「あっ……あ……」

またその一週間後、響子は坂本の治療院を訪れていた。
断る理由はとうとう見つからなかったし、マッサージ効果は確実に出ているのだ。
先週のことは自分が気にしすぎたのかも知れない。
そういう思いもあった。
だが再び坂本の行為を受けてみて、響子の思いは後悔へ変わっていった。

坂本のマッサージは、前回よりもさらに大胆かつ露骨になっていったのである。
もう肩や腰など通常のマッサージを装おうともしない。
積極的に響子の臀部やくびれ、腋や胸などにタッチしていく。
今の格好も、膝を立てた状態で足を少し開かされた仰向けである。
辛うじて紙下着は着けているが、それもオイルと蜜で濡れており、いつ破れてもおかしくない。
というより、坂本が引き剥がすか方が先かも知れなかった。

坂本は、両手にたっぷりとアロマオイルをとって、それを響子の首筋から胸、腹へと塗りたくっていく。
もう充分に響子はオイルにまみれていて、まだ塗るのかと不安になるほどだ。
響子の白い肌がオイルでてらてらと淫らに光っていた。

「ああっ……」

坂本が遠慮なく響子の腋にまでオイルを塗っていく。
ぬるぬるした手のひらが腋の下を撫でるたびに、響子ははしたない声を上げた。
坂本がわざとらしく聞く。

「どうしました? 感じちゃいますか?」
「い、いいえ、そんな……あっ……!」

坂本は明らかに淫らな質問をしているのだが、もう響子はそれを咎めることも出来ないらしい。
ただひたすら男の手指が繰り出す快楽を堪えるのみだった。
「もうやめて」と言えばいいし、そのつもりで来たのに、いざ彼のマッサージを受けてしまうと、たちまちの
うちに身体がとろけてしまった。
それに加えて、香りの効果が大きかった。
あの時よりもさらに濃厚なお香の匂いが漂っている。
肌に塗られているオイルから発する香りも強い。
それらから発散される媚薬効果は確実に響子の肉体を燃え立たせていった。

触れるか触れないかぎりぎりのフェザータッチ。
強すぎず弱すぎない、絶妙な揉み加減。
そのどれもが響子を官能に陥らせていく。
坂本の手が響子の乳房を捉える。
紙ブラの上からではあるが、はっきりと揉み込んでいった。

「ああ……」

響子が呻く。その表情は必死に何かを堪え忍んでいた。
繊細な動きで胸の膨らみを手で包み込んでくる。
かと思うと、円を描くように外から内に、内から外へとこねるように揉んできた。
指が紙下着の上をなぞり、乳房の外周から頂点に向かって円を描きながら昇っていく。
乳輪に届くか届かないかの辺りで、その指がすっと引いていく。
思わず響子が声を出す。

「あっ……」

寸止めされてもどかしかったらしい。
坂本がにやっとしながら聞いた。

「どうしました?」
「な、何でもありません……」

美貌の人妻は恥ずかしさで顔を真っ赤に染めている。
一瞬でも、彼の指が恋しくなってしまっていたのだ。
坂本が響子の耳に顔を近づけてそっと言った。

「……ブラを取りますよ、奥さん」
「……」

何のことだろうと思った次の瞬間、ブラが剥ぎ取られた。

「さ、坂本さんっ……」
「大丈夫」
「だ、大丈夫って、でもそんな……」
「直にお肌に触れて揉んだ方が効きますよ。わかるでしょう?」
「あ……でも、そんな……ああっ!」

手練の技で響子を追い込んでいく坂本だったが、彼の方も響子の見事な肉体に圧倒されている。
ブラを剥ぎ取ってまろび出た乳房の素晴らしさに見とれてしまう。
形状が美しいだけでなく、ボリュームも満点だ。
その重みで柔らかそうに潰れているのがまたいい。
そして年齢に似つかわしくなく、乳輪も乳首も色素が薄いのだ。
まだ子供を産んでいないということもあるだろうが、乳首周辺の色や形だけなら充分に10代でも通りそうだ。
それでいて、たぷっとした重量感のある肉塊は、いやでも男心をそそらずにはいられない。
坂本が獣の視線で胸を見ている。響子は目に涙さえ浮かべて懇願した。

「い、いや……見ないでお願い……」
「なぜです? こんなに綺麗なのに……。いや見事なおっぱいですよ」
「そんな、恥ずかしい……あ、見ないでください」
「ふふ、見るだけだと思いますか?」
「あ……あ、やあっ……!」

もう隠しようもなくぷくんと屹立した乳首が、ピンと指で弾かれると、響子はびくりと大きく痙攣した。
そのまま本格的に責められるかと思いきや、また焦らすように下乳やその周辺ばかり愛撫されていく。
いちばん感じる先端部分は意識的に無視され、一気に高ぶらせるのではなくじわじわと押し上げるように
響子を煽っていった。

響子は叫び出したくなるほどの焦れったさを味わっている。
どうせ嬲られるのなら、いっそのこと一気にやってしまって欲しい。
だが、そう口にするわけにはいかなかった。
「抱いてくれ」は論外としても、「そのままおっぱいをもっと揉んで」「乳首を責めて」などと言えば、
それはもう「合意」の上ということになってしまう。
夫を裏切るようなマネは出来なかった。
そんな響子の葛藤がわかるのか、坂本が残忍な笑みを浮かべている。

「腰が浮いてますよ、奥さん。焦れったいのかな?」
「……」
「お答えなし、か。もっとして欲しいなら、素直に言ってくださいよ」

響子は必死になって顔を背け、首を振った。
恥ずかしい言葉で責められ、響子の裸身はますます燃え立っていく。
惣一郎も裕作も、愛を囁くならともかく、そういった言葉で責めるようなことは一切しなかったから、
響子は自分のそうした面に気づかなかった。
羞恥心を煽られたり、辱められたりすると、身体が熱くなってしまう。
いやらしい言葉を掛けられ、また言わされると燃えてしまう。
そうした淫らな体質が、この美女にはあったのだった。
いけない、やめさせないとと思うのに、なぜか身体から力が抜ける。
腕も足もなよなよしている。

「ああっ!!」

響子は大きく喘いでしまった。
とうとう坂本の指が響子の乳首に来たのである。
硬く尖った乳首が、親指と人差し指、中指の三本でつままれた。
コリッとこねられ、ころころと転がされる。
ぐいっと引っ張られたこともあった。

「ああっ! あっ!」

くっ、くっと小さく何度も引っ張られると響子の上半身ごと持ち上がってしまう。
もちろん乳首だけで身体が持ち上がるはずもなく、乳首を引っ張り上げると、響子の身体までついてきて
しまっているだけだ。

恥ずかしい反応に、響子は全身が染まっていく。
だが、それ以上に恥ずかしい反応が下半身に来ていた。
坂本が乳首を引っ張るたびに、まるで噴き出すように蜜が膣口から零れ出てしたのだ。
もう紙ショーツの中はびしょびしょ……というよりはにちゃにちゃになっている。
引っ張られたら粘って糸を引くだろう。

「やあっ……あっ……さっ、かもとさんっ……ひっ……」

響子の腕が弱々しく上がり、何とか坂本を止めようとその腕を掴むのだが、まったく力が入らない。
爪すら立たなかった。
女の震える腕は、男の筋肉質な腕をぎゅっと握るだけで精一杯だった。
まだ始まってから10分も経っていない。
なのに響子は淫らな声を上げ始めている。
慎ましくも美しいと評判の美人妻とも思えぬ反応だった。

「さ、坂本さん、だめっ……あ、あ……ああっ!」

腰が砕けてしまっている。思うように立ち上がることも出来なかった。
美しい胸を充分に蹂躙すると、坂本の手が腋から腹のくびれ、そしてなめらかな腹部に這ってくる。
ヘソの周辺を軽く撫でるだけで、人妻の口からは「あっ、あっ」と切羽詰まったような声が出てくる。
響子の腰がもぞもぞともがくように動く頃になると、坂本は紙下着のゴム部分に指をかけ、一気にするっと
腿の辺りまで引き下ろしてしまった。

「いやあっ……!」

ブルーの紙ショーツに、真っ白な太腿がよく映えていた。
つやつやと健康的に光っていた響子の脚は、今ではオイルで妖しくぬめっている。
腿には十二分に脂と柔らかい肉が乗っているが、まるで太い感じがしない。
よく引き締まっているのだ。その腿の付け根には、綺麗なデルタが黒く描かれていた。
ほとんど縮れていない艶やかな陰毛、いかにも柔らかそうなしなやかさを持っていた。

「こりゃあいい毛並みですな、奥さん」
「だめっ、見ないで!」
「毛くらい何ですか。今日は奥さん……響子さんの恥ずかしいところ、全部見ちゃうんですよ」
「そんなっ……、さ、坂本さんっ、いったいどうしたんですか!? これはいったい……」
「天然だとは聞いていたけど本当ですな。鈍いですよ、響子さん」
「な、何を……」
「ここまで来て、何をされるかわかんないんですか?」
「まさか……、まさか、あなた……」
「決まってるでしょうに。響子さんの、そのおいしそうな身体を有り難く戴くんですよ、この俺がね」
「ああ……」

やはりそうなのか。
前回感じた不信感や予感は的中していたのだ。
なのに、のこのここんなところに来てしまった迂闊さが悔やまれた。
坂本というより、裕作の心情を慮って来たのだが、それが裏目に出てしまった。
万が一そんなことになっても、気丈な響子のことである、
キッとして拒絶し、窘めることが出来ると思っていた。
それがこの体たらくだ。
それだけ坂本の手管が優れていたということだろう。
響子の経験と坂本のそれでは、まるで比較にもならないということだった。
もう身体が思うようにならない。
響子には訳がわからなかったが、媚薬効果のあるオイルや香りが響子の官能とマッチし、この清楚な人妻の
深いところにある秘された欲望を引きずり出している。

「や、やめて! いやっ……あ、ああっ!」

下半身を責め始めた坂本だったが、焦らすようにして媚肉ではなく、腿やふくらはぎ、足首を愛撫してきた。
腿やふくらはぎを、指先や爪の先で触れるかどうかくらいでくすぐられたり擦られたりすると、もうそれだけで
ぐぐっと官能が込み上げてくる。
響子は、起き上がれないまでも、両手に拳を作って坂本の腕を叩いていた。
が、そんなものはまるで効き目がないようで、夫の親友は淫靡に手指を使ってくる。
響子が短く「あっ、あっ」と喘いでくると、坂本はいきなりその足首を掴むと、ぐいっと大きく両脚を拡げた。

「いやあ!!」

左足は押さえつけられ、右足首を掴まれて大きく開脚されてしまった。
股間はほとんど無防備である。
僅かに紙ショーツをまとっているだけだ。
それも今では、アロマオイルと響子の汗と、そして媚肉から漏れ出て止まらない愛液によってぐしょぐしょ
になっている。
こんな頼りないものでは、とても人妻の秘所は守りきれないだろう。

「ああっ、だめえっ!」

とうとう男の指が大事なところに入り込んできた。
腿の付け根にぴったりと指をあてがうと、そのまま股間に潜り込んでくる。
そっと指が割れ目に触れると、そこにはびっくりするほど熱い蜜で潤っていた。
思わず響子が覚悟すると、坂本の指はすっとそこを離れ、また鼠蹊部を擦ったり、内腿をこそこそと
くすぐるように愛撫してくる。
焦れったくなって腰を浮いてしまっても、男の指はなおも腿をこね、揉み、ふくらはぎを這い進むだけだ。

(ま、また焦らされてる……)

年下の男にいいように弄ばされてることに気づき、響子の女としての矜恃が一瞬蘇ったが、またすぐに
坂本のテクニックに屈してしまう。
彼の指は、それこそ響子のぎりぎりのところまでは進むが、それ以上は決して触らなかった。

もう乳首のように硬くなり、そそり立って包皮も剥けかけているクリトリスは、恥ずかしいほどに勃起
している。
割れ目はまるで活き鮑のように蠢き、大きくほころびてしまって、秘密の部分が見え隠れてしていた。
それらが坂本の目に入らぬはずがないのだ。
なのに坂本は、それらを素通りするように響子の脚や腰骨を絶妙なフェザータッチで愛撫するだけだ。
羽毛か鳥の羽先で撫でられるような刺激に、響子は身を捩って呻いていた。

「ううっ……くっ……あ、いや……っ……くううっ!」

喘ぎを飲み込み、噛み殺すだけで精一杯だ。
少し油断したら大きく喘いでしまいそうである。
坂本の焦らし責めが憎かったが、焦らさずにクリットや膣口を責められていたら、ためらわず大声で喘ぎ出す
のは確実かも知れない。
響子は、こんなブスブスと燻されるような責めならいっそ思い切り辱めて欲しいという思いも片隅にあった。
だが同時に、そんなことをされてたらリミッターが外れてしまい、犯されるのではなく納得して抱かれる
ことになってしまう。
それだけは避けたかった。

そう考えて響子はハッとした。
「犯される」のか「合意で抱かれる」のかの違いだけで、もう坂本と関係してしまうことを前提としている
ではないか。
そんな淫らな、穢らわしいことは出来ない。
まして相手は夫の友人である。
その坂本に肌を許すなど出来ようはずもなかった。
なのに、心のどこかでそうなってしまうことを覚悟している。
このような生煮え状態で放っておかれることを恐れている。
そうならないためには夫を裏切るしかないのだ。
響子の脳裏には、夫への愛と貞操、その親友の野蛮な行為への憤り、彼の技巧で追い込まれてしまっている
肉体への戸惑い、そして自分の知らなかった暗く薄汚い欲望がせめぎ合っていた。
それを突き崩すのは、坂本のような男にとっては容易いことだったろう。

「あっ……さ、坂本さんっ、もう……もうやめて、あっ……」
「ここでやめていいの、奥さん? こんなに燃えてるのにさ」
「そんな……あっ、違いますっ……うんっ……」

下腹部、脇腹、そして太腿の内側。
胸を散々嬲られた時と同じく、下半身も寸止め状態にされた響子は、つい持ち上がりそうになる腰を押さえる
のに必死だった。
坂本の手を止めることは出来ないにしても、自分から求めるようなみっともない動きは出来ない。
だが、それももう時間の問題かも知れないと思い始めていた。

熱い息が荒げている。
責められているのは下半身なのに、クリトリスだけでなく乳首まで痛いほどに硬くなっていた。どう我慢
しても、膣の奥からこんこんと熱い蜜が込み上げてくる。
懸命に堪えているのに、どうしても腰が小さくグラインドしてしまう。
もう響子の頭の中は真っ赤で、今にも炸裂してしまいそうだ。
無意識のうちに「いきたい」と思っているのかも知れない。
少なくとも「こんなのもういや。何とかして」とは思っている。

響子の苦悩は手に取るようにわかっているが、坂本は持ち前のサディスティックさを発揮して、女の官能が
爆発する寸前あたりで弄んでいる。
もうすっかり蜜の染みが滲み、隠された陰毛が透けて見えるほどになっているショーツの上から、媚肉付近を
指で軽く叩いたり、擦ったりしていた。
そのたびに哀れな人妻は「あっ」と短い悲鳴を上げつつ、腰をうねらせていた。

「奥さん、響子さん、くくっ、恥ずかしいなあ、その腰の動き」
「やっ……!」
「もう焦れったくてしょうがないんでしょう? どうして欲しいか素直に言ったら、すっきりさせてあげますよ」
「そっ、そんなこと……」

言えるわけがないのだ。
夫に求める時ですら、直接的なことを口にするのは恥ずかしかった響子である。
そんな恥辱的なことを坂本に言えるはずもなかった。
苦悶する人妻を見ながら、坂本はなおも言葉で責める。

「ほら言って。オマンコ気持ち良くさせてって。一度いかせてくださいって」
「はっ、恥ずかしいこと言わないで! やっ……うんっ……ひっ……」
「仕方がないな。なるほど五代の言った通りだ。綺麗な顔に似合わず、けっこう頑固なんですね」
「あっ! やあああっっっ!!」

坂本は、濡れそぼってほとんど機能しなくなっていた紙ショーツを響子から引き剥がした。
お腹のゴムの部分はそのまま残ったが、びしょびしょになっていた紙部分はあっさりと引き裂かれて
しまった。
その残骸を響子に見せつけながら坂本が響子を嘲った。

「見てごらんなさい、奥さん。恥ずかしいなあ、奥さんの愛液でこんなですよ」
「い、いやっ……!」
「ほうら、クロッチのところなんかもう、ねとねとの蜜でひどいもんだ」
「いやあああ……」

恥ずかしいことを何度も指摘され、響子は恥辱と羞恥で泣いた。
感じてしまい、濡れていたことをとうとう知られてしまった。
あんな恥ずかしいものまで見られてしまった。
響子のそんな面を知っていていいのは、夫である裕作だけだったはずなのに。

「やっ、だめえ!」

動転する響子の媚肉に、坂本が直接触れてきた。
慌ててその腕を掴む響子だったが、もうすっかり腕が萎えてしまっている。
たっぷりと蜜を含んだ幾分薄めの陰毛に覆われた恥丘をさすられ、なおも指が割れ目に進んでくる。
ここでも焦らすようにじんわりと責めていて、肉の裂け目の縁をなぞるように愛撫していく。
響子が細かく震え出すと、その合わせ目に指でするっと撫で上げた。

「ああ!」

響子の手に力が籠もり、坂本の腕に爪が立った。
しかしその皮膚を傷つけるほどの力はなく、白い指がわなないていた。
嬲られれば嬲られるだけ、響子のそこからは新たな愛液が流れ出してくる。
抵抗出来ないと覚ったのか、もう無闇に男の腕を引き離そうとはしなくなったが、せめて声だけは出すまいと
必死に唇を噛みしばっている。
美女が懸命に快楽を堪えるその表情が、ますます男の嗜虐の炎をあおり立てていく。

「だ、だめっ……!」

坂本の指が響子の媚肉を押し開くようにして、その秘められた内部へと侵入していく。
熱く潤った膣内は、彼の想像以上に狭かった。
出産経験がないとはいえ、もう来年は30歳になる女のものとは思えない。
確かに、その美貌や年齢から見れば驚くほどにセックスの体験は少ないらしいから、いわゆる「使用感」は
あまりないのだろう。
だが、それにしても窮屈だった。
処女並みというのは言い過ぎだが、まだセックスを覚えたばかりの女子大生のあそこだと言われても信じられる
かも知れない。
外面的にもほとんど色素が溜まっておらず、それでいて肉厚の割れ目は充分に熟れた女を連想させるものだ。

「お、お願い、それだけはやめて……」

響子は目に涙すら浮かべて懇願した。
触られるだけでなく、中まで蹂躙されてしまっては夫に申し訳が立たない。

「やめて? そんなことはないでしょう、奥さん。あんたの身体はもう……」
「ち、違いますっ! 変なこと言わないでくださいっ!」
「……」

これはなかなか骨があるようだ。
オイルやお香の媚薬効果と、彼の性感マッサージを受け、ここまで追い込まれてしまった女は、もうほとんど
彼の言いなりになっていた。
この五代響子という人妻も例に漏れず、肉体的にはそうなっている。
しかも人並み以上の敏感さを持った身体のようだ。
ならば余計に肉欲に虜になっていていいはずなのに、この期に及んでまだ懸命に貞操を守ろうとしていた。
気が強いとは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
それならそれでいい。
かえって堕とし甲斐があるというものだ。
すぐに犯そうと思っていた坂本は、もう少し虐めてやることにした。

「ああ……」

坂本の指がすっと膣口から引いていくと、響子は安堵したように息をついた。
響子の必死の顔を見て思いとどまってくれたのかも知れない。
が、男の手はまだ響子を触っている。
膣内に乱入することはやめたようだが、まだ媚肉や肉芽を嬲っている。
手のひらを使って媚肉全体を撫で回したり、指で軽くクリトリスをこねたりして、響子に悲鳴を上げさせている。
いつまでも表に出せない女の官能は、どんどんと響子の体内に蓄積されていった。
もしこのまま終わったとしても、もう抑えきれないほどに響子の性感は高ぶってしまっている。
解放されたとしても、帰宅したらいきなり自慰してしまいそうだ。
逆に、坂本に許してもらえずこのまま嬲られ続けたら、そう長くは保ちそうにない。
溜まりに溜まった官能の熱が一気に解放されたらどうなるのか。
響子は想像するのも恐ろしかった。

「気持ち良いでしょう?」
「しっ、知らない……ああっ……」
「くく、気丈ですね、奥さん。けっこう、なら……」
「ああっ!?」

愛液でぬるぬるになった男の指がクリトリスを巧みに責めてきた。
つるんと包皮を剥き上げると、そこはもうぷくりと膨れて脈打ってすらいた。剥かれた包皮がわだかまっている
根元の部分を指で摘むと、そこをクリクリとこねっていく。

「だんめえええっ、そこっ! さっ……かもとさんっ、だめだめだめっ!」

響子は豊満な腰を思い切り弾ませ、強烈なまでの快感を振り払おうとしている。
大きな臀部が持ち上がり、寝台に何度もどすんどすんと落ちてきた。
女体が跳ねるたびに、これも剥き出しになった豊潤な乳房までがぶるんっと大きく揺れ動く。
その頂点の乳首は、触れたら痛そうなくらいにコリコリになっている。
すっと指が引くと、狂乱が醒めたように響子はくたりと脱力した。

「あ……はああっ……はあっ……」
「そんなに良かったんですか」
「あ……やめてもう……これ以上は……やめてください……こ、これ以上されたら、私ホントに……」
「ホントに? ホントにどうなるってんです?」
「……」
「その恥ずかしそうな顔がいいですよ、響子さん。わかってますよ、これ以上いじられたら、いっちゃいそう
なんでしょう?」
「……」

淫らな問いに、清楚な人妻は懸命に顔を逸らせて恥じらっている。
愛撫が途絶えると理性が少しは戻るのか、坂本の手から逃れようと腰がずりあがっていこうとした。

「あっ!」

坂本は、響子の萎えた両腕をひとまとめにしてその頭上で押さえ込み、右手で彼女の股間を開いた。
響子が慌てる間もなく、またクリトリスを指で転がしている。
たちまち響子は仰け反り、身悶えていく。

「ああっ! もうやめてぇっ! ゆ、許してぇっ……坂本さんっ、お願いですっ……ひぃぃっ……!」

いったん分泌が止まっていた蜜が、また膣奥からこんこんとわき出てきた。
人差し指を媚肉に挿入すると、それを締め付けるが如く膣内が収縮する。
坂本は指を小刻みにバイブレーションさせながら、響子の膣内を擦り、肉芽をつっついていた。
内部の感じる箇所に刺激が来ると、響子はぶるっと全身を震わせて身をうねらせる。

「あああっ、だめえっ……あ、そこだめっ……ひうっ……やああっ、お、おかしくなるわっ……やめてぇぇっ……!」

快楽に押し流され、悲鳴とも喘ぎともつかぬ絶叫を上げている美貌の人妻を見ながら、坂本は指バイブを
続けている。
軽く抜き差しするだけで、響子の媚肉はにちゅにちゅと淫靡な水音を立てながら愛液を吐き出す。
その状態でクリトリスの根元を軽くつまみ、指の先でその頂上部をくいっと圧迫すると、響子はぐぐっと
背中を弓なりに曲げて大きく喘いだ。

「ひぃっ! あああああっっ……!!」

響子はその裸身をガクンガクンと何度か跳ね上げ、大きく身を仰け反らせて媚肉を幾度も収縮させた。
その瞬間、さらに多くの蜜がドッと迸ってきた。
責める坂本の指どころか、手首の辺りまでびしょびしょになるほどだ。
響子は絶頂に達したらしかった。

「……いったね、奥さん」
「ああ……」

響子は力の入らぬ身体を僅かに縮め、ぼんやりした目で坂本を見上げた。
失神したわけではないが、半覚醒状態のようだ。けっこう強くいってしまったのか、余韻でまだ腰が
小さく痙攣している。

「夫でもない俺の指で奥さんは気をやったわけだ」
「違う……違います……私はそんな……」
「ほう、じゃあいってないと言い張るんですね」
「……」

強く否定するだけの気力が残っていないらしい。
それでも響子の肢体は、たった今まで性の頂点を漂っていたことがよくわかる。
人妻の裸身からは、それまで以上に濃厚な色香が滲み出ている。
白かった素肌はほんのりと染まり、全身を汗が覆い尽くしていた。
重力で柔らかく潰れた乳房も、響子の呼吸や鼓動に併せてまだ揺れている。
乳首の腫れは一向に引かずまだ硬そうで、しかも色が少し濃くなっているようにも見えた。
そして、いかされたばかりの膣口はほんの僅かに口を開き、とろりと透明な蜜を溢れさせ、それがシーツに
大きな染みを作っている。

身体はもう溶けかかっており、意外なほどに脆かったが、精神的にはかなり丈夫のようだ。
それならそれで別の責め方もある。
この女は羞恥責めが効くようだ。
一般的にも、気の強い女ほど辱めに弱い面がある。
ある程度の恥辱には激烈なほどに反発し、それは普通の女性よりもよほど強い拒否反応だ。
だが、その一角を崩してしまえばぐずぐずと潰れてしまう。
肉体的あるいは精神的弱点、そして性的な弱み──つまり性感ポイントを見つけて、それを責め抜けば効果的だ。
言葉などによる羞恥責めも有効だ。
坂本にやりとして言った。

「正直でない奥さんには、少し思い知ってもらおうかな」
「お、思い知るって……何をですか」
「自分の身体がどれだけ感じやすいのか。亭主以外の男に弄ばされてもいかされちまう淫らな面があるって
ことをですよ」
「失礼なこと言わないで! 私はそんな……」
「これでもそんなこと言ってられますかね」
「え……、ああっ、そこはあっ!?」

思いの寄らぬところへ伸びて来た淫靡な指に、響子はそれこそ驚嘆した。
豊かな両の臀部に挟まれ、隠れていた肛門だった。

「や、やだあああっっ! 坂本さんっ、ど、どこにっ……そこ、違いますっ!」
「違ってないさ。ここでいいんですよ」
「だ、だってそこは……あっ、触らないで!」
「そう、ここはアヌスですよ。肛門。俺は響子さんのお尻の穴に触ってるんです」
「そんなっ……!」

信じられないという表情で、響子はその美貌を坂本に向けた。
そこは性器ではないのだ。
他人が触れたり見たりするようなところではない。
いや、自分でだって触る場所ではない。
響子がたどたどしくそう言うと、年下の男は淫らな表情を浮かべて聞いた。

「そうですか? じゃあ奥さんは、五代にここを触らせたことないんですか。こんな風に」
「いやあっ! あ、あるわけありませんっ!」

男の汗ばんだ指の腹が、ぴったりと響子のアヌスを抑えている。
まだ中に入れられているわけではないが、その気になればすぐにでも挿入される位置だ。
坂本はわざとオーバーに言った。

「へえ、そうなんだ。それはもったいないことを。奥さんみたいな魅力的なヒップを見たら、男なら誰だって
興味を持つと思うんですがね。五代だって男だし」
「そんなことありませんっ! 夫は……あ、あの人はそんな変態じゃありませんっ!」
「変態とは恐れ入ったな。じゃあ変態らしくここを思い切り責めてあげましょうかね」
「やっ! さ、触らないで、いやああっ!」
「触るだけで済むと思いますか?」

まだ亭主の裕作でさえ触れていない、まさに処女地である。
人妻に残された最後の未開発エリアを、夫に先んじて嬲っているという優越感に坂本は満足した。
響子はそれこそ、今まで以上に絶叫し、抵抗した。
しかし全身が萎えていたところにもってきて、今は両手を頭の上でしっかりと押さえ込まれてしまっている。
両脚の間には、しっかりと坂本が陣取っていて、脚を閉じても彼を挟み込むだけである。
坂本は指先をぐっとアヌスに押し当てると、その皺を拡げるように刺激してやった。
まだ堅い。
かなり引き窄められている。
括約筋の強さまで一級品のようだ。

「ひぃああっ! やっ……だめ、ああっ……!」
「へえ、こっちも随分と感じやすいんだな。すごいじゃないですか奥さん。アヌス責めが初めてとはとても思えないや」
「や、あっ……やああっ……やめて、やめてっ……き、汚いです、そんな……ああっ」
「奥さんのアヌスならちっとも汚くないですよ。舐めてあげたっていいくらいだ」
「そんなのにいやああっ……あ、指、しないでぇっ!」

坂本の言葉通り、響子は感じているように見えた。
肛門をいじくられているのに、その媚肉は見事に花ほころび、蜜を漏らしていたのだ。
男の指を感じ取って、きゅっと締まってくるアヌスはいかにも敏感そうだ。
言葉による恥辱責めの効果もあるのだろう。
事実、執拗にアヌスのことを指摘され、あまつさえそこを舐めてもいいなどと言われると、途端に媚肉が蠢き、
肛門が引き締まり、裸身がビクッと痙攣していた。

それまでは考えもしなかった排泄器官を責められ、その恥辱と汚辱に涙している人妻だったが、なぜか身体は
燃え盛っている。
責められているのはお尻なのに、膣の奥がカッと熱くなってきた。
そして肛門自体も、揉みほぐされ続けていると、徐々にゆるみ始めていた。
あれだけ堅く引き締まっていた響子のアヌスは、今では苦しげにひくつき、時折ふっと力なく緩んでしまうのだった。

「身体は正直ですね、奥さん。もうお尻の穴が柔らかくなってきた。ふふ、一度いってるからかな」
「う、うそっ! ウソです、そんなことっ……いやあっ」
「ウソじゃないさ。入れてみましょうか」
「そ、そんな、だめですっ!」

緩みかけたアヌスに、坂本がぐっと中指の先を押しつけていく。
柔軟になりつつあった響子の肛門だったが、坂本の指に猛烈な異物感を覚え、異物を頑なに拒むように引き締まった。
だが、そこを坂本が強引に貫こうと力を込めていく。

「あっ……ああっ!?」

おぞましい排泄器官の中に何かが入ってくるのがわかる。
響子は全身を息張らせてわなないた。

「わかるでしょう、ほら。今、俺の指が響子のさんのお尻の中に……」
「い、いやっ、言わないで! ああっ、しないでくださいっ!」
「まだ先っちょだけじゃないですか。ほらほら、こうやってぐぐっと押し込むと……」
「ひぃっ!」

響子は慌てて括約筋を絞ったが、もう先が中に入ってしまっていて、その侵入を拒むことは出来なかった。
いくら絞っても指をきつく締め付けるだけだ。
そうなってしまえば、簡単に中に入られてしまう。
指を入れて坂本は驚いた。
膣の中もそうだったが、肛門内もびっくりするほどに熱かった。
しっかりと潤っている上に、ぬめぬめとした感触がいかにも内臓のようで妖艶そのものだ。
この女の内臓まで弄んでいるという満足感と興奮が、坂本の男根に力を込めていく。
坂本は息を飲んで指を抜き差しし、ゆっくりと回していった。

「いはああっ、いやあっ、やめてぇっ! あ、あ、と、取って、指、しないで! 抜いてぇぇっ!」

肛門内に指を入れられるという恥辱に、響子は発狂せんばかりに泣き喚き、激しく動揺した。
ぬぷりと指の根元まで沈めると、そのままくるくると回転させる。
指が回ると、そこにへばりついた肛門粘膜まで巻き込まれ、響子に強烈な刺激を与える。
それだけでなく、奥まで貫いた指先で、軽く腸内粘膜をひっかいてやると、耐えきれないというように、
響子は腰を揉んで身悶えた。
そうした責めを受けるたびに、響子のアヌスがきゅっと引き締まり、媚肉からはだらだらとだらしなく蜜を垂れ流す。

「ひぃあっ、いやっ……あ、あうっ……あ、やはああっ……も、いや……いやあ!」
「どうです、指を入れられる感じは? 悪くないでしょう」
「あ、お願いです、抜いて……いやあ、抜いてぇ……ひぃぃっ……!」

嫌がる響子を押さえつけながら、坂本は執拗にアヌスと腸管をこねくり回している。
腸内をいびっているうちに、あることに気づいた。
粘膜越しに他の器官に指が当たっている。
それが子宮だとわかると、今度はそこを丹念に刺激し、擦りつけた。

響子はたまらず悲鳴を上げ、それでもアヌスはとろけていく。
さっきからまったく触られていないはずの媚肉も、物欲しげにひくひくとひくつき、じくじくと愛液を
湧き出させていた。

「へへ、オマンコまで濡れてきたようですよ、響子さん」
「やはっ……お尻、もういやあっ……」
「まだまだ。気持ち良くなるまでずっとやりますからね」
「そんなっ……!」

気持ち良くなることなどあるはずもない。
ということは、いつまでもそこをいじられ続けるということだ。響子は気が遠くなった。

「ゆ、指いやあ……抜いて、しないで……お願いよぉ……あああ……」

嫌がっている響子だったが、どうしたことか声が弱々しくなってきている。
あまりに抗い続けて体力を消耗し、その汚辱感で精神的にも汚染されているのかも知れない。
しかしそれだけでなく、声が少し熱く甘くなってきている。
感応しているのかも知れなかった。
その証拠に、響子のほぐされたアヌスの粘膜はもうぬるぬるだ。
なのに指を入れられるとへばりつき、引き出される時にはめくり出される有様だった。
つまり、入れられる時はぬるぬるとあっさり受け入れてしまい、抜かれる時には名残惜しいように絡みついて
いるということだ。
響子の鋭敏過ぎる官能は、この異常な状況下で早くもアヌス責めを快楽として受け止めているらしかった。
無論、精神的には汚辱しかないだろうが、肉体的にはもう苦痛と快感の区別がなくなっているのだ。

「やあ……やあ……もういやあ……」
「ほらほら、お尻の中までぐちょぐちょだ。いやらしいなあ、奥さん」
「やあ……もういや……やめて……あ、あ……変に……変になりそう……あう……」
「変になればいい。ほら」
「そんな……あ、あは……いや……あうう……」

驚いたことに、僅かだが響子は喘いでいた。
とろけきった響子のアヌスはもうぬるぬるで、難なく男の指を受け入れている。
いつしか坂本の指が、人差し指と中指の二本となっても、最初の一回目だは少しきつく感じたが、すぐに馴染んで
しまったくらいだ。
もうほとんど抵抗なく、坂本の絡めた二本の指がずぶずぶと響子の肛門内に出入りしていた。
坂本は、響子のアヌスが傷つかぬようゆっくりと出し入れしていたのだが、これだけの逸品ならもう大丈夫だろう。
そう判断して、だんだんと指の動きをダイナミックにしていく。

「あ、あっ、激しいっ……あ、そんな激しくっ……指、だめですっ……ああっ……」

激しいと泣きながら、それでも響子のそこは男の指をしゃぶっている。
抜き差しするごとに媚肉からの蜜は止めどなく零れ出る。もう隠しようもなく、響子は反応していた。

「はああっ……だめえ、こんなの……あ、もうお尻は……ああ……」

響子は恥ずかしそうに腰を悶えさせながら喘ぎ続けている。
腰が蠢いているのは、坂本の指から逃れようとしているのか、それとももっと深くまで入れてとせがんでいる
のかわからなかった。
しばらく響子の肛門粘膜と直腸内の感触を愉しんでから、坂本はいきなり指を抜き去った。

「あう……」

抜かれた瞬間、響子はびくっと小さく痙攣して喘いだ。
構わず坂本は、響子の足首を掴むと、ぐいっと持ち上げた。
濡れそぼった媚肉とアヌスが丸見えである。

「全部見えますよ、奥さん。奥さんの恥ずかしいところが全部ね」
「やあ……見ないで……あ、あ……恥ずかしい……」

女の下半身をすべてさらけ出し、男の目に晒されていることを実感し、響子は身を揉んで呻いた。
坂本の視線を感じ、腿には鳥肌が立ち、尻までもが小さく震えている。
この角度から見ると、響子の肉感的な脚と、その奥にある淫らな女穴、そして臀部の様子がよくわかる。
むちっとした尻たぶは形良く盛り上がっていて、深く切れ込んで大きな谷間を作っている。

「もう……やめて……見ないで……」
「……そうですね。じゃあ今日の仕上げに入りますか」
「し、仕上げ……まだ何か酷いことを……」
「ひどかないですよ。今度はここをね」
「あっ……!」

媚肉をちょんと指で突かれ、響子はぴくっと痙攣した。

「今日はお尻ばかり責めてる感じでしたし、前がさびしいだろうと思いますしね」
「ま、前って、まさか……」
「そうオマンコ。オマンコも手や指で愛撫してあげましたけど、中には指がちょっと入っただけでしょう?
だから今度はこいつでね」
「ひっ……!」

響子の美顔が青ざめた。
坂本はいつの間にか下半身裸になっており、その股間にはぶらぶらと大きな男根が揺れていたのだ。

「い、いやっ……!」

思わず顔を伏せ、後じさった。
そんな響子の抵抗にもならぬ動きなど、男にとってどれほどのことでもない。
有無も言わせず、夫の友人は響子にのしかかってきた。
響子の膣は、坂本の執拗な責めでもう前戯も何も必要ない。
坂本のペニスも、響子を責めながらすっかり興奮し、カウパー駄々漏れ状態だ。
たくましく、硬くそそり立っていた男根は熱く火照っていた。
その火照りを鎮めるべく、大きく開脚された響子の股間に迫ってくる。
響子は必死でもがいたが、その先端は正確に響子の媚肉を捉え、ぐぐっと押し込まれてきた。

「い、いや、ああっ!」

拡げられた脚を思わず閉じようとしたが、坂本は響子の右足首を掴んだまま離さず、さらに大きく拡げてしまった。

「あ……、むむう……」

身体中の筋肉を収縮させて肉棒の侵入を拒もうとしたものの、容赦なく坂本は響子の媚肉に挿入していく。
開脚された膣に太いペニスがめり込むように沈んでいった。

「ああ……」

奥まで刺し貫かれると、響子は諦めたように脱力した。
まだ坂本は埋めきったわけではないが、響子は最奥まで入れられたと思っていた。

(ああ、とうとう……。あ、あなた、ごめんなさい……)

夫の親友に心ならずも犯されてしまった。響子は心の中で裕作に詫びた。
目を閉じると、夫の優しい笑顔が思い起こされ、響子はまた涙を流した。
くたりとなった響子を見下ろすと、坂本は腰を使っていく。たちまち響子は翻弄された。

「ああ、いやっ……うむっ……ああっ、う、動かないで!」
「くっ……、いい感じじゃないですか、奥さん。ちくしょう、五代のやつ、こんないいオマンコと毎日やってやがるのか」

そう言いながら、坂本は響子の胎内をじっくりと堪能するように腰を突き上げていく。
男の肉棒が膣に入っているのがはっきりと感じられる。
しかもそれは夫のものではないのだ。
なのに響子の媚肉はもう反応してきている。

セックスとは縁遠かったとはいえ、もともと鋭敏で感じやすかった身体だ。
しかも五代と結婚してからは、それなりにセックスをこなしていた。
熟れに熟れた女体が、ここ半年で一気に開発されつつあったのだ。
そんな中、坂本の絶妙な性技で責められてしまい、理性よりも肉体の方が反応してしまった。

「いいな、これ。締め付けもきついぜ……。奥さん、奥さんもいいんでしょう?」
「ああっ……ああ、いや……あっ……!」

男の肉棒が胎内を擦りつけてくるたびに、響子の官能は燃え上がり、悶えていく。
まるで剥き出しになった性の神経を直にゴリゴリと擦られているかのような感覚だ。
美貌の人妻が見る見るうちに性的に感応してきたのを見てとると、坂本はたまらずにその唇を奪おうと顔を寄せていく。

「い、いやっ……!」

響子は両手を突き上げて坂本の顔を押し返した。
どこにそんな気力が残っていたのかと思えるほどの力だった。
もうこうなっては犯されてしまうのは仕方がない。
だがキスまでは許せないということなのだろう。
確かに、膣や肛門は無理矢理に犯せるが、フェラやキスは女がその気になるか、あるいは屈服させるかしない
限りはできない。

坂本はむらっとした。
堅い女だと聞いてはいたから、そう簡単に堕ちるとは思わなかった。
だが、その肉体は意外なほどに感じやすく、反応も激しかった。
これならすぐだと思っていたのだが、肉体に反して精神面はまだまだ強固なようだ。

自分のプライドが傷つくのと同時に、裕作への嫉妬まで込み上げてくる。
この場でも無理をすれば唇を奪えないこともなかったが、それはやめた。
そのうち響子の方から吸い付いてくるようにしてやると堅く誓うのだった。

そんな中、響子は激しい背徳感に責め苛まれている。
愛する夫の居る身なのに、他の男に犯されて感じてしまっている。
確かに強姦なのだが、身体がこんなに感じてしまっては弁解のしようがない気がした。許されない破廉恥行為、
そして夫への許し難い背信……。
そう考えただけで、なぜか響子はより一層に燃え立ってしまうのだった。

これでレイプになるのだろうか。
このままさらに感応させられ、燃え上がってしまい、恍惚に浸ってしまったなら、それはもう和姦なのでは
ないだろうか。
肉体的だけでなく精神的にも不貞を働き、不倫をしたことになりはすまいか。

「んっ……んっ……あ……くうっ……」

響子は目を堅く閉じ、唇を噛みしめて坂本の突き込みを堪え忍んでいた。
この暴虐の時間が過ぎ去ることだけを祈っていた。
だが、それも逆効果となっている。
目を瞑ることにより視覚がなくなり、感覚のみの世界となった。
もう自分を抱いているのが夫なのか他の男なのかも視覚的にはわからないのだ。
かえって女の本能のみが響子を支配してしまうのである。
おまけに響子が人一倍性感が鋭いため、一度官能の世界に引きずり込まれてしまうと歯止めがほとんど利かなく
なっていく。

「くっ……くっ……くうっ……あっ……」

ずんと突かれると、つい声が出る。
カリが感じるところを擦り上げると、身体が勝手に悶えてしまう。
響子はまったく意識していなかったが、ほんの少しずつ腰が蠢いていた。
肉穴いっぱいに太い男根が差し込まれ、それを響子の敏感な肉襞が感じ取る。
襞が収縮して肉棒を締め付け、それが男を悦ばせて、さらなる突き上げが繰り返される。

「あああ、あ、あ、もう……もうっ……」
「どうしたんです、響子さん。もしかして、またいきそうなんですか?」
「やあっ……あ、あっ……で、でも、あっ……ああっ……」

響子の声を聞いているだけで、坂本までいきたくなってくる。
喘ぐ人妻の美しくも妖しい悩乱する美貌を見ているうちに、もう我慢できなくなってしまった。

「ちっ、ちくしょうっ! 奥さんの顔、色っぽ過ぎですよ!」
「ああっ……ああっ……ひっ……もうっ……!」
「くそっ、出るっ!」

そう叫ぶと坂本はガシガシと腰を激しく突き上げてきた。
男の強靱な腰の動きに圧倒されつつも、響子は息も絶え絶えに叫んだ。

「だ、だめっ……だめです、坂本さんっ……ああっ、な、中はっ……中だけはやめてぇっ!」
「そ、そんなこと言ったってもう……あ、出そうだっ」
「やめて! 中はいやあ! あ、ああっ!」

響子は背中を大きくたわませて、全身をぶるるっと大きく震えさせた。
また気をやったらしい。
きゅきゅっと音がしそうなほどに響子の膣が思い切り収縮した。
甘く強い締め付けが坂本の肉棒を襲い、亀頭が射精を欲してぶくりと膨れあがる。

「ちくしょうっ!」

坂本は顔を顰めて限界ぎりぎりまで響子の中を抉り、それから間一髪というところでその膣からペニスを引き抜いた。
そして亀頭の根元を指で押さえつつ、その先端を響子の顔に近づけた。

「ああっ!」

坂本のペニスを突きつけられ、咄嗟に顔を背けた響子だったが、その頬にびしゃっと濃厚な精液がひっかけられた。

びゅるっ、びゅるっ。

これも音がしそうなほどの勢いで射精されてきた白濁液が、犯された人妻の美顔を汚していく。

「あ……あ、こんな……いやあ……」

嫌がる響子の髪を掴んで正面を向かせた坂本は、なおもペニスを握ってその顔に射精している。
夫のものではない精子が、響子の美しい顔の頬や瞼にもかかっていく。
目と目の間にびちゃっと命中させられ、そのどろどろした生臭い精液が、すっと通った綺麗な鼻梁の脇を
どろりと流れ落ちていった。

────────────────────

「奥さん」
「……」
「奥さん、響子さん」
「あ、はい」

それまで、酔いつぶれてしまった夫を泣きそうな顔で見ていた響子は、びくっとしたように坂本を見た。
不安そうな瞳で夫の友人を見つめている。
坂本への感謝ということで、一刻館で小宴を催した。
以前、夫に響子の方から提案したのだ。
その坂本にレイプされてしまった響子としては前言撤回して断りたかったのだが、まさか夫にそのことを言えるはずもない。
不安と後悔と恥辱をない交ぜにしつつ、響子は夫とその友人のために料理の腕を振るった。

こんな時に、頼りの夫が寝てしまった。
まさか夫のいる前で滅多なことはしないだろうが、これまでの坂本の行動を思えば決して安心は出来ない。
現に今も、股間にローターを入れられているのだ。
目の前に夫がいるというのに、坂本はそれを操作して響子を弄んだ。
美しい人妻は、敏感なところを責め込んでくる電動の淫具に悩まされ、いつ裕作に気づかれるかと気が気ではなかった。
何度も哀願するような表情で坂本を見たのだが、彼は決して許してくれなかった。
ともすれば零れ出そうになる悲鳴を必死に噛み殺しつつ、この長い時間を何とか堪え忍んだのだった。
響子にとっては、早く時間が過ぎてくれることと、坂本が帰ってくれることだけが願いだったが、そうなる前に
裕作が潰れてしまった。
響子の不安と焦燥が頂点に達した時、突如、坂本に声を掛けられたのである。

「な、何か……」

響子らしくもなくおどおどした態度に、裕作の親友は苦笑した。

「奥さん、そう警戒することはありませんよ。布団を敷いてください」
「な……」

まさか本当にこの男は、この場で自分を凌辱しようというのだろうか。
信じられないという顔で響子はわなわなと震えていた。
こともあろうに、坂本はあのシーンを撮影していたらしい。
それを突きつけられたときのショックは未だ忘れられない。
あの淫らな写真を抑えられている以上、響子は従うしかないのだが、それにしても裕作の前でなどというのは
とんでもなかった。
坂本はにやにやしながら言った。

「奥さんが何を勘違いしてるのか手に取るように判りますけどね、違いますよ」
「え……?」
「こいつですよ。五代をこのままにしておけないでしょう。寝かせましょうと言ってるんです」
「あ……」

響子は顔を赤らめて、慌てて立ち上がった。
いそいそと押し入れから布団を出し、夫の布団の用意をした。
そうなのだ。
坂本は何もそんな暴虐をしようとしたのではないのだ。
友人である裕作を心配してのことなのだ。
響子は少しだけホッとして寝床を整え終えた。

「じゃ、運びましょう。手伝ってください」
「はい」

坂本が裕作の両脇に手を入れて上半身を持ち上げると、すかさず響子はその両脚を抱え持つ。
坂本が自分を見ているのがわかるが、響子はわざと視線を外していた。
裕作を横たわらせると、その上に毛布と掛け布団を軽く掛けてあげた。
裕作は、アルコールで赤らめた顔を枕に乗せ、軽くいびきをかいている。
いびきをかくタイプではないのだが、やはりかなり酔っているということなのだろう。

「さて……」

坂本が立ったまま、軽く両手をパンパンと叩いた。
これで帰ってくれないだろうか。
響子はそう願って、ちらちらと坂本を見ていた。
なのにこの男は「今日はこれで」などとは言わず、懸念した通りのことを言ってのけた。

「じゃあ奥さん、もう一組敷いてもらいましょうかね」
「え……、も、もう一組って……お布団……ですか」
「そうですよ。奥さんだって寝るでしょうに」
「そ、それは……。あ、じゃあ坂本さん、お帰りになるんですね」

坂本は喉で「くくっ」と笑った。

「そう邪険に追い出すようなこと言わんでくださいよ」
「あ、そういう意味じゃないですけど……」
「不安なんですね、俺とふたりっきりになるのが」
「……」

当たり前である。
響子の信頼を踏みにじるようにその身体を犯しただけでなく、その後も何度も呼び出した。
響子がそれを無視すると、今度はこうして家にまで押しかけてきたのだ。
挙げ句、夫がいるというのに、股間にローターまで入れられ、いたぶられている。
好感が持てるわけがないのだ。

「心配しなくても帰りますよ」
「……」

響子の顔がホッとしたような色に包まれると、坂本は冷たく宣言した。

「但し、奥さんを抱いてからですけどね」
「だ、抱いてって……」

響子は絶句した、
やはりこの男は、また響子の肉体を貪ろうとしているのだ。
響子は激しく、だが声を殺して叫んだ。

「な、何を言うんですか! 私はもう絶対に嫌ですっ! 何度もそう言ったじゃないですか!」
「そんなに俺が嫌いですか」
「あ、当たり前です、あんなことして……。裕作さんの友人でなければ、絶対にここには来させませんでした!」
「おやおや、嫌われたもんだ。でも、俺がここに来たのは五代が「是非」と誘ってくれたからなんだけどね」
「だ、だから仕方なかったんです。私はイヤだったけど、そんなこと裕作さんに言えません」
「ふふん、夫を愛してるからそんなことは言えない。まして俺に犯されたことなんて言えっこない、と」
「……」

響子は少し後ずさりした。
坂本の様子が少し変わっている。
口調も敬語が消えてタメ口になっていた。
響子を見る目も、薄汚い欲望を隠そうともしないようだ。
坂本が乱暴に言った。

「ほら、布団敷けよ」
「……いやです」

自分が寝るのならともかく、この男を寝かせたり、その上で凌辱されるなど以ての外である。

「そうか。なら畳の上でもいいさ。さ、こっちへ来な」
「いや。なんで私が……」
「そんなこと言えるのかよ。学習能力がないな」
「あっ」

坂本はそんなことを言いながら、またあの恥ずかしい写真をちらちらさせた。
響子の顔が屈辱と恥辱で真っ赤に染まる。

「ひ、卑怯です、そんな……そんなもので女を脅すなんて……」
「俺も別に卑怯なマネはしたかないけど、こうでもしないと奥さんが言うこと聞いてくれないんでね」
「あ、当たり前です! 私は……私は五代の妻です。どうして私があなたなんかに……」
「四の五の言ってねえでこっちへ来なよ。五代を叩き起こして、この写真を見せてやってもいいんだぜ」

坂本はそう言いながら裕作の側にしゃがんで、手にした写真でぴたぴたと裕作の顔を叩いている。
響子は「ひっ」と小さく悲鳴を上げて駆け寄ってきた。

「な、何をするんですか! やめて!」

慌てて坂本の腕を掴むと、その手から写真を奪い取った。
響子が顔にたっぷりと精液を浴びていた写真だった。

「か、返して! 返してくださいっ!」

強引に坂本から写真をもぎ取ると、それを両手でくしゃくしゃに丸めた。

「返して、は、ないだろう。俺が撮った写真だよ」
「う、写ってるのは私ですっ」
「そうだな。そこに写ってるのは、俺に犯されて気をやった後のあんただな」
「い、言わないで、そんなこと!」
「でもな」
「あっ!」

坂本は胸のポケットから、また新たな写真を持ち出してちらつかせた。
「一枚だけじゃないんだよ。ほら、ほら、いっぱいあるぜ」
「ああっ……」

坂本が無造作に畳に写真をまき散らした。
いずれも、響子の裸身が写っているものだ。
中には、はっきりと響子の顔や媚肉が捉えられているものもある。
こんなものを夫に見られたら身の破滅だ。

「ぜ、全部、全部返して!」
「返しても何も俺のだって言ってるんだよ。それに返して欲しけりゃ、どうすればいいかわかるだろ?」
「ひ、卑怯ですっ」
「卑怯でけっこうだよ。卑怯者になるだけで、奥さんの極上の身体が好きに出来るんだからな」
「ひどい……、最低ね」

響子はそうつぶやきながら、寝ている夫を見た。
微かな寝息を立てて熟睡しているようだ。
今、裕作が起き出せば坂本の悪事は露見され、激しく糾弾された上、叩き出されるだろう。
だが、それは同時に響子の不貞も明るみに出るということなのだ。
もちろん強姦ではあるが、響子としては後ろめたい面がある。
犯されただけならともかく、絶頂させられてしまったことだ。
この写真を見ればそれは明らかで、気怠く悩ましい響子の美貌が、静かに響子の官能を主張していた。

夫である裕作が見れば、はっきりとそのことがわかるだろう。
前夫に先立たれ、裕作と再婚するまでの長い道のりと経緯を思えば、響子としては今の夫とこの家庭は絶対に
失いたくなかった。
この場は従うしかない。
坂本はそんな美人妻の葛藤をにやつきながら見ている。

「決心ついたかい。じゃあ布団を……」
「……」

響子は一瞬、坂本を睨みつけたものの、彼が写真で裕作の頬を撫でるようにするのを見ると、のろのろと立ち上がった。
布団を敷きながら、涙が零れそうになる。
凌辱者のために夜具の用意をし、あまつさえ、これから自分はその上でレイプされることになるのだ。
夫の前で、である。
夫の友人は容赦なく言った。

「服、脱いで」
「……」

抵抗は無意味である。
響子は坂本に背を向けて、部屋着の七分袖パーカーを脱ぎ、ジーンズも脱いだ。
下着はイエローのセットである。
ブラとパンティになったところで、ちらりと坂本を振り返ったが、男はじっと響子の着替えを見ていた。
ここで許してくれるわけがないのだ。

「……」

再び背を向け、ブラのホックを外す。
ぽろりとカップが外れ、畳に落下する。
ショーツの両脇に指を入れ、少しためらったものの、ゆっくりと引き下ろした。

「よし、こっち向いて」
「ああ……」

激しい羞恥に、人妻は顔を染めて呻いた。
細かく震える身体を前に向けた。
右腕で胸を、左手で股間を隠している。
坂本はその美しい肢体に見とれている。
肌の白さが生々しい。
前に犯した時の、全身オイルまみれでてらてらと妖しく光った肉体も見事だったが、ナマのままの真っ白い身体も素晴らしい。オイルによるてかりはないものの、皮膚の白さときめ細かさのせいか、灯りを
受けて肌が輝いている。
あの時はオイルのせいで息苦しいほどの色香を漂わせていたのに、今はいかにも健康そうで清楚な若妻の印象である。
その両面を併せ持ったところに響子という女の美しさがあるのだろう。
なにせプロポーションが素晴らしい。

こんな女が間近にいたのだから、裕作が惚れないわけがなかった。
響子をおかずに自慰したことも当然あるだろうが、男だったら当たり前だと思う。
彼女を目の前にして、性的に興奮しないやつは男ではないと思った。

それほど長身ではないのだが、すらりと伸びた肢体は抜群に均整が取れている。
バストも大きいが、太っているから胸も相応に大きいのとはわけが違った。
人妻らしく、尻が大きめなのもいい。
ウェストのくびれに比較して、骨盤がよく張っていて腰が豊かに張りだしている。
清純そうな顔つきなのに、そこだけは淫らなほどに妖しい肉感的なイメージを与えていた。
太腿にも充分に肉が乗っている。
くびれたウェストよりも太そうなのは、若い頃テニスで鍛えたからだろう。
だが、脚自体が長いこともあって、太すぎる印象はまったくなかった。

そんな身体を見ているだけで、坂本のペニスは見る見るうちに勃起してくる。
スラックスのファスナーが弾けそうだ。

「い、いや……」

それがわかるのか、響子は反射的に顔を逸らせた。
興奮してきたのか、坂本はズボンを脱ぎ捨て、下着もとり、全裸となった。
もうペニスはほぼ直角なくらいに立っている。
坂本は、一瞬だけ裕作の方を気にしてそっちを見たが、すぐに向き直った。
手を伸ばすと、響子は逃げるように後じさった。

「逃げてちゃいつまでたっても終わらないぜ」
「……」

響子の動きがぴたりと止まった。
それはそうなのだ。
いやでいやで仕方がないが、これが終わらなければ坂本は帰らないだろう。
朝までに、いや夫が目覚める前に済ませなければならない。
この前、嫌がる響子の肉体を貪った彼が、ここまで来て思いとどまってくれるとは思えなかった。
それでも響子は懇願せずにはいられない。
仰向けに寝かされ、半身を起こした状態で響子が言った。



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