マリアに黒い偉丈夫が絡みついている。
トッドがまたぞろマリアの肉体を嬲っているのだ。
もう何度か浣腸責めもしたらしく、器具があちこちに散乱していた。

場所は大きなスタジオのようだった。
照明が煌々とマリアを照らし、光が白い肌に反射している。
台車に乗った大きなカメラに数人が取り付き、マリアたちを撮影しているようだ。
大きなフィルム・リールを抱えた助手が、何度もフィルムを交換している。
どうやら映画とはこのことらしかった。
ポルノである。

マリアは大きなベッドに上に転がされ、黒人の愛撫を受け続けていた。
たっぷりと肉が乗り、適度な脂肪を蓄えた豊満そのものの臀部や乳房、太腿が蠢き、揺れ動いている。
それでいてウェストは見事なほどに括れており、こちらはほとんど無駄な贅肉がなかった。
メリハリのある成熟した素晴らしい裸体だった。

その身体には、表面積の小さな布きれがまとわりついている。
上半身は、アンダーバストの形に合わせたブラックレースのブラジャーのみだ。
ブラといっても下乳を支えるだけのフルオープンタイプであり、ストラップとアンダーカップ付近を除けば何もつけていないのと同じだ。
下半身を守るはずのショーツは履いておらず、代わりにガーターベルトが腰に巻かれている。
そこからストラップで吊られたストッキングが長い脚を覆っていた。
いずれも黒である。
足にはハイヒールを履かされていて、これも黒だ。
腕にはストッキングと同じレースの、肘まである長手袋を嵌め、首にもレース状になった黒いチョーカーが巻かれていて、マリアの白い裸身を黒く淫らなランジェリーが飾っているのだ。
88−60−90という素晴らしい女体を、全裸よりもさらに官能的な肉体に見せるための演出だ。

マリアはもう完全に無抵抗でトッドの愛撫を受け入れ、喘がされていた。
連続浣腸責めで体力を消耗させられていたことに加え、マリアにも降魔の成分が入った例のドープが打たれていたのだった。
トッドはそのマリアをベッドに組み伏せ、大きく開脚させていた。
その股間に大きな顔を寄せ、ことさら大きな声で言った。

「しっかし綺麗なマンコだな、おい。あんだけ何度も何度も犯されて、挙げ句の果てにあの化け物の慰み者にされたってのに、ちっとも型崩れしてねえぜ。
中も綺麗なピンク色だ。普通、あれだけ犯されれば、ここにも色素が溜まって黒ずんでくるもんだが、マリアのマンコは若いまんまだ。へへ、あの頃の
十代のまんまだぜ」
「ああ……」

熱い蜜を滾らせているそこは、まだ触れてもいないのに肉襞を収縮させ、蠢いている。
そこにトッドの指が迫り、焦らすように性感を刺激していく。
淫猥なセリフを浴びせられ、言葉でも犯されて、マリアは官能を高めていく。
もともとそうだったのか、あるいは調教の成果なのか不明だが、今ではすっかりマゾの快楽を享受している。
指が動くたびにマリアの腰が震え、わなないた。
割れ目はすっかり口を開け、中の膣口までが小さく開口している。
そこにトッドの黒い指が躊躇いなく侵入していった。

「はううっ……」

待ちかねたようにマリアが身悶え、快楽の熱い吐息が漏れ出た。
愛液にまみれた襞がねっとりと黒い指に絡みついてくる。
膣内に指の根元まで埋め込んだトッドは、ゆっくりと指を回転させ、曲げた指先で膣壁を擦った。

「んっ、んんっ……はああっ……いっ……」
「いい声だぜ、マリア。男を奮い立たせるような声だ」

トッドはそう言いながら指を抜き差しし、くねらせる。
マリアはそれを阻止しようと黒くたくましい腕を白い指で掴むのだが、次第に力が抜けて添えられるだけとなり、いつしか自分の方へ引き寄せようと
するようになっている。
悩ましげな喘ぎを上げ続けるマリアにトッドが言った。

「気持ち良いのか、え? ならそう言えよ。前みたいに「気持ち良いっ」とか「いいわ」とか言ってくれよ、その色っぽい声でよ」
「だ、黙りなさいっ、あっ……だ、誰があんたなんかに……はううっ……」

抗いは頼りないほどに弱くなっているものの、激しいマゾ調教と快楽責めを受け続け、しまいには強化されたドープまで打たれているのだから、相手の男に
刃向かうだけでも大した精神力と言えた。
それでも、トッドの巧みな責めで媚肉はとろけきり、マリアの子宮はジンジンと疼き続けている。
いじられてもいない乳首も、痛いほどに勃起するほどだ。
精神的にはともかく、肉体的にはすっかり快感に対する耐性が落ち、脆くなっている。
太い指で媚肉の奥をかき回されると、もう憎まれ口を叩くことも出来ず、艶っぽい呻き声と喘ぎを漏らし、身悶えるばかりとなった。
トッドが指を抜くと、慌てたように腰をうねらせて続きを求めるほどだった。

「欲しいのか、マリア」
「誰が……」

吐き捨てるようにそう言ったマリアだったが、快楽の影響で語尾は震え、その声は弱々しかった。
トッドが見せつけるようにおのれの男根を掴んで、ぶらぶらと誇示する。

「そらそら、おまえを悦ばせる有り難いコックだぜ」
「き、汚いものを見せるな!」
「ウソを言え。ほれ、もっとじっくり見ていいぜ」
「……」

顔を背けていたマリアだったが、ゆっくりと首が回り、それを見つめている。

(ああ……、あ、あんなに勃起して……なんて硬そうなのかしら……。あんな大きなもので貫かれたら、私……)

マリアの白い喉がごくりと動いた。
あの黒くたくましいペニスを強引にねじ込まれた時の苦痛ときつさ、息苦しさが蘇る。
同時に、その圧倒的な存在感で膣内を征服された時の、得も知れぬ充足感と快感を思い起こし、じわっと媚肉が濡れてくる。
さっきから子宮は疼きっぱなしだ。
そんなマリアに黒い悪魔が囁きかける。

「俺様のビッグ・コックはいつでも使用可だぜ。さ、こっちへ来な」
「い、いやよ……」

マリアは、ベッドから降りて逃げようとすれば出来るのに、申し訳程度に後じさりしただけだ。
その間も、トッドの黒い逸物から目が離せなかった。
亀頭が異様に発達し、カリ首が大きい。
その上、マリアを求めてヒクヒクと蠢いていた。
トッドは胡座をかいたまま、そのペニスを扱いてみせる。

「来いよ、マリア」
「……」

さすがに自分から繋がることは出来ないが、拒絶する言葉も出なかった。
トッドがマリアの身体に触れても、ビクッと小さく震えただけで動かない。
そして細い腰を掴まれても無抵抗で、そのままぐるりと後ろ向きにされた。
トッドが腰を掴んだまま持ち上げると、マリアはふらふらと中腰になった。
官能的な曲線を誇る白く大きなヒップが、黒人の顔の真ん前にあった。
トッドの視線を痛いほどに感じながらも、マリアはその屈辱に耐えている。
膝が震え、片時もじっとしていられないようだが、その股間はぐっしょりと濡れており、さっきからぽたぽたとシーツに染みをいくつも作っていた。

ただ見られるだけなのは辛いのか、マリアは羞恥を噛み殺してグッと臀部をトッドに突き出した。
こんな生殺しの状態で視姦されて焦らされるよりも、さっさと終わらせたかった。
いや、それよりもジリジリと子宮の奥で燻っている官能の源泉を突き破って欲しかったのかも知れない。
トッドがゆっくりと腰を引き寄せても、マリアは抵抗しなかった。
急角度で屹立した肉棒の先がマリアの尻たぶに触れる。
驚くほど熱いそれは、亀頭から漏れ出ているカウパーを何度も臀部になすりつけていく。

そのまま徐々に腰が下ろされ、いよいよ犯されることを覚悟して目をつむったマリアだが、次の瞬間、驚いたように悲鳴を上げ、慌てて振り向いた。
トッドの肉棒は、ぴたりとマリアの肛門に押し当てられたのである。

「あ、ま、待って! そこ、違うっ……!」
「いいんだよ、ここで。マンコに欲しいんだろうが、そっちもすぐにやってやるさ」
「そ、そうじゃなくて……んっ、んああっ!」

マリアはむずかるように身悶えたものの、トッドは落ち着いて女体を下ろし、自分の腰にくっつけていく。
過去にも犯され、今回の調教でも徹底的にアヌスを嬲られたこともあって、すっかり感じる穴と化していたそこは、黒人の太いペニスをじわっと受け入れていく。

「んひっ!」

マリアの肛門はきつく狭いものの柔軟性に富んでおり、滅多なことでは傷つかなかったが、さすがにトッドの巨根はきつかった。
それでも、マリアの自重で身体が沈み込み、排泄器官とは思えないほどに広がってカリ部分を飲み込んでしまうと、あとはずぶずぶとあっさり迎え入れてしまった。

マリアの豊かな臀部の谷間に黒くて太いものが埋め込まれていく様子を、カメラは冷静にフィルムへ収めていった。
もっとも、撮影している方はそうもいかず、大きく膨れあがった股間を気にしたり、ズボンの上から手で擦ったりしているやつもいる。

はち切れそうなほどに膨張した男根が、白い尻肉にめり込んでいくと、マリアは全身を小刻みに震わせながらその圧力と息苦しさに耐えた。
ぺたんとトッドの腰の上に尻を落とし、密着して完全に肉棒全部を受け入れてしまうと、「はあっ」と熱い息を吐いて呻いた。
トッドはマリアの窄まりのきつさを愉しみながら、後ろから乳房を鷲掴みにして揉みしだいた。

「どうだ、でかくて熱くていいだろう?」
「くっ……」
「言えよ、俺様のペニスはどうだ?」
「お……、大きい、わ……ああ……」
「そうだろう。あの触手野郎と比べてもけっこう良い線行ってるだろ?」
「しっ、知らない……」
「そうか? なら、しっかり教え込んでやるか」

トッドはそう言って、乳房を強く揉み込みながら腰を突き上げていく
。マリアの尻を押しつぶすようにして腸管を抉り、奥まで貫いた。

「ああっ! い、いや……、くっ、お尻……んくっ……ひ、広がっちゃう………あううっ……」

マリアは「はあはあ」と籠もった息を吐きながら、トッドの胸へ寄りかかるように背中を預けている。
トッドは、マリアを腿の上に載せたまま、下からぐいぐいとそのアヌスを突き上げていた。
慎ましやかだったはずの肛門は皺がなくなるほどに拡げられ、いやらしく血管の浮き出たペニスを難なく飲み込んで、腸壁を擦られている。

「んっ、んんっ……はああっ、いっ……んむ……くううっ……いっ……」
「お? 「いい」って言いかけたな。おい、言えよ「いい」って」
「い、いや、そんな……、お、お尻を犯されて「いい」だなんて、そんなこと……んっ、んはっ……!」
「ほれほれ、どうだ? 尻の中で俺様を感じるだろうが。でかくて硬いのがわかるだろう?」
「わ、わかるわ……、ああ、ホントに大きい……、それにすごい硬くて、お、お尻が痛いくらいよ……、ああ、もうしないで……」
「またウソか、しないで欲しいわけがないだろうに」
「い、いや……、はううっ……」

まだアヌスを犯される嫌悪感や、それによって生じる快感に動揺しているようだが、身体は肛門性交の快楽に浸っている。
根元まで長大な肉棒をくわえこみ、トッドの突き上げに合わせるようにして括約筋を絞り、緩めている。
入ってくる時は、もっと奥へといざなうように窄まりが緩み、抜かれそうになると引き留めるように締め上げるのだ。
そうすることによって、腸管やアヌスの粘膜と硬い男根の摩擦感を味わおうとしているのだ。

「やあっ、こんな……ひっ、お尻……お尻がおかしくなるわっ……くっ、すごっ……いああっ……!」

トッドの抜き差しが強く激しくなっていくと、比例してマリアの呻き声や喘ぎが高まり、背筋の痺れが止まらなくなってしまう。
限界まで拡げられ、そこを思い切り擦られて、マリアのアヌス粘膜はもう爛れ始めている。
マリアとトッドの股間や腿は、腸液と媚肉から垂れている蜜でべたべたになっていた。
腰を強制的に上下させられるたびに大きな乳房がたぷっ、たぷっと弾み、揺れ動く。
カメラはそれも収めていった。

「あっ、あっ、あっ! あ、もう……もうっ……!」

トッドの激しい律動で翻弄されるアヌスと、揉みくちゃにされる乳房から電流のような快感が走り抜け、マリアはたちまち頂点へ駆け上がっていく。
しかし、今少しで気をやるという直前を見計らって、黒人は唐突に腰の突き上げを緩慢にし、ゆるゆると肛門をこねるような動きに変えていく。
マリアの性感が落ち着いてくると、また激しく責めていく。
マリアが音を上げるまでこれを繰り返した。
たまらずマリアが呻いた。

「ああ、もういやあ……、た、たまらないのよ、あうう……な、なんとかしてっ……」
「なんとかして? いかせて欲しいってのか?」
「それは……」

マリアは悔しそうに顔を背けるものの、自分の尻をトッドの下腹に押しつけてうねらせている。
もっと動いて、早くいかせてと身体が訴えていた。
そうでなくとも新ドープのせいで、膣などの粘膜は熱く、そして痒みを生じており、強い摩擦感を求めている。

「言えよ、マリア。いかせてってな。気持ち良いと叫んでみろ」
「い、いやっ……ああ、もうおかしくなりそうよ……はああっ……」

トッドの動きが鈍いなら自分から動こうと、マリアは腰をうねらせ、トッド子の腰に押しつけているのだが、大きな手がしっかりと太腿の付け根を
押さえ込んでおり、動くに動けなかった。
それでいてトッドは、マリアの官能が冷めぬよう、焦らすように腰を蠢かせている。
強い刺激はないものの、肛門や腸管へペニスが擦れ込んでくる快感だけはあった。
乳房も鷲掴みにされ、指が食い込んではいるものの、揉み込む力は弱い。
もっとぎゅうぎゅうと絞るように揉んで欲しかった。
乳首を捻り上げて欲しかった。

「あ、あっ……は、早く……あああ……」
「早く? 早くどうして欲しいんだよ。もっと激しくして、いかせてと言えば、いくらでも叶えてやるぜ」
「くっ……、こ、この悪魔っ……あああ……」

マリアは憎まれ口を叩きながらも、焦れったそうに腰を僅かに前後に動かし、少しでも摩擦感を得ようと淫らな努力をしている。
そこにトッドの腕が伸びてきた。
後背座位にさせられたマリアは、尻を男の下腹部に押しつけて、トッドの足を跨ぐようにしていたのだが、その股間に指が潜り込んできた。
淡い繁みの奥で淫らに色づいている割れ目は、もうぱっくりと口を開いており、とろとろと熱い蜜を垂らしている。
そこをさらに押し開き、中の襞や膣口を剥き出しにさせた。
カメラが近づき、そこをクローズアップしている。

「い、いや! 撮らないで……、こ、こんな……ああっ」

レンズの冷たい視線を感じ取り、マリアの媚肉は一層に滾り、じゅんっと蜜を分泌した。
黒くて太い指が器用に動き、割れ目の頂点で不乱でいる肉芽をきゅっと摘んでやると、マリアは甲高い悲鳴を上げてぐぐっと反り返った。
美しいブロンドがふわっと宙を舞い、後頭部がトッドの大きな肩に押し当てられる。

「んひぃっ……!」

トッドの太い指がゆっくりと膣口に侵入していく。
たっぷりの愛液で潤ったそこは、黒い指をあっさりと飲み込んで奥までいざなおうとしている。
指が押し込まれると、押し出されるように愛液がどろっと溢れ出してきた。

「相変わらず狭いマンコだなあ。こんなきついのが、俺様のぶっといのを楽々飲み込むんだからな、女はわからねえよ」
「ああっ…んっ、んくっ……ふああっ、ゆ、指が……入るっ……」
「根元まで入れてやるぜ」
「ああっ!」

指が根元まで埋め込まれると、溢れ出す蜜でトッドの手がびしょびしょになった。
トッドの指先が硬いものに当たり、そこをまさぐるとマリアはいきそうな喘ぎ声を出してよがり出す。
どうやら子宮口らしかった。
そこを押したり擦ったりすると、マリアは全身をわななかせて嬌声を放った。

「いっ……ああっ!」
「お、もうちょっとで「いいっ」って言いそうだな。でもな」

そこでトッドはにやりとして、根元まで押し込んでいた指を無情にも抜き去ってしまった。
マリアは慌てたように腰を捩り、恨みがましそうに黒人を睨みつける。

「あっ、どうして!?」
「どうして、だと? なんだ、いかせくれると思ったのか」
「……」

トッドはマリアのすべらかな背中に分厚い胸板に押しつけ、両手で柔らかく乳房を揉んでいる。
マリアはその背中に、たくましい男の筋肉と胸毛を感じ取り、ぞくぞくするようなおぞましい期待感に震えた。
黒人の太くて低い声が耳元に響く。

「欲しいと言えよ」
「……」
「犯して欲しい言いな。そうすりゃマンコもやってやる」
「あ……。でも……」
「今さらなんだ? 俺にいやってほど犯されてよ、浣腸責めされて排泄まで見られて、挙げ句、化け物にまで浣腸されて全身を犯されてんだぜ。しかも
それを見せ物にされて、今度はフィルムにまで撮られてる。もう生き恥はかきつくしたろうが。この期に及んで、恥も外聞もねえだろう」
「ああ……」

そうかもしれない、とマリアは思い始めている。
正常な彼女なら「そんなことはない」と簡単に判断できるのだが、もうそういう状態ではなくなっていた。
度重なる激しいセックス調教と恥辱、羞恥責め。
アヌスを徹底的にに嬲られる倒錯的な性技まで仕込まれ、その肉体を反応をすべて見られ、あまつさえ記録までされているのだ。
おかしくならない方がどうかしている。

マリアの強靱な性格が崩れつつあり、鉄壁の精神が崩壊し始めている。
こんな状態でいつまでも焦らされたら、発狂しないまでも、何も考えられなくなってしまう。
もう身体の方は、一度でもいいから早く絶頂に到達したいと熱くうねり、白く灼けているのだ。
もうマリア・タチバナは花組の人気女優や帝国華撃団の有能な隊員ではなく、ロシア革命のジャンヌ・ダルクでもない。
紐育の一角で恐れられたブラッディ・マリアでもなかった。
肉欲に悶え狂う惨めな牝に堕ちようとしている。
トッドの分厚い唇がマリアの耳たぶを挟み、ぞっとするような声で言った。

「言え、マリア」
「あ……」

マリアは、心から何かがポロリと落ちたのを感じた。
そっとトッドを振り返ると、性に苦悶した美貌を晒して何か言いたげに唇を震わせる。
トッドの指が乳首を軽くこね、太腿をすっと擦った。
それが合図になったかのように、マリアは屈辱の言葉を吐く。

「んっ……、ああ……ほ……欲しい……」
「マンコに欲しいのか? それとも尻を思い切り抉られたいのか?」
「いや……」

かけられる恥辱の言葉に頬を染めながらも、マリアは腰の震えが止まらない。
腸管でぐぐっとペニスが動くと、もうそれだけでわなないてしまう。

「マンコに入れて欲しいか」
「……」

マリアは力なく頷いた。

「じゃあ言え、入れてってな」
「い……入れて……」
「セックスして、だ」
「し……、して……」

気丈な美女に羞恥の言葉を口にさせると、トッドは満足げに大笑いした。
マリアは恥辱で唇を噛んだものの、もう肉体はどうにもならないところまで追い込まれてしまっている。

「お呼びですぜ、ボス」
「やっとか」

バレンチーノフがトランクスを脱ぎながらマリアに近づく。
さすがにハッとしたマリアは、あからさまに嫌悪の表情を見せた。

「いや! あなただけはいやよ!」
「何言ってやがる、「セックスして」って今言ったばかりだろうが」

そう言ってトッドが乳房を強く揉むと、マリアは仰け反りながら辛うじて言った。

「そっ、それは、あの男に言ったわけじゃ……ああっ……な、ないわっ」
「そうは言っても俺のものはマリアの尻が食い締めて離さねえしな、あとはもうボスのペニスしかねえや」
「いやっ!!」

ここまで来ても嫌がるとは、相当に嫌われたものである。
バレンチーノフは苦笑したが、それだけにやり甲斐も達成感もあった。
嫌いな男に犯され、心ならずも絶頂させられるマリア。
挙げ句にその子種を孕まされ、絶望に打ち沈むマリア。
それらの光景がバレンチーノフをより興奮させていく。

「ここからが本番だよ、マリア。きみはこの映画の主演女優なんだからな」
「映画……」
「言ったろう。この映画はギルガメッシュ叙事詩だよ。私がギルガメッシュ、差し詰めトッドはエンキドゥってところだな。そしてきみはイシュタルであり、シャムハトというわけだ」

ギルガメッシュ叙事詩に於いて、シャムハトとはエンキドゥにあてがわれた娼婦である。
ギルガメッシュを倒すために天空の神が地上にもたらした男であり、彼と同等の力を持つとされていた。
しかしまだ人間としては獣性が強すぎ、有り余る精力を吐き出させるためにシャムハトを使ったのである。

エンキドゥはシャムハトの妖美な肉体にのめり込み、七日六晩に渡って交わり、体内の精力を彼女に放った。
そのおかげで荒ぶる魂と肉体が沈静化し、人間界に馴染むようになったとされている。
ちなみに、ギルガメッシュ討伐のために送り込まれたエンキドゥだが、彼と力比べをして引き分けたことで互いを認め合い、後には親友となっている。

「イシュタルの方は性愛の女神としても知られている。ま、セックスの女神だな。ますますきみにふさわしいだろう」

イシュタルはバレンチーノフの言うように、五穀豊穣──つまり出産の女神とされている。
同時に性同一性障害とも関連づけられており、そういう意味でも「男装の麗人」であるところのマリアと似ていると言えば似ている(もっともマリア自身は
性同一性障害などではなく、単に役柄として男役が多いというだけなのだが)。

「さ、このギルガメッシュとエンキドゥの餌食になるがいい」
「いやよ……」

抗うマリアの口調が弱々しかった。
マリアの官能を揺さぶるように、トッドが下から巧みに焦らすように腰を使ってくる。
亀頭の先が腸管にめり込むたびに、叫び出したいような快感が走った。
犯されているのはアヌスなのに、膣や子宮が疼いてたまらない。
もはや膣にもたくましいものを挿入され、かき回してもらわねば収まりがつかなかった。
その相手が仇敵のバレンチーノフになる。

マリアの喉がごくりと動いた。
醜く穢らわしい肉欲を飲み下したつもりだったがそちらは残り、理性や羞恥心の方を飲み込んだらしかった。

「あ……」

バレンチーノフが、これ見よがしにペニスを手で掴み、ぶらつかせている。
年齢にそぐわぬほどに隆々とした肉棒だった。
今アヌスに入っているトッドのものほどではないだろうが、マリアの疼いた媚肉を慰めるには充分な威力を持っていそうだ。

バレンチーノフはマリアの前からのしかかり、顔を近づけていく。
思わず顔は背けたものの、マリアは押し戻そうとはしなかった。
今日の彼女は縛られてもおらず、その気になればバレンチーノフを突き飛ばすことも出来たはずなのだ。
まだ嫌悪感で震えているものの、彼の顔が寄ってきても、喉で「ひっ」と小さく悲鳴を上げるだけだった。
バレンチーノフの舌が、マリアの耳から喉もとへと這い下りていく。

「や、やめて……!」

もう「やめろ」という強い言葉は出なかった。
男の舌……それも大嫌いなバレンチーノフの汚らしい舌が肌を舐めているというのに、逃げられなかった。
ぞくぞくしているのは悪寒ではなく、被虐性感なのは明らかだった。
抵抗がないと知ったバレンチーノフは、さらに大胆な行動を見せる。
マリアの手を取ると、おのれのペニスを握らせたのだ。

「……!!」
「どうだいマリア。これが俺のものだ」
「……」
「トッドには及ばないだろうが、なかなかのものだろう」
「あ……」

(か、硬い……これも硬い……。こ、こんなに反り返って……)

握らされた手からバレンチーノフの手が離れても、マリアはペニスを離さなかった。
それどころか、ゆっくりとしごき始めている。
それを指と手のひらで上から下へ、下から上へとしごくたびに、バレンチーノフの肉棒は嬉しそうにビクビクと脈打ち、とろっとした透明な液体を漏らしている。
その手触りと匂いは、いやでもセックスを連想させた。
いよいよこの男に犯されてしまう。
それとトッドと一緒になって好き放題に犯されるのだ。
暴力的に組み伏せられ、乱暴に乳房を揉みしだかれ、媚肉にも肛門にも挿入される。
その上、必ず中に射精されてしまう。
身体の中まで穢されるのだ。
それを思うだけで、マリアの肉体は被虐の炎で炙られ、じりじりと灼けていく。

「入れてもらいたいだろう、これを」
「……」

首を横に振るマリアの動きが力ない。
もうほとんど反射的にそうしているだけらしい。

「言うんだ、マリア。僕に「セックスして」とね」
「……」
「もう言えるはずだ。そうだろう」
「ああ……」

その間にも、トッドの緩い突き上げと乳房への愛撫は続いている。
マリアの口がそっと開いた。小さく震える唇から屈服の言葉が吐かれていく。

「し……て……」
「もっとはっきりと、だ」
「せ……、セックス……して……」

バレンチーノフは快哉を叫んだ。
「あなたとだけは絶対にいや」と言われたマリアから、とうとう「セックスして欲しい」という言葉を引き出したのだ。
肉体とともに、心まで征服した気がした。

「この僕に抱かれたいのだな?」
「そ……、そうよ……、ああ、もういや……!」

そう言って悔し涙を流すマリアを歪んだ笑みを見下ろしてから、バレンチーノフはおもむろに覆い被さっていく。
マリアの太腿に手をかけ、その脚をさらに拡げてから、挿入には充分なほどに勃起した肉棒を濡れぼった媚肉にあてがう。

「んっ……!」

その熱さと硬度におののいてマリアは思わず腰を引いたが、下にはトッドがいてほとんど逃げられなかった。
そして蜜でどろどろになった膣に、憎い男のペニスが少しずつ押し込まれていく。

「んんっ……はああっ、いやっ……いや、入って……来ちゃうっ……!」

すでにトッドの黒くてでかいものが押し込まれている股間に、バレンチーノフのペニスまでが侵入していく。
男の肉棒は、マリアの狭い膣を容赦なく押し広げ、くっついた粘膜を巻き込みながら中へと押し込まれていった。

「んっ! はああっ、きっ、きついっ……だ、だめ、太いの二本も……ああっ!」

マリアの豊満な臀部を持ってしても、太い二本のペニスがねじ込まれている股間は窮屈そうに見える。
肛門の奥まで入り込んでいるトッドの肉棒に、膣から子宮を目指しているバレンチーノフのペニスが内臓を介してぶつかりあい、マリアに悲鳴を上げさせている。

「んあううっ、苦しい……きついっ……あ、あまり動かないで、きついの……あはあっ……」

猛烈な圧迫感と息苦しさに、マリアは美貌を苦悶させ、荒々しい呼吸を繰り返している。
どちらの穴に入ったペニスも、大きく段差のあるカリが内部の粘膜を削り、擦っていた。
バレンチーノフは両手でマリアの太腿を押さえ込み、出来るだけ大きく開脚させながら腰を打ち込んでいく。
そうすることでより深いところまで犯そうというのだ。
突き上げられるたびにマリアは嬌声を張り上げ、全身から汗を絞り出して身悶えた。
下から盛んに肛門を突き上げながらトッドがけしかける。

「もう言えるだろ、マリア。いいってよ」
「いっ……いいっ……」

何のためらいもなくマリアはそう口走った。
唇の端からは、透明な唾液が細く滴り始めていた。

「いいっ……あうう、気持ちいいっ……ま、前と後ろのが、ああっ……こ、擦れて……おかしくなるうっ……いいっ!」
「う〜ん、いい声だぜ、マリア。もっと喘げ、よがれよ。「セックス大好き」って言いな」
「せ、セックス……いいっ……セックス……す、好き……ああ……」
「よし、今度は「ペニス大好き」だ。チンポでもいいぜ」
「い、いや……、あああ……ぺ……ペニ、ス……好きっ……いいっ!」

マリアの卑猥な言葉を聞き、前後を責める黒人と白人のコンビはリズムを合わせて激しくピストンしていく。
バレンチーノフが子宮口まで届かせると、トッドは腰を引いてアヌス粘膜をめくれ上がらせる。
トッドが直腸の奥まで犯すと、今度はバレンチーノフが引き抜いて膣内をカリで抉った。
そうすることで常にマリアの身体の中にどちらかのペニスがあるパターンにするのだ。

かと思うと、同時に深々と抉って内部で思い切り擦れ合わせてマリアを絶叫させた。
マリアは、同時に貫いても心地よいほどの反応を見せたが、片方が引いて片方が突くパターンが特に感じるようだった。
もちろん、内部で双方の肉棒が内壁を通してぶつかり合い、擦れ合う刺激にも、絶頂に迫るような快感があるようだ。
膨れあがった太い肉棒にふたつの穴を同時に思うさま抉られ、マリアは「ひぃひぃ」と掠れた悲鳴と悩ましい喘ぎ声を交互に放っていた。
バレンチーノフの亀頭が子宮口を突き上げてくるたびに、裸身を弾ませて大きく喘ぐ。
もうマリアの子宮は受精を望んで、すっかり下降してきているらしい。
トッドの巨根でなくとも、充分に届いている。
しかも、度重なる絶頂により、固く閉ざされていた子宮口が根負けしたように小さく口を開けていた。
バレンチーノフはそれをペニスの先で感じ取り、嬉しそうに腰を打ち込み、こじ開けようとしている。

「マリア、わかるか? おまえの子宮が僕の精子を求めて開きかけてるぞ」
「そ、そんな……」
「くくっ、このまま射精してやったら確実に孕みそうだな」
「い、いや! それだけはいやっ……あ、あなたので妊娠するなんて絶対に……ああっ……」

逃げかけるマリアを、下からトッドが突き上げる。
ズンと腸管深くまで抉られ、腸壁を亀頭で小突かれて、マリアは目を剥いて呻いた。
苦痛と快楽は紙一重だ。
そんな痛いだけの責めに馴染んできた女体は、乱暴が突き込みにすら性的反応を示すようになっている。

バレンチーノフとマリアの腰がほぼ完全に密着した。
性器の奥の奥まで突いたペニスは、亀頭を子宮口に食い込ませている。
もう先っぽは子宮内に入り込み、尿道がその中で露わになっていた。
ここで射精されようものなら、マリアの子宮は受胎を阻む手段を持ち得ない。
そんな状態なのに、マリアの媚肉は膣口が根元を、胎内でサオを盛んに締め上げている。
無防備となった子宮への射精を望んでいるかの動きだった。あまりの深さにマリアが呻いた。

「あううっ、ふっ、深いっ……深すぎるっ……こ、こんなの初めてよ、ああっ……」
「深いのがいいのか、マリア。ええ?」
「いっ、いいっ……こ、こんな深くまで犯されるなんて……い、いやなのに、ああ……いやなのに気持ち良いっ……ああっ!」
「おうおう、灼けるな。俺も仲間に入れてもらうか」
「ひっ、だめ、今、そっちを動かしちゃだめえっ!」

トッドがまた動きを激しくさせ、アヌスがめくれ上がるほどにきつく責め始めた。
膣だけでなく肛門にまで激しい摩擦を加えられ、マリアはぐうっと裸身を伸ばして喘いでいる。
子宮口を責められるようになってから、マリアのアヌスも比例するようにきつく収縮していた。
ぎゅうぎゅうと締めつけてくる肛門をこじ開け、さらにねじ込むように黒人が深々と貫いてくる。
抉る直線運動だけでなく、ぴったりと男根にへばりついた粘膜を巻き込むように腰を回転させてマリアに悲鳴を上げさせている。

「あぐうっ、お尻も深いっ……あ、そっちに突いちゃだめよ、ああっ……ま、前のと擦れてしまう……いいっ……」

マリアの妖艶な媚態とよがり声で、前後を責める男たちの興奮も頂点に達している。
その身体の中で、ぐぐっと二本のペニスが亀頭を中心に膨れあがってきてた。
穴を引き裂きそうなほどの太いものが、自分の中でさらに太くなったのを感じ、マリアは「もう、たまらない」とばかりに身体をうねらせた。

「ああっ! やっ、な、中でまたおっきくなって……か、硬いっ……あ、びくびくしてる……あああっ」
「へへ、俺たちもいきそうなんだよ」
「そうとも。マリア、きみだってそうだろう? 一緒にいきたいだろう?」
「いっ……いきたいっ……」

マリアはガクガクと何度も頷いた。
恥辱や羞恥に関するプロテクトはほとんど外れてしまったようで、マリアは唆され、強要される卑猥な言葉を吐き続ける。

「あ、あっ……お、お願い、もうっ……」
「いかせて欲しいか?」
「い、いかせてっ……は、早く……もう……もう保たないっ……!」
「では中に出すぞ。子宮の中に直接な」
「そ、それだけは……。ああ、出すなら外に……、お、お尻でもいいから、中だけは……」
「なら、いかせんぞ。いきたければ「中に出して」と言うんだ」
「そんな、ひどい……あああ……」

口では抗い、嫌がりながらも、身体はすっかり受胎を期待していた。
その証拠に、マリアの長い脚は、しっかりとバレンチーノフの腰に巻き付いている。
これでは、男の側は離れたくとも離れられないだろう。
射精のため、ふたりの腰の動きが素早くなる。ストロークは小さくものの、半ば挿入したまま腰を打ち込んでいる感じだ。
マリアの名器に締めつけられ続け、限界を感じたバレンチーノフが叫ぶ。

「言え! 言うんだ、マリア! 中に欲しいと言え!」
「あああっ……な、中っ……中に出しても……いい……いっ、いきそうっ……私ももういきそうっ……!」
「くっ……、マリア!」

バレンチーノフは出来るだけマリアの腰を押しつけ、そこで射精した。
子宮口にめり込んだ亀頭は、子宮内で精液を放っていた。

どっびゅるるっ、びゅるるっ。
びゅくっ、どびゅっ。
どぶどぶっ、びゅるんっ。

熱い粘っこい精液がモロに子宮内壁にひっかけられ、マリアは感触に目が眩んだ。

「ひぃあっ、でっ、出てるっ……やっ、熱いっ……ああ、いやあ……奥で……奥で出てる……ああ、こんなに……ううん、い、いくっ!」
「く、くそっ、色っぽい声でよがりやがって! こっちも限界だ!」

そう叫ぶとトッドも、マリアの大きな尻たぶに下腹を埋め込むようにして射精した。
精液が直撃した腸壁がへこむほどの勢いで射精され、マリアは何度も仰け反った。

「んっはああっ、いやあっ、お尻にも出されてるっ……やああっ、ま、またいくうっ!」

ほぼ同時に前後に射精され、マリアは精液を受け止める感覚で続けざまに気をやっていた。
バレンチーノフはしつこいまでに腰を押しつけ、腰を小さく振っている。
まだ射精しているらしい。
マリアは、射精されるたびに男の腰に絡めた脚に力を込め、足の指を反り返らせていた。

「あ、あうう……まだ出てる……お腹の奥に……ああ……」

ビクビクと脈動しながら射精する肉棒の凄さを前後の穴で感じ取り、マリアは意識を失いかけた。
射精を終え、男どもがペニスを抜き取ると、マリアの裸身は力なくぐったりと横たわった。
長大なペニスを二本もくわえ込んだふたつの穴は、まだ閉じることが出来ないようで、窄まりかけたそこからどろりと精液を逆流させている。

「へへ……」
「ふふ……」

マリアから抜き去った男根を擦りながら、バレンチーノフとトッドが征服した女体を見下ろしていた。
半勃ちだったペニスは、またすぐにそそり立ってくる。
こんなマリアを見れば、死にかけた老人でさえ勃起するだろう。
トッドがマリアの身体に手を掛けて言った。

「今度は俺が前だ。いいよな、ボス」
「ああ、いいとも。僕もマリアの尻を味わってみたいしね。それにふたりで同時に責めるというのもいいものだ。締まりが違うね」
「そうだろう? ボスは「気が散っていけない」とか言ってたが、これにはこれの良さがありまさあ。ふたり同時に犯されることによって、女にとっては
恥辱や快楽が二倍になるしな。ほれ、起きなよマリア」
「あ……」

軽く頬を叩かれ、マリアはぼんやりと薄めを開ける。
目の前には黒人のでかい顔があり、いつの間にかマリアはトッドの腹の上にうつぶせに乗っていた。
トッドの腰に跨る形で脚を拡げられ、その尻をぐっと掴まれている。
そこにバレンチーノフの唇と舌が吸い付いてきた。

「ああ……」

後ろはバレンチーノフが太腿や尻の谷間などを唇で舐め回し、前はトッドが乳房や首筋に熱いキスを注いでいる。
尻にも腿にも首にも、そして柔らかそうな乳房にも、いくつものキスマークをつけていった。
性に長けた男ふたりによって全身を口唇愛撫され、マリアの被虐性に富んだ甘く切ない感情が込み上げてきてしまう。
絶頂の余韻による炎が消えないうちに、また新たな燃料が注がれていく。
もはや、この二匹の淫獣に徹底的に嬲られ、いたぶられるしかないのだという諦めにも似た倒錯的な願望が生まれてきている。

(ああ、見られてる……恥ずかしいところをまた見られてる……。こ、こんな男たちに……ああ……)

トッドの太い腕でがっしりと臀部を掴まれ、恥ずかしいくらいにパカッと尻の谷間を開かされている。
そこに恥ずかしげに鎮座しているふたつの穴は、先ほどの激しい性交の末にたっぷりと注入された精液がとろりと垂れ落ちていた。
そこをあのバレンチーノフに、じっくりと観察されていると思うとたまらなかった。
マリアは汚辱感と羞恥、屈辱感にまみれていたが、同時に心臓を締めつけられるようなジーンとした妖しい陶酔に浸っている。
こんな恥辱を味わうくらいなら、早く犯されてしまいたい。
常軌を逸するほどに責められて、いっそそのまま死んでしまいたかった。

「ああっ、ま、まだ責めるというの……」

マリアの彼女らしからぬ泣き言が口をついたが、もちろんそんなもので男たちは許しはしない。
トッドの黒い手が、神の造形としか思えぬ美しい乳房を粘っこい愛撫で揉み上げ、バレンチーノフの指が肛門をくすぐり、クリトリスをいびった。
マリアは頬を赤く染めて顔を左右に振り、熱い喘ぎを口にしている。
さっきのWファックで燃え尽きたと思っていた官能はまだ健在で、またしても燃え始めていた。

「さあマリア、来いよ」
「……」

トッドがふざけたように「おいでおいで」と手招きすると、マリアはもう逆らおうともせずにふらふらと腰を持ち上げ、自ら男根を握って股間に合わせていく。
ゆっくりと腰を落としていくと、蜜と精液にまみれた媚肉は黒人のペニスでぐぐっと押し広げられていった。

「あ、あっ……んんっ……!」

たくましいものが柔肉を裂いて挿入されていくと、マリアは全身の筋肉を突っ張らせて悲鳴を上げた。
射精後とは思えぬ硬いものが、少しずつ胎内に収まっていく圧力がマリアの頭を芯から痺れさせていく。
その心地よさにトッドが呻く。

「くっ……、おまえは尻の中もマンコの中も最高だぜ。こっちは尻ほどきつくはねえが、しっとりと俺のコックにまとわりついてきやがる」
「あっ……く……、んんっ……やっ……ま、まだ入って……くる……くうっ、奥まで……ああっ!」

少しずつマリアの腰が降下し、子宮口に先がぶち当たるとそこで止まった。
その衝撃でマリアは背筋を反らせて大きく喘いだ。
軽く絶頂したらしかった。
トッドのペニスはまだ全部は収まっておらず、3センチほどはみ出ている。
それでもマリアには充分な深さなようで、子宮は下から押し上げられて鋭い刺激を与えていた。

「まだ全部入ってねえぜ。入れていいよな?」
「そ、そんな……、も、もう入らないわ……ああっ、こんな深くまでくるなんて……」
「おほっ、まだ入りきってねえのに、もう締めつけてきやがる。そんなに気持ち良いのか、この淫売め」

トッドはそのままマリアの臀部を掴み、ゆっくりと上下させて抜き差しし始めた。
奥まで突いていた肉棒をぬるっと半分ほど引き抜いてから、また奥までずぶりと突き刺していく。
何度かそれを繰り返すと、もうマリアは自分からトッドの動きに合わせて尻を上下させるようになっていた。
腰を下ろした時は上半身がトッドにくっつくようにもたれかかっており、豊満な乳房が黒人の胸板で柔らかく潰れている。

「あっ、ああ……いいっ……うんっ……いっ……あはっ……くっ……い、いいっ……!」

いきり立ったもので深々と挿入され、マリアは苦悶した美貌のままでトッドのリズムに合わせている。
我を失うほどではないものの、すっかり肉欲の虜となって黒人に犯されていた。

(ああ、いい……、だ、だめ、こんなの……、こ、これじゃレイプじゃなくて……セックスになっちゃう……、わ、私、トッドとセックスしてるんだわ……)

その自覚がマリアの動きを大胆にさせている。
背骨がたわむほどに反らせ、弾みを付けてトッドの腰に下半身を打ち付けている。
そのたびに子宮口がゴンゴンと小突かれ、苦痛と快楽が交互に脳内に襲ってきた。
バレンチーノフがにやにやしながら股間を覗き込んでいる。

「マリア、よく見えるよ。きみの綺麗なオマンコが黒人の醜くてでかいペニスをうまそうに飲み込んでいるのがね」
「やっ、見ないで! あうっ……だめ、見ないで……あ、あなたに見られたくないっ……ああっ!」

快感に沈みかけていたマリアに羞恥が蘇り、屈辱に身を灼きながら尻をうねらせている。
トッドは遠慮なく突き上げ、マリアから悲鳴と喘ぎを引きだしていた。

「へへ、ボスにマンコ見られてると知ってから、また締めつけがきつくなったじゃねえか。マリア、おまえはやっぱりマゾだな。見られて感じるんだよ」
「ち、違……、あああ……」
「声が艶っぽいんだよ。大嫌いなやつに犯されたり、虐められると燃えて燃えてしようがねえ。そういう女なんだ、おまえは」
「違うっ……ち、違う、ああ……いいっ……」
「そんだけよがれれば、もういいな。ボス、どうぞ」
「ひっ……!」

トッドはマリアのぷりぷりした尻たぶを掴み直すと、改めてぐぐっと大きく割り開いた。
晒された肛門が冷気に触れ、一層にマリアの羞恥を煽った。
それでもアヌス自体は、さっきまでトッドの逸物をねじ込まれていたせいもあって、少し爛れている。
しかも内側からふっくらと膨れあがり、僅かに開いた口からとろりと黒人の精液が滲み出ていた。

「んあっ!」

ぞくりとした強い電気が背筋を走り、思わずマリアが甲高い悲鳴を上げた。
バレンチーノフが指先でそっとアヌスをなぞったのだ。

「くく、これくらいの刺激でそんなに感じていては、アナルセックスとなったらすごいものだろうな」
「いや……、お尻はいや……」
「何を言ってる。さっき、トッドのぶっといのをしっかりとくわえ込んで気をやったじゃないか」
「ああ……」
「それ、これが欲しいだろう?」
「……」

亀頭の先が肛門に押し当てられると、一瞬びくりと身を震わせたマリアだったが、すぐにおとなしくなった。
それどころか、押しつけられたペニスに向かって、自分から尻を持ち上げようとすらしている。
バレンチーノフが目で合図すると、トッドはにやにやしながら頷いてマリアの尻を離した。
するとマリアは尻を少しずつ持ち上げ、アヌスに食い込んでいるペニスを腸内に収めようと腰を捩っていった。

「やっ……、は、入る……入ってしまうっ……」
「くく、入ってしまう、じゃないだろ? 自分で入れてるんだよ、マリア。もうサンドイッチファックがお気に入りか。この好き者めが」
「い、いや……、ああっ!」

憎い男どもに同時に犯されるなど、いやでいやで仕方ないのに、肉体がそれを望んでいる。
肛門と膣へ同時に挿入されるきつさ、苦しさと、その反動である大きな快感と悦楽。
精神面でも、嫌いな男ふたりに嬲られる汚辱感が被虐の快楽となってしまっている。
新ドープの威力と、脳内麻薬が相乗効果を生み出しているかも知れない。
喘ぎを噛み殺し、まだ羞恥心と戦っているマリアを鼻先でせせら笑いながら、バレンチーノフは亀頭を食い込ませた肛門を一気に貫いた。
ほぼ一瞬でペニス全体がマリアの肛門を突き通し、腸内に入り込んでしまう。

「んひぃっ、いっくううっっ……!」

肛門の皺がなくなるほどに押し広げられ、腸管深くまで肉棒に犯されると、マリアはもうそれだけで達してしまった。
マリアは大きく背中を弓なりに反り返らせ、びくびくと痙攣している。
ふたつの穴は、二本の怒張を確かめるかのようにきつく締めつけている。

「くっ、い、いきやがったのか!? えらく締めつけやがって!」
「尻も思い切り食い締めてるな。ふふ、随分と派手にいったようだ。だが、こんなもんじゃないぞ」

いった後も断続的にきゅうきゅうと収縮する粘膜を引き剥がすように、ふたりは腰を使い出した。
マリアの股間には二本の太い男根が突き刺さっており、交互に貫き、引き抜いていた。

「んっ! あはあっ! ひっ! やっ、ま、まだ動かないで! うああっ!」

黒いペニスと白いペニスがマリアの小さな穴をいっぱいにまで拡げ、繰り返し出入りして女の体内を蹂躙している。
膣内も腸内も激しくかき回され、粘液を滴らせて挿入をサポートしていた。

「んっ、はおうっ……いっ、いいっ……んんっ、きつっ……きついっ……ふ、太いのが二本も……ああ……いっ……気持ち良いっ……だめ、もうだめえっ!」

肛門を犯しているバレンチーノフの肉棒は、腸液を滲ませた穴からにちゅにちゅと粘着質な音をさせながら突き上げている。
一方のトッドの男根は、肛門よりもずっと多い液体を媚肉から掻いだしていた。

トッドのペニスは子宮口を突き上げ、バレンチーノフのものは腸管を抉るように突き刺している。
ふたりとも、最初のうちは呼吸を合わせてマリアを突いていたのだが、あまりの心地よさにそれどころではなくなり、まったくリズムを取らずに好き放題に犯していた。
二本同時に突き込まれると、狭い胎内が大きなもので圧迫され息が詰まる。
タイミングがずれると、内臓壁を通して二本が擦れ合っているのがはっきりとわかった。
無茶苦茶な突き上げで、とても普通の女には耐えられないだろうが、マリアの成熟した肉感的な身体はそれを受け入れている。
激しく上下から突き動かされ、マリアの白い裸身がうねくり、弾み、たわんだ。
背中からバレンチーノフがマリアの顎を掴み、後ろを向かせた。

「マリア、キスしておくれ」
「いや……、キスだけは……うむっ!」

なよなよと顔を振って拒否の意志は見せたものの、敢えなく唇を奪われた。

「ん、んむ……むむう……」

バレンチーノフの舌が唇を開けろとマリアの唇を突いてくると、マリアはあっさりと受け入れた。
途端に男の舌がマリアの咥内を蹂躙する。
あれほど嫌がっていた口づけまでされ、マリアは頭の中が白く灼け焦げた。

「ん、んん……むちゅっ……んむ……じゅるっ……んじゅっ……」

たっぷりと舌を与え、唾液を飲まれてから、バレンチーノフの唾液を流し込まれたマリアは、それを躊躇なく嚥下した。
白い喉が蠢くのを見て、ようやくバレンチーノフが口を離すと、今度はトッドが分厚い唇を重ねてきた。

「んむう……むむっ……んっ、んちゅ……じゅっ……」

マリアがむずがって顔を捩ろうとしたのはほんの少しで、すぐに黒人の厚い舌を自分から吸い上げるようになっていく。

「むぐ……んむうっ……ちゅっ……ちゅぶ……ん、ん、んんっ……」

分厚い舌が咥内の粘膜をこそげ落とす感覚に、マリアは目眩がしてくる。
脅えて引っ込んでいる舌を捕らえられ、吸い取られるかと思うほどに強く吸われた。
歯茎の根元まで舐められ、そのおぞましさとぞくぞくするような痺れに、マリアの瞳から力が失われていく。
噎せ返るほどに唾液を飲まされ、マリアは恥辱も屈辱もすりつぶされてしまった。

「いっ、いいっ……お、お腹の中まで犯されて……くううっ、すごっ……し、子宮が……子宮が……いいっ!」

マリアは積極的になり始めていた。
トッドが下から突き上げてくると、自分から腰を落として深くまで受け入れている。
バレンチーノフが上から押しつぶすように突き込んでくれば、尻を持ち上げて密着させ、より深いところまでの挿入をねだった。
腰が微妙に蠢いているのは、より感じるポイントに亀頭が当たるようにしているらしい。
もう子宮口を突かれる痛みは、はっきりとした快感となっていた。

「す、すげえマンコだな、おい。俺でもたまらねえや」

トッドが呻くほどに、マリアは収縮を強めている。
腰の動きも激しく、そして早くなっていった。
尻穴も媚肉も盛んにペニスを締めつけ、射精を促しているとしか思えない。
トッドが黒い顔を顰め、呻くように吠えた。

「く、くそっ、たまらねえや! もう出すぜ、マリア! いいな!」
「だ、だめっ……中はだめよ、いいっ……」
「何を言ってるかわからねえよ。覚悟しろよ、中に溢れるほど出してやる!」
「い、いやあ……、あ、ああっ!?」

マリアの快楽に染まっていた表情が引き攣った。
子宮がさらに押し上げられている。
それどころか、子宮口に食い込んだトッドのペニスが、その中に入り込もうとしているのだ。
さすがにマリアは苦悶し、呻いた。

「だ、だめ、どこまで入れるのっ……! い、痛いっ、だめ、そんな……」
「子宮の中まで入れてやる。子宮セックスさせてやるからな。そんなところまで入れられたことはねえだろ?」
「な、ないわ、そんな……、いや、し、子宮まで犯されるなんて……ああっ!」

バレンチーノフも協力するように、肛門を貫いたままの姿勢で尻を押さえつけた。
マリアの臀部がもぞもぞと蠢いているのは、トッドの矛先を避けようとしているのか、それとも無理なく受け入れようとしているかも知れなかった。

「やっ……、う、うむっ……」

マリアの動きが止まった。いよいよトッドのものが子宮を犯し始めたのだ。
ぐぐっと子宮口がこじ開けられる感覚に、マリアは目を見開き、口を大きく開けて呻いた。

「ぐ、ぐぐ……」

両手を握りしめ、全身を細かく痙攣させてその苦痛に耐えている。

「う、うむ……んんっ……あう!」

マリアは子宮が破裂したように感じた。
トッドの大きく張ったカリが、とうとうマリアの子宮口をぶち破ったのだ。
カリが通ってしまうと、そのままトッドはサオまで突き通していく。
ぺたんと両者の腰が密着した。
3センチほどはみ出ていた黒いペニスは、完全にマリアの胎内に埋没した。

「く……、苦しい……きついわ……あう……」
「くっ、俺もきついぜ。お、お、もうすぐにでも出ちまいそうだ!」

高まる射精欲を押さえつけ、トッドは顔を真っ赤にして突き上げていく。
バレンチーノフも上から下へマリアの尻を潰していった。
脈打つ男根を飲み込んだアヌスは、粘膜を巻き込んで深々と突き込まれ、引き抜かれると粘膜がめくれ上がり、へばりついているのが見えた。
そしてそれがまた腸管に押し戻されていくのだ。
黒人が、半ば叫ぶように宣言した。

「マリアっ、出すぜ、おまえの子宮の中にな!」
「いいいっ……ああ、もういきそうっ……な、何でもいいから早くして……い、いっちゃうっ!」
「出すぜ、出すぜっ! 絶対に孕ませてやる! 黒い赤ん坊を産みやがれ!」
「あはあああっ! い、いくっ……いっくうううっっっ……!」

トッドの肉棒が子宮の半ばまで入り込み、膣口と膣道、そして子宮口まで思い切り擦り上げられ、マリアは激しく絶頂した。
これまでにない締め付けで、トッドはけもののように吠えてから射精した。

どっびゅううっ、びゅるるっ、びゅくびゅくっ。
どびゅっ、どびゅるるっ。

「んひぃっ! でっ、出てるっ……! し、子宮の中に直接出されてるっ……い、いく!」

子宮の奥へ激しく射精を受け、マリアはガクンガクンと何度も仰け反って気をやっている。
脚が黒人の太った腰に絡みつき、射精が終わるまで離しそうにない。
トッドはトッドで、マリアの尻をバレンチーノフから奪い取り、自分の腰に思い切り引き寄せて腰を突きだし、出来るだけ深いところで精液をマリアに
注ぎ込んでいた。

びゅーーっ、びゅーーっ。
びゅくびゅくっ。
どぶどぶっ。

「あ、熱いっ……あう、すごい量……ああ、どうしよう……ほ、本当に妊娠してしまう……いいい……ああ……」

マリアの子宮は、ドクドクと大量に注ぎ込まれる精液で溢れかえる。
子宮奥にぶつかった精液は跳ね返り、子宮口付近に戻っていく。
もうマリアの子宮内は、濃厚な精液があちこちにへばりついており、卵子が降りてくれば今にも受精しそうになっている。
射精で絶頂したマリアの括約筋が引き窄められ、バレンチーノフの射精をも誘発した。

「くっ……、マリアの尻の中に出る!」

びゅるるっと熱い粘液を腸管に浴びせられ、子宮内射精とはまた違った快感に、マリアはびくびくと裸身を震わせてよがり声を上げた。

「んはあっ! お尻にもっ……お尻にもまた出てる……あ、熱いっ……」

ぶるっとマリアの大きな臀部が震えた。
腸内射精でも気をやったらしかった。
バレンチーノフはアヌスにペニスをしっかりと押し込むと、大きな尻たぶに腰を食い込ませてから射精している。

「ふう」

双方とも、満足するまで射精したのか、ようやくマリアの肢体から離れた。
媚肉も肛門も精液を吸い尽くした肉棒を吐き出すと、まだ半開きのまま蠢いている。
アヌスはさすがに窄まっていったものの、そこからとろりと濃い白濁液を滲ませていた。
膣はまだ小さく口を開けたままで、そこからごぶっ、ごぽっと精液を逆流させている。

「う……」

マリアが呻いて身体をずらすと、窄まっていた肛門から精液がぴゅるっと小さく噴き出した。
ふたりの男は満足げにマリアの尻を撫でながら笑った。

「これで二人分の精液を尻にもマンコにもたっぷり飲んだな、マリア」
「へへへボス、マリアはどっちの子を孕みますかね」
「さあな。おまえの精子の方が元気が良さそうだが……、くく、もしかしたら、白人の精子と黒人の精子が混じり合って、グレーの赤ん坊が
出来るんじゃないか」

くだらないジョークで、ふたりはマリアを嘲笑した。
マリアはもう何も反応せず、時折、ひくっと身体を痙攣させるのみだった。
ガランと大きな音がして、空のフィルムケースが床に落ちた。
カメラマンは次のフィルムを装填していた。



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