それからの響子は、箍が外れたようになっていた。
いや、「箍が外れた」というのとは違うかも知れない。
響子の心、意思としては「こんなことではいけない」と理解しているのだ。
といって、下世話に「身体が疼いて」とか「心とは裏腹に」というのとも少し違う。
確かに、肉体的に百瀬の激しいセックスを求めてしまっているという面は否めなかった。
自分の肉体の変化に嫌悪し、絶望しながらも、響子自身もそれは認めている。
しかし、百瀬という人間は厭うべき存在だったし、心の奥底では夫の裕作を愛している。
これもまた事実なのだ。
響子はその葛藤で悩んでいた。
愛している人とのセックスで満足できなくなり、卑しむべき男との行為に溺れていくことの
屈辱と被虐、屈服と反発のアンビバレンス。
夫や子供を愛おしく思いつつも、卑劣なヤクザ者をその肉体で受け入れている倒錯的な矛盾。
肉体と精神の葛藤というよりも、陰陽の心同士のせめぎ合いだった。
心という精神的な部分では、とても受け入れられない百瀬だが、肉体という物理的な面では
これを受け入れている──というよりは、むしろ欲するようにすらなってきている。
響子はもう限界に近かった。
肉体的には、百瀬と五十嵐に失神するまでよがり狂わされ、腰が抜けるまで犯されている。
身体がくたくたなところに、こうした心的な重圧がかかってくる。
まして、他人に相談できるような内容ではなかった。
響子はこれで、それなりにプライドは高かったが、以前の彼女なら、思い余って打ち明けて
いたかも知れない。
さすがに親や友人には無理かも知れないが、身近な人はまだいる。
一の瀬のおばさんはともかく、朱美ならどうだろう。
水商売だし、こういうことには理解があるのではないか。
朱美自身にそういう経験があるかも知れぬとかいう問題ではなく、人づてにそういう話を聞
いていることもあるのではないだろうか。
そもそも朱美には知られている。
不義の相手が百瀬だというのはともかく、管理人室で犯されていた──朱美は覗いただけだ
から、合意の上のセックスか強姦かはわからなかったろうが──のはバレているのだ。
恥を忍んでその時のことを打ち明け、相談するという手はあった。
だが、それも遅かった。
今の響子にはもう、そうした建設的な思考は望むべくもなかった。
知的であり、自暴自棄になるタイプではない響子にして、「もう、どうにでもなれ」と投げ
やりになってきている。
彼女の心には、「一時の恥は忍んで正直に打ち明け、夫や家族、友人、知人たちが待つ、
幸せな日常に戻れ」という声とともに、「百瀬のものになれ。煩わしいことなどすべて忘れ
て楽になってしまえ」という声が届いている。
疲れ切った響子には、後者の声がより魅惑的に響いたことは間違いないだろう。
実際、響子は、百瀬との妥協を図ろうとすら考えたこともあった。
百瀬や五十嵐との関係は続ける。
その代わり、響子の生活を破壊するような真似はやめて欲しい、というものである。
つまり、百瀬たちに響子の肉体を提供するが、先日のように、アパートや銭湯など、人目の
あるところでの行為は控えてくれ、ということだ。
もうひとつは射精である。
百瀬だけでなく、五十嵐も遠慮なく響子の胎内に射精した。
ふたりがかりで10回近くも膣内射精されたこともあった。
これだけは耐えられなかった。
言うまでもなく妊娠を恐れたのだ。
こんなに何度も、しかも大量に精液を子宮に受けていては、遠からず孕んでしまうのは必至
だろう。
百瀬は、夫とのセックスを禁じてはいなかったし、何も知らない裕作も響子を求めることは
あったから、その都度、抱かれてはいた。
しかし、いつも避妊していたのだ。
春香がある程度大きくなるまでは控える、ということである。
だから、もしこれから妊娠するようなことがあれば、夫の子でないことは確実なのだ。
けれど、裕作に膣内射精するようには言えなかった。
理由がなかったからだ。
五代家の経済事情を考えれば、ふたりめの子供は難しいし、作るにしてもあと2,3年は後
だろう。
突然、響子の方が子供が欲しいといえば裕作だって不審に思うに決まっているのだ。
だから言わなかった。
それもまずかったのかも知れない。
百瀬たちとのアブノーマルなプレイに慣らされ、激しいセックスを覚えつつあった響子の
肉体は、裕作の優しいセックスが物足りなくなってきていたのは確かだったのだ。
百瀬は、響子が何度も気をやったのを確認してから、ようやく精を放った。
それも何度も、である。
夫に抱かれても、必ずオルガスムスまでいくとは限らなかった上に、胎内に熱い精液を注がれ
ることもない。
響子の「女」の部分が、夫よりも百瀬を求めるようになっていたのは、むしろ当然だった。
百瀬は、響子の申し出を一蹴した。
「俺はいつでもやりたい時にやりたい場所でやる」と宣言し、響子を失望させた。
その上、苦悩する人妻にこんなことも言った。
「おまえは、何だかんだと理由をつけちゃいるが、要は俺に抱かれたいのだろう」
響子が「違う」と激しく否定すると、嘲笑いながらこう付け加えた。
「周囲にバレなければおとなしく抱かれるだと? 体裁を繕うな。そうじゃないだろう。
おまえは、俺に抱かれることを、そうして正当な理由をつけたいだけなんだ。本当は、
おまえ自身が俺を欲しがっていることを、そうして誤魔化してやがるのさ」
響子は口ごもってしまった。
何も言えなかった。
どうして「違う」と口に出来ないのか、わからなかった。
「じゃあ、もうおまえには用はない。好きにしろと言われたらどうする? おまえの身体は
我慢できるのか?」
結局、響子は百瀬に従った。
自己崩壊から逃れるには、それしなかなったのだ。
自分から行くことはなかったが、百瀬から来るように指示されると、最初は拒否するものの、
最後には受け入れていた。
この頃はもう、百瀬は「夫にばらす」などとは言わなくなっていたのだが、それでも響子は
百瀬のもとへ行っていた。
場所は主にラブホテルだった。
組事務所へは、何度言われても行かなかったし、一刻館で関係させられるのも響子は激しく
拒否した。
百瀬の方も、あまり無理強いして響子が壊れたり、自殺されるのも困るので、その辺は適当
に折れてやっていた。
響子が常軌を逸しない程度に心身両面で責め上げる。
そのバランスが絶妙であった。
犯すにしても、ただ犯すのではなく、響子に限りない恥辱と羞恥を与えつつ、それを被虐
嗜好にまで高めていくのだ。
百瀬の責めは残虐極まりなかった。
といって、響子の身体に傷をつけるような真似はしない。
クスリ漬けにもしなかった。
そんなことをしたら商品価値が下がってしまう。
彼は精神的に肉体を責めたのだ。
まず言葉で責めた。
犯す時は、響子のことを「奥さん」と呼び、自分は人妻なのだということを再認識させた。
裕作という夫がありながら、他の男に身体を開き、を弄ばされ、感じていることを痛感させ
るのだ。
そして執拗なほどに夫と比較させた。
ペニスはどちらが大きいかとか、旦那はこんなことまでしてくれるのかとか、俺と亭主とどっ
ちが感じるんだとか、卑猥な言葉を絡めつつ、響子の耳元で囁くように言い続けた。
もちろん響子は頑として口をつぐんだ。
だが、そのことすら百瀬に利用された。
言えないのは、亭主より俺に抱かれる方がいいと思ってるからだろう、と言われたのだ。
その通りだった。
嘘でも何でも、「夫の方がいいに決まっている」と言えばよかったのかも知れないが、もし
そう言ったら、百瀬はさらに激しく淫らな責めを加えてきたに違いないのだ。
だが、そうでなくとも響子はそう言えなかった。
百瀬の行為に身体が応えて、馴染みつつあったことを自覚しつつあったからだ。
百瀬はそんな響子の深層を見抜き、この哀れな人妻をさらに燃え立たせていった。
実際、響子は夫のことを持ち出されるとひどく動揺し、そこをかさにかかって責め上げると
狂おしいほどの性反応を見せたのである。
百瀬の思う壺だった。
肉体に対しても同じだった。
響子が嫌がったり恥ずかしがったりする箇所ばかり集中的に責めていく。
特に響子が恥ずかしがったのが、腋であり肛門だった。
響子は、腋の下を晒すだけでも嫌がっていた。
それに気づいた百瀬は、執拗に腋を開けさせ、そこを舐め回したのである。
唇を這わせ、舌で犯した。
ぬめぬめした感触が恥ずかしい箇所をまさぐる感覚に、響子は泣き叫んだ。
恥ずかしいだけでなく、得も言われぬ快感もあったからだ。
執拗に舐められるうちに、その刺激が電流のように子宮にまで達し、さらなる愉悦を呼んだ。
そしてアヌス。
誰だってそんなところは恥ずかしいだろうが、響子はうつ伏せにされて尻たぶを開かれた時
は、本当に羞恥で気が狂うかと思った。
また百瀬が響子のアヌスを見つめ、その形状を執拗に描写して聞かせた。
それだけでもおかしくなりそうだったのに、男はそこを指でいじり、あまつさえ舌で舐めて
きたのだ。
響子はそれこそ絶叫した。
そしてあの銭湯で百瀬と五十嵐に代わる代わる犯された時、とうとうそこを犯された。
響子に変化が出てきたのはそれ以降である。
夫にも見せたことも触れさせたこともないシークレットゾーンを、じっくり観察され、執拗
に愛撫され、ペニスを挿入されてしまった。
射精までされたのだ。
あろうことか、そこでで官能を得るようにすらなってきていた。
尻でも感じるようにさせられ、新たな性感をほじくりだされていくことで、その肉体はます
ます百瀬に取り込まれていった。
響子は心のどこかが軋み、ひび割れ、砕けていく音を聞いたような気がした。
射精といえば、百瀬も五十嵐も響子のありとあらゆるところに射精した。
美しい顔や白い首筋、よく張った乳房やなめらかな腹部、バックから犯した時は、激しい絶頂
で痙攣している尻にも精液を浴びせた。
さっき顔面射精した精液が乾き切らないうちに、その上へまた新たな精液をぶちまけると、
響子は呆然とも陶酔ともつかぬ恍惚とした表情を見せた。
もちろん咥内や膣、肛門の中でも射精した。
こだわったのは膣内射精だ。
まるで響子を、意地でも妊娠させてやるといったような勢いで中出しをしまくった。
「危険日だから」と言って、泣いて懇願するのを無視して、嘲笑いながら響子の子宮を己の
精液で満たしていったのである。
どんなに抗っても膣内にたっぷりと射精され、アヌスまで貫かれて直腸に精液を吐き出され
続け、胎内や直腸が男の粘ついた汚液に満たされるのに反比例して、響子の心は虚ろになっ
ていく。
それでいて肉体は百瀬たちを求めるようになっていった。
彼らが響子の前で仁王立ちになると、彼女は言われなくてもその肉棒を手にし、さすり、
愛撫を加えて後、口にくわえた。
唇が近づけば、自らその口に吸い付き、舌を絡ませる。
膣を貫かれ、壊れるほどの激しい律動が加えられると、響子もそれに合わせて腰を振るよう
になっていた。
それまでは、男たちは自分の身体を使ってオナニーをしているようなものだと響子は思って
いた。
響子の肉体を性具として扱っているだけだ、と。
それが今では響子の方も、控えめではあったが積極的に応えつつある。
男の絶頂が迫ると、官能的な腿をその腰に絡めて射精を促した。
そう、響子も単にオナニーの道具ではなく、セックスをするようになっていたのだ。
こんな野卑な男どもを相手に、本気でセックスしている自分を、浅ましい、おそましいと
思う心は、ふたりの淫鬼の性技と精液によって磨り潰されていった。
この一ヶ月間というものの、百瀬は響子を注意深く観察していた。
もちろん犯す時はセックスの限界を教え込むようなつもりで徹底的に犯したが、精神崩壊
するところまでは追い込まなかった。
身体だけは百瀬の責めに慣れるよう仕込んだが、淫乱化するほどでもない。
心ではまだ夫への思いが残っているものの、肉体的には百瀬に屈服してしまっている。
そういう状態を作り出したかったからだ。
単に女を「商品」にするだけなら、クスリでも何でも使うし、それこそ一日中セックス漬け
にでもするが、この美人妻にはそうする気はなかった。
いぶきも舎弟の五十嵐もそれが不満のようだったが、百瀬は応じなかった。
もしかすると響子に惚れてきているのかも知れないという自覚もあった。
それならそれでいい。
響子を自分の女にしたとしても、百瀬が彼女を「道具」として使うことには代わりはない。
この男には、本質的に「女性を愛する」などという概念などないからだ。
いずれにせよ、今のままでも、裕作から響子を引き離すといういぶきの希望と、もっと響子
を嬲りたいという五十嵐の願いも叶うことになるのだ。
そして、いよいよ時は満ちたと判断した。
仕上げに入るのだ。
百瀬は、渋る響子を連れ出した。
すでに何かを諦めていたこの美女は、呼び出しに応じてホテルへ出向き、そこでふたりの暴漢
に凌辱されることは甘受していた。
一刻館で犯されるのだけはもう二度といやだったし、組事務所に連れ込まれるのも怖かった。
妥協したのがラブホテルだったのである。
それが今日は、いつも使っているホテルではなかった。
「こ、ここ……」
響子は震えていた。
そこは、この貞淑な人妻が崩壊するきっかけを作った、かの仮面舞踏会会場だったのだ。
あの時は目隠しされての移動だったため、道順も風景もわからない。
そのため、今日はアイマスクなしだったが、連れ込まれてみるまでわからなかったのだ。
百瀬は、裏口から有無を言わさず響子を押し込み、最初の凌辱劇が行われた特別室へと引き
込んでいた。
─────────
「む……んぐっ……おむうっ……ぐうっ……」
特別室からは女の苦しげな呻き声が聞こえていた。
その室内は、むあっとした熱気と息苦しくなるほどの濃厚な性臭が漂っている。
中にいたのはふたりの男とひとりの女だった。
男たちは全裸であった。
共通しているのは、ともに股間の性器がいきり立っていることだ。
女も半裸だった。
両手をひとまとめに括られ、それを天井から伸びたロープで吊られている。
立っているのではなく、正座させられる形で座らされていた。
その状態で吊られていたのだ。
雪のように白く、絹のようにきめ細かい肌が、黒い奇妙な下着で装飾されている。
ブラジャーは革製で、本来隠すべき部分がくりぬかれ、美しい乳房が露出されていた。
根元で革ベルトが括られているため、大きな乳房が絞り上げられ、さらに大きく見せている。
下半身には下着はない。
女のもっとも隠しておきたいふたつの女穴はモロに見えていた。
つけているのはストッキングだけだ。
腰骨に引っ掛ける形で黒いガーターベルトが掛けてあり、それがガーター・ストッキングを
吊っている。
そして足には真っ赤なハイヒールを履かされていた。
ある意味、全裸よりも美しく、そして淫らな姿だった。
ふたりの男に嬲られ続ける人妻は、そんな恥ずかしい格好を気にする余裕もなかった。
次々に差し出されてくるペニスを捌くのに精一杯だったのだ。
「おっ……おぐっ……むむっ……」
五十嵐は響子の頭を掴み、その口を犯していた。
口唇愛撫……とは呼べないだろう。
響子が五十嵐のペニスを口で愛撫しているというよりも、五十嵐が響子の口というか喉を
犯しているのだ。
イマラチオである。
響子はその苦しさに呻き、顔を歪めた。
若い五十嵐は、響子のことなど気にもせず、その綺麗な形状の唇を犯すことに専念した。
美貌の人妻の唇を犯す。
涼やかで綺麗な声を出す口を醜怪な性器で蹂躙する。
それだけで若者は異様に昂奮していた。
膣も肛門も唇も強姦される。
響子は、しでもその苦痛から逃れようと、突っ込まれたペニスに唾液をまぶしていく。
そうでもしないと、激しく出し入れされる唇が火傷しそうになる。
この男たちに逆らうのは無意味だ。
諦めて口唇愛撫を開始しようとした人妻の頭を押さえ込み、若いヤクザは自分から腰を
振った。
そんなまどろっこしいことはいらない。
とにかく性器を刺激し、この美しい人妻の口の中に出すのだ。
それしか考えていない。
「うっ……むおっ……ん、くほっ……」
五十嵐が本格的に動き出した。響子の髪を掴み、これでもか、これでもかとばかりに腰を
その口に打ち込んでいく。
太いペニスは響子の唇をいっぱいに拡げさせ、咥内で暴れ回った。
喉の奥を突かれ、苦しさと痛さで涙が出てくる。
だが、これでも随分とマシになっているのだ。
最初の頃、このふたりに喉を犯された時は本当に目を白黒させた。
喉の奥まで犯されたことなどなかったのだ。
咽喉を突かれ、むせて咳き込む。
思わずペニスを吐き出すと、百瀬に厳しく叱責された。
響子が女としてのテクニックを使って男を満足させるのはもちろんだが、男の要求にも従わ
ねばならない。
男が口を強姦したがっているのなら、その喉まで犯させろというわけだ。
苦しくて咳き込みながらペニスを吐くと、百瀬に殴られて、泣きながら再びくわえる。
その繰り返しだった。
そのうちコツを覚えてきた。
要は気道に入れなければいいらしい。
水を飲んだり、食べ物を飲み込む時に、間違えて気道にいってしまうとむせてしまう。
どうやらそれと同じらしいことに響子も気づいたのだ。
もちろん、だからと言ってそれをフェラチオに活かせるかといえば、そう簡単にはいかない。
試行錯誤を繰り返し、どうにかディープスロートをマスターしたのは最近の話だ。
「じゅばっ、んぼっ、んぐうっ、ん、んむっ……」
五十嵐の深い挿入が続き、響子も美貌を苦悶させていたが、以前ほどの苦しさはなくなって
いた。
慣れてきているのだ。
男は遠慮なく響子の口を犯している。
喉の深いところまで届く。
響子は、喉が五十嵐のペニスの形に盛り上がっているのではないかという錯覚すら受けて
いた。
責める五十嵐も、響子の微妙な変化を受け止めていた。
最初のうちは嫌がっているが、こうして責め続けていると、身体が受け入れてくるのだ。
相変わらず響子の頭を両手で掴んで思い切り腰を打ち込んでいたが、頭を抑える力があまり
いらなくなっている。
響子の方からも動いてきているのだ。
目は固く閉じているものの、顔を五十嵐の腰にぶつけるかのように前後運動させていた。
「んん! んくっ……んちゅっ、んっ、ぐううっ……はっ、はむっ……」
凌辱されようとしている人妻が、だんだんとその気になってきている。
陰毛にあたる響子の吐息が熱くなってきていることを五十嵐は感じていた。
自分よりずっと若い男に屈辱的な奉仕を強いられていながら、肉体はそのたくましいペニス
にすり寄ってしまう。
響子の目が潤んできているのは、イマラチオが苦しいからだけではあるまい。
ただ喉を突かれることを堪え忍んでいただけなのに、今では舌がペニスを愛撫しようと蠢い
ている。
またしても肉欲に流され、積極的になりかかっている人妻に昂奮し、五十嵐は早くも到達
する。
「くっ……奥さん、マジに具合いいぜ! だっ、ダメだ、出るっ」
「ぐうっ……」
口に出さないで、と言おうとしたものの、でかい肉棒が押し入っており、言葉にならない。
五十嵐は腰を突き出し、響子の顔を自分の陰毛の中に埋め込むほどに押しつけた。
「出すぞっ、いいか、全部飲めっ……!」
「んっ、ぐっ……んぐうっ!?」
どぷどぷっと音がしそうなくらいの凄まじい射精が起こった。
もちろん口から出すこともなく、響子の喉の奥で出したのだ。
もちろん響子は、百瀬たちに犯されるまで精液など飲んだことはない。
愛する夫のものでも口にしたことはなかったのだ。
それは当然で、精液とは飲み下すものではないからだ。
なのに彼女は、野蛮なヤクザどもによって精飲を強要された。
野卑な男の精液など飲みたくはなかったが、喉の奥にまでペニスを差し込まれ、そこで出さ
れては如何ともし難い。
「どうだ、うまいか」
うまいも何もない。
口ではなく喉に直接流し込まれているのだ。
味など感じるわけがない。
ただただ、生臭い男の匂いと、異様に喉に絡むいがらっぽさで顔をしかめるしかないのだ。
「んっ……んっく……げほっ……」
人妻は、顔をしかめて必死に飲み下した。
喉の奥に噴射され、咽喉に粘る汁が絡みつく。
いくら唾液とともに嚥下しようとも、喉の粘膜にこびりついているのが一向に落ちないのが
気持ち悪い。
「うぐっ」
まだ咳き込んでいる響子の髪を掴み、今度は百瀬がその股間を突きつけた。
「あ……ああ……」
響子は虚ろな目でそれを見つめ、そしてためらいなく口に含んだ。
(ああ……私、変だわ……自分からくわえるなんて……)
くわえた巨根にねっとりと舌を這わせる。
亀頭部をねぶるように舐め、カリ周辺に唾液を塗りつけるように愛撫した。
「ふふ、だいぶコツがわかってきたな、奥さん」
「ん……んむむ……」
百瀬にそう言われると、響子は泣き出したくなる。
これらの性技は、すべて百瀬と五十嵐に仕込まれたのだ。
フェラチオは惣一郎にもしたことはなかった。
さすがに裕作にはしてあげたが、それでも遠慮がちで積極的ではなかった。
裕作の方は、響子に口唇愛撫されているというだけで達してしまいそうになるくらい感激し
ていた。
だから、さほどテクニックなどは必要としなかったのだ。
ほとんど素人同然だった響子は、セックスに長けたヤクザに調教され、淫靡な技術をひとつ
ひとつ覚え込まされていった。
「んん……んんっ……ん、んむう……んじゅじゅっ……じゅるっ……」
百瀬のペニスを唇で挟み、顔を前後に揺すらせる。
手は天井に吊り上げられていて使えないから、純粋に口技だけで射精まで導かねばならない
のだ。
人妻は覚えもよかったが、それでもまだ仕込まれて三ヶ月ほどだ。
百瀬などからすれば、まだまだである。
だが響子なりに、百瀬の表情や肉棒に注意を払い、愛撫に変化を付けているのがわかる。
灼けそうなくらいに熱い肉棒を唇で挟み、頭を前後に動かしてペニス全体に唾液を塗りつけ
ていく。
少しずつ百瀬のペニスが大きくなり、芯が入ってくる。
その変化を敏感に感じ取りながら、響子はもどかしく思っていた。
手が、指が使えれば、もっとこのペニスを可愛がれるのに……。
早く終わらせたいという気持ちなのか、それとも行為に溺れているのか、この時点で響子には
明確な区分けがついていない。
「んっ……」
急に口の中が生臭くなる。
舌の先で確かめると、亀頭部からねっとりと粘液が洩れていた。
カウパーが出てきている。
すかさず人妻はそれを舌先で掬い取り、ペニスのサオに塗布していく。
そして敏感になっているであろう尿道口を舌でぐりぐりと刺激する。
「っ……よし、いいぞ奥さん。そのまま続けろ」
「んうっ!? んんっ!」
響子が送り込んでくる快感に呻きながら、百瀬は左手で女の頭を自分の腰に押しつける。
そして右手で、拘束ブラから飛び出ている乳房をゆっくりとこね始めた。
喉の奥にたくましいものを押しつけられる苦しさと、張り詰めた乳房を愛撫される心地よさ
で、響子は苦悶とも愉悦ともつかぬ、悩ましい表情を見せ始めた。
ブラに引き絞られ、乳房は自分でも驚くほどに敏感になっていた。
乳首などはもうビンビンである。
そこをつねられ、こねくられるのだからたまらなかった。
しかし響子にはその快感に酔っている暇はない。
一刻も早く百瀬を満足させねばならないのだ。
響子は、乳房への愛撫を忘れようとでもするように、フェラに没頭していく。
「ふんっむ……んちゅっ……むむ……んはあむ……じゅじゅっ……」
美しい人妻の整った美貌がとろけていく。
男のペニスを愛撫する動きに一層熱が入った。
舌先を尖らせ、裏筋をなぞって根元と亀頭まで何度も往復させる。
根元まで唇が届くと、顔を回転させるようにして締め上げた。
そして引いてカリ部分まで唇が来ると、今度は舌で尿道口を盛んに突っつき、百瀬に軽い悲鳴
を上げさせていた。
(この女……本当に憶えがいいな……まるでマンコにやってるみてえだ……)
百瀬は、成長し続ける人妻のテクニックに感心していたが、響子の方も男の肉棒に感嘆して
いた。
(ああ、すごい……どんどん太くなる……口に入りきらないくらい、おっきい……)
口を、そして脳髄を犯されているかのようだった。
瞳は潤み、顔は火照ってくる。
知らず知らずのうちに、響子のストロークが激しくなっていった。
亀頭部が口から抜け出るくらいに引き抜いたかと思うと、喉の奥にまで飲み込んだ。
響子は口と喉を使って、百瀬のペニスを完全に飲み込むことが出来るようになっていた。
喉奥の限界まで飲み込むと、涙が滲んでくるのだが、それでもくわえたまま顔を左右に揺さ
ぶって、肉棒を刺激することをやめなかった。
「ん、んじゅるるっ……じゅぶ、じゅるっ……」
太いペニスをくわえさせられた唇の脇から、だらりと唾液が垂れてくる。
恐らく百瀬の先走り液も混じっているのだろう。
響子はその混合液を飲み下しているのだが、量が多く、しかもしょっちゅう喉奥をペニスが
ふさいでいるため、飲み切れないのだ。
響子の美貌に陶酔の色が混じってきた。
乳房からの快感、そして男に奉仕させられているという被虐の悦びを感じ取ってきているのだ。
「んんっ……んむぐっ!?」
うっとりし始めた響子を見て、百瀬が思い切り腰を使ってきた。
自分ばかり気持ちよくなってもらっても困る。
男を満足させることが先決だと教え込む必要があった。
響子は、いきなり強烈な力で喉の奥まで突かれ、目を剥いたが、すぐに諦め、百瀬の暴虐に
従った。
どうせこの男は、女が愛撫するよりも、自分から勝手に動く方が好きなのだ。
頭を両手でしっかりと掴まれ、遠慮なく腰を打ち込んでくる男に、響子はもう憎しみも感じ
なかった。
長大なペニスを使われ、長く激しいピストンを強要されている。
響子の美貌は苦しげに歪んではいたが、身体の芯からはムラムラとマゾヒスティックな欲望が
こみ上げてきている。
少しも苦しくはなかった。
「むんっ……むむっ……ふぐううっ……」
カチカチに硬くなったペニスがズコズコと咽喉奥まで犯してくる。
その獰猛な動きを宥めるかのように、響子は舌を這わせていた。
唇を窄ませ、舌でサオを絡め取る。
響子はちらと百瀬の表情を盗み見た。
なんだかんだ言って、彼ももう必死の形相になっている。
美しい人妻に口唇愛撫させ、しかも今度はイマラチオをしている。
昂奮して当然だ。
響子は、敏感になっている亀頭部に舌を絡めつける。
そして、尿道口をこじ開けるように舌先で抉ってやった。
たまらず、百瀬は呻き出した。
腰の動きがさらに早くなる。
とどめとばかりに、響子は剥き出しになった亀頭に軽く歯を当てた。
百瀬たちには「ペニスには決して歯を立てるな」と言われている。
それはもちろん不慮の怪我を防ぐためだ。
しかし響子は今までの調教から、加減して歯を当ててやると、男には得も言われぬ刺激が走
り、快感を得ていることを察知していたのだ。
それをしてやることにした。
早く終わらせたかったのか、それとも射精が欲しかったのか。
響子は敢えて考えないことにした。
「おっ……」
ヤクザが、童貞の少年のような情けない声を出した。
そしてギブアップを告げた。
「くっ……奥さん、もう出すぜ!」
百瀬は響子の口からペニスを引き抜き、そして叫んだ。
「口を開けろ! 舌を出すんだ!」
「ああっ……」
響子は、言われたままに大きく口を開け、舌を出した。
その上を目がけて、百瀬は激しく射精した。
「んんっ……」
口の中に出すつもりだったが、精液の勢いが強すぎて、最初の一撃は響子の鼻の横にぶち
あたった。
鼻からだらりと垂れてきた精液が口に達する前に、次の射精が始まった。
「んっ……んうう……」
百瀬は響子の顔を固定もしなかった。
しかし響子の方から口を開け、百瀬の精液を口の中で受け止めていた。
どろっとした白濁液が、際限なく人妻の咥内に吐き出された。
響子はそれを残らず舌で受け止めさせられた。
舌の真ん中にくぼみを作って受け止めていたが、それでも全部は入り切らず、だらだらと口
から溢れていった。
「ようし、いいだろう。全部飲めよ」
ようやく百瀬が許可を出し、響子は口中にたまった粘液を嚥下していった。
今度は五十嵐の時と異なり、口の中や舌の上に出された。
いやでも男の味がした。
もうすっかり百瀬と五十嵐の精液の味も覚えさせられていた。
少し塩気はあるが、苦い味だった。
粘り気は若い五十嵐の方が強く、生臭さは百瀬の方がきつかった。
共通しているのはその量の多さだ。
飲み切れないほどに射精してくるのだ。
「そら、後始末だ」
「むぐっ」
百瀬は、まだ精液の滴っている肉棒を再度響子の口に突っ込む。
人妻も心得たもので、汚れたペニスを拭きあげるように舌で掃除していく。
それが終わると、ようやく百瀬はペニスを抜いた。
口の感覚がなくなるまでフェラさせられていた唇は締まりがなく、その脇から唾液と精液の
ミックスをポタポタ垂らしている。
そこで男たちはようやく響子を吊り天井から解放した。
痛そうに手首をさする人妻を乱暴に突き倒すと、その前に仁王立ちして見せた。
「あ……」
ふたりの淫鬼の股間には、隆々と男根がそそり立っている。
響子は、絶望に染まった瞳でそれを見つめていた。
(ああ……さ、さっき出したばかりなのに、どうしてあんなに……)
信じられないほどの回復力だ。
響子に男の生理はよくわからないが、普通は一度射精したら、少しは休まないと続けては出来
ないのではないだろうか。
それなのに、若い五十嵐は別としても、百瀬まで早くも雄々しく勃起しているのだ。
男たちには男たちの言い分がある。
そこらの女ならともかく、響子ほどの美女であれば、何度でも出来るというものだ。
実際、先に出した五十嵐は、響子が百瀬にイマラチオされているのを見て勃起してしまったし、
百瀬の方も、響子にお掃除フェラをされているうちにムクムクと大きくなっていた。
「ほれ、用意しろ」
「……」
百瀬が唇を歪ませて響子の尻を叩くと、人妻はビクっとして男を見る。
ヤクザの冷たい視線を感じ、どうにもならないと諦めた響子はそのまま四つん這いの姿勢に
なった。
そして、羞恥と屈辱で死ぬ思いをしながらも、臀部に両手を回して自らその大きな尻たぶを
開いた。
「よし」
百瀬は満足そうに頷いた。
彼はアナルセックスを求めていたのだ。
尻を叩かれ、それを察した響子に満足したわけだ。
もうひとつ百瀬を満足させたことがあった。
百瀬に尻を向けていた股間は、すっかり濡れていたのである。
女蜜に滴った恥毛はぐっしょりで、恥丘などにべったりと張り付いている有り様だったのだ。
二本の大きなペニスをくわえさせられ、口唇愛撫させられているうちに、この被虐願望の強い
人妻はすっかり欲情していたのだろう。
それを思うだけで百瀬はさらに高まっていく。
硬くしこったペニスをしごきながら、柔軟になっている人妻のアヌスにあてがった。
(ああ、やっぱり……)
響子は覚悟した。
この男が響子の望むことをするわけがないのだ。
百瀬は響子が欲情してきていることはわかっているはずだ。
膣に挿入されることを期待しているのを知っている。
それなのに、敢えて響子が嫌っている肛門性交をしようとしているのだろう。
男の意地の悪さを怨みながらも、響子はされるがままになっていた。
響子自身認めたくはなかったろうが、知らず知らずのうちにアナルセックスをも求め始めて
いたのである。
無理もなかった。響子のそこは、もうすっかり快感を得られるように仕込まれていたのだ。
「あ……あああっ……」
少しだけ逃げるような動きを見せたものの、百瀬は豊満な臀部を抱え込むと、そのまま肉棒
を突き入れていった。
愛液がかかったのか、それとも自ら分泌していたのか、アヌスも湿っている。
カリの最も太い部分が通るときだけ少々停滞したものの、あとはすんなりと受け入れていった。
そこが肛門だとは思えないほどに広がり、胴回りの太い百瀬のものをズブズブと飲み込んで
いく。
排泄器官を無理矢理拡げられ、腸内までも内側から拡げられていく被虐感に酔った人妻は、
思わず喘いでしまう。
「あ、ああっ、あうう〜〜っ……は、入る……入ってしまう……ああ、奥まで来るっ……」
百瀬の腿が、響子のたくましい太腿に当たる。
股間はむっちりした臀部を押し潰すように密着していた。
この瞬間が百瀬には嬉しい。
この女に根元までぶち込んでやったという征服欲を見たし、充実感を得られるからだ。
すっかり肉棒を埋め込まれると、響子は感極まったかのように呻いた。
「あうう……お尻、広がっちゃう……ああ……深い……深すぎます……」
「くく、奥さんの肛門は、すっかり感じる穴に成長したようだなあ」
「い、いやっ、違いますっ」
「そうかねえ。ほれ、こうやるともっと感じるだろ?」
「ああ、違う……違うんです……ああっ……」
百瀬はしっかりと響子の尻を掴み、ぐいぐいと自分の腰を押しつけていく。
抜き差しはせずに、グリグリと擦りつけていく感じだ。
小さかったおちょぼ口は、その皺をいっぱいに拡げさせられ、男の性器を精一杯にくわえ込
まされていた。
それでいて少しも傷ついてはおらず、ギンギンに熱く勃起しているペニスを難なく受け入れ
ていた。
深くまで押し入られている直腸内部では、腸内粘膜が太い肉棒をねっとりと包み込んでいる。
百瀬は響子の滑らかな背中に覆い被さり、両手を後ろから拡げて大きな乳房を揉みしだいた。
アナルをさらに拡げられるようにねじ込まれ、乳房や硬くなった乳首まで責められ、人妻は
たまらずに喘いだ。
「ああ、そんな……あ、あう、ううむっ……ひっ……ああっ、お、お尻ぃっ……」
人妻の美貌が上気してきていた。
ここぞと思った百瀬は、今度は腰を打ち込む。
犯した当初は遠慮がちにしか律動できなかったが、今ではもう膣と変わらないほどに激しく
ピストンしても平気なほどに仕上がっている。
グイグイと突き上げると、豊潤なヒップがわななくように痙攣する。
百瀬の腰が響子の尻たぶを打ち、パンパンと音を立てた。
それに合わせて、たっぷりと肉の詰まった乳房がゆさゆさと大きく揺さぶられていた。
腸内では、盛んに出入りするペニスを絞り上げ、擦るように内壁が締まってきている。
「んんっ……ああっ、いいっ……」
「そうだ奥さん、素直になれ。いいんだろ、尻を犯されるのが」
「はああっ……いっ、いいっ……」
響子は抗う素振りも見せず、百瀬の問いに肯定した。膣とは異なり、ぐぐっと一気に花開いて
くる快感に、人妻は抵抗しきれなかった。
長大なものを深々と根元まで埋め込まれた響子は、百瀬の突き上げに合わせるように括約筋を
収縮させている。
排泄器官を犯されているという恥辱や屈辱も、それで感じさせられているという惨めさも、
人妻の脳裏にはなかった。
この素晴らしい快楽をもっと感じ取りたいという、あさましく淫らな欲望に支配されていった。
「そんなにいいのか、奥さん。どんな風にいいのか言ってみろ」
「ああ……」
また恥ずかしいことを言わされ、蔑まれる。
そう思って一瞬躊躇した響子だったが、すぐに淫魔の誘惑に屈した。
「お、お尻が……ああ……」
「お尻がどうした」
「お尻が、いい……すごいぃぃ……あ、な、中に、ああっ……お、おっきいのが中で動いて
……」
「言ったろう、はっきり言うんだよ。中に何が入ってるんだ」
「あうう……あ、お、おチンチン……ビンビンに、ああ、硬くなってるのが、私のお尻の中で、
ああっ、暴れてるんです……」
「そうか。でかいチンポで尻の中をかき回されるから、そんなに気持ちいいんだな、奥さん」
「そう……ですっ……すっ、すごいっ……お尻が溶けちゃいそうですっ……いいいいっっ……」
美女のとろけきった喘ぎ声を聞かされ、百瀬も興奮度もいや増し、肉棒もますますいきり立つ。
響子が悲鳴を上げた。
「ひぃっ……ま、またっ……またおっきくなってますっ……おチンチン大きすぎるぅ……お、
お尻が広がるぅっ……」
百瀬のピストンも自然と勢いがつく。
抽送が強く、そして早まってくると、喘ぐ人妻の声も高くなっていく。
尻と腰を中心に身悶えも激しくなり、それでも堪えきれないのか、手は握り拳を作っていた。
責める男と責められる女が炎上する淫靡な光景に、若い五十嵐も我慢しきれなくなっていた。
「あ、兄貴、俺もいいっすか?」
「待て。俺が済んだら……」
「そんなもん見せつけられたら、もう待てねえっすよ。一緒にやりませんか?」
「ん? そうだな、そのうちやろうとは思ってたからな……」
百瀬は、響子の尻を責めながら考えた。そしてすぐに決断する。
「いいだろう。同時責めだ、おまえは前をやれ」
「へい」
五十嵐は大喜びで響子の前に行った。
百瀬は響子の腰を抱え、そのままぺたんと尻餅をつく格好になった。
突然の姿勢変更、そして、アヌスに入れられたまま床に尻餅した衝撃が伝わり、響子は
「ひぃっ」と叫んだ。
百瀬が座った腿の上に、響子が尻を乗っけている格好だ。
体位としては、ちょうど後背座位といったところだろう。
だが百瀬は、そのまま止まらずに仰向けに寝転がった。
もちろん響子は肛門を貫かれたままである。
男が仰向けになった上に人妻も同じく仰向けで横たわった。
百瀬の肉ベッドに寝かされ不安になったのか、響子が少し首を曲げて振り返り、言った。
「な、何を……何をするんですか……」
「なに、大したことじゃねえさ。奥さんは尻でも感じるようになったし、そろそろ次の
ステップに行こうと思ってな」
「つ、次って……」
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