響子は不思議な感覚に酔っていた。
少しお酒を飲み過ぎたような気分だ。
悪酔いではなく、程良いほろ酔い加減だ。
身体が怠いような軽いような不可思議な感覚。
いわゆる倦怠感とは少し違う。
今まで感じたことのない気持ちだ。
それでいて、鼓動と比例して身体の奥から込み上げてくるものがある。

少し汗ばんできた。
多幸感というか、気が少し大きくなっている。
細かいことが面倒だ。
精神的影響だけでなく、何だか身体に力もよく入らない。
嗅覚は敏感になっている感じだが、視力は落ちた気がする。
目に霞がかかったかのように、室内が薄ぼんやりと見えるようになっていた。

「あ……」

気が付くと響子は、いつのまにか万里邑の腕の中にいた。
ぐったりしたというのとは少し違うが脱力感がある。
本来なら、他人の腕の中(それも男性)に抱かれるなど、彼女にとってはとんでも
ないことなのだが、どうしたことかそうした倫理観や嫌悪感がかなり薄れている。
この方が楽でいいという思いと、抱かれた背中が暖かいという好意的な感情になっ
ていた。
万里邑は指導している女性には絶対に手を出さないという話を聞いており、そうい
った安心感もあっただろう。

「ん……あ……」

老人の手がいつしか響子の胸に伸びている。
スーツの下に潜り込み、ブラウスの上から優しく乳房を揉んでいた。
何をしているんだろうというような顔で、響子は万里邑を見た。
微笑んだ彼が慈父のように見え、響子は安心した。
やわやわと愛撫される胸が心地よい。
マッサージ的に気持ちよかったのが、大麻のせいで五感が鋭敏になっていることも
あって徐々に性的な快感となっていく。
ほんわかと身体の中から熱くなってくる。
だんだんと老人の愛撫がもどかしくさえなり、響子は腿を何度もすり合わせていた。
「欲しくなっている」のだが、それを口にすることは、さすがに響子にはまだ出来ない。
万里邑はもちろん夫の瞬までも、響子が抱かれたい時は誰にでも抱かれて良いと言わ
れている。
だが、言われているとはいえ、彼女にはそこまで乱れることがまだ恥ずかしかったのだ。
はしたない、けがらわしい、いやらしいという負の感情を消し去ることはまだ出来ない。

「あ……ふ……っ……あ……」

大きな両手でゆっくりと揉みしだかれ、響子は唇を薄く開けて喘いだ。
響子の手が、いつのまにか万里邑の腕にしがみつくように掴んでいた。
時折、物欲しそうな目で万里邑を見るのだが、それに気づいたようにハッとして顔を
逸らす。
老人の方も、決してそれ以上のことをしようとはしなかった。

「奥さん。見なさい」
「え……、ああっ!」

いつの間にか、響子たちの周囲に人だかりが出来ていた。マリファナを吸引していた
男たちだ。
響子が乱れるのを期待しているような牡の表情を晒し、情欲を隠そうともしない。
見られていたと思うと、響子の肌にサッと赤みが走る。
見も知らぬ相手にこんな恥ずかしい姿を見られてしまった羞恥に思わず身を捩った。

「ま、万里邑さんっ……こ、これは……」
「そのまま」
「え?」
「そのままでいてください。おい」

万里邑が端正な表情を崩さないまま、見物していた男たちに顎をしゃくって指示した。
前もって知らされていたのか、それとも老人とツーカーなのか、すぐに行動に移った。
すぐに襲いかかってくるのではないかと恐怖した響子だったが、それはなかった。
万里邑の威厳がそれを食い止めているのかも知れぬ。
ホッとしたのも束の間、男たちは美しい人妻に群がり、あっと言う間に響子の手足を
押さえ込んでしまった。

「きゃあっ! な、何をするの、やめてっ! 万里邑さんっ、止めてくださいっ!」

老人はそれには答えず、おもむろに立ち上がって響子を見下ろした。
哀れな人妻は、両手を真横に拡げられてそれぞれひとりずつに押さえ込まれている。
両脚は30度くらいの角度で開かれて、足首と膝をやはり男たちに押さえつけられ
ていた。
ぴくりとも動けない。
唯一動かせる首を少し持ち上げて、立っている万里邑に抗議した。

「万里邑さんっ、お話が違いますっ。酷いことは……乱暴なことはしないっておっ
しゃったじゃないですか!」
「乱暴? そんなことはしません」
「でも、現にこうして……」
「あなたが暴れると思ったからだ。大麻でリラックスしてきているのはわかりますが、
まだ完全にこちらの言いなりにはなっていないでしょう。これからあなたの身体に
することを、あなたは嫌がるかも知れない。だからおとなしくてもらうためです」
「そんな! 酷いことはしないって……」
「だから酷いことはしません。最初は恥辱や屈辱を感じるかも知れませんが、その
うち虜になります。そうなるまでは少々の不自由は我慢してください」
「い、いやっ! いやですっ!」

響子は暴れたが、両手両脚に加え、腰まで押さえ込まれてしまって、ほとんど動け
なかった。
それをいいことに、万里邑は響子の開かれた足の間に入り込み、スカートを下ろして
しまった。

「きゃあああっ!!」

響子の悲鳴がまだ響いている中、ストッキングもパンティごとひとまとめにして
一気に引きずり下ろした。

「ああ……こ、こんな……」

女の恥ずかしい秘所に外気が当たって涼しくなる。
同時に、男たちの視線が刺さるように股間に感じて、今度は熱くなってくる。
さっきまでの老人の胸への愛撫で、幾分濡れてしまったのは響子自身もわかっている。
それを知られ、見られるのが死ぬほど恥ずかしかった。
響子にとって救いだったのは、こんな状況になっても男たちが襲いかかってこない
ことだった。
美女がこんなあられもない恰好にさせられているのだ。
場合によっては、このまま輪姦される可能性だってある。
というより、この場に万里邑がいなければ、ほとんど100%そうなったのではない
だろうか。
それでも男たちの視線に恥ずかしい姿を晒していることに変わりはなかった。
響子は泣き顔で万里邑に懇願した。

「お願いです、万里邑さん……こんなことは、あひっ!?」

股間に異様な感触を得て、響子は奇妙な悲鳴を発してしまった。
見ると万里邑が、いつのまに手にしていたのか、長くて太い筆を持っていた。
それで響子の媚肉をさっとひと撫でしたのだ。
響子が実感するまでもなく、黒い繊毛が恥丘に貼り付くほどにしっとりと濡れていた。
ここに来るまではぴっちりと閉じられていたであろう肉の割れ目は、今ではすっかり
花開き、内臓を露わにしているのだった。
そこを筆で責められたのだから、たまったものではない。

老人は左手の中指と親指を巧みに使って響子の媚肉を開いた。
そこに穂先を入れて、膣の肉襞をそろりそろりとまさぐり始めた。
こそばゆいような痒いような、それでいてもどかしいような、この微妙な感覚は何
だろう。
男の筆が動くと、響子はとてもじっとしてはいられない。
すっと割れ目に沿って筆が走ると、ぞわっとした戦慄が背筋を走り抜ける。
恥ずかしげに顔を出している肉芽に筆が這うと、押さえられた臀部が少し持ち上がり、
ガクガクと腰が震えてしまう。

「だめっ! ひぃっ! ああ、いやあ! そ、そこっ! あはあっ……」

響子は首を仰け反らせてつんざくような金切り声で悲鳴を上げ、喉を絞るように
呻き声を出した。
自分でも驚くほどに敏感になっている。
血走った目で響子の痴態を凝視している男たちのことなど、気にする余裕もなく
なった。
万里邑によって肉襞を押し開かれ、内部を筆で愛撫される感覚は強烈で、どうしても
大声が出てしまう。

「やめっ、ひぃっ! やめ、てぇぇっ! あっ、くううっ……!」

どんなに堪えようとしても、次々と新たな快感が腰から脳髄まで一直線で駆け上が
ってくる。
いやだいやだと思っていても、まるで全身の感覚器が筆にまさぐられる性器に集中
してしまうみたいで、いやでもその刺激を存分に感じ取ってしまうのだった。
何度も何度もなぞられると身体が芯から痺れてくる。

「気持ちいいのでしょう、奥さん」
「いやです、いやっ……」
「素直になるのです。すべてを受け入れて。周りをご覧なさい、男たちがあなたの
痴態を昂奮して見つめている」
「いやあ!」
「あなたはそうした刺激にも快感を感じているはずです。恥ずかしいことをされて
いる自分に昂奮し、それを見られていることにも快楽を得ている」
「そんな……やです……恥ずかしい……」
「少しも恥ずかしいことではない。そうした性癖は誰にでもあるものです。あなたは
それを認め、受け入れ、そして楽しめばいいのです」

老人は諭すようにそう言い、また筆を小刻みに動かして響子の肉襞をなぞっていく。
淫らな視線で精神を犯され、肉体を淫靡な筆で追い立てられ、激しく首を振りたくった。
なのに、明らかな官能の痺れが全身に拡がっていくのを止められない。
全身を押さえつけられて動けないことも影響している。
身体を揺さぶっていれば、そこから少しは快感が逃げていくのに、手も足も腰も肩も
押さえ込まれている。

「あ……あ……ひっ……あう!」

肉が疼く。
とろけていく。
穂先を巧みに操られ、開かれた割れ目の中をこそぐようにまさぐられると、身体の
芯にバッと火が着いたようになる。
必死に抗い、悲鳴と呻きを上げるものの、どう堪えても膣の奥から熱いものがじわり
と滲んでくる。
響子のそこからは甘ったるいような、淫靡な香りが漂ってきた。

響子の腕を押さえていた男が昂奮し、思わず響子の胸をブラウスの上から掴むと、
万里邑が厳しい声でそれを止めた。
男は渋々と指示に従ったが、今度は顔を響子の頭に近づけ、その髪の匂いをクンクン
と嗅いでいる。
万里邑はそれを見ながら、穂先を響子の肉芽に這わせた。
散々零れてきている蜜を吸って、すっかり濡れぞぼった穂先がクリトリスを舐める
ように滑る。

「ひぃあっ!」

奇妙な悲鳴を上げて響子が思い切り仰け反った。
腿と腰は男たちが押さえていたのだが、あまりの力で腰が持ち上がったほどだ。
クリトリスは包皮がほぼ完全に剥け、充血して尖りだしている。
そこを狙って何度も筆で撫でられるのだからたまらなかった。

「ああっ……あ……た、たまんない……もう……ああ……ゆ、許してください……
あっ……」

こんな焦らしのような責め口を続けられるくらいなら、いっそのこと犯された方が
マシだとも思った。
響子はその思いを込めて、濡れた瞳で万里邑を見つめるのだが、老人は無視した
ように責めていく。

「あう! あ、いっ……くうっ……あっ……」
「気持ちいいですか? ならば素直に「いい」と言うことです」
「そんなこと……」
「まだ言えませんか。では」
「やっ……ああ!」

蜜で穂先を整え、先を尖らせた老人は、ツンツンとクリトリスをつっついた。その
たびにつんざくような響子の悲鳴が響き、汗と愛液が噴き出した。
いやだと泣いているのに、その肉体はとろけるだけとろけ、熱くなっている。
万里邑が響子の耳元に口を近づけ、聞いた。

「さあ言うのです。気持ちいいですか?」
「あ……は、い……」
「オマンコを筆で責められて気持ちいいのですね?」
「い……いい、です……ああ……」
「こんなに濡れていますよ、奥さん。もう抱かれたくてしょうがないのですね」
「……」

その通りなのだが、口には出来なかった。
響子の慎ましさが邪魔している。
百歩譲って、この場に万里邑しかいなければ「抱いて欲しい」と言ったかも知れない。
何しろ瞬の公認なのだ。
抱かれたければ誰に抱かれても良い、と言われたのだ。
だが今は状況が悪い。
こんなに多くの見物人がいて、その前で犯されるなど、さすがに出来なかった。
と言って、このまま責められ続けたら狂ってしまいそうだ。

「ああ……」

再び響子は視線を意識し始めた。
万里邑の筆の動きは止まっているが、男たちの視線が響子の身体を犯している。
そのギラギラした目を見ていれば、彼らの頭の中が痛いほどわかる。
この美貌の人妻は寄って集って犯したいのだろう。
響子の脳裏には、彼らに凌辱される妄想が浮かんでは消えた。
はしたないと思いつつも、男たちのペニスが媚肉を貫く光景を想像してしまう。
いやらしいと思いつつも、男たちの手が乳房を乱暴に揉みしだき、脚を舐め回して
いる情景を妄想する。
そんな淫らな思いが頭をよぎるたびに、膣の最奥が燃え疼き、とろとろと女蜜が滴
ってくる。
我慢が出来なくなった。

「ま、万里邑……さん……」

響子はぞっとするほどの色香を湛えた瞳で老人を見た。

「どうしたんです、奥さん」
「し……して……」

その羞恥に顔を背けながら響子はつぶやくように言った。

「して? して、とは?」
「い、意地悪……。だ、抱いて……ください……。して……」
「ここでセックスして欲しいんですね? 犯して欲しいんですね?」
「そ……そうです……ああ……」

もう見られていてもいい。
この身体の疼きと心の渇きを癒してくれるのであれば、どんな恥辱にも耐えられる
と思った。
万里邑はそんな響子を見て頷くと、顎をしゃくってタイ人たちに何事が告げた。
男たちは歓声を上げて響子の身体に手を伸ばしてくる。
響子は仰天した。

「なっ、何をっ!? ま、万里邑さんっ、これはどういうことなんですか!?」
「どうもこうもありません。あなたはさっき「犯されたい」と言ったじゃありま
せんか」
「そ、それはあなたに……万里邑さんに……」
「ダメです。あなたにはまだ相手を選ぶ権利はない。彼らに犯されるのです」
「そんな、いやあっ!」

この状況を鑑みれば当然彼らに輪姦されるというシチュエーションは想定の範囲内
であったが、響子にとっては見られるだけで充分な衝撃だったのだ。
万里邑に抱かれる様子を見物される。
何度も気をやらされるのをじっくり見られる。
それだけでもどうにかなりそうなくらい恥ずかしいのに、まさか傍観者だった男
たちに犯されるとは思わなかったのだ。

「やめっ、やめてっ……万里邑さんっ、止めてくださ、あっ……いやあっ……やあ
あっ……」

あっと言う間だった。
響子の身につけていたスーツもスカートも破かれた。
上着が破かれたくらいだから、ブラウスもスリップも、そしてストッキングも下着
も無惨に引き裂かれてしまった。
「犯される」と響子は身を固くして待ちかまえていたのだが、意外にも男たちは
すぐに襲いかかっては来なかった。
響子の美しい裸身に見とれていたのである。
褐色の肌を持つ彼らには、「憧れ」とでもいうべき白く輝く肌。
産毛などほとんどないかのようななめらかさだ。
重たげな乳房は完全には扁平しておらず、ぷくんと屹立した乳首を頂点に大きく膨れ、
その形状を保っている。
そして媚肉。
彼らの視線がそこに集中するのは仕方がないだろう。
男たちは響子を取り囲むようにして息の飲み、あるいはにやつきながら、彼女の秘め
られた女の部分をじっくりと観察していた。
散々筆で悪戯された膣は、艶やかなほどに花開き、しとどの蜜で濡れている。

「ああ……」

無遠慮かつ淫らな視線を股間に感じ、響子は腰を捩って呻いた。
震える唇からは熱い吐息が洩れている。
彼らの異様な目の輝きが恐ろしかった。
それでいて、野卑で卑猥な目で見られることで、隠された被虐の官能が高ぶってくる。
屈辱と羞恥で噛みしめていたはずの唇が薄く開き、呼吸が弾んできた。
首筋から頬にかけて真っ赤なのは、羞恥のためだけではなかった。
男たちが昂奮して口々に何か叫んでいる。
万里邑が響子に翻訳して告げた。

「彼らは驚いていますよ。なんと美しい身体だ、と。そして淫らな言葉を口にして
いる。いいオマンコだ、早くやらせろ、もっと奥まで見せろ、とね」
「ああ……そんな……」

響子の膣から新たな蜜がとろりと零れた。
白濁したそれは粘り気も充分だった。
それを見て、また男たちが騒いでいる。
まだ犯されていないのに、見られているだけなのに、ここまでの反応を見せている
響子に、万里邑は内心驚いている。
素養があるどころの話ではない。
こちらの想像以上にこの女は素晴らしい。
さすがの万里邑も少し声が上擦っている。

「さあ、欲しければ言いなさい。私を犯して、とね」
「ああ……それは……」
「それとも、このまま見られるだけでいいのですか?」
「や……」

響子は、まるで実際に愛撫されているかのように腰をうねらせ、喘ぎ始めている。
ともすれば、何もされずとも崩れ落ちそうになる肉体を何とか支えてきた羞恥心と
貞操観念も、ここに来て音を立てて崩れ去った。

「ああ、万里邑さん……」
「どうしました」
「こ、このままじゃいや……」
「ほう。で?」
「して……」
「彼らに犯して欲しいというのですね?」
「……」
「違うのですか? ならば……」
「ああ、待って!」
「……」
「お、かして……犯して……くだ、さ、い……。もう私、我慢が……」
「いいでしょう」

万里邑が何事が告げると、男たちは奇声を発して響子にのしかかってきた。

「ああっ!」

右腕を押さえていた男が、響子の右の乳房を掴み、揉み上げていく。
左側にも別の男がまとわりつき、乳首を吸い上げ、舐め回した。
股間は、右脚を押さえていた男が左足を掴んでいた男と奪い合い、そいつを押し
のけると、顔をそこに押しつけた。
べろべろ、びちゃびちゃと下品な音をさせて舌を這わせた。

「いっ、はああっ……そ、そんな、あっ……やあ……い、痛いっ……そんな乱暴なっ
……」

美しい人妻の裸身に群がった男どもの愛撫がエスカレートしていく。
無数にも思える手指や舌が、響子の肢体を這いずり回っていた。
膣がいじくられ、指が入れられる。
包皮が剥かれたクリトリスを指で挟んだり、弾いたりする。

「ああ! いああっ……あっ……う、ううんっ……ひっ……」

無秩序で乱暴な愛撫に、響子はたまらず声を放った。
男たちの愛撫をはね除けようとするのだが、すぐに押し寄せてくる快感に巻き込ま
れてしまう。
理性と肉欲の狭間に揺れ動く人妻は、首を反らせて喘ぎ始めた。
そんな美女の様子が面白いらしく、男たちは吠えながらいじくり回す。

響子は恥辱と屈辱にまみれ、唇をわななかせている。
それでも、男が蜜の滴る指で肉芽をクリクリと転がしてやると、相手を弾き飛ばす
くらいに腰を突っ張らせて悲鳴を上げた。

「ああ、だめえっ……そ、そこをそんなにしたらっ……あ、あはああっ……!」

響子の悲鳴を楽しむかのように、男たちは入れ替わり立ち替わり乳房を揉みしだき、
股間のまさぐり、肌を舐めていく。
男の熱いぬめぬめした舌の感触がたまらず、響子は淫らがましく腰をうねらせていた。
響子自身の意志はまったく無視され、好き勝手に身体をいじくられているというのに、
彼女はその愛撫を貪欲なまでに受け入れていった。
もはや崩れ落ちそうになる精神の歯止めになるものもなかった。
万里邑の声がした。

「奥さん。響子さん」
「ああ……」
「ご覧なさい、彼らを」
「ああっ……!」

男たちの股間は、ズボンの上からでもはっきりそれとわかるほどに膨れあがっていた。
ジャージ姿の者は、もっこりと中身が押し上げていたし、ズボンの者もファスナーが
弾けそうなほどに勃起している。
目を閉じ、顔を背けていた響子の鼻腔に生臭い匂いが漂ってくる。
ハッとして目を開けると、男たちが下着を取って取り囲んでいた。

「あ……あ……」

むっとするような精臭が響子の脳を刺激する。
どこを向いてもビクビクと脈打つほどに元気な男根ばかりだ。
長いのもあれば太いのもある。
共通しているのは、浅黒く、硬そうに勃起しきっていることだ。
目の前の美女を犯そうと、醜悪な鎌首をもたげた毒蛇のようにたくましい。

「い、いや……」

顔を背けた響子だったが、いつしか目が開き、ペニスを見ている。
あれが自分を貫き、奥まで抉ってくれる。
そう考えるだけで股間が熱くなった。
大麻の効果もあるのか、響子は発熱しているかのように顔を染め、熱っぽい呼吸を
繰り返していた。
ぼうっとした美貌が妖しく悩ましい。
居並ぶたくさんの硬そうなペニスたちを、この手で扱いてみたいという思いを何とか
飲み込んだ。

響子の抵抗がぴたりと止んだ。
男たちは待ちかねたように万里邑を見ると、老人は小さく頷いた。
それを見て、男たちは唸り声を上げて響子を床に押しつけた。
いよいよ犯されると覚悟したのか、あるいは期待だったのか。
響子は、まるで待ちこがれていたかのように、自分から腰を浮かせて男を迎え入れて
いった。

「ああっ、あううっ……!」

荒々しい息を吐きながら、男は響子の股間を割り込んでいく。
響子を焦らすどころか、むしろ自分たちが焦らされた感もあったせいか、男はいき
なり膣に打ち込んだ。
反り返るほどに勃起していた男根は、何の抵抗もなく美しい人妻の媚肉に埋め込ま
れていった。

「うんっ……うむ!」

根元までぶち抜かれただけで、響子は早くも達してしまった。
やっと入ってきたという充足感。
大麻、言葉責め、焦らし、それらの相乗効果だ。
犯す男の方はお構いなく、入れた直後からいきなり激しい律動で響子を責め立てた。
力強い刺激に耐えきれず、響子は喉を絞るような呻き声を上げた。

「ひぃ! き、きっつ……そ、そんないきなりっ……あああっ……お、大きいっ……!」

責める男たちは決して大柄ではないが、それなりに筋肉質だ。
華奢とは言えない響子の身体を自在に操り、ピストンごとに身体がガクガクと前後に
激しく揺さぶられていた。
ガンガンと突かれ、強く突き上げられるごとに、人妻は官能にその美貌を歪ませた。
がむしゃらに乱暴に突き込まれ、激しく裸体を揺さぶられながらも、響子は喜悦の喘ぎ
を上げていた。
恥ずかしい、あさましいと思っているのに、犯され、それを見られるごとに、否応
なく高ぶりが増していく。

待ちきれない男たちの手が伸び、突かれるたびにゆさゆさ揺れる大きな乳房をひとつ
ずつ掴み、揉みしだき、こね回す。
首筋や腋に舌を這わせ、腿や足の裏まで舐められた。
響子の脚には、破かれた無惨なダークグレーのストッキングがまだ履かされている。
ところどころ大きく破かれ、そこから真っ白な素肌が覗けるのが、何とも色っぽ
かった。
男たちはストッキングの上からさすって、そのナイロン地の感触を愉しんだり、
破れた穴に指を入れて大きく開口し、すべすべした響子の肌触りを満喫する。
もはや全身が性感帯の響子は、舐められ、突かれ、揉み込まれるほどに、気が狂い
そうな快感に責められていた。

「あああっ、いっ……いいっ……あ、あう、すごいっ……あひっ……」

突き込むごとに愛液と汗が飛び散る。
最初から媚態を晒す美人妻に、責める男たちは大喜びで貫いていく。
喘ぎ続ける響子の美顔に、醜悪なものが押し当てられている。
人妻の美貌が男の粘液で汚されていく。強烈な精臭が響子を襲うが、臭いというより
好ましい匂いに感じ取ってしまう。

「あ……あ……、あむっ!?」

開けた口に、突然禍々しい肉棒が突っ込まれた。
響子は目を白黒させたが、男は委細構わず、そのまま口を犯した。

「む、むぐぅっ……むむっ……」

響子は助けを求めるような目で万里邑を見たが、老人は無言で無惨な凌辱劇を見守
っているだけだ。
観念した響子は、男の動きを封じようと怒張に舌を這わせ始めた。
何もしなければ、男は快感を求めて自ら動き、腰を使って喉まで犯されると思った
からだ。
しかしその読みは見事に外れる。
響子が口唇愛撫をしてくれたと思ってより昂奮し、その顔を押さえ込んで腰を使い
出したのだ。

「ぐうっ……ぐっ……んんっ……」

喉まで届きそうなほどにたくましい肉棒で犯され、響子は呼吸困難になる。
だが、その点は男も心得ているようで、響子の表情を察して、息が出来るように軽く
腰を引いてくれた。
そして、響子を睨むように見た。その目に「口でしろ」と訴えかけられた気がして、
響子はおずおずと再び舌でペニスを舐めだした。

「あはっ!」

相手にしているのは口だけではない。
響子の関心が咥内凌辱に向いていると知ると、膣を犯していた男が「こっちを忘れる
な」とばかりに、激しく打ち込みだした。
少女のように狭い響子の膣に、静脈を浮き立たせた凶暴そうな肉棒がねじ込まれている。
狭い中をいっぱいにされる圧迫感と充足感を同時に得て呻くと、今度は抜かれて解放感
と物足りなさに悶える。
それを交互に繰り返され、響子は嬌声が止まらなくなった。

「ああ! あんっ、ああっ、いっ、うんっ……むごっ!」

喘ぎ続けていると、また別の男がペニスを口に挿入してくる。
命令されなくとも響子はそれを唇と舌を使って愛撫していた。
太いものをくわえさせられる苦鳴と、口から抜かれた時には快感の嬌声が、人妻の口
から交互にまろびでる。
媚肉を責める男は、ただ本能のままに腰を使い、深くまで貫いて少し浅く抜くことを
繰り返した。
突っ込まれるたびに響子の膣襞は、乱暴に押し入ってくるものを優しく受け止める。
そして抜かれると、離すまいとして締め付けていった。

「むむっ……ぷあっ……はあ、はあ……ああっ、む、胸はあっ……!」

口と膣を責める順番を待っている男たちは、響子の痴態を目の当たりにして我慢し
きれず、各々勝手にその肉体を揉みさすってくる。
昂奮した男は、両手を使って思うさま響子の豊満な乳房を揉みしだいた。
指の隙間から、両手に収まり切れぬ柔肉がこぼれ、乳房は様々に形を変えて弾んだ。
汗の浮いた素肌が、男の手に馴染み、吸い付くような感触である。
その揉み心地の良さにますます高ぶった男は、つい力を籠めて胸を揉み込んだ。

「あう! は、激しっ……痛いっ……む、胸が壊れちゃう……あっ……」
「その激しいのがいいはずです。痛いくらい揉まれたいのでしょう?」
「あ……は、はい……いい、です……あっ……」

乳房を責める男に負けじと、媚肉を犯している男も張り切る。
小柄だが引き締まった体格の男は、バネ仕掛けのように腰を使って響子に打ち込んでいく。
肉棒がずぶっと押し込まれ、抜かれるごとに愛液をしぶかせている響子の声も掠れがちだ。
それでも次第に自ら腰を振るようになり、挿入され男根を締め付けて離さない。
きゅっと締め上げながら腰を送り、より深い結合と力強い突き込みを求めている。

頭が朦朧となってきている。
マリファナのせいだけではなく、鮮烈な快感と現地人に犯され、それを見せ物にされて
いるという屈辱が合わさって、まるで夢心地のようにふわふわとした感覚しかない。
男の側も、響子の腰使いに歩調を合わせて突き込み、両者の恥骨がぶつかるほどに深く
突き入れた。
響子の身体がぷるぷると小刻みに震え、首筋や二の腕、腿などにざあっと鳥肌が立って
きた。

「ああっ…ああ、いいっ……い、いくっ……いきそうっ……」
「おいきなさい。恥ずかしがらずに気をやるのです。そしてそれをみんなに見てもら
いなさい」

万里邑からの恥辱の台詞が響子の耳をくすぐる。
身体は止まらず、媚肉や乳房からとめどなく流れ込み、全身へと広がっていく悦楽
の快感に悶え狂う。
もう響子の口からは、その快感を訴える声しか出てこない。
開きっぱなしの唇の端からは、透明なよだれが垂れてきた。
響子の収縮が一層強くなり、いきそうになっていると知った男も我慢しきれなくなっ
ていた。
よがり声を遠慮なくあげ、妖艶なまでの苦悶する美貌をまともに見てしまい、耐え
きれなくなったのだ。
響子の腰を下から持ち上げ、抱え持つようにすると、斜め上からガンガンと打ち込み、
こねくり回した。

「いっ、いはああっ……だ、だめっ……いくっ……ホントにいっちゃうっ……!」

響子はわなわなと震える手で、盛んに乳房を揉み込んでくる男の腕をぐっと掴んだ。
同時に、ピストンしてくる男の腰に官能的な太腿を巻き付ける。

「おっ……おおっ……!」

どびゅっ。
びゅるるっ。
びゅくっ。
びゅっ、びゅっ。

男が呻いて射精した。膣の奥深いところにしたたかに精液を浴びて、響子はぶるるっ
と痙攣した。

「いくっ……あ……で、出てる……こんな……中に……ああ……」

生暖かい精液が膣内にびしゃびしゃとひっかけられているのを実感し、響子はうっ
とりした瞳を宙に向けた。
男は射精の快感を長く味わおうと、全部出終わるまで響子の腰にぴったりと自分の
腰を押しつけている。
それをもどかしそうに他の男が引き剥がした。

「あんっ……!」

巻き付けた脚を解かれ、愛液と精液にまみれたペニスが抜かれると、美女は名残惜
しそうな声で呻いた。
控えていた男がにやっと笑い、「待ってろ、すぐに入れてやる」とばかりに、響子の
腿を抱え直した。
絶頂の余韻に浸る間もなく、次の男が入ってくる。

「あ、そんなにすぐ……う、うんっ!! こ、これも……おっきいっ……」

射精して力を失った肉棒に代わり、またたくましく太いものが挿入されてくる。
すっかりとろけ、熱くなった膣内部に、突き破るかのような硬い男根が突き刺さった。
有無を言わさず激しい抽送が開始され、響子の膣からは蜜とともに最初の男の精液が
掻い出されてきた。

「いはっ! はああっ! あ、いいっ……す、すごっ……だめよ、またあっ……!」

ただでさえ感じやすい響子の媚肉は、いったばかりでその敏感さを増している。
そこを連続で犯されるのだから、たまったものではなかった。

「くっ……」

響子がまたいったらしく、きゅきゅっと強い締め付けが男のペニスを襲うが、それ
は何とか堪えた。
童貞でもあるまいに、こんなにすぐに出したのでは仲間に笑われる。
それでもこの女の締め付けや肉の柔らかさ、熱さは素晴らしく、続けて何度でも
出来そうなほどに気持ちよかった。
男は歯を食いしばって堪え、絡みついてくる膣の襞を引き剥がすようにして、何度
も何度も律動を続けた。
さっきの男に負けないほどの力強い突き込みで、響子は絶頂寸前あたりから一向に
戻ってこられない。
何度でもいけてしまう。

「いいっ……くっ、も、もっと……もっと深くっ……」

見ている男たちは響子の痴態に圧倒され、自慰を始めている。
みんな片手で男根をしごき、片手で響子の肌を揉んだ。
どんなに手荒く扱っても、響子はみんな性感として捉えてしまっているようだ。
胸を荒々しいほどに揉まれ、根元から絞り上げるように握ると、響子は悲鳴とも嬌声
ともつかぬ声を上げつつ、陶酔した美貌を晒す。
隠しようもなく勃起した乳首を、男たちが面白がって引っ張ると、腰を揉み絞るよう
にして身悶えた。

「やはあっ……そ、それはあっ……ま、また……またいきますっ……いくうっ……!」

柔らかかった膣肉に突如力が籠もり、突き込んでくる男根を締め上げる。
熱くペニスを包み込んでくる襞の感触に、男の射精感も限界まで引き絞られてきた。
男は、響子の快感を引き出すことを忘れ、自分の欲望を放出しようと、唸りながら
腰を前後させてきた。

「おう!」

唸り声とともに、熱い精液がまたしても響子の内部を汚した。

「ああっ! ま、また……また出てるっ……あ、いっぱい……ひぃっ……!」

射精される快感に、響子は続けざまに何度かいった。
奥深く入り込んだ亀頭の先が一層に膨れあがり、爆発するように射精が始まる。
胎内に子種をぶちまけられ、そこら中が精液まみれとなっている。
射精が終わるとすぐに引き抜かれ、今度はさっきまで乳房を荒々しく責めていた男が
響子の腰を抱えた。

「あう!」

精液が垂れている媚肉を拭き清めることもせず、男はすぐに挿入した。
そして腕を振り回して他の男たちを響子から遠ざけ、独占するように覆い被さった。
待っている男たちは不満げだったが、すぐに順番になると思い直したのか、すぐに
手を引いた。
だが、響子の肌にくっつかんばかりに顔を近づけ、その身体と美貌を凝視している。
中には鼻をくんくんさせて、響子の匂いを楽しんでいる者もいた。

股間を責めている男は、引く呻き声を上げながら、揺れる乳房をぎゅっと掴んだ。
ペニスを締め付ける膣の心地よさに、ややもすると出してしまいそうになったからだ。
響子の乳房には、跡がくっきりと残るほどに指が食い込んでいる。
かなりの痛みがあるはずだが、響子はその刺激にさえ快楽を得て、喘ぎよがっていた。
大きな肉塊をこねくられ、乳首を抓るように捻り上げられる。
強い痛みが、あっというまに痺れるような快感に取って代わられる。

「いっ、たいっ……いいっ……おっぱい、いい……あううっ……」

響子の反応に気をよくした男は、いやらしく笑いながら硬くなった乳首を引っ張ったり
指でこねこねとつまみ潰す。
もう響子は忘我に等しかった。ありとあらゆる刺激が──肉体的なものも、精神的な
ものも、すべて性的快感に変化してしまう。
それが大麻のお陰なのか、それとも自分自身の淫らさによるものなのか、響子にも
わからなかった。
わかるのは、男たちが与えてくれる快楽が、言葉に出来ぬほどの悦楽となっている
ことだけだ。

「あっ、あ……うんっ、いいっ……そ、そうっ、もっと……もっと深くっ……ひぃっ、
ふ、深いっ……いいっ……」

もう万里邑の言葉もいらなかった。
ただひたすらに性の歓喜を満喫している。
美貌の人妻は、その慎み深さも忘れ、恥ずかしげもなく大声でよがっていた。
自分から腰を振り、男の動きを助けている。
男が乳房を揉んでくれば、胸を突きだして応えた。
指を顔に近づければ、その手を掴んで指を口に含んだ。
甘美というにはあまりにも強烈な快感は、貪欲にさらなる快美を求めている。

「ああっ……な、中で……」

男のものが胎内でぐぐっと大きくなったのがわかった。
射精が近いと本能的に覚る。
そうとわかると、響子はさらに腰を動かし、膣を締め付け、射精を望むかのように
蠢いた。

「ああ、いきそう……またいきそうっ……あ、あ、ああっ……!」
「くおっ!」

響子がぐぐっと背筋をたわめ、絶頂に達すると、その膣締めに男根が炸裂した。

ぶびゅぶっ。
どびゅうっ。
びゅるびゅるっ。
びゅくっ。

「いっ、いくっ……いぐっ!」

三人目の男も、響子の奥深くで射精した。
射精しながら、なおも腰を動かしてその快感を貪っている。
抜き差しされる媚肉の隙間から、蜜と精液の混合液が何度も掻き出された。

びゅっ、びゅっ。

男は射精するごとに腰を奥に送り、最後まで精液を中に出した。

「あ、あは……」

男がペニスを引き抜くと、響子はぶるるっと痙攣した。続けて三度も犯された膣は、
まだだらしなく小さな口を開けている。
そこからは、許容量以上に注ぎ込まれた精液と、後から後から分泌してくる愛液が
逆流してきた。
響子の胸が大きく動き、がくがくと腰が震えるたびに、ぴゅっ、ぴゅっと膣から粘っ
こい汁が噴き出てくる。
それを見て何事が吠えた次の男が、のしかかっている男を押しのけ、ぐったりしている
響子の膣を遠慮なく貫いた。

「ぐうっ!? あ、ああ、また硬いのが……いいっ……!」

いつ尽きるのか底が見えぬ欲望に揺さぶられ、響子と男たちは何度も激しく交わった。



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