ、シンちゃんの……お、おっきくて……」
「……」
「くう……硬いのが……ああ、お、奥まで……あ、い、いきそうっ……」

ミサトの、壊れたようなよがりっぷりと、そのたびにきつく締まってくる膣の感触
に、さすがのシンジも感極まってきた。
シンジは、腰の後ろあたりが熱くなってくるのを感じた。

「あ、あ……シ、シンちゃんも……い、いきそうなのね……」
「え、ええ……なんでわかるんです?」
「だ、だって、シンジくんの……な、中でまたおっきくなって……ビクビクしてる
……から……ああ……」

ミサトの物言いにすっかり昂奮したシンジは準備態勢に入る。
なお一層の激しい律動を繰り返した。

「中ですよ」
「……」
「中出しですからね」
「い、いいわ…よ……」

ミサトはもう目先の肉欲しかない。
このまま埒を明けて欲しかった。

「く……お、奥まで……奥で……出して……あう…」

少年は女の言葉に昂奮し、めちゃくちゃに突きまくる。
アヌスの方も、肛門が腫れるほどに突き刺した。

「だめ、いく……あ、あ、いっちゃう……あ、もう、ああ……」
「出しますよ、ミサトさんの中にたっぷり出しますよ!」
「ああ、早くっ……だ、出してっ…た、たくさん精液……出してっ!」
「くっ」

シンジのペニスの亀頭部がぶわっと膨らみ、一気に放出された。

「いっ、いっくぅぅぅっ!!」

びゅるるぅっっ。
びゅるっ。
びゅるっ。
びゅるっ。

ミサトは子宮の中にまで迸り込んでくる熱い男の液を感じた。

びゅっ。
びゅっ。
びゅっ。

彼女の膣がシンジの肉棒を締め上げる。
その発作ごとに、シンジのペニスは精を吐き出した。

「あ、ああ……すごい、いっぱい出てる……ああ、まだ……」

彼女は妊娠の恐怖よりも、膣内にまき散らされ、子宮にまで入り込んだ精液の温度
が身体中に拡がっていく恍惚感に浸っていた。
そして、まだ続きを望むかのように膣を締め上げ、精液の残滓まで貪ろうという
動きまで見せていた。

「あ……はぁ…はぁ…はぁ……あ、はあ……あ……」

あまりの官能に、半ば気を失ってさえいる熟女を見下ろし、半立ちのペニスを抜き
出すシンジ。
手にした山芋を見ると、根元でぽっきり折れている。
ミサトが絶頂に達した瞬間、アヌスも締め上げられて折られたのだろう。
そしてそれがまたミサトの肛門に入り込んだはずだ。

少年はミサトの後ろに回り込み、汗と山芋でぬめった尻たぶを大きく割り開いた。

「ああ……もう……お尻…は……」

ミサトは力なくつぶやいたが、もうほとんど意識はない。
シンジが覗き込み、肛門を指で押してやると少し硬い感触がある。
当たり前だ。
もうまるまる二本ほど長芋がミサトの直腸に入っているのだ。

シンジは、今度は浣腸器を握っている。

「ミサトさん、お腹いっぱいでしょ。一度すっきりしましょうね」

シンジは、中に詰まった長芋を浣腸して取り出すつもりなのだ。
これを何度も繰り返し、アナルセックスだけでなく、浣腸でもいく女に仕上げて
やるつもりだ。
もちろん、その間も媚肉は犯す。
今度こそ孕ませるつもりで子宮の中にたっぷり射精してやる。

シンジは、まだ山芋が5,6本入っているポリバケツに、グリセリンを注ぎ込んだ。
そして浣腸器でそれを吸い上げていく。

「……」

ミサトはそんな少年の様子を焦点の合わぬ瞳で眺めている。
そこには何の感情も映し出されていなかった。

────────────────────────

 その頃。
赤木リツコと伊吹マヤは、リツコの執務室に詰めっ切りになっていた。

前夜も徹夜だった。
シンジの、初号機とのシンクロナイズド・パターンをチェックしている。

もう、何でもよかった。
とにかくシンジ激変の原因を探り出し、この状況を何とかしないことにはどうにも
ならない。

リツコもマヤも、もう肉体も精神も限界に近かった。
これ以上、あの少年に嬲られ、責められれば、微かに残った理性が消し飛び、肉欲
の虜になりかねない。

「……やっぱり間違いないのね」

リツコがモニタから目を離さずにつぶやいた。

「シンジくんと初号機のシンクロ率……。確かにあれ以降四つの山があるわ」
「はい」

マヤも自分のマシンとハード・コピーを見比べて答えた。
ブロンドの女性工学者は、髪を掻き上げると軽く眉間を寄せた。

「ん?」
「どうかしました? センパイ」
「アップ率が急激に上がってる日付なんだけど…」
「日付ですか?」

マヤは素早くモニタを操作し、同じ画面を呼び出す。
が、そこで思いついてコンソールをいじった。
いくつかキー入力すると、メインの大型モニタにそれを表示させた。
リツコも自分の端末でなく、それを直接指差して説明を始めた。

「ここで2回目の波の頂点があるわよね。だけど……」

リツコは少し言いよどんだが、意を決したように続ける。

「…だけど、私がシンジくんに襲われたのは、この次の日なの」
「え……」

マヤはそう言われて自分のことを思い出した。
自分が襲われたのは3回目の波の時だったと思っていた。
しかし、リツコの言葉を聞いてグラフを見てみると、確かに違う。

「私も……。こ、この日です」

マヤが指差したのは3回目の波の翌々日だったのだ。

リツコの目が光る。

「ということは……」

ふたりの女は最初の波の日付を見る。

「恐らく、ミサトが襲われたのはこの波の頂点の直後ということでしょうね」
「……ということは」

マヤは少しモニタから離れ、リツコを見て言った。

「シンジくんは……私たちを襲ったからシンクロ率が上がったわけじゃ……ない
んですね?」
「多分」

シンジはそう言っていたが、少し違うのだ。
彼自身はウソを言ったわけではないだろう。
単にわからなかっただけだ。

「でも……何か関係があるのは確かなんでしょうけど……」
「他に……他に何かあるはずです」

マヤはデスクのファイルをひっくり返し、慌てて調べ直す。
リツコも、この三カ所にあるはずの共通項を探し出すべく、端末とリストの突き
合わせを始めた。
そして、ものの10分もしない内にマヤが軽く驚愕の声をあげた。

「…あっ……」
「どうしたの、マヤ?」
「センパイ、これ……」

マヤが連続用紙のプリントアウトを持ってリツコの元へ行く。

「これです。この波の頂点なんですけど、みんな野外での実戦訓練の日です」
「実戦訓練?」

リツコはペンの尻を使ってデータをなぞる。

「でも、実戦訓練はこの日ばかりじゃないわ。他にも……」
「ええ、そうなんですけど……。この3回の訓練時には実弾と敵ダミーを使った
射撃・格闘訓練をやってるんです」
「……」
「この期間内に野外訓練をやってるのは他にもありますけど、実戦想定をしたのは
この3回だけなんです」
「これが共通項……」

リツコの目にも喜色が灯ったが、すぐに消えた。

「でも、これがどういう意味を持つのかわからないわね」
「ええ、そこまでは……」

そこまで言って、マヤは別の資料を示した。

「でもセンパイ、これどう思います?」
「ん?」

マヤが指し示したのは神経パルスのデータだった。
表形式のものでやや見づらかったが、確かに通常の形とは異なっている。

「これ……」
「ええ、ノイズです」
「でも小さいわよね」
「はい。ですから、当日のデータ・チェックでも測定誤差で済ませてたんだと思い
ます」

見にくいと思ったのか、マヤはデータをグラフ・パターンに変換する。

「0.00003くらい? 2や4もあるわね……」
「ええ、測定ノイズの判定係数は0.00005ですから、これは誤差と判断されても
仕方がないんです。でも……」
「…ちょっと多いわよね」
「そうなんです」

見ると、限られた神経回路に発生している。
数値が小さいから、粗いチェックではふるいから落ちてしまう程度のものだ。
もちろんオペレータが気づいて報告すべき事柄のはずだが、規定では数値上限しか
チェック項目に入れてなかったのだからやむを得まい。

「これが……原因…なのかしら……」
「とは言い難いですよね……」
「そうね……」

それでもおかしなことではある。
マヤは、はっきりわからないもやもやした不快感で、胃のあたりが重くなる。
それを晴らすためにも原因を探り出さねばならない。

「……え?」

今度はリツコの方が気の抜けたような声を出した。

「なんですか、センパイ!」

リツコはあまり深く考えず、カラー・パターンを変えていた。
そこに、通常考えられないような表示がされていた。
彼女の目がどんどん輝き、食い入るようにモニタを見つめる。

「あ……え?」

マヤも口を押さえた。
グラフィックされたバーはすべて赤になっている。

「そんな……」

神経回路は、シンジの脳波パターンや電気信号をエヴァの疑似脳に伝送するための
ものだ。
従って、この回路はシンジの方からEVAへの一方通行なのである。

そして、そのカラー・パターンは「青」なのだ。
一方通行なのだから、方向による色表示など要らなかったのだが、カラーモニタに
表示することもあり、わざわざ着色していた。
そして有り得ぬパターンにまで色設定をしていた。
それが偶然、役に立った。

「これって……」

マヤは口を押さえた手を離さぬまま言った。

「エヴァからシンジくんの方へ……行ってるってこと…ですよね……」
「逆流……」
「そんなこと……あるんですか……」

当然、そんな設定はしていない。
あり得ないからだ。

「まさか……」

リツコがテーブルの上に積まれた資料の山を崩し、奥から分厚いマニュアルを取り
出す。
ばさばさと床にプリント用紙やファイルがこぼれ落ちたがかまっているヒマはない。

「あ……」

マヤも何か気づいたらしい。
エヴァからシンジへ流れているのはいつも同じ回路だ。
そこから探る。
リツコは流れ込んでくる回路の先を調べているようだ。

「まさか、そんな……」
「わかったんですか!?」

リツコの表情が蒼白になっている。
マニュアルを持つ手が震えてさえいた。

「スタンピード……」
「暴走……!?」

初号機の暴走パターンと同じだったのだ。

暴走時の疑似脳で測定された脳波パターンと酷似している。
電気パターンもまったく同じだ。

マヤの顔色も真っ青になった。
血が全部足下まで下ってしまったかのようだ。

「じゃ……じゃあ、EVAの暴走時のデータが……いえ、暴走してる時の脳波が
シンジくんに……シンジくんに流れ込んでるってことですか!?」
「……」
「そんな……」

マヤは呆然とする。
身じろぎ、すぐに膝がガクガクと震えた。
そしてぺたりと座り込んでしまった。

わなわなと震え、リツコに向かって絶叫した。

「センパイ! エヴァって……エヴァって何なんですか!?」
「……」



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