「か、隠すな、すべて晒すんだ」
「……」

ローゼンベルグがやや上擦った声で言った。
この裸体を好き放題にできると思えば当然だろう。

セイラは悔しそうに男を見てから、ゆっくりと身体から手を離した。
両腿を閉じると、太腿からふくらはぎまでぴったりと隙間なく合わさって、O脚とは無縁な
絶品の脚線美だった。

だが、何より男を有頂天にさせたのは上半身、バストであった。
たっぷりと豊かなのはブラの上からでも充分わかったが、その形状の良さにローゼンベルグ
も息を飲んだ。
白く柔らかそうな肉球は、その頂点に小さめの乳首を置いている。
ただ大きいだけの、乳牛の乳のようなものでなく、実にバランスの取れた形だ。
これだけ豊かだと、普通は左右の形状や大きさが違ったり、歪んだり弛んだりしているもの
だが、セイラの乳房にはそれがない。
ほぼ完璧なバストと言ってよかった。
思わず男は言った。

「いや、実に見事なおっぱいだな。あんたくらいはちきれそうなバストだとあんまり形が良く
ないものなんだがね。どうやらあまり男とやってないらしいな」
「……大きなお世話よ」

セイラの物言いに、元ジオン士官は少しカチンと来た。
この女お高くとまりやがって、俺を蔑んでいやがると思ったわけである。
ローゼンベルグは少しドスを利かせた声で言った。

「随分と生意気な口を利くじゃねえか。ジオンの娘ってのはそんなにお偉いのかね?」
「……」
「なんだそのツラは!」

セイラは無表情でローゼンベルグを見つめていた。
その知性的な美貌から氷のように冷たい視線で睨んでやった。
こんな辱めで泣き喚く程度の女ではなかった。
嫌がって悲鳴を上げたりしても、かえってこの男を悦ばせるだけだということくらいはお見
通しだ。
ならば、黙ったまま無表情で、かつ嘲るような目でローゼンベルグを見て、彼の淫らな欲望
に冷水をかけてやった方が効果的とみたのだ。

もと少佐が逆上する。

ばちぃっ!

「!」

唸りを立てて男の腕が風を切ると、セイラの左頬に炸裂した。

「ふざけるな!」

ばしっ!

今度は右頬に衝撃が来た。

ばしっ!
ばちっ!

続けざまに左右の頬に平手打ちを加えた。
美女の白かった頬に、男の手形がぼんやりと赤く浮かんできた。
ローゼンベルグは容赦なく腰を入れて打ったから、かなりの衝撃があったはずだ。
それでもセイラは悲鳴ひとつ立てることもなく、奥歯を噛みしめたまま黙って耐えた。

唇の隅が僅かに出血している。
しかし美貌の令嬢は、少しも表情を変えることなく、ローゼンベルグを睨み返していた。
いくら打擲しても、少々顔をしかめるだけで無反応無表情のままだ。
ここに至って、男は自分の行為がムダであることに気づいた。

大抵の女、というより人間は暴力に弱いものだ。
命に関わる暴行まで行かずとも、肉体的な苦痛に耐えることは難しい。
しかし中にはこうした脅迫が通用しない、気位の高い女がいる。
まさにセイラがそうらしい。

彼女は、その生い立ちからして反骨心の塊ようなところがあり、こうした理不尽な行為には
断固反発する傾向があった。
さすがにジオンの娘、と手強いことを認めたローゼンベルグは方針変換した。

羞恥責めだ。
彼女の羞恥心を煽り、屈辱感を与えることに専念するのだ。
考えてみれば、セイラのようにプライドが高い美女はそれがいちばんだったかも知れない。
この際、口調もソフトにしてみたらどうだろう。

「……」

これ以上殴打する気はないらしいと知り、セイラは内心ホッとした。
こんなことで屈服するわけにはいかないが、そこは女である。
顔や身体に傷つけられるのは避けたかった。

部屋の隅のクローゼットを漁っていたローゼンベルグは、ハンガーからガウンを取った。
着るのかと思いきや、腰ひもの部分だけ抜き取るとあとは床に投げ捨てた。
そのままツカツカとセイラに近づくと、その腕を背中に回して腰ひもで縛り始めたのだ。

「あっ……」

慌てたセイラが抵抗したが、後ろ向きに回された腕が痛んで思うように動けない。
それをいいことに、ローゼンベルグは後ろ手に縛り上げた。
さらに余った部分を胸に回し、乳房の上下を二度ずつ締めつけるように縛った。

「く……」

何とか自由を取り戻そうと手首をもがかせてみたが、呼吸が苦しくなるほどにきつく縛られて
おり、どうにもならなかった。
だが、ぎちぎちに縛ってはあったが、腰ひももガウンと同じくカシミア製のようで柔らかく、
縛った手首に擦り傷をつけるようなことはなかった。

「こ、こんな風に女を縛らないと何も出来ないの……。情けないわね」
「ほう、ようやく口を利いてくれましたね」

ローゼンベルグはそう言ってセイラの顎に手をやった。
顎の先をつまんで自分の方に向けると、セイラは「穢らわしい!」とひとこと言って、激しく
顔を振った。
そして伸びてきた男の腕を振り払うように上半身を振りたくり、立ち上がろうとした。
脚は縛っていないのだ。
ローゼンベルグは落ち着いてセイラに言った。

「どうしたんです? 逃げるんですか」
「あ、当たり前よ! 誰があなたなんかに……」
「フォン・ブラウン市のことをお忘れなく」
「……」

そう言われるとセイラの身体から力が抜ける。
そのまま男の腕に支えられるように、襟足の長い絨毯の上に寝そべさせられた。
脚を閉じようとしても、男が腿の間に手を入れて許してくれない。
抵抗すれば、ことさらフォン・ブラウン市で脅迫されるだけである。

セイラは覚悟を決めた。
別に処女というわけでもなかった。
一時の屈辱に耐えさえすればいいのだ。
どうせこの男はセイラをアクシズ基地まで連れ出すだろう。
そこがチャンスだ。
アクシズの盟主はハマーンだ。
よくは知らないが、マハラジャの娘とあらば、セイラをこのように凌辱することを承認はしない
だろう。
ハマーンに会った時、ローゼンベルグの非道を訴えればよい。

「あっ……」

そう考えているうちにローゼンベルグの方が先に行動を起こした。
寝そべったセイラの側にそっと添い寝すると、彼女の乳首を唇でくわえ強く吸い、舌で舐めた。

「あ、ああっ、いやっ……やめなさいっ」

右の乳首から口を離すと、今度は左の乳房を舐めた。
その間、右の乳首は指で転がし、揉み込んだ。
アンダーバストから持ち上げるようにゆっくりと揉み上げ、爪を使ってくすぐるように乳房の
全周をなぞっていく。

「あ……んん……や、いや……」

触れたか触れないかの微妙なタッチで乳房を責めてくる感触に、セイラはぞくぞくするような
感覚を覚える。
それが弱い快感だと認めたくない故、必死になって堪えていく。

男の責めは巧妙で、セイラが微弱ながらも感応しはじめたことを知ると、今度は両の乳房を手
のひらいっぱいに柔らかく掴んで、優しく旋回させるように愛撫した。
乳房を根元から回転させられる刺激に、セイラが思わず顔を逸らせると、ローゼンベルグは
ゆっくりとわしわし五本の指すべてを使って揉み込んできた。
鴇色をした乳首が、男の指にはっきりと硬い感触を示すようになってくると、ローゼンベルグの
執拗な愛撫に抗いかねて、金髪の美女はその乳房を波打たせ始めた。

「く……む……んんっ……」

ジンジンとする痺れが、弱いが確実に胸の中からわき上がってくる。
ほんのりと頬が上気してきたのが自分でもわかった。
徐々に崩れ始めていく自分の肉体を叱咤するように、セイラは唇を噛んだ。

ローゼンベルグはまだしこつく胸を責めていた。
手のひらで勃起した乳首を転がすようにに愛撫し、ぐっと手を押し込んで乳房に乳首を埋め
込んでやると、セイラはぐっと胸を張りだして耐えている。
そこを狙って、今度は舌で硬い乳首を舐め、歯で甘噛みする。
ギクンと反応する美女を無視して、もう片方のバストは手で揉んだ。
肉塊に指を食い込ませるくらいに強く揉み込み、その苦痛にセイラの眉間をしかめると、
次に優しく乳輪に舌を這わせた。

「あ、む……むむっ……ん……」

文字通り、乳房を揉みくちゃにされた。
セイラも、少ないが性体験はある。
あるが、ここまで念入りに愛撫され抜いたことはなかった。
関係した男はいたが、どれも通り一遍に胸を舐め、揉んだくらいだ。
ローゼンベルグのように強弱をつけ、セイラの反応を見てさらに愛撫を変える行為などされた
ことはなかった。

ローゼンベルグはセイラの顔を見て満足した。
これだけの美女が、官能に耐え抜く表情など滅多に見られるものではない。
それに、ちょっと胸をいじってやっただけで充分な反応を見せているのもいい。
セイラは、これほど執拗に揉まれたことはなかったが、ローゼンベルグにとっては、こんな
ものは前戯の前戯である。
ローゼンベルグは、顔を赤くして快楽に耐えているセイラを見つつ、今度は下半身に移った。
美女の両ひざを掴むと、一気に股を割る。

「ああっ!! いやあ!!」

仰向けのまま立てた膝を割られ、腿を開かれるとセイラは絶叫した。
ローゼンベルグは無理にこじ開けようとはせず、そのまま腿を閉じさせた。
そして、今度はローゼンベルグの方が表情を消したままセイラに言った。

「ほう、いやですかセイラ・マスさん」
「……」

セイラはハッとして男を見た。
またぞろ毒ガスで脅迫するつもりなのだろう。

「どうなんですか? いやじゃないはずですが……」
「い……いやじゃないわ……」
「そうですか、ならいい。じゃあ脚を開いて」
「……」

セイラはもう男を睨む気力もなく、羞恥で細かく痙攣している腿をゆっくりと開いていった。
男はいらついたようにその膝に手を掛けて大きく開かせた。

「いまさら何をぐずついているんですか」
「ああっ!!」

恥ずかしくも大股開きにさせられた美女は、その股間の奥の秘裂を晒していた。
そこはもうややほころんでおり、少し口を開けかけている。
よく見ると、うっすらとではあるが湿ってもいるようだ。
クリトリスも、完全に剥けきってはいないが、その赤い芽を包皮の上からこっそりと覗かせて
いた。

処女ではなさそうだが、セックスの経験は少ないのだろう、まるで少女のような佇まいで
あった。
あまり使い込まれておらず、その膣は瑞々しくすらあった。
媚肉であり美肉でもあった。
ローゼンベルグは、セイラの股に顔を突っ込むと、ことさら顔を寄せて凝視してやった。
言うまでもなくセイラの羞恥を煽るためだ。

「そ、そんな風に見ないで……い、いや……」
「なんだ、恥ずかしいのか」
「……」
「答えろ。恥ずかしいのか?」
「は……恥ずかしいわ、当たり前でしょう……」

ローゼンベルグはニンマリした。
多分、ここに来て初めてこの美女に女らしい言葉を口にさせたのだ。
男はセイラの顔と媚肉を交互に見ながら言った。

「おやおや、こんなことで恥ずかしがってちゃ身が保ちませんよ。これから先、もっと恥ずか
しいことを目一杯されるんですからね」
「……」

セイラが屈辱で顔を染め、視線を逸らせた隙に、ローゼンベルグはその媚肉にくっつくほどの
顔を寄せ、唇を細めると思い切り息を強く吹きかけた。

「はっ! ああっ……」

その冷たく強い、しかして触られるよりはずっと柔らかく快い刺激を受け、緊縛の美女は大きく
身を反らせ、跳ね上がった。
吹きかけられた息の強さで、柔らかな繊毛の先に宿っていた露が弾け飛んだ。
その感度の良さに気を良くしたローゼンベルグは、指でそっと媚肉の縁をなぞり始めた。

「それにしても、きれいな薄紅色といい、少しも型くずれしていない形といい、実に美しい
オマンコですな」
「やあっ、言わないで!」
「ろくに男と寝ていないようですな。身持ちが堅いのも結構ですが、これだけ素晴らしい肉体
をお持ちなのにもったいない話です」
「ああ、いや……あうっ!」

美女に口答えさせる暇を与えず、少佐はその襞を一枚ずつめくるように指でいびり、なぞり
上げた。
胸を優しく愛撫された時よりも遙かに強烈な快感が、今度ははっきりとセイラの脳裏にまで
届いた。
胸を揉み込まれ、しっとりし始めていた膣は、敏感な襞をまさぐられることによりさらに溢れ、
ぬらぬらと秘部を濡らしていく。

いつしかセイラの肢体は、ローゼンベルグの責めに合わせてくねくねとうねり始めていた。
真っ白だった肌には赤みが差し、滲み出る汗で湿ってきている。
いかに男と縁がなかったとはいえ、これだけの肉体の持ち主である。
男の念入りな愛撫に対しては、打てば響くように素直に反応する。
セイラが成熟した女であり、また鋭敏な性感の肉体を持っている証拠であろう。
これだけの肢体の女が、まだ性的には白いままだということだ。
それを自分好みに染め抜くというのも、男冥利に尽きるというものだろう。

「んっ! ……あ、んん……くぅっ……あ、やめ……ああっ」

膣口を覆っていた割れ目の襞を指でなぞり、それを開いていく。
そしてローゼンベルグの指が、敏感に反応し続けるセイラの膣の中に侵入した。
指の先が入り込んだセイラの胎内からは、甘いような酸っぱいような香しい微香が漂ってきた。
白人女にありがちな、チーズ臭い乳酸菌のような匂いがほとんどなかった。
その淫猥な香りとともに、ペニスを中へ誘うための蜜が次々に零れてくる。

「あ……あ、は……い、いや……あう……」

セイラはもうすっかり抵抗することも忘れ、媚肉を責める男の指から胎内に流れ込んでくる
快感に酔ってきている。
その美声も、ローゼンベルグを軽蔑するような音色から、いつしか切なげなものにすり替わっ
ていた。

「ふふ……」
「あ……、むむっ……く……んん……」

男の淫らな視線に気づき、セイラはハッとして顔を背け、押し寄せる快楽に逆らい、懸命に
堪え忍ぼうとした。
背中の後ろで縛られた両手は、ぐっと握りしめられている。
脚もぐっと突っ張り、ともすれば肉欲に押し流されそうな心を何とかつなぎとめようとして
いた。
百戦錬磨のローゼンベルグにとって、ここまで女体をとろかせてしまえばこっちのものだ。
まして相手は性に疎いまま熟れてしまった鋭敏な女体である。
いかようにも出来ようというものだった。

いつもならこの辺で一気に挿入してしまうところだが、この際、徹底的にセイラを感じさせ、
いく寸前くらいまで責め上げてやろうと思った。
本当ならさっさと犯して観念させるのが定番だが、セイラという女の特性を考えればただ凌辱
しただけでは屈服しそうにない。
それにローゼンベルグ自身、セイラの肢体に夢中になってしまった面もあった。

少佐は膣口に指をあてがい、するっ、するっとそこを撫でた。
もうぬるぬるだから、まるで摩擦はない。
それでも指に擦られる感触で、美女はくぐもった声を口の中で噛み殺していた。

ローゼンベルグは、その口を割らせようとさらに責める。
膣の中に指を入れそうにしてセイラの期待と不安を高めながら、その実、膣口の指先で滑ら
せる程度で収める。
セイラはホッとしたような、それでいて物欲しそうな潤んだ瞳をしていた。
美女の膣はふるふると小さく痙攣し、膣の奥からとろとろと透明な蜜を垂らし続けている。
いびり、弄ぶほどに、セイラの媚肉は淫猥なほどに感応し、蠢き、男を待ちかねるように涎
を流し続けていた。

「アルティシア、きみも相当好きなようですな。何です、この蜜は。いじればいじるほどに
溢れてくるではありませんか」
「い、いやっ」
「いやと言っても事実ですからねえ。あまり男の経験はないようですが、なに心配ありませ
んよ。これからイヤと言うほど経験させてあげますからね」
「そんな、いや……」
「食わず嫌いというものですよ、アルティシア」
「そ、その名で呼ばないで!」
「……そうですか。まあいい、じゃあセイラさんとお呼びしますよ」

そう言って男はなおも責めた。
零れた愛液を指につけ、それを媚肉の襞になすりつけてやる。
しつこくそれを続けると、ぴちゃぴちゃと淫らな水音がセイラの耳にも届いた。

「いやっ、そんなことしないで!」
「この音はおイヤですか。ではこれはいかがかな」

今度は指を膣に没入させ、中で動かした。
処女ではないし、濡れ濡れの状態だったので、至極あっさりとセイラの女陰はローゼンベルグ
の指を飲み込んでいた。
男の指は信じられないほどによく動いた。
指先を鉤状に曲げ、そのままくるくると膣内部の襞を抉るように回転させる。
媚肉入り口周辺のごく浅い中を弄り回し、セイラがもっとも反応した場所をしつこく責め抜いた。

「んん! むっ……ああ、あっ……あ、そこっ……い、いや、そんな、ああっ……あくっ……
う、うむっ……あっ、くく……」

ローゼンベルグが念入りにこね回すと、セイラのそこはねちょねちょ、ねとねととした湿った
音を響かせ始めた。
明らかにさきほどの音とは異なる。
もっと粘着質な、粘った重い、そしてより淫らな音であった。

「それ、この音ならいかがです」
「い、いやっ、こんなっ……あ、あはあっ……」

男はよりねっとりと内部を撫で擦った。
ローゼンベルグの指にも、さっきのさらさらした愛液とは違った感触を捉えていた。
とろみがつき、色も透明なものからうっすらと白い半透明なものに変わっていた。
男の指と女の襞が淫らに絡み合い、細い糸を引き、いやらしい音を立てている。
そこは湯気でも出そうなくらいに熱く、男は媚肉の熱さを、女は男の指の熱を感じ取っていた。

もう絨毯に染みがつくくらい濡れそぼっていたが、男はだめ押しをしてやろうと思った。そう
すればもうこの女は、少なくとも今は逆らわないだろう。

「ひぃあああっ!!」

責め抜かれる美女は、それまでとは違った絶叫を上げた。
すっかり姿を表していた肉芽を舐められたのだ。
ローゼンベルグの唇と舌、そして指で虐められているクリトリスは、自らを覆っていた包皮を
脱ぎ捨て小指の先くらいの顔を出していた。
肥大し充血した陰核は、膣から漏れ出る蜜ですっかり濡れ切り、艶々と光り輝いていた。
男の責めに、セイラのクリトリスはぴくぴくと蠢き、それと同時に身体全体が耐え切れぬよう
にビクビクと跳ねるのだった。

「うあ! ああ、そこはぁ……だ、だめ、ああっ……ひぃっ……うああっ……く、くああ……」

もうセイラの口から洩れ出るのは、抗いの言葉や嫌悪の表現ではなく、わき上がる肉欲に耐え
かねる呻き声と、ともすれば零れ出る喘ぎのみになっていた。
堪えて噛み殺そうとしているのに、それは際限なく喉の奥から吹きこぼれ、ついには薄紅の唇
を割ってまろびでてしまう。
恥も外聞もなくよがる声よりも、堪え切れぬ快楽に悶え苦しむ声の方が、どれだけ男をそそる
のか、セイラは知らない。

これほどの快楽を味わうのは生まれて初めてだった彼女だが、それが児戯に等しかったと知る
のはそのすぐ後だった。
快楽に打ち震えるクリットをローゼンベルグが思い切り吸い上げたのである。

「きゃああっ!! あ、ああっ、それだめっ! ああ、あああっ」

セイラはぐうんと背を反らせ、尻と頭で身体を支える形になった。
すかさず男はセイラの腰の後ろに両手を回し、尻を抱え込んだ。ローゼンベルグは、器用に
唇を使って包皮を完全に剥き上げ、クリトリスを完全に暴露した。
そこを舌で押し潰し、あるいは弾いてやると、セイラはその美貌を快感に歪め、喉が裂けそうな
ほどの絶叫を上げた。
もし隣室の召使いたちを鏖殺しにしていなければ、何事かと思ったことだろう。
男がさらに唇で挟み、顔をぐいぐい振ってやると、そこがもがれそうな苦痛と気が飛んでしまい
そうな愉悦で、セイラは失神しそうになる。
いつしかその腰を男の顔に押しつけていることに気づくだけの余裕は彼女にはない。

「ふふ……」

セイラが無意識に膣を顔に押しつけ、さらなる快楽を望んでいることを知り、ローゼンベルグ
はほくそ笑んだ。
それにしても責め甲斐のある女だ。
これだけの美女で完璧とも言えるスタイルを持ち、それでいてこれほど感じやすい身体の女は
そういないだろう。
これで媚肉の味が良ければ文句のつけようがない。

「ああ、ああっ……も、もういや……だ、だめ、ああ……やめて……」

あまりの強烈な感覚に、セイラは思わず男に懇願した。
これ以上責められてはおかしくなりそうだ。
犯すならさっさと犯して解放して欲しかった。
このままねちねちと責め抜かれ、めいっぱい感じさせられた上で凌辱されたら、恥ずかしい
女の絶頂まで晒してしまいかねない。
それこそセイラのもっとも恐れるところだった。
いくら暴力的に犯されても、毅然としていれば恥とはならないと思っていた。
それだけなら野良犬に噛まれたようなものだからだ。
だが、万が一、犯されて感じさせられたら、それは性的に屈服したことになる。
それだけは避けたかった。

しかしローゼンベルグにとって、そんなセイラの思惑などどうでもよい。
むしろ、それを知ったなら、よりねちっこく責め抜いて、セイラの方から泣いて欲しがるまで
許さなかったろう。

ローゼンベルグは一端立ち上がり、シャツとスラックス、下着をむしり取るように脱ぎ捨てた。
美女の感じ悶える姿態に、彼もすっかり昂奮していたのである。

「ああ……」

激しかった官能劇のせいでうっすら膜がかかったような瞳で、立ち上がった男を見たセイラは
悲鳴を上げた。

「ひぃっ……」

ローゼンベルグの股間にある、屹立したたくましい肉棒が目に入ったのである。
少佐のペニスはすっかり臨戦態勢で、その先端は先走り汁が零れていた。
実際、ローゼンベルグのトランクスは、前の部分がカウパーでねとねとになるほどに濡れて
いたのである。

「い、いや……」

とうとう犯される……。
セイラは恐怖で引きつって、不自由な身体を引きずるように後ずさりした。
何度か経験のあるセックスでも、これほどはっきりと男の肉棒を見たことはなかった。
ましてその大きさときたら、これまで見たこともなかったほどである。

異常なシチュエーション下でのセイラの錯覚もあったろうが、あんな大きなものが自分の中に
入るのだろうかと空恐ろしくなるほどだった。
実際は、太さで6,7センチ、長さで20センチ前後だと思われたが、それでも経験の薄い
セイラには充分以上に大きなペニスだった。
こんなもので貫かれたら、子宮を破られてしまうのではなかろうか。
セイラはその恐怖で震えていたが、膣は一向に乾かない。
濡れたままというより、さらに量が増えている感じだった。
それが、膣を傷つけまいとするための潤滑液だったのか、それともその野太いペニスで貫いて
欲しいという女の本能からのものなのか、彼女には区別がつかなかった。

「ああっ!」

のしかかってきた男が美女の腿を抱えて、その膝を割った。
男のすね毛が腿やふくらはぎに触れると、そのおぞましさで鳥肌が走る。
思わず脚を閉じようとするが、男を締めつけるだけで、追い出すことはかなわなかった。

ローゼンベルグは、胎内に入りたくてビクビクしているペニスを掴むと、これも小さく開閉
している媚肉に照準を合わせた。
我慢しきれなくなったローゼンベルグは、そのまま膣に押し当てた。
ねちゃっとした粘った音がして、男は女の愛液の粘りを、女は男のカウパーのぬめりを感じた。

「あ……」

セイラは、男のペニスが自分の媚肉を割っていくのを感じた。
彼女の両手は、何かに耐えるかのように背中で握りしめられている。
両目も堅く閉じられ、全身は細かく痙攣していた。

「は……んんんっ……」

セイラの女陰を楽しもうと、ローゼンベルグはゆっくりと押し入っていった。
その中は処女のように狭く細かった。
そこを無理に押し広げ、熱い肉棒を少しずつねじ込んでいく。

「んっ、んはっ……ああ……」

セイラは一瞬、全身を硬直させた。
膣から全身を引き裂かれそうな苦痛と、大きなものを押し込まれる圧迫感で眉間に皺を寄せた。
構わずローゼンベルグは中へと押しやっていく。

「んん! んんっ……」

今度は目を大きく見開いてセイラは苦痛に耐えた。
ヴァージンではないとはいえ、最後にセックスをしてからもう何年経つだろう。
長い間使われなかった膣は、すっかり堅く閉じこもっていたのである。

男はさらにぐぐっと腰を送り、奥までねじ込んでいく。
きつかったが、驚くほど多量に溢れてくるセイラの淫蜜に助けられ、とうとう最奥まで押し込
んでしまった。
先っぽが子宮口に当たる痛みで、セイラは大きく口を開けて呻いた。

「かはあっっ!!」

セイラはぐうんとのけぞり、弾力はあるが適度に締まっている大きな乳房が大きく揺さぶられ、
あばらが浮くほどに胸を反らせた。
腹筋が引きつるほどにぶるぶる痙攣している。
セイラはたまらず悲鳴とも喘ぎともつかぬ声を上げた。

「うっ、ああ……あ、あう……く、き、きつい……あ、ああっ……」

それはきついだろうとローゼンベルグも思う。
挿入している彼のペニスも、搾り取られるほどにきつい締め付けを受けているのだ。
早くも爆ぜそうになる肉棒の快感を堪え、ローゼンベルグは責め出した。

「あ、ああっ……だめ、動かないでっ……ひっ……ああっ……あ、あう、きついっ……あああ
うう……く、ああ……」
「そんなにきついか? 苦しいのかね、セイラさんよ」
「ああ苦しい……ああっ……ううんっ……」
「どうしてそんなに苦しいのかな?」
「あ、ああ……」
「言いたまえ」
「……んんっ……あ、くう……ああ、ふ、太い……太すぎるから……あっ」
「何がそんなに太いのかね」
「そんな……あっ……」
「言えないのかね。私のペニスが太いからだろう」
「ああ……」

セイラは少し顔を背け、恥ずかしそうにうなずいた。
男は満足した。
取り敢えずはこんなところだろう。
焦らなくとも、これから先、いくらでも恥ずかしいことを言わせてやるつもりだ。
女として口にしてはならないようないやらしいことを散々口にさせてやるのだ。

「あ、ああっっ……そ、そんな、ああっ……も、もっとゆっくり……ああ……」

ローゼンベルグはピストンを開始した。
とはいえ、まだ全開ではない。
これだけ素晴らしい持ち物を傷つけてもつまらないと思ったからだ。
アヌスと違って、そうそう破れたりはしまいが、ずいぶんひさしぶりだったろうから、セイラ
の苦痛は本当だろう。
まずはゆっくり責めて、その恐怖を取り払ってやるのだ。

ずずっと肉棒が奥へ進み、張ったカリが狭い襞を削り取る。
それだけでなく、彼女に覆い被さって突き込むごとに、ゆさゆさ揺れている乳房を揉み込んだ。
ガウンの腰紐で絞り出された乳房は、柔らかさに心地よい程度の締まりを与えていた。
そこをぐいぐいと力を入れて揉んでやると、セイラは舌足らずな喘ぎ声で応えた。
ぷっくりと膨れあがった乳首を歯や唇で責め上げ、見事な肉球を揉みくちゃになるまで嬲ると、
白かった乳房はほんのりと赤く染まってくるのだった。

「あ、ああ………んん……っあ……くあ……は、はんんっ……ああ、あ……」

美女の眉間の皺が減ってくる。
下半身を抉られる苦痛が、乳を揉まれる快感で薄まってきているのだ。
乳房だけでなく、男はセイラの清らかな首筋や鎖骨、肩や腋、耳など、舐められるところは
みんな舌で蹂躙した。
くすぐったいような焦れったいようなもどかしい快感と、乳房を揉み抜かれるはっきりと
した快楽。
そして膣を深々と貫かれる苦痛がそれらに混じり合い、胎内の痛みが痺れに代わってきた。

ローゼンベルグは徐々にストロークを長く取り、セイラの膣を自分のペニスに慣らしていく。
セイラは、たくましい肉棒が奥にまで来ると、艶っぽい甘い声を洩らすようになっていた。

「ああ……あっ……んあっ……はっ……ああああ……」

頃合いと思ったローゼンベルグは、ずぶっと根元までペニスを押し込んでやった。
子宮口にまで届かされ、さらにそこを押し上げられる感触に、責められる美女は思い切り叫ん
でしまった。

「くぅああああっ!!」

あまりにも衝撃的な刺激だった。
そもそも子宮まで届かされたことすらなかったのに、子宮口に亀頭部をあてられ、そのまま
さらに上まで押し上げられた。
その凄まじい感触に、セイラは絶叫するしかなかった。
内臓を突っつかれるのだから苦痛には違いないが、その裏にもやもやと別の感覚が生まれて
くるのをセイラは感じていた。

その頃になると、ローゼンベルグの巨根もスムーズにセイラの中で自在に抜き差し出来るよう
になっていた。
愛液の分泌もあるが、それ以上にセイラ自身の肉体が男の肉棒を無意識に受け入れだしたこと
が大きいだろう。

ずぶっと奥まで突き込むと、媚肉に溜まった蜜が弾け飛ぶ。
そしてずるずるっと引き抜くと、竿の部分には白っぽい淫液がまとわりついていた。
男の腰が女の腰にぶちあてられるごとに愛液が飛び散り、それがセイラの裸身に跳ね飛んでいる。
黒いガーター・ベルトやストッキングに、セイラの白い愛液が染みを作っていた。

「ああ……ああっ……あ、ううっ……く、ああ……いやあ……あ、深い……深いぃっ」

犯される美女は、口を閉じることも忘れ、男の責めに身悶えていた。
突かれるごとに、ずぶっ、ぬちゅっと淫らな音がする。
女の裸身もぶるっ、びくっと痙攣した。
顔はのけぞりっぱなし、目だけは閉じていたが、唇は開きっぱなしで喘ぎ声を放っていた。

それでもまだ彼女は、自分から動くところまではいかなかった。
責められるごとに腰をうねらせ、身悶えてはいるが、セイラから腰を使うことはなかった。
これは、セイラがまだ感じていないというよりも、経験がないということだろう。
より積極的に快楽を求めるようになれば、自分から腰を使うことも覚えていくに違いない。
一気にそこまでいくのはさすがに無理だろう。

「ああ……あああっ……あ、あ、ああ……」
「どうした。気持ちいいのでしょう?」
「い、いや……ああっ……」
「良ければいいと言っていいのですよ」
「いやっ……ああっ……あ、あむむっ……」

口では否定したものの、セイラはもう最後までいきたがっている。
ローゼンベルグのペニスが胎内を移動するごとに、襞はひきつるような動きを見せている。
ざわざわと蠢き、まるで肉棒から精を搾り取ろうとしているかのようだ。
そのペニスにまとわりついていくるセイラの膣の襞の感触は絶品だった。
これだけきつくて狭いのに、充分以上の蜜が溢れて男の挿入を助けている。
そして胎内では肉棒を心地よく締めつけ、精液を促し、男へ快楽を送っているのだ。

「くっ……すごいですよ、セイラさん。オマンコの襞がペニスに絡みついてきます」
「い、いやっ……いやらしいこと、ああっ、言わないでっ……くうあっ……」

セイラの反論など許さず、ローゼンベルグは最奥まで貫き、めいっぱい長くストロークする
ピストンを行なった。
こうされると、カリで抉られる距離と時間が長くなり、それだけセイラに気が狂うほどの悦楽
を振りまいてくる。
胎内で溢れんばかりの蜜を襞に擦りつけられると、腰が痺れるほどの快感が美女の中枢神経を
襲ってくる。
お返しと言わんばかりに、深く挿入されたペニスにたっぷりの愛液をまぶし、襞がきゅうっと
締め上げた。

「うっ、ああっ……ああ、だめ……だめ、もう……あ、あ、もうっ……」
「もう、どうしました。いきたいんですか?」
「いやあっっ!!」
「いきたいならどうぞ。出来ればいくときは口にして欲しいですね。そうすれば私も一緒に
出せますから」
「そんなっ……」

快楽が急激に引っ込み、セイラは青ざめた。
そういえばこの男は避妊処理していなかった。
コンドームなど着けていなかったはずだ。
当然、セイラも女性用コンドームは装着していないし、ピルだって飲んでいない。
男関係を絶っていたのだから当然だが、このままローゼンベルグに射精されてしまったらどう
なるのか。
一方、ローゼンベルグの方はそんなことは気にもしていないだろう。
膣内で射精するつもりに違いない。
セイラは恐怖にかられてじたばたと騒ぎ出した。

「い、いや、やめてっ……ああ、もういやっ……あっ……い、いやだってば……ああっ……
く、ふ、深いっ……ああ、いやよ……くああっ……」

膣内射精を嫌がる拒絶の声と、ムリヤリ感じさせられるよがり声が乱れ飛んだ。
再度セイラを追い上げるため、ローゼンベルグはまた乳房を強く揉みだした。
指がめり込むほどに強く揉み、ピンと立った乳首を捻り潰すように愛撫する。
途端にセイラの口からは、熱い喘ぎが増えだした。

「んん! ああ……あっ……痛いっ……ああぅっ……あ、ああっ……」

嫌がってもがいていた腰が落ち着いていた。
男のピストンをスムーズに受け入れ出した。
皮肉なことに、ローゼンベルグが射精を口にした途端に、セイラの胎内は受け入れ態勢と
整えだしたのである。

セイラ自身がどう思おうと、彼女の女性としての本能が男の精を欲していた。
年齢に対し、ほとんどセックスがなかったセイラである。
その上、中で射精されたことなど皆無だった。
それだけに、膣や子宮の方は、子孫を残す数少ないチャンスと見たのか、いっそうざわざわ
と襞が煽動し、子宮は下降し始めたのである。
理性は妊娠を拒絶しているものの、肉体は精液を求めていた。

ローゼンベルグの律動が激しくなり大きくなった。
ずぶっ、ずちゅっと凄まじいほどのピストンがセイラを襲った。
抉り抜かれる膣道はカリでこそがれ、胎内は体温を超えるほどの熱を帯びてきている。
亀頭部の先端で小突かれ続ける子宮口も、徐々にその入り口を開けてきていた。

「あ、あああ……あ、い……あ、もうっ……だめ、もうっ……」
「いきたいかね。私もそろそろだ」
「いや、だめっ……ああ、中はだめ……ああっ……」

強くなる膣襞の圧力を受けて、男のペニスもぶるぶる震えてきた。
そこを堪えてさらなる律動を加えると、セイラは「ひぃひぃ」と喉をからしてよがった。

ローゼンベルグは腰の熱さを感じていた。
腰の深いところからわき起こるジンジンとした刺激が、陰嚢へと走り、それが竿を通り抜け、
亀頭部にまで達してきた。
びりびりした電流のような刺激が腰から背中へ、そして脳天にまで届いている。

ローゼンベルグも限界を感じていた。
セイラを責め抜くペニスはいっそうに硬くなり、びくびくした痙攣が止められない。
腰がぶるっ、ぶるっと間歇的に震えてきた。
こみ上げる射精感を抑えきれない。
もうリズムだの何だのとは言っていられず、ただひたすらに、めちゃくちゃにセイラの膣を
責めた。

急に激しくなったピストンに、セイラも感じるものがあったのか、必死に風情でローゼン
ベルグに哀願した。

「ああ、お、お願いですっ……」
「どうしました、いかせて欲しいんですか?」
「ち、違……ああっ……な、中はやめて……」
「……」
「お願いです、ああっ……中は許して、あっ、ください……」

ローゼンベルグは、なおもピストン攻撃を緩めずセイラに言った。

「どうしても中はイヤですか」
「い、いや……あっ……うあっ……」

激しく子宮口まで突っつかれ、思うさま乳房を揉み抜かれて、喘ぎながらセイラは拒否した。

「なら、条件がひとつあります」
「な、なに? ……ああ、もうっ……あ、お願い、いや……」
「私の女になりますか?」
「え……ああっ……」
「私の女になると誓ったら勘弁してあげてもいいですよ」
「そんな……ああっ……」
「いやならこのまま射精します」
「いや、だめっ」

膣や乳から絶え間なく送り込まれる肉悦の中で、セイラは必死に考えようとした。
こんな卑劣な男のものになるなどと、セイラに言えるわけがない。
しかし、このまま膣内射精されてしまって、この男の精液で孕むことにでもなったら生きて
いけない。
どうすればいいのか。
セイラは絶望的な二者択一に呻いた。
ローゼンベルグが回答をせっついた。

「どうするんですか! わ、私もそんなに我慢できませんよ」
「ああ、いやっ」

実際、ローゼンベルグも射精したくてたまらなくなっている。
いやいやと言いながら、セイラの膣の締め付けは一向に緩まず、甘美極まりない快感を男の
ペニスに与えているし、男の性技で責め抜かれ、悶え喘ぎ続けるセイラの美貌を眺めている
のだ。
一度と言わず、何度でも射精したくなるほどだ。

「もうだめだ、中に出します!」
「いやっ、お願いっ」
「なら、言いなさい! 私の女になると言うんです!」
「ああ……」
「言わないのなら……」
「ああ、だめっ、いや、言いますっ」
「わ、私の女になるんですねっ」
「な、なります……」
「はっきり言いなさいっ」
「ああっ、なりますっ……あ、あなたの女に……なりますっ」

ローゼンベルグは満足したが、もちろん膣外射精などするつもりは毛ほどもなかった。
そんなことをする余裕もなかったというのが正しい。

「ざ、残念ですね、せっかく言ってくれたのに、私の方がもう我慢できそうにありませんっ」
「そ、そんな……ああっ……いっ、ああっ」

ずんずんと抉ってくる肉棒に、セイラは目眩すらしてきた。
男とはこれほどたくましいものなのかと思い知らされた気がした。
もう肉欲を、快感を我慢しようという気にもならなかった。
突かれ続ける腰が震え、もはや感じられるのは責めてくる太くて硬いペニスだけだった。

「も、もうダメだ! 出る、出しますよっ」
「いやああっ、いやですっ……中は、ああっ……中はだけはっ……」
「くっ……そう言われると余計に昂奮してきますな」
「いや、だめだったらっ……ああ、いやっ……な、なんでもしますからあっ……中はいやあ
……に、妊娠してしまう……ああっ……」
「いいとも、孕んでもいいんだ」
「やああっ」

腰の痺れが痛いほどになった。
セイラの胎内で子宮を責め続ける亀頭部は、早く出させろとビクビクしている。
意識が飛びそうになるのを何とか堪え、ローゼンベルグはぐぐっと腰を押し込んだ。
出来るだけ奥までペニスを送り込み、先が子宮口を押し上げたところで限界が来た。

「くっ、出る!」
「いっ、いやあああっ」

どぴゅるるるっ。
どぷどぷっ。
どびゅるっ。
どびゅっ。
びゅびゅっ。
びゅくっ。

ローゼンベルグは凄まじいほどの快感と解放感を得ていた。
これほどのセックスをしたのは本当にひさしぶりである。
もう40歳を過ぎているというのに、まるで20代の若者のように、何度も何度も射精の発作
が続いた。
腰をしゃくり上げるようにして、発作が終わるまでセイラの子宮の中に出してやろうとしていた。

「あ、ああ……ひどい……こんな……」

男の精液の熱さをいやというほど胎内で感じ取ったセイラは、粘液でどろどろになった子宮を
思い浮かべ、自分の運命と重ね合わせて、零れる涙を止められなかった。




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